係止具付き装飾体及びその製造方法
【課題】バック部を有する衣類のバック部の装飾性を高めて外観を美しく体裁の良い、かつデザイン性や装飾性にも優れ、従来にない美麗なバック部を表現でき視覚的効果を有する係止具付き装飾体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】着用者の脇下部から背中部にかけて密着するバック布の一端部に装着される係止具付き装飾体である。表生地6に刻設した切り目8から係止具2,3の頭部2a,3aを露出する。外観を所望形状の装飾体1に形成する。
【解決手段】着用者の脇下部から背中部にかけて密着するバック布の一端部に装着される係止具付き装飾体である。表生地6に刻設した切り目8から係止具2,3の頭部2a,3aを露出する。外観を所望形状の装飾体1に形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、係止具(フック・アイ金具)を備えた装飾体及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、バック部を有する衣類に使用し、バック部を装飾して美観にする係止具付き装飾体及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、バック部を有する衣類の代表的なブラジャーは、左右バック布の一端部にフック・アイテープが縫着されてあり、そのフック・アイテープには、金属線を屈曲加工した鉤部を有するフック金具と環状部を有するアイ金具が所定間隔毎に縫着されてあり、鉤部を環状部に引っ掛け係止して着用するようになっている。
【0003】
そのアイテープ21は、通常、図22に示すように、帯状テープ22の幅方向に3段のアイ金具23,23,23を取り付け、複数枚の抑え布24,24,24で縫着し、2列または3列で切断(A−A線)した横長方形状のものである。
【0004】
一方、フックテープ31は、テープ基布32の一側縁にフック金具33,33を取り付けてあり、アイテープ21と同様に、2列または3列のところで切断(A−A線)した縦長方形状のものである。このフック・アイテープ31,21はミシン縫製により大量生産に適し、安価に供給できるメリットがあった。
【0005】
しかし、上記のフック・アイテープ31,21は複数枚の抑え布24,24,24を重合縫製して形成されたものであり、硬直感があって肌に食い込むと共に、縫糸が肌に接触して違和感を覚えたり、縫糸の表面に生じた凹面および凸面が肌に接触すると肌荒れを生じたり、痒みを生じることがあった。さらに、薄い生地のアウターウエアーを着用すると、外面からその肉厚部分の盛り上がりが見えて不体裁になると言った問題点があった。
【0006】
そのような欠点を解消するものとして、フック・アイ金具を比較的薄いテープ生地に取り付け、その薄いテープ生地をバック布に縫着するのでなく、熱接着フィルムで接合するタイプのフック・アイテープが知られている。このフック・アイテープは、外面に縫着による縫糸が現れないので外観優美になり、生地厚さの硬直感も少なく、着心地も良いので好評を得ている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】登録実用新案第3104261号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のフック・アイテープは何の変哲もない方形状のものであり、ファッション性、デザイン性、装飾性、美感性に劣っていた。これは、ブラジャーなどの下着を着用した時に外部から見えることを想定していないためである。
【0008】
ところが、近時ファッションの多様化により、背中を大きく開けた衣類を着用するのが増えてきており、また、夏季においては、ブラジャーなどが透けて見える生地のアウターウエアーを好んで着用されるようになってきていることから、着用したブラジャーのフック・アイテープが露出して見えたりすることがあり、もともと視覚的効果を考慮して作られていないので見栄えが悪く不体裁であるといった問題点があった。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決することを課題として研究開発されたもので、バック部を有する衣類のバック部の装飾性を高めて外観を美しく体裁の良い、かつデザイン性や装飾性にも優れ、従来にない美麗なバック部を表現でき視覚的効果を有する係止具付き装飾体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本発明は、着用者の脇下部から背中部にかけて密着するバック布の一端部に装着される係止具付き装飾体であって、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を露出すると共に、外観を所望形状の装飾体に形成したことを特徴とする係止具付き装飾体を開発し、採用した。
【0011】
