説明

光ケーブル検査装置、メタルケーブル検査装置および光メタル複合ケーブル検査装置

【課題】光ファイバの良否を直観的に判断することができるとともに、光ファイバの検査結果の視認性に優れ、かつ、メタル線の断線の有無のみならず、メタル線のショートおよび混線の有無も検査することができる光メタル複合ケーブル検査装置を提供する。
【解決手段】検査・表示ユニット12に設けたLED配列部50の赤色LED44、黄色LED46および青色LED48の点灯により光メタル複合ケーブル14の光ファイバの良否を表示するとともに、上記LEDの近傍にそのLEDに対応する光減衰量を数字で表示する。また、接続ユニット10の複数のメタル線の接続線に互いに異なる大きさの抵抗を設け、この接続線により接続したメタル線に電流を流し、接続したメタル線間の抵抗値を測定するとともに、この抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ケーブル検査装置、メタルケーブル検査装置および光メタル複合ケーブル検査に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光メタル複合ケーブルの検査装置として、特許文献1のものが提案されている。特許文献1の検査装置は、光ファイバと電気線とを有する光複合ケーブルにおける伝送性能の検出装置において、前記光複合ケーブルの一端のコネクタに接続され、第1光ファイバと、第2光ファイバとを接続する光ループ部と、前記光複合ケーブルの複数の電気線を短絡させる短絡部とから成る第1ユニットと、
前記光複合ケーブルの他端のコネクタに接続され、前記光ループ部により折り返された前記第1光ファイバと前記第2光ファイバの端間の伝送損失を測定する伝送損失測定部と、前記短絡部により折り返された前記電気線の端間の抵抗を測定する抵抗測定部と、測定された抵抗値から電気線の断線の有無を判定する断線検出部と、測定された伝送損失と断線検出部による断線結果を表示する表示部とからなる第2ユニットとからなる光複合ケーブル伝送性能検出装置である(請求項1)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−270606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の光複合ケーブル伝送性能検出装置は、光の伝送損失を数値で表示するものであるため、光ファイバの良否を直観的に判断しにくいとともに、光ファイバの検査結果の視認性が悪いという問題があった。また、特許文献1の光複合ケーブル伝送性能検出装置は、メタル線の断線の有無は検査することができるが、メタル線のショートおよび混線の有無は検査することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光ファイバの良否を直観的に判断することができるとともに、光ファイバの検査結果の視認性に優れた光ケーブル検査装置、メタル線の断線の有無のみならず、メタル線のショートおよび混線の有無も検査することができるメタルケーブル検査装置、および、光ファイバの良否を直観的に判断することができるとともに、光ファイバの検査結果の視認性に優れ、かつ、メタル線の断線の有無のみならず、メタル線のショートおよび混線の有無も検査することができる光メタル複合ケーブル検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するため、下記(1)〜(9)の光ケーブル検査装置、メタルケーブル検査装置および光メタル複合ケーブル検査装置を提供する。
【0007】
(1)複数の光ファイバを有する光ケーブルの一端に接続され、前記光ケーブルの光ファイバ同士を接続する接続ユニットと、
前記光ケーブルの他端に接続され、前記接続ユニットにより接続した光ファイバの一端に発光素子から光を入射させ、光ファイバの他端から出射した光を受光素子で受光することにより、接続した光ファイバを流れる光の減衰量を検査するとともに、光減衰量の検査結果を表示する検査・表示ユニットとを有する光ケーブル検査装置であって、
