説明

作業機

【課題】 冷却風でエンジンのコントロールユニットを十分に冷却できると共に、ラジエータの冷却機能を損ねることがない作業機を提供する。
【解決手段】 移動機体上にエンジンが配置されたエンジンルームの側方に、ラジエータが設置された冷却風吸込室24が設けられ、冷却風吸込室24の前側に油圧機器が設置された油圧機器室27が設けられ、冷却風吸込室24と油圧機器室27との間に仕切壁29が設けられた作業機であって、前記エンジンを制御するコントロールユニット61が冷却風吸込室24内のラジエータよりも風上側に、仕切壁29から間隙86を空けて配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンを制御するコントロールユニットが設けられたバックホー等の作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バックホー等の作業機には、移動機体上にエンジンが配置されたエンジンルームの側方に、ラジエータが設置された冷却風吸込室が設けられ、冷却風吸込室の前側に作動油タンクやコントロールバルブが設置された油圧機器室が設けられ、冷却風吸込室と油圧機器室との間に仕切壁が設けられたものある(例えば特許文献2,3)。この種の作業機では、排ガス対応エンジンの制御としてECU(エンジンコントロールユニット)を使用したコモンレールシステムがあり、適切なコントロールユニットのレイアウトが必要になっている。即ち、コントロールユニットは、温度上の制約があり、エンジンルームとは異なった温度の低い場所にレイアウトされるのが一般的である。
【0003】
他方、エンジンを制御するコントロールユニットを装着した建設機械等の作業機には、コントロールユニットをエンジンを冷却するラジエータよりも冷却風の風上側に装着し、コントロールユニットを冷却風で冷却できるようにしたものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−332629号公報
【特許文献2】特開2010−117046号公報
【特許文献3】特開2000−257113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、従来の後者のものを従来の前者のものに適用することが考えられるが、コントロールユニットを単に冷却風吸込室におけるラジエータよりも風上側に配置した場合、例えば冷却風吸込室の前後方向中央部にコントロールユニットを配置してしまうと、コントロールユニットで冷却風の流れを遮断してラジエータの冷却機能を損ねることになる。また、コントロールユニットを冷却風吸込室の前後方向の一端に寄せて配置してしまうと、冷却風でコントロールユニットを十分に冷却できなくなるという問題を生じる。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、冷却風でエンジンのコントロールユニットを十分に冷却できると共に、ラジエータの冷却機能を損ねることがない作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における上記目的を達成するために、請求項1においては、移動機体7上にエンジン20が配置されたエンジンルーム21の側方に、ラジエータ23が設置された冷却風吸込室24が設けられ、冷却風吸込室24の前側に油圧機器が設置された油圧機器室27が設けられ、冷却風吸込室24と油圧機器室27との間に仕切壁29が設けられた作業機であって、
前記エンジン20を制御するコントロールユニット61が冷却風吸込室24内のラジエータ23よりも風上側に、仕切壁29から間隙86を空けて配置されている点にある。
【0008】
請求項2においては、請求項1の発明において、前記コントロールユニット61は、仕切壁29との間の間隙86が風上側に向けて徐々に広くなるように傾斜して仕切壁29に取り付けられているものである。
請求項3においては、請求項2の発明において、前記コントロールユニット61の仕切壁29側を覆う保護カバー84と、その反対側と上方とを覆う防水カバー97とが設けられ、保護カバー84に前記間隙86からコントロールユニット61に冷却空気を導入するための開口窓101が設けられているものである。
【0009】
請求項4においては、請求項1〜3の発明において、旋回台7の後部に前記エンジンル
ーム21と冷却風吸込室24とが左右に形成され、油圧機器室27の作動油タンク26に連通するリターンパイプ65が仕切壁29を貫通して冷却風吸込室24側に突出され、該リターンパイプ65の突出部の下方に前記コントロールユニット61が配置されているものである。
【0010】
