説明

作業機械のクイックカプラ装置

【課題】 作業機械に装着されるブラケットに作業装置がフック及び連結軸を離脱自在に係合させることにより着脱自在に連結されるクイックカプラ装置における、連結軸の軸線方向の作業装置の「がたつき」を抑えることができるようにした、作業機械のクイックカプラ装置を提供する。
【解決手段】 クイックカプラ装置(2)に、連結軸(7、8)の軸線方向におけるブラケット(4)及び作業装置(6)の相対移動を解除自在に規制する移動規制手段(14)を備える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業機械のクイックカプラ装置、さらに詳しくは、作業機械に作業装置を迅速かつ着脱自在に連結するためのクイックカプラ装置における作業装置の「がたつき」を抑えることができるようにしたクイックカプラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルのごとき典型的な作業機械は、作業腕であるアームに装着される作業装置を交換することにより種々の作業を遂行することができる。例えば、バケットを装着することにより土砂の掘削、積込などの作業が遂行され、油圧ブレーカを装着することにより採石、路面破砕などの作業が遂行され、圧砕機を装着することにより構造物の解体などの作業が遂行される。したがって、バケット、ブレーカ、圧砕機などの作業装置を適宜に着脱交換すれば、一台の油圧ショベルを多目的、多機能に用いることができる。そこで作業機械には、作業装置を着脱自在にかつ迅速に連結するためのクイックカプラ装置(以下単にクイックカプラと呼ぶことがある)が用意されている。
【0003】図10及び図11を参照してこのクイックカプラの典型例を説明すると、全体を番号50で示すクイックカプラは、固定フック53及び可動フック54を備えたブラケット52と、作業装置56に配設された連結軸57、58とを備えている。ブラケット52はアーム60に軸部材61を介して、またブラケット52を軸部材61を中心にして揺動させるためのアーム60に備えられた揺動作動リンク62に軸部材63を介してそれぞれ連結されている。可動フック54を作動手段(図示していない)によって動かして、固定フック54とともに連結軸57、58を離脱自在に把持することにより(図10に示す状態)、作業装置56はブラケット52に着脱自在に連結される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおりの形態の従来のクイックカプラ50には、作業装置56を装着するときにブラケット52に作業装置56を容易に位置付けすることができるように、ブラケット52とその間に挟まれる作業装置56との間には連結軸57、58の軸線方向に隙間S1、S1が設けられている。同様にブラケット52とブラケット52の間に挟まれ連結されるアーム60及び揺動作動リンク62との間にも、装着のための、また揺動作動のための隙間S2、S2がそれぞれ備えられている。したがって、作業装置56、アーム60及び揺動作動リンク62とブラケット52との間には、隙間S1及びS2による軸線方向の相互に移動が自在な「がたつき」があり、次のとおりの解決すべき問題がある。
【0005】(1)騒音:「がたつき」によりブラケット52が、作業装置56、アーム60あるいは揺動作動リンク62と衝突し打撃騒音が発生する。
【0006】(2)作業性:「がたつき」により作業装置56が連結軸57、58あるいは軸部材61、63の軸線方向に意図しない移動をするので、作業装置56の位置が不安定であり、作業性能の低下、作業装置56の位置決めが困難など、作業性が悪くなる。
【0007】(3)摩耗:「がたつき」により隙間S1及び隙間S2の部分に土砂などの異物が噛み込み易く、また隙間の大きさが作業装置56あるいはブラケット52の軸線方向の移動によって変動するので、軸受の部分が摩耗し易い。また、摩耗が進むと隙間はさらに増加させられる。
【0008】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、作業機械に装着されるブラケットに作業装置がフック及び連結軸を離脱自在に係合させることにより着脱自在に連結されるクイックカプラ装置における、連結軸の軸線方向の作業装置の「がたつき」を抑えることができるようにした、作業機械のクイックカプラ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記技術的課題を解決する作業機械のクイックカプラ装置として、作業機械に装着されるブラケットに作業装置をフック及び連結軸を離脱自在に係合させることにより着脱自在に連結させる作業機械のクイックカプラ装置において、該クイックカプラ装置は該連結軸の軸線方向における該ブラケット及び作業装置の相対移動を解除自在に規制する移動規制手段を備えている、ことを特徴とする作業機械のクイックカプラ装置が提供される。