前記検査・表示ユニットは、複数の赤色LED、複数の黄色LEDおよび複数の青色または緑色LEDがこの順で直列に配置されたLED配列部を有し、前記光減衰量が第1の所定値を超えたときには、光減衰量の程度に応じて全LEDが点灯しないか、赤色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、前記光減衰量が第1の所定値以下で第2の所定値以上のときには、全赤色LEDおよび光減衰量の程度に応じて黄色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、光減衰量が第2の所定値未満のときには、全赤色LED、全黄色LEDおよび光減衰量の程度に応じて青色または緑色LEDの1つまたは2つ以上が点灯するとともに、赤色LEDの1つ以上、黄色LEDの1つ以上および青色または緑色LEDの1つ以上の近傍には、そのLEDに対応する光減衰量が数字で表示されていることを特徴とする光ケーブル検査装置。
【0008】
(2)前記受光素子はフォトダイオードであり、前記各LEDは前記フォトダイオードによって得られる電力により発光するものであり、前記電力を各LEDに送るための並列配線は、前記LED配列部の一端に存在する赤色LEDに接続された配線から他端に存在する青色または緑色LEDに接続された配線にかけて順次抵抗が大きくなることを特徴とする(1)の光ケーブル検査装置。
【0009】
(3)複数のメタル線を有するメタルケーブルの一端に接続され、前記メタルケーブルのメタル線同士を接続する接続ユニットと、
前記メタルケーブルの他端に接続され、前記接続ユニットにより接続したメタル線に電流を流し、接続したメタル線間の抵抗値を測定するとともに、前記抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を検査する検査・表示ユニットとをメタルケーブル検査装置であって、
前記接続ユニットは、前記メタルケーブルのメタル線同士を接続するための複数の並列に配置された接続線を有するとともに、前記複数の接続線は互いに異なる大きさの抵抗をもつことを特徴とするメタルケーブル検査装置。
【0010】
(4)前記メタル線の1つとしてアース線を有し、前記アース線と他のメタル線との間の抵抗値を測定することを特徴とする(3)のメタルケーブル検査装置。
【0011】
(5)前記検査・表示ユニットは、複数のLEDが配置されたLED配置部を有し、前記複数のLEDの点灯および/または点滅により前記メタル線の良、断線、ショートおよび混線を表示することを特徴とする(3)または(4)のメタルケーブル検査装置。
【0012】
(6)複数の光ファイバおよび複数のメタル線を有する光メタル複合ケーブルの一端に接続され、前記光メタル複合ケーブルの光ファイバ同士およびメタル線同士を接続する接続ユニットと、
前記光メタル複合ケーブルの他端に接続され、前記接続ユニットにより接続した光ファイバの一端に発光素子から光を入射させ、光ファイバの他端から出射した光を受光素子で受光することにより、接続した光ファイバを流れる光の減衰量を検査するとともに、光減衰量の検査結果を表示し、かつ、前記接続ユニットにより接続したメタル線に電流を流し、接続したメタル線間の抵抗値を測定するとともに、前記抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を検査する検査・表示ユニットとを有する光メタル複合ケーブル検査装置であって、
前記接続ユニットは、前記光メタル複合ケーブルのメタル線同士を接続するための複数の並列に配置された接続線を有するとともに、前記複数の接続線は互いに異なる大きさの抵抗をもち、
前記検査・表示ユニットは、複数の赤色LED、複数の黄色LEDおよび複数の青色または緑色LEDがこの順で直列に配置されたLED配列部を有し、前記光減衰量が第1の所定値を超えたときには、光減衰量の程度に応じて全LEDが点灯しないか、赤色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、前記光減衰量が第1の所定値以下で第2の所定値以上のときには、全赤色LEDおよび光減衰量の程度に応じて黄色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、光減衰量が第2の所定値未満のときには、全赤色LED、全黄色LEDおよび光減衰量の程度に応じて青色または緑色LEDの1つまたは2つ以上が点灯するとともに、赤色LEDの1つ以上、黄色LEDの1つ以上および青色または緑色LEDの1つ以上の近傍には、そのLEDに対応する光減衰量が数字で表示されていることを特徴とする光メタル複合ケーブル検査装置。
【0013】