また、上記の係止具付き装飾体において、前記係止具は、環状部を有するアイ金具および鉤部を有するフック金具であることを特徴とする係止具付き装飾体、および前記装飾体は、係止具が縫着された芯生地と表生地と裏生地が一体的に接合されていることを特徴とする係止具付き装飾体、および前記装飾体は、一側端が接合されず上下分離片に形成され、バック布を挟み込むようになっていることを特徴とする係止具付き装飾体、および前記装飾体は、背中を大きく開けた衣類を着用した時に着用者の背面中央部で露出するようになっていることを特徴とする係止具付き装飾体、および環状部を有するアイ金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする係止具付き装飾体、および鉤部を有するフック金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする係止具付き装飾体、および環状部を有するアイ金具側と鉤部を有するフック金具側とで所望形状の装飾体にしたことを特徴とする係止具付き装飾体を開発し、採用した。
【0012】
また、本発明は、芯生地の所定間隔毎に係止具を複数列に縫着する工程と、芯生地の上下両面に少なくとも熱接着フィルムを配する工程と、その熱接着フィルムの上下両面に表生地と裏生地を重ね、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を通して露出する工程と、熱接着フィルムを加熱して芯生地と表生地と裏生地を一体に接合する工程と、接合体を所望形状の押し型で型抜きして装飾体にすることを特徴とする係止具付き装飾体の製造方法を開発し、採用した。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、バック部を有する衣類のバック布の一端部に、係止具付きの装飾体を取り付けることにより、着用した時にバック部の外観を美しく表現でき、特に背中を大きく開いた衣服を着用した時には背中の中央部に装飾体があることから、ワンポインのデザインとしてファッション性に優れ、従来にない美麗なバック部を表現できる。また、透けて見える薄い生地のアウターウエアーを着用した時においても、装飾体が見えることになるので、視覚的効果を有することになる。
【0014】
さらに、装飾体の一側端を接合されず上下分離片のものを用いれば、その上下分離片の間にバック布を挟むことができて取り付けが容易になる。また、アイ金具を備えた装飾体またはフック金具を備えた装飾体だけで、ファッション性やデザイン性に富んだ所望形状の装飾体を構成することができると共に、アイ金具を備えた装飾体とフック金具を備えた装飾体とを組合すことで1つの装飾体を構成することもできるので、簡単な絵柄や記号だけでなく、動物、植物、キャラクター図形などの装飾性に富んだ装飾体にもなる。
【0015】
また、従来のフック・アイテープは、複数枚のテープを縫着したものであるから、硬直感があって線状に圧力が加わり、肌に食い込みやすかったが、本発明の装飾体は、縫着されていないので、硬直感がなく面状に圧着力が加わり、局所的な食い込みがなくなる。さらに、縫い目が全くないことから肌への悪影響がない。
【0016】
また、本発明の係止具付き装飾体の製造方法によれば、所望形状の押し型による型抜きであるから、押し型を変えることにより、所望形状の係止具付き装飾体を容易に得ることができる。さらに、係止具を縫着した芯生地と表生地、裏生地を確実に一体化した接合体が得られると共に、その接合体から型抜きされた装飾体は、表生地と裏生地が接着フィルムを介して芯生地と接合してあるから、周縁がホツレたりカールなど生じることがない装飾体を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の第1実施形態を添付図面の図1〜図4に基づいて説明すれば、アイ金具2が縫着された方を装飾体1とし、フック金具3が縫着された方を通常のフックテープ12としたものである。すなわち、外観を花びら形状に形成された装飾体1は、アイ金具2を縫着する内面の芯生地4と、その芯生地4の上下両面に設ける熱接着フィルム5,5と、熱接着フィルム5,5の両面に配する表生地6と裏生地7とで構成されている。
【0018】
前記装飾体1の形状は、図1に示すような花びらの他に、リボン形、星形、ハート形、スペード形などの各種記号あるいは動物、植物の他、キャラクター図形など所望の外観形状のものでも良い。
【0019】
前記の芯生地4は、比較的丈夫な編生地または織生地からなり、小さな横長方形状に切断され、その長さ方向に一定間隔毎に上下二列でアイ金具2,2,2を前部、中部、後部と3段に縫着して取り付けられている。
【0020】
前記熱接着フィルム5,5は、芯生地4より大きい表生地6および裏生地7と同形同大の熱可塑性のウレタンエラストマーフィルムを用いるのが好適であり、上下両面に配されるが、他の熱接着性プラスチックフィルムでも良いのは勿論のことであり、芯生地4と表生地6と裏生地7を一体的に接合される。
【0021】
表生地6には、アイ金具2,2,2の環状部2a,2a,2aの位置する箇所に縦切り目8,8,8を二列に刻設してあり、その縦切り目8,8,8からアイ金具2の環状部2aを通して露出している。
【0022】
以上のように構成した本発明の第1実施形態の使用状態を説明すると、図3,4に示すように、一方のバック布9の端部にアイ金具2を備えた花ビラ形状の装飾体1を熱接着や縫着で取り付けると共に、他方のバック布10の端部にはフック金具3を備えたフックテープ11を取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、その時、バック部を有する衣類のバック部中央部が装飾体1によって装飾され美麗なバック部を作り出すことができる。
【0023】