【0010】そして、移動規制手段によって作業装置の「がたつき」を抑える。
【0011】好適実施形態においては、該移動規制手段は該ブラケットに備えられ、該連結軸の軸線方向に進退し該作業装置に接離自在に当接する当接部材を備えている。また、該移動規制手段は伸縮自在な流体圧シリンダを備えている。さらに、該フックは該ブラケットに備えられ、該連結軸は該作業装置に備えられている。また、該連結軸は実質上平行に一対備えられ、該フックは固定フック及び可動フックの一対が備えられ、該移動規制手段は該一対のフック及び連結軸の間に配設されている。
【0012】そして、当接部材を流体圧シリンダによって接離自在に作業装置に当接させ作業装置の「がたつき」を抑える。
【0013】好適実施形態においてはまた、該ブラケットは該作業機械の作業腕に軸部材を介して連結され、該ブラケットの軸受部には該軸部材の軸線方向における該ブラケットの軸受部と該作業腕の軸受部との隙間を調整する隙間調整手段を備えている。該隙間調整手段は、該軸部材が挿通されるとともに該ブラケットの軸受部に軸線方向に摺動自在に挿入された筒部材と、該筒部材の軸線方向における位置を調整するためのシムとを備えている。
【0014】そして、隙間調整手段によってブラケットと作業腕あるいは揺動作動リンクとの間の隙間を調整し、ブラケットの「がたつき」を抑える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された作業機械のクイックカプラ装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【0016】図1及び図2を参照して説明すると、全体を番号2で示すクイックカプラは、典型的な作業機械である油圧ショベルの作業腕であるアーム60に軸部材61を介して装着されるブラケット4と、ブラケット4に連結される作業装置6に設けられた一対の連結軸7、8とを備え、ブラケット4は連結軸7、8に離脱自在に係合する固定フック10及び可動フック12を備えている。ブラケット4はまた、ブラケット4を軸部材61を中心にして揺動させるためのアーム60に備えられた揺動作動リンク62に軸部材63を介して連結されている。作業装置6は、離脱自在に係合されるフック10、12と連結軸7、8によりブラケット4に着脱自在に連結される。ブラケット4はまた、連結軸7、8の軸線方向における作業装置6の移動を解除自在に規制する移動規制手段14を備えている。
【0017】主として図2を参照して作業装置6に備えられた連結軸7、8を説明すると、作業装置6はバケット6aを備え、連結軸7、8はその端部の各々をバケット6aの上部に間隔を置いて配設された一対のプレート6b、6cに、所定の間隔で各々の軸線を実質上平行にして取付けられている。
【0018】図1とともに図3〜図5を参照してブラケット4を説明すると、ブラケット4は矩形状の板部材をL字状に曲げて形成された基板4aを備え、その一面(図3において上側の面)に一対の平板状の支持部材4b、4cが所定の間隔を置いて立設され、他面(図3において下側の面)には一対の平板状のフックプレート4d、4eが所定の間隔を置いて支持部材4b、4cと実質上平行に立設されている。支持部材4b、4cの間にアーム60及び揺動作動リンク62がそれぞれ位置付けられ、フックプレート4d、4eはその間隔を作業装置6のプレート6b、6cとの間に隙間S1、S1を形成して位置付けられている。支持部材4b、4cの各々には、軸受部Z1が軸受孔4fを同一の軸線上にして、また軸受部Z2が軸受孔4gを同一の軸線上にして設けられている。フックプレート4d、4eの軸受部Z1側の端部の間には連結軸8に離脱自在に係合される断面U字形状の溝を備えた固定フック10が一体的に設けられている。フックプレート4d、4eの軸受部Z2側の端部の間には支持部材4b、4cに揺動自在に取付けられ揺動端に連結軸7に離脱自在に係合される断面U字形状の溝を備えた可動フック12が設けられている。
【0019】固定フック10及び可動フック12各々のU字形状の溝の開口部は互いに反対の方向を向けて配設されている。可動フック12には流体圧シリンダを備えた揺動手段13が連結され、揺動手段13は作業機械本体の流体制御手段からの作動流体が配管(図示は省略されている)を介して供給され作動制御される。
