説明

健康管理指示提供システムおよび健康管理指示提供方法

【課題】ユーザの血圧データと気圧情報とを基に、高血圧の患者などに適切な指示や注意喚起をすることができる健康管理指示提供システムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末には、血圧計が接続されており、測定されたユーザの血圧データを健康管理指示提供サーバに送る。健康管理指示提供サーバは、血圧データと、インターネットなどを通じて外部から取得した気圧情報とから、ユーザに送信する指示メッセージを決定する。この指示メッセージにより、高血圧の患者などに適切な指示や注意喚起をすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば高血圧症の患者などに注意を喚起する場合に適用して好適な健康管理指示提供システムおよび健康管理指示提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(特開平4−371134号公報)や特許文献2(特開2006−277757号公報)に記載されているように、家庭内で患者が測定した血圧データなどの医療データを病院などの医療サービス機関に送信するシステムが知られている。
【0003】
このシステムは、家庭にいる患者の血圧などの医療データを収集、分析することにより、家庭にいながらにして患者の健康異常状態を、医療サービス機関が素早く検知して、迅速な対応をとることができるようにしたものである。つまり、患者は、家庭にいながらにして、医療サービス機関による健康異常状態の発見および素早い治療が受けられるようにすることを目的としたものである。
【0004】
ところで、気圧が人の血圧に影響を及ぼすことが知られている。例えば、下記の非特許文献1には、血圧と当該血圧測定時の気圧との関係には相関は見られないが、翌日の気圧変動が、既にその前日の血圧に影響を与えていることが報告されている。そして、この非特許文献1によると、例えば翌日に低気圧が通過するというように低気圧が接近すると血圧が上昇し、例えば高血圧の人は、脳出血や心臓発作などの健康障害を発生する可能性が高まるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−371134号公報
【特許文献2】特開2006−277757号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「最新医学.第27巻、第8号、1530−1535「天候の変動による脳出血発作危険度の予測」(木下眞二、高橋香織)」(参考URL;http://www5f.biglobe.ne.jp/~kinoshita/hd.htm)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の気圧情報は、気象庁からの気象情報から得ることができ、低気圧の進路方向は予測することが可能である。したがって、得られた気圧情報を基に、高血圧の患者が居る場所を、翌日に低気圧が通過することを予測することができる。
【0008】
そこで、低気圧が、高血圧の患者の居場所を翌日に通過するように接近したときに、前もって、高血圧の患者などに、血圧上昇の可能性があるため運動注意あるいは運動禁止を指示、また、脳出血や心臓発作などについての注意喚起や降圧剤などの薬の服用を指示することができれば、脳出血や心臓発作などの健康障害を発生する可能性を低くすることができると期待できる。
【0009】
しかしながら、上述した特許文献1、特許文献2の技術は、家庭にいる患者の当日の医療データを収集、分析することにより、当該患者の当日の健康異常状態を、医療サービス機関が素早く検知することを目的としているだけである。したがって、上記の課題を解決する手段は、従来は提供されていない。
【0010】
以上のことにかんがみ、この発明は、気圧情報を基に、高血圧の患者などに適切な指示や注意喚起をすることができる健康管理指示提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、この発明は、
健康管理指示情報の提供サーバと、前記提供サーバと通信路を通じて接続される1以上のユーザ端末とからなる健康管理指示提供システムであって、
前記ユーザ端末は、
前記提供サーバと前記通信路を通じて接続するための第1の通信手段と、
血圧計と接続するためのインターフェースと、
前記インターフェースを通じて前記血圧計で測定したユーザの血圧データを取得し、ユーザの識別情報と共に、前記第1の通信手段により、前記通信路を通じて前記提供サーバに送信する手段と、
前記提供サーバから送られてくる前記健康管理指示情報を、前記第1の通信手段により、前記通信路を通じて受信して、健康管理指示をユーザに報知する手段と、
を備え、
前記提供サーバは、
前記ユーザ端末と前記通信路を通じて接続するための第2の通信手段と、
気圧情報を外部から取得する気圧情報取得手段と、
前記第2の通信手段により前記通信路を通じて前記ユーザ端末からの前記ユーザの識別情報および前記血圧データを受信する受信手段と、
前記受信手段で前記ユーザ端末からの前記ユーザの識別情報および前記血圧データを受信したときに、前記気圧情報取得手段により前記気圧情報を外部から取得し、受信した前記ユーザ端末からの前記血圧データと、前記気圧情報取得手段で取得した前記気圧情報とから、前記血圧データを送ってきた前記ユーザ端末のユーザに対する健康管理指示情報を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された前記健康管理指示情報を、前記血圧データを送ってきた前記ユーザ端末に前記第2の通信手段により前記通信路を通じて送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする健康管理指示情報提供システムを提供する。
【0012】
上述の構成のこの発明においては、ユーザ端末は、ユーザの血圧データをそのユーザ識別情報と共に、提供サーバに送る。提供サーバは、この血圧データを受け取ると、気圧情報取得手段により気圧情報を取得するようにする。
【0013】
そして、提供サーバは、受信した血圧データと気圧情報とから、健康管理指示情報を生成し、血圧データを送ってきたユーザ端末(血圧データと共に送られてきた識別情報により検知可能)に対して、その健康管理指示情報を送る。
【0014】
例えば、ユーザ端末から送られてきた血圧データが、血圧が上がっていることを示しており、また、気圧情報が当該ユーザ端末のユーザの居場所に対して低気圧の接近を示しているときには、提供サーバは、例えば「運動禁止」などの脳出血や心臓発作などの発生を防止するための指示を、ユーザ端末に送ることができる。
【0015】
ユーザ端末では、受信した健康管理指示をユーザに報知するので、ユーザには、脳出血や心臓発作などの発生について注意喚起がなされると共に、適切な指示が与えられる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、ユーザの血圧データと、気圧情報とを基に、高血圧の患者などに適切な指示や注意喚起をすることができる健康管理指示提供システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明による健康管理指示提供システムの実施形態の全体の概要を示すブロック図である。
【図2】実施形態の健康管理指示提供システムにおけるユーザ端末の例を示す図である。
【図3】実施形態の健康管理指示提供システムにおける健康管理指示提供サーバの構成例を示すブロック図である。
