説明

先導管推進装置の掘進方法

【目的】 最適掘進速度を自動設定及びその自動補正を行うに好適な先導管推進装置の掘進方法を提供する。
【構成】 先導管を土中で掘進させる先導管推進装置の掘進方法において、(1)予め、各種施工条件Fと、これらに対応する先導管の各最適掘進速度指標Vとの関係Rを定めておき、(2) 掘進の際し、予め、実際施工条件Faを前記関係Rに当てはめて該実際施工条件Faに対応する先導管の実際最適掘進速度指標Vaを求め、(3) 掘進時は、該実際最適掘進速度指標Vaを目標として前記先導管を土中で掘進させることとした。また予め設定された最適掘進速度指標Vaを目標として先導管を土中で掘進させる先導管推進装置の掘進方法において、(1) 掘削土圧変化ΔPを求め、(2) この掘削土圧変化ΔPによって前記最適掘進速度指標Vaを補正し、(3) この補正値Vaoを目標として前記先導管を土中で掘進させることとした。ここで、掘削土圧変化ΔPは、掘削トルク変化ΔTでもよい。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中に上下水道管、ガス管、電線管等を埋設するための先導管推進装置の掘進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】先導管推進装置は、発進立坑から到達立坑までの間を掘進計画線に沿って発進立坑に備えた推進ジャッキによって先導管に続いて所定長さのロッド管を順次継ぎ足しつつ地中へ送り出すものである。先導管の先端はカッタである。カッタの後端には、掘削土を発進立坑まで搬送するスクリューが配置されている。尚、カッタとスクリューとは、それぞれ独立して各々の駆動源によって回転させられる分離形カッタスクリューと、互いに一体化して一つの駆動源によって回転させられる一体形カッタスクリューとがある。以下特に断らないときは分離形カッタスクリューの先導管推進装置の掘進方法について説明する。
【0003】かかる先導管推進装置の掘進速度(推進ジャッキによる推進速度、カッタ回転速度、スクリュー回転速度)の設定や変更は、掘進の際に生ずる土質や土圧等の施工条件の変化を、オペレータが掘削土、先導管に備えた土圧センサからの土圧情報及び各駆動源に備えた油圧計や回転計等からの駆動情報等を監視することで把握し、その勘と経験とによって決定し操作するというものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来のマニュアル制御では、習熟度の高いオペレータでなければ、高精度かつ高効率な掘進作業を行うことができない。例えば、これら掘進速度の設定や変更の良否によって掘進精度や作業効率が左右されるものとして、切羽の安定がある。切羽が不安定になると、地山が崩れたり、掘進方向が曲がったり、また、これらの修正に時間を要したりする。また、カッタは地山の土質や土圧等の変化によって急激にストール(回転が停止する現象)し易く、このストールの阻止操作が不適当であると、忽ちストールしてしまい、最適掘進速度への復帰操作に時間を要す。勿論、オペレータは、単に上記操作だけでなく、前記掘進方向の修正、滑材の注入、駆動源なる油圧、空圧、電流、電圧等への監視、ロッド管の継ぎ足し作業等、さらに先導管推進装置の仕様によっては注水操作や管内土圧を最適化するためのピンチ弁操作等も加わるため、オペレータへの負担は極めて高いのが実情である。
【0005】本発明は、上記従来技術の実情に鑑み、最適掘進速度を自動設定及びその自動補正を行うに好適な先導管推進装置の掘進方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明に係わる先導管推進装置の掘進方法は、先導管を土中で掘進させる先導管推進装置の掘進方法において、(1) 予め、各種施工条件Fと、これらに対応する先導管の各最適掘進速度指標Vとの関係Rを定めておき、(2) 掘進の際し、予め、実際施工条件Faを前記関係Rに当てはめて該実際施工条件Faに対応する先導管の実際最適掘進速度指標Vaを求め、(3) 掘進時は、該実際最適掘進速度指標Vaを目標として前記先導管を土中で掘進させることとした(第1構成)。
