説明

保温性材料、及び、保温用素材

【課題】熱エネルギーを蓄熱するとともに、蓄えられた熱エネルギーをさまざまな物体に対して効率的に放射することができる、保温性に優れた新規な保温性材料、及び、該保温性材料を有する保温用素材を提供する。
【解決手段】ハイドロタルサイト類化合物60重量部以上90重量部以下と、残部の酸化亜鉛及び/または導電性酸化亜鉛と、から構成されるベース材料成分100重量部に対して、酸化ジルコニウム及び炭化ジルコニウムから選ばれる1種以上の保温補助成分0.5重量部以上1重量部以下を配合してなる保温性材料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱エネルギーを蓄熱するとともに、蓄えられた熱エネルギーをさまざまな物体に対して効率的に放射することができる、保温性に優れた新規な保温性材料、及び、該保温性材料を有する保温用素材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、保温性材料としてアルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ等を含むセラミックス等、種々なものが提案されており、これらの材料の保温性材料を有することにより熱エネルギーの吸収や放射の効率が高められた様々な保温用素材が、物品の加熱、冷却、乾燥などのほか、冷暖房や医療用途に応用されてきた。
【0003】
ここで、熱エネルギーの吸収や放射を利用して物品や人体等に対して熱エネルギーを効率的に作用させるには熱エネルギーの吸収と蓄熱放射との両者の効率がともに良いこと必要であるが、上記の従来の材料では、吸収と蓄熱放射効率との両者が必ずしもともに良好であるとは云えなかった。
【0004】
本発明者等は、人体などを含む動植物体に含まれる水分子の励起に必要な熱エネルギーを効率的に放射することができるとする遠赤外線放射材料を提案(特許第2137667号(特許文献1))しているが、この材料に対しても蓄熱効率のさらなる改良が求められていた。
【0005】
ここで、人体、あるいは、温血動物等を熱エネルギー源とする場合、これらから放射される赤外線は、波長が2.5〜25μm(通常赤外領域)のエネルギー範囲であるので、この範囲における赤外線吸収能力が高い保温性材料であることが求められる。
【0006】
このようなものとして、ハイドロタルサイトの結晶の層間に赤外線吸収能力のあるアニオンを導入して保温性を高める方法(例えば、特開2001−002408号公報(特許文献2)に記載の方法)が開示されている
【0007】
しかし、このようなハイドロタルサイトを保温性材料として用いて保温素材を構成しても、依然として、保温性が十分でなく、このために保温性の一層の改善が強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第2137667号公報
【特許文献2】特開2001−002408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、熱エネルギーを蓄熱するとともに、蓄えられた熱エネルギーをさまざまな物体に対して効率的に放射することができる、保温性に優れた新規な保温性材料、及び、該保温性材料を有する保温用素材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の保温性材料は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、ハイドロタルサイト類化合物60重量部以上90重量部以下と、残部の酸化亜鉛及び/または導電性酸化亜鉛と、から構成されるベース材料成分100重量部に対して、酸化ジルコニウム及び炭化ジルコニウムから選ばれる1種以上の保温補助成分0.5重量部以上1重量部以下を配合してなることを特徴とする保温性材料である。
【0011】
本発明の保温用素材は、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の保温性材料が合成樹脂内に有していることを特徴とする保温用素材である。
【0012】
また、本発明の保温用素材は、請求項3に記載の通り、請求項2に記載の保温用素材において、板状形状体、筒状形状体、シート状形状体、繊維状形状体、または、繊維から形成された組織体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の保温性材料は、比較的低コストで提供でき、しかも、熱エネルギーを蓄熱するとともに、蓄えられた熱エネルギーを様々な物体に対して効率的に放射することができるので、食品等を含む種々の材料の乾燥や加工、農水産物等の保温材、繊維等に対する蓄熱保温性の付与、冷暖房の効率向上など、広範囲の用途に利用して優れた効果を発揮する。
【0014】
本発明の保温用素材によれば、上記保温性材料を合成樹脂内に有しているために、極めて効果の高い保温効果を備えているとともに、形状の自由度が高く、様々な形状に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】サーモグラフィによる評価方法を説明するモデル図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の保温性材料は、上記のように、ハイドロタルサイト類化合物60重量部以上90重量部以下と、残部の酸化亜鉛及び/または導電性酸化亜鉛と、から構成されるベース材料成分100重量部に対して、酸化ジルコニウム及び炭化ジルコニウムから選ばれる1種以上の保温補助成分0.5重量部以上1重量部以下を配合してなる。
