説明

使い捨て指サック

【課題】老若男女で異なる指の大きさ(太さ)であっても着脱が容易であり、手指から抜け落ちることなく食品をしっかりと持つことができる使い捨ての指サックを提供する。
【解決手段】帯状ベースとその両端に互いの開口部が対向するよう設けられた親指ポケット部及び人差し指ポケット部とから構成され、該帯状ベースは両端のつまみ部とこれら2つのつまみ部を連接する連接部とを有し、前記帯状ベースは少なくともつまみ部の片面がエンボス加工されてなるポリオレフィンシートからなり、前記親指ポケット部及び前記人差し指ポケット部は片面がエンボス加工されたポリオレフィンシートからなり、前記親指ポケット部又は人差し指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面は共にエンボス加工面であり、前記親指ポケット部又は人差し指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部とが適所にて点状熱溶着され分離可能に形成された指太さ調節手段がそれぞれ設けられてなる、使い捨て指サック。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食物等を手の指先で掴んで食べる際に、指先についた細菌を食物に付着させることを防止し、且つ、食物等による指先の汚れを防止することができる、使い捨ての指サックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ビスケットやドーナッツ、ポテトチップなどのスナック菓子をはじめとする種々の菓子や、ハンバーガーやフライドチキンなどのファストフード、或いはピザなど、手でつかんで食べることが一般的になっている食品や、箸やフォークを用いて食べることが難しい食品は、直に手で掴んで食べられている。
食品を直に手(指先)で掴んで食べると、手や指先に付いている細菌が食品に付着し、またその食品によって指先が汚れるなど、衛生面で問題があることから、食事前に手や指先を水や石鹸を用いて洗浄したり、おしぼり等で拭うか、或いは、食品に指や手が直に触れないように紙ナプキンなどを用いて食品を掴んで食べるといったことが従来なされている。
しかしながら、洗浄やおしぼりで拭ったとしても手指の細菌が完全の除去できるとは限らないこと、食後には再度手や指を洗浄する必要があること、食後に手指を洗わずに他のものに触れてしまうことがあり不衛生であることなどの問題がある。また紙ナプキンは手指にフィットするようには形成されていないことから、様々な形状の食品を食べるときに食品をうまく掴めなかったりするという問題がある。
【0003】
こうした問題に対して、指1本の形をかたどったビニール2枚を重ねあわせ、袋状に綴じた指カバーが提案されている(特許文献1)。
また様々な形状のスナックフードをつまむことができる指先サックとして、大小2つの指サック(大:人指し指と中指、小:親指)を蝶番機能を持った帯状の部材を用いて手のひら部分でつないで一体化した、着脱が簡単な指先サックが提案されている(特許文献2)。
さらに、シリコーンゴムなどのエラストマーで形成された男性を有するつまみ用指サックなども提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3161256号
【特許文献2】特開2002−209933号公報
【特許文献3】実用新案登録第3159798号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述の特許文献1に示す指カバーは、袋状の指カバーを広げて指先に装着しなければならず、指カバーの装着が面倒であること、また指カバーの裏面(指と接する面)が平滑な面であることから、食べ物を掴んだ際、場合によっては指から滑って抜け落ちてしまい、うまく掴めないといった問題があった。
また、特許文献2に示す指先サックは、使用する素材として適度な張りを有する素材を使用しているため、未使用時に蝶番機能を持った部材が伸ばされた状態でテーブル等に置かれることとなり、指サックの挿入口が対向するとともに、指サックの挿入口がテーブルの面と平行に位置することとなるため指を挿入しにくく、片手で瞬時に装着することができないという問題があった。
