作業機械
【課題】比較的適切に燃費を比較評価することができ、燃費削減を奨励できる作業機械を提供する。
【解決手段】燃費情報処理装置10や燃費情報を表示する表示装置7、燃費情報処理装置10における燃費情報の処理をリセットするリセット装置8などを備える。燃費情報処理装置10は、リセット装置8によってリセットされるまで瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出し、リセットされるごとにリセット時の平均燃費を記憶する。複数の過去の平均燃費とリアルタイムの平均燃費とが表示装置7の同一画面上に表示される。
【解決手段】燃費情報処理装置10や燃費情報を表示する表示装置7、燃費情報処理装置10における燃費情報の処理をリセットするリセット装置8などを備える。燃費情報処理装置10は、リセット装置8によってリセットされるまで瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出し、リセットされるごとにリセット時の平均燃費を記憶する。複数の過去の平均燃費とリアルタイムの平均燃費とが表示装置7の同一画面上に表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃費表示機能を備えた油圧ショベル等の作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギー推進等の観点から、様々な産業分野で燃費が重要視されている。例えば自動車の分野では、瞬間燃費や平均燃費等を表示するカラーモニターを搭載した自動車が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、従来の燃費表示(実燃費)では、車両の加速時や減速時、坂道の上り下り、ハイブリッド車の充電走行時などにおいて燃費が把握し難いことから、特定の数式を用いて等価燃費を算出し、表示パネルの右端に、2秒ごとの等価燃費と実燃費をグラフ表示する燃料表示装置が提案されている。
【0004】
表示パネルの左側には、直近の30分間の、等価燃費及び実燃費の1分ごとの平均燃費がグラフ表示されており、1分ごとに新しいデータが右側から追加され、左側の古いデータが順次消去されるようになっている。
【0005】
作業機械の分野においても、カラーモニターやタッチパネルなどの装置が搭載されるようになり、そのような装置を利用してオペレータに瞬間燃費等の情報を提供する試みが行われつつある。
【0006】
例えば、燃費が目標燃費以上であるか否かを表示する燃費表示装置を備えた作業車両が提案されている(特許文献1)。
【0007】
その燃費表示装置には、目標燃費を設定する機能が備えられていて、オペレータは、予め燃料表示装置に設定されている複数の燃費帯の中から1つの燃費帯を選択して目標燃費に設定することができる。また、燃料表示装置には、各ブロックの色を変化させたり点滅させたりできる複数のブロックで構成されたバー表示が設けられている。このバー表示の長さは累積燃費の大きさを表しており、各ブロックの色変化や点滅によって目標燃費との比較ができる。累積燃費の起算時点は任意にリセットできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−197076号公報
【特許文献2】特開2008−62791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2の作業装置の場合、オペレータは、バー表示によって累積燃費と目標燃費とを視覚的に比較評価することができる。しかしながら、作業機械の場合、その燃料消費のほとんどがバケットの上げ下げなど、作業装置の操作によるものであるため、例えば作業現場が作業し難い山間部か作業し易い平野部か、オペレータが熟練者か初心者か等、作業環境や作業条件などによって燃費が大きく左右され、適切な目標燃費を設定するのは容易でない。目標燃費が不適切であると、バー表示の機能を十分に発揮させることができず、オペレータに省エネを促せないばかりか、オペレータを困惑させて作業に支障をきたすおそれがある。
【0010】
ところが作業機械の場合、上述したように作業環境等の影響が大きいため、自動車のように単に時間単位で燃費を表示するだけでは適切に比較評価できる燃費情報は得られ難いという事情がある。
【0011】
そこで、本発明は、容易かつ適切に燃費の比較評価ができ、よりいっそう燃費削減を奨励できる燃費表示機能を備えた作業機械の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、燃費の算出を適切なタイミングでリセットできるようにし、リセット時の燃費を記憶して、作業中の燃費と記憶した燃費とを同一画面上に表示させるようにした。
【0013】
具体的には、本発明は、燃費情報を処理する燃費情報処理装置と、運転室内に装備され、前記燃費情報を表示する表示装置と、前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理をリセットするリセット装置と、を備えた作業機械であって、前記燃費情報処理装置が、前記リセット装置によってリセットされるまで、単位時間ごとに取得される瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出する燃費処理部と、前記リセット装置によってリセットされるごとに、リセット時に前記燃費処理部で算出されている前記平均燃費を記憶する燃費記憶部と、前記燃費記憶部に記憶されている複数の過去の前記平均燃費と、前記燃費処理部で算出中の前記平均燃費と、を前記表示装置の同一画面上に表示させる表示処理部と、を有している作業機械である。
【0014】
この作業機械では、リセット装置によって燃費処理部における燃費の算出処理がリセットできるようになっており、燃費処理部はいったんリセットされると、再度リセット装置によってリセットされるまで平均燃費を算出し続ける。そして、そのリセットが行われる度に、リセット時の平均燃費が燃費記憶部に記憶されていく。そうして蓄積される複数の過去の平均燃費は、リアルタイムの平均燃費と共に表示装置の同一画面に表示される。
【0015】
従って、リアルタイムの平均燃費を複数の過去の平均燃費と簡単かつ効率的に見比べることができるので、作業環境等の影響の大きい作業機械であっても燃費を適切に比較評価できるようになり、よりいっそう燃費削減を奨励することができる。
【0016】
より具体的には、複数の過去の前記平均燃費は、直近に記憶されたものから順に前記表示装置に表示されるようにしておくとよい。
【0017】
そうすれば、オペレータは表示される複数の過去の平均燃費についての作業環境等の内容を比較的容易に思い浮かべることができ、よりいっそう燃費を適切に比較評価できる。
【0018】
また更に、前記燃費情報処理装置が、年月日を含む日付情報を計測する時間計測部を有し、前記燃費記憶部が、前記リセット装置によってリセットされるごとに、前記平均燃費と関連付けて前記日付情報を記憶し、前記表示処理部が、過去の前記平均燃費と共に前記日付情報を前記表示装置に表示させるようにしておくのが好ましい。
【0019】
そうすれば、表示部には、過去の平均燃費と共に、その平均燃費の算出がリセットされた時の日付が表示されるので、より燃費の比較評価がやり易くなる。
【0020】
例えば、前記リセット装置としては、前記運転室内に装備された手動式の操作スイッチを用いることができる。
【0021】
そうすれば、オペレータは操作スイッチを操作するだけで、簡単に燃費情報の処理をリセットすることができ、作業性、利便性に優れる。
【0022】
また、更に、燃料タンクと、該燃料タンク内に貯留されている燃料量を計測する燃料量計測装置と、を備え、前記リセット装置として前記燃料量計測装置が用いられ、前記燃料量計測装置が所定量以上の燃料量の増加を計測することにより、前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理がリセットされるようにすることもできる。