【図4】図3の例の健康管理指示提供サーバが備えるユーザデータ格納部の格納内容の例を示す図である。
【図5】図3の例の健康管理指示提供サーバが備える指示メッセージ格納部109Mの格納内容の例を示す図である。
【図6】実施形態の健康管理指示提供システムにおけるユーザ端末の例のIP電話機の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6のユーザ端末の処理動作例を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図8】図6のユーザ端末の処理動作例を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図9】図3の健康管理指示提供サーバの処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図10】図3の健康管理指示提供サーバの処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図11】この発明による健康管理指示提供システムの実施形態におけるシーケンス例を示す図である。
【図12】この発明による健康管理指示提供システムの実施形態におけるシーケンス例を示す図である。
【図13】この発明による健康管理指示提供システムの実施形態におけるシーケンス例を示す図である。
【図14】この発明による健康管理指示提供システムの実施形態におけるシーケンス例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明による健康管理指示提供システムの一実施形態を、図を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、この発明の実施形態の健康管理指示提供システムのシステム構成例を示す図である。この図1の例の健康管理指示提供システムは、医療サービス機関、例えば病院1に設けられる健康管理指示提供サーバ11および医師用パーソナルコンピュータ12(以下、パソコンと略称する)と、患者などのユーザ側に設けられるn(nは1以上の整数)個のユーザ端末21,22,・・・,2nおよびn個の血圧計31,32,・・・,3nとからなる。
【0020】
病院1に設けられる健康管理指示提供サーバ11と、医師用パソコン12とは、例えばLAN13により接続されている。病院1に複数人の医師がいて、医師用パソコンが複数個存在する場合には、このLAN13を通じてそれぞれの医師用パソコンが接続される。
【0021】
健康管理指示提供サーバ11は、また、この例では、気象会社が備える気象予報配信サーバ4と、電話網やインターネットを通じて接続され、この気象予報配信サーバ4からの少なくとも気圧情報を取得する機能を備える。この気圧情報には、低気圧の位置およびその進行方向の情報が含まれる。健康管理指示提供サーバ11は、予め締結された契約などに基づき、気象予報配信サーバ4にアクセスして、気圧情報を取得する。
【0022】
気象会社の気象予報配信サーバ4は、気象庁と契約して、気象庁の気象データ配信サーバ5からの気象データを取得し、この取得した気象データから、気圧情報を含む気象予報情報を生成して、アクセスしてきたクライアントに対して配信する。
【0023】
なお、健康管理指示提供サーバ11が気象データから気象予報情報を生成する機能を備える場合には、病院1と気象庁とが契約して、健康管理指示提供サーバ11が気象庁の気象データ配信サーバ5からの気象データを取得し、その気象データから気圧情報を抽出するようにすることもできる。その場合には、気象会社の気象予報配信サーバ4を経由して気圧情報を取得する必要は全くない。
【0024】
ユーザ端末21〜2nのそれぞれは、この実施形態では、図2に示すような電話機20で構成される。すなわち、この例の電話機20はIP(Internet Protocol)電話機の構成とされていると共に、血圧計30が接続可能に構成されている。
【0025】
n個の血圧計31〜3nのそれぞれは、図示は省略するが、例えばユーザの腕や指を用いて血圧を測定する周知のものを用いることができる。なお、n個の血圧計31〜3nのそれぞれを区別する必要がない場合には、図2のように、便宜上、血圧計30と記載することにする。
【0026】
ユーザ端末21〜2nおよび血圧計31〜3nのそれぞれは、病院1が、患者に貸与したり、あるいは、患者が購入したりする。そして、この例では、病院1の健康管理指示提供サーバ11は、このユーザ端末21〜2nを備えるユーザ(患者)に関するユーザデータを格納して管理している。このユーザデータには、後述するように、ユーザ(患者)の識別情報(ユーザID)、氏名、居場所、健康管理指示情報の宛先、高血圧症の有無、などが予め、医師や病院職員などにより登録されて含まれる。
【0027】
図2に示すように、この例のユーザ端末を構成するIP電話機20は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなるディスプレイDPと、テンキーなどの操作キーKtと、ハンドセットHSとを備えると共に、血圧計30を接続するためのインターフェースと、血圧ボタンキーKbpを備える。
【0028】
そして、ユーザ端末21〜2nのそれぞれを構成する電話機20は、血圧ボタンキーKbpがユーザにより押下操作されたときに、血圧計30で測定された血圧データを取り込む機能を備えている。そして、電話機20は、後述するように、取り込んだ血圧データを、ユーザの識別情報(ユーザID)およびその測定時刻の情報と共に、健康管理指示提供サーバ11に送信処理をする機能を備えている。測定時刻は、この例では年月日時分秒とされている。
【0029】
ユーザ端末21〜2nのそれぞれと、健康管理指示提供サーバ11とは、この例では、IP網を通じて接続される。ユーザ端末21〜2nのそれぞれは、健康管理指示提供サーバ11とIP網を通じて接続して血圧データをアップロードするために、健康管理指示提供サーバ11のIPアドレス情報を記憶保持している。
【0030】
健康管理指示提供サーバ11は、ユーザ端末21〜2nのいずれかからの血圧データを受信すると、気象会社の気象予報配信サーバ4から少なくとも気圧情報を取得する。
【0031】
そして、後述するように、健康管理指示提供サーバ11は、ユーザ端末から受信した血圧データと、気象予報配信サーバ4から取得した気圧情報とから健康管理指示情報を生成し、生成した健康管理指示情報を当該血圧データを送信してきたユーザ端末に返信する。
【0032】
この例の場合、より詳細には、健康管理指示提供サーバ11は、受信した血圧データが血圧上昇を示しているか否かを判定すると共に、取得した気圧情報が低気圧の接近を示しているか否かを判別する。そして、両判定結果に基づいて、血圧データを送信してきたユーザ端末に返信する健康管理指示情報を生成するようにする。
【0033】
受信した血圧データが血圧上昇を示しているか否かを判定するために、健康管理指示提供サーバ11は、それぞれのユーザ毎に、過去の血圧データを血圧履歴データとして保存するようにする。そして、そのときに取得した血圧データと過去の血圧データとから、ユーザから受信した血圧データは、血圧上昇を示しているかどうかを判定する。以下、血圧上昇しているかどうかの判定結果を血圧上昇判定結果という。
【0034】
このように、この実施形態において血圧の高さそのものよりも血圧上昇を重視するのは、前述した非特許文献1のURLから取得した文書の1/9ページに、「脳出血の発作は、血圧が上昇しつつあるときにあることが知られています。しかし、血圧の高さそのものよりも、血圧上昇の勾配と、強く関係しているようです。」と記載されていることに基づく。しかし、受信した血圧データにおける血圧値が所定値以上になったときにも、血圧上昇と判定するように構成しても勿論よい。