【0017】
本発明において、ハイドロタルサイト類化合物とは、下記一般式(1)で示される複水酸化物である。
【0018】
[化1]
〔Ma2+1-xMb3+x(OH)2X+〔An-x/n・yH2O〕 ……(1)
【0019】
式(1)中、Ma2+はMg2+、Co2+、Ni2+、及び、Zn2+などの二価金属イオン、Mb3+は、Al3+、Fe3+、及び、Cr3+などの3価金属イオン、An-は、OH-、Cl-、CO32-、SO42-などのn価の陰イオンで、xおよびyは一般に0<x<0.33、0≦y<3の範囲であるとされている(日本化学会誌、1995(8)、p622〜628)。
【0020】
そして、代表的なハイドロタルサイト類化合物として、例えばMg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H20等が挙げられる。
【0021】
ここで、ハイドロタルサイト類化合物の市販品としては、例えば、堺化学工業社製STABIACE HT−7(Mg3.5Zn0.5Al2(OH)12CO3・3H2O)、堺化学工業社製STABIACE HT−P(Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O)、協和化学工業社製DHT−7A(Mg4.5Al2(OH)12.6CO3・3.5H2O)、協和化学工業社製DHT−4A(Mg3ZnAl2(OH)12CO3・3H2O)などが挙げられる。
【0022】
さらに、本発明において、ハイドロタルサイト類化合物として、特開2001−002408号公報(特許文献2)により提案されている、層間に塩化物イオンなどのアニオンが導入されたハイドロタルサイトも用いることができる。
【0023】
ベース材料成分は上記ハイドロタルサイト類化合物以外に酸化亜鉛及び/または導電性酸化亜鉛を用いる。ここで、導電性酸化亜鉛は酸化亜鉛に異種元素をドープしてN型半導体化されたものである。本発明で用いる導電性酸化亜鉛は、特に限定されるものではなく、ガリウムドープ酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、イットリウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、スカンジウムドープ酸化亜鉛、チタニウムドープ酸化亜鉛、ジルコニウムドープ酸化亜鉛、ハフニウムドープ酸化亜鉛等から適宜選んで、単独であるいは複数種混合して用いることができる。
【0024】
ベース材料成分100重量部は、ハイドロタルサイト類化合物60重量部以上90重量部以下と、残部の酸化亜鉛及び/または導電性酸化亜鉛と、から構成される。ベース材料成分中のハイドロタルサイト類化合物の配合量が90重量%を超えると、保温用素材を製造する際に、合成樹脂内での保温性材料の分散不良が発生し、その結果、熱吸収能力が低下してしまう。逆に60重量%未満の場合も保温用素材を製造する際に凝集が発生して熱吸収能力が大きく低下してしまう。
【0025】
このようなベース材料成分100重量部に対して、酸化ジルコニウム及び炭化ジルコニウムから選ばれる1種以上の保温補助成分0.5重量部以上1重量部以下を配合する。
【0026】
ベース材料成分100重量部に対して、保温補助成分の配合量が0.5重量以上であるときに、保温効率の向上効果が得られるが、0.5重量部未満では保温効率の向上は十分ではなく、また、1重量部を越えて配合しても、配合量の増加に見合う保温効率の向上は得られず、かつ、コストを押し上げる。
ここで、酸化ジルコニウムとしては、特に限定されるものではなく、Y23・CaO・MgO等の、他の成分との化合により安定化された酸化ジルコニウムであっても良い。
【0027】
本発明の保温性材料を構成する上述した各成分は、それぞれが粉末状態で混合された組成物であってもよく、またそのいくつかまたは全てを配合した後、高温で焼結し、さらにボールミル等の粉砕手段により粉砕したものであってもよい。こうして得られる保温材料の各成分の粒径は、用いる合成樹脂とともに各種の保温用素材を形成する際に、所定の保温用素材を形成することができ、かつ、得られた保温用素材の合成樹脂内に均一に各成分が混合、分散するように、あらかじめ検討し決定する。通常1μm以下、好ましくは、0.5μm以下である。
【0028】
このような本発明の保温性材料と各種合成樹脂とから保温用素材を得る。
【0029】
例えば、保温性材料と合成樹脂とを混練したり、あるいは溶融した合成樹脂に保温性材料を添加し、あるいは、必要に応じ、さらに押出成形によって一旦ペレット化し、合成樹脂中に保温性材料が均一に分散した混合物を作製し、射出成形、押出成形、Tダイ成形、カレンダー成形等の成形方法、あるいは、溶融紡糸や遠心紡糸などの紡糸方法により、シート(フィルムも含む)状、板状体、チューブ、繊維その他種々の形状の保温用素材を得ることができ、さらに、これらを二次加工して保温用素材としても良い。二次加工の例としては、例えば繊維状の保温用素材を原料とした、紙(抄紙紙、あるいは、チッソ社の熱接着性複合繊維等を併用した非抄紙紙等)、フェルト、パンチングシート、不織布、織物(3次元織物を含む)、編み物等の、繊維から形成された組織体が挙げられる。
【0030】
上記のように本発明の保温性材料とともに保温用素材を構成する合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、オレフィン系のポリプロピレンやポリエチレン等、もしくは、アクリル系合成樹脂が好適に用いられる。
【0031】
また、本発明の保温性材料の応用方法としては適宜、各種合成樹脂等の結合材やその溶剤等に配合して塗料として用いることもできる。
【実施例】
【0032】
(実施例1:サーモグラフィによる評価)
ハイドロタルサイト類化合物(堺化学工業社製STABIACE HT−P。略号「HT」)粉末(平均粒径:0.45μm)、炭化ジルコン粉末(平均粒径:0.3μm)、酸化ジルコン粉末(平均粒径:0.2μm)、導電性酸化亜鉛粉末(平均粒径:0.2μm。アルミニウムがドープされたもの(ハクスイテック社製23−K)。略号「CZnO」)、酸化亜鉛粉末(平均粒径:0.2μm)を、 それぞれ表1及び表2に示すような配合(重量部)に従って混合して、本発明に係る保温性材料A〜H、及び、対照品(比較例)の保温性材料I〜Xを得た。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
【表3】

【0036】
これらの保温性材料A〜Xの1重量部を、それぞれポリプロピレン樹脂100重量部に配合し、ヘンシェルミキサーで、回転数500rpmにて4分間混合した後、φ50mm単軸押出機(日本プラコン社製NS−50)を使用し、押出温度220℃の条件で、押出し成形した後、冷却、カットして計24種類のペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調整した。目視でこれらペレットを観察したところ、いずれのペレットも、分散粒子は樹脂中に均一分散していた。
【0037】
また、比較のために、コントロール品として保温性材料を配合していないペレット(符号「α」)も準備した。
【0038】
次に、上記で得られた組成物とコントロール品とをそれぞれを原料とし、230℃にて溶融紡糸した後、エアーサッカーにて延伸し、繊度3デシテックスの繊維を得た。
【0039】
これら25種類の繊維をそれぞれローラーカード機(池上機械社製M32S−500R)を用いてウェブを作製し、次いでニードルパンチ機(池上機械社製NL−600)でパンチングして、幅500mm、厚さ2mm、目付100g/m2の不織布を得た。これら不織布の色はいずれも白色で、目視では外観、色に互いに差がなかった。
【0040】
次にこれらの25種類の不織布からそれぞれ100mm×160mmの試験片を切出し、図1に評価方法を示すように、試験片1に対し、45度斜め上方30cmの距離に250Wのハロゲンランプ(CUSTOM KOBO社 ハロゲン投光器)2を設置し、さらに試験片1垂直上方向80cmの距離にサーモグラフィ装置3(サーモトレサーTH9100MR、NEC/Avio製)を設置し、上記ハロゲンランプによる照射開始後180秒後の試験片中央部65mm×85mmの範囲の平均温度を測定し、保温性材料を配合しないコントロール品の不織布(配合αに係る不織布)での照射開始後180秒後の平均温度(実測値:47.0℃)を基準としたときのそれぞれの不織布での照射開始後180秒後の平均温度との温度差(ΔT)をサーモグラフィ装置3に接続された計算機4により算出した。表1〜3にこれら結果を併せて示す。
【0041】
なお、上記ΔTについての結果について勘案する際に、赤外域、特に遠赤外域での社団法人遠赤外線協会が規定する分光放射率評価基準を参考に、この基準に規定された測定条件のうち、測定温度、測定時間等に測定方法上の差違はあるものの、この基準において、評価品の測定領域での全放射率がコントロール品の測定領域での全放射率に比べ5%以上上回ったときに有意な差があると認定する方法に従い、ハロゲンランプ2の照射開始後180秒後の、コントロール品の不織布(配合αに係る不織布)と配合A〜Xに係る不織布との平均温度の差がコントロール品の不織布での照射開始後180秒後の平均温度より5%以上上回ったときに、保温性材料による保温効果があったと判断した。すなわち、保温性材料を配合しないコントロール品の不織布(配合αに係る不織布)での照射開始後180秒後の平均温度は47.0℃であったところから、この値を5%上回る49.5℃以上となった場合を、保温性材料による保温効果があったと判断した。
【0042】
上記基準に従い、表1〜3に示す結果から、本発明に係る保温性材料を用いた保温用素材(繊維から形成された組織体)である不織布を用いた場合にのみ有意な保温性能の向上が得られたことが判る。
【0043】