【0023】
そうすれば、後述するように、自動的に比較的適切なタイミングで平均燃費の算出処理をリセットすることができるようになり、より作業性、利便性に優れる。
【0024】
また、これら以外にも、外部の情報処理装置との間で情報通信が可能な情報送受信装置を備え、前記リセット装置として前記情報送受信装置が用いられ、前記情報送受信装置が所定のリセット信号を受信することにより、前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理がリセットされるようにしてあってもよい。より利便性が向上するし、燃費情報の信頼性を向上させることができるので、更にいっそう燃費削減を奨励することができる。
【0025】
その他、前記瞬間燃費が予め設定された所定の範囲内にある場合、該瞬間燃費を除いて平均燃費を算出するように設定してあってもよい。そうすれば、アイドリング等の期間を除いて前記平均燃費を算出させることができるので、より平均燃費の信頼性を高めることができる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明によれば、簡易かつ適切に燃費を比較評価することができるようになり、燃費削減を奨励できる作業機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1実施形態の作業機械を示す概略図である。
【図2】作業機械の要部の構成を示すブロック図である。
【図3】燃費情報の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】燃費記憶部に記憶される燃費情報を説明するための概念図である。
【図5】燃費情報の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】表示装置に表示される燃費情報の画像を示す概略図である。
【図7】燃費記憶部に記憶される燃費情報の別形態を説明するための概念図である。
【図8】表示装置に表示される燃費情報の画像の別形態を示す概略図である。
【図9】第2実施形態の作業機械の要部の構成を示すブロック図である。
【図10】第3実施形態の作業機械を示す概略図である。
【図11】第3実施形態の作業機械の要部の構成を示すブロック図である。
【図12】燃費情報の処理の流れの別形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
【0029】
(第1実施形態)
図1に、本実施形態の油圧ショベル1(作業機械)を示す。この油圧ショベル1には、クローラ式の下部走行体2と、下部走行体2に旋回可能に搭載された上部旋回体3とが備えられている。上部旋回体3には、アタッチメント4(作業装置)やキャブ5(運転室)、機械室6などが配設されている。アタッチメント4は、ブームやアーム、バケットなどで構成されていて、上部旋回体3の前部に起伏可能に設けられている。
【0030】
キャブ5は、アタッチメント4に隣接して上部旋回体3の前部左隅に設けられている。キャブ5の内部略中央にはオペレータが着座するシート5aが配置され、その周りに各種操作レバーや各種処理装置などが配置されている。特にこの油圧ショベル1では、カラー表示可能な表示装置7やリセットスイッチ8(リセット装置)、燃費表示スイッチ9、燃費情報処理装置10などがキャブ5の内部に設けられている。
【0031】
表示装置7は、図2にも示すように、液晶パネル等で構成されたディスプレー7a(表示部)と、このディスプレー7aに表示される画像を制御する表示制御部7bとを備えている。ディスプレー7aの画面上では、表示制御部7bの制御によって様々な情報の表示や画像の切り替えなどが行われる。詳細は後述するが、特にこの油圧ショベル1には燃費
に関連する情報(燃費情報)を表示する機能が備えられており、オペレータはその燃費情報を表示させることで、例えば個々の作業の燃費を比較して作業方法の改善や問題点の抽出等が行えるようになっている。
【0032】
機械室6は、主に上部旋回体3の後部に配設されていて、その内部には燃料タンク11やエンジン12、ECU13(エンジンコントロールユニット)などが配置されている。燃料タンク11はエンジン12に供給する燃料を貯留するタンクである。燃料タンク11には、貯留されている燃料量を計測する燃料量計測装置11aが装備されている。燃料量計測装置11aは、例えば液面高さを計測する接触式のセンサや非接触式のセンサなど、公知の計測装置の中から適宜選択して利用することができる。燃料量計測装置11aは、ECU13に接続されていて、油圧ショベル1の起動中は常にその計測値が連続的にECU13に出力されている。
【0033】
ECU13は、エンジン12への燃料噴射量や噴射タイミング等を制御する電子制御装置である。ECU13は、燃料量計測装置11a以外にも表示装置7や燃費情報処理装置10などと接続されている。ECU13は表示制御部7bとの協働により、ディスプレー7aに燃料の残量やエンジン12の回転数等を表示する。ECU13では、例えばミリ秒レベルでの所定の単位時間の間隔で燃料噴射量等が制御されており、ECU13及び燃費情報処理装置10は、その燃料噴射量や単位時間の情報を利用して極めて短い単位時間ごとの燃費(瞬間燃費ともいう)を例えばL/hの単位に換算して算出することが可能となっている。
【0034】
燃費情報処理装置10は、そのような燃費情報を処理するための装置である。燃費情報処理装置10には、例えば、CPUやROM、各種インターフェイスなどのハードウエアと、これらハードウエアと協働して後述するような所定の処理を実行する各種プログラムなどのソフトウエアとが備えられている。そして、そのようなハードウエアとソフトウエアとによって、燃費情報処理装置10には、図2に示すように燃費処理部10aや燃費記憶部10b、表示処理部10c、時間計測部10dなどが構成されている。
【0035】
詳細は後述するが、燃費処理部10aはECU13との協働によって取得される瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出する処理等を実行する。燃費記憶部10bは燃費処理部10aで算出される平均燃費をその関連情報とともに記憶する。表示処理部10cは平均燃費等の情報を表示制御部7bと協働してそのディスプレー7aに表示させる処理を実行する。時間計測部10dは、絶えず年月日や時刻を自動更新する時計機能を有し、燃費処理部10aの要求に応じて最新の年月日等の日付情報を燃費処理部10aに出力する処理を実行する。
【0036】
リセットスイッチ8や燃費表示スイッチ9は、例えば押しボタン等の手動式の操作スイッチからなり、キャブ5内の操作盤などに配設されて燃費情報処理装置10と接続されている。リセットスイッチ8をオン操作すると、燃費処理部10aにおける平均燃費を算出する処理がリセットされる。燃費表示スイッチ9をオン操作すると、表示処理部10c等によって所定の燃費情報がディスプレー7aに表示される。
【0037】
次に、図3〜図6を参照しながら、これら燃費情報処理装置10等における処理について説明する。
【0038】
燃費情報処理装置10やECU13、表示装置7等は、油圧ショベル1の起動によって自動的に作動する。ECU13が作動すると、燃費情報処理装置10では連続的に瞬間燃費が取得されるようになるが、エンジン12が始動するまでは燃料の消費は生じないので燃費情報に関する一連の処理は行われない(ステップS1でNO)。
【0039】
イグニッションスイッチのオン操作によってエンジン12が始動すると(ステップS1でYES)、燃費情報処理装置10の燃費処理部10aでは平均燃費の算出処理が実行される(ステップS2)。
【0040】
