説明

作業用手袋

【課題】衝撃を十分に緩和するとともに作業性に優れた作業用手袋を提供する。
【解決手段】本発明の作業用手袋10は、手の甲1Aおよび掌1Bを被覆するとともに一端部11Aに5本の指2,3,4,5,6が挿通可能な挿通口12を有する袋本体11を備える。本発明は、袋本体11において、小指の付け根6Aの近傍から手首9までが配される尺側部19から、掌1Bを被覆する掌被覆部20のうち親指の付け根2Aの近傍から手首9までが配される母指球部21に連なるL字状の領域22の厚みを、他の領域25よりも大きくし、L字状の領域22を、基材層23に衝撃吸収材料からなる衝撃吸収層24を積層することにより形成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用手袋に関する。
【背景技術】
【0002】
車両などの物を組み立てる製造ラインにおいては、人の手により部品を押し込んだり、部品を打ち込むなどの作業が行われている。このような作業を素手で行うと、手に直接衝撃が伝わって手を痛めることがあるため、従来から衝撃から手を保護するために、作業用の手袋が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1においては、指先から手首までの部分を覆い、手のひらに滑り止め加工が施され、手のひらの上部から指にわたる範囲に衝撃吸収層を設けた作業用手袋が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−158406号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の作業用手袋においては、衝撃吸収層が掌側の広範囲に設けられているため、衝撃を緩和する効果は高いが、握る動作を伴う作業などを行うことが困難になり、作業性が低下するという問題がある。
【0006】
作業性を向上させるために、衝撃吸収層を掌のごく一部に設けるなど、衝撃吸収層を設ける範囲を小さくすることも考えられる。しかしながら、車両などの組み立て作業では、広範囲に亘って衝撃が加わるため、衝撃吸収層をごく一部に設けるだけでは、衝撃吸収層が設けられていない部分に衝撃が伝わってしびれや痛みなどの発生を十分に防止することができない。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、衝撃を十分に緩和するとともに作業性に優れた作業用手袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するものとして、本発明は、手の甲および掌を被覆するとともに一端部に5本の指がそれぞれ挿通可能な挿通口を有する袋本体を備え、前記袋本体において、小指の付け根の近傍から手首までが配される尺側部から、前記掌を被覆する掌被覆部のうち親指の付け根の近傍から手首までが配される母指球部に連なるL字状の領域の厚みを、他の領域よりも大きくし、前記L字状の領域を、基材層に衝撃吸収材料からなる衝撃吸収層を積層することにより形成したことを特徴とする作業用手袋ところに特徴を有する作業用手袋である。
【0009】
ところで、車両などの組み立て工程においては、手の小指側の側面(尺側という)により部品を押し込む作業や、掌のうち親指の付け根から手首側にかけて膨らんだ部分(母指球という)により部品を押し込むなどの作業、部品にネジを螺合させる作業など種々の作業が行われる。これらの作業のうち、特に、手の尺側から母指球までの部分を使って部品を押し込む作業により、手を痛めてしまう人が多かった。
【0010】
そこで、本発明の作業用手袋においては、小指の付け根の近傍から手首までが配される尺側部から、掌被覆部のうち親指の付け根の近傍から手首までが配される母指球部に連なるL字状の領域の厚みを、他の領域よりも大きくした。すなわち、本発明によれば、組み立て作業の際に衝撃が伝わり易い部分の厚みが、他の部分よりも大きくなっているから、作業の際に手に伝わる衝撃を十分に緩和するとともに、握る動作を伴う作業なども円滑におこなうことができる。
【0011】