【0035】
また、健康管理指示提供サーバ11は、取得した気圧情報から得られる低気圧の位置およびその進行方向と、血圧データを送ってきたユーザの居場所との関係から、ユーザの居場所に低気圧が接近しているかどうかを判定する。以下、ユーザの居場所に低気圧が接近しているかどうかの判定結果を低気圧接近判定結果という。ここで、この例では、健康管理指示提供サーバ11は、翌日に低気圧がユーザの居場所を通過するであろうと予測される場合に、ユーザの居場所に低気圧が接近していると判定する。
【0036】
なお、低気圧の進行方向に関係なく、低気圧の位置が、ユーザの居場所から所定距離範囲内であるときには、ユーザの居場所に低気圧が接近したと判定するようにしても良い。
【0037】
なお、後述するように、この実施形態では、ユーザ端末21〜2nのユーザには、高血圧症ではないユーザも含むようにしたので、血圧上昇判定結果と低気圧接近判定結果との2つの判定結果に加えて、ユーザが高血圧症であるか否かの要件をも加味して、健康管理指示情報を生成するようにしている。
【0038】
また、後述するように、受信した血圧データの血圧値が正常値を示しており、かつ、ユーザが高血圧症ではないときには、健康管理指示提供サーバ11は、気圧情報の取得を省略している。受信した血圧データの血圧値が正常値を示しており、かつ、ユーザが高血圧症ではないときには、気圧データを参照しなくても、健康管理指示情報を生成することができると考えられるからである。
【0039】
ユーザ端末21〜2nのユーザが全て高血圧症の患者であれば、健康管理指示提供サーバ11は、このユーザが高血圧症であるか否かの判別を行うことなく、気象予報配信サーバ4にアクセスして、気圧情報を取得するようにするのは言うまでもない。また、ユーザ端末21〜2nのユーザが全て高血圧症の患者であれば、健康管理指示提供サーバ11は、血圧上昇判定結果と低気圧接近判定結果との2つの判定結果のみから健康管理指示情報を生成することができることも言うまでもない。
【0040】
また、健康管理指示提供サーバ11は、血圧データを受信したときに、その血圧データを送ってきたユーザが高血圧症であるときにのみ、気圧情報を取得するようにしても良い。また、健康管理指示提供サーバ11は、血圧データを受信したときに、その血圧データが血圧値が高いことを示している場合、または、その血圧データから血圧上昇を判定した場合にのみ、気圧情報を取得するようにしても良い。
【0041】
健康管理指示提供サーバ11から送信された健康管理指示情報は、血圧データを送出したユーザ端末において受信される。そして、健康管理指示情報を受信した当該ユーザ端末の電話機20は、この例では、その受信した健康管理指示情報を、ディスプレイDPに表示したり、図2では図示を省略したスピーカにより音声メッセージとして放音することにより、ユーザに報知するようにする。
【0042】
ユーザは、この健康管理指示情報の報知を受けて、指示に従うことにより、自分の健康管理を適切に行なうようにすることができる。
【0043】
[健康管理指示提供サーバ11の構成例]
図3は、この実施形態の健康管理指示提供システムにおける健康管理指示提供サーバ11の構成例を示すブロック図である。この例の健康管理指示提供サーバ11は、例えばパーソナルコンピュータが用いられて構成されており、システムバス100に対してCPU(Central Processing Unit)101と、プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)102と、ワークエリアとして働くRAM(Random Access Memory)103とが接続されている。
【0044】
また、この例では、システムバス100には、さらに、通信インターフェース104、パケット分解/生成部105、血圧データ解析部106、ユーザデータ格納部107、気象情報解析部108、健康管理指示情報生成部109、医師指示情報生成部110、LANインターフェース111、が接続されている。
【0045】
CPU101は、この健康管理指示サーバ11の全体の動作を制御するものである。ROM102には、この健康管理指示サーバ11における種々の制御処理を実行するためのプログラムが記憶されている。CPU101は、RAM103をワークエリア用のメモリとして用いて、このROM102のプログラムにしたがった種々の制御処理を実行する。
【0046】
通信インターフェース104は、IP網6に接続されており、IPパケットの送受を行う。通信インターフェース104は、IP網6を通じてユーザ端末21〜2nと接続されると共に、IP網6を通じて気象予報配信サーバ4と接続される。
【0047】
そして、通信インターフェース104は、IP網6を通じて受信した受信IPパケットをパケット分解/生成部105に転送する機能と、パケット分解/生成部105からの送信パケットを、IP網6に送出する機能を備える。
【0048】
パケット分解/生成部105は、受信したIPパケットを分解し、また、送信情報から送信パケットを生成する機能を備える。
【0049】
そして、パケット分解/生成部105は、CPU101の制御の下、パケット分解した受信パケットがユーザ端末からの血圧データのパケットであるときには、パケット分解して得られる血圧データ、その測定時刻情報およびユーザIDを血圧データ解析部106に転送し、また、受信パケットが気象予報配信サーバ4からの気圧情報であるときには、パケット分解して得られる気圧情報を気圧情報解析部108に転送する。
【0050】
また、パケット分解/生成部105は、後述するように、健康管理指示情報生成部109または医師指示情報生成部110からの指示情報を受け取ると、その指示情報を包含する送信パケットを生成する。生成された送信パケットは、通信インターフェース104を通じてIP網6に送出される。
【0051】
血圧データ解析部106は、受け取った血圧データ、測定時刻情報およびユーザIDを、ユーザデータ格納部107に、ユーザIDで特定されるユーザの血圧データ履歴情報として送る機能を備える。また、血圧データ解析部106は、受け取った血圧データから得た血圧値と、ユーザデータ格納部107から得た当該ユーザIDで特定されるユーザの過去の血圧データとから、当該受信時点においてユーザの血圧は上昇しているか否かを判定し、その血圧上昇判定結果を健康管理指示情報生成部109および医師指示情報生成部110に送る機能を備える。
【0052】
ユーザデータ格納部107は、例えばハードディスクなどの記憶部からなり、図4に示すようなユーザデータを格納する。この例では、図4に示すように、ユーザデータとしては、前述したユーザ(患者)の識別情報(ユーザID)、氏名、居場所、健康管理指示情報の宛先、高血圧症の有無のほかに、この例では、それぞれのユーザのユーザ端末から送られてきた血圧データの過去の履歴(血圧値とその時刻情報)からなる血圧データ履歴および過去に当該ユーザに送られた指示情報の履歴(指示情報とその送信時刻)などが格納されている。
【0053】
なお、ユーザIDとしては、各ユーザの電話番号、IPアドレス、あるいはそれぞれのユーザ端末の識別情報(例えば装置番号)、MACアドレスなどを用いることができる。
【0054】
ユーザの居場所は、ユーザ端末である電話機20および血圧計30が設置されている場所の位置情報であり、この例では、低気圧の位置情報が経度、緯度を用いて表わされることが多いことから、このユーザの居場所の位置情報も、経度、緯度が用いられて登録されている。
