説明

個別セキュリティー・ドキュメント

留具(16)または接着剤によって結合された複数のページから成るパスポート、預金通帳または銀行通帳等の個別セキュリティー・ドキュメント(10)である。ベース・フィルム(20)およびセキュリティー要素を備えた装飾層配列(22)を有して成る転写箔(18)が留具(16)または接着剤によってセキュリティー・ドキュメントに組み込まれる。セキュリティー・ドキュメント(10)の関連ページ(14)に装飾層配列(22)を転写することができる。その際、ベース・フィルム(20)を装飾層配列(22)から剥離し、セキュリティー・ドキュメントから切り離すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は縫合、折畳み、または接着剤によって結合された複数のページから成るパスポート、運転免許証、公正証書、真正証明書、ライセンス証明書、預金通帳または銀行通帳等の個別セキュリティー・ドキュメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
前記のようなセキュリティー・ドキュメントには特許文献1に記載されているような転写箔が用いられる。周知の転写箔は、ベース・フィルムの形状が安定しているため、複雑な機械や高額な費用を必要とせず、比較的簡単な装置によって処理することができる。周知の転写箔において、担体フィルムおよび装飾層配列を有して成るベース・フィルムを複数のラベル状の個別要素に分割することができる。この場合、個別要素を担体フィルム・ウェブに剥離可能に配することができる。
【0003】
このようなセキュリティー要素を備えた個別素子または転写箔、およびパスポート、預金通帳または銀行通帳等の関連個別セキュリティー・ドキュメントの管理および処理はある程度複雑であり無視できない費用が伴う。またこのような処理および管理には間違いが起き得る。
【特許文献1】独国特許出願公開第19940790号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は管理および処理を大幅に簡易化した本明細書の冒頭に述べたような個別セキュリティー・ドキュメントおよびセキュリティー要素を備えた転写箔を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、前記目的は請求項1の機能によって達成される。また、従属請求項によって本発明の開発成果および好ましい実施の形態が明らかにされている。
【0006】
本発明の個別セキュリティー・ドキュメントは、ベース・フィルムおよびセキュリティー要素を備えた装飾層配列を有して成る転写箔を備えている。セキュリティー要素を備えた転写箔は、接着剤、縫合、または鋲留めによって、セキュリティー・ドキュメントに組み込まれる。これにより転写箔または転写箔のセキュリティー要素がそれぞれのセキュリティー・ドキュメントの正確な位置に配される。セキュリティー要素を接着剤または粘着ストリップによってセキュリティー・ドキュメントに接着することもできる。これには仮接着剤または永久接着剤を用いることができる。セキュリティー・ドキュメントおよびセキュリティー要素を備えた転写箔の処理が大幅に簡略化され、特別な管理が事実上必要なくなるため特に有益である。セキュリティー・ドキュメントをセキュリティー要素を備えた転写箔に関連付ける別の有益な方法によって間違いが大幅に低減される。
【0007】
本発明によれば、セキュリティー要素を備えた転写箔のベース・フィルムはプラスチック材料から成ることができる。このプラスチック材料は、不透明または透明プラスチック材料から成ることができる。ベース・フィルムが透明プラスチック材料から成る場合には、転写箔の配置が容易となり、また、例えば、データおよび証書番号等のチェックおよび比較が容易になるため有益である。
【0008】
本発明によれば、セキュリティー要素を備えた転写箔のベース・フィルムは、紙または紙状の基材から成ることもできる。このような実施の形態において、ベース・フィルムは少なくとも1つの窓開口部を備えることができる。例えば、個別化の段階において、セキュリティー・ドキュメントの証書番号が窓開口部を通して見えるようにすることもできる。
【0009】
ベース・フィルムが紙または透明プラスチック材料のいずれから成る場合においても、セキュリティー要素を備えた装飾層配列を永久接着剤によってベース・フィルムに接合されている担体フィルムに剥離層を介して一時的に接合することができる。ベース・フィルムが透明プラスチック材料から成る場合には、担体フィルムを任意に省略することもできる。
【0010】
本発明によれば、セキュリティー要素を備えた装飾層配列をベース・フィルムまたはベース・フィルムに永続的に接合されている担体フィルムにラベルとして配することができる。別の方法において、ベース・フィルムまたはベース・フィルムに永続的に接合されている担体フィルムに装飾層配列が積層される。
【0011】
セキュリティー要素はセキュリティー・ドキュメントの1ページ全体または部分を覆うことができる。例えば、署名領域またはICチップ用のスペースを残しておくための穴または開口部を設けることができる。
【0012】
装飾層配列のセキュリティー要素は、ホログラフ作用または光学回折効果をもたらす構造体を備えることができる。