また、本発明によれば、5本の指をそれぞれ挿通可能な挿通口を有するから、本発明の作業用手袋を手にはめると指が露出状態に配され、作業用手袋をはめたままで、指先の動きを必要とする作業を円滑に行うことができる。
【0012】
さらに、本発明では、L字状の領域を、基材層に衝撃吸収材料からなる衝撃吸収層を積層することにより形成するから、袋本体を厚みの均一な基材により作製してからL字状の領域に衝撃吸収材料からなる衝撃吸収層を積層することにより、容易にL字状の領域を形成することができる。
以上より、本発明によれば、衝撃を十分に緩和するとともに作業性に優れた作業用手袋を提供することができる。なお、本明細書において、袋本体の尺側部は掌被覆部と甲被覆部にまたがった部分である。
【0013】
本発明は以下のような構成としてもよい。
前記袋本体のうち、手の甲を被覆する甲被覆部は、伸縮性材料からなる構成としてもよい。このような構成とすると、着脱が容易であるとともに、手の大きさごとに種々の規格のものを用意する必要がなくなり低コストである。
【0014】
前記L字状領域の基材層は伸縮性材料からなり、かつ、前記衝撃吸収層を、発泡性材料からなる第1の衝撃吸収層および非発泡性の材料からなる第2の衝撃吸収層をこの順で前記基材層に積層することにより形成し、前記第2の衝撃吸収層にはさらに保護層を積層してもよい。
このような構成とすると、肌と接する基材の材料として伸縮性の材料が用いられるので着脱が容易となる。また、このような構成によれば、肌に近い側に、柔らかい発泡性の材料からなる第1の衝撃吸収層が配され、肌から遠い側に硬くて衝撃吸収性の優れる材料非発泡性の材料が配されるので、肌触りがよく、衝撃吸収性に優れたものとすることができる。第2の衝撃吸収層には保護層が積層されるので、衝撃吸収層の破損を防止できるとともに、衝撃緩和効果がさらに向上する。
【0015】
前記保護層は皮革材料からなり、かつ、前記保護層を、前記衝撃吸収層を形成した前記L字状の領域よりも広い範囲で形成するとともに前記L字状の領域の外周に沿って前記基材層に縫いつけることにより固定してもよい。
保護層と基材層とが伸縮率の相違する材料から構成されている場合、作業用手袋が着脱等に伴い伸縮することにより、保護層と基材層との間に形成された衝撃吸収層が位置ずれすることが懸念される。
上記のような構成とすると、保護層と基材層との間に配された衝撃吸収層が位置決めされるので、着脱の際に作業用手袋が伸縮したとしても、衝撃吸収層が位置ずれしない。
【0016】
前記保護層を、前記L字状の領域と、前記掌被覆部のうち前記L字状の領域よりも前記一端部側の領域と、を覆うように連続的に形成するとともに、前記保護層の前記一端部側の領域を覆う部分に縫い目を形成することにより前記基材層に固定してもよい。このような構成とすることにより、掌被覆部の強度が向上するとともに、保護層が基材層から、ずれ難くなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、衝撃を十分に緩和するとともに作業性に優れた作業用手袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態の作業用手袋を手にはめた状態を示す正面図
【図2】作業用手袋を手にはめた状態を示す背面図
【図3】作業用手袋の展開図
【図4】図3のX−X線における一部断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。
本実施形態の作業用手袋10(以下、「手袋10」ともいう)は、手の甲1Aおよび掌1Bを被覆する袋本体11を備える。袋本体11の上端部11Aには、図1および図2に示すように、5本の指2,3,4,5,6がそれぞれ挿通可能な挿通口12が設けられており、作業用手袋10を手1にはめると5本の指2,3,4,5,6が露出状態に配されるようになっている。人差し指3、中指4、薬指5、および小指6の配される挿通口12は、袋本体11の上端部11Aから下方へ5mm程度の長さで形成された3本の縫い目12Aにより区分されている。親指2の挿通口12は親指2の第1関節2Bの近傍に配されるように形成されている。親指2の挿通口12の口縁を除く袋本体11の上端部11Aの周縁、および袋本体11の下端部11Bの周縁は、縁取り加工により補強されている。
