説明

健康用具

【課題】 多様な態様で装着でき、装着時においては身体によく馴染み、違和感が無く、ファッション性も兼ね備えていて、永久磁石とマイナスイオン発生体夫々の効果とそれらの相乗的な健康的な効果を期待できる構成の紐状の健康用具の提供。
【解決手段】 柔軟なチュ−ブ、特にシリコンゴムチュ−ブ内に複数個の永久磁石と複数個のマイナスイオン発生体を一組とする複数組を交互にチュ−ブ内に内蔵させ、チュ−ブの両端を密閉した健康用具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な構成の健康用具に関し、より詳しくは永久磁石とマイナスイオン発生体を用いた紐状の健康用具に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気を人体に作用させることで肩凝り、腰痛、筋肉痛、筋肉疲労などに対してよい効果が得られることは今日では広く人口に膾炙され、それを根拠に非常に多くの永久磁石(以下単に磁石と称する。)を用いた健康用具が提供されてきている。またそれらの健康用具の形態も例えば、ブレスレット形状であったり、ネックレス形状であったり、ベルト上であったり、着衣形態であったり、ばんそう膏状であったり、極めて多種多様である。また夫々の形状、形態の中においてもさらに細かい種類のものがあり、さらにそこに使用される磁石も多種、多様である。
【0003】
【特許文献1】実用登録第3014867号公報
この文献にはブレスレット型の健康用具が開示されている。
【特許文献2】特開2001−275724号公報
この文献にはネックレス型の健康用具が開示されている。
【特許文献3】特開平11−137635号公報
この文献には皮膚に接着用部材を介して磁石を貼着する健康用具が開示されている。
【0004】
その他の形態のもの、例えば磁石をマットに適用したもの、被服に適用したもの、ベルトに適用したものなどについては雑多になるのでここには先行技術文献は挙げない。
いずれにしてもこれまでに提供されたものは、人体におけるい適用箇所が限定されていたり、健康用具そのものが軽快でなかったり、装着性あるいは装着感が悪かったり、ファッション性に乏しかったり、など必ずしも身体に装着して使用するものとしては満足のいくものではなかった。
【0005】
また、装身具的要素に重点を置いた健康用具においては、繋止金具を設けなければならなかったり、装身具としての装備に加えて磁石が加わるので重量がありすぎたり嵩張り過ぎたりするなどあまり好ましくないものが殆どである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はそれ自体非常に軽快な形態であり、身体に装着することにおいても多様な態様で装着でき、装着時においては身体によく馴染み、違和感が無いのみならず、磁石とマイナスイオン発生体夫々の効果とそれらの相乗的な健康的な効果を期待できる新規な構成の紐状の健康用具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の健康用具は、柔軟なチュ−ブ内に複数個の永久磁石と複数個のマイナスイオン発生体を一組とするマイナスイオン発生体の複数組を交互に内蔵させ、チュ−ブの両端を密閉したものである。
【0008】
柔軟なチュ−ブがシリコンゴムチュ−ブであり、永久磁石が径方向着磁あるいは厚み方向着磁したネオジウムマグネットであり、マイナスイオン発生体がマイナスイオンセラミックボ−ルであることが最も好ましい。
磁石は保磁力が多きいものが好ましく、特にネオジウムマグネットが最も好ましいが、その他の種類の磁石であってもよい。
【0009】
磁石は円柱形あるいはリング型で径方向着磁したものか角型で厚み方向着磁したものが好ましい。それ以外の形状および着磁方法のものでもよいが、それ以外の形状および着磁方向のものにしたことによる有利さは全く無いので基本形状としての円柱形、リング型か角型で充分である。
【0010】
複数個のマイナスイオン発生体の組と磁石は交互に柔軟なチュ−ブ内に内蔵させるが、磁石の位置が等間隔になるようにすることが好ましい。言い換えれば各組のマイナスイオン発生体の占める長さがどの組もほぼ同じになるようにする。勿論間隔が同じでなくてもよいが、等間隔である方が、色々な態様に対応させるなどの都合上好ましいと言える。
【0011】
マイナスイオン発生体の形状は円球状が好ましいが、円柱状あるいは角柱状であってもよく、その場合は円柱状、角柱状のマイナスイオン発生体は柔軟なチュ−ブの軸方向と軸方向を一致させて柔軟なチュ−ブ内に内蔵させる。また楕円球状なども可能性としては採用しえるけれども円球状以外の形状とすることは、円球状に比べてメリットが無いのみならずデメリットが多い場合があるので円球状がもっとも好ましい。