【0055】
指示情報の宛先は、それぞれのユーザについての、健康管理指示提供サーバ11から送られる指示情報の宛先であり、電話番号あるいはIPアドレスからなる。
【0056】
高血圧症の有無は、医師による各ユーザについて診断結果に基づいて、医師あるいは医師の指示に基づいてオペレータが、それぞれのユーザについて、予め登録したものである。
【0057】
血圧データ履歴は、各ユーザから定期的に送られてくる血圧データとその測定時刻とが、各ユーザに対応して記憶されたものである。CPU101は、ユーザ端末から血圧データのパケットが送られてきたときには、そのパケットに含まれるユーザIDを検出し、ユーザデータ格納部107において、その検出されたユーザIDのユーザの血圧データ履歴欄に、受信した血圧データ(血圧値)およびその測定時刻を対応させて記憶する。
【0058】
なお、この実施形態では、このように、定期的にユーザ(患者)の血圧データを収集して、血圧データ履歴として保持しておくようにしている。そこで、予め登録された高血圧症の有無の情報については、「無」であったが、その登録後に、高血圧症の状態になったユーザ(患者)については、血圧データ履歴に基づいて、健康管理指示提供サーバが判定して、高血圧症の情報を「有」に変更するようにすることができる。
【0059】
すなわち、健康管理指示提供サーバ11のCPU101は、例えばソフトウエア機能処理により、血圧データ履歴から、血圧値が所定の値よりも高い状態が所定期間以上続いたか否かを判別して、高血圧症の状態になっているかどうかを判定することできる。そして、もしも、血圧値が所定の値よりも高い状態が所定期間以上続いたことを判別して、高血圧症の状態になったと判定したときには、CPU101は、そのユーザの高血圧症の有無を「無」から「有」に変更するようにする。
【0060】
指示情報履歴は、ユーザ端末から受信した血圧データに応じて送信した指示情報と、その送信時刻(年月日時分秒)を、各ユーザ毎に記憶したものである。後述するように、この実施形態では、指示情報には、予め用意された指示メッセージと、医師の指示メッセージとがあるので、その両者が履歴情報として記憶される。
【0061】
気圧情報解析部108は、パケット分解/生成部105から受け取った気圧情報から、低気圧の位置を判定する機能を備える。そして、気圧情報解析部108は、判定した低気圧の位置と、ユーザデータ格納部107から取得する、血圧データを送ってきたユーザの居場所の情報とから、当該ユーザの居場所に低気圧が接近しているか否かを判定し、その低気圧接近判定結果を健康管理指示情報生成部109および医師指示情報生成部110に送る。
【0062】
健康管理指示情報生成部109は、この例では、血圧データ解析部106からの血圧上昇しているか否かの判定結果と、気圧情報解析部108からの血圧データを送ってきたユーザの居場所に低気圧が接近しているか否かの判定結果と、ユーザデータ格納部107からの高血圧症の有無の情報とから、血圧データを送ってきたユーザに対して送る指示メッセージを生成する機能を備える。
【0063】
健康管理指示情報生成部109は、この例では、指示メッセージ格納部109Mを備える。この指示メッセージ格納部109Mには、血圧データ解析部106からの血圧上昇判定結果と、気圧情報解析部108からの低気圧接近判定結果と、ユーザデータ格納部107からの高血圧症の有無の情報とに対応する複数個の指示メッセージが格納されている。
【0064】
そして、健康管理指示情報生成部109は、血圧データ解析部106からの血圧上昇判定結果と、気圧情報解析部108からの低気圧接近判定結果と、ユーザデータ格納部107からの高血圧症の有無の情報との組み合わせに対応する指示メッセージを、この指示メッセージ格納部109Mに格納されている複数の指示メッセージから読み出して、送信する指示メッセージとして生成する機能を備える。
【0065】
図5に、指示メッセージ格納部109Mに記憶される情報内容の例を示す。例えば、血圧上昇判定結果が「血圧上昇なし」、低気圧接近判定結果が「低気圧接近なし」で、ユーザが高血圧症「有」のときには、健康管理指示情報生成部109は、「普通の生活でOKです。」という指示メッセージを、ユーザに送信する指示メッセージとして選択する。
【0066】
また、血圧上昇判定結果が「血圧上昇あり」、低気圧接近判定結果が「低気圧接近あり」で、ユーザが高血圧症「無」のときには、健康管理指示情報生成部109は、「血圧が高めです。(低気圧接近のため)さらに血圧が上昇する可能性があるので注意しましょう。」という指示メッセージを、ユーザに送信する指示メッセージとして選択する。
【0067】
さらに、血圧上昇判定結果が「血圧上昇あり」、低気圧接近判定結果が「低気圧接近あり」で、ユーザが高血圧症「有」のときには、健康管理指示情報生成部109は、「後ほど、医師による指示があります。」という指示メッセージを、ユーザに送信する指示メッセージとして選択する。
【0068】
医師指示情報生成部110は、血圧データ解析部106からの血圧上昇判定結果と、気圧情報解析部108からの低気圧接近判定結果と、ユーザデータ格納部107からの高血圧症の有無の情報とに基づいて、医師に指示をするように依頼するか否かを判定する機能を備える。すなわち、この例では、血圧上昇判定結果が「血圧上昇あり」、低気圧接近判定結果が「低気圧接近あり」で、ユーザが高血圧症「有」のときには、医師指示情報生成部110は、医師に指示を依頼すると判定し、その他のときには、医師に指示を依頼する必要はないと判定する。
【0069】
そして、医師に指示を依頼すると判定したときには、医師指示情報生成部110は、血圧データを送ってきたユーザのユーザIDに基づき、ユーザデータ格納部107からユーザ氏名を取得し、そのユーザ氏名と、血圧データ解析部106からの血圧値および血圧上昇判定結果と、低気圧接近判定結果とを、LANインターフェース111を通じて医師用パソコン12に送る。なお、血圧データ履歴情報や指示情報履歴情報も合わせて医師用パソコン12に送るようにしても良い。
【0070】
なお、医師が複数人存在する場合には、ユーザデータ格納部107には、各ユーザの担当医のパソコンのLAN13上のアドレス情報を格納しておき、その担当医のパソコンに、上記の血圧値などの情報を送るようにすることができる。
【0071】
医師用パソコン12は、健康管理指示提供サーバ11からの上記の情報を受け取ると、それらの情報を、例えばディスプレイ画面を通じて医師に伝達するようにする機能を備える。医師は、そのディスプレイ画面の情報から、ユーザに対する指示を決定して、医師用パソコン12に入力する。すると、医師用パソコン12は、その医師の指示情報を健康管理指示提供サーバ11に返信する。
【0072】
健康管理指示提供サーバ11では、この医師の指示情報をLANインターフェース111を通じて医師指示情報生成部110が受け取る。そして、医師指示情報生成部110は、受け取った医師指示情報を送信する指示情報として生成し、パケット分解/生成部105、通信インターフェース104を通じてユーザ端末に送信させるようにする。
【0073】
上述したように、この例では、医師指示情報生成部110で、医師に指示を依頼すると判定したときには、健康管理指示情報生成部109では、「後ほど、医師による指示があります。」という指示メッセージを、ユーザに送信しているので、この指示メッセージに加えて、医師の指示情報がユーザに送信されるものである。
【0074】
