説明

作業状況管理支援システム、作業状況管理支援方法、及びプログラム

【課題】管理担当者が作業担当者の作業状況をその作業状況を引き起こした原因(休暇中、退勤済等)も含めてリアルタイムで把握できるようにする。
【解決手段】サーバ10と、本部担当者端末20と、店舗担当者端末30と、承認担当者端末40とを備える。サーバ10は、店舗担当者のスケジュール情報及び作業状況に関する情報を管理するデータベース11と、データベース11の更新/検索等を行うDBMS12と、更新/検索等の要求を受信して結果を送信する通信部13とを備える。本部担当者端末20は、スケジュール画面と作業状況画面とを切り替え可能に表示する表示部21と、これらを含む各種画面からの入力情報を受け付ける入力部22と、入力情報に基づいて操作言語を生成する操作言語生成部23と、操作言語をサーバ10へ送信して結果を受信する通信部24と、その結果を取得する結果取得部25とを備え、店舗担当者端末30も同様の構成を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理担当者が作業担当者の作業状況を管理する際に用いられる作業状況管理支援システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を製造したり販売したりする企業等においても、また、何らかのサービスを提供する企業等においても、その企業等の営業員が契約先を巡回して商品やサービスを紹介したり受注したりすることは、従来から広く行われている。
近年、情報通信技術の発達により、企業等がこのような営業員の行動を把握する場合にもコンピュータシステムが用いられるようになっている。特に、医療品の分野では、製薬会社が医薬品を卸す卸会社の医薬品卸販売担当者(MS)を、その卸会社のマスタ端末から管理するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−263597号公報(第19−21頁、第23−27図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、マスタ端末からMSに対し、営業、セミナー等の案内や、新薬等の情報の提供を行っているだけであり、MSの行動の詳細についてまでは管理できていない。特に、特許文献1では、MSのスケジュール管理等は行っていないため、MSが提供された情報に従って行動していないとしても、その原因(休暇中なのか、退勤済なのか等)を特定することはできないという問題点があった。
【0005】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的は、管理担当者が作業担当者の作業状況をその作業状況を引き起こした原因(休暇中、退勤済等)も含めてリアルタイムで把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと、本発明は、作業担当者のスケジュールを表示する画面と、作業担当者の作業状況を表示する画面とを併用して、管理担当者が作業担当者を管理できるようにした。即ち、本発明の作業状況管理支援システムは、作業担当者のスケジュールに関する第1の情報を記憶する第1の記憶手段と、管理担当者が発行した作業指示書に基づく作業担当者の作業状況に関する第2の情報を記憶する第2の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶された第1の情報に基づく表示を指示するための領域と、第2の記憶手段に記憶された第2の情報に基づく表示を指示するための領域とを含む画面を表示する表示手段とを備えている。
【0007】
ここで、第2の情報としては、作業担当者による作業指示書の閲覧の有無及び日付を含むものが考えられる。この場合、作業指示書に関するコメントの入力に応じて、作業担当者による作業指示書の閲覧の有無を、閲覧が無い旨の情報に更新する更新手段を更に備えてもよい。
また、第2の情報としては、作業担当者による作業指示書に対する報告を含むものも考えられる。この場合、特定の作業を行った旨の文章を、その特定の作業について表示されたチェックボックスに対する作業担当者のチェック操作を認識することにより自動作成する入力支援手段と、自動作成された文章を、作業担当者による作業指示書に対する報告として登録する登録手段とを更に備えてもよい。
【0008】
更に、本発明は、管理担当者による作業担当者の作業状況の管理を支援する方法として捉えることもできる。その場合、本発明の作業状況管理支援方法は、コンピュータが、第1の領域と第2の領域とを含む画面を表示するステップと、コンピュータが、第1の領域における操作に応じて、作業担当者のスケジュールに関する第1の情報を記憶する第1の記憶手段から第1の情報を読み出すステップと、コンピュータが、第1の情報に基づいて作業担当者のスケジュールを表示するステップと、コンピュータが、第2の領域における操作に応じて、作業担当者の作業状況に関する第2の情報を記憶する第2の記憶手段から第2の情報を読み出すステップと、コンピュータが、第2の情報に基づいて作業担当者の作業状況を表示するステップとを含んでいる。
【0009】
一方、本発明は、所定の機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムとして捉えることもできる。その場合、本発明のプログラムは、コンピュータに、作業担当者のスケジュールに関する第1の情報を記憶する第1の記憶手段から第1の情報を読み出す機能と、管理担当者が発行した作業指示書に基づく作業担当者の作業状況に関する第2の情報を記憶する第2の記憶手段から第2の情報を読み出す機能と、第1の記憶手段から読み出された第1の情報に基づく表示を指示するための領域と、第2の記憶手段から読み出された第2の情報に基づく表示を指示するための領域とを含む画面を表示する機能とを実現させるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、管理担当者が作業担当者の作業状況をその作業状況を引き起こした原因(休暇中、退勤済等)も含めてリアルタイムで把握できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
尚、本実施の形態では、作業担当者として、契約先である家電量販店を巡回して商品の受注や納品等を行う担当者(以下、「店舗担当者」という)を例示し、管理担当者として、この店舗担当者を管理する本部の統括部門の担当者(以下、「本部担当者」という)を例示する。また、本実施の形態においては、本部担当者のうち、本部近辺の店舗についての店舗担当者ともなる担当者(以下、「店舗担当本部担当者」という)もいる。店舗担当本部担当者は、店舗担当者を管理する際には管理担当者となるが、契約先の家電量販店を巡回する際には作業担当者となる。そして、本実施の形態においては、商品としてCD−R、CD−RW、追記型DVD、書き換え型DVDを一例として用いている。
【0012】
図1は、本実施の形態におけるコンピュータシステムの一例を示した図である。
図示するように、このコンピュータシステムは、サーバコンピュータ(以下、「サーバ」という)10と、本部担当者端末20と、店舗担当者端末30と、承認担当者端末40とが、ネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。このコンピュータシステムは、本部担当者が店舗担当者に対して作業を指示したり、その指示に対する報告を受けたりする業務システムを実現するのに好適である。
【0013】
サーバ10は、このコンピュータシステムで用いられる情報を管理するコンピュータである。即ち、まず、本部担当者や店舗担当者のスケジュールに関する情報、作業指示やその作業指示に対する報告に関する情報等を記憶するデータベース11を備えている。また、サーバ10は、データベース11に対し更新/検索等の処理を行うDBMS(Database Management System)12と、各端末装置から更新/検索の要求を受信し、DBMS12による処理の結果を各端末装置に返す通信部13とを備えている。尚、サーバ10のハードウェア構成は、一般的なサーバコンピュータと同様、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、通信インタフェース等を有するものであればよい。
【0014】
本部担当者端末20は、本部担当者が、店舗担当者に作業を指示したりその指示に対する報告を受けたりする際に使用する端末装置である。また、本部担当者の中には、本部近辺の店舗についての店舗担当者ともなる担当者(店舗担当本部担当者)もいる。従って、本部担当者端末20は、本部担当者が、作業指示を受けたりその指示に対する報告を行ったりする際にも使用され得る。