【0007】また、予め設定された最適掘進速度指標Vaを目標として先導管を土中で掘進させる先導管推進装置の掘進方法において、(1) 掘削土圧変化ΔPを求め、(2) この掘削土圧変化ΔPによって前記最適掘進速度指標Vaを補正し、(3) この補正値Vaoを目標として前記先導管を土中で掘進させることとした(第2構成)。
【0008】尚、上記第2構成において、「掘削土圧変化ΔP」は「掘削トルク変化ΔT」としてもよい(第3構成)。
【0009】
【作用】第1構成によれば、オペレータの勘や経験に頼ることなく自動的に、実際最適掘進速度指標Vaを設定でき、またこれを目標として先導管を土中で掘進させることができる。
【0010】第2構成によれば、掘削時、土質や土圧等は変化しても、オペレータの勘や経験に頼ることなく自動的に、掘削土圧変化ΔP情報によって当初設定された最適掘進速度指標Vaを補正でき、この補正値Vaoを目標に先導管を土中で掘進させることができる。
【0011】第3構成は、第2構成における掘削土圧変化ΔPを掘削トルク変化ΔTで代用しただけであり、その作用は、実質的に、第2構成の作用と同じである。
【0012】
【実施例】以下本発明に最も好適な実施例を説明する。先ず、本実施例における先導管推進装置の外観構成を図8R>8を参照して説明する。同図の先導管推進装置は分離形カッタスクリューである。先導管1の先端はカッタ用油圧モータ2で回転するカッタ3である。カッタ3の後方から先導管1及びロッド管4を経て発進立坑まではスクリュー用油圧モータ5で回転するスクリュー6が内蔵され、掘削土を発進立坑まで搬送する。発進立坑には、前記スクリュー用油圧モータ5及び推進ジャッキ7が備えられている。推進ジャッキ7は先導管1に続いて所定長さのロッド管4を順次継ぎ足しつつ地中へ送り出す。前記カッタ用油圧モータ2はカッタ用油圧回路8から、スクリュー用油圧モータ5はスクリュー用油圧回路9から、また推進ジャッキ7は推進ジャッキ用油圧回路10からの圧油によって駆動される。また、マイコンでなる制御器11が備えられている。この制御器11は、各油圧回路8、9、10の可変容量形油圧ポンプの可変容量手段(例えば斜板ポンプであれば、斜板角変更用サーボバルブのソレノイド、図示せず)と通信線Sc、Ss、Sjで接続されている。またこの制御器11は、カッタ3に備えられたカッタ回転検出センサ12(カッタ回転トルク検出センサ12Tでもよい)と通信線Scnで、カッタ3のチャンバ13内に備えられたチャンバ内土圧検出センサ14と通信線Scpで、先導管1のケーシング15内に備えられたケーシング内土圧検出センサ16と通信線Skpで、及び、スクリュー6に備えられたスクリュー回転検出センサ17(スクリュー回転トルク検出センサ17Tでもよい)と通信線Ssnで結線されている。
【0013】上記先導管推進装置において、制御器11は次の自動制御を行う。
【0014】第1実施例は、実際最適掘進速度指標Vaを自動的に求めてこれを目標として掘進させる例である。図1のフローチャートを参照して説明する。掘進に先立ち予め、例えば下記の表1に示すように、各種施工条件F(土質D、N値、先導管1の管径φ)と、これらに対応する各最適掘進速度指標V(推進ジャッキ7の推進速度Vj、カッタ回転速度Nc、スクリュー回転速度Ns)との関係Rを定めておく(1) 。
【0015】
【表1】


【0016】そして掘進に際し、予め、実際施工条件Fa(D、N値、φ)を前記関係Rに当てはめることによって該実際施工条件Fa(D、N値、φ)に対応する最適掘進指標Va(Vja、Nca、Nsa)を導き出し、この最適掘進指標Vaを目標値として、各掘進手段2、5、7を駆動して掘進する((2)〜(4))。
【0017】他の実施例を項目列挙する。一体形カッタスクリューの場合は、例えば上記表1において、カッタ回転速度Ncをスクリュー回転速度Nsと見做せばよい。
【0018】施工条件Fは、第1実施例のように、土質D、N値、先導管の管径φだけに限る必要はなく、例えば地表面から先導管上面までの深さ(いわゆる土被り量x)や地上建造物の有無(土圧変化)等も加味して設定するのがよい。またN値はコーン指数等の他の土質条件を示す値であってもよい。また管径φだけに限る必要はなく、例えば該先導管推進装置の駆動力やカッタの種類等によってもよい。このように、施工条件Fは、多種多様考慮することができる。