なお、上述の実施形態の健康管理指示提供サーバ11におけるパケット分解/生成部105、血圧データ解析部106、気象情報解析部108、健康管理指示情報生成部109、医師指示情報生成部110の各部は、ハードウエアとして設けるのではなく、CPU101がROM102のプログラムにしたがってRAM103をワークエリアとして用いて実行するソフトウエア機能手段として構成することもできる。
【0075】
[IP電話機20(ユーザ端末)の構成例]
図6は、この実施形態のユーザ端末の例としてのIP電話機の構成例を示すブロック図である。この例のIP電話機20は、例えばマイクロコンピュータが用いられて構成されており、システムバス200に対してCPU201と、プログラム等を格納するROM202と、ワークエリアとして働くRAM203とが接続されている。
【0076】
また、この例では、システムバス200には、さらに、メモリ204、通信インターフェース205、パケット分解/生成部206、ハンドセットインターフェース207、操作部インターフェース208、血圧計インターフェース209、ディスプレイインターフェース210、サウンドインターフェース211、タイマ212、送信血圧データ生成部213、健康管理指示受信処理部214、音声合成部215、が接続されている。
【0077】
CPU201は、このIP電話機20の全体の動作を制御するものである。ROM202には、このIP電話機20における種々の制御処理を実行するためのプログラムが記憶されている。CPU201は、RAM203をワークエリア用のメモリとして用いて、このROM202のプログラムにしたがった種々の制御処理を実行する。
【0078】
メモリ204には、ユーザIDや、健康管理指示提供サーバ11の電話番号あるいはIPアドレスなどが格納されている。また、メモリ204には、この例では、血圧の測定をユーザに促すためのガイドメッセージなども記憶されている。
【0079】
通信インターフェース205は、IP網6に接続されており、IPパケットの送受を行う。通信インターフェース205は、IP網6を通じて健康管理指示提供サーバ11と接続される可能とされる。そして、通信インターフェース205は、IP網6を通じて受信した受信IPパケットをパケット分解/生成部206に転送する機能と、パケット分解/生成部206からの送信パケットを、IP網6に送出する機能を備える。
【0080】
パケット分解/生成部206は、受信したIPパケットを分解し、また、送信情報から送信パケットを生成する機能を備える。
【0081】
そして、パケット分解/生成部206は、CPU201の制御の下、パケット分解した受信パケットが電話通信のための制御パケットであるときには、システムバス200に送出し、また、受信パケットが電話通信の通話音声パケットであるときには、その通話音声パケットはハンドセットインターフェース207に転送する。
【0082】
CPU201は、受信された制御パケットに応じた制御処理を行い、相手方との通話路を生成するための処理を行う。
【0083】
ハンドセットインターフェース207は、パケット分解/生成部206から取得した音声データをアナログ音声信号に変換し、増幅してハンドセットHSの受話器に供給する。また、ハンドセットインターフェース207は、ハンドセットHSの送話器からの音声信号を送話音声信号として受けてデジタル信号に変換し、パケット分解/生成部206に供給する。
【0084】
パケット分解/生成部206は、ハンドセットインターフェース207から受けた送話音声のデジタル信号から送信パケットを生成する。また、パケット分解/生成部206は、後述するように、送信血圧データ生成部213からのユーザIDを伴う血圧データを受け取ると、その送信パケットを生成する。生成された送信パケットは、CPU201の制御の下、通信インターフェース205を通じてIP網6に送出される。
【0085】
操作部インターフェース208には、テンキーや血圧ボタンキーなどの操作部216が接続されている。操作部インターフェース208は、操作部216からの操作入力情報をシステムバス200を通じてCPU201に送る。CPU201は、操作入力情報を認識して、どの様な操作入力がなされたかを判別し、その判別結果に応じた制御処理を行う。
【0086】
血圧計インターフェース209は、血圧計30に接続されており、この血圧計30から送られてくるユーザの血圧データを受け取り、システムバス200に送出する機能を備える。CPU201は、操作部216の血圧ボタンキーKbpが押下されたときに、この血圧計インターフェース209から送出される血圧データを取り込み、送信血圧データ生成部213に送るようにする。
【0087】
ディスプレイインターフェース210には、ディスプレイDPが接続されている。ディスプレイインターフェース210は、CPU201の制御にしたがった画像表示情報を、ディスプレイDPの表示画面に表示するためのものである。
【0088】
サウンドインターフェース211には、スピーカ217が接続されている。このサウンドインターフェース211は、ハンズフリー通話の際に、受話音声データをアナログ音声信号に変換し、増幅してスピーカ217に供給し、また、この実施形態では、後述するように、音声合成部215から送られてくる健康管理指示情報の音声合成データをアナログ音声信号に変換し、増幅してスピーカ217に供給する。
【0089】
タイマ212は、時計回路を備え、血圧を測定するタイミングをユーザに知らせるために用いられると共に、血圧データを送信する時刻情報を得るためにも用いられる。
【0090】
送信血圧データ生成部213は、CPU201の制御の下、血圧計インターフェース209を通じて取り込まれた血圧データに、メモリ204から得たユーザIDと、タイマ212から時刻情報(測定時刻情報)とを付加して、送信血圧データを生成し、パケット分解/生成部206に供給する機能を備える。
【0091】
健康管理指示受信処理部214は、パケット分解/生成部206から転送されてくる健康管理指示情報および医師指示情報を表示情報に変換して、ディスプレイインターフェース210を通じてディスプレイDPにメッセージ表示するようにする機能と、健康管理指示メッセージおよび医師指示メッセージを音声合成部215に送る機能を備える。
【0092】
音声合成部215は、受け取った健康管理指示メッセージおよび医師指示メッセージをデジタル音声信号に変換し、その変換したデジタル音声信号をサウンドインターフェース211を通じてスピーカ217に送る。
【0093】
これにより、健康管理指示メッセージおよび医師指示メッセージは、ディスプレイDPに表示されて報知されると共に、スピーカ217により音響再生されて、ユーザに報知される。
【0094】
また、この実施形態では、CPU201は、タイマ212の時刻を参照して、所定の時刻になると、血圧測定をユーザに促すアラームメッセージを送出するように制御するように構成されている。メモリ204には、血圧測定時刻と、アラームメッセージとが記憶されている。血圧測定時刻は、健康管理指示提供サーバ11から、各ユーザ毎に予め送信され、メモリ204に記憶されている。また、医師の指示に従って、この血圧測定時刻を、後の時点において、健康管理指示提供サーバ11からユーザに送信して、血圧測定時刻を変更させるようにすることもできる。
【0095】
[IP電話機20(ユーザ端末)での処理動作]
IP電話機20は、前述したように、血圧測定をユーザに促すアラーム管理をする。図7に、そのアラーム管理制御処理動作の一例のフローチャートを示す。この図7の例のフローチャートの各ステップの処理は、IP電話機20のCPU201が、ROM202のプログラムにしたがって、RAM203をワークエリアとして用いて実行する。
【0096】