ここで、本部担当者端末20は、表示部21と、入力部22と、操作言語生成部23と、通信部24と、結果取得部25とを備えている。このうち、表示部21は、ディスプレイに各種画面を表示するための処理及びその表示を行い、入力部22は、この各種画面からの入力情報を受け付ける。また、操作言語生成部23は、入力部22が受け付けた入力情報に基づいて、サーバ10が保持するデータベース11に対し更新/検索等を依頼する操作言語(例えば、SQL)を生成する。更に、通信部24は、操作言語生成部23が生成した操作言語をサーバ10に送信してサーバ10から処理の結果を受信し、結果取得部25は、通信部24がサーバ10から受信した結果を取得する。
尚、本部担当者端末20としては、PC(Personal Computer)が例示される。
【0015】
店舗担当者端末30は、店舗担当者が、本部担当者から作業指示を受けたりその指示に対する報告を行ったりする際に使用する端末装置である。
ここで、店舗担当者端末30は、表示部31と、入力部32と、操作言語生成部33と、通信部34と、結果取得部35とを備えている。但し、これらの機能は、本部担当者端末20における対応する機能と同様であるので説明を省略する。
尚、店舗担当者端末30としては、店舗担当者が店舗を巡回する際に持ち運ぶことが前提となることから、PDA(Personal Digital Assistants)が例示される。
一方、承認担当者端末40は、特に、費用に関する承認を行うグループリーダ、部長等の端末装置である。尚、承認担当者端末40としては、PC(Personal Computer)が例示される。
【0016】
ところで、本実施の形態におけるコンピュータシステムは、まず、本部担当者による店舗担当者のスケジュールの把握を支援する機能を有する。また、本部担当者による店舗担当者への作業指示、その作業指示の閲覧状況の把握、その作業指示に対する報告状況の把握を支援する機能も有する。そして、スケジュールの把握と、作業指示に対する状況の把握との両方を、画面を切り替えることにより容易に行えるようにする。更に、本実施の形態におけるコンピュータシステムは、販売促進等に関して発生した費用を円滑に承認できるようにする機能も有する。
そこで、以下では、本実施の形態におけるコンピュータシステムについて、これらの機能ごとに順を追って説明する。
【0017】
(1) 各担当者のスケジュールの登録
まず、本部担当者又は店舗担当者は、当日のスケジュールを登録する。即ち、本部担当者は本部担当者端末20を用いて、店舗担当者は店舗担当者端末30を用いて、当日最初にサーバ10にアクセスする際に、現在の出勤状態(現在状況)を入力する。或いは、外出する際や、退勤する際にも、サーバ10にアクセスし、その旨を現在状況として入力することもできる。例えば、次の日に休暇をとることが分かっている人は、退勤時にその旨入力することができる。
【0018】
次に、本部担当者が当日初めてシステムを起動した場合の動作について説明する。
図2は、この場合の本部担当者端末20の画面例を示した図である。
本実施の形態において、本部担当者端末20は、業務システムを起動する際に、自身が、LANに接続されているか、PHS通信中であるか、スタンドアロン(サーバ10に接続されていない状態)であるかを自動的に判別する。そして、LAN接続又はPHS通信中である場合は、現在登録されている状態を判断し、不明又は不適切であれば現在状況の変更を強制する。即ち、図示するように、「外出中」、「出張中」、「社内」、「退勤済」、「会議中」のボタンが有する状態変更画面を表示する。そこで、本部担当者は、この中からボタンを選択して押下することにより、自己の状態を登録し直す。
【0019】
例えば、図2では、担当者「Y.T」がLANに接続されたPCから業務システムを起動した場合を想定している。LAN接続であるということは、社内のどこかにいるはずである。しかしながら、「本日のスケジュール」欄201において、担当者「Y.T」の状態が「外出中」になっているため、適切な状態に修正するよう促しているのである。
尚、本部担当者のうち、店舗担当者としての役割も有する店舗担当本部担当者は、フリーデスク(空いている座席を自由に選んで座れる)の場合がある。そのため、本実施の形態では、状態変更画面において「社内」ボタンを押下すると、右側に数字の書かれた小窓を表示するようにしている。つまり、この数字は、座席の内線番号であり、フリーデスクの本部担当者が現在座っている座席の内線番号を選択できるようにしているのである。
一方、本部担当者のうち固定机を持っている社員は、データベース11に内線番号が登録されているため、状態変更画面で「社内」ボタンを押下するだけで入力は終了する。
【0020】
また、会議を行う場合には、在室している会議室を選択できるようにしてもよい。その場合、「社内」ボタンを押下したときと同様、「会議中」ボタンを押下したときに会議室を選択するための小窓を表示する。尚、この小窓に実際のフロアレイアウトを模した表示を行って会議室を選択させれば、会議室を部屋番号ではなく場所をイメージしながら選択できる点で便利である。
【0021】
尚、図2には、本部担当者端末20の画面例を示したが、店舗担当者端末30においても同様に、状態変更を強制する機能は実現可能である。但し、店舗担当者端末30の画面は、表示できる内容が本部担当者端末20の画面ほど多くないので、表示内容は限られる。例えば、現在の状況(「出勤中」等)と、変更後の状況の選択肢(「退勤する」等)とを表示する程度である。また、選択可能な現在状況は、本部担当者と店舗担当者とで異なる。即ち、本部担当者の場合、現在状況は、「社内」、「会議中」、「外出中」、「出張中」、「退勤済」のいずれかである。一方、店舗担当者の場合、現在状況は、「出勤中」、「退勤済」、「休暇」のいずれかであり、「社内」、「会議中」の項目はない。店舗担当者は、直行直帰のため、社内に机を持っていないからである。
本実施の形態においては、店舗担当者が登録するスケジュール及び店舗担当本部担当者が店舗担当者として登録するスケジュールが、「作業担当者のスケジュールに関する第1の情報」となっている。
【0022】
ここで、本部担当者に出勤状態の変更を促す際のコンピュータシステムの動作について詳細に説明する。
図3は、この動作を行う際に必要となるデータベース11内のデータを示したものである。
このうち、従業員マスタ11aは、本実施の形態のコンピュータシステムが導入された企業等の従業員に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各従業員を一意に識別する識別情報である。「氏名」は、各従業員の姓名であり、「部署ID」は、各従業員が所属する部署の識別情報である。また、「座席内線番号」は、各従業員の座席の内線番号であるが、フリーデスクの従業員の場合にはこの項目は「null」になっている。
【0023】
部署マスタ11bは、本実施の形態のコンピュータシステムが導入された企業等の部署に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各部署を一意に識別する識別情報である。「部署名」は、各部署の名前である。例えば、企画部、開発部といった部署の名前が登録される。また、「部署内線番号」は、各部署の内線番号である。
【0024】
スケジュールマスタ11eは、従業員ごと、日付ごとのスケジュールを管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、スケジュール情報を一意に識別する識別情報である。「従業員ID」は、そのスケジュール情報を有する従業員の識別情報であり、「日付」は、そのスケジュール情報が何年何月何日のものであるかを示す情報である。また、「スケジュール内容」は、スケジュールの具体的な内容を示す。このスケジュールの具体的な内容としては、午前のスケジュール、午後のスケジュール、帰社予定等の詳細な項目が考えられるが、これらは「スケジュール内容」として一括管理してもよいし、別々の項目で自管理してもよい。一方、「現在状況ID」は、スケジュールの内容に対応する現在状況を識別する識別情報である。
【0025】
現在状況マスタ11fは、スケジュールの内容の分類である現在状況を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、現在状況を一意に識別する識別情報である。「現在状況内容」は、現在状況の具体的な内容である。即ち、「現在状況内容」には、「社内」、「会議中」、「外出中」、「出張中」、「退勤済」等の状態が登録され、これらの各状態が「ID」によって管理されている。