【0020】図5とともに図6を参照して移動規制手段14を説明すると、移動規制手段14は伸縮自在な流体圧シリンダである油圧シリンダ15を備え、油圧シリンダ15はシリンダ本体15aの両端に伸縮自在な出力ロッド15b、15bを同一の軸線上でそれぞれ備え、各々の先端部には当接部材16が取付けられている。当接部材16は小判状を成しロッド15bの先端部にその伸縮方向に直交してロッド15bに形成された雄ねじと当接部材16に形成された雌ねじによって取付けられている。シリンダ本体15aの油室15dには作業機械本体の流体制御手段からの配管(図示していない)が接続されている。ロッド15bは、油室15dに圧油の供給のないときにはシリンダ本体15aの中に設けられたばね15cによって収縮方向に付勢され収縮されてれており、油室15dに圧油が供給されるとばね15cの付勢力に抗して伸張させられる。油圧シリンダ15は、ブラケット4の固定フック10及び可動フック12の間にフック10、12のU字形状の溝の延在方向と実質上平行に位置付けられ、ブラケット4に連結される作業装置6のプレート6b、6cの各々に一対の当接部材16、16がそれぞれ接離自在に当接するようにし、フックプレート4d、4eの間にそれぞれに一体的に設けられたプレート4hにシリンダ本体15aをボルト17によって取付けて、配設されている。
【0021】上述のように構成されたブラケット4のアーム60及び揺動作動リンク62との連結部である一対の軸受部Z1の一方又は一対の軸受部Z2一方の、いずれかに隙間調整手段18が備えられている。
【0022】図7及び図8を参照して隙間調整手段18を説明する。なお隙間調整手段18は、軸受部Z1及び軸受部Z2ともに実質上同じものでよいから軸受部Z1における関連部材を参照して説明する。隙間調整手段18は、ブラケット4の軸受部Z1に軸部材61の軸線方向に摺動自在に挿入された筒部材20と、筒部材20の軸線方向における位置を調整するシム22とを備えている。筒部材20は、軸受部Z1に挿入され軸部材61が挿通される円筒部20aと、円筒部20aの軸線方向の一端に円筒部20aの外周部よりも大径に形成されたフランジ部20bとを備えている。円筒部20aの軸線方向の長さは軸受部Z1よりも長く形成されている。フランジ部20bは筒部材20のアーム60と対向する側に設けられている。筒部材20のフランジ部20bと反対側の軸受部Z1から突出した端は軸受部Z1にボルト23により取付けられた円板状のプレート24に当接している。プレート24と軸受部Z1の端面との間にシム22が挿入されている。シム22は円筒部20aが挿通される円板状を成し複数枚が取付けられている。軸受部Z1とプレート24とには軸線方向にピン26が挿通されており、ピン26によって軸受部Z1に対するプレート24の回り止めがなされている。軸受部Z1のプレート24を脱着し、シム22の枚数を減らすことによりプレート24に当接した筒部材20はアーム60の方向に(図7において右方に)移動され、シム22の枚数を増すことにより筒部材20はアーム60から離れる方向に(図7において左方に)移動される。かくして、筒部材20のフランジ部20bと対向したアーム60の軸受部との間の隙間S2の大きさを必要最小限に調整することができる。
【0023】図1〜図6を参照して、クイックカプラ2による作業装置6の着脱について説明すると、クイックカプラ2のブラケット4に作業装置6を連結するには、先ず移動規制手段14を収縮させた状態、すなわち移動規制手段14の当接部材16が作業装置6に当接しない状態にして、ブラケット4の可動フック12を固定フック10側に揺動させ、その状態で固定フック10と作業装置6の一方の連結軸8とを係合させる。その後可動フック12を他方の連結軸7の方向に動かして可動フック12と連結軸7とを係合させる。そして、移動規制手段14を伸張させ当接部材16を作業装置6に当接させる。ブラケット4と作業装置6の連結を解除するには、上述の手順とは逆に、先ず移動規制手段14を収縮させ当接部材16を作業装置6から離し、その後可動フック12を動かして連結軸7との係合を解除し、最後に固定フック10と連結軸8の係合を解除する。
