説明

住宅販売支援システムおよび住宅販売支援システム用サーバー装置

【課題】住宅メーカー担当者と住宅購入予定者との間で、本打ち合わせ、または、これと近いものとなるようなやりとりを低コストで実現可能とする。
【解決手段】端末装置100とサーバー装置200とがインターネット170に通信可能に接続され、クライアント装置は、端末装置100は、間取り設計に必要な情報をサーバー装置200に送信すると共に、受信した間取り情報を出力する。また、サーバー装置200は、間取り設計に必要な情報を受け取って、間取り情報を生成して端末装置100に送信する住宅販売支援システム300である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クライアント装置とサーバー装置との間の情報のやりとりによって、住宅の間取り設計等をコンピュータ上で仮想的に行なうためのシステムおよびこれに用いられるサーバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、住宅の販売は、住宅建設メーカが展示場やモデルルームを開設し、その展示場やモデルルームにおいて、住宅購入希望者が興味のあるものがあった場合、住宅メーカと購入計画についての詳細な打ち合わせをしていき、最終的に住宅購入契約を結ぶことによって行なわれる。
【0003】このような、展示場やモデルルームによる住宅販売は、住宅購入希望者に実物を見てもらえるため、将来、建築されるべき住宅を実際に把握することが可能であるという利点がある。
【0004】しかし、展示場やモデルルームを開設すると非常にコスト高になる上に、一カ所で、総ての住宅メーカーが用意している住宅プランを見ることができないことや、住宅メーカー1社の総ての住宅プランを見ることができないという問題があったため、近年、住宅メーカーは、インターネットのホームページ等に様々な商品シリーズや住宅プランを掲載し、住宅購入希望者に見てもらったり、また、住宅購入時に必要な情報を提供したりというサービスを行なうことが盛んになりつつつあった。
【0005】また、カタログを請求できるように住所、氏名等を入力可能なフォーマットをホームページで提供して、請求されたカタログを住宅購入希望者に送れるようなシステムもあった。さらに、複数の住宅メーカーの典型的な商品をホームページ等で提供して、値段や家族構成等の各種の項目で所望の商品を選択できるように画像展開可能な、仮想的な住宅展示場サービスを提供しているものもある。
【0006】さらに、擬似的に住宅購入の体験ができるような画面展開を可能として、家族構成やライフスタイル等を入力すると、入力した条件を満足するような間取りや住宅プランを表示したり、最初の打ち合わせから契約、施工、入居に至るまでを大まかに把握可能なような画像展開を可能として、住宅購入のイメージを住宅購入希望者に把握させるように工夫したものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のいずれのものにおいても、住宅メーカーの担当者と住宅購入予定者とが実際に打ち合わせを始めるまでの、即ち、住宅購入のための本打ち合わせの導入段階に、対応可能なものであり、住宅購入のための本打ち合わせあるいはこれに近いものとなるようなやりとりが可能なものはなかった。
【0008】したがって、このような本打ち合わせとなる、あるいは、これに近いものとなるようなやりとりを低コストで実現可能な術の出現が望まれていた。本発明は、このような従来の課題を解決するために創作されたもので、その目的は、住宅メーカー担当者と住宅購入予定者との間で、本打ち合わせとなる、または、これに近いものとなるようなやりとりを低コストで実現可能なシステムを提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的はこのシステムに適用可能なサーバー装置を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、このようなシステムにおいて、処理速度を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための請求項1に係る発明は、クライアント装置とサーバー装置とが通信網によって通信可能に接続されたシステムであって、前記クライアント装置は、住宅設計に必要な情報を、前記サーバー装置に送信する処理手段と、受信した住宅設計に関する情報を出力する出力手段と、を備え、前記サーバー装置は、前記住宅設計に必要な情報を受け取って、住宅設計に関する情報を生成して前記クライアント装置に送信する処理手段を、備えることを特徴とする住宅販売支援システムである。