ここでいう平均燃費とは、所定期間内における瞬間燃費の平均値であり、例えば、瞬間燃費を積算し、積算される瞬間燃費の数でその積算値を除算することによって算出される。エンジン12の作動中は絶えず燃料消費を伴う瞬間燃費が取得され続けるので、燃費処理部10aは、リセット操作が行われない限り、新たな瞬間燃費を取得する度に新たな平均燃費を算出し続ける(ステップS3でNO)。
【0041】
リセットスイッチ8によってリセット操作が行われると(ステップS3でYES)、まず、図4に示すように燃費情報21が燃費記憶部10bに記憶される(ステップS4)。具体的には、リセット時に燃費処理部10aで算出されていた最新の平均燃費22が燃費記憶部10bに記憶される。また、その最新の平均燃費22と関連付けてリセット時の年月日や時刻などの日付情報23も記憶される。日付情報23は燃費処理部10aが時間計測部10dから取得する。燃費記憶部10bには、少なくとも5件の燃費情報21が記憶できるようになっており、平均燃費22等が記憶順に記憶されている。
【0042】
燃費情報21が燃費記憶部10bに記憶されると、燃費処理部10aにおける平均燃費の算出処理がリセットされる(ステップS5)。すなわち、それまでに燃費処理部10aで算出されていた平均燃費がいったんリセットされて「0」とされた後、そこから新たに入力される瞬間燃費に基づいて平均燃費の算出が継続される。
【0043】
従って、例えば、ある平野部での作業開始時にオペレータがリセットスイッチ8をオン操作すれば、それまでの平均燃費22がリセットされて、平野部での作業の平均燃費22が取得できるようになる。その平野部での作業に引き続いてある山間部での作業開始時にオペレータが再度リセットスイッチ8をオン操作すれば、平野部での作業の平均燃費22等の燃費情報21は燃費記憶部10bに記憶され、山間部での作業の平均燃費22が取得できるようになる。
【0044】
図5に示すように、平均燃費等の燃費情報は、燃費表示スイッチ9を操作することによってディスプレー7aに表示させることができる。すなわち、燃費表示スイッチ9をオン操作すると(ステップS11でYES)、表示処理部10cは燃費処理部10aからその時点において算出中の平均燃費を取得する。また、表示処理部10cは燃費記憶部10bからも過去の平均燃費等を取得する(ステップS12)。そして、表示処理部10cは、表示制御部7bとの協働により、取得した平均燃費等の燃費情報を適切かつ容易に比較評価できる画像情報に加工してディスプレー7aに表示する(ステップS13)。
【0045】
図6に、その画像情報の一例を示す。同図に示すように、算出中の平均燃費と直近の過去の複数の平均燃費とが同一画面上に図表化して表示される。詳しくは、右端に算出中の平均燃費を表す棒グラフが表示され、その左側に直近の過去の平均燃費を表す棒グラフが5つ横並びに表示される。過去の平均燃費を表す棒グラフは左側から右側に向かって新しくなるように並べられている。なお、棒グラフの大きさは平均燃費(L/h)を表している。
【0046】
各棒グラフの下方には、それぞれ、平均燃費を表す数値と、その平均燃費がリセットされた日付とが表示されている。算出中の平均燃費を表す棒グラフとその数値は、この画面の表示中、最新の算出値に基づいてリアルタイムで更新されるように設定されている。また、算出中の平均燃費の棒グラブは、過去の平均燃費のものと簡単に識別できるように色
分け等されている。
【0047】
このように、任意に計測期間を選択して得られる平均燃費等を記憶して、リアルタイムの平均燃費を複数の過去の平均燃費と共に図表化して表示させることで、油圧ショベル1であっても適切に燃費が比較評価できるようになる。
【0048】
すなわち、所定の作業単位ごとに平均燃費を算出することができるため、作業環境や作業条件が著しく異なる作業間にわたって平均燃費が算出されるのを防ぐことができる。例えば、先の例に従えば、山間部での作業から平野部の作業にわたって平均燃費が算出されるのを防ぐことができ、山間部での作業中にオペレータがこの画面を表示させた場合、その作業のリアルタイムな平均燃費が右端に棒グラフで表示され、その左横には直近に行った平野部での作業の平均燃費が棒グラフで表示される。また、更にその右横にはその平野部での作業の前に行った他の現場での作業の平均燃費が棒グラフで表示される。
【0049】
従って、個々の平均燃費をそれぞれ同じような作業環境等の下で算出した平均燃費とすることができるため、個々の平均燃費の信頼性が向上する。
【0050】
そして、リアルタイムの平均燃費とその直近の複数の過去の平均燃費とが1つの画面に一括して比較し易いように表示されるため、オペレータは個々の平均燃費における作業環境等の違いを考慮しながら適切に比較評価できるようになる。燃費情報の信頼性が向上して活用し易くなるので、よりいっそうオペレータに燃費低減を励行させることができる。
【0051】
図7に示すように、燃費情報21は、平均燃費22やリセット時の日付情報23以外にも、例えば、オペレータを特定できる氏名等のオペレータ情報25や、作業の種類や難易度別に予め設定された作業情報26なども関連付けて記憶しておくこともできる。作業情報26としては、例えば、作業環境等に基づいて予めランク分けされたA,B,C等の作業強度を表す識別情報などが考えられる。
【0052】
これらオペレータ情報25や作業情報26は、例えば、キーボード等の所定の入力装置を利用して入力すればよく、また、平均燃費22等と関連付けて記憶する処理は、所定のプログラムを組み込んで燃費処理部10a等に実行させればよい。
【0053】
その際、燃費情報処理装置10には、オペレータ情報25や作業情報26等の個々の情報に基づいて、記憶されている一群の燃費情報21の並べ替えや選択ができる燃費情報加工処理部を設けておくのが好ましい。この燃費情報加工処理部による一連の処理やその処理に基づく燃費情報21の表示処理等は、所定のプログラムや入力装置を通じて指示できるようにすればよい。
【0054】
そうすれば、例えば図8に示すように、特定のオペレータの燃費情報のみを指定して表示させることができ、記憶されている燃費情報をより効果的に活用できる。なお、この図は、指定した特定のオペレータの平均燃費が燃費記憶部10aに4つ記憶されていた場合を表している。この場合、個々の棒グラブを作業強度別に色分け等して1つの画面で複数の情報がまとめて取得できるようにしておくのが好ましい。
【0055】
(第2実施形態)
第1実施形態では、手動のリセットスイッチ8を用いて平均燃費の算出処理をリセットさせる例を示したが、それに限らず、燃料量計測装置11aを用いて自動的にリセットさせることもできる。
【0056】
図9に、その燃料量計測装置11aを用いたリセット処理の構成を示す。上述したよう
に、ECU13には燃料量計測装置11aが接続されていて、油圧ショベル1の起動中は常に燃料量計測装置11aから燃料タンク11内の燃料量を示す計測値が連続的にECU13に出力されている。そして、ECU13が、予め設定された所定量以上の燃料量の増加を計測した、つまり燃料の補給を検知したときに、ECU13から平均燃費の算出処理のリセットを要求するリセット情報が燃費情報処理装置10に出力されるように設定する。燃費情報処理装置10はそのリセット情報を取得すると、リセットスイッチ8がオン操作されたのと同じ処理、具体的には図3におけるステップS3〜ステップS5の処理を実行する。
【0057】
また、燃料量が増加したか否かについては、ECU13が判断するのではなく、燃費情報処理装置10がECU13を介して燃料量計測装置11aから計測値を取得して、燃費処理部10a等が判断するように設定してあってもよい。
【0058】
油圧ショベルでは、大抵の場合、作業現場や作業内容が変わるときに燃料の補給が行われる。従って、燃料の補給時に平均燃費が自動的にリセットされるようにしておけば、平均燃費の信頼性を確保しながらオペレータがリセットスイッチ8を操作する手間が省けるし、リセット操作のし忘れも防ぐことができるので、利便性が向上する。更にリセットスイッチ8と併用することで、よりいっそう利便性を向上させることができる。