さらに特許文献3に示すつまみ用指サックは、使い捨てでないため使用後に洗浄する必要があり、指サックの形状が複雑であるため洗浄に手間がかかること、また製造コストが嵩むといった問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、手指に付着する細菌等から食物を守り、手指を汚さずに衛生的に食事をするための指サックであって、老若男女で異なる指の大きさ(太さ)であっても着脱が容易であり、手指から抜け落ちることなく食品をしっかりと持つことができ、また低コストで量産できる使い捨ての指サックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、帯状ベースの両端に指を挿入することができるポケットとして親指ポケット部及び人差し指ポケット部を設けた指サックにおいて、指サック全体をポリオレフィンシートで形成することにより、該指サックを手指に装着した際、油分の多い食品であっても指を汚さずにしっかりと食品を掴むことができることを見出した。
また本発明者らはポケットの内面、すなわち、帯状ベースの指先と接する面と、ポケット部の指先と接する面の双方をエンボス加工を施すことによって、該指サックを手指に装着した際、指と帯状ベースの指先と接する面との間、並びに指と該ポケット部の指先と接する面との間に適度な摩擦が生じ、使用時に指サックから指が抜けることなく、食品をしっかりと掴むことができることを見出した。
特に本発明者らは、前記親指ポケット部及び人差し指ポケット部と帯状ベースの適当な箇所を点状に熱溶着することにより形成してなる指太さ調節手段を設けることにより、該指サックを装着する際、指が太い場合には熱溶着部分をはがしてポケットを広げることができ、大人・子供、男性・女性など様々な指の太さであっても指サックを装着することができることを見出した。
さらに、本発明者らは、該指サック使用時に親指と人差し指などの他の指への装着が容易であり、また食品等を摘む際には指サックを装着した手指の動きを阻害しない形状を検討したところ、指サック(帯状ベース)の中心点と、その両端のそれぞれの端とを各々結んだ直線が160°乃至170°の角度で交わるように帯状ベース(指サック)を形成することが最も好適であることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、食物を手に持って食べる際に指にはめて使用する使い捨て指サックであって、詳細には、
帯状ベースと、その一端側に設けられた親指ポケット部と、その他端側に開口部が親指ポケット部の開口部と対向するように設けられた人差し指ポケット部とから構成され、
該帯状ベースは、親指と人差し指で食物を掴むための、一端側のつまみ部及び他端側のつまみ部と、これら2つのつまみ部を連接する連接部とを有し、
前記帯状ベースはポリオレフィンシートからなり、そのうち少なくともつまみ部は片面がエンボス加工されてなり、
前記親指ポケット部及び前記人差し指ポケット部の各シートは片面がエンボス加工されたポリオレフィンシートからなり、そして、
前記親指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面は共にエンボス加工面であり、また前記人差し指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面は共にエンボス加工面であり、さらに
前記親指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部、並びに前記人差し指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部とが、適所に点状熱溶着され、分離可能に形成された指太さ調節手段がそれぞれ設けられてなる、
使い捨て指サックに関するものである。
上記指サックにおいて、前記帯状ベースの連接部の中心点から一端側のつまみ部の先端
に伸びる直線と、該中心点から他端側のつまみ部の先端に伸びる直線とがなす角度が160°乃至170°の角度を有する形状にて帯状ベースが形成されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の指サックは、菓子やファストフード等の食品を手で掴んで食べる際に、片手で(親指と人差し指を開く動作だけで)簡単に指に装着することができ、油分の多い食品であっても指を汚さず、また、油分によって滑ることなく、子供の力でもしっかりと食品を掴むことができる。
また本発明の指サックは、ポケット内部、即ち、指と接する表面にエンボス加工を施すことにより、指と指サックの間に適度な摩擦がうまれ、使用時に指先から滑って簡単に外れることを防止でき、食品をしっかり掴むことができる。
とくに本発明の指サックは、指サックに設けられた指太さ調節手段により、老若男女で様々に異なる太さの指であっても容易に装着が可能であり、すなわち、本発明の指サックを指の太い人が使用する際、指太さ調節手段を剥がして分離することにより、指を入れる部分が広くなり、指が挿入できなくなるという事態を防止できる。一方、指が細い人が使用する際にはそのまま剥がすことなく使用することで、指を入れる部分を細いままに使用でき、太すぎて指サックが指から抜けるという事態を防止できる。