尚、これらのマスタファイルは、あるマスタファイルにおけるキー項目が他のマスタファイルにおける所定の項目と連結することにより、1つの大きな結合ファイルを構成している。即ち、図示するように、従業員マスタ11aの「ID」がスケジュールマスタ11eの「従業員ID」と連結しており、現在状況マスタ11fの「ID」がスケジュールマスタ11eの「現在状況ID」と連結しており、部署マスタ11bの「ID」が従業員マスタ11aの「部署ID」と連結している。
【0026】
また、図4は、本部担当者に出勤状態の変更を促す際の本部担当者端末20の動作を示したフローチャートである。
まず、ユーザがユーザIDを入力すると、入力部22がこれを受け付ける(ステップ211)。次に、操作言語生成部23が、図3の結合ファイルから、従業員マスタ11aの「ID」がここで入力されたユーザIDであり、スケジュールマスタ11eの「日付」が本日日付であるレコードを抽出するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ212)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを抽出し、通信部13が、抽出結果を本部担当者端末20に送る。
これにより、本部担当者端末20では、通信部24が抽出結果を受け取り、結果取得部25に受け渡す。
【0027】
次に、表示部21は、抽出したレコード内の現在状況内容と、本部担当者端末20にて予め識別しておいたLANかモバイルかスタンドアロンかの状態と照合し、これらが整合しているかどうか判定する(ステップ213)。
ここで、整合していれば処理を終了し、整合していなければ、表示部21が、状態変更画面を表示する(ステップ214)。或いは、抽出したレコード内の現在状況内容が「不明」の場合にも、状態変更画面を表示してもよい。これに応じて、ユーザが状態を選択すると、入力部22がこの選択情報を受け付ける(ステップ215)。そして、入力部22は、入力された情報が「社内」か「会議中」かそれ以外かを判定する(ステップ216)。
【0028】
その結果、「社内」、「会議中」以外であると判定された場合は、入力された情報をそのままデータベース11に登録する(ステップ221)。
一方、「社内」であると判定された場合は、ステップ212で抽出したレコード内の座席内線番号が「null」であるかどうかを判定する(ステップ217)。ここで、座席内線番号が「null」であれば、図2に示したような内線番号を記載した小窓を表示する(ステップ218)。そして、ユーザが、この中から内線番号を選択すると、入力部22は、その内線番号を受け付け(ステップ220)、データベース11に登録する(ステップ221)。
また、「会議中」であると判定された場合は、会議室のレイアウトを記載した小窓を表示する(ステップ219)。そして、ユーザが、この中から会議室の番号を選択すると、入力部22は、その会議室番号を受け付け(ステップ220)、データベース11に登録する(ステップ221)。
【0029】
ここで、ステップ221でのデータベース11への登録は、次のようにして行う。
即ち、操作言語生成部23が、ステップ212で抽出したレコード内の「現在状況ID」に対し、入力された現在状況のIDを設定した新たなレコードを作成し、ステップ212で抽出されたレコードをこの新たなレコードで上書きするための操作言語を生成する。ここで、「現在状況ID」としては、フリーデスクの場合の座席内線を設定してもよい。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードで上書きする。
【0030】
尚、ここでは本部担当者端末20からサーバ10へのスケジュールの登録について述べたが、店舗担当者端末30からサーバ10へのスケジュールの登録もほぼ同様の処理で行われる。但し、上述したように、店舗担当者の出勤状態として「社内」、「会議中」はあり得ないので、ステップ216での判定は全て、「『社内』、『会議中』以外」となるので、ステップ217〜220は実行されない。
本実施の形態においては、店舗担当者及び店舗担当本部担当者のスケジュールが登録されたサーバ10内のデータベース11の所定の領域が「第1の記憶手段」となっている。
【0031】
(2) 各担当者のスケジュールの参照
このように本部担当者又は店舗担当者の現在状況がサーバ10に登録されると、各担当者は、サーバ10にアクセスすることで、他の担当者のスケジュールを参照できるようになる。即ち、各担当者は、他の担当者の現在の状態(居場所、連絡先)を知ることができる。尚、行き先が不明の担当者(事前に休暇を登録しておらず、かつ、当日サーバ10にアクセスしていない担当者)については、「不明」と表示される。
【0032】
次に、本部担当者がスケジュールを参照する場合の動作について説明する。
図5は、この場合の本部担当者端末20の画面例を示した図である。この画面は、メインメニュー画面における左側のメニューリストの中から「スケジュール参照(1日単位)」を選択することにより表示される。「本日のスケジュール」欄201において、担当者「M.N」の状態は「不明」であり、担当者「K.M」の状態は「出張中」である。また、その他の担当者の状態としては、数字が示してあるが、これらは座席内線番号を示す。いずれも状態の区分で言えば「社内」である。更に、ここでは図示していないが、状態としては、この他に「外出中」、「退勤済」(「出勤前」)等もある。
【0033】
ここで、本部担当者が同じ部署の他の担当者のスケジュールを参照する際のコンピュータシステムの動作について詳細に説明する。尚、この動作においても、図3の結合ファイルを用いる。
図6は、このときの本部担当者端末20の動作を示したフローチャートである。
まず、ユーザがメインメニューから「スケジュール参照(1日単位)」を選択すると、入力部22がこの選択情報を受け付ける(ステップ231)。次に、操作言語生成部23が、図3の結合ファイルから、従業員マスタ11aの「ID」がシステム起動時に入力されたユーザIDであるレコードを抽出するための操作言語を生成する。また、図3の結合ファイルから、従業員マスタ11aの「部署ID」がこの操作言語により抽出されるレコード内の部署IDであり、スケジュールマスタ11eの「日付」が本日日付であるレコードを抽出するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ232)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを抽出し、通信部13が、抽出結果を本部担当者端末20に送る。
これにより、本部担当者端末20では、通信部24が抽出結果を受け取り、結果取得部25に受け渡す。
【0034】
次に、表示部21は、抽出されたレコードのうちの1つ(具体的には、システムを起動したユーザと同じ部署の特定のユーザのスケジュールを含むレコード)に着目し(ステップ233)、そのレコードにおける現在状況IDが「null」であるかどうかを判定する(ステップ234)。
その結果、現在状況IDが「null」でないと判定された場合は、そのレコードをメモリに格納する(ステップ235)。
一方、現在状況IDが「null」であると判定された場合は、現在状況を「不明」とした上でそのレコードをメモリに格納する(ステップ236)。
その後、表示部21は、まだレコードがあるかどうか判定し(ステップ237)、レコードがあれば、ステップ233に戻る。そして、ステップ233〜236の処理を繰り返し、レコードがなくなれば、メモリに格納されたレコードに基づいて、表示部21に画面を表示する(ステップ238)。
本実施の形態においては、上記表示された画面が、「第1の記憶手段に記憶された第1の情報に基づく表示」となる。また、上記表示に切りかえるために用いられる、メインメニュー画面における左側のメニューリストの中の「スケジュール参照(1日単位)」が、「第1の情報に基づく表示を指示するための領域」となっている。
【0035】
(3) 各担当者への作業指示書の発行
また、本部担当者は、本部担当者端末20から、作業指示書(店舗担当者への作業の指示)を起票する。尚、ここでの作業とは、例えば、店舗への商品の紹介や受注、納品等、種々のものが含まれる。
図7は、作業指示書(以下、単に「指示書」ともいう)を起票する際に用いられる画面例(指示書新規入力画面)を示した図である。この画面は、図5のメインメニュー画面における左側のメニューリストの中から「新規指示書入力」を選択することにより表示される。
ここで、本部担当者は、システム側で保持する指示ID、発行日、発行者(起票者)に加え、図示するように、契約先、有効期限、タイトル、タイミング(行動を起こすタイミング)、対象店舗(契約先が有する店舗のうち実際に作業を行う店舗)、及び本文(実際の指示の内容)を入力する。
【0036】
また、図では、タイミング、対象店舗、本文からなる明細として、2個の枠が設けられている。即ち、入力中の明細は左側に表示されるが、入力が終了した明細は、「確定」ボタン202を押下することにより、右側に移動するようになっている。但し、枠の数は、必ずしも2個に限るものではなく、これより多くの枠を設けるようにしてもよい。例えば、16個の枠を設けることにより、一件の作業指示書に16件の明細を含めるようにすることもできる。例えば、1つの契約先に関し1つのタイトルで作業指示書を発行する場合であっても、店舗ごとに異なる指示を行うことがある。このような場合に、一件の作業指示書に複数の明細を含めることで、作業指示書のリストに同じタイトルの行が幾つも表示されることを防ぐことができる。
【0037】
ここで、本部担当者が作業指示書を発行する際のコンピュータシステムの動作について詳細に説明する。
図8は、この動作を行う際に必要となるデータベース11内のデータを示したものである。
このうち、契約先マスタ11cは、本実施の形態のコンピュータシステムが導入された企業等の契約先(例えば、家電量販店)に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各契約先を一意に識別する識別情報である。「契約先名」は、各契約先である家電量販店等の会社名等である。
店舗マスタ11dは、契約先が有する店舗に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各店舗を一意に識別する識別情報である。「契約先ID」は、各店舗が所属する契約先の識別情報である。また、「店舗名」は、各店舗の名称であり、「巡回担当者ID」は、各店舗の巡回を担当する店舗担当者の識別情報である。
【0038】
指示書マスタ11gは、本部担当者が発行した作業指示書に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各作業指示書を一意に識別する識別情報である。「記入者ID」は、各作業指示書を発行(記入)した担当者の識別情報であり、「契約先ID」は、各作業指示書によって指示される作業が実際に行われる契約先の識別情報である。
指示書明細マスタ11hは、本部担当者が発行した作業指示書の明細に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各明細を一意に識別する識別情報である。「指示書ID」は、各明細が属する作業指示書の識別情報であり、「指示内容」は、各明細によって指示されている作業内容である。
【0039】
指示書コメントマスタ11iは、作業指示書に対して入力されたコメント(以下、「指示書コメント」という)に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各指示書コメントを一意に識別する識別情報である。「指示書ID」は、各指示書コメントの対象となる作業指示書の識別情報である。また、「記入者ID」は、各指示書コメントを記入した担当者の識別情報であり、「内容」は、各指示書コメントの内容である。
【0040】
指示書未読既読マスタ11jは、作業指示書ごと、ユーザごとに、そのユーザがその作業指示書を読んでいるかどうかを管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、未読既読情報を一意に識別する識別情報である。「ユーザID」は、その未読既読情報の対象となるユーザの識別情報であり、「指示書ID」は、その未読既読情報の対象となる作業指示書の識別情報である。また、「未読既読フラグ」は、ユーザが作業指示書を読んだかどうかを示すフラグである。このフラグは、例えば、初期値を「0」とし、対応するユーザが作業指示書を読むことにより「1」に設定するようにすればよい。更に、「閲覧日付」は、ユーザが作業指示書を読んだ日付であり、「担当店舗数」は、対応するユーザが担当する店舗の数である。
【0041】
一方、従業員マスタ11aは、図3に示したものと同様なので詳細な説明は省略する。但し、(1)及び(2)の動作では不要なため図示しなかったが、従業員マスタ11aは、指示発行フラグを有している。この指示発行フラグは、各従業員が作業指示書による作業指示の対象となり得るかどうかを示すフラグである。例えば、作業指示書による指示の対象とならない従業員の場合は「0」とし、作業指示書による指示の対象となる従業員の場合は「1」とすればよい。
【0042】
尚、これらのマスタファイルは、あるマスタファイルにおけるキー項目が他のマスタファイルにおける所定の項目と連結することにより、1つの大きな結合ファイルを構成している。即ち、図示するように、指示書マスタ11gの「ID」が、指示書明細マスタ11hの「指示書ID」、指示書コメントマスタ11iの「指示書ID」、指示書未読既読マスタ11j「指示書ID」と連結している。また、契約先マスタ11cの「ID」が、指示書マスタ11gの「契約先ID」、店舗マスタ11dの「契約先ID」と連結している。更に、従業員マスタ11aの「ID」が、店舗マスタ11dの「巡回担当者ID」と連結している。更にまた、作図の都合上図示していないが、従業員マスタ11aの「ID」は、指示書マスタ11gの「記入者ID」、指示書コメントマスタ11iの「記入者ID」、指示書未読既読マスタ11jの「ユーザID」とも連結している。
【0043】
また、図9は、本部担当者が作業指示書を発行する際の本部担当者端末20の動作を示したフローチャートである。
まず、本部担当者が、指示書新規入力画面から作業指示書の情報を入力すると、入力部22がこれを受け付ける(ステップ241)。次に、操作言語生成部23が、指示書マスタ11gに対し、「記入者ID」をシステム起動時に入力されたユーザIDとし、「契約先ID」をここで入力された契約先のIDとするレコードを追加するための操作言語を生成する。また、指示書明細マスタ11hに対し、「指示書ID」を指示書マスタ11gにおけるこの追加されたレコードの「ID」とし、「指示内容」をここで入力されたタイミング、対象店舗、本文とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、これらの操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ242)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを追加する。
【0044】
次に、操作言語生成部23は、図8の結合ファイルから、従業員マスタ11aの「指示発行フラグ」が立っている(例えば「1」になっている)レコードを抽出するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ243)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを抽出し、通信部13が、抽出結果を本部担当者端末20に送る。
これにより、本部担当者端末20では、通信部24が抽出結果を受け取り、結果取得部25に受け渡す。
【0045】
また、操作言語生成部23は、抽出された1つのレコードに着目し、そのレコードにおける従業員を特定する(ステップ244)。次に、図8の結合ファイルから、店舗マスタ11dの「巡回担当者ID」がこの特定した従業員であるレコードを抽出するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ245)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを抽出し、通信部13が、抽出結果を本部担当者端末20に送る。
これにより、本部担当者端末20では、通信部24が抽出結果を受け取り、結果取得部25に受け渡す。そして、結果取得部25は、抽出されたレコードの件数を数えることにより、着目する従業員が巡回担当者となっている店舗の数を知ることができる。
【0046】
その後、操作言語生成部23は、指示書未読既読マスタ11jに対し、「ユーザID」を着目しているレコード内の「従業員ID」とし、「指示書ID」を作業指示書のIDとし、未読既読フラグ及び閲覧日付を初期値とし、担当店舗数をここで求めた店舗の数とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ246)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを追加する。