【0059】
(第3実施形態)
図10及び図11に、本実施形態の油圧ショベル1を示す。この油圧ショベル1では、第1実施形態または第2実施形態の油圧ショベル1に加えて、更に、コンピュータ端末等の外部の情報処理装置31との間で、ネットワークを介して情報通信が可能な情報送受信装置32が備えられている(遠隔管理システム)。この遠隔管理システムは公知のものであり、例えば、油圧ショベル1の位置や稼動状況等の情報が、情報送受信装置32を通じて情報処理装置31で取得することができるようになっている。
【0060】
本実施形態の油圧ショベル1では、この遠隔管理システムを利用して平均燃費の算出処理がリセットできるようになっている。具体的には、情報処理装置31は、所定のリセット情報の入力ができるリセット情報入力部31aと、入力されるリセット情報を所定のリセット信号に変換して情報送受信装置32に送信可能なリセット情報送信部31bとを有している。情報送受信装置32は、情報処理装置31から送信されるリセット信号を受信するリセット情報受信部32aと、受信されるリセット信号をリセット情報に再変換して燃費情報処理装置10に出力するリセット情報変換出力部32bと、を有している。
【0061】
従って、情報処理装置31側でリセット情報が入力されると、無線通信によって油圧ショベル1の情報送受信装置32にそのリセット信号が送信される。情報送受信装置32は、送信されたリセット信号を受信すると、リセット情報に復元して燃費情報処理装置10に出力する。そうして、燃費情報処理装置10の燃費処理部10a等がそのリセット情報を取得すると、リセットスイッチ8がオン操作されたのと同じ処理、具体的には図3におけるステップS3〜ステップS5の処理が実行される。
【0062】
このように遠隔操作によって平均燃費の算出処理がリセットできるようになっていると、情報処理装置31を操作するオペレータは、現場のオペレータよりも遠隔管理システムを通じて得られる各種情報から油圧ショベル1の作業環境等の変化を客観的に把握できるため、タイミングをより適切に判断してリセット操作することができる。従って、個々の平均燃費の信頼性や利便性をよりいっそう向上させることができ、燃費低減を奨励することができる。
【0063】
また、情報処理装置31及び情報送受信装置32のそれぞれは、燃費情報に変換可能な
燃費信号を互いに送受信できる燃費情報送受信部31c,32cを備えておくのが好ましい。そうすれば、過去の燃費情報を情報処理装置31側に移して記憶させることができるので、燃費記憶部10bの記憶容量を小さくできるし、燃費情報を情報処理装置31側で自在に加工して、加工された燃費情報を油圧ショベル1側で受け取ってディスプレー7aに表示させることができるようになるので、より利便性が向上し、燃費低減を奨励することができる。
【0064】
なお、本発明にかかる作業機械は、前記の実施の形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
【0065】
例えば、燃費情報の処理に、エンジンのアイドリング状態を除く補正処理を組み込んであってもよい。寒冷地での始動時や作業上避けられない待機期間など、実動期間以外でも比較的大きな燃料の消費が発生する場合がある。そのような期間中も平均燃費の算出が継続していると、平均燃費の信頼性の低下を招いてしまう。そこで、そのような期間中は平均燃費の算出処理が実行されないように設定する。
【0066】
具体的には、図12に示すように、平均燃費の算出処理(ステップS2)の前に、瞬間燃費が予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判断する処理を実行させる(ステップS20)。その所定の範囲は、例えばエンジン12が無負荷の状態で作動しているときの瞬間燃費の値に基づいて選定すればよい。そして、瞬間燃費が所定の範囲内にある場合には、その瞬間燃費は無かったものとして処理され(ステップS20でYES)、所定の範囲内にない場合には、その瞬間燃費を用いて平均燃費が新たに更新されるようにする(ステップS20でNO)。
【0067】
このような補正処理を組み込むことで、算出される平均燃費をより作業の実動によるものに近づけることができるので、燃費削減を更にいっそう奨励させることができる。
【0068】
上記実施形態では、リセット装置のリセット操作によって燃費情報の算出処理の開始と終了とが同時に行われるようになっているが、燃費の算出処理を開始するためのスタート装置(スタートスイッチ等)を設けてあってもよい。その場合、スタート装置のスタート操作によって平均燃費の算出処理が開始され、リセット装置(リセットスイッチ)のリセット操作によって、算出された平均燃費等が記憶され、リセットされるように設定する。そうすれば、必要な期間だけ燃費情報が取得できるようになる。
【0069】
上記実施形態の燃費情報の表示画面では、過去の平均燃費を表す棒グラフが4つまたは5つ表示される例を示したが、それに限らず過去の平均燃費を表す棒グラフは2つ以上の複数表示すればよい。また、表示処理部10cにグラフ表示数選択手段を設けて、オペレータがグラフの表示数を選択して適宜変更できるようにすれば、よりいっそう効果的である。
【0070】
リセットスイッチ8や燃費表示スイッチ9等は、表示装置7と一体に構成され、ディスプレー7a上に表示されるようにしてあってもよい。すなわち、表示装置7にタッチパネルを組み合わせ、所定の画面に各スイッチ8,9を表示させて操作できるようにすればよい。
【0071】
燃費情報処理装置10は、ECU13と一体に構成されていてもよいし、また、表示装置7と一体に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 油圧ショベル(作業機械)
5 キャブ(運転室)
7 表示装置
8 リセットスイッチ(リセット装置)
10 燃費情報処理装置
10a 燃費処理部
10b 燃費記憶部
10c 表示処理部
10d 時間計測部
31 情報処理装置
32 情報送受信装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃費表示機能を備えた油圧ショベル等の作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギー推進等の観点から、様々な産業分野で燃費が重要視されている。例えば自動車の分野では、瞬間燃費や平均燃費等を表示するカラーモニターを搭載した自動車が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、従来の燃費表示(実燃費)では、車両の加速時や減速時、坂道の上り下り、ハイブリッド車の充電走行時などにおいて燃費が把握し難いことから、特定の数式を用いて等価燃費を算出し、表示パネルの右端に、2秒ごとの等価燃費と実燃費をグラフ表示する燃料表示装置が提案されている。
【0004】
表示パネルの左側には、直近の30分間の、等価燃費及び実燃費の1分ごとの平均燃費がグラフ表示されており、1分ごとに新しいデータが右側から追加され、左側の古いデータが順次消去されるようになっている。
【0005】
作業機械の分野においても、カラーモニターやタッチパネルなどの装置が搭載されるようになり、そのような装置を利用してオペレータに瞬間燃費等の情報を提供する試みが行われつつある。
【0006】
例えば、燃費が目標燃費以上であるか否かを表示する燃費表示装置を備えた作業車両が提案されている(特許文献1)。
【0007】
