説明

健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法

【課題】簡単な手順で形成できる健康効果材層の形成方法を提供する。
【解決手段】健康効果材層の形成方法は、シール基材1の裏面に接着剤層が形成され、前記シール基材1の表面には健康効果材層が形成されてなる健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法であって、前記シール基材1の表面に、閉じた形状の図形4を印刷手順により形成し、前記印刷手順により形成された閉じた形状の図形4の内側に、液体状の樹脂5および/または接着剤に健康効果材を配合したものを盛った後に乾燥させて硬化させることによって、前記シール基材1の表面に健康効果材部6を形成することを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイナスイオンを発生するなどの健康効果が期待できるシールの製造方法に関するものであり、特には、前記シールに健康効果材層を形成する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゲルマニウム等のマイナスイオン発生物質を利用して健康増進効果を得るための健康シートが特開2004−8389号公報等に開示されている。
この健康シートは、シリコンゴム等の樹脂に、マイナスイオン発生物質を混入してシート状に成形されてなるものであり、マイナスイオン発生物質は、ゲルマニウム、セレニウム、トルマリン石、貴陽石、麦飯石、又は健緑石等のいずれか1種類または2種類以上の鉱物で構成されている。また、この健康シートを、例えば、身体に直接又は間接的に装着し、又は接触させると、マイナスイオン発生物質からのマイナスイオンが人体に効果的に作用し、これによりプラスイオンが過剰となる生体電流のバランスが整えられて、健康増進が図られることが開示されている。
【0003】
また、特開2006−34653号公報には、水溶性塗料にゲルマニウム粉末を混練した混合物を基材シートの表面に塗布し、乾燥硬化せしめることにより健康効果材層を形成する技術が開示されている。
【0004】
また、実用新案登録第3105785号公報には、粘着性基材シートのほぼ中央にn型ゲルマニウム粉末を付着させたものが開示されている。その製造方法としては、剥離紙にゲルマニウム粉末を付着させるための孔をあけ、剥離紙の剥離面側に、使用状態の形状、例えば円形とした粘着性基材シートを孔がほぼ中央となるように貼り、反対側から粉末のn型ゲルマニウム粉末を散布し、孔から露出している基材シートの粘着面に付着させることが開示されている。剥離シートがマスキングとなり孔の形状にゲルマニウム粉末が付着するので、付着しないゲルマニウム粉末を払い落とすと、剥離紙に貼り付けられた皮膚貼付型治療シートが得られ、そのまま商品形態となるのである。
【0005】
【特許文献1】特開2004−8389号公報
【特許文献2】特開2006−34653号公報
【特許文献3】実用新案登録第3105785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特開2006−34653号公報に記載された従来技術のように、ゲルマニウム粉末を配合した混合物を塗布すると、広く塗布する場合はよいが、分離切断して使用することを可能とするために、複数箇所に飛び飛びに塗布する場合には、形状が一定に定まりにくいという問題があった。
また、実用新案登録第3105785号公報に記載された従来技術のように、剥離紙にゲルマニウム粉末を付着させるための孔をあけ、剥離紙の剥離面側に、使用状態の形状、例えば円形とした粘着性基材シートを孔がほぼ中央となるように貼り、反対側から粉末のn型ゲルマニウム粉末を散布し、孔から露出している基材シートの粘着面に付着させるという方法では、工程が複雑になるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、簡単な手順で健康効果材を形成する技術の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる健康効果材層の形成方法においては、
シール基材の裏面に接着剤層が形成され、前記シール基材の表面には健康効果材層が形成されてなる健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法であって、
前記シール基材の表面に、閉じた形状の図形を印刷手順により形成し、
前記印刷手順により形成された閉じた形状の図形の内側に、液体状の樹脂および/または接着剤に健康効果材を配合したものを盛った後に乾燥させて硬化させることによって、
前記シール基材の表面に健康効果材層を形成することを特徴としている。
請求項2では、
前記健康効果材には、ゲルマニウム粉末、トルマリン粉末、遠赤外線発生材料、チタン粉末、備長炭、もしくは竹炭の少なくとも何れか1種類を含有させている。
【発明の効果】
【0009】
本発明にかかる健康効果材層の形成方法によれば、シール基材の表面に、閉じた形状の図形を印刷手順により形成し、前記印刷手順により形成された閉じた形状の図形の内側に、液体状の樹脂および/または接着剤に健康効果材を配合したものを盛った後に乾燥させて硬化させることによって、前記シール基材の表面に健康効果材層を形成するので、健康効果材が前記図形内に収まり、複数の健康効果材層の形状が揃うという効果が得られる。
また、工程がシンプルであるという効果も得られる。