【0013】
本発明の個別セキュリティー・ドキュメントにおいて、装飾層配列を正確に配するための位置マーキングをベース・フィルムおよび/または担体フィルムに配することができる。同様に、番号、バーコード、統一商品コード等をベース・フィルムおよび/または担体フィルムに配することができる。
【0014】
装飾層配列をセキュリティー・ドキュメントの関連ページに転写した後、ベース・フィルムまたは担体フィルムが永続的に接合されているベース・フィルムを短時間のうちに簡単に切り離すことができるようにするためベース・フィルムにミシン目を施しておくことが有効であることが立証されている。この点に関し単独の特許権保護を要請する。これに関連し、ベース・フィルムにのみミシン目を施し、装飾層配列をミシン目から横方向に離間して配するか、またはベース・フィルムおよび装飾層配列を貫通してミシン目を延伸することができる。
【0015】
積層ステップの後、構造体、箔押し、突出隅部等を折り曲げることにより、装飾層と転写箔とから成る複合体の切離しを容易にすることができる。
【0016】
本発明によれば、セキュリティー要素を備えた転写箔のミシン目をセキュリティー・ドキュメントの鋲留め、縫い目、または接着剤に沿って設けることができ、セキュリティー要素を備えた転写箔をセキュリティー・ドキュメントの鋲留め、縫合、または接着剤によって固定することができる。別の方法において、セキュリティー要素を備えた転写箔のミシン目が、セキュリティー・ドキュメントの鋲留め、縫い目、または接着剤から横方向に離間して配され、転写箔がセキュリティー・ドキュメントの関連ページに転写された後、ベース・フィルムがミシン目に沿ってセキュリティー・ドキュメントから剥離されるとき、ベース・フィルム・ストリップが鋲留め、縫い目、または接着剤の両側に残るようミシン目によって画定される転写箔の端部領域がセキュリティー・ドキュメントの鋲留め、縫合、または接着剤によって固定される。
【0017】
このような構成において、任意として印刷を施したセキュリティー機能を有するセキュリティー・ペーパーをベース・フィルムに備えることができ、これによりセキュリティー・ドキュメントに残るベース・フィルム・ストリップにセキュリティー機能を持たせることができる。
【0018】
任意として、個別化または個人化する段階において、転写箔に印刷を施すこともできる。
【0019】
本発明によれば、セキュリティー要素を備えた転写箔の表面寸法をセキュリティー・ドキュメントの1ページに対応させることができる。しかし、セキュリティー要素を備えた転写箔の寸法をセキュリティー・ドキュメントの見開きページに対応させることもできる。
【0020】
以下に説明し添付図面に示す、例えば、パスポート、預金通帳または銀行通帳のような本発明の個別セキュリティー・ドキュメントの実施の形態により、本発明の詳細、機能および効果が明確になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、例えば、パスポートのような個別セキュリティー・ドキュメント10を開いた状態を示す概略図である。セキュリティー・ドキュメント10は表紙12および留具または鋲留め16によって表紙12に取り付けられている複数のページ14を有している。鋲留め16は縫い目またはステープルであってよい。ページ14および表紙12は周知の方法である接着剤によって結合することもできる。
【0022】
セキュリティー要素を備えた転写箔18が、鋲留めまたは縫い目16によってセキュリティー・ドキュメント10に組み込まれる。転写箔18は、後で図7を参照して詳細に説明するベース・フィルム20およびセキュリティー要素を備えた装飾層配列22を備えている。このような転写箔は特許文献1にも開示されている。
【0023】
熱を適切に作用させることによりベース・フィルム20を剥離して、図1の破線で示す装飾層配列22を転写した後、ベース・フィルム20がセキュリティー・ドキュメント10から切り離される。装飾層配列22はセキュリティー・ドキュメント10の対応するページの広い領域にわたり強固に付着して残る。装飾層配列22は表紙12にも取り付け可能であり、全体または部分的に覆うことができる。
【0024】
図2は、表紙12および留具16によって表紙12に取り付けられている複数のページ14を有して成るセキュリティー・ドキュメント10を示す図1と同様の概略図である。セキュリティー・ドキュメント10には、ベース・フィルム20および装飾層配列22を備えた転写箔18が組み込まれている。
【0025】
転写箔18にはミシン目24が施されている。図5にも明示してあるように、ミシン目24はベース・フィルム20に施され、装飾層配列22から横方向に離間している。図5においてこの横方向の間隔が符号26で示してある。ミシン目24はベース・フィルム20の1つの端面28から明確に離間し、端面28と平行に延びている。図5においてこの間隔が符号30で示してある。転写箔18は、縫い目または留具16がベース・フィルム20の端面28および縫い目24によって画成されるベース・フィルム20の端部32(図5)の中央領域に沿って延びるようにしてセキュリティー・ドキュメント10に組み込まれている。
【0026】
