説明

便器装置

【課題】洗剤出口部と連結部を確実に連結することができる便器装置を提供する。
【解決手段】洗剤タンク12内の洗剤が洗剤タンク12に設けられた洗剤出口部61から洗剤供給路18に供給され、該洗剤供給路18を介して便器のボウル部2内に供給される便器装置である。洗剤タンク12を着脱自在に保持するタンクホルダー11を備える。洗剤供給路18にタンクホルダー11の正規位置に保持された洗剤タンク12の洗剤出口部61が着脱自在に連結される連結部45が設けられる。洗剤タンク12及びタンクホルダー11の夫々に、洗剤タンク12がタンクホルダー11に対して前記正規位置に保持されたときにのみ合致するシール63や切欠56等の目印が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は便器のボウル部を洗剤を用いて洗浄する便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗剤タンクに貯留された洗剤を洗剤供給路を介して便器のボウル部内に供給して洗浄するようにした便器装置が特許文献1により知られている。
【0003】
この便器装置は洗剤タンクを着脱自在に保持するタンクホルダーを備え、洗剤供給路に連結部が設けられると共に洗剤タンクに洗剤出口部が設けられ、タンクホルダーの所定位置に保持された洗剤タンクの洗剤出口部を連結部に連結することで、洗剤タンク内の洗剤を洗剤出口部を介して洗剤供給路に供給できるようになっている。なお、洗剤タンクはタンクホルダーから取り外すことによって洗剤補給のメンテナンスが行えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−108509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが前記従来例の洗剤タンクはタンクホルダーに対して正規の所定位置からずれた位置に保持される恐れがある。この場合、連結部と洗剤出口部との連結が不十分になり、洗剤タンク内の洗剤を洗剤供給路に供給できなかったり、洗剤出口部と連結部の連結部分から洗剤が漏れ出して周囲を汚してしまったりすることが懸念される。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、洗剤出口部と連結部を確実に連結することができる便器装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために請求項1に係る便器装置は以下の構成を有する。洗剤タンク12内の洗剤が洗剤タンク12に設けられた洗剤出口部61から洗剤供給路18に供給され、該洗剤供給路18を介して便器のボウル部2内に供給される便器装置である。洗剤タンク12を着脱自在に保持するタンクホルダー11を備える。洗剤供給路18にタンクホルダー11の正規位置に保持された洗剤タンク12の洗剤出口部61が着脱自在に連結される連結部45が設けられる。洗剤タンク12及びタンクホルダー11の夫々に、洗剤タンク12がタンクホルダー11に対して前記正規位置に保持されたときにのみ合致する目印が設けられる。なお、実施形態では目印としてシール63や切欠56が設けられている。
【0008】
上記洗剤タンク12をタンクホルダー11の正規位置に取り付けた際には、タンクホルダー11に設けられた目印と洗剤タンク12に設けられた目印とが合致する。このためこれら目印を視認することにより、洗剤タンク12が正規位置に取り付けられ、洗剤出口部61が洗剤供給路18の連結部45に正しく連結されている状態にあることを確認できる。
【0009】
また、前記洗剤タンク12及びタンクホルダー11が便器内に配設され、便器の外側面部の一部が突出用孔66を有するサイドカバー36aで構成され、洗剤タンク12及びタンクホルダー11の夫々の一部が前記サイドカバー36aの突出用孔66を介して便器外側方に向けて突出し、これら突出部分に前記目印が設けられることが好ましい。この場合、前記目印を便器前方側から容易に視認することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明にあっては、洗剤タンクをタンクホルダーの正規位置に確実に取り付けることができ、洗剤出口部を洗剤供給路の連結部に確実に連結することができ、洗剤タンク内の洗剤が洗剤供給路に供給されない等の不具合が生じることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、洗剤タンクをタンクホルダーの正規位置に取り付けた状態を示す正面図である。