図5〜8に示すものは、本発明の第2実施の形態を示すもので、前記第1実施の形態では、アイ金具2を取り付けた方を装飾体1とし、フック金具3を取り付けた方をフックテープ11としたものであったが、この第2実施の形態では、フック金具3を取り付けた方を装飾体1とし、アイ金具2を取り付けた方をアイテープ12としたものである。
【0024】
すなわち、花びら形状に形成された装飾体1は、内面にある小さな縦長の芯生地4と、その芯生地4の上下両面に配する熱接着性フィルム5,5と、表生地6と裏生地7を一体的に接合されたものであり、表生地6に縦切目8,8を刻設し、その縦切目8,8からフック金具3,3,3の鉤部3a,3aを露出している。
【0025】
このように構成した本発明の第2実施形態の使用状態を説明すると、図7,8に示すように、一方のバック布9の端部にアイ金具2を備えたアイテープ12を取り付け、他方のバック布10の端部にフック金具3を備えた花ビラ形状の装飾体1を熱接着や縫着で取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、その時、装飾体1によってアイテープ12が隠れることになり体裁がよくなると共に、バック部中央部はフック金具3を備えた装飾体1によって装飾され美麗なバック部を作り出すことができる。
【0026】
図9〜12に示すものは、本発明の第3実施の形態を示すもので、前記第1、2実施の形態では、アイ金具2またはフック金具3を備えた一方を装飾体1とし、他方をフックテープ11またはアイテープ12としたが、この第3実施の形態では、アイ金具2およびフック金具3を備えた両方を装飾体1,1としたものである。
【0027】
この第3の実施の形態においては、犬の1種であるダックスフントを表した装飾体からなっており、一方のバック布9の端部にアイ金具2を縫着した胴体装飾体1aとし、他方のバック布10の端部にフック金具3を縫着した頭部装飾体1bとしたものであり、胴体装飾体1aおよび頭部装飾体1bにそれぞれ取り付けられるアイ金具2およびフック金具3は前記を第1、第2実施の形態と何ら変わることがないので、説明は省略する。
【0028】
このように構成した本発明の第3実施形態の使用状態を説明すると、図11,図12 に示すように、一方のバック布9の端部にアイ金具2を備えたダックスフントの胴体部1aが取り付けられ、他方のバック布10にフック金具3を備えたダックスフントの頭部1bが取り付けられてあり、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、バック部中央部においてダックスフントの形態が現れることになり、興趣に富んだ面白味のあるバック部を有する衣類になる。
【0029】
図13、図14に示すものは、本発明の第4実施の形態を示すもので、前記第1、第2実施の形態の変形例であり、アイ金具2およびフック金具3を縫着する内面の芯生地4と、その芯生地4の上下両面に配する熱接着フィルム5,5と、その熱接着フィルム5,5の両面に重ねる表生地6と裏生地7とで構成されていると共に、表生地6に縦切目8,8を刻設し、その縦切目8,8からアイ金具2の環状部2aおよびフック金具3の鉤部3aを露出しているのは、前記第1、第2実施の形態と同じであり、同一部材に同一符号を付してあり、相違するのは接着フィルム5,5を小さくして芯生地4と同じ大きさで接合されたものであり、装飾体1の一側端に上下分離片13,14を形成した点だけが異なっている。
【0030】
このように構成した本発明の第4実施の形態の使用状態を説明すると、アイ金具2およびフック金具3を備えた装飾体1の一側端部に設けた上下分離片13,14の間に一方のバック布9および他方のバック布10の端部を挟み込み縫着で取り付けると共に、他方のバック布10の端部にはフック金具3を備えたフックテープ12および一方のバック布9の端部にはアイ金具を取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、その時、バック部を有する衣類のバック部中央部が装飾体1によって装飾され美麗なバック部を作り出すことができる。
【0031】
つぎに、本発明に係る係止具付き装飾体の製造方法の好適な実施の形態を、図16〜図21のアイ金具付き装飾体の例に基づき、製造工程順にしたがって説明する。
まず、図16に示すように、ナイロン糸やポリエステル糸などで編まれた或いは織られた伸びの少ない横長の小さい方形状の芯生地4に、所定の間隔毎に環状部2aを有するアイ金具2を二列で前部、中部、後部と三段にしてミシン糸で縫着する第1工程。
【0032】
続いて、図17に示すように、アイ金具2が縫着された芯生地4の上下両面に、芯生地 4より大きな方形状のウレタンエラストマーフィルム5,5を配する第2工程。
【0033】
続いて、図18に示すように、上下ウレタンエラストマーフィルム5,5の両面に、該ウレタンエラストマーフィルム5,5と同形・同大の表生地6と裏生地7を重ね、表生地6に刻設した縦切り目8からアイ金具2の環状部2aを通して露出する第3工程。
【0034】
続いて、図19に示すようにウレタンエラストマーフィルム5,5を加熱して芯生地4と表生地6と裏生地7を一体に接合して接合体15を形成する第4工程。
【0035】
続いて図20に示すように、一体化された接合体15の上面に花ビラ形状の押し型16を押圧することにより、図21に示すように、接合体15の外周縁が花びらとなる装飾性を有するアイ金具付き装飾体1が得られる第5工程からなる。
【0036】