さらに本発明の指サックは、該指サック使用時に、指サックのポケットを大きく広げる必要があったり、装着する指を指サックの指挿入部に合わせて大きく曲げたりする必要がなく、単に親指と人差し指を開く動作だけでこれらの指への装着が容易であり、しかも、食品等を摘む際に指サックを装着した手指の動きを阻害することがない。
そして本発明の指サックは使い捨てであるため、衛生的である。
【0010】
しかも本発明の指サックは、未使用時は薄く平らな形状を有していることから、重ねて保管可能であり、指サックを複数個(数十個)重ねて箱や袋に詰めて包装・保管することができる。そしてこれら指サックをまとめて包装した箱等を飲食店や家庭において食事をする卓上に配置すれば、食事時に手軽に使用でき、手掴みでも衛生的に食品を食べることが習慣付けられる。
そして指サックを包装した袋等を携帯することができるため、屋外や飲食店での食事の際に指サックを使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施例1の指サック1の斜視図(図1(a))及びX−X’線における断面図(図1(b))である。
【図2】図2は、本発明の実施例1の指サック1の平面図を示す。
【図3】図3は、本発明の実施例1の指サック1を右手の手指に装着して食品を掴む図を示したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の指サックは、帯状ベースと親指ポケット部及び人差し指ポケット部より構成される。
詳細には、本発明の指サックは、帯状ベースと、該帯状ベースの一端側に設けられた親指ポケット部と、該帯状ベースの他端側において開口部が親指ポケット部の開口部と対向するように設けられた人差し指ポケット部とから構成される。
【0013】
上記帯状ベースは親指と人差し指で食物を摘むための、一端側のつまみ部及び他端側のつまみ部と、これら2つのつまみ部を連接する連接部を有してなる。前記帯状ベースは、ポリオレフィンシートからなり、そのうち少なくともつまみ部は片面がエンボス加工がなされている。
前記ポリオレフィンシートは、本発明の指サックを装着して食品を手掴みで食する際、
食品の油分を、手指に接触させない働きを有する。
前記ポリオレフィンシートは強度、成形性等の面から、素材としてポリプロピレンシート又はポリエチレンシートから形成され、なかでもポリエチレンシートが好ましい。
前記ポリオレフィンシートの厚さは、強度や柔軟性を考慮し、例えば10乃至100μm、好ましくは15乃至60μmであることが望ましい。
【0014】
前記親指ポケット部及び人差し指ポケット部は、片面がエンボス加工されたポリオレフィンシートから形成される。
前記ポリオレフィンシートは強度、成形性等の面から、素材としてポリプロピレンシート又はポリエチレンシートから形成され、なかでもポリエチレンシートが好ましい。
前記親指ポケット部及び人差し指ポケット部の厚さは、強度や柔軟性を考慮し、例えば10乃至100μm、好ましくは15乃至60μmであることが望ましい。
帯状ベースと親指ポケット部及び人差し指ポケット部は熱溶着や接着剤を用いて接着される。
【0015】
本発明の指サックは、前記親指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面が共にエンボス加工面となるように、また前記人差し指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面が共にエンボス加工面となるように構成される。
親指ポケット部及び人差し指ポケット部は、つまみ部と同じ大きさであっても、つまみ部と異なる大きさであってもよい。
また、本発明の指サック、すなわち指サックを構成する帯状シート並びに2つのつまみ部は左右対称の形状であっても左右非対称の形状であってもよいが、好ましくは左右対称の形状である。
【0016】
指太さ調節手段は、前記親指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部、並びに前記人差し指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部とを、適所で点状に熱溶着させて分離可能となるように形成させされる。
具体的には、親指ポケット部(又は人差し指ポケット部)の開口部近傍で、親指ポケット部(又は人差し指ポケット部)と帯状ベースのつまみ部を点状に熱溶着する。
指太さ調節手段の大きさは、使用時には熱溶着部分が簡単には剥がれることがなく、但し必要時には大きな力を必要とすることなく熱溶着部分を剥がしてポケットの大きさを広げることができ、且つ、剥がして分離させた際、親指ポケット部(又は人差し指ポケット部)の熱溶着箇所と帯状ベースのつまみ部の熱溶着箇所が大きく破れて指サックが使えなくなることがないような大きさであって、例えば直径2〜3mm程度の大きさとすることができる。
指太さ調節手段が設けられる個数は特に限定されないが、親指ポケット及び人差し指ポケットの開口部付近の両端に1つずつ形成することが好ましい。
【0017】
本発明の指サックは、前記帯状ベースの連接部の中心点から、一端側のつまみ部の先端に伸びる直線と、該中心点から他端側のつまみ部の先端に伸びる直線とがなす角度が160°乃至170°の角度を有する形状にて形成されていることが好ましい。
ここで中心点とは、帯状ベースを、中央が連接部、左右がそれぞれ2つのつまみ部となるように平面に配置したとき、垂直中央線上にあって、垂直中央線の長さが2等分となる点であり、つまみ部の先端とは、帯状ベースの前記中心点からみて、帯状ベースの最も拒理が遠方となる端を指す。
【0018】
本発明の指サックは、一例として、図1に示される形状を有する。
図1(a)は本発明の使い捨て指サック1の一態様を図示する斜視図であり、図1(b)は、図1(a)中のX−X’線における指サック1の断面図である。
【0019】
図1(a)に示すように、本発明の指サック1は、帯状ベース2と、指ポケット部3(3a、3b)とを備える。
なお、図1に示す本発明の指サック1は左右が対象に形成されており、右手又は左手の何れの手指においても自由に装着可能である。例えば、右手に装着する場合、指ポケット部3aに親指を挿入し、指ポケット部3bに人差し指(あるいは人によっては中指など)を挿入する(図3参照)。
【0020】
即ち、本発明の指サック1は、例えば右手で使用するものと想定する場合、図1に示す指サック1は、帯状ベース2、親指ポケット部3a、人差し指ポケット3bとして構成される。
帯状ベース2はつまみ部5aとつまみ部5bと、これら2つのつまみ部を連接する連接部4とを有する。
親指ポケット部3a及び人差し指ポケット部3bにおいて、辺3a−1及び辺3b−1はそれぞれ親指又は人差し指を挿入するところなるポケットの開口部の辺であり、すなわち図に示すように、親指ポケット部の開口部は人差し指ポケット部の開口部と対向するように設けされている。
図1に示す実施態様においては、親指ポケット部3aと帯状ベースのつまみ部5a、人差し指ポケット部3bと帯状ベースのつまみ部5bは同じ大きさ・形状を有しており、親指ポケット部3aの周囲3a−2とつまみ部5bの周囲5a−2、人差し指ポケット部3bの周囲3b−2とつまみ部5bの周囲5b−2が、それぞれ熱溶着されている。
なお図1(a)において、辺3a−1及び3b−1は直線形状を有しているが、指を挿入しやすくするために、凹辺形状や凸辺形状を有していても良い。
親指ポケット部3aの内面3a−3とこれに対面するつまみ部の表面5a−1、並びに、人差し指ポケット部3bの内面3b−3とこれに対面するつまみ部の表面5b−1は、それぞれエンボス加工面となっている。
そして、親指ポケット部3aの開口部の辺3a−1と周囲3a−2の内側において親指ポケット部3aとつまみ部5aを点状に2箇所熱溶着させることにより、そして人差し指ポケット部3bの辺3b−1と周囲3b−2の内側において人差し指ポケット部3bとつまみ部5bを点状に2箇所熱溶着させることにより、指太さ調節手段6が設けられてなる。
【0021】
図1に示す指ポケット部の平面図を図2に示す。
ここで、点Aは帯状ベース2の連接部4の中心点、点B及びB’は、帯状ベース2の2つのつまみ部5(5a、5b)のそれぞれの先端を示す。中心点Aは垂直中央線を示すY−Y’線上にあって、その長さが二等分(pの長さ=qの長さ)となる点である。なお前述したように、本発明において先端B、B’は、中心点Aからつまみ部5a、5bに向かって、最も直線距離が長くなる点をいう。
図2に示すように、点A−点Bがなす直線と、点A−点B’がなす直線は、160°乃至170°の角度θを有して点Aで交わり、好ましくはθは162°乃至168°の角度を有していることが望ましい。
このように、点A−点Bがなす直線と、点A−点B’とを一直線(180°)となるように指サックを形成するのではなく、点Aにて180°より少ない一定の角度θを有して交わらせるように指サック1を形成することにより、指サック1への親指及び人差し指等の挿入をより容易なものとすることができる。
【実施例】
【0022】
実施例1
以下に図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
図1に示す本発明の指サックを片面がエンボス加工された厚さ20μmの高密度ポリエチレン製のフィルムを用いて製造した。
【0023】