その燃費表示装置には、目標燃費を設定する機能が備えられていて、オペレータは、予め燃料表示装置に設定されている複数の燃費帯の中から1つの燃費帯を選択して目標燃費に設定することができる。また、燃料表示装置には、各ブロックの色を変化させたり点滅させたりできる複数のブロックで構成されたバー表示が設けられている。このバー表示の長さは累積燃費の大きさを表しており、各ブロックの色変化や点滅によって目標燃費との比較ができる。累積燃費の起算時点は任意にリセットできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−197076号公報
【特許文献2】特開2008−62791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2の作業装置の場合、オペレータは、バー表示によって累積燃費と目標燃費とを視覚的に比較評価することができる。しかしながら、作業機械の場合、その燃料消費のほとんどがバケットの上げ下げなど、作業装置の操作によるものであるため、例えば作業現場が作業し難い山間部か作業し易い平野部か、オペレータが熟練者か初心者か等、作業環境や作業条件などによって燃費が大きく左右され、適切な目標燃費を設定するのは容易でない。目標燃費が不適切であると、バー表示の機能を十分に発揮させることができず、オペレータに省エネを促せないばかりか、オペレータを困惑させて作業に支障をきたすおそれがある。
【0010】
ところが作業機械の場合、上述したように作業環境等の影響が大きいため、自動車のように単に時間単位で燃費を表示するだけでは適切に比較評価できる燃費情報は得られ難いという事情がある。
【0011】
そこで、本発明は、容易かつ適切に燃費の比較評価ができ、よりいっそう燃費削減を奨励できる燃費表示機能を備えた作業機械の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、燃費の算出を適切なタイミングでリセットできるようにし、リセット時の燃費を記憶して、作業中の燃費と記憶した燃費とを同一画面上に表示させるようにした。
【0013】
具体的には、本発明は、燃費情報を処理する燃費情報処理装置と、運転室内に装備され、前記燃費情報を表示する表示装置と、前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理をリセットするリセット装置と、を備えた作業機械であって、前記燃費情報処理装置が、前記リセット装置によってリセットされるまで、単位時間ごとに取得される瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出する燃費処理部と、前記リセット装置によってリセットされるごとに、リセット時に前記燃費処理部で算出されている前記平均燃費を記憶する燃費記憶部と、前記燃費記憶部に記憶されている複数の過去の前記平均燃費と、前記燃費処理部で算出中の前記平均燃費と、を前記表示装置の同一画面上に表示させる表示処理部と、を有している作業機械である。
【0014】
この作業機械では、リセット装置によって燃費処理部における燃費の算出処理がリセットできるようになっており、燃費処理部はいったんリセットされると、再度リセット装置によってリセットされるまで平均燃費を算出し続ける。そして、そのリセットが行われる度に、リセット時の平均燃費が燃費記憶部に記憶されていく。そうして蓄積される複数の過去の平均燃費は、リアルタイムの平均燃費と共に表示装置の同一画面に表示される。
【0015】
従って、リアルタイムの平均燃費を複数の過去の平均燃費と簡単かつ効率的に見比べることができるので、作業環境等の影響の大きい作業機械であっても燃費を適切に比較評価できるようになり、よりいっそう燃費削減を奨励することができる。
【0016】
より具体的には、複数の過去の前記平均燃費は、直近に記憶されたものから順に前記表示装置に表示されるようにしておくとよい。
【0017】
そうすれば、オペレータは表示される複数の過去の平均燃費についての作業環境等の内容を比較的容易に思い浮かべることができ、よりいっそう燃費を適切に比較評価できる。
【0018】
また更に、前記燃費情報処理装置が、年月日を含む日付情報を計測する時間計測部を有し、前記燃費記憶部が、前記リセット装置によってリセットされるごとに、前記平均燃費と関連付けて前記日付情報を記憶し、前記表示処理部が、過去の前記平均燃費と共に前記日付情報を前記表示装置に表示させるようにしておくのが好ましい。
【0019】
そうすれば、表示部には、過去の平均燃費と共に、その平均燃費の算出がリセットされた時の日付が表示されるので、より燃費の比較評価がやり易くなる。
【0020】
例えば、前記リセット装置としては、前記運転室内に装備された手動式の操作スイッチを用いることができる。
【0021】
そうすれば、オペレータは操作スイッチを操作するだけで、簡単に燃費情報の処理をリセットすることができ、作業性、利便性に優れる。
【0022】
また、更に、燃料タンクと、該燃料タンク内に貯留されている燃料量を計測する燃料量計測装置と、を備え、前記リセット装置として前記燃料量計測装置が用いられ、前記燃料量計測装置が所定量以上の燃料量の増加を計測することにより、前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理がリセットされるようにすることもできる。
【0023】
そうすれば、後述するように、自動的に比較的適切なタイミングで平均燃費の算出処理をリセットすることができるようになり、より作業性、利便性に優れる。
【0024】
また、これら以外にも、外部の情報処理装置との間で情報通信が可能な情報送受信装置を備え、前記リセット装置として前記情報送受信装置が用いられ、前記情報送受信装置が所定のリセット信号を受信することにより、前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理がリセットされるようにしてあってもよい。より利便性が向上するし、燃費情報の信頼性を向上させることができるので、更にいっそう燃費削減を奨励することができる。
【0025】
その他、前記瞬間燃費が予め設定された所定の範囲内にある場合、該瞬間燃費を除いて平均燃費を算出するように設定してあってもよい。そうすれば、アイドリング等の期間を除いて前記平均燃費を算出させることができるので、より平均燃費の信頼性を高めることができる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明によれば、簡易かつ適切に燃費を比較評価することができるようになり、燃費削減を奨励できる作業機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1実施形態の作業機械を示す概略図である。
【図2】作業機械の要部の構成を示すブロック図である。
【図3】燃費情報の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】燃費記憶部に記憶される燃費情報を説明するための概念図である。
【図5】燃費情報の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】表示装置に表示される燃費情報の画像を示す概略図である。
【図7】燃費記憶部に記憶される燃費情報の別形態を説明するための概念図である。
【図8】表示装置に表示される燃費情報の画像の別形態を示す概略図である。
【図9】第2実施形態の作業機械の要部の構成を示すブロック図である。
【図10】第3実施形態の作業機械を示す概略図である。
【図11】第3実施形態の作業機械の要部の構成を示すブロック図である。
【図12】燃費情報の処理の流れの別形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
【0029】
(第1実施形態)