上記の方法により製造されたアイ金具付き装飾体1を、例えば、前記の図3,4に略示するように、一方のバック布9の端部に接着または縫着すると共に、他方のバック布10の端部にフック金具3を有するフックテープ11を取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより、着用時に背中の中央部に装飾体1が現れバック部を有する衣類のバック部を美しく装飾できる。特にセパレート水着のトップに用いれば、外面に出ているので装飾性に富む衣類になる。
【0037】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、例えば、装飾体の形状は前記以外の形状でもよく、また、芯生地の下面に不織布などの当て布を配して熱接着フィルムを介して裏生地と接合することもある。要するに、本発明の目的を達成でき、かつ発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更が可能であることは当然のことである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、ブラジャー、ブラスリップ、ボディスーツ、レオタードなどのインナーウエアーに限らず、セパレート水着のトップやアウターウエアーなどのバック布を有する衣類に利用することにより装飾性に優れた衣類として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態のアイ金具付き装飾体の正面図である。
【図2】図1の分解図である。
【図3】第1実施形態のフック・アイ金具を係止する前の正面図である。
【図4】第1実施形態のフック・アイ金具を係止した状態の正面図である。
【図5】本発明の第2実施形態のフック金具付き装飾体の背面図である。
【図6】図6の分解図である。
【図7】第2実施形態のフック・アイ金具を係止する前の正面図である。
【図8】第2実施形態のフック・アイ金具を係止した状態の正面図である。
【図9】本発明の第3実施形態のアイ金具付き装飾体とフック金具付き装飾体の正面図である。
【図10】図9の分解図である。
【図11】第3実施形態のフック・アイ金具を係止する前の正面図である。
【図12】第3実施形態のフック・アイ金具を係止した状態の正面図である。
【図13】本発明の第4実施形態のアイ金具付き装飾体の断面図である。
【図14】第4実施形態のフック金具付き装飾体の断面図である。
【図15】使用状態を示す背面図である。
【図16】本発明の製造工程を示すもので、芯生地にアイ金具を縫着した状態の斜視図である。
【図17】芯生地の上下両面に接着性フィルムを配した状態の斜視図である。
【図18】熱接着性フィルムの上下両面に表生地と裏生地を重ねた状態の斜視図である。
【図19】接合一体化された接合体の斜視図である。
【図20】押し型で型抜きする状態の斜視図である。
【図21】本発明の製造工程で得られたアイ金具付き装飾体の斜視図である。
【図22】従来のフック・アイテープを示す平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 装飾体
2 アイ金具
3 フック金具
4 芯生地
5 熱接着フィルム
6 表生地
7 裏生地
8 切り目
13 上分離片
14 下分離片
15 接合体
16 押し型
【技術分野】
【0001】
本発明は、係止具(フック・アイ金具)を備えた装飾体及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、バック部を有する衣類に使用し、バック部を装飾して美観にする係止具付き装飾体及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、バック部を有する衣類の代表的なブラジャーは、左右バック布の一端部にフック・アイテープが縫着されてあり、そのフック・アイテープには、金属線を屈曲加工した鉤部を有するフック金具と環状部を有するアイ金具が所定間隔毎に縫着されてあり、鉤部を環状部に引っ掛け係止して着用するようになっている。
【0003】
そのアイテープ21は、通常、図22に示すように、帯状テープ22の幅方向に3段のアイ金具23,23,23を取り付け、複数枚の抑え布24,24,24で縫着し、2列または3列で切断(A−A線)した横長方形状のものである。
【0004】
一方、フックテープ31は、テープ基布32の一側縁にフック金具33,33を取り付けてあり、アイテープ21と同様に、2列または3列のところで切断(A−A線)した縦長方形状のものである。このフック・アイテープ31,21はミシン縫製により大量生産に適し、安価に供給できるメリットがあった。
【0005】
しかし、上記のフック・アイテープ31,21は複数枚の抑え布24,24,24を重合縫製して形成されたものであり、硬直感があって肌に食い込むと共に、縫糸が肌に接触して違和感を覚えたり、縫糸の表面に生じた凹面および凸面が肌に接触すると肌荒れを生じたり、痒みを生じることがあった。さらに、薄い生地のアウターウエアーを着用すると、外面からその肉厚部分の盛り上がりが見えて不体裁になると言った問題点があった。
【0006】