装飾層配列22をセキュリティー・ドキュメント10の関連ページ14に転写した後、各々のベース・フィルム・ストリップ34(図2)が留具16のそれぞれの側に残るようにして、転写時に装飾層配列22から剥離されたベース・フィルム20がミシン目24に沿ってセキュリティー・ドキュメント10から切り離される。ベース・フィルム・ストリップ34にセキュリティー機能を持たせることができる。このような構成を採ることにより、セキュリティー・ドキュメント10に組み込まれる転写箔18のベース・フィルム20がセキュリティー・ペーパーを成すことが好ましい。
【0027】
図2は転写箔18をセキュリティー・ドキュメント10の縫合固定部16から横方向に離間して配した構成を示す概略図である。これに対し、図3はセキュリティー・ドキュメント10の縫い目16とセキュリティー・ドキュメント10に取り付ける転写箔18のミシン目24とが一致するようにした実施の形態を示している。装飾層配列22をセキュリティー・ドキュメント10の関連ページ14に転写した後、ベース・フィルム20がミシン目24に沿ってセキュリティー・ドキュメント10から完全に、即ち、留具16の両側に何も残さずに切り離される。
【0028】
図1〜3は、セキュリティー要素を備えた転写箔18の表面寸法をセキュリティー・ドキュメント10の1ページに対応させた個別セキュリティー・ドキュメント10の実施の形態を示している。これに対し、図4はセキュリティー要素を備えた転写箔18の表面寸法を個別セキュリティー・ドキュメント10の見開きページに対応させた実施の形態を示す概略図である。
【0029】
図1〜4において、同一要素には同一の参照符号が付してあり、個々の詳細についての再度の説明は省略する。
【0030】
図6はベース・フィルム20および装飾層配列22に延びるミシン目24を備えた転写箔18の実施の形態を示す図5と同様の概略端面図である。
【0031】
図7は、紙または透明プラスチック材料から成るベース・フィルム20、および剥離層36によって剥離可能に担体フィルム38に取り付けられている装飾層配列22を有して成る転写箔18の実施の形態を示す実寸と異なる拡大断面図である。担体フィルム38は永久接着剤40によってベース・フィルム20に永続的に取り付けられている。担体フィルム38および装飾層配列22、並びにその間に配されている剥離層36によって所謂ホット・スタンピング・フィルム42を構成している。
【0032】
ベース・フィルム20が透明プラスチック材料から成る場合には、担体フィルム38を任意に省略することもできる。
【0033】
装飾層配列22は保護ラッカー層44および複製ラッカー層46を備えている。複製層46はホログラフ作用または光学回折効果をもたらす構造体48を備えている。構造体48は高反射層50を備え、セキュリティー要素を構成している。装飾層配列22は、結合剤または第1接着層52を更に備えている。結合剤または第1接着層52はマーキング54を備えている。マーキング54を備えた結合剤または第1接着層52は第2接着層56によって覆われている。第2接着層56表面の一部に印刷58が施されている。
【0034】
転写箔18の各々の層の組成、層厚等の詳細については、ここに引用することにより本発明の公開の一部を構成する前記特許文献1を参照されたい。
【0035】
転写箔18は、例えば、以下の構成を成している。
【0036】
ベース・フィルム20:
ベース・フィルム20は所謂ラベルとして知られている補強層であり、例えば、プラスチック・フィルムを使用することができる。しかし、シリコーン紙を用いることが好ましい。
【0037】
永久接着剤40:
永久接着剤40は熱を加えて転写箔を基体に転写した場合でも、ベース・フィルム20と担体フィルム38との接合を確実に保証するものでなければならない。この条件は周知のアクリレート分散永久接着剤によって満足される。
【0038】
担体フィルム38:
ホット・スタンピングに一般的な担体フィルムが用いられる。この場合、表面の凹凸によって装飾層配列の透明性を阻害しない非常に滑らかな表面を有するプラスチック・フィルムを用いることが好ましい。多くの場合、担体フィルムとして使用されるのは、厚さ20μmのポリエステル・フィルムである。本発明においては、これより薄い担体フィルムを用いることができ、処理に当たっては担体フィルムがベース・フィルムによって補強される。
【0039】
剥離層は一般に約0.01〜0.2μmの厚さで当該全表面領域に形成される。
【0040】
保護ラッカー層44:
保護ラッカー層44も一般に全表面領域に形成される。具体的には0.5〜5.0μm、好ましくは1〜2μmの厚さに形成される。
【0041】
複製ラッカー層46:
複製ラッカー層46は当該全表面領域に形成することができるが、領域単位でも形成することができる。具体的には、例えば、ホログラフ作用または光学回折効果をもたらす構造体48を領域単位で設けたい場合がこれに該当する。複製ラッカー層46の層厚は0.05〜1.5μmである。
【0042】
構造体48:
構造体48は、光学回折効果またはホログラフ作用をもたらす従来からOVDと呼ばれている周知の構造体、例えば、光学特性が周波数、深さ、勾配等によって決まる格子構造体であってよい。構造体は一般にホット・スタンピング・フィルム42の製造過程における複製処理により複製ラッカー層46内に形成される。
