説明

元素の吸着・脱着量の測定装置

【課題】腐食性ガスや被測定物を加熱するヒータによる熱的影響を受けることなく、常に精度のよい測定をなしえる天秤をもつ元素の吸着・脱着量の測定装置を提供する。
【解決手段】被測定物に吸着された元素の量又は被測定物から脱着した元素の量を測定する元素の吸着・脱着量の測定装置であって、被測定物の重量を測定する天秤25と、この天秤より下側に位置するように配置された,被測定物が載置される受け皿34と、前記天秤と前記受け皿を連結する連結部材26と、前記天秤を収容する第1の容器21と、前記受け皿を収容し、かつ被測定物を加熱する加熱源を備えた第2の容器22と、前記第1の容器内の天秤を前記加熱源の熱からシールドする熱シールド板24と、前記第2の容器内に該容器の下部からガスを導入して上部からガスを排出する排気機構とを具備することを特徴とする元素の吸着・脱着量の測定装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定物に吸着された元素の量又は被測定物から脱着した元素の量を測定する元素の吸着・脱着量の測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の如く、例えば自動車等の各種の金属部品にガス元素が存在すると、その金属部品の機械的強度が劣化するので、その金属部品のサンプル中に含有されているガス量を前もって測定する必要があった。このようなことから、従来からサンプル中のガス量を測定する技術の開発が進められている。
【0003】
特許文献1は、捕集板上に凝縮・堆積した蒸発物質の重量を測定する装置に関する技術である。この技術について図7を参照して説明する。
この装置は、蒸発源容器1と密閉容器2を備え、これらの容器は配管部3により連結されている。蒸発源容器1内には、蒸発物質Mを保持する蒸発源4及び加熱ヒータ5が設けられ、更に蒸発源4上の離間した位置には捕集板6が設けられている。捕集板6は配管部3内を通過する連結棒7を介して密閉容器2内に設けられた天秤機構部8から吊り下げられている。天秤機構部8は、連結棒7を通すための貫通孔9を設けた台座10上に載置されている。台座10内には電熱ヒータ11が設けられ、水などの冷媒12が充填されている。
【0004】
天秤機構部8の信号端子は、信号電線13及び密閉容器2に貫通して設けられた端子14を介して制御電源部15に接続されている。また、密閉容器2には、天秤機構部8を密閉容器2内に出し入れするための開口部16が設けられている。開口部16は蓋17により閉塞されている。蒸発源容器1には弁18を介して真空ポンプ19が接続されている。なお、図中の符番20a,20bは、配管部3と蒸発源容器1との連結を行う締結金具である。
【0005】
こうした構成の装置において、捕集板6に凝縮・堆積される蒸発物質Mの重量は、以下のような手順で測定される。まず、弁18を開け、真空ポンプ19によって蒸発源容器1及び密閉容器2の内部を所定の真空状態にする。つづいて、台座10の温度を天秤機構部8の動作にとって最適な温度に制御・維持する。その後、制御電源部15により天秤機構部8を作動・制御して、真空状態での捕集板6及び連結棒7の合算重量W0を前もって計測・記録しておく、次いで、加熱ヒータ5を通電加熱すると、蒸発源4に載置されている蒸発物質Mが矢印方向へ蒸発し、捕集板6の下面に凝縮・堆積するので、この堆積した蒸発物質Mと捕集板6及び連結棒7の合算重量W1を上記と同様に計測・記録する。その結果、蒸発物質Mの膜重量ΔWをΔW=W1−W0とみなすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−19936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の測定装置において、天秤機構部8では半導体素子などの電子部品を搭載した制御基板が使用されているため、密閉容器内に塩素,フッ素等の腐食性ガスが存在すると、このガスにより制御基板が腐蝕されやすいといった問題があった。また、蒸発源容器1内は高温雰囲気に晒されるため、蒸発源容器1と配管部3で連通する密閉容器2内も熱遷移の影響を受け、天秤機構部8内の制御基板が悪影響を受けるという問題があった。このため、捕集板6の下面に凝縮・堆積した膜重量を天秤機構部8により正確に測定できないという問題があった。そこで、腐食性ガスや熱遷移の影響を受けない装置が求められていた。