図1に、本実施形態の油圧ショベル1(作業機械)を示す。この油圧ショベル1には、クローラ式の下部走行体2と、下部走行体2に旋回可能に搭載された上部旋回体3とが備えられている。上部旋回体3には、アタッチメント4(作業装置)やキャブ5(運転室)、機械室6などが配設されている。アタッチメント4は、ブームやアーム、バケットなどで構成されていて、上部旋回体3の前部に起伏可能に設けられている。
【0030】
キャブ5は、アタッチメント4に隣接して上部旋回体3の前部左隅に設けられている。キャブ5の内部略中央にはオペレータが着座するシート5aが配置され、その周りに各種操作レバーや各種処理装置などが配置されている。特にこの油圧ショベル1では、カラー表示可能な表示装置7やリセットスイッチ8(リセット装置)、燃費表示スイッチ9、燃費情報処理装置10などがキャブ5の内部に設けられている。
【0031】
表示装置7は、図2にも示すように、液晶パネル等で構成されたディスプレー7a(表示部)と、このディスプレー7aに表示される画像を制御する表示制御部7bとを備えている。ディスプレー7aの画面上では、表示制御部7bの制御によって様々な情報の表示や画像の切り替えなどが行われる。詳細は後述するが、特にこの油圧ショベル1には燃費
に関連する情報(燃費情報)を表示する機能が備えられており、オペレータはその燃費情報を表示させることで、例えば個々の作業の燃費を比較して作業方法の改善や問題点の抽出等が行えるようになっている。
【0032】
機械室6は、主に上部旋回体3の後部に配設されていて、その内部には燃料タンク11やエンジン12、ECU13(エンジンコントロールユニット)などが配置されている。燃料タンク11はエンジン12に供給する燃料を貯留するタンクである。燃料タンク11には、貯留されている燃料量を計測する燃料量計測装置11aが装備されている。燃料量計測装置11aは、例えば液面高さを計測する接触式のセンサや非接触式のセンサなど、公知の計測装置の中から適宜選択して利用することができる。燃料量計測装置11aは、ECU13に接続されていて、油圧ショベル1の起動中は常にその計測値が連続的にECU13に出力されている。
【0033】
ECU13は、エンジン12への燃料噴射量や噴射タイミング等を制御する電子制御装置である。ECU13は、燃料量計測装置11a以外にも表示装置7や燃費情報処理装置10などと接続されている。ECU13は表示制御部7bとの協働により、ディスプレー7aに燃料の残量やエンジン12の回転数等を表示する。ECU13では、例えばミリ秒レベルでの所定の単位時間の間隔で燃料噴射量等が制御されており、ECU13及び燃費情報処理装置10は、その燃料噴射量や単位時間の情報を利用して極めて短い単位時間ごとの燃費(瞬間燃費ともいう)を例えばL/hの単位に換算して算出することが可能となっている。
【0034】
燃費情報処理装置10は、そのような燃費情報を処理するための装置である。燃費情報処理装置10には、例えば、CPUやROM、各種インターフェイスなどのハードウエアと、これらハードウエアと協働して後述するような所定の処理を実行する各種プログラムなどのソフトウエアとが備えられている。そして、そのようなハードウエアとソフトウエアとによって、燃費情報処理装置10には、図2に示すように燃費処理部10aや燃費記憶部10b、表示処理部10c、時間計測部10dなどが構成されている。
【0035】
詳細は後述するが、燃費処理部10aはECU13との協働によって取得される瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出する処理等を実行する。燃費記憶部10bは燃費処理部10aで算出される平均燃費をその関連情報とともに記憶する。表示処理部10cは平均燃費等の情報を表示制御部7bと協働してそのディスプレー7aに表示させる処理を実行する。時間計測部10dは、絶えず年月日や時刻を自動更新する時計機能を有し、燃費処理部10aの要求に応じて最新の年月日等の日付情報を燃費処理部10aに出力する処理を実行する。
【0036】
リセットスイッチ8や燃費表示スイッチ9は、例えば押しボタン等の手動式の操作スイッチからなり、キャブ5内の操作盤などに配設されて燃費情報処理装置10と接続されている。リセットスイッチ8をオン操作すると、燃費処理部10aにおける平均燃費を算出する処理がリセットされる。燃費表示スイッチ9をオン操作すると、表示処理部10c等によって所定の燃費情報がディスプレー7aに表示される。
【0037】
次に、図3〜図6を参照しながら、これら燃費情報処理装置10等における処理について説明する。
【0038】
燃費情報処理装置10やECU13、表示装置7等は、油圧ショベル1の起動によって自動的に作動する。ECU13が作動すると、燃費情報処理装置10では連続的に瞬間燃費が取得されるようになるが、エンジン12が始動するまでは燃料の消費は生じないので燃費情報に関する一連の処理は行われない(ステップS1でNO)。
【0039】
イグニッションスイッチのオン操作によってエンジン12が始動すると(ステップS1でYES)、燃費情報処理装置10の燃費処理部10aでは平均燃費の算出処理が実行される(ステップS2)。
【0040】
ここでいう平均燃費とは、所定期間内における瞬間燃費の平均値であり、例えば、瞬間燃費を積算し、積算される瞬間燃費の数でその積算値を除算することによって算出される。エンジン12の作動中は絶えず燃料消費を伴う瞬間燃費が取得され続けるので、燃費処理部10aは、リセット操作が行われない限り、新たな瞬間燃費を取得する度に新たな平均燃費を算出し続ける(ステップS3でNO)。
【0041】
リセットスイッチ8によってリセット操作が行われると(ステップS3でYES)、まず、図4に示すように燃費情報21が燃費記憶部10bに記憶される(ステップS4)。具体的には、リセット時に燃費処理部10aで算出されていた最新の平均燃費22が燃費記憶部10bに記憶される。また、その最新の平均燃費22と関連付けてリセット時の年月日や時刻などの日付情報23も記憶される。日付情報23は燃費処理部10aが時間計測部10dから取得する。燃費記憶部10bには、少なくとも5件の燃費情報21が記憶できるようになっており、平均燃費22等が記憶順に記憶されている。
【0042】
燃費情報21が燃費記憶部10bに記憶されると、燃費処理部10aにおける平均燃費の算出処理がリセットされる(ステップS5)。すなわち、それまでに燃費処理部10aで算出されていた平均燃費がいったんリセットされて「0」とされた後、そこから新たに入力される瞬間燃費に基づいて平均燃費の算出が継続される。
【0043】
従って、例えば、ある平野部での作業開始時にオペレータがリセットスイッチ8をオン操作すれば、それまでの平均燃費22がリセットされて、平野部での作業の平均燃費22が取得できるようになる。その平野部での作業に引き続いてある山間部での作業開始時にオペレータが再度リセットスイッチ8をオン操作すれば、平野部での作業の平均燃費22等の燃費情報21は燃費記憶部10bに記憶され、山間部での作業の平均燃費22が取得できるようになる。
【0044】
図5に示すように、平均燃費等の燃費情報は、燃費表示スイッチ9を操作することによってディスプレー7aに表示させることができる。すなわち、燃費表示スイッチ9をオン操作すると(ステップS11でYES)、表示処理部10cは燃費処理部10aからその時点において算出中の平均燃費を取得する。また、表示処理部10cは燃費記憶部10bからも過去の平均燃費等を取得する(ステップS12)。そして、表示処理部10cは、表示制御部7bとの協働により、取得した平均燃費等の燃費情報を適切かつ容易に比較評価できる画像情報に加工してディスプレー7aに表示する(ステップS13)。
【0045】
図6に、その画像情報の一例を示す。同図に示すように、算出中の平均燃費と直近の過去の複数の平均燃費とが同一画面上に図表化して表示される。詳しくは、右端に算出中の平均燃費を表す棒グラフが表示され、その左側に直近の過去の平均燃費を表す棒グラフが5つ横並びに表示される。過去の平均燃費を表す棒グラフは左側から右側に向かって新しくなるように並べられている。なお、棒グラフの大きさは平均燃費(L/h)を表している。