【0011】この発明によれば、クライアント装置の処理手段が、住宅設計に必要な情報をサーバー装置に送信すると、サーバー装置の処理手段が住宅設計に関する情報を生成してクライアント装置に送信し、出力手段に住宅設計に関する情報が出力されるので、実際にモデルルーム等を開設しなくても本打ち合わせ、または、これに近いものまでを行なえる仮想的な住宅展示場を実現できる。
【0012】また、請求項2に係る発明は、クライアント装置とサーバー装置とが通信網によって通信可能に接続されたシステムであって、前記クライアント装置は、間取り設計に必要な情報を、前記サーバー装置に送信する処理手段と、受信した間取り情報を出力する出力手段と、を備え、前記サーバー装置は、前記間取り設計に必要な情報を受け取って、間取り情報を生成して前記クライアント装置に送信する処理手段を、備えることを特徴とする住宅販売支援システムである。
【0013】この発明によれば、クライアント装置の処理手段が、間取り設計に必要な情報をサーバー装置に送信すると、サーバー装置の処理手段が間取り情報を生成してクライアント装置に送信し、出力手段に間取り情報が出力されるので、実際にモデルルーム等を開設しなくても本打ち合わせ、または、これに近いものまでを行なえる仮想的な住宅展示場を実現できる。
【0014】また、請求項3に係る発明は、請求項2において、前記サーバー装置は、さらに、間取りパターンと該間取りパターンを検索するための間取り検索項目と前記間取りパターンの画像データとを対応付けて記憶した間取り情報ファイルを格納する記憶手段を備え、前記サーバー装置の処理手段は、前記間取り設計に必要な情報を含む情報を前記検索項目として前記間取り情報ファイルを検索して得られた間取りパターンの画像データを、前記間取り情報として送信する手段であることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、サーバー装置の処理手段が、間取り情報ファイルを用いて、間取りパターンの画像データを検索するので画像データを求める速度が向上する。
【0016】また、請求項4に係る発明は、請求項2および3のいずれかにおいて、前記クライアント装置の処理手段は、前記出力手段に出力された間取り情報を修正するための修正情報を、前記サーバー装置に送信する手段であり、前記サーバー装置の処理手段は、受信した修正情報に基づいて前記間取り情報を修正間取り情報を修正し、修正した間取り情報を、新たな間取り情報として前記クライアント装置に送信する手段であることを特徴とする。
【0017】この発明によれば、クライアント装置の処理手段から送られてきた修正情報に基づいて、サーバー装置の処理手段が間取り情報を修正するので、間取り情報の修正が行なえる。
【0018】また、請求項5に係る発明は、請求項4において、前記記憶手段には、修正事項と修正手法とを対応付けて記憶した修正用ファイルを格納し、前記サーバー装置の処理手段は、受信した修正情報を前記修正事項として前記修正用ファイルを検索して得られた修正手法を用いて、修正した間取り情報を生成する手段であることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、サーバー装置の処理手段が、修正手法が予め記憶されている修正用ファイルを用いて間取り情報の修正を行なうので、修正処理が迅速になる。
【0020】また、請求項6に係る発明は、請求項2、3、4および5のいずれかにおいて、前記クライアント装置の処理手段は、前記出力手段に出力された間取り情報に対して、インテリアおよび/またはエクステリアを設定するための設定情報を受け付け可能で、受け付けた設定情報を前記サーバー装置に送信する手段であり、前記サーバー装置の処理手段は、受信した設定情報に基づいて、インテリアおよび/またはエクステリアの設定により決定される住宅販売価格を前記クライアント装置に送信する手段であることを特徴とする。
【0021】この発明によれば、サーバー装置の処理手段は、設定情報に基づいて、インテリアおよび/またはエクステリアの設定により決定される住宅販売価格を決定するので、インテリア等の変更による住宅販売価格の変更等を容易に求めることができる。