CPU201は、タイマ212の時刻を監視してメモリ204に記憶されている血圧測定時刻になったか否か判別し(ステップS201)、血圧測定時刻になったと判別したときには、メモリ212から血圧測定アラームメッセージを読み出し、音声合成部215に供給する。音声合成部215では、このメッセージがデジタル音声信号に変換され、そのデジタル音声信号が、サウンドインターフェース211を通じてスピーカ217に供給されて音響再生され、血圧測定アラームメッセージ音声がユーザに報知される(ステップS202)。
【0097】
次に、CPU201は、例えばオンフック操作などによるアラーム停止操作がなされたか否か判別し(ステップS203)、アラーム停止操作がなされていないと判別したときには、アラーム開始から一定時間経過したか否か判別する(ステップS204)。そして、ステップS204で、アラーム開始から一定時間経過してはいないと判別したときには、CPU201は、ステップS202に戻り、血圧測定アラームを繰り返す。
【0098】
また、ステップS203で、アラーム停止操作がなされたと判別したとき、また、ステップS204で、アラーム開始から一定時間経過したと判別したときには、CPU201は、血圧測定アラームを停止し(ステップS205)、この処理ルーチンを終了する。
【0099】
次に、この血圧測定アラームを受けたユーザが血圧測定を実行し、血圧データを健康管理指示提供サーバ11に送信する血圧データ測定送信処理動作について説明する。図8に、この血圧データ測定送信処理動作の一例のフローチャートを示す。この図8の例のフローチャートは、パケット分解/生成部206、送信血圧データ生成部213および健康管理指示受信処理部214を、CPU201によるソフトウエア処理とした場合であり、各ステップの処理は、IP電話機20のCPU201が、ROM202のプログラムにしたがって、RAM203をワークエリアとして用いて実行する。
【0100】
CPU201は、操作部216からの操作入力があったか否か判別し(ステップS211)、操作入力がないと判別したときには、その他の処理を行う(ステップS212)。
【0101】
ステップS211で、操作入力があったと判別したときには、CPU201は、その操作入力は、血圧ボタンキーKbpの押下であるか否か判別し(ステップS213)、血圧ボタンキーKbpの押下ではないと判別したときには、その他のキー操作入力に対応する処理を実行する(ステップS214)。
【0102】
ステップS213で、血圧ボタンキーKbpの押下であると判別したときには、CPU201は、血圧計30からの血圧データの受信を待つ(ステップS215)。そして、血圧データを受信したか否か判別し(ステップS216)、受信してはいないと判別したときには、ステップS215に戻る。
【0103】
ステップS216で、血圧インターフェース209を通じて血圧データを受信したと判別したときには、CPU201は、血圧データとユーザIDと測定時刻とからなる送信血圧データを生成する(ステップS217)。
【0104】
そして、CPU201は、メモリ204に記憶されている健康管理指示提供サーバ11のアドレスを用いて、健康管理指示提供サーバ11と接続し、送信血圧データの送信パケットを健康管理指示提供サーバ11に送る(ステップS218)。
【0105】
次に、CPU201は、健康管理指示提供サーバ11から送られてくる健康管理指示情報の受信を待ち(ステップS219)、当該健康管理指示情報を受信したと判別したときには、それを健康管理指示処理部214に送り、前述したようにして、健康管理指示メッセージをディスプレイDPに表示したり、スピーカ217から放音したりして、ユーザに報知する(ステップS220)。
【0106】
そして、健康管理指示提供サーバ11との接続を切断して、この処理ルーチンを終了する。
【0107】
なお、前述したように、医師の指示情報は、この図8の処理ルーチンが終了した後、健康管理指示サーバ11から送られてくる。IP電話機20は、その医師からの指示情報を受信したときには、その受信を、例えば着信鳴動などにより、ユーザに知らせると共に、指示メッセージをディスプレイDPに表示したり、スピーカ217から放音したりして、ユーザに報知する。
【0108】
[健康管理指示提供サーバ11の処理動作]
図9およびその続きである図10は、健康管理指示提供サーバ11における処理動作例を示すフローチャートである。この図9および図10のフローチャートは、パケット分解/生成部105、血圧データ解析部106、気圧情報解析部108、健康管理指示情報生成部109および医師指示情報生成部110を、CPU101によるソフトウエア処理とした場合であり、各ステップの処理は、健康管理指示提供サーバ11のCPU101が、ROM102のプログラムにしたがって、RAM103をワークエリアとして用いて実行する。
【0109】
CPU101は、ユーザ端末からの血圧データの受信を監視し(ステップS101)、血圧データを受信してはいないと判別したときには、その他の処理を実行する(ステップS102)。
【0110】
ステップS101で、ユーザ端末からの血圧データのパケットを受信したと判別したときには、CPU101は、その受信パケットから得たユーザIDのユーザの過去の血圧データ履歴をユーザデータ格納部107から取得し、その血圧データ履歴とその受信パケットから得た血圧値とから、当該ユーザの血圧上昇判定をする(ステップS103)。
【0111】
CPU101は、この血圧上昇の判定の結果、ユーザの血圧は上昇しているか否か判別する(ステップS104)。そして、血圧が上昇してはいないと判別したときには、CPU101は、受信パケットから得たユーザIDのユーザの高血圧症の有無を、ユーザデータ格納部107から読み出して、当該ユーザは、高血圧症であるか否か判別する(ステップS105)。
【0112】
ステップS105で、ユーザは高血圧症であると判別したときには、CPU101は、気象会社の気象予報配信サーバ4にアクセスして、気圧情報を取得する(ステップS106)。そして、CPU101は、取得した気圧情報を解析すると共に、受信パケットから得たユーザIDのユーザの居場所の情報をユーザデータ格納部107から取得し、このユーザの居場所の情報と、受け取った気圧情報の解析結果とから、ユーザの居場所に低気圧が近づいているか否かを判別する(ステップS107)。
【0113】
ステップS107で、ユーザの居場所に低気圧が接近中であると判別したときには、CPU101は、当該ユーザは血圧上昇していないが高血圧症であるので、指示メッセージ格納部109Mから、「血圧上昇の可能性がありますので、注意しましょう」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS108)。
【0114】
また、CPU101は、ステップS107で、ユーザの居場所に低気圧が接近中ではないと判別したときには、当該ユーザは血圧上昇しておらず、かつ、高血圧症でもないので、指示メッセージ格納部109Mから、「普通の生活でOKです」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS109)。
【0115】
ステップS108またはステップS109の次には、ステップS101に戻って、このステップS101以降の処理を繰り返す。
【0116】
また、ステップS105で、ユーザは高血圧症ではないと判別したときには、CPU101は、ユーザは血圧上昇しておらず、高血圧症でもないので、指示メッセージ格納部109Mから、「普通の生活でOKです」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS109)。