そのような欠点を解消するものとして、フック・アイ金具を比較的薄いテープ生地に取り付け、その薄いテープ生地をバック布に縫着するのでなく、熱接着フィルムで接合するタイプのフック・アイテープが知られている。このフック・アイテープは、外面に縫着による縫糸が現れないので外観優美になり、生地厚さの硬直感も少なく、着心地も良いので好評を得ている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】登録実用新案第3104261号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のフック・アイテープは何の変哲もない方形状のものであり、ファッション性、デザイン性、装飾性、美感性に劣っていた。これは、ブラジャーなどの下着を着用した時に外部から見えることを想定していないためである。
【0008】
ところが、近時ファッションの多様化により、背中を大きく開けた衣類を着用するのが増えてきており、また、夏季においては、ブラジャーなどが透けて見える生地のアウターウエアーを好んで着用されるようになってきていることから、着用したブラジャーのフック・アイテープが露出して見えたりすることがあり、もともと視覚的効果を考慮して作られていないので見栄えが悪く不体裁であるといった問題点があった。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決することを課題として研究開発されたもので、バック部を有する衣類のバック部の装飾性を高めて外観を美しく体裁の良い、かつデザイン性や装飾性にも優れ、従来にない美麗なバック部を表現でき視覚的効果を有する係止具付き装飾体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本発明は、着用者の脇下部から背中部にかけて密着するバック布の一端部に装着される係止具付き装飾体であって、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を露出すると共に、外観を所望形状の装飾体に形成したことを特徴とする係止具付き装飾体を開発し、採用した。
【0011】
また、上記の係止具付き装飾体において、前記係止具は、環状部を有するアイ金具および鉤部を有するフック金具であることを特徴とする係止具付き装飾体、および前記装飾体は、係止具が縫着された芯生地と表生地と裏生地が一体的に接合されていることを特徴とする係止具付き装飾体、および前記装飾体は、一側端が接合されず上下分離片に形成され、バック布を挟み込むようになっていることを特徴とする係止具付き装飾体、および前記装飾体は、背中を大きく開けた衣類を着用した時に着用者の背面中央部で露出するようになっていることを特徴とする係止具付き装飾体、および環状部を有するアイ金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする係止具付き装飾体、および鉤部を有するフック金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする係止具付き装飾体、および環状部を有するアイ金具側と鉤部を有するフック金具側とで所望形状の装飾体にしたことを特徴とする係止具付き装飾体を開発し、採用した。
【0012】
また、本発明は、芯生地の所定間隔毎に係止具を複数列に縫着する工程と、芯生地の上下両面に少なくとも熱接着フィルムを配する工程と、その熱接着フィルムの上下両面に表生地と裏生地を重ね、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を通して露出する工程と、熱接着フィルムを加熱して芯生地と表生地と裏生地を一体に接合する工程と、接合体を所望形状の押し型で型抜きして装飾体にすることを特徴とする係止具付き装飾体の製造方法を開発し、採用した。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、バック部を有する衣類のバック布の一端部に、係止具付きの装飾体を取り付けることにより、着用した時にバック部の外観を美しく表現でき、特に背中を大きく開いた衣服を着用した時には背中の中央部に装飾体があることから、ワンポインのデザインとしてファッション性に優れ、従来にない美麗なバック部を表現できる。また、透けて見える薄い生地のアウターウエアーを着用した時においても、装飾体が見えることになるので、視覚的効果を有することになる。
【0014】
さらに、装飾体の一側端を接合されず上下分離片のものを用いれば、その上下分離片の間にバック布を挟むことができて取り付けが容易になる。また、アイ金具を備えた装飾体またはフック金具を備えた装飾体だけで、ファッション性やデザイン性に富んだ所望形状の装飾体を構成することができると共に、アイ金具を備えた装飾体とフック金具を備えた装飾体とを組合すことで1つの装飾体を構成することもできるので、簡単な絵柄や記号だけでなく、動物、植物、キャラクター図形などの装飾性に富んだ装飾体にもなる。
【0015】
また、従来のフック・アイテープは、複数枚のテープを縫着したものであるから、硬直感があって線状に圧力が加わり、肌に食い込みやすかったが、本発明の装飾体は、縫着されていないので、硬直感がなく面状に圧着力が加わり、局所的な食い込みがなくなる。さらに、縫い目が全くないことから肌への悪影響がない。
【0016】