(7)前記受光素子はフォトダイオードであり、前記各LEDは前記フォトダイオードによって得られる電力により発光するものであり、前記電力を各LEDに送るための並列配線は、前記LED配列部の一端に存在する赤色LEDに接続された配線から他端に存在する青色または緑色LEDに接続された配線にかけて順次抵抗が大きくなることを特徴とする請求項6に記載の光メタル複合ケーブル検査装置。
【0014】
(8)前記メタル線の1つとしてアース線を有し、前記アース線と他のメタル線との間の抵抗値を測定することを特徴とする請求項6または7に記載の光メタル複合ケーブル検査装置。
【0015】
(9)前記検査・表示ユニットは、複数のLEDが配置されたLED配置部を有し、前記複数のLEDの点灯および/または点滅により前記メタル線の良、断線、ショートおよび混線を表示することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の光メタル複合ケーブル検査装置。
【0016】
本発明の光ケーブル検査装置および光メタル複合ケーブル検査装置は、赤色LED、黄色LEDおよび青色または緑色LEDの点灯により光ファイバの良否を表示するので、光ファイバの良否を直観的に判断することができるとともに、光ファイバの検査結果の視認性に優れており、しかも、赤色LED、黄色LEDおよび青色または緑色LEDの近傍にそのLEDに対応する光減衰量が数字で表示されているので、光減衰量の数値も知ることができる。
【0017】
本発明のメタルケーブル検査装置および光メタル複合ケーブル検査装置は、接続ユニットの複数の接続線が互いに異なる大きさの抵抗を有するので、上記接続線により接続したメタル線に電流を流し、接続したメタル線間の抵抗値を測定することにより、この抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を判定することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の光ケーブル検査装置は、光ファイバの良否を直観的に判断することができるとともに、光ファイバの検査結果の視認性に優れている。本発明のメタルケーブル検査装置は、メタル線の断線の有無のみならず、メタル線のショートおよび混線の有無も検査することができる。本発明の光メタル複合ケーブル検査装置は、光ファイバの良否を直観的に判断することができるとともに、光ファイバの検査結果の視認性に優れ、かつ、メタル線の断線の有無のみならず、メタル線のショートおよび混線の有無も検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。本実施形態は、2本の光ファイバ、2本の制御線(メタル線)、2本の電源線(メタル線)および1本のアース線(メタル線)を有し、両端にコネクタが取り付けられたテレビカメラ用光メタル複合ケーブルの検査に用いられる光メタル複合ケーブル検査装置である。上記光メタル複合ケーブルは、光ファイバによりテレビカメラの画像信号や音声信号を伝送し、制御線によりカメラの機構を制御する制御信号を伝送し、電源線によりカメラに対する電力を供給するものである。ただし、光メタル複合ケーブルの構造は上記構造に限定されるものではない。
【0020】
図1は本実施形態の光メタル複合ケーブル検査装置(以下、「検査装置」と略す)を示す概略正面図である。本例の検査装置は、接続ユニット10と、検査・表示ユニット12とを有する。なお、検査・表示ユニット12は、電池により作動するようになっている。
【0021】
接続ユニット10は、光メタル複合ケーブル(以下、「ケーブル」と略す)14の一端に接続され、図2および図3に示すように、ケーブル14の光ファイバ16、18同士およびメタル線20、22、24、26、28同士を接続するものである。本例では、メタル線20はアース線、メタル線22、24は電源線、メタル線26、28は制御線である。図2において、11は接続ユニット10内に配置され、光ファイバ16、18を接続する接続用光ファイバを示す。
【0022】
また、接続ユニット10は、図3に示すように、ケーブル14のメタル線20、22、24、26、28同士を接続するための複数の並列に配置された接続線34、36、38、40、42を有するとともに、これら複数の接続線34、36、38、40、42は互いに異なる大きさの抵抗をもつように構成されている。
【0023】
検査・表示ユニット12は、ケーブル14の他端に接続され、接続ユニット10により接続した光ファイバ16の一端に発光素子(本例ではレーザーダイオード)30から光を入射させ、光ファイバ18の他端から出射した光を受光素子(本例ではレーザーダイオード)32で受光することにより、接続した光ファイバ16、18を流れる光の減衰量を検査するとともに、光減衰量の検査結果を表示する。