請求項5においては、請求項4の発明において、作動油タンク26の油量を計測する油量計測ゲージ103が、コントロールユニット61とラジエータ23との間であってコントロールユニット61の前方側に配置され、油量計測ゲージ103が風上側の斜め後方から見えるように防水カバー97のラジエータ23側の角部が後に行くに従って風上側に向かうように傾斜されているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1によれば、外部から流入した冷却風の多くは、コントロールユニット61の仕切壁29とは反対側を通ってラジエータ23からエンジン20側へ流れる。また、外部から流入した冷却風の一部は、コントロールユニット61と仕切壁29との間の間隙86を通ってラジエータ23からエンジン20側へ流れる。このため、冷却風でコントロールユニット61を両側から効率よく冷却することができ、コントロールユニット61を十分に冷却することができる。しかも、冷却風をコントロールユニット61の仕切壁29側とその反対側とに流すことができて、その両方の冷却風をラジエータ23からエンジン20側へ送ることができるので、コントロールユニット61で冷却風の流れを遮断してラジエータ23の冷却機能を損ねることもなくなる。
【0012】
請求項2によれば、冷却風をコントロールユニット61と仕切壁29との間の間隙86に効率よく流すことができ、より確実にコントロールユニット61を冷却することができる。
請求項3によれば、コントロールユニット61の仕切壁29側を保護カバー84で保護することができると同時に、開口窓101を通して前記間隙86からコントロールユニット61に冷却空気を導入することができ、間隙86を通る冷却空気によってコントロールユニット61を効果的に冷却することができる。また、防水カバー97でコントロールユニット61の仕切壁29とは反対側と上方と防水することができる。
【0013】
請求項4によれば、リターンパイプ65の下方のスペースを有効に使うことができるようになるし、リターンパイプ65から作業油が漏れてコントロールユニット61に付着するおそれは少ない。
請求項5によれば、後方から油量計測ゲージ103を見る際にコントロールユニット61が邪魔にならずに済み、風上側の斜め後方からでも油量計測ゲージ103がよく見えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態を示すコントロールユニット部分の平面図である。
【図2】同コントロールユニット部分の右側面図である。
【図3】同コントロールユニット部分の背面図である。
【図4】同バックホー後部の背面図である。
【図5】同バックホー後部の平面図である。
【図6】同バックホー後部の左側面図である。
【図7】同バックホー後部の右側面図である。
【図8】同バックホーの左側面図である。
【図9】同バックホーの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図8において、作業機として例示するバックホー1は走行装置2と旋回体(移動機体)3と掘削装置4とから主構成されている。
旋回体3は、走行装置2の左右クローラ走行体5間の中央部に設けた軸受体8に上下方向の旋回軸心回りに回動自在に支持された旋回台7と、この旋回台7に搭載された各種機器を覆うボンネット11と、このボンネット11上に設けた座席12やその前の操縦部を
覆うキャビン13とを備えている。
【0016】
旋回台7は、旋回フレーム15をカバー部材で覆うことで構成され、この旋回台7の後部は、前記旋回フレーム15に固定されかつ旋回台7の前部の掘削装置4等との重量バランスを図るカウンタウェイト17によって構成されている。
旋回台7の後部上面および右側上面は開放状とされ、これらの開放部分は旋回台7の上面から上方に突出した丸みを帯びたボンネット11で覆われている。
【0017】
図4〜図9において、ボンネット11の内部には、旋回台7上にエンジン20が配置されたエンジンルーム21と、エンジンルーム21の右側方に位置してラジエータ23が設置された冷却風吸込室24が設けられ、冷却風吸込室24の前側に作動油タンク26やコントロールバルブ等の油圧機器が設置された油圧機器室27が設けられている。従って、旋回台7の後部にエンジンルーム21と冷却風吸込室24とが左右に形成され、油圧機器室27は旋回台7の右側に配置されている。
【0018】
冷却風吸込室24と油圧機器室27との間に仕切壁29が設けられている。本実施形態の場合、作動油タンク26の後壁は冷却風吸込室24と油圧機器室27との間を仕切る仕切部材の一部を兼用しており、仕切壁29と共に冷却風吸込室24と油圧機器室27との間を前後に仕切っている。また、エンジンルーム21と冷却風吸込室24との間を仕切るものとして後述する閉塞壁体75が設けられている。