【0047】
そして、操作言語生成部23は、ステップ243で抽出されたレコードの中に未処理のレコードがあるかどうかを判定し(ステップ247)、未処理のレコードがあれば、ステップ244に戻る。そして、ステップ244〜246の処理を繰り返し、未処理のレコードがなくなれば、処理を終了する。
【0048】
(4) 各担当者への作業指示書の参照
このようにサーバ10に作業指示書が登録されると、各担当者は、サーバ10にアクセスすることで、この作業指示書を参照することができるようになる。
図10は、作業指示書を参照する際に用いられる画面例(指示参照画面)を示した図である。この画面は、図5のメインメニュー画面における左側のメニューリストの中から「過去の指示書を見る」を選択することにより表示される。
この指示参照画面には、まず、作業指示書の登録時に入力した内容が表示される。ここでは、担当者「T.N」が2005年11月4日に発行した「K電機」についての「[AV用]新商品の件」と題する作業指示書の例を示している。図示するように、この作業指示書の有効期限は2005年12月31日であり、行動を起こすタイミングは「11月5日」である。
【0049】
また、指示参照画面は、「担当店舗のある人」欄203と「担当店舗のない人」欄204とを有しており、担当者のリストがこれらの欄に表示される。そして、「担当店舗のある人」欄203、「担当店舗のない人」欄204のリストに挙がった店舗担当者のうち、作業指示書の内容を確認した人(既読の人)については、閲覧日付が表示される。或いは、これと同時に、リスト上で表示色を変化させてもよい。これにより、作業指示書の内容を確認した人(既読の人)と、まだ作業指示書の内容を確認していない人(未読の人)とを一目で確認することができる。
本実施の形態においては、店舗担当者による作業指示書の未読・既読(閲覧)の有無及び閲覧日付を含む情報が、「管理担当者が発行した作業指示書に基づく作業担当者の作業状況に関する第2の情報」となっている。
【0050】
更に、この指示参照画面では、「コメント記入」ボタン205をクリックすることにより、本部担当者が、作業指示書の内容についてのコメントを記入できるようになっている。ここで、コメントとは、例えば、作業指示書の内容に対する質問や情報である。
図10では、
1) 「担当店舗のある人」欄203にリストアップされた担当者「F.Y」が、2005年11月7日に、☆☆☆2の価格が2880円で間違いないかのコメントを入力
2) この作業指示書を起票した担当者「T.N」が、2005年11月9日に、2880円で間違いない旨のコメントを入力
3) 「担当店舗のある人」欄203にリストアップされた担当者「S.H」が、2005年11月9日に、価格は2580円で登録されている旨のコメントを入力
4) これを受けて、担当者「T.N」が、2005年11月9日に、価格を再確認してみる旨のコメントを入力
という流れでコメントが入力されている。
【0051】
また、本実施の形態では、作業指示書を既に読んでいる人であっても、作業指示書に対するコメントがその後に追加されれば、その作業指示書の未読/既読状態は、「既読」から「未読」に変更されるようになっている。この場合、作業指示書を読んだ(閲覧した)最新の日付は表示されたままであるので、いつから未読であるかが分かる。即ち、「日付入り未読」の状態になる。
一方、最初から全く作業指示書を読んでいない人は、日付の入っていない「未読」の状態になっている。
このように、本実施の形態においては、作業指示書に関するコメントの入力に応じて、店舗担当者(作業担当者)による作業指示書の閲覧の有無を、閲覧が無い旨の情報に更新する更新手段が備えられることになる。この更新手段における具体的な処理については後述する。
【0052】
例えば、図10では、「担当店舗のある人」欄203にリストアップされた店舗担当者は、閲覧日が「T.N」からの最新のコメントが入力された日(11/9)以降の閲覧日が表示されていることから、最新のコメントを含め、作業指示書に対する状態は「既読」となっている。一方、「担当店舗のない人」欄204にリストアップされた店舗担当者のうち、担当者「H.N」と担当者「M.M」は、この作業指示書を最初から全く読んでいない。一方、「担当店舗のない人」欄204にリストアップされた店舗担当者のうち、担当者「G.D」は、11月7日までのコメント(担当者「F.Y」のコメント)までは「既読」であるが、その後に追加されたコメントについては「未読」であることが分かる。
【0053】
ここで、本部担当者が作業指示書を参照する際のコンピュータシステムの動作について詳細に説明する。尚、この動作においても、図8の結合ファイルを用いる。
図11は、このときの本部担当者端末20の動作を示したフローチャートである。
まず、ユーザが指示書IDを入力すると、入力部22がこれを受け付ける(ステップ251)。例えば、ユーザが図5のメインメニューから「過去の指示書を見る」を選択すると、作業指示書の抽出条件を設定する画面が表示され、そこで設定した条件に従って作業指示書のリストを表示する。そして、そのリストの中から詳細を閲覧したい作業指示書を選択することにすればよい。次に、操作言語生成部23が、図8の結合ファイルから、指示書マスタ11gの「ID」がこの入力された指示書IDであるレコードを抽出するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ252)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを抽出し、通信部13が、抽出結果を本部担当者端末20に送る。
これにより、本部担当者端末20では、通信部24が抽出結果を受け取り、結果取得部25に受け渡す。そして、結果取得部25は、受け渡されたレコードをメモリに格納する。その際、指示書未読既読マスタ11jの「担当店舗数」が1以上であるレコードと、「担当店舗数」が0であるレコードとは、分けて格納する。
【0054】
次に、操作言語生成部23が、ステップ252で抽出したレコードの中から、指示書未読既読マスタ11jの「ユーザID」がこの作業指示書を参照している担当者の識別情報であるレコードを特定する。そして、この特定したレコード内の「未読既読フラグ」を「既読」とし、「閲覧日付」を本日日付とした新たなレコードを作成し、特定したレコードをこの新たなレコードで上書きするための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ253)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードで上書きする。これにより、この作業指示書を参照している本部担当者自身については、当該作業指示書を「既読」した状態となる。
【0055】
次に、表示部21は、ステップ252でメモリに格納した情報を、指示参照画面に反映させる(ステップ254)。
ここで、ユーザがコメントを記入し、「コメント記入」ボタン205を押下すると、入力部22は、この操作情報を受け付ける(ステップ255)。次に、操作言語生成部23が、指示書コメントマスタ11iに対し、「指示書ID」を今参照している作業指示書の指示書IDとし、「記入者ID」を今参照している担当者のIDとし、「内容」をここで記入された内容とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ256)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを追加する。
【0056】
また、操作言語生成部23が、ステップ252で抽出したレコードの中から、指示書未読既読マスタ11jの「ユーザID」がこの作業指示書を参照している担当者以外のIDであるレコードを特定する。そして、この特定したレコード内の「未読既読フラグ」を「未読」とした新たなレコードを作成し、特定したレコードをこの新たなレコードで上書きするための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ257)。つまり、コメントを登録した本人は、そのコメントを「未読」ということはあり得ないが、その他の担当者については、そのコメントを含めて考えると、作業指示書を「未読」ということになるからである。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードで上書きする。
【0057】
尚、上記の説明では、本部担当者が作業指示書の内容についてコメントを記入する場合及び作業指示書を参照する場合について説明した。店舗担当者が店舗担当者端末30から作業指示書の内容についてコメントを記入する場合及び作業指示書を参照する場合においても上記と同様の処理が行われる。