【0046】
各棒グラフの下方には、それぞれ、平均燃費を表す数値と、その平均燃費がリセットされた日付とが表示されている。算出中の平均燃費を表す棒グラフとその数値は、この画面の表示中、最新の算出値に基づいてリアルタイムで更新されるように設定されている。また、算出中の平均燃費の棒グラブは、過去の平均燃費のものと簡単に識別できるように色
分け等されている。
【0047】
このように、任意に計測期間を選択して得られる平均燃費等を記憶して、リアルタイムの平均燃費を複数の過去の平均燃費と共に図表化して表示させることで、油圧ショベル1であっても適切に燃費が比較評価できるようになる。
【0048】
すなわち、所定の作業単位ごとに平均燃費を算出することができるため、作業環境や作業条件が著しく異なる作業間にわたって平均燃費が算出されるのを防ぐことができる。例えば、先の例に従えば、山間部での作業から平野部の作業にわたって平均燃費が算出されるのを防ぐことができ、山間部での作業中にオペレータがこの画面を表示させた場合、その作業のリアルタイムな平均燃費が右端に棒グラフで表示され、その左横には直近に行った平野部での作業の平均燃費が棒グラフで表示される。また、更にその右横にはその平野部での作業の前に行った他の現場での作業の平均燃費が棒グラフで表示される。
【0049】
従って、個々の平均燃費をそれぞれ同じような作業環境等の下で算出した平均燃費とすることができるため、個々の平均燃費の信頼性が向上する。
【0050】
そして、リアルタイムの平均燃費とその直近の複数の過去の平均燃費とが1つの画面に一括して比較し易いように表示されるため、オペレータは個々の平均燃費における作業環境等の違いを考慮しながら適切に比較評価できるようになる。燃費情報の信頼性が向上して活用し易くなるので、よりいっそうオペレータに燃費低減を励行させることができる。
【0051】
図7に示すように、燃費情報21は、平均燃費22やリセット時の日付情報23以外にも、例えば、オペレータを特定できる氏名等のオペレータ情報25や、作業の種類や難易度別に予め設定された作業情報26なども関連付けて記憶しておくこともできる。作業情報26としては、例えば、作業環境等に基づいて予めランク分けされたA,B,C等の作業強度を表す識別情報などが考えられる。
【0052】
これらオペレータ情報25や作業情報26は、例えば、キーボード等の所定の入力装置を利用して入力すればよく、また、平均燃費22等と関連付けて記憶する処理は、所定のプログラムを組み込んで燃費処理部10a等に実行させればよい。
【0053】
その際、燃費情報処理装置10には、オペレータ情報25や作業情報26等の個々の情報に基づいて、記憶されている一群の燃費情報21の並べ替えや選択ができる燃費情報加工処理部を設けておくのが好ましい。この燃費情報加工処理部による一連の処理やその処理に基づく燃費情報21の表示処理等は、所定のプログラムや入力装置を通じて指示できるようにすればよい。
【0054】
そうすれば、例えば図8に示すように、特定のオペレータの燃費情報のみを指定して表示させることができ、記憶されている燃費情報をより効果的に活用できる。なお、この図は、指定した特定のオペレータの平均燃費が燃費記憶部10aに4つ記憶されていた場合を表している。この場合、個々の棒グラブを作業強度別に色分け等して1つの画面で複数の情報がまとめて取得できるようにしておくのが好ましい。
【0055】
(第2実施形態)
第1実施形態では、手動のリセットスイッチ8を用いて平均燃費の算出処理をリセットさせる例を示したが、それに限らず、燃料量計測装置11aを用いて自動的にリセットさせることもできる。
【0056】
図9に、その燃料量計測装置11aを用いたリセット処理の構成を示す。上述したよう
に、ECU13には燃料量計測装置11aが接続されていて、油圧ショベル1の起動中は常に燃料量計測装置11aから燃料タンク11内の燃料量を示す計測値が連続的にECU13に出力されている。そして、ECU13が、予め設定された所定量以上の燃料量の増加を計測した、つまり燃料の補給を検知したときに、ECU13から平均燃費の算出処理のリセットを要求するリセット情報が燃費情報処理装置10に出力されるように設定する。燃費情報処理装置10はそのリセット情報を取得すると、リセットスイッチ8がオン操作されたのと同じ処理、具体的には図3におけるステップS3〜ステップS5の処理を実行する。
【0057】
また、燃料量が増加したか否かについては、ECU13が判断するのではなく、燃費情報処理装置10がECU13を介して燃料量計測装置11aから計測値を取得して、燃費処理部10a等が判断するように設定してあってもよい。
【0058】
油圧ショベルでは、大抵の場合、作業現場や作業内容が変わるときに燃料の補給が行われる。従って、燃料の補給時に平均燃費が自動的にリセットされるようにしておけば、平均燃費の信頼性を確保しながらオペレータがリセットスイッチ8を操作する手間が省けるし、リセット操作のし忘れも防ぐことができるので、利便性が向上する。更にリセットスイッチ8と併用することで、よりいっそう利便性を向上させることができる。
【0059】
(第3実施形態)
図10及び図11に、本実施形態の油圧ショベル1を示す。この油圧ショベル1では、第1実施形態または第2実施形態の油圧ショベル1に加えて、更に、コンピュータ端末等の外部の情報処理装置31との間で、ネットワークを介して情報通信が可能な情報送受信装置32が備えられている(遠隔管理システム)。この遠隔管理システムは公知のものであり、例えば、油圧ショベル1の位置や稼動状況等の情報が、情報送受信装置32を通じて情報処理装置31で取得することができるようになっている。
【0060】
本実施形態の油圧ショベル1では、この遠隔管理システムを利用して平均燃費の算出処理がリセットできるようになっている。具体的には、情報処理装置31は、所定のリセット情報の入力ができるリセット情報入力部31aと、入力されるリセット情報を所定のリセット信号に変換して情報送受信装置32に送信可能なリセット情報送信部31bとを有している。情報送受信装置32は、情報処理装置31から送信されるリセット信号を受信するリセット情報受信部32aと、受信されるリセット信号をリセット情報に再変換して燃費情報処理装置10に出力するリセット情報変換出力部32bと、を有している。
【0061】
従って、情報処理装置31側でリセット情報が入力されると、無線通信によって油圧ショベル1の情報送受信装置32にそのリセット信号が送信される。情報送受信装置32は、送信されたリセット信号を受信すると、リセット情報に復元して燃費情報処理装置10に出力する。そうして、燃費情報処理装置10の燃費処理部10a等がそのリセット情報を取得すると、リセットスイッチ8がオン操作されたのと同じ処理、具体的には図3におけるステップS3〜ステップS5の処理が実行される。
【0062】
このように遠隔操作によって平均燃費の算出処理がリセットできるようになっていると、情報処理装置31を操作するオペレータは、現場のオペレータよりも遠隔管理システムを通じて得られる各種情報から油圧ショベル1の作業環境等の変化を客観的に把握できるため、タイミングをより適切に判断してリセット操作することができる。従って、個々の平均燃費の信頼性や利便性をよりいっそう向上させることができ、燃費低減を奨励することができる。
【0063】
また、情報処理装置31及び情報送受信装置32のそれぞれは、燃費情報に変換可能な
燃費信号を互いに送受信できる燃費情報送受信部31c,32cを備えておくのが好ましい。そうすれば、過去の燃費情報を情報処理装置31側に移して記憶させることができるので、燃費記憶部10bの記憶容量を小さくできるし、燃費情報を情報処理装置31側で自在に加工して、加工された燃費情報を油圧ショベル1側で受け取ってディスプレー7aに表示させることができるようになるので、より利便性が向上し、燃費低減を奨励することができる。