【0043】
高反射層50:
高反射層50の機能はホログラフ作用または光学回折効果をもたらす構造体48の鮮明度を向上させることである。同時に、図7が示すように、層50を通してマーキング54および印刷58が観察者に見えるようにする必要がある。
【0044】
このことは、例えば、金属酸化物、金属硫化物、二酸化チタン等から成る厚さ10〜500nmの高反射層を蒸着することによって達成できる。
【0045】
接着層52および56
既に述べたように、同じ透明材料によって2つの層52および56を形成することができる。しかし、層52は接着層56と構造体48の被膜50との間に単なる結合剤層として設けることも考えられる。
【0046】
図示の実施の形態においては、層圧が2〜10μm、好ましくは3〜6μmの2つの同様の接着層が全表面領域に設けられている。
【0047】
マーキング54:
マーキングは、第1接着層が形成された後、印刷によって形成された、例えば、特別な図形要素、所定の観察条件下においてのみ見えるテキスト等を含んでいることが好ましい。図示の実施の形態においては、マーキングはUV光に反応する装飾ラッカーから成っている。
【0048】
印刷58:
既に述べたように、接着層56の自由表面に形成される印刷58は、周知の印刷プロセス、例えば、レーザー印刷、熱転写印刷等によって印刷される。印刷58の代わりに、手書きで別のマーキングを設けることも理論的には可能である。しかし、転写箔が基体に定着すると共に、印刷粒子の少なくとも一部が熱によって基体に直接付着することが見込まれるためレーザー印刷または熱転写印刷が好ましい。この場合、装飾層配列を基体から取り外そうとしても、同定を目的とする印刷の少なくとも残留物が直接基体に付着しているため、形跡を残さずに装飾層配列を取り外すことはできない。
【0049】
転写箔の特に好ましい実施の形態は、装飾層配列が透明であり、装飾層配列を基体に固定する接着層が、例えば、レーザー・プリンターまたは熱転写プリンターによって印刷されて成ることである。このような転写箔を用いる場合、例えば、接着層に印刷を施すことにより適切な個別化が可能である。例えば、個人データを含むパスポートのページを転写箔によって保護することが考えられる。この場合、転写箔の製造工場において適切な印刷プロセスによって、例えば、表面領域全体に設けられる装飾層配列の層と層との間に基本情報を盛り込む一方、転写箔を使用する前に、例えば、パスポート所有者の氏名、住所、誕生日、写真等の個人情報を適切なプリンターによって接着層に印刷する。このような個別化を図る印刷が終了した後、印刷を施した接着層を下にして転写箔をセキュリティー・ドキュメントのページに載置し、熱または場合により圧力の作用によって固定する。この実施の形態は、個別化を図るための情報項目が転写箔の装飾層配列によって覆われる、即ち、装飾層配列に損傷を与えずに情報項目を変更することはできないため有益である。装飾層配列をページから剥ぎ取り、個別化情報を改竄しようとしても、装飾層配列を破壊しない限り不可能である。また、転写箔の通常の処理条件により、接着層の印刷インクの少なくとも一部が直接基体にも付着しているため、一般に、個別化情報は当該ページから検出されるものと考えられる。
【0050】
装飾層配列に着色または印刷を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】セキュリティー・ドキュメントの第1の実施の形態の概略正面図。
【図2】セキュリティー・ドキュメントの第2の実施の形態を示す図1と同様の正面図。
【図3】セキュリティー・ドキュメントの第3の実施の形態を示す図1および2と同様の正面図。
【図4】セキュリティー・ドキュメントの第4の実施の形態を示す図1〜3と同様の正面図。
【図5】図2のセキュリティー・ドキュメントの転写箔の実施の形態を示す実寸と異なる概略図。
【図6】図1、2、または3のセキュリティー・ドキュメントの転写箔の別の実施の形態を示す図5と同様の概略図。
【図7】図5の転写箔のVII部分の詳細を示す実寸と異なる拡大断面図
【符号の説明】
【0052】
10 セキュリティー・ドキュメント
12 表紙
14 複数のページ
16 留具
18 転写箔
20 ベース・フィルム
22 装飾層配列
24 ミシン目
28 端面
32 端部領域
34 ベース・フィルム・ストリップ
36 剥離層
38 担体フィルム
40 永久接着剤
42 ホット・スタンピング・フィルム
44 保護ラッカー層
46 複製ラッカー層
48 構造体
50 高反射層
52 第1接着層
54 マーキング
56 第2接着層
58 印刷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
留具(16)または接着剤によって結合された複数のページを有して成る個別セキュリティー・ドキュメントであって、
ベース・フィルム(20)および該ベース・フィルム(20)から離間した面に接着層(56)を有して成り、セキュリティー要素を備えた装飾層配列(22)を有して成る転写箔(18)が前記留具(16)または接着剤によって組み込まれていることを特徴とするドキュメント。
【請求項2】
セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)のベース・フィルム(20)が透明または不透明プラスチック材料から成ることを特徴とする請求項1記載のドキュメント。
【請求項3】
セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)のベース・フィルム(20)が紙または紙状の基材から成ることを特徴とする請求項1記載のドキュメント。
【請求項4】
セキュリティー要素を備えた前記装飾層配列(22)が、永久接着剤(40)によって前記ベース・フィルム(20)に接合されている担体フィルム(38)に剥離層(36)を介して一時的に接合されていることを特徴とする請求項1または3記載のドキュメント。
【請求項5】
前記ベース・フィルム(20)が少なくとも1つの窓開口部を有して成ることを特徴とする請求項3または4記載のドキュメント。
【請求項6】
前記装飾層配列(22)が、前記ベース・フィルム(20)または該ベース・フィルム(20)に永続的に接合されている前記担体フィルム(38)にラベル状に配されていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項7】
前記装飾層配列(22)が、前記ベース・フィルム(20)または該ベース・フィルム(20)に永続的に接合されている前記担体フィルム(38)に積層されて成ることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項8】
前記装飾層配列(22)が透明または部分的に透明であることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項9】
前記ベース・フィルム(20)および/または担体フィルム(38)が、位置マーキングおよび/または番号および/またはバーコードを有して成ることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項10】
少なくとも前記ベース・フィルム(20)が、該ベース・フィルム(20)または前記担体フィルム(38)が永続的に接合されている前記ベース・フィルム(20)を切り離すためのミシン目(24)を有して成ることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項11】
前記ミシン目(24)がベース・フィルム(20)にのみ施され、前記装飾層配列(22)が前記ミシン目(24)から横方向に離間して配されていることを特徴とする請求項10記載のドキュメント。
【請求項12】
前記ミシン目(24)が前記ベース・フィルム(20)および装飾層配列(22)を貫通して延びていることを特徴とする請求項10記載のドキュメント。
【請求項13】
セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)のミシン目(24)が、前記留具(16)または接着剤に沿って施され、セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)が、前記留具(16)または接着剤によって固定されていることを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項14】
セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)のミシン目(24)が、前記留具(16)または接着剤から横方向に離間して配され、ベース・フィルム・ストリップ(34)が前記留具(16)の両側に残るようにして、前記ミシン目によって画定される前記転写箔(18)の端部領域が、前記留具(16)または接着剤によって固定されていることを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項15】
前記ベース・フィルム(20)がセキュリティー機能を備えたセキュリティー・ペーパーを有して成ることを特徴とする請求項14記載のドキュメント。
【請求項16】
セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)の表面寸法が1ページに対応していることを特徴とする請求項1〜15いずれか1項記載のドキュメント。
【請求項17】
セキュリティー要素を備えた前記転写箔(18)の表面寸法が見開きページに対応していることを特徴とする請求項1〜15いずれか1項記載のドキュメント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−515234(P2006−515234A)
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−523760(P2004−523760)
【出願日】平成15年7月22日(2003.7.22)
【国際出願番号】PCT/EP2003/007984
【国際公開番号】WO2004/011272
【国際公開日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【出願人】(500430257)オーファオデー キネグラム アーゲー (8)
【Fターム(参考)】