【0024】かくして、ブラケット4に作業装置6を連結した状態においては、ブラケット4に備えられた移動規制手段14の当接部材16が作業装置6に当接しているから、作業装置6の軸線方向の「がたつき」が抑えられる。さらに、ブラケット4とアーム60あるいは揺動作動リンク62との間には隙間調整手段18が備えられ軸線方向の隙間が揺動に必要な最小限の隙間に調整されるから、ブラケット4とアーム60及び揺動作動リンク62との間の「がたつき」も抑えられる。そして、ブラケット4とアーム60及び揺動作動リンク62との間の隙間S2が摩耗などによって増加した場合には、隙間調整手段18のシム22の枚数を減らせばよいから容易に調整することができる。
【0025】上述したとおりの作業機械のクイックカプラ装置2の作用を説明する。
【0026】(1)騒音:クイックカプラ2は移動規制手段14及び隙間調整手段18を備えているから、ブラケット4が作業装置6、アーム60あるいは揺動作動リンク62と衝突し打撃騒音を発生する問題は除かれる。
【0027】(2)作業性:また、移動規制手段14及び隙間調整手段18によって、作業装置6が連結軸7、8あるいは軸部材61、63の軸線方向に意図しない移動をして位置が不安定になり、作業性能が低下、作業装置6の位置決めが困難など作業性を悪くする問題も除かれ、作業能率が向上する。
【0028】(3)摩耗:さらに、移動規制手段14及び隙間調整手段18により、連結軸7、8あるいは軸部材61、63の軸受の部分の軸線方向の「がたつき」が抑えられるから、土砂などの異物が噛み込み軸受の部分が摩耗し易い問題も除かれる。そして軸受の部分の通常の摩耗が進んで「がたつき」が大きくなっても、伸縮可能な移動規制手段14及び調整が可能な隙間調整手段18によって「がたつき」を容易に減らすことができるから、摩耗により隙間がさらに増加する問題も除かれる。
【0029】(4)着脱容易:クイックカプラ2の移動規制手段14は伸縮自在であるから、作業装置6を着脱する場合には当接部材16を着脱に支障のない位置に作業装置6から十分に離すことができるから、作業装置6の着脱が容易である。さらに、流体圧シリンダ15によって伸縮されるから伸縮操作が簡単容易である。
【0030】(5)「がたつき」の抑えが確実:移動規制手段14はブラケット4に連結される作業装置6の一対の平行な連結軸7、8及びフック10、12の間に配設されているから、作業装置6を当接部材16によってバランス良く確実に抑えることができる。また、移動規制手段14をブラケット4に配設したから、ブラケット4に連結される作業装置の種類が変わっても個々の作業装置には当接部材16の当接する部分を設けるだけの最小限の改造だけでよい。
【0031】(6)シムによる隙間の調整が容易:隙間調整手段18は、そのプレート24の着脱とシム22の枚数の増減で隙間を自在に調整できるから、隙間の調整が簡単容易である。
【0032】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
【0033】(1)クイックカプラの形態:本発明の実施の形態におけるクイックカプラ2は、ブラケット4に備えられた一対のフック10、12によって作業装置6に備えられた一対の連結軸7、8が離脱自在に係合するものであるが、クイックカプラはこの形態に限定されるものではなく連結軸とフックによって作業装置がブラケットに連結されるものであればよい。例えば、図9に示すように作業装置6にフック30a、30bを設け、作業機械に装着されるブラケット40にそれぞれに離脱自在に係合する連結軸32a、32bを一方の32aを揺動部材33によって可動連結軸にした形態でもよい。
【0034】(2)移動規制手段の設置位置:また、移動規制手段14はブラケット4の一対のフック10、12の間に設けられているが、作業装置の大きさ、形態などによって、ブラケット4の「がたつき」を抑えるために効果的な適宜の個所に、適宜の数を設けることができる。
【0035】(3)移動規制手段の構成:さらに、移動規制手段14は伸縮自在な流体圧シリンダ15を備えているが、スクリューボルト、あるいは右ねじと左ねじとからなるターンバックルのような機械的に伸縮可能な手段であってもよい。
【0036】(4)移動規制手段の配置:そして、移動規制手段14には一対の当接部材16、16が設けられているが、作業装置、ブラケットの形態などによっては一個にして、一方向に作業装置を押しつけて移動を規制するようにしてもよい。
【0037】(5)隙間調整手段:本発明の実施の形態においては、隙間調整手段18は、シム22を増減することにより筒部材20の軸線方向の位置を調整するようにしたが、隙間調整手段18は軸線方向における隙間を調整するものであればこの形態に限定されるものではない。
【0038】(6)隙間調整手段:また、隙間調整手段18は、アーム60又は揺動作動部材62の一方に設けられたが、両方に設けてもよい。