【0117】
また、ステップS104で、ユーザの血圧が上昇していると判別したときには、CPU101は、気象会社の気象予報配信サーバ4にアクセスして、気圧情報を取得する(ステップS111)。
【0118】
そして、CPU101は、取得した気圧情報を解析すると共に、受信パケットから得たユーザIDのユーザの居場所の情報をユーザデータ格納部107から取得し、このユーザの居場所の情報と、受け取った気圧情報の解析結果とから、ユーザの居場所に低気圧が近づいているか否かを判別する(ステップS112)。
【0119】
ステップS112で、ユーザの居場所に低気圧が近づいてはいないと判別したときには、CPU101は、受信パケットから得たユーザIDのユーザの高血圧症の有無を、ユーザデータ格納部107から読み出して、当該ユーザは、高血圧症であるか否か判別する(ステップS113)。
【0120】
ステップS113で、ユーザは高血圧症であると判別したときには、CPU101は、当該ユーザは血圧上昇しているが、ユーザの居場所に低気圧が接近中ではないので、指示メッセージ格納部109Mから、「血圧上昇しているので注意しましょう」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS114)。そして、このステップS114の次には、ステップS101に戻り、このステップS101以降の処理を繰り返す。
【0121】
また、ステップS113で、ユーザは高血圧症ではないと判別したときには、CPU101は、当該ユーザは血圧上昇しているが、ユーザの居場所に低気圧が接近中ではないので、指示メッセージ格納部109Mから、「血圧上昇しているので注意しましょう」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS115)。そして、このステップS115の次には、ステップS101に戻り、このステップS101以降の処理を繰り返す。
【0122】
なお、この例では、ステップS114とステップS115とでは、同じ指示メッセージを用いるようにしたが、異なる指示メッセージとするようにしても勿論良い。
【0123】
また、ステップS112でユーザの居場所に低気圧が近づいていると判別したときにも、CPU101は、受信パケットから得たユーザIDのユーザの高血圧症の有無を、ユーザデータ格納部107から読み出して、当該ユーザは、高血圧症であるか否か判別する(ステップS116)。
【0124】
ステップS116で、ユーザは高血圧症ではないと判別したときには、CPU101は、当該ユーザは血圧上昇しており、ユーザの居場所に低気圧が接近中であるので、指示メッセージ格納部109Mから、「血圧が高めです。さらに血圧が上昇する可能性があるので注意しましょう」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS117)。そして、次に、ステップS101に戻り、このステップS101以降の処理を繰り返す。
【0125】
また、ステップS116で、ユーザは高血圧症であると判別したときには、CPU101は、当該ユーザは血圧上昇しており、ユーザの居場所に低気圧が接近中であるので、指示メッセージ格納部109Mから、「後ほど、医師による指示があります」という指示メッセージを得て、血圧データを送ってきたユーザに送信する(ステップS118)。
【0126】
そして、さらに、CPU101は、医師用パソコン12に、ユーザIDや氏名、血圧データ履歴などのユーザ情報と、受信した血圧データと、血圧上昇判定結果、低気圧接近判定結果を送信し、医師の指示を促すようにする(ステップS119)。
【0127】
医師用パソコン12は、これらの情報を受け取ると、その受信を例えばディスプレイ画面にポップアップ表示する。このポップアップを医師がクリックすると、健康管理指示サーバ11から送られてきたデータを医師用パソコン12のディスプレイ画面に表示する。そして、医師は、このディスプレイ画面の表示情報から、ユーザに与えるべき指示を考え、例えば「運動禁止」、「薬の服用」などの指示を決定して、その指示を入力する。そして、医師は、医師用パソコン12から、その入力した指示情報を健康管理指示提供サーバ11に返信するようにする。この指示情報には、健康管理指示提供サーバ11から送られてきたユーザIDが含まれる。
【0128】
CPU101は、医師用パソコン12からの医師の指示情報の受信を待ち(ステップS120)、医師の指示情報を受信したと判別したときには、受信した医師の指示メッセージを、ユーザIDで特定される血圧データを送ってきたユーザに対して送信する(ステップS121)。そして、次に、ステップS101に戻り、このステップS101以降の処理を繰り返す。
【0129】
[血圧データ送信から指示情報受け取り報知までのシーケンス例]
次に、ユーザ端末からの血圧データの送信から指示メッセージの受信までの、上述したフローチャートの処理に従ったシーケンスの例として、健康管理指示提供サーバでの血圧上昇判定結果および低気圧接近判定結果の違いに応じた幾つかの例を説明する。
【0130】
図11は、第1のシーケンス例で、この例は、血圧データが血圧上昇を示していない場合である。
【0131】
ユーザ端末のIP電話機20では、タイマ管理により、血圧測定時刻になると、ユーザに対して血圧測定を行うように促す血圧測定アラームが報知される。このアラームを受けて、ユーザは、IP電話機20の血圧ボタンキーKbpを押下すると共に、血圧計30を用いて血圧測定を実行する。
【0132】
すると、IP電話機20から、ユーザIDと血圧測定時刻とを付加された血圧データが健康管理指示提供サーバ11に送られる。この例では、健康管理指示提供サーバ11は、血圧データを解析した結果、血圧上昇はなく、また、ユーザデータ格納部107のユーザの高血圧症の有無は「無」であると判別し、指示メッセージとして、「普通の生活でOK」を送る。
【0133】
図12は、第2のシーケンス例で、この例は、血圧データが血圧上昇を示していないが、ユーザが高血圧症である場合である。
【0134】
この例の場合には、健康管理指示提供サーバ11は、血圧データを解析した結果、血圧上昇はないが、ユーザデータ格納部107のユーザの高血圧症の有無は「有」であるので、気象会社の気象予報配信サーバ4に気圧情報の取得要求を送り、当該気象予報配信サーバ4から気圧情報を取得する。
【0135】
そして、この例では、健康管理指示提供サーバ11は、気圧情報から、ユーザの居場所に対して低気圧接近中であることを判別したので、指示メッセージとして、「血圧上昇の可能性がありますので、注意しましょう」(前述のステップS108参照)を送る。
【0136】
図13は、第3のシーケンス例で、この例は、ユーザの血圧データが血圧上昇を示しているが、ユーザが高血圧症ではない場合である。
【0137】
この例の場合には、健康管理指示提供サーバ11は、血圧データを解析した結果、血圧上昇しているので、気象会社の気象予報配信サーバ4に気圧情報の取得要求を送り、当該気象予報配信サーバ4から気圧情報を取得する。
【0138】
そして、健康管理指示提供サーバ11は、ユーザデータ格納部107の当該ユーザの高血圧症の有無の情報を参照して、当該ユーザが高血圧症であるかどうか判断する。
【0139】
この例では、健康管理指示提供サーバ11は、気圧情報から、ユーザの居場所に対して低気圧接近中であることを判別したが、ユーザが高血圧症ではないので、指示メッセージとして、「血圧が高めです。さらに血圧が上昇する可能性があるので注意しましょう」(前述のステップS117参照)を送る。
【0140】