また、本実施の形態においては、店舗担当者の作業指示書の未読・既読(閲覧)の有無(上書き処理)の登録、作業指示書の閲覧日付の登録を行うサーバ10内のデータベース11の所定領域が「第2の記憶手段」となっている。そして、図10に示す図面が「第2の記憶手段に記憶された第2の情報に基づく表示」となっている。そして、図10に示す画面を表示させるために用いる、メインメニュー画面における左側のメニューリストの中の「過去の指示書を見る」が、「第2の情報に基づく表示を指示するための領域」となっている。また、本実施の形態においては、図2等に示すメインメニューが、「第1の情報に基づく表示を指示するための領域」と「第2の情報に基づく表示を指示するための領域」とを含む画面となっている。
【0058】
(5) 作業指示書に対する報告の入力
更に、店舗担当者は、作業指示書で指示された作業が終わると、店舗担当者端末30から日報をサーバ10に入力する。また、本部担当者のうち本部近辺の店舗の店舗担当者ともなっている者(店舗担当本部担当者)は、作業指示書を発行しながら、自分もその作業指示書通りの作業を行う。このため、店舗担当本部担当者も、作業指示書で指示された作業が終わると、本部担当者端末20から日報をサーバ10に入力する。
本実施の形態においては、日報が「作業指示書に対する報告」となっており、この日報も「第2の情報」に含まれるものである。
尚、店舗担当者及び店舗担当本部担当者は、作業指示書で指示された作業のみでなく、各店舗への新製品の紹介、各店舗の売り場担当者とのミーティング等の各種作業を行う。
【0059】
図12は、店舗担当本部担当者が日報を入力する際に用いられる画面例(日報新規入力画面)を示した図である。この画面は、図5のメインメニュー画面における左側のメニューリストの中から「新しく日報を記入する」を選択することにより表示される。
まず、店舗担当本部担当者は、この日報新規入力画面上で、日付、滞店時間、契約先、店舗所在地、店舗名を選択する。
【0060】
次に、店舗担当本部担当者は、活動内容にチェックする。
上述したように、店舗における作業は多岐にわたるので、日報として入力する内容も、作業指示書通りの作業を行った旨の報告以外に様々なものがある。即ち、商品紹介・受注、棚整理・品出し、販促物設置、ミーティング、搬入・改装(DVD、CD売り場ブースの改装)・応援、価格調査・店舗調査、その他コメント(製品納入の際に得た担当店舗の情報やトラブル等の情報)等がある。
これらの項目のうち、「指示書記載事項の処理(指示書通りの作業を行った旨の報告)」、「商品紹介・受注」、「棚整理・品出し」、「販促物設置」、「ミーティング」、「搬入・改装・応援」、「価格調査・店舗調査」等の定型的な情報は、チェックボックスにチェックすることで入力することができるようになっている。
【0061】
このとき、右側の「自動文章作成を有効にする」にチェックすると、上でチェックした活動内容が自動的に本文に反映される。
例えば、図12の日報新規入力画面では、「商品紹介・受注」、「搬入・改装・応援」、「AV担当者」にチェックしているので、これらの内容が本文に反映されている。
尚、本文に直接カーソルを位置づけることにより、自由に文章を記入することも可能である。また、図示してはいないが、日報には、「自己評価欄」を設けてもよい。
本実施の形態においては、上記チェックボックスへ入力や「自動文章作成を有効にする」へのチェック等が、「特定の作業を行った旨の文章を当該特定の作業について表示されたチェックボックスに対する作業担当者のチェック操作を認識することにより自動作成する入力支援手段」となっている。
【0062】
ところで、図12の日報新規入力画面において、最下部の本文入力欄に入力された文章は、店舗担当者端末30には表示されないようになっている。つまり、この欄は、本部担当者間のみで共有する情報を記載する部分である。例えば、未だ確定した情報でないため店舗に伝わると問題がある情報を本部担当者間で交換する場合に用いられる。
尚、店舗担当者端末30については、本部担当者端末20における表示内容と同じものを複数の画面に分けて表示するに過ぎないので、詳しい説明は省略する。但し、本部担当者間でのみ共有する情報は、店舗担当者端末30には表示されない。
【0063】
また、店舗担当者及び店舗担当本部担当者が、作業指示書に対する報告以外に報告すべき情報(例えば、自社製品の売れ行き情報や、店員に対するインタビュー情報)を入手した場合には、それを特別情報として入力することもできる。
【0064】
ここで、本部担当者が日報を入力する際のコンピュータシステムの動作について詳細に説明する。
図13は、この動作を行う際に必要となるデータベース11内のデータを示したものである。
このうち、従業員マスタ11a、契約先マスタ11c、店舗マスタ11dについては、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
日報マスタ11kは、作業指示書に対する報告である日報に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、日報を一意に識別する識別情報である。「記入者ID」は、各日報を記入した担当者の識別情報であり、「巡回店舗ID」は、各日報がどの店舗に関するものであるかを示す情報である。「記入日付」は、各日報を記入した日付である。また、「内容」は、各日報に実際に記入された内容のうち店舗担当者に秘匿する必要のない情報であり、「秘匿内容」は、各日報に実際に記入された内容のうち店舗担当者に秘匿する必要がある情報である。
【0065】
日報コメントマスタ11mは、日報に対して入力されたコメント(以下、「日報コメント」という)に関する各種情報を管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、各日報コメントを一意に識別する識別情報である。「日報ID」は、各日報コメントの対象となる日報の識別情報である。また、「記入者ID」は、各日報コメントを記入した担当者の識別情報であり、「内容」は、各日報コメントの内容である。
【0066】
日報未読既読マスタ11nは、日報ごと、ユーザごとに、そのユーザがその日報を読んでいるかどうかを管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、未読既読情報を一意に識別する識別情報である。「ユーザID」は、その未読既読情報の対象となるユーザの識別情報であり、「日報ID」は、その未読既読情報の対象となる日報の識別情報である。また、「未読既読フラグ」は、ユーザが日報を読んだかどうかを示すフラグである。このフラグは、例えば、初期値を「0」とし、対応するユーザが日報を読むことにより「1」に設定するようにすればよい。
【0067】
日報コメント未読既読マスタ11rは、日報コメントごと、ユーザごとに、そのユーザがその日報コメントを読んでいるかどうかを管理するマスタファイルである。「ID」は、このマスタファイルにおけるキー項目であり、未読既読情報を一意に識別する識別情報である。「ユーザID」は、その未読既読情報の対象となるユーザの識別情報であり、「日報コメントID」は、その未読既読情報の対象となる日報コメントの識別情報である。また、「未読既読フラグ」は、ユーザが日報コメントを読んだかどうかを示すフラグである。このフラグは、例えば、初期値を「0」とし、対応するユーザが日報コメントを読むことにより「1」に設定するようにすればよい。
【0068】
尚、これらのマスタファイルは、あるマスタファイルにおけるキー項目が他のマスタファイルにおける所定の項目と連結することにより、1つの大きな結合ファイルを構成している。即ち、図示するように、日報マスタ11kの「ID」が、日報コメントマスタ11mの「日報ID」、日報未読既読マスタ11nの「日報ID」と連結している。また、日報コメントマスタ11mの「ID」が日報コメント未読既読マスタ11rの「日報コメントID」と連結しており、日報未読既読マスタ11nの「ID」が日報コメント未読既読マスタ11rの「日報ID」と連結している。更に、従業員マスタ11aの「ID」が日報マスタ11kの「記入者ID」、日報コメントマスタ11mの「記入者ID」と連結しており、店舗マスタ11dの「ID」が日報マスタ11kの「巡回店舗ID」と連結しており、契約先マスタ11cの「ID」が店舗マスタ11dの「契約先ID」と連結している。
【0069】
また、図14は、店舗担当本部担当者が日報を入力する際の本部担当者端末20の動作を示したフローチャートである。
まず、店舗担当本部担当者が、日報新規入力画面から日報の情報を入力すると、入力部22がこれを受け付ける(ステップ261)。次に、操作言語生成部23が、日報マスタ11kに対し、「記入者ID」をシステム起動時に入力されたユーザIDとし、「巡回店舗ID」をここで入力された店舗のIDとし、「記入日付」を本日日付とし、「内容」を図12の上側に入力された本文とし、「秘匿内容」を図12の下側に入力された本文とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ262)。
そして、日報未読既読マスタ11nに対し、「ユーザID」を各従業員のIDとし、「日報ID」を日報のIDとし、未読既読フラグを初期値とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ263)。そしてサーバ10に日報が登録される。
本実施の形態においては、上記サーバ10への日報登録の一連の処理が「自動作成された文章を、作業担当者による作業指示書に対する報告として登録する登録手段」となっている。
【0070】
(6) 作業指示書に対する報告の参照
このようにサーバ10に日報が登録されると、各担当者は、サーバ10にアクセスすることで、この日報を参照することができるようになる。
図15は、日報を参照する際に用いられる画面例(日報参照画面)を示した図である。この画面は、図5のメインメニュー画面における左側のメニューリストの中から「日付指定で日報を読む」、「人指定で日報を読む」、「契約先指定で日報を読む」のいずれかを選択し、条件を指定することにより表示される。
【0071】
図15では、人指定で日報を選択することが可能となっており、所望の店舗担当者の氏名を選択することで、その店舗担当者の当月の日報の一覧が表示されるようになっている。
ここでは、店舗担当者として担当者「H.Y」が選択されている。この日報により、担当者「H.Y」は、2005年12月2日の14時から15時半にDソフトの泉店を訪問していることが分かる。そして、「A:指示書通りの作業を行った旨の報告(指示書の処理)」、「B:商品紹介・受注」を行っていることが分かる。更に、PC売り場のY氏とAV売り場のI氏と面談していることが分かる。更にまた、「内容」欄では、I氏と面談を行いキャンペーン品の紹介等を行ったことが報告されている。
【0072】
また、日報参照画面では、表示されている日報に対し、本人(店舗担当者、店舗店頭本部担当者)及び他の店舗担当者及び本部担当者が、コメントを記入することができるようになっている。ここで、コメントとは、例えば、本部担当者から店舗担当者へのねぎらいの言葉、店舗担当者間の情報の交換等である。
図15では、この日報に対して、本部担当者である担当者「T.N」と担当者「T.Y」より、感謝とねぎらいのコメントが入力されている。
【0073】
更に、(5)において日報とは別に入力された特別情報は、その特別情報に関する店舗の最新の日付の日報に、コメントとして自動挿入されるようになっている。図15では、コメント欄206における売れ行き情報とインタビュー情報に関するコメントが、この特別情報に該当する。これにより、日報以外の特別情報を日報コメントという形で本部担当者、店舗担当者全員がチェックできるようになっている。
【0074】
ここで、本部担当者が日報を参照する際のコンピュータシステムの動作について詳細に説明する。尚、この動作においても、図13の結合ファイルを用いる。
図16は、このときの本部担当者端末20の動作を示したフローチャートである。
まず、ユーザが日報IDを入力すると、入力部22がこれを受け付ける(ステップ271)。例えば、ユーザが図5のメインメニューから「日付指定で日報を読む」、「人指定で日報を読む」、「契約先指定で日報を読む」のいずれかを選択すると、日報の抽出条件を設定する画面が表示され、そこで設定した条件に従って日報のリストを表示する。そして、そのリストの中から詳細を閲覧したい日報を選択することにすればよい。次に、操作言語生成部23が、図13の結合ファイルから、日報マスタ11kの「ID」がこの入力された日報IDであるレコードを抽出するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ272)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを抽出し、通信部13が、抽出結果を本部担当者端末20に送る。
これにより、本部担当者端末20では、通信部24が抽出結果を受け取り、結果取得部25に受け渡す。そして、結果取得部25は、受け渡されたレコードをメモリに格納する。
【0075】
次に、操作言語生成部23が、ステップ272で抽出したレコードの中から、日報未読既読マスタ11nの「ユーザID」がこの作業指示書を参照している担当者のIDであるレコードを特定する。そして、この特定したレコード内の「未読既読フラグ」を「既読」とした新たなレコードを作成し、特定したレコードをこの新たなレコードで上書きするための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ273)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードで上書きする。これにより、この日報を参照している担当者自身については、当該日報を「既読」した状態となる。
【0076】
次に、表示部21は、ステップ272でメモリに格納した情報を、日報参照画面に反映させる(ステップ274)。
ここで、ユーザが「コメント記入」ボタン207を押下してコメントを入力すると、入力部22は、このコメントを受け付ける(ステップ275)。次に、操作言語生成部23が、日報コメントマスタ11mに対し、「日報ID」を今参照している日報のIDとし、「記入者ID」を今参照している担当者のIDとし、「内容」をここで記入された内容とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、この操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ276)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを追加する。
【0077】
また、操作言語生成部23が、日報コメント未読既読マスタ11rに対し、「ユーザID」を今参照している担当者のIDとし、「日報コメントID」をここで追加されたレコードの「ID」とし、「日報ID」を今参照している日報のIDとし、「未読既読フラグ」を「既読」とするレコードを追加するための操作言語を生成する。また、「ユーザID」を今参照している担当者以外のIDとし、「日報コメントID」をここで追加されたレコードの「ID」とし、「日報ID」を今参照している日報のIDとし、「未読既読フラグ」を初期値とするレコードを追加するための操作言語を生成する。そして、通信部24が、これらの操作言語をサーバ10へ送信する(ステップ277)。
すると、サーバ10では、DBMS12が、操作言語で指定されたレコードを追加する。
【0078】
(7) 費用処理
本実施の形態におけるコンピュータシステムを用いて販売促進に関する費用の計上を行う時があり、この場合は、本部担当者が、本部担当者端末20から費用処理伝票を入力する。
本部担当者端末20から費用処理伝票が入力されると、費用処理承認者とその承認順序のリストがサーバ10内に作成される。ここで、費用処理の承認順序としては、「グループリーダ→部長→経理」といったものが例示される。
【0079】
この処理において、「グループリーダ」(一次承認者)→「部長」(二次承認者)→「経理担当者」(三次承認者・処理者)というリストが作成された場合に、一番目の費用処理承認者(上記例では、グループリーダ)が使用する承認担当者端末40に対し、費用の承認を促す通知がなされる。また、一番目の承認者がその承認担当者端末40に費用の承認を入力すると、次の費用処理承認者(上記例では、部長)が使用する承認担当者端末40に対し、費用の承認を促す通知がなされる。以後、上記例で三次承認者である経理担当者に行き着くまでこの操作が繰り返される。尚、現在承認がどの段階にあるかは、費用処理伝票を入力した本部担当者がモニタできるようになっているものとする。
【0080】
以上、本実施の形態について述べてきたが、本実施の形態によれば、次のような効果が得られる。
即ち、図5に示した店舗担当者のスケジュールを表示する画面と、図10に示した店舗担当者の作業指示書の閲覧状況を表示する画面とを併用することにより、本部担当者が、店舗担当者の動きをリアルタイムで把握することが可能となる。