【0039】(7)移動規制手段と隙間調整手段の組合せ:本発明の実施の形態においては、移動規制手段14と隙間調整手段18が備えられているが、クイックカプラ2が装着される作業機械の形態、またクイックカプラ2によって連結される作業装置の形態、種類などによって、移動規制手段14のみを単独で用いてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明に従って構成されたクイックカプラ装置によれば、作業機械に装着されるブラケットに作業装置がフック及び連結軸を離脱自在に係合させることにより着脱自在に連結されるクイックカプラ装置における、連結軸の軸線方向の作業装置の「がたつき」を抑えることができるようにした、作業機械のクイックカプラ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたクイックカプラ装置の一実施形態を示す側面図。
【図2】図1に示す作業装置の斜視図。
【図3】図1に示すクイックカプラ装置の側面図。
【図4】図1のA−A矢印方向に見た断面図。
【図5】図1のB−B矢印方向に見た断面図。
【図6】図6のC−C矢印方向に見た移動規制手段の断面図。
【図7】図4及び図5にDで示した部分に隙間調整手段を備えた形態の詳細断面図。
【図8】図7のE−E矢印方向に見た隙間調整手段の正面図。
【図9】クイックカプラ装置のフックを作業装置に、連結軸をブラケットに備えた形態の側面図。
【図10】従来のクイックカプラ装置の側面図。
【図11】図10のF−F矢印方向に見た断面図。
【符号の説明】
2:クイックカプラ装置
4:ブラケット
6:作業装置
7:連結軸
8:連結軸
10:固定フック
12:可動フック
14:移動規制手段
15:油圧シリンダ(流体圧シリンダ)
16:当接部材
18:隙間調整手段
20:筒部材
22:シム
52:ブラケット
53:固定フック
54:可動フック:
57:連結軸
58:連結軸
60:アーム(作業腕)
61:軸部材
62:揺動作動リンク
63:軸部材
Z1:軸受部
Z2:軸受部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業機械に装着されるブラケットに作業装置をフック及び連結軸を離脱自在に係合させることにより着脱自在に連結させる作業機械のクイックカプラ装置において、該クイックカプラ装置は該連結軸の軸線方向における該ブラケット及び作業装置の相対移動を解除自在に規制する移動規制手段を備えている、ことを特徴とする作業機械のクイックカプラ装置。
【請求項2】 該移動規制手段は該ブラケットに備えられ、該連結軸の軸線方向に進退し該作業装置に接離自在に当接する当接部材を備えている、請求項1記載の作業機械のクイックカプラ装置。
【請求項3】 該移動規制手段は伸縮自在な流体圧シリンダを備えている、請求項2記載の作業機械のクイックカプラ装置。
【請求項4】 該フックは該ブラケットに備えられ、該連結軸は該作業装置に備えられている、請求項1から3までのいずれかに記載の作業機械のクイックカプラ装置。
【請求項5】 該連結軸は実質上平行に一対備えられ、該フックは固定フック及び可動フックの一対が備えられ、該移動規制手段は該一対のフック及び連結軸の間に配設されている、請求項1から4までのいずれかに記載の作業機械のクイックカプラ装置。
【請求項6】 該ブラケットは該作業機械の作業腕に軸部材を介して連結され、該ブラケットの軸受部には該軸部材の軸線方向における該ブラケットの軸受部と該作業腕の軸受部との隙間を調整する隙間調整手段を備えている、請求項1から5までのいずれかに記載の作業機械のクイックカプラ装置。
【請求項7】 該隙間調整手段は、該軸部材が挿通されるとともに該ブラケットの軸受部に軸線方向に摺動自在に挿入された筒部材と、該筒部材の軸線方向における位置を調整するためのシムとを備えている、請求項6記載の作業機械のクイックカプラ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2001−279703(P2001−279703A)
【公開日】平成13年10月10日(2001.10.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−94627(P2000−94627)
【出願日】平成12年3月30日(2000.3.30)
【出願人】(000190297)新キャタピラー三菱株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】