【0024】
また、検査・表示ユニット12は、接続ユニットにより接続したメタル線20、22、24、26、28に電流を流し、接続したメタル線20、22、24、26、28間の抵抗値を測定するとともに、この抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を検査する。本例では、アース線20と電源線22との間の抵抗、アース線20と電源線24との間の抵抗、アース線20と制御線26との間の抵抗、アース線20と制御線28との間の抵抗をそれぞれ測定している。
【0025】
検査・表示ユニット12の正面には、複数(本例3個)の赤色LED44、複数(本例3個)の黄色LED46および複数(本例4個)の青色LED48がこの順で直列に配置されたLED配列部50が設けられている。そして、上述した光減衰量が第1の所定値を超えたときには、光減衰量の程度に応じて全LEDが点灯しないか、赤色LED44の1つまたは2つ以上が点灯する。光減衰量が第1の所定値以下で第2の所定値以上のときには、全赤色LED44および光減衰量の程度に応じて黄色LED16の1つまたは2つ以上が点灯する。光減衰量が第2の所定値未満のときには、全赤色LED44、全黄色LED46および光減衰量の程度に応じて青色LED48の1つまたは2つ以上が点灯する。また、赤色LEDの1つ以上、黄色LEDの1つ以上および青色LEDの1つ以上の近傍には、そのLEDに対応する光減衰量が数字(−18db、−12db、−8db、−4db、0db)で表示されている。なお、上記第1の所定値および第2の所定値は適宜設定することができる。
【0026】
検査・表示ユニット12においては、値V1に調整された電圧によりレーザーダイオード30から光ファイバ16に光を入射させると、フォトダイオード32によって得られる値V2の電圧によってLED配列部50のLEDが発光するようになっている。また、図4に示すように、上記電圧V2を各LEDに印加するための並列配線は、LED配列部50の一端に存在する赤色LED44に接続された配線52から、他端に存在する青色LED48に接続された配線54にかけて順次抵抗が大きくなるように構成されている。
【0027】
したがって、光ファイバ16、18が不良品で光減衰量が大きい場合は、電圧V2が小さくなるので、抵抗の大きい配線に接続されたLEDは点灯せず、そのため全LEDが点灯しないか、赤色LED44の1つまたは2つ以上のみが点灯する。光ファイバ16、18が要注意品で光減衰量が中程度の場合は、電圧V2は中程度となるので、抵抗が中程度以上の配線に接続されたLEDは点灯せず、そのため全赤色LED44および光減衰量の程度に応じて黄色LED16の1つまたは2つ以上が点灯する。光ファイバ16、18が良品で光減衰量が小さい場合は、電圧V2が大きくなるので、抵抗の大きい配線に接続されたLEDも点灯し、そのため全赤色LED44、全黄色LED46および光減衰量の程度に応じて青色LED48の1つまたは2つ以上が点灯する。
【0028】
また、検査・表示ユニット12の正面には、5列3行の表状のLED配置部56が配置されている。そして、「GOOD」の行の各列には4個の緑色LED58が配置され、「BAD」の行の各列には4個の赤色LED60が配置されている。LED配置部56の最下行には、メタル線22、24、26、28にそれぞれ対応する数字「1」、「2」、「3」、「4」が表示されている。
【0029】
前述のように、接続ユニット10の接続線34、36、38、40、42は互いに異なる大きさの抵抗をもち、検査・表示ユニット12は、アース線20と電源線22との間の抵抗A、アース線20と電源線24との間の抵抗B、アース線20と制御線26との間の抵抗C、アース線20と制御線28との間の抵抗Dをそれぞれ測定している。
【0030】
したがって、上記抵抗A〜Dの全てが無限大であるとアース線20の断線、抵抗Aが無限大であると電源線22の断線、抵抗Bが無限大であると電源線24の断線、抵抗Cが無限大であると制御線26の断線、抵抗Dが無限大であると制御線28の断線であると判断することができる。また、測定により得られた抵抗値が本来得られるべき抵抗値と異なる場合には、その抵抗値に応じてメタル線のショート(メタル線同士が短絡していること)あるいはメタル線の混線(メタル線が本来接続されるべき端子以外の端子に接続されていること)が存在すると判断することができる。