請求項2の発明によれば、前記健康効果材には、ゲルマニウム粉末、トルマリン粉末、遠赤外線発生材料、チタン粉末、備長炭、もしくは竹炭の少なくとも何れか1種類を含有させたので、それぞれの素材が有している健康効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明にかかる健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法を、その実施の形態で形成した健康シールの形成方法を示した図面を参照して説明する。
1はシール基材であり、このシール基材1の裏面には接着剤層2が形成され、さらに剥離紙層3が重ねて形成されている。(図1の断面図参照。)
次に、上記構成のシール基材1の表面に健康効果材層を形成する手順を説明する。
【0011】
まず、転写方式やインクジェット方式などの印刷手順によって、前記シール基材1の表面に、例えば円形などの閉じた形状の図形4をインクで複数個形成する。
次に、前記印刷手順で形成した図形のインクを乾燥させる。このとき、前記インクによって畝状の環状凸部4が形成されている。(図2の断面図、図3の平面図参照。)
次に、前記図形の内側に、ゲルマニウム粉末を配合させた液体状の熱硬化性の樹脂5を、注入、充填、塗布などの方法で盛る。(図4の断面図参照。)
そのあと、前記液体状5の樹脂を加熱・乾燥させて硬化させて、凸状の健康効果材部6を形成する。(図4の断面図、図5の平面図参照。)
なお、前記環状凸部4を印刷によって形成するときに、前記環状凸部4の内部の平面に薄く接着剤層を形成し、ゲルマニウム粉末が付着しやすいように印刷工程などで形成してもよい。この場合、前記環状凸部4の外側の平面にはゲルマニウム粉末が付着しにくいので、所定形状の健康効果材部6を形成しやすい。
【0012】
このようにして、図5に示したように、シール基材1の表面には、複数の健康効果材部6、6、・・・が形成される。このシール基材1には、破線で示したようなミシン目を設けているので、使用にあたっては、図6に示したように、1個ずつのシール7に切り離して使用することができる。
また、同時に複数個を使用するときには、複数個がつながった状態のシールとして切り離して使用することもできる。
【0013】
このようにして切り離したシール7は、裏面の剥離紙を剥がして、携帯電話機、パソコンのマウス、メガネのフレーム、杖の把手、自動車のハンドルなどに貼付して使用すると、それらの機器を使用するときに、手でシール7を触るので、手のひらなどに前記凸状の健康効果材部6が作用して種々の健康効果(健康促進効果)が得られるのである。
【0014】
なお、前記ゲルマニウム粉末に代えて、トルマリン粉末、遠赤外線発生材料、チタン粉末、備長炭粉末、もしくは竹炭粉末の少なくとも何れか1種類を含有させてもよい。
【0015】
前記図形の形状は、円形に限定されるものではなく、楕円形をはじめとして種々の形状の図形とすることができる。
また、図5、6に示した例では、矩形に切り離す例を説明したが、前記図形に沿って切り離して使用するように構成することもできる。
【実施例1】
【0016】
本発明の実施例として、健康効果材としてゲルマニウム粉末や、トルマリン粉末や、遠赤外線発生材料や、チタン粉末や、備長炭や、竹炭を用いると、血行促進効果などの種々の効果が期待できる。そして、これらの健康効果材を混合すると、それぞれの効果が併せて得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明にかかる健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法の工程を説明するための断面図である。
【図2】前記形成方法の工程を説明するための断面図である。
【図3】前記形成方法の工程を説明するための平面図である。
【図4】前記形成方法の工程を説明するための断面図、およびその健康効果シールの断面図である。
【図5】前記形成方法による複数の健康効果シールの平面図である。
【図6】前記健康効果シールの平面図である。
【符号の説明】
【0018】
1 シール基材
2 接着剤層
3 剥離紙層
4 図形
5 樹脂
6 健康効果材部
7 シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール基材の裏面に接着剤層が形成され、前記シール基材の表面には健康効果材層が形成されてなる健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法であって、
前記シール基材の表面に、閉じた形状の図形を印刷手順により形成し、
前記印刷手順により形成された閉じた形状の図形の内側に、液体状の樹脂および/または接着剤に健康効果材を配合したものを盛った後に乾燥させて硬化させることによって、
前記シール基材の表面に健康効果材層を形成することを特徴とする健康効果シールにおける健康効果材層の形成方法。
【請求項2】
前記健康効果材には、ゲルマニウム粉末、トルマリン粉末、遠赤外線発生材料、チタン粉末、備長炭、もしくは竹炭の少なくとも何れか1種類を含有させたことを特徴とする請求項1に記載の健康効果材層の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−6075(P2008−6075A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−179612(P2006−179612)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(506058967)株式会社 ジェイビーエス (8)
【Fターム(参考)】