図14は、第4のシーケンス例で、この例は、ユーザの血圧データが血圧上昇を示していると共に、ユーザが高血圧症である場合である。
【0141】
この例の場合には、健康管理指示提供サーバ11は、血圧データを解析した結果、血圧上昇しているので、気象会社の気象予報配信サーバ4に気圧情報の取得要求を送り、当該気象予報配信サーバ4から気圧情報を取得する。
【0142】
そして、健康管理指示提供サーバ11は、ユーザデータ格納部107の当該ユーザの高血圧症の有無の情報を参照して、当該ユーザが高血圧症であるかどうか判断する。
【0143】
この例では、健康管理指示提供サーバ11は、気圧情報から、ユーザの居場所に対して低気圧接近中であることを判別すると共に、ユーザが高血圧症であるので、医師用パソコン12に、ユーザ情報や、血圧データ、血圧上昇判定結果、低気圧接近判定結果を送る。
【0144】
医師用パソコン12からは、医師の指示情報が送られてくるので、健康管理指示提供サーバ11は、その医師の指示情報を血圧データを送ってきたユーザ端末に送る。
【0145】
[他の実施形態および変形例]
なお、上述の実施形態では、健康管理指示提供サーバ11には、医師用パソコン12が、LANを通じて接続されているが、これは、必須ではなく、健康管理指示提供サーバ11のメモリに予め用意されている指示メッセージのみをユーザ側に通知するだけでも勿論よい。
【0146】
また、上述の実施形態では、ユーザの血圧上昇を判定し、その判定結果を、健康管理指示メッセージの選択に用いるようにしたが、血圧上昇の判定結果ではなく、ユーザの血圧値が所定の値よりも高いか否かの判定結果を、健康管理指示メッセージの選択に用いるようにしてもよい。
【0147】
また、上述の実施形態では、ユーザ端末はIP電話機の場合としたが、ユーザ端末は、IP電話機に限られるものではない。例えば、ユーザ端末は、携帯電話端末であってもよい。また、ユーザ端末は、専用の通信端末であっても勿論よい。
【符号の説明】
【0148】
11…健康管理指示提供サーバ、21〜2n…ユーザ端末、31〜3n…血圧計、12…医師用パソコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康管理指示情報の提供サーバと、前記提供サーバと通信路を通じて接続される1以上のユーザ端末とからなる健康管理指示提供システムであって、
前記ユーザ端末は、
前記提供サーバと前記通信路を通じて接続するための第1の通信手段と、
血圧計と接続するためのインターフェースと、
前記インターフェースを通じて前記血圧計で測定したユーザの血圧データを取得し、ユーザの識別情報と共に、前記第1の通信手段により、前記通信路を通じて前記提供サーバに送信する手段と、
前記提供サーバから送られてくる前記健康管理指示情報を、前記第1の通信手段により、前記通信路を通じて受信して、健康管理指示をユーザに報知する手段と、
を備え、
前記提供サーバは、
前記ユーザ端末と前記通信路を通じて接続するための第2の通信手段と、
気圧情報を外部から取得する気圧情報取得手段と、
前記第2の通信手段により前記通信路を通じて前記ユーザ端末からの前記ユーザの識別情報および前記血圧データを受信する受信手段と、
前記受信手段で前記ユーザ端末からの前記ユーザの識別情報および前記血圧データを受信したときに、前記気圧情報取得手段により前記気圧情報を外部から取得し、受信した前記ユーザ端末からの前記血圧データと、前記気圧情報取得手段で取得した前記気圧情報とから、前記血圧データを送ってきた前記ユーザ端末のユーザに対する健康管理指示情報を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された前記健康管理指示情報を、前記血圧データを送ってきた前記ユーザ端末に前記第2の通信手段により前記通信路を通じて送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする健康管理指示情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の健康管理指示情報提供システムにおいて、
前記提供サーバは、血圧データと気圧情報との組み合わせに応じた指示情報を記憶する記憶手段を備え、
前記提供サーバの前記生成手段は、前記第2の通信手段により前記通信路を通じて前記ユーザ端末から受信した前記血圧データと、前記気圧情報取得手段で取得した前記気圧情報との組み合わせに対応する前記指示情報を、前記記憶手段から得る
ことを特徴とする健康管理指示情報提供システム。
【請求項3】
請求項1に記載の健康管理指示情報提供システムにおいて、
前記提供サーバは、
前記第2の通信手段により前記通信路を通じて前記ユーザ端末から受信した前記血圧データと、前記気圧情報取得手段で取得した前記気圧情報とを、所定の装置に送ると共に、前記所定の装置から送られてくる指示情報を受信する送受信手段を備え、
前記生成手段は、前記送受信手段で受信した前記指示情報から前記健康管理指示情報を生成する
ことを特徴とする健康管理指示情報提供システム。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の健康管理指示情報提供システムにおいて、
前記提供サーバは、前記ユーザのそれぞれ毎に、受信した血圧データを保持する保持手段を備え、
前記生成手段は、前記ユーザ端末から受信した前記血圧データと、前記保持手段に保持されている過去の血圧データとから、前記受信した血圧データが前記ユーザの血圧上昇を示しているか否かの血圧上昇判定をすると共に、前記気圧情報が前記ユーザの居場所への低気圧の接近を示しているか否かの低気圧接近判定をし、少なくとも、前記血圧上昇判定の結果と前記低気圧接近判定の結果とから、前記健康管理指示情報を生成する
ことを特徴とする健康管理指示情報提供システム。
【請求項5】
健康管理指示情報の提供サーバと、前記提供サーバと通信路を通じて接続される1以上のユーザ端末とからなる健康管理指示提供システムにおける健康管理指示提供方法であって、
前記ユーザ端末が、当該ユーザ端末に接続された血圧計で測定されたユーザの血圧データを取得し、ユーザの識別情報と共に、前記通信路を通じて前記提供サーバに送信する工程と、
前記提供サーバが、前記通信路を通じて前記ユーザ端末からの前記ユーザの識別情報および前記血圧データを受信する血圧データ受信工程と、
前記提供サーバが、前記受信手段で前記ユーザ端末からの前記ユーザの識別情報および前記血圧データを受信したときに、気圧情報を外部から取得する気圧情報取得工程と、
前記提供サーバが、前記血圧データ受信工程で受信した前記ユーザ端末からの前記血圧データと前記気圧情報取得工程で取得した前記気圧情報とから、前記血圧データを送ってきた前記ユーザ端末のユーザに対する健康管理指示情報を生成する生成工程と、
前記提供サーバが、前記生成工程で生成された前記健康管理指示情報を、前記血圧データを送ってきた前記ユーザ端末に前記通信路を通じて送信する送信工程と、
前記ユーザ端末が、前記提供サーバから送られてくる前記健康管理指示情報を、前記通信路を通じて受信して、健康管理指示をユーザに報知する工程と、
を有することを特徴とする健康管理指示情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−180857(P2011−180857A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44913(P2010−44913)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)