【0012】
本発明の健康用具においては、一個単位の磁石の複数個と複数個のマイナスイオン発生体を一組とした複数個のマイナスイオン発生体の複数組で構成することが基本形であるが、複数個の磁石を一組とする複数組の磁石と複数組のマイナスイオン発生体を交互に配置する構成とすることが出来るのは勿論である。
【0013】
マイナスイオン発生体を複数個で一組とするのはマイナスイオン発生体の占める長さが比較的長いのでマイナスイオン発生体を細分することにより本発明の健康用具により柔軟な可撓性を付与するためである。マイナスイオン発生体の部分に可撓性を付与する必要が無いときにはマイナスイオン発生体はボ−ル状ではなく、円柱状または角柱状の細長いものを一個あるいは少数個一組として内蔵させてもよい。
【0014】
本発明の健康用具においては、磁石及びマイナスイオン発生体共に柔軟なチュ−ブ内において柔軟なチュ−ブの径方向の遊びを少なくする。特にマイナスイオン発生体にあっては、柔軟なチュ−ブの径方向の遊びが大き過ぎると柔軟なチュ−ブ内におけるマイナスイオン発生体の占める長さが短くなる虞があるので好ましくない。マイナスイオン発生体の占める長さが短くなってそれが集積されると折り曲げられて重なったときの磁石の位置にズレが生じて磁石による健康用具どうしの吸着が充分に行なわれなくなる可能性があるので避けたい。
【0015】
本発明の健康用具は人体に直接触れるように装着される場合が多いので、柔軟なチュ−ブの素材には種々の耐性に優れた素材を用いることが重要である。このことから柔軟なチュ−ブとしてはシリコンゴムチュ−ブが好ましく、さらに高強度シリコンゴムチュ−ブがより好ましい。シリコンゴム特に高強度シリコンゴムは弾力性、柔軟性に優れ、さらに耐薬品性、耐油性、耐温度性、耐候性、耐溶剤性、電気特性などに極めて優れており、またその弾力性、柔軟性によって人の体に直接触れる場合の快適さ、馴染みのよさにも極めて優れているので、人体に直接装着されるか健康用具には好適である。
【0016】
柔軟なチュ−ブに透明なものを用いた場合、またシリコンゴムチュ−ブは透明あるいは透明に近い半透明であるので内臓されている磁石やマイナスイオン発生体が外から見ることができるスケルトン効果があり装身具的にも優れたものとすることができ、視覚的な点で効果的である。また柔軟なチュ−ブまたシリコンゴムチュ−ブに着色したものを用い、マイナスイオン発生体を着色したものを用いることにより、スケルトン効果がよい高まってよりいっそう装飾的な効果が得られて好ましい。
【0017】
柔軟なチュ−ブの素材には磁力を通過させるものを用いる。シリコンゴムは磁力を容易に通過させるので、シリコンゴムチュ−ブ内に内蔵されているマグネットの磁力はシリコンゴムチュ−ブの外側に届く。従って、裸の磁石の場合と殆ど全く同等にシリコンゴムチュ−ブ内に内蔵されているマグネットは他のマグネットと吸着しあうことが出来る。従って、本発明の健康用具はそれらのマグネットによる吸着を利用することによって健康用具を何本も連結させて長い一本の健康用具を形成することができる。この場合には例えば人の胴体に装着して用いるときに都合がよい。
【0018】
また1本の健康用具を何重にも巻き回して径の小さいしかし一体的で安定的な健康用具として使用することも出来る。このときには例えばブレスレット式に用いるときに都合がよい。それらいずれの場合にも磁石の強力な吸着力によって通常の使用においてはその形態がくずされることはない。
【0019】
内蔵されているマグネットおよび個々のマイナスイオン発生体は独立していて隣接する個体と繋がれておらず遊離しており、又マグネットの外径及びマイナスイオン発生体の径は柔軟なチュ−ブの内径より僅かに小さいので、各々のマグネット及びマイナスイオン発生体は柔軟なチュ−ブ内で僅かではあるが動くことが出来る。そのため、この態様の健康用具は外皮の柔軟なチュ−ブの柔軟性と相俟って極めて細かい曲折が可能となる。
本発明の健康用具は一本の紐状であるので、人体に装着する場合には柔軟なチュ−ブに内蔵されている磁石の吸着によって一重あるいは何重にも巻きまわした状態で使用する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の健康用具は柔軟なチュ−ブ、特にシリコンゴムチュ−ブ内に内蔵させてある磁石及びマイナスイオン発生体を小体のものにしてあるので柔軟性、折れ曲がり性に優れていて、一本の紐状としては勿論、幾重にも巻き回して小さな径のリング状のものとして用いるなど使用の態様に変化があり多種の使用態様が可能である。