【0022】また、請求項7に係る発明は、請求項6において、前記記憶手段には、インテリアやエクステリアの種類と価格とを対応付けて記憶したインテリア・エクステリア用ファイルを格納し、前記サーバー装置の処理手段は、受信した設定情報を前記種類として前記インテリア・エクステリア用ファイルを検索して得られた価格を用いて、住宅販売価格を求める手段であることを特徴とする。
【0023】この発明によれば、サーバー装置の処理手段が、インテリア・エクステリア用ファイルを用いて住宅販売価格を求めるので、住宅販売価格を求める処理が迅速に行なわれる。
【0024】また、請求項8に係る発明は、請求項1、2、3、4、5、6および7のいずれかにおいて、前記通信網は、インターネットであり、前記サーバー装置の処理手段は、前記間取り設計に必要な情報をクライアント装置側で入力可能なようなホームページ掲載を行なう手段であることを特徴とする。
【0025】この発明によれば、本システムをインターネットを利用して実現できるさらに、本発明の他の態様である請求項9に係る発明は、クライアント装置とサーバー装置とが通信網によって通信可能に接続されたシステムに用いられるサーバ装置であって、サーバー装置は、前記クライアント装置から送られてくる住宅設計に必要な情報を受け取って、住宅設計に関する情報を生成して前記クライアント装置に送信する処理手段を、備えることを特徴とする住宅販売支援システム用サーバー装置である。
【0026】この発明によれば、サーバー装置の処理手段が、クライアント装置から送られてくる住宅設計に必要な情報を受け取って、住宅設計に関する情報を生成してクライアント装置に送信するので、例えば、クライアント装置に例えば、出力手段を設けておけば、この出力手段に住宅設計に関する情報が出力されるので、実際にモデルルーム等を開設しなくても本打ち合わせ、または、これに近いものまでを行なえる仮想的な住宅展示場を実現可能とするサーバー装置を提供できる。
【0027】また、請求項10に係る発明は、請求項9において、前記通信網は、インターネットであり、前記処理手段は、前記住宅設計に必要な情報をクライアント装置側で入力可能なようなホームページ掲載を行なう手段であることを特徴とする。
【0028】この発明によれば、本サーバー装置をインターネットを利用して実現できる以上の発明における、クライアント装置、サーバー装置の処理手段の動作は、例えば、CPUが記憶媒体に予め記録しておいたプログラムを実行することによって行なうようにすることができる。このような記憶媒体としては、CDROM等の光記憶媒体、ICカード、ROM等の半導体記憶媒体、MO等の光磁気記憶媒体、フレキシブルディスク等の磁気記憶媒体等が挙げられるがこれらに限られるものでなく、コンピュータ読み取り可能でプログラムを記録可能な記憶媒体であればいかなるものでも良い。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態である住宅販売支援システム300の構成図である。この住宅販売支援システム300は、インターネット170に接続されたプロバイダ150とISDN回線160で接続されている端末装置100(クライアント装置)と、インターネット170に接続されたプロバイダ151とISDN回線161で接続されているサーバー装置200とを有し、端末装置100とサーバー装置200とは、TCP/IP等のインターネット用の通信プロトコルを用いて相互に通信可能に構成されている。なお、説明の都合上、端末装置を1台しか図示していないが通常、端末装置を複数台設けた構成としている。
【0030】図2は、端末装置100のブロック構成図である。この端末装置100は、ユーザインタフェイス等として機能すると共に間取り情報等の各種の情報を表示するための表示装置102と、必要な情報を印刷する印刷装置103と、各種のコマンドや間取り設計に必要な情報等を入力するための入力装置104と、各種の処理を行なう処理装置106と、ワークエリア109を備えると共に、OS(オペレーティングシステム)、GUI(グラフィカルユーザインターフェイス)、ブラウザ、および、本発明に係る処理を行なうためのAP(アプリケーションプログラム)を記憶した記憶装置108とを有し、各構成要素は相互に通信可能にバス110で接続されていると共に、ISDN回線160が処理装置106に接続されている。このような端末装置100は、一般家庭やオフイス等あらゆる場所に設置可能である。