なお、配合Mに係る不織布と同様に、ただし、結晶の層間に塩化物イオン(Cl-)を導入してなるハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業社製DHT−4A)粉末(平均粒径:0.7μm)のみを保温性材料として用いて不織布を得、上記同様に評価を行ったが、有意な保温性能の向上がなかった。しかし、上記保温性材料Hにおける堺化学工業社製STABIACE HT−Pを協和化学工業社製DHT−4Aに置き換えて、不織布を得て、その評価を行ったところ、保温性材料Hが配合された不織布と同レベルの保温効果が得られることが確認された。
【0044】
さらに、上記保温性材料Hにおける堺化学工業社製STABIACE HT−Pを協和化学工業社製DHT−7Aに置き換えて不織布を得、その評価を行ったところ、やはり、保温性材料Hが配合された不織布と同レベルの保温効果が得られることが確認された。
【0045】
(実施例2:ビーフジャーキーの減圧乾燥における評価)
アクリルニトリル(AN)の共重合成分として、酢酸ビニル、ビニルスルホン酸ナトリウムをそれぞれ、モル比において94.5:5.1:0.4の比率で混合させた原液を調製し、これをDMSO(ジメチルスルホキシド)溶媒中にて重合させた。加えてDMSO中に上記配合Eに係る保温用材料を均一分散させたスラリーを別途作製し、増粘剤として上述した重合されて得られた原液を、添加比率が、配合Eに係る保温用材料/DMSO/重合原液の重量比が、10/87/3として、添加し、紡糸原液とした。この紡糸原液中のポリマー成分100重量部あたり、配合Eに係る保温用材料が2重量部となっている。
【0046】
得られた紡糸原液を濃度65%、温度35℃のDMSO水溶液中に紡糸口金より吐出させ、4.0〜4.5倍に延伸し、次いで60℃の温水で水洗することで糸条中の溶媒を除去した後、収縮率を0〜3%の範囲に保ちながら160℃で乾燥・緻密化緊張熱処理を施して繊度2.2デシテックスの保温繊維EAを得た。
【0047】
次に、通常の不織布の製造方法であるニードルパンチ−サーマルボンド法を用いて上記保温繊維DA80重量%と2.2デシテックスのポリエステル繊維15重量%+熱融着繊維5重量%とを混合し、開繊した後、ニードルパンチ機により機械的に繊維交絡させてから熱ロールで圧着しながら軟化・溶融させた低融点繊維で繊維同士を融着させ、厚さ2mm、目付200g/m2の保温シートEAS1m2を得た。
【0048】
上記同様に、ただし、配合Eに係る保温用材料の代わりに、配合Oに係る保温用材料を用いて対照シートOASを得た。
【0049】
これらシートEAS及びOASを、それぞれ内部の幅1.5m、内部の長さ3.5m、内部の高さ2.1mの、ガス間接加熱式ブロワー排気型減圧乾燥機の天井面と左右側壁面とに耐熱性両面接着テープを用いて取り付けた。
【0050】
これら減圧乾燥機内それぞれに、すり身肉をおよそ直径10mm、長さ150mmに成形したビーフジャーキー(重さ25g)を50mm高(約5kg)となるように置いた6500mm角のトレーを15段積みした台車を6台車、計450Kgを設置した。
【0051】
減圧乾燥条件をともに、温度68℃、庫内設定真空圧0.02MPaとして、水分率が26%±0.5%の範囲となるまでの乾燥所要時間(分)を測定し、この減圧乾燥試験を5月28日〜6月14日の間にそれぞれ10回繰り返した。結果を表4に示した。
【0052】
なお、水分率は赤外線水分計(ケツト科学研究所社製FD−610)を用い、自動計測(加熱乾燥・質量測定方式による)して求めた。
【0053】
【表4】

【0054】
表2から、本発明に係る保温性材料Eを用いた保温シートEASを取り付けた減圧乾燥機では、対照品の対照シートOASを取り付けた減圧乾燥機と比較して、ビーフジャーキーの乾燥に当たって乾燥時間が短く済むことが判る。
【符号の説明】
【0055】
1 試験片
2 ハロゲンランプ
3 サーモグラフィ装置
4 計算機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイドロタルサイト類化合物60重量部以上90重量部以下と、残部の酸化亜鉛及び/または導電性酸化亜鉛と、から構成されるベース材料成分100重量部に対して、酸化ジルコニウム及び炭化ジルコニウムから選ばれる1種以上の保温補助成分0.5重量部以上1重量部以下を配合してなることを特徴とする保温性材料。
【請求項2】
請求項1に記載の保温性材料が合成樹脂内に配合されていることを特徴とする保温用素材。
【請求項3】
板状形状体、筒状形状体、シート状形状体、繊維状形状体、または、繊維から形成された組織体であることを特徴とする請求項2に記載の保温用素材。

【図1】
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【公開番号】特開2012−140565(P2012−140565A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−1070(P2011−1070)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【特許番号】特許第4705205号(P4705205)
【特許公報発行日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(595101403)株式会社ファーベスト (2)