【0021】
又柔軟なチュ−ブ、特にシリコンゴムチュ−ブを用いていることにより人体に直接ふれた場合の快適性、馴染みのよさに優れている。
保磁力の強い磁石とマイナスイオン発生体を一本のチュ−ブに分散させて組合わせて用いていることによりそれら単独での健康的作用効果とそれらの相乗的作用効果が併せて期待できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0022】
本発明を図を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の健康用具の一実施態様の一部省略斜視図であり、図2は図1の健康用具の軸方向の一部省略中央縦断面図である。
【0023】
この健康用具1は外径6mm、内径4mm、肉厚2mmの高強度シリコ−ンゴムチュ−ブ2の中空部に、永久磁石として長さ7.6mm、外径3.4mm、内径1.1mm、表面磁束密度3.5kGの径方向着磁したリング形ネオジウムマグネット3を18個、それらの各マグネットの間に径3mmのマイナスイオセラミックボ−ル4を8個一組とするマイナスイオンセラミックボ−ル17組を、マグネット3とマイナスイオンセラミックボ−ル4の組が交互に配置されるように内臓させ、両端に径4mmの高強度シリコ−ンゴムチュ−ブと同じ材質の高強度シリコ−ンゴム丸ヒモ5を詰めて接着し栓をしてある。この構成によりこの健康用具は全長約58cmである。
【0024】
この健康用具においては磁石(マグネット)3はほぼ等間隔に配設されている。
図3は図1のリング形ネオジウムマグネット3の拡大斜視図であり、図4は図1のマイナスイオンセラミックボ−ル4の拡大斜視図である。この実施例の磁石は図3に示すとおりリング形ネオジウムマグネット3は円筒状(リング形)である。
図5は図1の健康用具を何重にも巻きまわして小径リング状とした状態を示す図である。この態様は手首あるいは足首など細い部位に装着する時のものである。
【0025】
図6は2本の健康用具を繋いで1本状にした健康用具を示す図である。この態様は胴部、肩部など太くて一本の健康用具では巻きまわせない部位に用いるときのものである。ず6においては2本の健康用具の両端部の各1個のマグネットで連結されているが、両端部のマグネットの2個あるいはそれ以上のマグネットを吸着させることで連結してもよく、奏することによって長さの調節も出来るものである。
【0026】
図5及び図6のいずれの場合もシリコンゴムチュ−ブに内蔵されているネオジウムマグネットが隣接する他のマグネットと吸着しあうことによって図示の状態を維持する。従って磁石3は常に横一列の並列する状態となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】 本発明による健康用具の斜視図である。
【図2】 図1の健康用具の中央縦断面図である。
【図3】 ネオジウムマグネットの斜視図である。
【図4】 マイナスイオンセラミックボ−ルの斜視図である。
【図5】 本発明による健康用具の使用の態様を示す図である。
【図6】 本発明による健康用具の使用の態様を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1 健康用具
2 シリコンゴムチュ−ブ
3 ネオジウムマグネット
4 マイナスイオンセラミックボ−ル
5 栓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟なチュ−ブ内に複数個の永久磁石と複数個のマイナスイオン発生体を一組とするマイナスイオン発生体の複数組を交互に内蔵させ、チュ−ブの両端を密閉した健康用具。
【請求項2】
柔軟なチュ−ブがシリコンゴムチュ−ブであり、永久磁石が径方向着磁あるいは厚み方向着磁したネオジウムマグネットであり、マイナスイオン発生体がマイナスイオンセラミックボ−ルである請求項1の健康用具。
【請求項3】
該径方向着磁した永久磁石が円柱形あるいはリング型である請求項2の健康用具。
【請求項4】
厚み方向着磁した永久磁石が角型である請求項2の健康用具。
【請求項5】
永久磁石が等間隔になるように配置した請求項1の健康用具。
【請求項6】
永久磁石を複数個一組とし、複数組の永久磁石と複数組のマイナスイオン発生体を交互に配置させた請求項1の健康用具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate