説明

信号アダプタ

【課題】 有線テレビ信号ワイヤおよび電話信号ワイヤが一本のケーブルで共用でき、取外しおよび取換えが便利な信号アダプタを提供する。
【解決手段】 一端にメイン信号入力端32を設け、その相対側にメイン信号出力端33を設け、メイン信号入力端32とメイン信号出力端33との間に第一回路基板2が設置される。また、信号ワイヤを接続するために信号コネクタが配置される。信号はメイン信号入力端32に入って第一回路基板2で処理され、メイン信号出力端33から出て伝送される。他端には電話の電源回路である第二回路基板が設けられ、第一回路基板2と連結される。有線テレビケーブルにより有線テレビ信号および電話信号を同時に伝送する場合、有線テレビ信号ワイヤのアダプタをこの信号アダプタ10に取換えて有線テレビ信号および電話信号を同時に伝送する。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、信号アダプタに関し特に回路を大幅に減らし、現今の回路が多すぎて街路景観を破壊するという問題を改善するために使用される信号アダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、従来より、有線テレビ信号ワイヤが主制御室から延ばされる場合、まずは信号ワイヤをアダプタに接続する。その次に、アダプタから各受信者まで分配する。そのようなアダプタは取付台およびカバーから形成される。カバーには複数の信号コネクタがある。そのために、本来の有線テレビケーブルで、有線テレビ信号および電話信号を同時に伝送したい場合、本来の有線テレビ信号
ワイヤのアダプタを外さなければならない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的なケーブルを信号入力端または信号出力端に接続するときに、信号入力端または信号出力端には防水のスリーブが被覆され、熱収縮により両端が強く粘着される。その結果、アダプタを外すことはとても不便である。
信号入力端または信号出力端のケーブルを切れば、ケーブルの長さが足りないというおそれがある。
【0004】
したがって、本考案の目的は、有線テレビ信号ワイヤおよび電話信号ワイヤが一本のケーブルだけで共用でき、そのケーブルをアダプタのメイン信号入力端に接続し、信号のコネクタを経由して各受信者へ信号を伝送することが可能な信号
アダプタを提供することにある。
本考案の別の目的は、有線テレビ信号および電話信号を各受信者へ同時に伝送することができ、取外しおよび取換えが便利な信号アダプタを提供することにある。
【0005】
本考案のさらに別の目的は、有線テレビ信号、電話信号およびネットワークの信号を同時に伝送することが可能な信号アダプタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための本考案の手段によると、第一取付台がある。第一取付台に複数の信号コネクタが設けられるほか、第一カバーが取付けられる。第一カバーの一端にメイン信号入力端を設け、その相対側にメイン信号出力端を設ける。アダプタの中には、メイン信号入力端とメイン信号出力端との間に第一回路基板が設置される。また、第一取付台の他端から第二取付台が延ばされる。それは電話の電源回路を具有し、伝送コネクタにより第一回路基板と連結され、電話信号の電源を供給する。なお、第二取付台に第二カバーを取付ける。結局、本考案のアダプタにより、有線テレビ信号ワイヤおよび電話信号ワイヤは一本のケーブルだけで共用でき、アダプタのメイン信号入力端に接続され、信号のコネクタを経由して信号を各受信者へ伝送することができ、回路を大幅に減らすばかりでなく、現今の回路が多すぎて街路景観を破壊するという問題が改善される。
【0007】
有線テレビのアダプタを有線テレビ信号および電話信号の共用アダプタに変更したい場合、ただ、本来の有線テレビアダプタの取付台を外したあとで、本考案のアダプタの第一取付台を有線テレビアダプタのカバーに締付ける。そうすると、有線テレビ信号および電話信号を各受信者へ同時に伝送することができ、外しても、取り換えても便利であるといえる。また、ネットワークの信号が電話信号
ワイヤで伝送されるので、本考案の信号アダプタは有線テレビ信号、電話信号およびネットワークの信号を同時に伝送することができる。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
図1、図3および図4に示すのは、本実施例の信号アダプタである。信号アダプタ10には第一取付台1を設置する。第一取付台1の第一収容空間11の中に第一回路基板2を締付ける。第一回路基板2は信号を処理し、図3に示すように、メイン信号入力挿入孔21およびメイン信号出力挿入孔22を用意する。その挿入孔21、22の内周に導電プレートが配置される。第一取付台1のもう一つの表面に、複数の信号コネクタ12を設ける。該信号コネクタ12は第一回路基板2と接続され、各受信者の信号ワイヤを挿入する。 図2に示すように、第一取付台1には、第一回路基板2に対応した表面にボルトなどの締付ユニット13により、第一カバー3を取付ける。第一カバー3は収容室31をもち、その一端に少なくとも一つのメイン信号入力端32があって、他端に少なくとも一つのメイン信号出力端33がある。また、第一カバー3の収容室31の中において、メイン信号入力端32とメイン信号出力端33との近隣にそれぞれ信号転換接続台4を設ける。二つの信号転換接続台4には、それぞれ導電ポスト41、41' がある。信号のケーブルはそれぞれメイン信号入力端32またはメイン信号出力端33を経由して、導電ポスト41、41' に接続される。第一取付台1と第一カバー3とを締付けるときに、導電ポスト41、41' はそれぞれ第一回路基板2のメイン信号入力挿入孔21およびメイン信号出力挿入孔22に嵌込まれる。
【0009】
図2および図3に示すように、二つの導電ポスト41、41' の間に弾性プレート42が設けられる。該弾性プレート42の両端421、422が高くそびえるようになっており、導電ポスト41、41' の底部に配置される。本実施例では、弾性プレート42の上方に固定プレート43がある。その固定プレート43には、弾性プレート42の両端に対応した所に凸柱44が延ばされる。また、第一回路基板2の上方に保護カバー23が設けられ、同基板2の電子素子を保護する。同時に、保護カバー23には、二つの凸柱44の位置に対応した所に突出プレート231が設置される。それで、第一取付台1と第一カバー3とを締付けるときに、突出プレート231が二つの凸柱44を押す。もちろん、二つの凸柱44および保護カバー23を一体化に成形しても、またはそのような技術のどんな方式を採用してもよい。
【0010】
図4に示すように、第一取付台1のもう一端から第二取付台5が延ばされる。
第二取付台5の中にも第二収容空間51がある。第二収容空間51は第一取付台1の信号コネクタ12と同じ表面に配置され、第二回路基板6を締付ける。それは電話の電源回路を具有し、伝送コネクタ61により、第一回路基板2と接続され、電話信号の必要電源を供給する。また、第二取付台5には、第二回路基板6に対応した表面にもボルトなどの締付ユニット62により、第二カバー7を締付ける。
【0011】
図3に示すように、本実施例の組立ての場合、まずは第一カバー3、第二カバー7をそれぞれ第一取付台1、第二取付台5に締付ける。そのときに、第一カバー3における二つの導電ポスト41、41' が、それぞれメイン信号入力挿入孔21およびメイン信号出力挿入孔22に嵌込まれる。同時に、保護カバー23の突出プレート231が二つの凸柱44を下へ押すので、二つの凸柱44における弾性プレート42の両端も下へ押され、弾性プレート42の両端が二つの導電ポストに接触しない。それで、有線テレビ信号および電話信号が一本のケーブルで共用でき、信号を第一導電ポスト41まで伝送する。第一導電ポスト41は、ケーブルの信号を入力挿入孔21の導電プレートを経由させてて第一回路基板2へ伝送する。第一回路基板2で処理された信号は、それぞれ各信号コネクタ12へ分配され、各受信者の選択器へ伝送されている。選択器は有線テレビ信号をテレビへ伝送しながら電話信号を受信者の電話へ伝送する。同時に、第一回路基板2も処理された信号を第二導電ポスト41' へ伝送し、第二導電ポストと接続されたケーブルにより、次のアダプタへ信号を伝送していく。
【0012】
本来有線テレビのアダプタを有線テレビ信号および電話信号の共用アダプタ4に変更したい場合、ただ本来有線テレビアダプタの取付台を外し、ケーブルと連結したカバーをそのままにさせて、本実施例のアダプタ4の第一取付台1をそのカバーに締付ける。そうすると、有線テレビ信号および電話信号を各受信者へ同時に伝送することができ、外すのも、取換えるのも便利だといえる。
【0013】
図5に示すように、故障のアダプタ4を点検する場合、第一取付台1と第二取付台3とを分離させる。そのとき、二つの導電ポスト41、41' はメイン信号
入力挿入孔21およびメイン信号出力挿入孔22に嵌込めず、信号を第一回路基板2に伝送できないが、第一回路基板2の上方の保護カバー23における突出プレート231がもう二つの凸柱44を押さないので、弾性プレート42の両端421、422も押されずに本来の状態に戻り、それぞれ二つの導電ポスト41、41' に接触する。そうすると、ケーブルにより第一導電ポスト41まで伝送された信号が直接第二導電ポスト41' へ伝送されるので、メイン信号が次のアダプタへ伝送されていく。