【0008】
本発明は、こうした事情を考慮してなされたもので、腐食性ガスや被測定物を加熱するヒータによる熱的影響を軽減して、精度のよい測定をなしえる天秤をもつ元素の吸着・脱着量の測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る元素の吸着・脱着量の測定装置は、被測定物に吸着された元素の量又は被測定物から脱着した元素の量を測定する元素の吸着・脱着量の測定装置であって、被測定物の重量を測定する天秤と、この天秤より下側に位置するように配置された,被測定物が載置される受け皿と、前記天秤と前記受け皿を連結する連結部材と、前記天秤を収容する第1の容器と、前記受け皿を収容し、かつ被測定物を加熱する加熱源を備えた第2の容器と、前記第1の容器内の天秤を前記加熱源の熱からシールドする熱シールド機構と、前記第2の容器内に該容器の下部からガスを導入して上部からガスを排出する排気機構とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、腐食性ガスや被測定物を加熱するヒータによる熱的影響を軽減して、精度のよい測定をなしえる天秤をもつ元素の吸着・脱着量の測定装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は本発明の実施例1に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図。
【図2】図2は本発明の実施例2に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図。
【図3】図3は本発明の実施例3に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図。
【図4】図4は本発明の実施例4に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図。
【図5】図5は本発明の実施例5に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図。
【図6】図6は本発明の実施例6に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図。
【図7】図7は従来の膜重量測定装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の元素の吸着・脱着量の測定装置について説明する。但し、本発明は下記に述べる実施形態に限定されない。
(実施例1)
図1(A)および(B)を参照する。ここで、図1(A)は本実施例1に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の概略図、図1(B)は図1(A)の要部を拡大して示す説明図である。但し、本実施例1は、被測定物から脱着した元素の重量を測定する例を示す。
【0013】
図中の符号21は密閉容器(第1の容器)である。この密閉容器21の下方には、反応容器(第2の容器)22が密閉容器21と連結管23を介して連結されている。密閉容器21内には、後述する電気ヒータからの熱を遮蔽するための熱シールド板24が設けられ、これにより天秤25を配置する部屋21aと別な部屋21bに仕切られている。
【0014】
熱シールド板24は、図1(B)に示すように、タングステン(W)やステンレス鋼(SUS304)製のワイヤー(連結部材)26を通す中心孔27aを有する環状で内部に空洞部分27bを有する磁性体27と、この磁性体27の空洞部分27bに配置された環状の永久磁石28と、この永久磁石28の内側に配置された環状の非磁性体29とを備えている。前記磁性体27の中心孔27aには、磁性体27と永久磁石28により形成される磁気回路の磁束による磁気作用を受ける磁性流体30が配置され、これにより中心孔27aを貫通するワイヤー26の周辺が液密に保持される。密閉容器21の上部には図示しないが蓋が設けられ、密閉容器21の部屋21a内は天秤25の交換を容易にするために1気圧に保持されている。前記密閉容器21の周囲には、密閉容器21を冷却するため、水31などの冷媒が収容された冷却機構32が配置されている。この冷却機構32は、図示しないが、水を供給する供給管、排出管及びポンプ等を備えている。
【0015】