【0019】
エンジンルーム21には、エンジン20の他にDPFマフラ31とエアクリーナ33とテールマフラ34と燃料フィルタ35とラジエータファン37とが設けられている。ここで、DPFとは、DIESEL PARICULATE FILTER,ディーゼルエンジン20の排気ガスに含まれる粒子状物質を減少させるフィルターのことを言い、かかるフィルターを内蔵したマフラをDPFマフラと称する。
【0020】
エンジン20はその駆動軸心が左右方向を向くように旋回台7の後部に横向きに配置され、エンジン20の左側部にフライホイールハウジング38が設けられている。
DPFマフラ31はエンジン20の上部左側方に配置され、フライホイールハウジング38の上部にブラケット40等を介して取り付けられている。DPFマフラ31の後部上面には接続フランジ44が上方突出され、右側面には吸気口45が突設されている。吸気口45はエンジン20の排気マニホールド47に接続されている。
【0021】
テールマフラ34はDPFマフラ31の上方に配置され、DPFマフラ31に接続フランジ44を介して接続されている。
エアクリーナ33はDPFマフラ31のエンジン20とは反対側の側方(左側方)に配置されている。エアクリーナ33の排気口49は出側ホース50を介してエンジン20の吸気マニホールド52に接続され、エアクリーナ33の吸気口54は入り側ホース51が接続されており、入り側ホース51は閉塞壁体75の上部を貫通して冷却風吸込室24内に挿入されている。従って、後述する外気取入口63から流入した新鮮な外気は、その一部が入り側ホース51を通してエアクリーナ33に供給されることになる。
【0022】
ラジエータファン37はエンジン20の右側方に配置されて、エンジン20に連結されており、エンジン20の動力により回転駆動される。
なお、エンジンルーム21の左前方にはエンジン20用の燃料タンク53が配置されている。
冷却風吸込室24には、ラジエータ23の他にオイルクーラ55とエンジンオイルクーラ57とコンデンサ58とリザーブタンク59とエンジン20を制御するコントロールユニット(ECU)61とが設けられている。
【0023】
而して、ラジエータファン37の右側に、各種の熱交換器である前記ラジエータ23、オイルクーラ55、エアコンのコンデンサ58が左側から順に配置されている。このうち、オイルクーラ55はコントロールバルブからの戻り油を冷却して作動油タンク26に戻すものであり、コンデンサ58はキャビン13内の空調装置(エアコン)の室外器である。リザーブタンク59はラジエータ23の予備の冷却水を蓄えるものである。
【0024】
これらの熱交換器に対応するボンネット11の右側面には外気取入口63(図4参照)が形成され、かつ、同ボンネット11の左側面には排気口(図示せず)が形成されている
。従って、本実施形態のバックホー1では、外気取入口63の内側となる左側方にラジエータ23とラジエータファン37を配置した吸い込みタイプを採用している。
作動油タンク26に連通するリターンパイプ65が仕切壁29を貫通して冷却風吸込室24側に突出され、冷却風吸込室24側にリターンフィルタ66が設けられている。
【0025】
前記エンジン20を制御するコントロールユニット61は、冷却風吸込室24内のラジエータ23よりも風上側であって、リターンパイプ65の冷却風吸込室24側への突出部の下方に配置されている。
作動油タンク26の油量を計測する油量計測ゲージ103が、コントロールユニット61とラジエータ23との間であってコントロールユニット61の前方側に配置されている。
【0026】
ボンネット11は樹脂製又は薄板鋼板製で、作動油タンク26等(油圧機器室27)を覆う右カバー部69と、エンジン20(エンジンルーム21)及びラジエータ23等の熱交換器部分(冷却風吸込室24)の後半部分を覆う後カバー部70とから構成されている。後カバー部70はヒンジを介して後方上がりに上下回動自在に支持されており、後カバー部70を開放させることでエンジンルーム21及び冷却風吸込室24の後方からエンジン20及びその周囲の保守点検が可能となっている。
【0027】
ラジエータ23に筒状のシュラウド(風胴)73が左側方突出状に設けられ、シュラウド73内にラジエータファン37の右側が配置され、ラジエータファン37によってラジエータ23前方からエンジン20側へ冷却空気を吸引する。
前記風胴73は、ラジエータ23から後方突出した筒状の風胴本体74と、風胴本体74の左右方向中途部から前後方向及び上方に突出した閉塞壁体75とを有し、閉塞壁体75はエンジンルーム21と冷却風吸込室24との間を塞いでいる。これにより、風胴73の風胴本体74内のみをラジエータファン37による冷却風が流れて、エンジンルーム21と冷却風吸込室24との間を冷却風が逆流しないようにしている。