【0031】図3は、サーバー装置200のブロック構成図である。このサーバー装置200は、各種の情報を表示するための表示装置206と、必要な情報等を入力するための入力装置204と、各種の処理を行なう処理装置202と、ワークエリア209を備えると共に、OS(オペレーティングシステム)や本発明に係る処理を行なうためのAP(アプリケーションプログラム)を記憶した記憶装置208と、DB(データーベース)220とを有し、各構成要素は相互に通信可能にバス210で接続されていると共に、ISDN回線161が処理装置202に接続されている。
【0032】表示装置102、206は、例えばCRT、液晶ディスプレイ等の表示デバイスで実現でき、入力装置104、204は、例えばマウス、キーボード等の入力デバイスで実現でき、記憶装置108、208、DB220は、例えばハードディスク等のストレージデバイスで実現でき、処理装置106、202は、例えばCPU等の電子デバイスで実現でき、印刷装置103は、例えばプリンタ装置で実現できるので、端末装置100やサーバー装置200は、必要なプログラムをインストールした1台のコンピュータシステムで実現可能である。
【0033】次に、図4を参照してDB220に記憶されているファイル等について説明する。なお、これらのファイルは、入力装置204の操作によって予め生成されていて、入力装置204を操作して特定のコマンドを入力すると、ファイルの内容が表示装置206に表示されたり、表示画面上でデータの変更が行なえるようになっている。
【0034】敷地情報ファイル221は、敷地の住所と用途と建ぺい率と容積率とを対応付けて記憶したものである。「用途」としては、例えば住宅地、工業用地等が挙げられる。
【0035】間取り情報生成用ファイル222は、間取りパターンと間取り検索項目と価格とこの間取りの画像データとを対応付けて記憶したものである。なお、図4に示す例では間取り検索項目として、項目1から項目nまでのn個の項目を用いた場合を示している。このような検索項目としては、敷地情報、ライフスタイル、家族構成(2世帯、夫婦と子供のみ等)、間取り仕様要求(応接間を充実させる、キッチンをオープンな形式にする、キッチンを独立形式にする等)、道路情報(幹線道路に面していない等)、配置情報(東西南北の情報等)、建ぺい率、容積率や、その他、子供に夫々個室を与えるか否か、収納が多く必要か否か、部屋空間を多くする否か、書斎を設けるか否か、等の様々な項目を設定しうる。
【0036】修正用ファイル223は、修正事項と修正アルゴリズムとを対応付けて記憶したものである。修正事項としては、「和室を東側より南側に移動する」、「リビングルームをもう少し広くする」等、間取り情報を修正するための様々な事項が挙げられる。
【0037】インテリア・エクステリア用ファイル224は、インテリア・エクステリアの種類と価格とが対応付けて記憶されたものである。インテリアとしては、キッチンのタイプ、内装の色、種類等が挙げられ、エクステリアとしては、外装の種類、門の種類等が挙げられる。
【0038】次に、本システムの動作例を図5のサーバー装置が行なう処理を示したフローチャート等を参照して説明する。サーバー装置200には、住宅販売用のホームページが開設されており、このホームページは、複数の住宅メーカとの本打ち合わせが可能なようにしておくことが好ましい。
【0039】まず、端末装置100の購入予定者が、プログラムを起動してホームページのアドレスを入力装置104を操作して入力すると、サーバー装置200の処理装置202はホームページ(HP)へのアクセスがあったものとして、入力フォーマット画面情報を送信する(ステップS500、502)。
【0040】この情報を受信した処理装置106は、GUI等のプログラムを起動して図5に示すような表示装置102を制御して、図6に示すような間取り情報を生成するために必要な情報を入力可能とする。
【0041】図6に示す例では、敷地の住所、面積、形状、予算、家族構成(夫婦のみ等)、ライフスタイル(dinks等)、環境(寒冷地等)の各項目に対して情報を入力するようなフォーマットとなっている。なお、図6では、入力エリアに必要な情報を直接入力するように模式的に図示しているが、実際には各項目について、複数の選択枝を表示していずれかをマウスクリックで選択するようにしておくのが操作上好ましい。