前記反応容器22の内部には、被測定物33を載置するためのAl製の受け皿34が設けられている。この受け皿34と天秤25の底部とは、前記ワイヤー26により連結されている。反応容器22内はタングステン(W)製の電気ヒータ35により例えば1500℃程度に加熱されるようになっている。前記反応容器22の下部側には原料ガス(例えば水素等の化学反応性ガスや不活性ガス)を導入するためのガス導入管36が接続され、上部側にガス排出用の排出管37が接続されている。ガス導入管36,排出管37には、夫々開閉バルブ36a,37aが設けられ、これらにより排気機構が構成されている。なお、反応容器22内は、図示しない真空ポンプにより真空にされるが、便宜上省略している。また、反応容器22の一部を構成する蓋22aには、ワイヤー26を通すための図示しない孔部が形成されている。
【0016】
こうした構成の元素の吸着・脱着量の測定装置において、被測定物33の重量を測定するときは、まず反応容器22内を真空状態にした後、開閉バルブ36a,37aを開いた状態で原料ガスをガス導入管36から導入しつつ排出管37より反応容器22内を排気しながら、電気ヒータ35で被測定物33を加熱することにより行う。これにより、被測定物33に吸着されている元素が原料ガスと相互作用して徐々に脱着し、徐々に減少する被測定物33の重量を測定することができる。
【0017】
本実施例1によれば、密閉容器21内に、該密閉容器内を天秤25を収容する部屋21aと他の部屋21bに仕切る熱シールド板24を設け、更に密閉容器21の周辺を冷却機構32により冷却する構成となっているので、反応容器22内の被測定物33を加熱する電気ヒータ35による高温熱が密閉容器21内の天秤25に熱的影響を及ぼすことを回避できる。また、たとえ被測定物33に腐食性ガスが含まれていても、熱シールド板24により天秤25を保護するとともに、排気機構より反応容器内のガスを排気するように構成されている。従って、被測定物33の重さを常に精度よく測定することができる。具体的には、本実施例1の場合、被測定物33に吸着された元素が電気ヒータ35により加熱された状態で原料ガスと相互作用して徐々に脱着するのを正確に測定することができる。
【0018】
また、排気機構は、反応容器22の底部側から原料ガスを供給し、反応容器22の上部側からガスを排出する構成であるため、反応容器22内の上部付近に原料ガスの熱分解により生じる軽い水素の層が残ったり、反応容器22の底部に未反応の重いガスが残るのを回避できる。
更に、本実施例1では、天秤25の底部側にワイヤー26を用いて受け皿34を吊り、この受け皿34に載せた被測定物33の重量を測定するので、被測定物33が種々の形状をしていても被測定物33の重心の変動が少なく、被測定物33の重量を正確に測定することができる。
【0019】
(実施例2)
図2を参照する。本実施例2は、被測定物から脱着した元素の重量を測定する例を示す。なお、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。
図中の符号41,42は、第1の容器としての反応容器であり、下方に位置する連通路43により連通されている。反応容器41は熱シールド板24により部屋41a,41bに仕切られ、反応容器42は熱シールド板24により部屋42a,42bに仕切られている。前記連通路43及び前記部屋41b,42bには、バランス部材としてのAl製の天秤棒44が配置されている。
【0020】
一方の天秤25の底部と天秤棒44の一端は第1のワイヤー46により連結され、他方の天秤25の底部と天秤棒44の他端は別の第1のワイヤー47により連結されている。天秤棒44の両端部が位置する前記部屋41b,42bには、天秤棒44の横揺れを軽減するためのストッパー48が設けられている。前記天秤棒44の中心部と受け皿34は、第2のワイヤー49により連結されている。
【0021】
本実施例2によれば、天秤25を夫々収容する密閉容器41,42を連通路43により離間して配置するとともに、連通路43及び前記部屋41b,42bに天秤棒44を配置し、更に各天秤25と天秤棒44の両端部を第1のワイヤー46,47により夫々連結し、天秤棒44と受け皿34を第2のワイヤー49により連結した構成になっているので、反応容器22からの熱の伝達経路が長くなり、実施例1と比べて、高温熱の密閉容器41,42内の天秤25への熱的影響をより低減することができる。