【0028】
コントロールユニット61とエンジン20とは第1ワイヤハーネス77で接続され、コントロールユニット61と燃料フィルタ35とは第2ワイヤハーネス78で接続されている。第1ワイヤハーネス77と第2ワイヤハーネス78はコントロールユニット61から突出されて、リザーブタンク59及びエンジンオイルクーラ57の上前方を経てオイルクーラ55とラジエータ23との上方を通り、平面視でラジエータ23の給水口23aより前方に配線した後、給水口23aより上方で閉塞壁体75の上部をグロメット80を介して挿通して、エンジンルーム21内に挿通されている。そして、第1ワイヤハーネス77はエンジン20の上側を通ってエンジン20に接続され、第2ワイヤハーネス78はシュラウド73の外周を配線されて、ラジエータ23の上方側から後方側を通って燃料フィルタ35に接続されている。
【0029】
図1〜図3において、仕切壁29は作動油タンク26に突設した平面視L字状の取付板82等に取り付けられて、垂直(鉛直)に配置されている。コントロールユニット61は、側面視コの字状の取付ブラケット83を有する保護カバー84を介して仕切壁29に取り付けられ、仕切壁29から後方に間隙86を空けて配置されている。
保護カバー84は取付ブラケット83を介してボルト等の締結具87により仕切壁29に固定されている。保護カバー84は前カバー壁89と右側カバー壁90とを有し、保護カバー84の前カバー壁89の後面にコントロールユニット61がボルトナット等の締結具により固定され、保護カバー84は前カバー壁89でコントロールユニット61の仕切壁29側を覆うと共に、コントロールユニット61の右側方を右側カバー壁90で覆っている。
【0030】
保護カバー84に取付片93,94,95を介して締結具により防水カバー97が取り付けられている。防水カバー97は上カバー壁98と後カバー壁99とを有し、防水カバー97は上カバー壁98と後カバー壁99とで、コントロールユニット61の後方と上方とを覆っている。後カバー壁99の下部99aは傾斜壁部99cを介して上部99bよりも前側に変位している。これに伴って、右側カバー壁90の下部が後方に凹まされている。
【0031】
保護カバー84の前カバー壁89に前記間隙86からコントロールユニット61に冷却空気を導入するための開口窓101が設けられている。コントロールユニット61、保護カバー84及び防水カバー97は右側方に行くに従って徐々に後方に向かうように傾斜して配置されており、これにより、コントロールユニット61は、仕切壁29との間の間隙86が風上側に向けて徐々に広くなるように傾斜して仕切壁29に取り付けられている。
【0032】
防水カバー97のラジエータ23側の角部に、後に行くに従って風上側に向かうように傾斜した傾斜部105が設けられ、これにより、防水カバー97が邪魔にならずに油量計測ゲージ103を風上側の斜め後方から見えるようにしている。
上記実施形態によれば、外気取入口63から流入した冷却風の多くは、コントロールユニット61の後側を通って、コンデンサ58、エンジンオイルクーラ57、オイルクーラ55を経てラジエータ23内を通過して、エンジン20側へ送出される。また、外気取入口63から流入した冷却風の一部は、コントロールユニット61と仕切壁29との間の間隙86を通ってオイルクーラ55を経てラジエータ23内を通過して、エンジン20側へ送出される。
【0033】
従って、コントロールユニット61は冷却風で前後両側から冷却することができる。しかも、コントロールユニット61は、仕切壁29との間の間隙86が風上側に向けて徐々に広くなるように傾斜しているので、冷却風をコントロールユニット61の前面側の間隙86に効率よく送風させることができるし、保護カバー84の前カバー壁89に前記間隙86からコントロールユニット61に冷却空気を導入するための開口窓101が設けられているので、開口窓101を通して間隙86からコントロールユニット61に冷却空気を良好に導入することができ、間隙86を通る冷却空気によってコントロールユニット61を効果的に冷却することができる。従って、コントロールユニット61を冷却風で効率よく十分に冷却できる。
【0034】
また、コントロールユニット61は仕切壁29に接近して配置され、しかも、コントロールユニット61の前側の間隙86に冷却風を効率よく流すことができるので、コントロールユニット61で冷却風の流れを遮断してラジエータ23の冷却機能を損ねることもなくなる。