【0042】入力装置106の操作によってこれら入力された情報を送信する旨のコマンドが入力されると、処理装置106はこれらの情報を送信する。すると、サーバー装置200の処理装置202は、間取り生成用情報を受信したとしてステップS510に進む(ステップS500)と共に、受信した情報を記憶装置208のワークエリア209に一時格納する。
【0043】ステップS510において、処理装置202は、敷地情報ファイル221を検索して、ワークエリア209に格納された敷地住所に対する、用途、建ぺい率、容積率を求めて、求めた情報をワークエリア209に一時格納すると共に、その情報を送信する。なお、これらの情報を受信した端末装置100の処理装置106は、これらの情報を表示装置102に表示する。
【0044】次に、ステップS515において、処理装置202は、間取り情報を生成すべく、間取り情報生成用ファイル222を検索する。この検索は、予め設定されている間取り検索項目を条件として、この条件を満足する間取りパターンの画像データを求めることによって行なう。なお、総ての条件を満足する間取りパターンが存在しない場合には、条件が満足される項目数が一番多い間取りパターンを採用するようにしても良いし、また、各項目に優先度を付しておいて、一番優先度の高い項目で示される条件を満足する間取りパターンを採用するようにしても良い。このとき、敷地形状は、この敷地内に設計可能な間取りを制限する重要な項目となるので、敷地形状の優先度を高くしておくのが好ましい。
【0045】なお、建ぺい率や容積率を検索項目とする場合には、先にワークエリア209に一時格納した建ぺい率や容積率を参照して検索を行なう。そして、ステップS520において、処理装置202は、間取りの画像データを送信すると共に、この間取りパターンに対する価格の情報をワークエリア209に一時格納する。端末装置100の処理装置106は、受け取った画像データを、購入希望者が見やすい態様で表示装置102に表示する。
【0046】このとき、間取り修正用のメニューも併せて表示する旨のコマンドがサーバー装置200から送られてきて、これに対応して端末装置100の表示装置102にメニュー表示される。この表示の様子を図7に示す。購入希望者が修正メニューの所望のボタンを入力装置104によってクリックすると、このクリック情報が修正情報として処理装置202に送られる。なお、間取り情報を送信するとき、数多くプランニングした経験からの一般的なアドバイス等をコメント情報としてDB220に記憶しておいて、間取りパターンに対応するコメント情報も送信するようにすることも好ましい。
【0047】そして、ステップS525において、処理装置202が、修正がないと判断した場合には(No)ステップS540に移行すると共に、修正があると判断した場合には(Yes)ステップS530に進む。
【0048】ステップS530において、処理装置202は、修正用ファイル223を用いて、修正情報に対応する修正アルゴリズムを求め、求めた修正アルゴリズムを用いて、ワークエリア209に一時記憶されている間取り情報(画像情報)を修正し、ステップS535において、修正した間取り情報を新たな間取り情報として送信する。これによって、処理装置106は、表示装置102に修正した間取り情報を表示する。
【0049】次に、ステップS540において、処理装置202は、購入希望者がエクステリアやインテリアを設定することができるような設定情報を端末装置100に送信する。これによって、処理装置106は、表示装置102に、エクステリアやインテリアの設定メニューを表示する。この表示の様子を図8に示す。間取り情報を表示する表示エリアの右側に選択メニューが表示され、ボタン操作によってエクステリアやインテリア設定が行なわれ、これらの設定情報が処理装置202に送られる。
【0050】次に、ステップS545において、処理装置202は、インテリア・エクステリア用ファイル224を用いて、各価格情報を求めて集計を行なう。この際、先に、ワークエリア209に記憶しておいた間取り情報に対する価格との集計も行い、これらの価格情報を送信する。このとき、間取りのみの価格と、インテリア・エクステリアのみの価格とを別々に表示装置102に表示するようにしておけば、夫々の価格の変動を容易に把握することが可能となる。
【0051】さらに、ステップS550において、インテリア・エクステリアの設定を行なったことを考慮して、間取りパターンの画像データに対する着色表示したものや、例えばキッチンシステム等の設備を重ね合わせた間取り情報を公知のCADアルゴリズムを用いて生成したものを端末装置100へ送信する。これによって、購入予定者は、インテリア・エクステリアの設定変更による価格の変更や間取り情報の変更の様子を容易に把握することが可能になる。