【図2】同上の便器装置のタンクカバーを開いた状態を示す斜視図である。
【図3】同上の平面図である。
【図4】同上の便器装置の説明図である。
【図5】同上の便器装置の分解斜視図である。
【図6】同上の便器装置のタンクカバーを取り外した状態を示す要部断面図である。
【図7】同上の斜視図である。
【図8】同上のトラップケースに取り付けられたタンクホルダーを示す斜視図である。
【図9】同上の洗剤タンクの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の便器装置1を図1乃至図9に示す。なお、以下の説明で用いられる方向は用を足す際に便座に着座した人から見た方向を基準とし、着座者の正面側を前方、背面側を後方と定義する。
【0013】
本実施形態の便器装置1は、ボウル部2を備えた便器形状を有する合成樹脂製の便器外郭体3と、便器外郭体3に内装されて便器外郭体3を支持・補強する金属製の支持フレーム5を備えている。便器外郭体3と支持フレーム5とで便器は構成されている。
【0014】
図5に示されるように支持フレーム5は、床に設置される下フレーム材6と、下フレーム材6の後部に立設された後フレーム材7を備えている。図6のように下フレーム材6の後部にはトラップケース8が取り付けられている。トラップケース8内にはターントラップ方式のトラップが設けられ、トラップは図4に示されるフレキシブルなトラップ筒9により構成されている。
【0015】
トラップ筒9の一端はボウル部2の排水口に接続され、他端は自由端となっている。トラップ筒9は便器外郭体3に設けられた操作部10(図2参照)を操作して図示しないモータを駆動することで回動し、これによって自由端側の開口を上向きとしたトラップ構造をなす状態と、自由端側の開口を下向きとし、前記トラップ構造を解除して排水がなされる状態とに切り替えられる。トラップケース8は床に設けられた排水孔に連通し、トラップ筒9のトラップ構造を解除することで、ボウル部2内の溜め水がトラップ筒9とトラップケース8を介して排水孔から外部に排出される。
【0016】
図8に示されるようにトラップケース8の片側(右側)にはタンクホルダー11が取り付けられている。タンクホルダー11には図1に示されるように洗剤タンク12が着脱自在に保持されている。
【0017】
支持フレーム5には、便器外郭体3に内装される内装機器として、局部洗浄装置、脱臭装置、制御回路等を一群にまとめて機器ケース13内に設けてなる内装ユニット15(図5参照)が取り付けられている。機器ケース13には同じく内装機器としての洗浄液吐出装置16が取り付けられている。
【0018】
洗浄液吐出装置16はボウル部2内に水と水に洗剤タンク12の洗剤を混合してなる洗浄液とのうちのいずれか一方を選択的に吐出してボウル部2の内面を洗浄するものである。
【0019】
図4に示されるように洗浄液吐出装置16は、ボウル部2内に水を供給する給水路17と、給水路17に接続される洗剤供給路18を備えている。給水路17は水道管に接続されて水道水が供給される。給水路17には電磁弁からなる給水制御弁19が設けられ、操作部10を操作して給水制御弁19を開閉することによりボウル部2への水の供給の有無を切り替えられるようになっている。
【0020】
給水路17の給水制御弁19よりも下流側には混合装置20が設けられている。混合装置20には一端側を大気に開放した空気供給路21の他端が接続されている。混合装置20には供給された水に含まれる気泡を微細化する図示しない気泡微細化手段が設けられている。
【0021】
洗剤供給路18は、洗剤タンク12内に貯留された洗剤が循環する循環路22と、循環路22と混合装置20を接続する接続路23とで構成されている。循環路22の途中にはポンプ25と洗剤タンク12が設けられている。ポンプ25を運転すると洗剤タンク12内の洗剤が循環路22を循環する。接続路23には逆止弁又は電磁弁で構成される弁26が設けられ、この弁26により、ポンプ25の運転時には循環路22から接続路23を介して給水路17に洗剤が供給され、またポンプ25の停止時には循環路22から給水路17に洗剤が供給されないように設定されている。
【0022】
洗浄液吐出装置16を用いてボウル部2に水を供給するには、ポンプ25を停止した状態で操作部10を操作して給水制御弁19を開く。これによって水道管からの水が給水路17を経てボウル部2内へと水が吐出される。この時、混合装置20内に上流側から水が流れこむことで、エジェクター効果により外部の空気が空気供給路21を介して混合装置20内を流れる水に混入され、この空気は混合装置20の気泡微細化手段により微細化された後、ボウル部2に水と共に吐出される。
【0023】
一方、洗浄液吐出装置16を用いてボウル部2に洗剤を混合した水からなる洗浄液を供給するには、操作部10を操作してポンプ25を運転すると共に給水制御弁19を開く。この場合も水道管から給水路17に流れこんだ水には空気供給路21を介して空気が混入されるが、このとき混合装置20を流れる水にはエジェクター効果により循環路22を循環する洗剤の一部が接続路23を介して混入される。つまりこの場合は、水に洗剤を混合してなり且つ微細化された気泡を含む洗浄液がボウル部2に吐出される。
【0024】
このように微細気泡を含む水又は洗浄液をボウル部2に吐出することで、ボウル部2の内面に微細気泡が衝突してこの際に高周波振動を引き起こし、ボウル部2の内面が綺麗に洗浄される。また、ボウル部2に吐出されるのが洗剤を含む洗浄液の場合には、洗剤が有する洗浄効果によりボウル部2の内面が一層綺麗に洗浄される。
【0025】
便器外郭体3は前部を構成する前パーツ27と後部を構成する後パーツ28で構成されている。前パーツ27は、図5のように平面視で後方に開口した略U字状のスカート部29と、スカート部29内に配置されるボウル部2と、ボウル部2上に位置するリム部30とで構成され、これらボウル部2、リム部30、及びスカート部29は溶着又は接着により一体化されている。
【0026】
後パーツ28は、上カバー31、後カバー32、両側の上下に配置されるサイドカバー35、36、及びタンクカバー38で構成されている。タンクカバー38は両側の下のサイドカバー36のうち、タンクホルダー11及び洗剤タンク12が設けられた右側のサイドカバー36(以下、他方の下のサイドカバー36と区別する場合にはサイドカバー36aと記載する)に取り付けられ、上カバー31、後カバー32、及び各サイドカバー35、36は便器に対して着脱自在となっている。
【0027】
上カバー31は機器ケース13に対してビスにより着脱自在に取り付けられ、上カバー31には便座39や便蓋40が回動自在に取り付けられている。後カバー32は上カバー31に着脱自在に係合されると共に下フレーム材6にビスにより着脱自在に取り付けられている。両側の上のサイドカバー35は後カバー32と前パーツ27に着脱自在に係合されている。両側の下のサイドカバー36は、後カバー32及び下フレーム材6に磁石により着脱自在に取り付けられると共に上のサイドカバー35に着脱自在に係合されている。
【0028】
以下、洗剤タンク12及びこの周辺の構成につき詳述する。図4のように循環路22において、洗剤タンク12から下流側に向かってポンプ25にまで至る部分を往路部41とすると共にポンプ25から上流側に向かって洗剤タンク12にまで至る部分を復路部42とすると、往路部41の上流側端部及び復路部42の下流側端部の夫々は図8に示される筒状の連結部45、46で構成されている。各連結部45、46はトラップケース8に取り付けられる接続具47に前後に並べて設けられている。
【0029】
洗剤タンク12を保持するタンクホルダー11は、底部48と、底部48のトラップケース8側の側端部に立設された側壁部49と、底部48の前端部に立設されてトラップケース8側が側壁部49の前端下部に接続された前壁部50を備えている。タンクホルダー11は、側壁部49をビス51によりトラップケース8の外側面に固着することで、連結部45、46の下方に配設される。
【0030】
側壁部49の上部の前後両側には、トラップケース8とは反対側となる便器外側方(右方)に向けて突出する片状の腕部52が形成され、各腕部52の先端部には他の腕部52側に向けて突出する被係合部53が形成されている。両腕部52、底部48、側壁部49、及び前壁部50によって上方及び便器外側方に向けて開口した保持部55が構成されている。この保持部55によって洗剤タンク12は着脱自在に保持される。
【0031】
図1に示されるように前壁部50の便器外側の側端部には、洗剤タンク12がタンクホルダー11の正規位置に保持された状態であることを確認するための目印として切欠56が形成されている。切欠56は便器外側に行く程上下幅が広がる略三角形状に形成されている。
【0032】
洗剤タンク12は内部に貯留された液状の洗剤を外部から視認できるよう透明又は半透明な材料で形成されている。図9のように洗剤タンク12は平面視で略L字状に形成され、対応する下のサイドカバー36aよりも便器内側に配置される内装部分57と、内装部分57の前部から便器外側方に向けて突出する突出部58とで構成されている。