【0019】関係Rは、第1実施例の表1のように、マトリクスで対応させてばかりでなく、関数としてもよい。つまり、地山の土質が硬ければ、推進速度Vjを下げ、カッタ回転速度Nc及びスクリュー回転速度Nsを早める必要があり、このように、これらはある程度、線形で比例関係にあるため関数で示すことができる。
【0020】次に、第1実施例によって得られた実際最適掘進指標Vaの補正に係わる実施例を説明する。もっとも、従来通り、オペレータが勘と経験とで設定した実際最適掘進指標Vaに対しても、以降の実施例を適用できること言うまでもない。
【0021】第2実施例は、チャンバ内土圧Pcによるスクリュー回転速度Nsaの補正制御例である。図2のフローチャートを参照して説明する(尚、回転数と回転速度とは同義語とみなす)。(1) 予め基準チャンバ内土圧Pcsを記憶し、(2) チャンバ内土圧検出センサ14から通信線Scpを介して実際チャンバ内土圧Pcaを入力すると共に、スクリュー回転検出センサ17から通信線Ssnを介して実際スクリュー回転数Nsaを入力し、(3) 実際チャンバ内土圧Pcaを基準チャンバ内土圧Pcsで比較し、(4) Pcs≧Pcaであるときは、新スクリュー回転数Nso(=Nsa−ΔNsa=Nsa−k1(Pcs−Pca))を設定し(勿論、新スクリュー回転数Nsoは、前記スクリュー回転速度Nsaの補正済み回転数である)、(5) この新スクリュー回転数Nsoに相当する指令電流を、通信線Ssを介し、スクリュー用油圧回路9中の油圧ポンプの可変容量手段へ送り、該油圧ポンプの吐出油量Qs+ΔQsを変更する。この結果、新スクリュー回転数は前記Nsoへと近づく(尚、この新スクリュー回転数Nsoが本発明の補正値Vaoに相当する、以下同様)。
【0022】上記作用を説明する。工程(4) において、Pcs≧Pcaであるときは、切羽が一瞬にして崩壊する恐れがある。別言すれば、基準チャンバ内土圧Pcsは、切羽が一瞬にして崩壊しない水準で設定する。従って、工程(4) によれば、Pcs≧Pcaであるときは、直ちにスクリュー回転Nsaが下げ、掘削土の搬送を抑制するため、実際チャンバ内土圧Pcaは、少なくともチャンバ内基準土圧Pcsまで高められ、前記切羽の崩壊が阻止されるようになる。補正係数k1を説明する。実際チャンバ内土圧Pcaが低い程、スクリュー回転数Nsaの下げ幅ΔNsaを大きくする必要がある。つまり、スクリュー回転数Nsaの下げ幅ΔNsaと実際チャンバ内土圧Pcaとは線形で比例関係にある。このため、上記補正係数k1は、実験等により求めておくことができる( 以下に現れる補正係数K2〜k12 も同様の考え方である)。つまり、上記新スクリュー回転数Nsoは、Nso=Nsa−k1ΔPc=Nsa−k1(Pcs−Pca)と言う単純な数式でも求めることができる。左式から分かるように、ある程度、線形による比例関係にあるのであって、勿論、実験等によって、より現実に則した他の数式に当てはめてもよいことは言うまでもない。
【0023】第2実施例によれば、最適推進速度Vja及び最適カッタ回転速度Nsaを変更することなく、実際チャンバ内土圧Pcaの検出で土質や土圧等の変化を代用し、これにより、土質や土圧等の変化に応じた最適スクリュー回転数Nsoで自動補正掘進することができる。この結果、切羽の一瞬による崩壊や該スクリュー回転のストールを阻止することができる。
【0024】第3実施例、ケーシング内土圧Pkによるスクリュー回転速度Nsaの補正制御例である。図3のフローチャートを参照して説明する。(1) 予め基準ケーシング内土圧PKsを記憶し、(2) ケーシング内土圧検出センサ16から通信線Skpを介して実際ケーシング内土圧Pkaを入力すると共に、スクリュー回転検出センサ17から通信線Ssnを介して実際スクリュー回転数Nsaを入力し、(3) 実際ケーシング内土圧Pkaを基準ケーシング内土圧PKsで比較し、(4) 実際ケーシング内土圧Pkaが基準ケーシング内土圧PKsの例えば±10%以外であるときは、新スクリュー回転数Nso(=Nsa−ΔNsa=Nsa−k2(PKs−Pka))を設定し、(5) この新スクリュー回転数Nsoに相当する指令電流を、通信線Ssを介し、スクリュー用油圧回路9中の油圧ポンプの可変容量手段へ送り、該油圧ポンプの吐出油量Qs+ΔQsを変更する。この結果、新スクリュー回転数は前記Nsoへと近づく。