つまり、指示書によって作業が発生する人は、担当店舗のある店舗担当者なので、本部担当者にとっては、店舗担当者に指示書を読んでもらう必要がある。そこで、図10の指示参照画面により、本部担当者は、担当店舗のある店舗担当者が指示書を読んでいるのか否かが分かる。全員が指示書を読んでくれれば問題はないが、指示書未読の店舗担当者がいる場合に、その店舗担当者の動向(なぜ指示書を読んでいないのか)をチェックする必要がある。このような場合、図5の「本日のスケジュール」欄201を参照することにより、その店舗担当者がなぜ指示書を読んでいないのかの理由がわかる。例えば、「本日のスケジュール」欄201において、その各店舗担当者が「休暇中」、「退勤済」、「不明」と表示されていれば、システム自体にアクセスしていないために指示書の存在を確認することができていないことが分かる。
【0081】
また、これとは別に、図5に示した店舗担当者のスケジュールを表示する画面と、図15に示した店舗担当者の作業指示書に対する報告状況を表示する画面とを併用することによっても、本部担当者が、店舗担当者の動きをリアルタイムで把握することが可能となる。つまり、本部担当者は、店舗担当者に作業報告をしてもらう必要があるが、作業報告がない場合に、その原因(「休暇中」、「退勤済」等)を把握することが可能となる。
尚、本実施の形態では、作業指示書の閲覧状況と作業指示書に対する報告情報をリアルタイムで把握することについて説明してきたが、その他の作業状況を把握する際にも本発明は適用可能である。
【0082】
ここで、本発明は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、サーバ10、本部担当者端末20、店舗担当者端末30、承認担当者端末40の図示しないCPUが、それぞれの機能を実現するコンピュータプログラムを外部記憶装置から主記憶装置に読み込んで処理を行う。また、このコンピュータプログラムは、コンピュータにより読取り可能な記録媒体から提供することができる。ここで、記録媒体としては、フレキシブルディスク、光ディスク等が例示される。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施の形態におけるコンピュータシステムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるスケジュール登録に用いられる画面の例を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるスケジュール登録/参照に用いられるデータベースの構造を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるスケジュール登録時の本部担当者端末の動作を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態におけるスケジュール参照に用いられる画面の例を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるスケジュール参照時の本部担当者端末の動作を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における指示書入力に用いられる画面の例を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態における指示書入力/参照に用いられるデータベースの構造を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態における指示書入力時の本部担当者端末の動作を示したフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態における指示書参照に用いられる画面の例を示した図である。
【図11】本発明の実施の形態における指示書参照時の本部担当者端末の動作を示したフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態における日報入力に用いられる画面の例を示した図である。
【図13】本発明の実施の形態における日報入力/参照に用いられるデータベースの構造を示した図である。
【図14】本発明の実施の形態における日報入力時の本部担当者端末の動作を示したフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態における日報参照に用いられる画面の例を示した図である。
【図16】本発明の実施の形態における日報参照時の本部担当者端末の動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
10…サーバ、20…本部担当者端末、30…店舗担当者端末、40…承認担当者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業担当者の作業状況の管理担当者による管理を支援するための作業状況管理支援システムであって、
前記作業担当者のスケジュールに関する第1の情報を記憶する第1の記憶手段と、
前記管理担当者が発行した作業指示書に基づく前記作業担当者の作業状況に関する第2の情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された前記第1の情報に基づく表示を指示するための領域と、前記第2の記憶手段に記憶された前記第2の情報に基づく表示を指示するための領域とを含む画面を表示する表示手段と
を備えたことを特徴とする作業状況管理支援システム。
【請求項2】
前記第2の情報は、前記作業担当者による前記作業指示書の閲覧の有無及び日付を含むことを特徴とする請求項1記載の作業状況管理支援システム。
【請求項3】
前記作業指示書に関するコメントの入力に応じて、前記作業担当者による当該作業指示書の閲覧の有無を、閲覧が無い旨の情報に更新する更新手段を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の作業状況管理支援システム。
【請求項4】
前記第2の情報は、前記作業担当者による前記作業指示書に対する報告を含むことを特徴とする請求項1記載の作業状況管理支援システム。
【請求項5】
特定の作業を行った旨の文章を、当該特定の作業について表示されたチェックボックスに対する前記作業担当者のチェック操作を認識することにより自動作成する入力支援手段と、
自動作成された前記文章を、前記作業担当者による前記作業指示書に対する報告として登録する登録手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の作業状況管理支援システム。
【請求項6】
作業担当者の作業状況の管理担当者による管理をコンピュータが支援する作業状況管理支援方法であって、
前記コンピュータが、第1の領域と第2の領域とを含む画面を表示するステップと、
前記コンピュータが、前記第1の領域における操作に応じて、前記作業担当者のスケジュールに関する第1の情報を記憶する第1の記憶手段から、当該第1の情報を読み出すステップと、
前記コンピュータが、前記第1の情報に基づいて、前記作業担当者のスケジュールを表示するステップと、
前記コンピュータが、前記第2の領域における操作に応じて、前記作業担当者の作業状況に関する第2の情報を記憶する第2の記憶手段から、当該第2の情報を読み出すステップと、
前記コンピュータが、前記第2の情報に基づいて、前記作業担当者の作業状況を表示するステップと
を含むことを特徴とする作業状況管理支援方法。
【請求項7】
作業担当者の作業状況の管理担当者による管理を支援するためのプログラムであって、
コンピュータに、
前記作業担当者のスケジュールに関する第1の情報を記憶する第1の記憶手段から、当該第1の情報を読み出す機能と、
前記管理担当者が発行した作業指示書に基づく前記作業担当者の作業状況に関する第2の情報を記憶する第2の記憶手段から、当該第2の情報を読み出す機能と、
前記第1の記憶手段から読み出された前記第1の情報に基づく表示を指示するための領域と、前記第2の記憶手段から読み出された前記第2の情報に基づく表示を指示するための領域とを含む画面を表示する機能と
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−272425(P2007−272425A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95429(P2006−95429)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(501495237)三菱化学メディア株式会社 (105)