【0031】
そして、メタル線22、24、26、28の全てに異常がない場合は、LED配置部56の全ての緑色LED58が点灯し、赤色LED60は点灯しない。また、メタル線22、24、26、28の1つ以上に異常がある場合は、LED配置部56の対応する赤色LED60の点灯や点滅によりメタル線の断線、ショートまたは混線を表示する。この場合、断線、ショート、混線の識別は、赤色LED60の点滅あるいは点灯の態様を変えることにより行う。
【0032】
なお、本発明の光メタル複合ケーブル検査装置は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、光ファイバの検査結果を表示するLED配列部の赤色LED、黄色LED、青色LEDの個数は適宜設定することができる。メタル線の検査結果を表示するLED配列部の構成も適宜設定することができる。また、前記実施形態の光メタル複合ケーブル検査装置からメタル線の検査機能を省略することにより光ケーブル検査装置としたり、前記実施形態の光メタル複合ケーブル検査装置から光ファイバの検査機能を省略することによりメタルケーブル検査装置としたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の光メタル複合ケーブル検査装置の一実施形態を示す概略正面図である。
【図2】光メタル複合ケーブルの一端に接続ユニット、他端に検査・表示ユニットを接続した状態を示す模式図である。
【図3】光メタル複合ケーブルの一端に接続ユニット、他端に検査・表示ユニットを接続した状態を示す模式図である。
【図4】LED配列部のLEDを点灯させるための回路を示す説明図である。
【符号の説明】
【0034】
10 接続ユニット
12 検査・表示ユニット
14 光メタル複合ケーブル
20、22、24、26、28 メタル線
30 発光素子
32 受光素子
34、36、38、40、42 接続線
44 赤色LED
46 黄色LED
48 青色LED
50 LED配列部
52 配線
54 配線
56 LED配置部
58 緑色LED
60 赤色LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ファイバを有する光ケーブルの一端に接続され、前記光ケーブルの光ファイバ同士を接続する接続ユニットと、
前記光ケーブルの他端に接続され、前記接続ユニットにより接続した光ファイバの一端に発光素子から光を入射させ、光ファイバの他端から出射した光を受光素子で受光することにより、接続した光ファイバを流れる光の減衰量を検査するとともに、光減衰量の検査結果を表示する検査・表示ユニットとを有する光ケーブル検査装置であって、
前記検査・表示ユニットは、複数の赤色LED、複数の黄色LEDおよび複数の青色または緑色LEDがこの順で直列に配置されたLED配列部を有し、前記光減衰量が第1の所定値を超えたときには、光減衰量の程度に応じて全LEDが点灯しないか、赤色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、前記光減衰量が第1の所定値以下で第2の所定値以上のときには、全赤色LEDおよび光減衰量の程度に応じて黄色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、光減衰量が第2の所定値未満のときには、全赤色LED、全黄色LEDおよび光減衰量の程度に応じて青色または緑色LEDの1つまたは2つ以上が点灯するとともに、赤色LEDの1つ以上、黄色LEDの1つ以上および青色または緑色LEDの1つ以上の近傍には、そのLEDに対応する光減衰量が数字で表示されていることを特徴とする光ケーブル検査装置。
【請求項2】
前記受光素子はフォトダイオードであり、前記各LEDは前記フォトダイオードによって得られる電力により発光するものであり、前記電力を各LEDに送るための並列配線は、前記LED配列部の一端に存在する赤色LEDに接続された配線から他端に存在する青色または緑色LEDに接続された配線にかけて順次抵抗が大きくなることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル検査装置。
【請求項3】
複数のメタル線を有するメタルケーブルの一端に接続され、前記メタルケーブルのメタル線同士を接続する接続ユニットと、