【0052】以上説明してきた動作、即ち、間取り設計、修正、インテリア・エクステリア設定の動作を、端末装置100とサーバー装置200とで相互に情報をやりとりしながら繰り返して行なうことによって、住宅購入希望者は自己完結的にかなり具体的な情報を得ることができると共に、担当者との打ち合わせをかなりの部分省略でき、結局、本打ち合わせ、または、これに近いものとなるようなやりとりを仮想的に行なうことが可能となる。
【0053】また、従来技術によれば、住宅展示場の敷地形状と住宅購入予定者の個別の敷地形状とが異なっていることが一般的であるため、モデル住宅では、自分の敷地に建設する住宅のイメージがわきにくかったが、本発明の実施の形態によれば、自己の敷地形状に基づいてプランを具体化できるので、予想していたものと極端に異なるものが建設される懸念も少なくなり、住宅メーカと住宅購入希望者とが実際に会ってより詳細なプラニングを行なうことによって、より内容を詰めた状態で購入契約を結べることとなる。
【0054】また、本発明の実施の形態によれば、間取り情報生成用ファイル222、修正用ファイル223等の各種のファイルを用いて、間取り情報生成処理や間取り情報修正処理等の処理速度の向上を図ることが可能となる。
【0055】さらに、以上説明してきた本発明の実施の形態によれば、住宅プラニングの情報のみのやりとりについて説明してきたが、住宅プラニング情報の他に、他の各種の商品、例えば、自動車、家電等の販売情報を同時にやりとりすることによって、多種多様なサービスを提供することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、モデルルーム等を実際に開設しなくても、住宅メーカー担当者と住宅購入予定者との間で、本打ち合わせ、または、これと近いものとなるようなやりとりを仮想的に行なう仮想的な住宅展示場を実現することができるという効果が得られる。
【0057】また、このようなシステムにおいて、各種のファイルを用いて各種の処理速度を向上させることができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である住宅販売支援システム300の構成図である。
【図2】端末装置100のブロック構成図である。
【図3】サーバー装置200のブロック構成図である。
【図4】DB(データベース)220に記憶されているファイル等を示す説明図である。
【図5】サーバー装置200の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】入力フォーマット表示画面の説明図である。
【図7】修正メニューの表示画面の説明図である。
【図8】インテリア・イクステリア設定メニューの表示画面の説明図である。
【符号の説明】
100 端末装置
102 表示装置
103 印刷装置
104 入力装置
106 処理装置
108 記憶装置
109 ワークエリア
110 バス
150 プロバイダー
151 プロバイダー
160 ISDN回線
161 ISDN回線
170 インターネット
222 処理装置
204 入力装置
206 表示装置
208 記憶装置
209 ワークエリア
220 DB(データベース)
221 敷地情報ファイル
222 間取り情報生成用ファイル
223 修正用ファイル
224 インテリア・エクステリア用ファイル
300 住宅販売支援システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】 クライアント装置とサーバー装置とが通信網によって通信可能に接続されたシステムであって、前記クライアント装置は、住宅設計に必要な情報を、前記サーバー装置に送信する処理手段と、受信した住宅設計に関する情報を出力する出力手段と、を備え、前記サーバー装置は、前記住宅設計に必要な情報を受け取って、住宅設計に関する情報を生成して前記クライアント装置に送信する処理手段を、備えることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項2】 