また、コントロールユニット61は、油漏れのリスクの少ない低圧のリターンパイプ65の下方にあるため、コントロールユニット61に作業油が付着するおそれが少なくなるし、リターンパイプ65の下方のスペースを有効に使うことができる。
【0035】
さらに、コントロールユニット61、保護カバー84及び防水カバー97は右側方に行くに従って徐々に後方に向かうように傾斜して配置されており、これによって旋回台7の右後方から油量計測ゲージ103を見るのをコントロールユニット61で妨げるのを防ぐことができ、しかも、防水カバー97のラジエータ23側の角部に傾斜部105が設けられているため、旋回台7の右後方(風上側の斜め後方)からでも油量計測ゲージ103がよく見えるようになる。
【0036】
また、第1ワイヤハーネス77と第2ワイヤハーネス78とをオイルクーラ55とラジエータ23との上方を通すことにより、第1ワイヤハーネス77と第2ワイヤハーネス78とを極力短く形成でき、コストダウンを図ることができる。また、第1ワイヤハーネス77と第2ワイヤハーネス78とを平面視でラジエータ23の給水口23aより前方に配線しているので、ラジエータ23への給水時にワイヤハーネス77,78の水かぶりを防止できる。
【0037】
なお、前記実施形態では、バックホー1に本発明を採用した場合を例示したが、トラクタやショベルその他の作業機にも適用できる。
また、エンジンルーム21の左側方に、ラジエータ23が設置された冷却風吸込室24が設けられ、その冷却風吸込室24の前側に油圧機器室27が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 バックホー
7 旋回台(移動機体)
20 エンジン
21 エンジンルーム
23 ラジエータ
24 冷却風吸込室
26 作動油タンク
27 油圧機器室
29 仕切壁
61 コントロールユニット
65 リターンパイプ
84 保護カバー
86 間隙
97 防水カバー
103 油量計測ゲージ
105 傾斜部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動機体(7)上にエンジン(20)が配置されたエンジンルーム(21)の側方に、ラジエータ(23)が設置された冷却風吸込室(24)が設けられ、冷却風吸込室(24)の前側に油圧機器が設置された油圧機器室(27)が設けられ、冷却風吸込室(24)と油圧機器室(27)との間に仕切壁(29)が設けられた作業機であって、
前記エンジン(20)を制御するコントロールユニット(61)が冷却風吸込室(24)内のラジエータ(23)よりも風上側に、仕切壁(29)から間隙(86)を空けて配置されていることを特徴とする作業機。
【請求項2】
前記コントロールユニット(61)は、仕切壁(29)との間の間隙(86)が風上側に向けて徐々に広くなるように傾斜して仕切壁(29)に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記コントロールユニット(61)の仕切壁(29)側を覆う保護カバー(84)と、その反対側と上方とを覆う防水カバー(97)とが設けられ、保護カバー(84)に前記間隙(86)からコントロールユニット(61)に冷却空気を導入するための開口窓(101)が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の作業機。
【請求項4】
旋回台(7)の後部に前記エンジンルーム(21)と冷却風吸込室(24)とが左右に形成され、油圧機器室(27)の作動油タンク(26)に連通するリターンパイプ(65)が仕切壁(29)を貫通して冷却風吸込室(24)側に突出され、該リターンパイプ(65)の突出部の下方に前記コントロールユニット(61)が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業機。
【請求項5】
作動油タンク(26)の油量を計測する油量計測ゲージ(103)が、コントロールユニット(61)とラジエータ(23)との間であってコントロールユニット(61)の前方側に配置され、油量計測ゲージ(103)が風上側の斜め後方から見えるように防水カバー(97)のラジエータ(23)側の角部が後に行くに従って風上側に向かうように傾斜されていることを特徴とする請求項4に記載の作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−44098(P2013−44098A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180541(P2011−180541)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】