【0064】
なお、本発明にかかる作業機械は、前記の実施の形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
【0065】
例えば、燃費情報の処理に、エンジンのアイドリング状態を除く補正処理を組み込んであってもよい。寒冷地での始動時や作業上避けられない待機期間など、実動期間以外でも比較的大きな燃料の消費が発生する場合がある。そのような期間中も平均燃費の算出が継続していると、平均燃費の信頼性の低下を招いてしまう。そこで、そのような期間中は平均燃費の算出処理が実行されないように設定する。
【0066】
具体的には、図12に示すように、平均燃費の算出処理(ステップS2)の前に、瞬間燃費が予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判断する処理を実行させる(ステップS20)。その所定の範囲は、例えばエンジン12が無負荷の状態で作動しているときの瞬間燃費の値に基づいて選定すればよい。そして、瞬間燃費が所定の範囲内にある場合には、その瞬間燃費は無かったものとして処理され(ステップS20でYES)、所定の範囲内にない場合には、その瞬間燃費を用いて平均燃費が新たに更新されるようにする(ステップS20でNO)。
【0067】
このような補正処理を組み込むことで、算出される平均燃費をより作業の実動によるものに近づけることができるので、燃費削減を更にいっそう奨励させることができる。
【0068】
上記実施形態では、リセット装置のリセット操作によって燃費情報の算出処理の開始と終了とが同時に行われるようになっているが、燃費の算出処理を開始するためのスタート装置(スタートスイッチ等)を設けてあってもよい。その場合、スタート装置のスタート操作によって平均燃費の算出処理が開始され、リセット装置(リセットスイッチ)のリセット操作によって、算出された平均燃費等が記憶され、リセットされるように設定する。そうすれば、必要な期間だけ燃費情報が取得できるようになる。
【0069】
上記実施形態の燃費情報の表示画面では、過去の平均燃費を表す棒グラフが4つまたは5つ表示される例を示したが、それに限らず過去の平均燃費を表す棒グラフは2つ以上の複数表示すればよい。また、表示処理部10cにグラフ表示数選択手段を設けて、オペレータがグラフの表示数を選択して適宜変更できるようにすれば、よりいっそう効果的である。
【0070】
リセットスイッチ8や燃費表示スイッチ9等は、表示装置7と一体に構成され、ディスプレー7a上に表示されるようにしてあってもよい。すなわち、表示装置7にタッチパネルを組み合わせ、所定の画面に各スイッチ8,9を表示させて操作できるようにすればよい。
【0071】
燃費情報処理装置10は、ECU13と一体に構成されていてもよいし、また、表示装置7と一体に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 油圧ショベル(作業機械)
5 キャブ(運転室)
7 表示装置
8 リセットスイッチ(リセット装置)
10 燃費情報処理装置
10a 燃費処理部
10b 燃費記憶部
10c 表示処理部
10d 時間計測部
31 情報処理装置
32 情報送受信装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作を行うことによって燃料を消費する作業装置と、
燃費情報を処理する燃費情報処理装置と、
運転室内に装備され、前記燃費情報を表示する表示装置と、
前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理をリセットするリセット装置と、
を備えた作業機械であって、
前記燃費情報処理装置が、
前記リセット装置によってリセットされるまで、単位時間ごとに取得される瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出する燃費処理部と、
前記リセット装置によってリセットされるごとに、リセット時に前記燃費処理部で算出されている前記平均燃費を記憶する燃費記憶部と、
前記燃費記憶部に記憶されている複数の過去の前記平均燃費と、前記燃費処理部で算出中の前記平均燃費と、を前記表示装置の同一画面上に表示させる表示処理部と、
日付情報を計測する時間計測部と、
を有し、
前記燃費記憶部が、前記リセット装置によってリセットされるごとに、前記平均燃費と関連付けて前記日付情報を記憶し、
前記表示処理部が、前記複数の過去の平均燃費を日別に並べて前記表示装置に表示させる作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
複数の過去の前記平均燃費は、直近に記憶されたものから順に前記表示装置に表示される作業機械。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の作業機械において、
前記表示処理部が、過去の前記平均燃費と共に前記日付情報を前記表示装置に表示させる作業機械。
【請求項1】
操作を行うことによって燃料を消費する作業装置と、
燃費情報を処理する燃費情報処理装置と、
運転室内に装備され、前記燃費情報を表示する表示装置と、
前記燃費情報処理装置における前記燃費情報の処理をリセットするリセット装置と、
を備えた作業機械であって、
前記燃費情報処理装置が、
前記リセット装置によってリセットされるまで、単位時間ごとに取得される瞬間燃費に基づいて平均燃費を算出する燃費処理部と、
前記リセット装置によってリセットされるごとに、リセット時に前記燃費処理部で算出されている前記平均燃費を記憶する燃費記憶部と、
前記燃費記憶部に記憶されている複数の過去の前記平均燃費と、前記燃費処理部で算出中の前記平均燃費と、を前記表示装置の同一画面上に表示させる表示処理部と、
日付情報を計測する時間計測部と、
を有し、
前記燃費記憶部が、前記リセット装置によってリセットされるごとに、前記平均燃費と関連付けて前記日付情報を記憶し、
前記表示処理部が、前記複数の過去の平均燃費を日別に並べて前記表示装置に表示させる作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
複数の過去の前記平均燃費は、直近に記憶されたものから順に前記表示装置に表示される作業機械。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の作業機械において、
前記表示処理部が、過去の前記平均燃費と共に前記日付情報を前記表示装置に表示させる作業機械。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−76318(P2013−76318A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−13247(P2013−13247)
【出願日】平成25年1月28日(2013.1.28)
【分割の表示】特願2009−49728(P2009−49728)の分割
【原出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000246273)コベルコ建機株式会社 (644)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成25年1月28日(2013.1.28)
【分割の表示】特願2009−49728(P2009−49728)の分割
【原出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000246273)コベルコ建機株式会社 (644)
【Fターム(参考)】
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