クライアント装置とサーバー装置とが通信網によって通信可能に接続されたシステムであって、前記クライアント装置は、間取り設計に必要な情報を、前記サーバー装置に送信する処理手段と、受信した間取り情報を出力する出力手段と、を備え、前記サーバー装置は、前記間取り設計に必要な情報を受け取って、間取り情報を生成して前記クライアント装置に送信する処理手段を、備えることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項3】 請求項2において、前記サーバー装置は、さらに、間取りパターンと該間取りパターンを検索するための間取り検索項目と前記間取りパターンの画像データとを対応付けて記憶した間取り情報ファイルを格納する記憶手段を備え、前記サーバー装置の処理手段は、前記間取り設計に必要な情報を含む情報を前記検索項目として前記間取り情報ファイルを検索して得られた間取りパターンの画像データを、前記間取り情報として送信する手段であることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項4】 請求項2および3のいずれかにおいて、前記クライアント装置の処理手段は、前記出力手段に出力された間取り情報を修正するための修正情報を、前記サーバー装置に送信する手段であり、前記サーバー装置の処理手段は、受信した修正情報に基づいて前記間取り情報を修正し、修正した間取り情報を、新たな間取り情報として前記クライアント装置に送信する手段であることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項5】 請求項4において、前記記憶手段には、修正事項と修正手法とを対応付けて記憶した修正用ファイルを格納し、前記サーバー装置の処理手段は、受信した修正情報を前記修正事項として前記修正用ファイルを検索して得られた修正手法を用いて、修正した間取り情報を生成する手段であることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項6】 請求項2、3、4および5のいずれかにおいて、前記クライアント装置の処理手段は、前記出力手段に出力された間取り情報に対して、インテリアおよび/またはエクステリアを設定するための設定情報を受け付け可能で、受け付けた設定情報を前記サーバー装置に送信する手段であり、前記サーバー装置の処理手段は、受信した設定情報に基づいて、インテリアおよび/またはエクステリアの設定により決定される住宅販売価格を前記クライアント装置に送信する手段であることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項7】 請求項6において、前記記憶手段には、インテリアやエクステリアの種類と価格とを対応付けて記憶したインテリア・エクステリア用ファイルを格納し、前記サーバー装置の処理手段は、受信した設定情報を前記種類として前記インテリア・エクステリア用ファイルを検索して得られた価格を用いて、住宅販売価格を求める手段であることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6および7のいずれかにおいて、前記通信網は、インターネットであり、前記サーバー装置の処理手段は、前記間取り設計に必要な情報をクライアント装置側で入力可能なようなホームページ掲載を行なう手段であることを特徴とする住宅販売支援システム。
【請求項9】 クライアント装置とサーバー装置とが通信網によって通信可能に接続されたシステムに用いられるサーバ装置であって、サーバー装置は、前記クライアント装置から送られてくる住宅設計に必要な情報を受け取って、住宅設計に関する情報を生成して前記クライアント装置に送信する処理手段を、備えることを特徴とする住宅販売支援システム用サーバー装置。
【請求項10】 請求項9において、前記通信網は、インターネットであり、前記処理手段は、前記住宅設計に必要な情報をクライアント装置側で入力可能なようなホームページ掲載を行なう手段であることを特徴とする住宅販売支援システム用サーバー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2000−35990(P2000−35990A)
【公開日】平成12年2月2日(2000.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−204616
【出願日】平成10年7月21日(1998.7.21)
【出願人】(000000033)旭化成工業株式会社 (901)
【Fターム(参考)】