【0020】
袋本体11において、手の甲1Aを被覆する甲被覆部13と、掌1Bを被覆する掌被覆部20とは、図3に示すように小指側の側部14Aにおいて連なっており、図1および図2に示すように、親指側の側部14Bにおいて縫い合わされている。袋本体11の基材23は、例えば、ウレタン繊維などの伸縮性材料からなる。
【0021】
甲被覆部13には、その下端部11B(手首側の端部11B)から上方に延びるスリット15が設けられている。スリット15の右側の略方形状の領域16には第1の面ファスナー18Aが縫い付けられており、スリット15の左側からは、フラップ17が延出されている。このフラップ17には、第1の面ファスナー18Aと接合可能な第2の面ファスナー18Bが縫い付けられており、2つの面ファスナー18A,18Bを接合することにより手袋10が手首9に固定されるようになっている。面ファスナー18A,18Bの接合位置は適宜調整可能となっており、所望の装着感が得られるようになっている。
【0022】
さて、本実施形態においては、袋本体11のうち、手1の小指側の側面7(尺側7)が配される尺側部19から、掌1B側の親指の付け根2Aから手首9側にかけて膨らんだ部分8(母指球8)が配される母指球部21に至る領域22には、衝撃を吸収する衝撃吸収材からなる衝撃吸収層24が設けられており、他の領域25よりも厚みが大きくなっている。尺側部19は掌被覆部20と甲被覆部13とにまたがった部分である。衝撃吸収層24は、図4に示すように基材層23の上に積層された第1の衝撃吸収層24Aと、第1の衝撃吸収層24Aに積層された第2の衝撃吸収層24Bとからなる。
【0023】
第1の衝撃吸収層24Aと第2の衝撃吸収層24Bとは、ほぼ同形同大であり、L字状をなして重なり合っている(図1〜図3において細い点線で囲まれた部分)。第1の衝撃吸収層24Aおよび第2の衝撃吸収層24Bの形成領域22は、小指の付け根6Aの近傍から手首9までが配される尺側部19から、掌被覆部20のうち親指の付け根2Aの近傍から手首9までが配される母指球部21に連なるL字状の領域22である。
【0024】
第1の衝撃吸収層24Aは、例えば、発泡クロロプレンゴムなどの発泡材料からなりその厚みは2mm〜5mmであり、第2の衝撃吸収層24Bは、例えば、クロロプレンゴムなどの非発泡性材料からなり、その厚みは1mm〜3mmである。第1の衝撃吸収層24Aの厚みは、第2の衝撃吸収層24Bの厚みよりも大きくなるように設定される。
【0025】
本実施形態においては、第2の衝撃吸収層24Bの上には、L字状の領域22と、このL字状の領域22の上側の上端部11A側の領域(「一端部側の領域27」に相当)と、を覆うように連続的に形成された保護層26が積層されている。保護層26は、牛革や豚革などの天然皮革や合成皮革材料からなり、その厚みは作業に支障のない程度に設定される。保護層26は、L字状の領域22の外周に沿った縫い目28Aと、一端部側の領域27において上下方向に略等間隔に設けた2本の縫い目28Bと、その周縁に沿った縫い目28Cとにより基材層23に固定されている。図1〜図3において、太い点線で示した部分が保護層26と基材層23とを固定する縫い目28A,28B,28Cである。
【0026】
次に、本実施形態の着脱方法について説明する。
面ファスナー16を非接合の状態にした本実施形態の手袋10に下端部11B側から手1を差しこむ。このとき、面ファスナー18A,18Bは非接合の状態となっており、手袋10の下端部11B側は広くなっているので、円滑に手1を差し込むことができる。
【0027】
次に、5本の指2,3,4,5,6を対応する挿通口12に挿通させ、所定位置で面ファスナー18A,18Bを接合して手袋10を手首9に固定する。このとき、面ファスナー18A,18Bを所定位置のところで接合することにより手袋10を手首9に固定することができるので、所望の装着感が得られるとともに、手袋10を手首9に容易にフィットさせることができる。
着用した手袋10は、面ファスナー18A,18Bを非接合状態として上方に引っ張ることにより容易に取りはずすことが可能である。本実施形態においては、袋本体11の基材(基材層23)が伸縮性材料から構成されているので、着脱が円滑に行える。