また、本発明の係止具付き装飾体の製造方法によれば、所望形状の押し型による型抜きであるから、押し型を変えることにより、所望形状の係止具付き装飾体を容易に得ることができる。さらに、係止具を縫着した芯生地と表生地、裏生地を確実に一体化した接合体が得られると共に、その接合体から型抜きされた装飾体は、表生地と裏生地が接着フィルムを介して芯生地と接合してあるから、周縁がホツレたりカールなど生じることがない装飾体を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の第1実施形態を添付図面の図1〜図4に基づいて説明すれば、アイ金具2が縫着された方を装飾体1とし、フック金具3が縫着された方を通常のフックテープ12としたものである。すなわち、外観を花びら形状に形成された装飾体1は、アイ金具2を縫着する内面の芯生地4と、その芯生地4の上下両面に設ける熱接着フィルム5,5と、熱接着フィルム5,5の両面に配する表生地6と裏生地7とで構成されている。
【0018】
前記装飾体1の形状は、図1に示すような花びらの他に、リボン形、星形、ハート形、スペード形などの各種記号あるいは動物、植物の他、キャラクター図形など所望の外観形状のものでも良い。
【0019】
前記の芯生地4は、比較的丈夫な編生地または織生地からなり、小さな横長方形状に切断され、その長さ方向に一定間隔毎に上下二列でアイ金具2,2,2を前部、中部、後部と3段に縫着して取り付けられている。
【0020】
前記熱接着フィルム5,5は、芯生地4より大きい表生地6および裏生地7と同形同大の熱可塑性のウレタンエラストマーフィルムを用いるのが好適であり、上下両面に配されるが、他の熱接着性プラスチックフィルムでも良いのは勿論のことであり、芯生地4と表生地6と裏生地7を一体的に接合される。
【0021】
表生地6には、アイ金具2,2,2の環状部2a,2a,2aの位置する箇所に縦切り目8,8,8を二列に刻設してあり、その縦切り目8,8,8からアイ金具2の環状部2aを通して露出している。
【0022】
以上のように構成した本発明の第1実施形態の使用状態を説明すると、図3,4に示すように、一方のバック布9の端部にアイ金具2を備えた花ビラ形状の装飾体1を熱接着や縫着で取り付けると共に、他方のバック布10の端部にはフック金具3を備えたフックテープ11を取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、その時、バック部を有する衣類のバック部中央部が装飾体1によって装飾され美麗なバック部を作り出すことができる。
【0023】
図5〜8に示すものは、本発明の第2実施の形態を示すもので、前記第1実施の形態では、アイ金具2を取り付けた方を装飾体1とし、フック金具3を取り付けた方をフックテープ11としたものであったが、この第2実施の形態では、フック金具3を取り付けた方を装飾体1とし、アイ金具2を取り付けた方をアイテープ12としたものである。
【0024】
すなわち、花びら形状に形成された装飾体1は、内面にある小さな縦長の芯生地4と、その芯生地4の上下両面に配する熱接着性フィルム5,5と、表生地6と裏生地7を一体的に接合されたものであり、表生地6に縦切目8,8を刻設し、その縦切目8,8からフック金具3,3,3の鉤部3a,3aを露出している。
【0025】
このように構成した本発明の第2実施形態の使用状態を説明すると、図7,8に示すように、一方のバック布9の端部にアイ金具2を備えたアイテープ12を取り付け、他方のバック布10の端部にフック金具3を備えた花ビラ形状の装飾体1を熱接着や縫着で取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、その時、装飾体1によってアイテープ12が隠れることになり体裁がよくなると共に、バック部中央部はフック金具3を備えた装飾体1によって装飾され美麗なバック部を作り出すことができる。
【0026】
図9〜12に示すものは、本発明の第3実施の形態を示すもので、前記第1、2実施の形態では、アイ金具2またはフック金具3を備えた一方を装飾体1とし、他方をフックテープ11またはアイテープ12としたが、この第3実施の形態では、アイ金具2およびフック金具3を備えた両方を装飾体1,1としたものである。
【0027】
この第3の実施の形態においては、犬の1種であるダックスフントを表した装飾体からなっており、一方のバック布9の端部にアイ金具2を縫着した胴体装飾体1aとし、他方のバック布10の端部にフック金具3を縫着した頭部装飾体1bとしたものであり、胴体装飾体1aおよび頭部装飾体1bにそれぞれ取り付けられるアイ金具2およびフック金具3は前記を第1、第2実施の形態と何ら変わることがないので、説明は省略する。
【0028】
このように構成した本発明の第3実施形態の使用状態を説明すると、図11,図12 に示すように、一方のバック布9の端部にアイ金具2を備えたダックスフントの胴体部1aが取り付けられ、他方のバック布10にフック金具3を備えたダックスフントの頭部1bが取り付けられてあり、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、バック部中央部においてダックスフントの形態が現れることになり、興趣に富んだ面白味のあるバック部を有する衣類になる。
【0029】
図13、図14に示すものは、本発明の第4実施の形態を示すもので、前記第1、第2実施の形態の変形例であり、アイ金具2およびフック金具3を縫着する内面の芯生地4と、その芯生地4の上下両面に配する熱接着フィルム5,5と、その熱接着フィルム5,5の両面に重ねる表生地6と裏生地7とで構成されていると共に、表生地6に縦切目8,8を刻設し、その縦切目8,8からアイ金具2の環状部2aおよびフック金具3の鉤部3aを露出しているのは、前記第1、第2実施の形態と同じであり、同一部材に同一符号を付してあり、相違するのは接着フィルム5,5を小さくして芯生地4と同じ大きさで接合されたものであり、装飾体1の一側端に上下分離片13,14を形成した点だけが異なっている。