【0022】
また、天秤棒44の両端に夫々ストッパー48を配置することにより、天秤棒44の横揺れを抑制することができる。なお、排気機構の存在により、反応容器22内の上部付近に原料ガスの熱分解により生じる軽い水素の層を残したり、反応容器22の底部に未反応の重いガスを残すことを回避できることは実施例1の場合と同様である。
【0023】
(実施例3)
図3を参照する。本実施例3は、被測定物から脱着した元素の重量を測定する例である。なお、図1,図2と同部材は同符号を付して説明を省略する。
図中の符号51は、一端が受け皿34の底部に固定された支軸51aと、この支軸51aの下端部に該支軸51aと交差するように連結された横棒51bからなる逆T字型部材を示す。また、ワイヤー46,47は、夫々各天秤25の底部と横棒51bの端部とを連結している。前記逆T字型部材51及びワイヤー46,47により連結部材が構成されている。なお、本実施例3では、連結管23はU字形になっており、反応容器22の下部側に位置するU字形の連結管23の中央部は部分的に径の大きな円筒状の部屋23aになっている。また、ストッパー48は、逆T字型部材51の支軸51aの軸方向と直交する方向に設けられている。更に、熱シールド板24は、連結管23の上端部に配置されている。
【0024】
実施例3によれば、U字形の連結管23に配置した2本のワイヤー46,47と逆T字型部材51とにより反応容器22からの熱の伝達経路を長くした構成になっているので、実施例1と比べ、反応容器22内の電気ヒータ35による熱的影響をいっそう抑制することができる。また、たとえ被測定物33に腐食性ガスが含まれていても、ガス導入管36から反応容器22の下部側に供給されるガスにより反応容器22の上部側の排出管37を経て反応容器外に略全て排出することができる。従って、被測定物33の重さを常に精度よく測定することができる。
【0025】
(実施例4)
図4(A)および(B)を参照する。ここで、図4(A)は本実施例4に係る元素の吸着・脱着量の測定装置の断面を示す概略図、図4(B)は図4(A)の要部の平面図を示す。但し、図1,図2と同部材は同符号を付して説明を省略する。本実施例4は、例えば6個の天秤25を周方向に等間隔で配置し、各天秤25で測定できる被測定物33の重量範囲を狭くしたことを特徴とする。一般に、1つの天秤で被測定部の重量を測定する場合、天秤で測定し得る被測定物33の重量範囲が大きくなり、その分より小さい単位での重量測定が出来なくなる。本実施例4では、多数の天秤25を用いて各天秤25により測定できる重量範囲をより小さい単位とすることにより、被測定物33の重量をより精度よく測定することができる。
【0026】
(実施例5)
図5を参照する。但し、図1,図2と同部材は同符号を付して説明を省略する。
図中の符号52は、片持ち梁である。この片持ち梁52は、一端が受け皿34の底部に固定された支軸52aと、該支軸52aと交差するように一端(左端)が支軸52aに固定され,他端(右端)が連通管23の下部の部屋55の内壁に固定された板状部材52bからなる。ここで、板状部材52bの他端はバネ機能を有しており、板状部材52bは該板状部材52bの他端を支点Pとして弾性変形限度内で矢印Aのように移動する。
【0027】
また、ワイヤー46の一端は天秤25の底部に接続され、他端は板状部材52bに連結されている。前記片持ち梁52及びワイヤー46により連結部材が構成されている。板状部材52bの下部側には、板状部材52bの急激な下方向の移動を停止するためにストッパー53が設けられている。
【0028】
実施例5によれば、実施例2と同様に、反応容器22内の電気ヒータ35による熱的影響を抑制して、被測定物33を常に精度よく測定を行うことができるとともに、反応容器22内に残留ガスを残すことなくスムーズに反応容器の外に排出することができる。
【0029】
(実施例6)
図6を参照する。但し、図1,図2,図5と同部材は同符号を付して説明を省略する。
図中の符号61は、板状部材52bの一端に連結されたワイヤーを示す。このワイヤー61には棒状部材62の中心部が連結され、該棒状部材62には複数のワイヤー63を介して受け皿34が連結されている。
【0030】
実施例6によれば、実施例2と同様に、反応容器22内の電気ヒータ35による熱的影響を抑制して、被測定物33を常に精度よく測定を行うことができるとともに、反応容器22内に残留ガスを残すことなくスムーズに反応容器外に排出することができる。