【0028】
次に本実施形態の作用及び効果について説明する。
上述した方法で本実施形態の手袋10を着用し、種々の作業を行う。例えば、車両などの組み立て工程において、手1の小指6側の側面7や、掌1B側の親指の付け根2Aから手首9側にかけて膨らんだ部分8などを使って、部品を押し込む作業などを行う。
【0029】
本実施形態においては、小指の付け根6Aの近傍から手首9までが配される尺側部19から、掌被覆部20のうち親指の付け根2Aの近傍から手首9までが配される母指球部21に連なるL字状の領域22においては、基材層23の上に衝撃吸収層24を積層することにより、他の領域25よりも厚みが大きくなっている。すなわち、本実施形態においては、上述したような押し込み作業の際に衝撃が伝わり易い領域(L字状の領域22)の厚みが、他の領域25よりも大きくなっている。その結果、本実施形態によれば、組み立て作業の際に手1に伝わる衝撃を十分に緩和することができる。なお、本実施形態では、L字状の領域22よりも上側の領域において基材層23の上に保護層26が設けられているが、L字状の領域22よりも厚みが小さいので、握る動作を伴う作業なども円滑に行うことができる。
【0030】
さらに、本実施形態の手袋10は5本の指2,3,4,5,6をそれぞれ挿通可能な挿通口12を有するから、作業用手袋10をはめたままで、指先の動きを必要とする作業を円滑に行うことができる。
従って、本実施形態によれば、衝撃を十分に緩和するとともに作業性に優れた作業用手袋10を提供することができる。
【0031】
また、本実施形態によれば、袋本体11を厚みの均一な基材により作製してから衝撃吸収材料を積層することにより、L字状の領域22の厚みを大きくしているから、L字状の領域22の形成が容易である。
【0032】
また、本実施形態によれば、袋本体11の基材層23が伸縮性材料からなるので、着脱が容易であるとともに、手1の大きさごとに種々の規格のものを用意する必要がなくなり低コストである。
【0033】
また、本実施形態によれば、肌に近い側に柔らかい発泡性の材料からなる第1の衝撃吸収層24Aが配され、肌から遠い側に硬くて衝撃吸収性の優れる材料非発泡性の材料が配されるので、肌触りがよく、衝撃吸収性に優れたものとすることができる。
【0034】
また、本実施形態によれば、皮革材料からなり、かつ、L字状の領域22と、L字状の領域22から連なる上端部11A側の領域とを覆うように広い範囲で形成された保護層26により第2の衝撃層が積層されているので、衝撃吸収層24の破損を防止できるとともに、衝撃緩和効果がさらに向上する。
【0035】
ところで、保護層26と基材層23とが伸縮率の相違する材料から構成されている場合には、作業用手袋10を着脱する際に手袋10が伸縮することにより、保護層26と基材層23との間に配されている衝撃吸収層24の位置ずれや、保護層26と基材層23との間にずれが生じることが懸念される。
しかしながら、本実施形態において、保護層26は、L字状の領域22の外周に沿って基材層23に縫いつけられており、保護層26と基材層23との間に配された衝撃吸収層24が位置決めされるので、着脱の際に手袋10が伸縮したとしても、衝撃吸収層24が位置ずれしない。特に、本実施形態では、保護層26が、L字状の領域22の外周に沿った縫い目28Aと、一端部側の領域を覆う部分27に形成した縫い目28Bと外周に沿った縫い目28Cとを形成することにより基材層23に固定されているので、掌被覆部20の強度が向上するとともに、保護層26が基材層23から、ずれ難い。
【0036】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態においては、L字状の領域を基材層に衝撃吸収層と保護層とを積層して形成したものを示したが、基材層に衝撃吸収層のみを積層してL字状の領域を形成してもよい。
【0037】
(2)上記実施形態においては衝撃吸収層として、発泡クロロプレンゴムからなる第1の衝撃吸収層と、クロロプレンゴムからなる第2の衝撃吸収層とを備えるものを示したが、衝撃吸収層を構成する材料はこれに限定されない。また、衝撃吸収層は1層構造や3層以上の多層構造であっても良い。