【0033】
突出部58の上面部には洗剤を補充するための洗剤投入口59が形成されている。洗剤投入口59は通常図2のように着脱自在の蓋60により閉塞されている。内装部分57の上面部の前部には、管37(図6参照)を介して洗剤タンク12内に連通する洗剤出口部61及び洗剤入口部62が設けられている。洗剤出口部61及び洗剤入口部62は便器内側方(左方)に向けて突出する接続継手からなり、対応する連結部45、46に対して抜き差し自在に挿入される。
【0034】
図1に示されるように突出部58の前面下部には切欠56と対をなす目印として正面視で切欠56よりもやや小さい三角形状のシール63が貼着されている。シール63は図1のように洗剤タンク12をタンクホルダー11の正規位置に保持した状態でのみ正面視で切欠56と合致する。
【0035】
突出部58の前面上部には目盛り68が設けられている。この目盛り68と洗剤タンク12内の洗剤の液面の高さとを前方から見て比較することで、洗剤タンク12に貯留された洗剤の残量を確認することができる。
【0036】
トラップケース8に取り付けられたタンクホルダー11にて洗剤タンク12を保持するには、対応する下のサイドカバー36aを取り外した状態で、タンクホルダー11の右側から洗剤タンク12を底部48上に載置して側壁部49の外側面及び前壁部50の背面に沿わせると共に、各被係合部53を対応する洗剤タンク12の前後面に形成された係合部65に着脱自在に係合し、両腕部52にて洗剤タンク12の上部を前後両側から抱持する。同時に洗剤出口部61及び洗剤入口部62を対応する連結部45、46に右側から挿入する。すなわち、洗剤タンク12のタンクホルダー11に対する取り付け方向は洗剤出口部61及び洗剤入口部62の差し込み方向と同一方向となっている。なお、洗剤出口部61及び洗剤入口部62の夫々はOリング43を介して連結部45、46に挿入され、連結部45、46に対して水密的に連結される。また、前述の各被係合部53を係合部65に係合したときには、作業者に対して係合時の適度の感触が付与され、これにより各被係合部53を対応する係合部65に確実に係合できるようになっている。
【0037】
上記のように洗剤タンク12を循環路22に連結することで、洗剤タンク12内の洗剤を洗剤出口部61及び連結部45、を介して循環路22に供給することが可能となり、また循環路22の洗剤を連結部46及び洗剤入口部62を介して洗剤タンク12内に戻すことが可能となる。この結果、前述のように洗剤タンク12内の洗剤を循環路22で循環させることができる。
【0038】
洗剤タンク12をタンクホルダー11の正規位置に取り付けて洗剤出口部61及び洗剤入口部62を連結部45、46に正しく連結した状態では、前方から前壁部50の切欠56を通して見える三角形状のシール63の各頂点が同じく三角形状の切欠56の各頂点に対応する位置に配置され、正面視で切欠56とシール63が合致する。
【0039】
便器の外側面部の一部を構成する下のサイドカバー36aには側方から見て洗剤タンク12の突出部58よりもやや大きな突出用孔66が形成されている。サイドカバー36aは突出用孔66に洗剤タンク12の突出部58並びにタンクホルダー11の底部48及び前壁部50を通した状態で後カバー32や下フレーム材6に取り付けられる。すなわち洗剤タンク12の内装部分57はサイドカバー36aよりも便器内側に配置され、また洗剤タンク12の突出部58並びにタンクホルダー11の底部48及び前壁部50は、サイドカバー36aの突出用孔66を介して便器外側に向けて突出する。これら突出部分はスカート部29で構成される便器の前部右側面よりも右側に配置される。
【0040】
突出部58及び前壁部50の夫々のサイドカバー36aから便器外側に向けて突出した部分には、洗剤投入口59、蓋60、シール63、目盛り68、及び切欠56が位置する。
【0041】
サイドカバー36aの突出用孔66の下縁部には、図2のようにタンクカバー38の下端部が左右方向に回動自在に連結されている。タンクカバー38の上端部には係止部67が形成され、通常この係止部67はサイドカバー36aの突出用孔66の上縁部に着脱自在に係止される。この係止状態ではタンクカバー38によって突出用孔66が閉塞される。またこの場合、前記突出用孔66から便器外側方に突出した突出部58、底部48及び前壁部50はタンクカバー38によって覆われることとなり、見栄えが良い。