【0030】
このように構成した本発明の第4実施の形態の使用状態を説明すると、アイ金具2およびフック金具3を備えた装飾体1の一側端部に設けた上下分離片13,14の間に一方のバック布9および他方のバック布10の端部を挟み込み縫着で取り付けると共に、他方のバック布10の端部にはフック金具3を備えたフックテープ12および一方のバック布9の端部にはアイ金具を取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより着用でき、その時、バック部を有する衣類のバック部中央部が装飾体1によって装飾され美麗なバック部を作り出すことができる。
【0031】
つぎに、本発明に係る係止具付き装飾体の製造方法の好適な実施の形態を、図16〜図21のアイ金具付き装飾体の例に基づき、製造工程順にしたがって説明する。
まず、図16に示すように、ナイロン糸やポリエステル糸などで編まれた或いは織られた伸びの少ない横長の小さい方形状の芯生地4に、所定の間隔毎に環状部2aを有するアイ金具2を二列で前部、中部、後部と三段にしてミシン糸で縫着する第1工程。
【0032】
続いて、図17に示すように、アイ金具2が縫着された芯生地4の上下両面に、芯生地 4より大きな方形状のウレタンエラストマーフィルム5,5を配する第2工程。
【0033】
続いて、図18に示すように、上下ウレタンエラストマーフィルム5,5の両面に、該ウレタンエラストマーフィルム5,5と同形・同大の表生地6と裏生地7を重ね、表生地6に刻設した縦切り目8からアイ金具2の環状部2aを通して露出する第3工程。
【0034】
続いて、図19に示すようにウレタンエラストマーフィルム5,5を加熱して芯生地4と表生地6と裏生地7を一体に接合して接合体15を形成する第4工程。
【0035】
続いて図20に示すように、一体化された接合体15の上面に花ビラ形状の押し型16を押圧することにより、図21に示すように、接合体15の外周縁が花びらとなる装飾性を有するアイ金具付き装飾体1が得られる第5工程からなる。
【0036】
上記の方法により製造されたアイ金具付き装飾体1を、例えば、前記の図3,4に略示するように、一方のバック布9の端部に接着または縫着すると共に、他方のバック布10の端部にフック金具3を有するフックテープ11を取り付け、フック金具3をアイ金具2に係止することにより、着用時に背中の中央部に装飾体1が現れバック部を有する衣類のバック部を美しく装飾できる。特にセパレート水着のトップに用いれば、外面に出ているので装飾性に富む衣類になる。
【0037】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、例えば、装飾体の形状は前記以外の形状でもよく、また、芯生地の下面に不織布などの当て布を配して熱接着フィルムを介して裏生地と接合することもある。要するに、本発明の目的を達成でき、かつ発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更が可能であることは当然のことである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、ブラジャー、ブラスリップ、ボディスーツ、レオタードなどのインナーウエアーに限らず、セパレート水着のトップやアウターウエアーなどのバック布を有する衣類に利用することにより装飾性に優れた衣類として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態のアイ金具付き装飾体の正面図である。
【図2】図1の分解図である。
【図3】第1実施形態のフック・アイ金具を係止する前の正面図である。
【図4】第1実施形態のフック・アイ金具を係止した状態の正面図である。
【図5】本発明の第2実施形態のフック金具付き装飾体の背面図である。
【図6】図6の分解図である。
【図7】第2実施形態のフック・アイ金具を係止する前の正面図である。
【図8】第2実施形態のフック・アイ金具を係止した状態の正面図である。
【図9】本発明の第3実施形態のアイ金具付き装飾体とフック金具付き装飾体の正面図である。
【図10】図9の分解図である。
【図11】第3実施形態のフック・アイ金具を係止する前の正面図である。
【図12】第3実施形態のフック・アイ金具を係止した状態の正面図である。
【図13】本発明の第4実施形態のアイ金具付き装飾体の断面図である。
【図14】第4実施形態のフック金具付き装飾体の断面図である。
【図15】使用状態を示す背面図である。
【図16】本発明の製造工程を示すもので、芯生地にアイ金具を縫着した状態の斜視図である。
【図17】芯生地の上下両面に接着性フィルムを配した状態の斜視図である。
【図18】熱接着性フィルムの上下両面に表生地と裏生地を重ねた状態の斜視図である。
【図19】接合一体化された接合体の斜視図である。
【図20】押し型で型抜きする状態の斜視図である。
【図21】本発明の製造工程で得られたアイ金具付き装飾体の斜視図である。
【図22】従来のフック・アイテープを示す平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 装飾体
2 アイ金具
3 フック金具
4 芯生地
5 熱接着フィルム
6 表生地
7 裏生地
8 切り目