【0038】
(3)上記実施形態においては袋本体全体において、基材を同じ伸縮性の材料から構成したものを示したが、甲被覆部のみを伸縮性の材料から構成してもよい。
【0039】
(4)上記実施形態においては、面ファスナーを備えるものを示したが、面ファスナーに代えて、例えば手首の部分にゴムなどを入れることにより手首にフィットさせてもよい。
【0040】
(5)上記実施形態においては、保護層として、L字状の領域よりも広い範囲に積層されるとともに、その外周に沿った縫い目と、L字状の領域の外周に沿った縫い目と、一端部側の領域を覆う部分に形成した2本の縫い目とにより基材層に固定されているものを示したが、本発明は、これに限定されない。保護材は、L字状の領域のみを覆っているもの、保護材の外周に沿う縫い目のみにより基材に固定されているもの、基材に接着剤などを介して貼り付けられているもの、一端部側の領域を覆う部分に形成した縫い目が1本あるいは3本以上のもの、などであってもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…手
2…親指
2A…親指の付け根
3…人差し指
4…中指
5…薬指
6…小指
6A…小指の付け根
9…手首
10…作業用手袋(手袋)
11…袋本体
11A…上端部(一端部)
12…挿通口
13…甲被覆部
19…尺側部
20…掌被腹部
21…母指球部
22…L字状の領域
23…基材層
24…衝撃吸収層
24A…第1の衝撃吸収層
24B…第2の衝撃吸収層
25…他の領域
26…保護層
27…一端部側の領域を覆う部分
28…縫い目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手の甲および掌を被覆するとともに一端部に5本の指がそれぞれ挿通可能な挿通口を有する袋本体を備え、
前記袋本体において、小指の付け根の近傍から手首までが配される尺側部から、前記掌を被覆する掌被覆部のうち親指の付け根の近傍から手首までが配される母指球部に連なるL字状の領域の厚みを、他の領域よりも大きくし、
前記L字状の領域を、基材層に衝撃吸収材料からなる衝撃吸収層を積層することにより形成したことを特徴とする作業用手袋。
【請求項2】
前記袋本体のうち、手の甲を被覆する甲被覆部は、伸縮性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の作業用手袋。
【請求項3】
前記L字状領域の基材層は伸縮性材料からなり、かつ、
前記衝撃吸収層を、発泡性材料からなる第1の衝撃吸収層および非発泡性の材料からなる第2の衝撃吸収層をこの順で前記基材層に積層することにより形成し、前記第2の衝撃吸収層にさらに保護層を積層したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業用手袋。
【請求項4】
前記保護層は皮革材料からなり、かつ、
前記保護層を、前記衝撃吸収層を形成した前記L字状の領域よりも広い範囲で形成するとともに前記L字状の領域の外周に沿って前記基材層に縫いつけることにより固定したことを特徴とする請求項3に記載の作業用手袋。
【請求項5】
前記保護層を、前記L字状の領域と、前記掌被覆部のうち前記L字状の領域よりも前記一端部側の領域と、を覆うように連続的に形成するとともに、前記保護層の前記一端部側の領域を覆う部分に縫い目を形成することにより前記基材層に固定したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の作業用手袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−132619(P2011−132619A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290724(P2009−290724)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(594162652)株式会社松本義肢製作所 (10)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】