前記メタルケーブルの他端に接続され、前記接続ユニットにより接続したメタル線に電流を流し、接続したメタル線間の抵抗値を測定するとともに、前記抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を検査する検査・表示ユニットとをメタルケーブル検査装置であって、
前記接続ユニットは、前記メタルケーブルのメタル線同士を接続するための複数の並列に配置された接続線を有するとともに、前記複数の接続線は互いに異なる大きさの抵抗をもつことを特徴とするメタルケーブル検査装置。
【請求項4】
前記メタル線の1つとしてアース線を有し、前記アース線と他のメタル線との間の抵抗値を測定することを特徴とする請求項3に記載のメタルケーブル検査装置。
【請求項5】
前記検査・表示ユニットは、複数のLEDが配置されたLED配置部を有し、前記複数のLEDの点灯および/または点滅により前記メタル線の良、断線、ショートおよび混線を表示することを特徴とする請求項3または4に記載のメタルケーブル検査装置。
【請求項6】
複数の光ファイバおよび複数のメタル線を有する光メタル複合ケーブルの一端に接続され、前記光メタル複合ケーブルの光ファイバ同士およびメタル線同士を接続する接続ユニットと、
前記光メタル複合ケーブルの他端に接続され、前記接続ユニットにより接続した光ファイバの一端に発光素子から光を入射させ、光ファイバの他端から出射した光を受光素子で受光することにより、接続した光ファイバを流れる光の減衰量を検査するとともに、光減衰量の検査結果を表示し、かつ、前記接続ユニットにより接続したメタル線に電流を流し、接続したメタル線間の抵抗値を測定するとともに、前記抵抗値に基づいてメタル線の断線、ショートおよび混線の有無を検査する検査・表示ユニットとを有する光メタル複合ケーブル検査装置であって、
前記接続ユニットは、前記光メタル複合ケーブルのメタル線同士を接続するための複数の並列に配置された接続線を有するとともに、前記複数の接続線は互いに異なる大きさの抵抗をもち、
前記検査・表示ユニットは、複数の赤色LED、複数の黄色LEDおよび複数の青色または緑色LEDがこの順で直列に配置されたLED配列部を有し、前記光減衰量が第1の所定値を超えたときには、光減衰量の程度に応じて全LEDが点灯しないか、赤色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、前記光減衰量が第1の所定値以下で第2の所定値以上のときには、全赤色LEDおよび光減衰量の程度に応じて黄色LEDの1つまたは2つ以上が点灯し、光減衰量が第2の所定値未満のときには、全赤色LED、全黄色LEDおよび光減衰量の程度に応じて青色または緑色LEDの1つまたは2つ以上が点灯するとともに、赤色LEDの1つ以上、黄色LEDの1つ以上および青色または緑色LEDの1つ以上の近傍には、そのLEDに対応する光減衰量が数字で表示されていることを特徴とする光メタル複合ケーブル検査装置。
【請求項7】
前記受光素子はフォトダイオードであり、前記各LEDは前記フォトダイオードによって得られる電力により発光するものであり、前記電力を各LEDに送るための並列配線は、前記LED配列部の一端に存在する赤色LEDに接続された配線から他端に存在する青色または緑色LEDに接続された配線にかけて順次抵抗が大きくなることを特徴とする請求項6に記載の光メタル複合ケーブル検査装置。
【請求項8】
前記メタル線の1つとしてアース線を有し、前記アース線と他のメタル線との間の抵抗値を測定することを特徴とする請求項6または7に記載の光メタル複合ケーブル検査装置。
【請求項9】
前記検査・表示ユニットは、複数のLEDが配置されたLED配置部を有し、前記複数のLEDの点灯および/または点滅により前記メタル線の良、断線、ショートおよび混線を表示することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の光メタル複合ケーブル検査装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−236566(P2009−236566A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80709(P2008−80709)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(591086843)古河電工産業電線株式会社 (40)
【Fターム(参考)】