13 上分離片
14 下分離片
15 接合体
16 押し型
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の脇下部から背中部にかけて密着するバック布の一端部に装着される係止具付き装飾体であって、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を露出すると共に、外観を所望形状の装飾体に形成したことを特徴とする係止具付き装飾体。
【請求項2】
前記係止具は、環状部を有するアイ金具および鉤部を有するフック金具であることを特徴とする請求項1に記載の係止具付き装飾体。
【請求項3】
前記装飾体は、係止具が縫着された芯生地と表生地と裏生地が一体的に接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の係止具付き装飾体。
【請求項4】
前記装飾体は、一側端を接合されず上下分離片に形成され、バック布を挟み込むようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項5】
前記装飾体は、背中を大きく開けた衣類を着用した時に着用者の背面中央部で露出するようになっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項6】
環状部を有するアイ金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項7】
鉤部を有するフック金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項8】
環状部を有するアイ金具側と鉤部を有するフック金具側とで所望形状の装飾体にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項9】
芯生地の所定間隔毎に係止具を複数列に縫着する工程と、芯生地の上下両面に少なくとも熱接着フィルムを配する工程と、その熱接着フィルムの上下両面に表生地と裏生地を重ね、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を通して露出する工程と、熱接着フィルムを加熱して芯生地と表生地と裏生地を一体に接合する工程と、接合体を所望形状の押し型で型抜きして装飾体にすることを特徴とする係止具付き装飾体の製造方法。
【請求項1】
着用者の脇下部から背中部にかけて密着するバック布の一端部に装着される係止具付き装飾体であって、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を露出すると共に、外観を所望形状の装飾体に形成したことを特徴とする係止具付き装飾体。
【請求項2】
前記係止具は、環状部を有するアイ金具および鉤部を有するフック金具であることを特徴とする請求項1に記載の係止具付き装飾体。
【請求項3】
前記装飾体は、係止具が縫着された芯生地と表生地と裏生地が一体的に接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の係止具付き装飾体。
【請求項4】
前記装飾体は、一側端を接合されず上下分離片に形成され、バック布を挟み込むようになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項5】
前記装飾体は、背中を大きく開けた衣類を着用した時に着用者の背面中央部で露出するようになっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項6】
環状部を有するアイ金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項7】
鉤部を有するフック金具側を所望形状の装飾体にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項8】
環状部を有するアイ金具側と鉤部を有するフック金具側とで所望形状の装飾体にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の係止具付き装飾体。
【請求項9】
芯生地の所定間隔毎に係止具を複数列に縫着する工程と、芯生地の上下両面に少なくとも熱接着フィルムを配する工程と、その熱接着フィルムの上下両面に表生地と裏生地を重ね、表生地に刻設した切り目から係止具の頭部を通して露出する工程と、熱接着フィルムを加熱して芯生地と表生地と裏生地を一体に接合する工程と、接合体を所望形状の押し型で型抜きして装飾体にすることを特徴とする係止具付き装飾体の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2010−94139(P2010−94139A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17596(P2007−17596)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(000138554)株式会社ユタックス (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(000138554)株式会社ユタックス (18)
【Fターム(参考)】
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