図1及び図2に示すように、帯状ベース2と2つの指ポケット部(親指ポケット部3a、人差し指ポケット部3b)を用意した。
帯状ベース2は、(最大となる)横幅2aが17cm、(最大となる)縦幅2bが4.4cm、つまみ部(5a、5b)の横幅2a−1及び2a−3が5.8cm、連接部の横幅2a−2が5.4cmであり、中心点Aと端点B、B’がなす角θを165°として形成した。また2つの指ポケット部(親指ポケット部3a、人差し指ポケット部3b)は、帯状ベース2のつまみ部5a及び5bと重なる形状に成形した。
そして、帯状ベース2と、帯状ベース2のつまみ部5(5a、5b)に重なるように親指ポケット部3a、人差し指ポケット部3bを重ね、このとき、帯状ベースのつまみ部5と指ポケット部3における指と直に接する面、即ち、つまみ部5a、5bの表面(5a−1、5b−1)と、親指ポケット部3a及び人差し指ポケット部3bの内面(3a−3、3b−3)がいずれもエンボス加工面となるようにして重ねた。そして親指ポケット部3a及び人差し指ポケット部3bの周囲3a−2及び3b−2と、つまみ部5a及び5bの周囲5a−2、5b−2は熱溶着により接着させた。
【0024】
次に、親指ポケット部3aの辺3a−1からの最短距離が9mm、親指ポケット部3aの周囲3a−2からの最短距離が4mmとなる位置(2箇所)において、親指ポケット部3aと帯状ベース2のつまみ部5aを、直径2mmの点状に熱溶着することにより、指太さ調節手段6を設けた。
同様に、人差し指ポケット部3bの辺3b−1からの最短距離が9mm、人差し指ポケット部3bの周囲3b−2からの最短距離が4mmとなる位置(2箇所)において、人差しポケット部3bと帯状ベース2のつまみ部5bを、直径2mmの点状に熱溶着することにより、指太さ調節手段6を設けた。
【0025】
図3は、本発明の指サック1を指に装着して食品を掴んだ様子を示す図である。図3に示すように、本発明の指サック1を装着することにより、油分の多い食品であっても、指に直接触れることなく掴んで食することができる。
【符号の説明】
【0026】
1 指サック
2 帯状ベース
2a 帯状ベースの横幅(最大となる幅)
2a−1 つまみ部5aの横幅
2a−2 連接部4の横幅
2a−3 つまみ部5bの横幅
2b 帯状ベースの縦幅(最大となる幅)
3(3a、3b) 指ポケット部(3a:親指ポケット部、3b:人差し指ポケット部)
3a−1、3b−1 開口部の辺
3a−2、3b−2 周囲
3a−3、3b−3 内面
4 連接部
5(5a、5b)つまみ部
5a−1、5b−1 表面
5a−2、5b−2 周囲
6 指太さ調節手段
A 中心点
B、B’ 端点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状ベースと、その一端側に設けられた親指ポケット部と、その他端側に開口部が親指ポケット部の開口部と対向するように設けられた人差し指ポケット部とから構成され、
該帯状ベースは、親指と人差し指で食物を掴むための、一端側のつまみ部及び他端側のつまみ部と、これら2つのつまみ部を連接する連接部とを有し、
前記帯状ベースはポリオレフィンシートからなり、そのうち少なくともつまみ部は片面がエンボス加工されてなり、
前記親指ポケット部及び前記人差し指ポケット部の各シートは片面がエンボス加工されたポリオレフィンシートからなり、そして、
前記親指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面は共にエンボス加工面であり、また前記人差し指ポケット部の内面及びこれに対面するつまみ部の表面は共にエンボス加工面であり、さらに
前記親指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部、並びに前記人差し指ポケット部と前記帯状ベースのつまみ部とが、適所に点状熱溶着され、分離可能に形成された指太さ調節手段がそれぞれ設けられてなる、
使い捨て指サック。
【請求項2】
前記帯状ベースの連接部の中心点から一端側のつまみ部の先端に伸びる直線と、該中心点から他端側のつまみ部の先端に伸びる直線とがなす角度が160°乃至170°の角度を有する形状にて帯状ベースが形成されてなる、請求項1記載の使い捨て指サック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−40431(P2013−40431A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179700(P2011−179700)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(598110219)株式会社アクシス (24)