【0031】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、ワイヤーの材質はタングステン(W)やステンレス鋼(SUS304)に限らず、例えばPt,Moでもよい。更に、上記実施例では、元素を吸着した被測定物から元素が脱着する場合の被測定物の重量を測定する場合について述べたが、これに限らず、元素が徐々に被測定物に吸着する場合の被測定物の重量を測定する場合についても同様に適用できる。
【符号の説明】
【0032】
21,41,42…真空容器(第1の容器)、22…密閉容器(第2の容器)、23…連結管、24…熱シールド板、25…天秤、26…ワイヤー、27…磁性体、28…永久磁石、29…非磁性体、32…冷却機構、33…被測定物、34…受け皿、35…電気ヒータ、36…ガス導入管、37…排出管、44…天秤棒(バランス部材)、46,47…第1のワイヤー、48,53…ストッパー、49…第2のワイヤー、51…逆T字型部材、52…片持ち梁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物に吸着された元素の量又は被測定物から脱着した元素の量を測定する元素の吸着・脱着量の測定装置であって、
被測定物の重量を測定する天秤と、
この天秤より下側に位置するように配置された,被測定物が載置される受け皿と、
前記天秤と前記受け皿を連結する連結部材と、
前記天秤を収容する第1の容器と、
前記受け皿を収容し、かつ被測定物を加熱する加熱源を備えた第2の容器と、
前記第1の容器内の天秤を前記加熱源の熱からシールドする熱シールド機構と、
前記第2の容器内に該容器の下部からガスを導入して上部からガスを排出する排気機構とを
具備することを特徴とする元素の吸着・脱着量の測定装置。
【請求項2】
互いに離間して配置された複数の天秤を有し、
前記連結部材は、前記天秤と前記受け皿間に配置された上下動可能なバランス部材と、前記各天秤と前記バランス部材の両端部間を夫々連結する第1のワイヤーと、前記バランス部材の中心部と前記受け皿を連結する第2のワイヤーから構成されていることを特徴とする請求項1記載の元素の吸着・脱着量の測定装置。
【請求項3】
前記熱シールド板は、前記第1の容器内、または第1の容器と第2の容器を連結する連結管内に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の元素の吸着・脱着量の測定装置。
【請求項4】
前記熱シールド板は、第1のワイヤーを通す中心孔を有し,内部が空洞部分になっている環状の磁性体と、この磁性体内に配置された環状の永久磁石と、この永久磁石の内側に配置された環状の非磁性体と、前記磁性体の中心孔を通る第1のワイヤーの周囲に配置された磁性流体とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一記載の元素の吸着・脱着量の測定装置。
【請求項5】
互いに離間して配置された複数の天秤を有し、
前記連結部材は、一端が受け皿の底部に固定された支軸及びこの支軸と交差するように該支軸に連結された横棒からなる逆T字型部材と、一端が各天秤の底部に夫々連結され,他端が逆T字型部材の横棒の両端部に夫々連結された2本のワイヤーからなることを特徴とする請求項1記載の元素の吸着・脱着量の測定装置。
【請求項6】
前記連結部材は、上端が受け皿の底部に固定された支軸と、一端がこの支軸の下端に連結されるとともに他端が固定され,他端を支点として上下方向に移動可能な板状部材からなる片持ち梁と、一端が天秤の底部に連結され,他端が前記板状部材に連結されたワイヤーからなることを特徴とする請求項1記載の元素の吸着・脱着量の測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−189425(P2012−189425A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52768(P2011−52768)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(505374783)独立行政法人日本原子力研究開発機構 (727)
【出願人】(591058792)日本金属化学株式会社 (11)