【0025】上記作用を説明する。工程(4) において、実際ケーシング内土圧Pkaが基準ケーシング内土圧PKsに対して小さくても大きくても、切羽は不安定になる。従って、工程(4) によれば、実際ケーシング内土圧Pkaが基準ケーシング内土圧PKsに対して小さい場合(PKa<0.9PKs)はスクリュー回転Nsaを下げ、逆に大きい場合(Pka>1.1PKs)はスクリュー回転Nsaを上げる。このようにすることで切羽の安定は勿論のこと、該スクリュー回転のストールも阻止できる。
【0026】第4実施例は、上記第2実施例と第3実施例とを折衷したものである。即ち、上記第2実施例と第3実施例とにおける工程(1) 〜(4) はそのまま同時に行い、双方の新スクリュー回転数Nso、Nsoのいずれか小さい方でスクリュウ6を駆動させるものである。このようにすることで、切羽の安定は勿論のこと、該スクリュー回転のストールも阻止できる。
【0027】以下他の実施例を説明する。先ず、上記第3及び第4実施例では、新スクリュー回転数Nsoは、(Nso=Nsa−k2(Pks−Pka))で求められた。ところが、この新スクリュー回転数Nsoは、(Nsa−k3(Tcs−Tca))でも、また、(Nsa−k4(Tss−Tsa))でも求めることができる。ここで、Tcsは基準カッタ回転トルクである。Tcaは実際カッタ回転トルクであり、回転トルク検出センサ12Tから入力する。Tssは基準スクリュー回転トルクである。Tsaは実際スクリュー回転トルクであり、回転トルク検出センサ17Tから入力する。尚、これら実際カッタ回転トルクTca及び実際スクリュー回転トルクTsaは、通常、上述のような、回転トルク検出センサ12T、17Tによって検出されるが、例えば各回転油圧モータの油圧と、その一回転当たりの吐出容量との積でも求めることができる。ここで、油圧は油圧計で検出できる。後者一回転当たりの吐出流量は、可変容量形油圧ポンプならばその可変角度で知ることができる。また固定容量形油圧ポンプならばその検出油圧自体をトルクの代用値とすることができる。つまり、このような入力手段で得られるトルクもまた、本発明(第3発明)に含まれるものと定義しておく(以下同様)。
【0028】また上記第1実施例〜第3実施例は、実際最適掘進指標Va(推進速度Vja、カッタ回転速度Nca、スクリュー回転速度Nsa)におけるスクリュー回転速度Nsaだけについての補正の実施例であるが、推進速度Vja及びカッタ回転速度Ncaの自動補正も、それぞれ上記同様に行うことができる。
【0029】先ず、新推進速度Vjoは、〔Vja−k5(Pcs−Pca)、図4参照(チャンバ土圧Pcaを検出して推進速度Vjaを補正する例)〕、〔Vja−k6(PKs−PKa)、図5参照(ケーシング土圧PKaを検出して推進速度Vjaを補正する例)〕、〔Vja−k7(Tcs−Tca)、図6参照(カッタ回転トルクTcaを検出して推進速度Vjaを補正する例)〕又は〔Vja−k8(Tss−Tsa)、図7R>7参照(スクリュー回転トルクTsaを検出して推進速度Vjaを補正する例)〕等で求まり、カッタ回転速度Nca及びスクリュー回転速度Nsaを一定としたまま、負荷変動に応じて推進速度Vjaだけを補正している。
【0030】次に、カッタ回転速度Ncoも、〔Nca−k9(Pcs−Pca)〕、〔Nca− k10(PKs−PKa)〕、〔Nca− k11(Tcs−Tca)〕又は〔Nca− k12(Tss−Tsa)〕等で求まり、推進速度Vja及びスクリュー回転速度Nsaを一定としたまま、負荷変動に応じてカッタ回転速度Ncaだけを補正している。これらのフローチャートは、図2〜図7に準ずるので図示しない。