【0014】
以上の内容をまとめると、本実施例のアダプタにより、有線テレビ信号ワイヤおよび電話信号ワイヤは一本のケーブルだけで共用でき、信号はアダプタ10のメイン信号入力端32に接続され、信号のコネクタ12を経由して各受信者へ伝送される。それで、回路を大幅に減らすばかりでなく、現今の回路が多すぎて街路景観を破壊するという問題も改善され、外しても、取換えても便利であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施例による信号アダプタを示す分解立体図である。
【図2】 本考案の実施例による第一カバーおよび信号転換接続台を示す図である 。
【図3】 本考案の実施例による信号アダプタの局部を示す組立断面図である。
【図4】 本考案の実施例による信号アダプタを示す立体分解図である。
【図5】本考案の実施例による信号アダプタの局部の作動を示す図である。
【符号の説明】
1 第一取付台
2 第一回路基板
3 第一カバー
5 第二取付台
6 第二回路基板
7 第二カバー
10 信号アダプタ
11 第一収容空間
12 信号コネクタ
13、62 締付ユニット
32 メイン信号入力端
33 メイン信号出力端
51 第二収容空間
61 伝送コネクタ

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 第一収容空間を有し、その第一収容空間の中に第一回路基板が締付けられ、その第一回路基板は信号を処理し、別の表面に信号コネクタが設けられ、その信号コネクタは前記第一回路基板と接続されて受信者の信号ワイヤが挿入される第一取付台と、前記第一取付台の前記第一回路基板に対応する表面に締付ユニットにより取付けられ、一端にメイン信号入力端を有し、他端にメイン信号出力端を有し、前記メイン信号入力端からケーブルの信号が入って前記第一回路基板により処理され、処理された信号は前記信号コネクタまたは前記メイン信号出力端へ伝送される第一カバーと、前記第一取付台の一端から延ばされ、第二収容空間を有し、その第二収容空間は第二回路基板を締付け、前記第二回路基板は電話の電源回路を具有し、かつ伝送コネクタにより前記第一回路基板と接続されて電話信号の必要電源を供給する第二取付台と、前記第二回路基板に対応する第二取付台に締付ユニットにより締付けられる第二カバーとを備え、有線テレビ信号ワイヤおよび電話信号ワイヤが一本のケーブルだけで共用されて接続され、ケーブルの信号を前記信号コネクタを経由させて受信者へ伝送することを特徴とする信号アダプタ。
【請求項2】 前記第一回路基板は、メイン信号入力挿入孔およびメイン信号出力挿入孔を有し、前記第一カバーは収容室を有し、その収容室の中において、前記メイン信号入力端および前記メイン信号出力端の近隣にそれぞれ信号転換接続台が取付けられ、その二つの信号転換接続台はそれぞれ導電ポストを有し、信号のケーブルが前記メイン信号入力端または前記メイン信号出力端を経由して前記導電ポストに接続され、前記第一取付台と前記第一カバーとが締付けられるときに、前記の二つの導電ポストはそれぞれ前記メイン信号入力挿入孔および前記メイン信号出力挿入孔に嵌込まれることを特徴とする請求項1記載の信号アダプタ。
【請求項3】 前記の二つの導電ポストの間に弾性プレートが設けられ、その弾性プレートの両端は高くそびえていて前記導電ポストの底部に配置され、前記弾性プレートの上方に固定プレートが設けられ、その固定プレートの前記弾性プレートの両端に対応する所に凸柱が延び、また、前記第一回路基板の上方に保護カバーが取付けられて前記第一回路基板の電子素子を保護し、その保護カバーの前記凸柱の位置に対応する所に突出プレートが設置され、前記第一取付台と前記第一カバーとが締付けられるときに、前記突出プレートが前記凸柱を押して前記弾性プレートの両端を押すことを特徴とする請求項2記載の信号アダプタ。
【請求項4】 前記の第一カバーおよび第二カバーを取付けるための締付ユニットは、ボルトであることを特徴とする請求項1記載の信号アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【登録番号】第3054288号
【登録日】平成10年(1998)9月9日
【発行日】平成10年(1998)11月24日
【考案の名称】信号アダプタ
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平10−3556
【出願日】平成10年(1998)5月25日
【出願人】(597119769)利陽電子股▲分▼有限公司 (1)