【0042】
タンクカバー38の係止部67と突出用孔66の上縁部との係止を解除すればタンクカバー38がその下端部を中心に回動可能となり、図2のようにタンクカバー38を便器外側方に回動して洗剤投入口59、蓋60、シール63、目盛り68、及び切欠56を露出させることができる。このためサイドカバー35を便器に取り付けた状態のまま、蓋60を外して洗剤投入口59から洗剤タンク12に洗剤を投入したり、シール63と切欠56の位置関係を確認したり、洗剤タンク12に貯留された洗剤の残量を確認したりすることができる。
【0043】
以上説明した本実施形態の便器装置1にあっては、洗剤タンク12をタンクホルダー11の正規位置に取り付けた際、タンクホルダー11に設けられた切欠56と洗剤タンク12に設けられたシール63とが互いに合致する。このため洗剤タンク12をタンクホルダー11に取り付けた後に切欠56とシール63を見ることにより、洗剤タンク12がタンクホルダー11の正規位置に取り付けられたことを確認することができる。従って洗剤タンク12に設けられた洗剤出口部61及び洗剤入口部62を洗剤供給路18に設けた連結部45、46に正しく連結することができ、例えば洗剤出口部61や洗剤入口部62の差し込み不足が生じて洗剤タンク12内の洗剤が洗剤供給路18に供給されなかったり、洗剤出口部61と連結部45との連結部分や、洗剤入口部62と連結部46との連結部分から洗剤が漏れ出したりすることを防止できる。
【0044】
また、目印となる切欠56及びシール63は洗剤タンク12やタンクホルダー11の突出用孔66から便器外側に突出した突出部分に設けられ、これら突出部分は便器外郭体3の前部右側面よりも右側に配置されている。このため例えば便器外郭体3よりも前方位置から切欠56及びシール63を容易に視認することができ、洗剤タンク12がタンクホルダー11の正規位置に保持された状態にあることを便器の前方より確認することができる。
【0045】
なお前記便器装置1は、例えば便器装置1の左側にタンクホルダー11及び洗剤タンク12を設けたり、洗剤タンク12及びタンクホルダー11の夫々に設けられる目印の形状を変更したり、これら目印として塗装や突起等からなるその他の目印を設ける等、適宜設計変更可能である。また、本実施形態では洗剤タンク12内の洗剤を循環路22において循環させ、この洗剤を給水路17を介してボウル部2に供給するものであるが、例えば洗剤タンク12内の洗剤を循環させることなくポンプ等を用いて給水路17に送り、該給水路17を介してボウル部2内に供給する便器装置や、洗剤タンク12内の洗剤をポンプ等を用いて直接ボウル部2内に供給する便器装置等の洗剤タンク12に洗剤入口部62がないものにも適用可能である。つまり本発明が適用される便器装置は、洗剤タンク12内の洗剤がボウル部2内に供給されるものであればよい。
【符号の説明】
【0046】
2 ボウル部
11 タンクホルダー
12 洗剤タンク
18 洗剤供給路
45 連結部
61 洗剤出口部
56 切欠
63 シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗剤タンク内の洗剤が洗剤タンクに設けられた洗剤出口部から洗剤供給路に供給され、該洗剤供給路を介して便器のボウル部内に供給される便器装置において、洗剤タンクを着脱自在に保持するタンクホルダーを備え、洗剤供給路にタンクホルダーの正規位置に保持された洗剤タンクの洗剤出口部が着脱自在に連結される連結部が設けられ、洗剤タンク及びタンクホルダーの夫々に、洗剤タンクがタンクホルダーに対して前記正規位置に保持されたときにのみ合致する目印が設けられたことを特徴とする便器装置。
【請求項2】
前記洗剤タンク及びタンクホルダーが便器内に配設され、便器の外側面部の一部が突出用孔を有するサイドカバーで構成され、洗剤タンク及びタンクホルダーの夫々の一部が前記サイドカバーの突出用孔を介して便器外側方に向けて突出し、これら突出部分に前記目印が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の便器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−94325(P2011−94325A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247043(P2009−247043)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】