【0031】勿論、実際最適掘進指標Va(推進速度Vja、カッタ回転速度Nca、スクリュー回転速度Nsa)の上記自動補正は、上述のように、個々で行うのもよく、又は、幾つか若しくは総てを組み合わせて使用してもよい。
【0032】上記実施例によれば、掘進中における負荷変動に応じて、掘進速度(推進速度、カッタ回転速度、スクリュー回転速度)を個々に又は幾つかを組み合わせて自動補正できるため、切羽が不安定となったり、ストールが生じたりするようなことがなくなる。勿論、一体形カッタスクリューについても同様の効果を奏するが、これは、自由度2(推進速度、カッタスクリュー回転速度)であるため、自由度3(推進速度、カッタ回転速度、スクリュー回転速度)の分離形カッタスクリューよりも、組み合わせ効果は低下する。別言すれば、自由度が高い程、オペレータによるマニュアル操作は困難を究めるようになるのであるから、例えば分離形カッタスクリューのように、自由度が高い先導管推進装置程、その掘進方法は、オペレータにおける負担を軽減するようになる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1発明なる先導管推進装置の掘進方法によれば、最適掘進速度を自動設定してこれで掘進するようにしたため、従来技術のように、オペレータの勘や経験による掘進速度の設定よりも、はるかに作業効率は向上し、オペレータへの負担も軽減する。
【0034】第2及び第3発明なる先導管推進装置の掘進方法によれば、掘進中における負荷変動に即応して、掘進速度(推進速度、カッタ回転速度、スクリュー回転速度)を個々に又は幾つかを組み合わせて自動補正できるため、切羽が不安定となっり、ストールが生じたりするようなことがなくなる。勿論、従来技術のように、オペレータの勘や経験による掘進速度の補正よりも、はるかに作業効率は向上し、かつ、オペレータへの負担が軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のフローチャート図である。
【図2】第2実施例のフローチャート図である。
【図3】第3実施例のフローチャート図である。
【図4】その他実施例のフローチャート図である。
【図5】その他実施例のフローチャート図である。
【図6】その他実施例のフローチャート図である。
【図7】その他実施例のフローチャート図である。
【図8】実施例を用いた先導管推進装置の外観構成図である。
【符号の説明】
F 施工条件
V 最適掘進速度指標
R 関係
Fa 実際施工条件
Va 実際最適掘進速度指標
ΔP 掘削土圧変化
Vao 補正済み実際最適掘進速度指標
ΔT 掘削トルク変化

【特許請求の範囲】
【請求項1】 先導管を土中で掘進させる先導管推進装置の掘進方法において、(1) 予め、各種施工条件Fと、これらに対応する先導管の各最適掘進速度指標Vとの関係Rを定めておき、(2) 掘進の際し、予め、実際施工条件Faを前記関係Rに当てはめて該実際施工条件Faに対応する先導管の実際最適掘進速度指標Vaを求め、(3) 掘進時は、該実際最適掘進速度指標Vaを目標として前記先導管を土中で掘進させることを特徴とする先導管推進装置の掘進方法。
【請求項2】 予め設定された最適掘進速度指標Vaを目標として先導管を土中で掘進させる先導管推進装置の掘進方法において、(1) 掘削土圧変化ΔPを求め、(2) この掘削土圧変化ΔPによって前記最適掘進速度指標Vaを補正し、(3) この補正値Vaoを目標として前記先導管を土中で掘進させることを特徴とする先導管推進装置の掘進方法。
【請求項3】 掘削土圧変化ΔPは、掘削トルク変化ΔTである請求項2記載の先導管推進装置の掘進方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開平7−197777
【公開日】平成7年(1995)8月1日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−351092
【出願日】平成5年(1993)12月28日
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)