説明

光コネクタ装置

【課題】製造コストの低減と構造の簡素化を図り、特に出力側となる複数本の光ファイバーケーブルの個別的な脱着を可能とした光コネクタ装置を提供する。
【解決手段】コネクタ15付きの入力側の光ファイバーケーブル10にて入力された光信号を、同じくコネクタ15付きの二本の出力側の光ファイバーケーブル11,12に光分波するための光コネクタ装置である。光ジャンクションコネクタ1に、各コネクタ15が着脱可能に嵌合される入力側嵌合ポート4と二つの出力側嵌合ポート5,6をそれぞれに形成してある。光ジャンクションコネクタ1の内部での光路の交差位置には反射素子8の反射面を臨ませ、各コネクタ15には集光のためのレンズ19を内蔵してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送される光信号の中継とともに光分波または光合波を行うための光コネクタ装置に関し、特に自動車における各種電装機器の配索に利用される光通信や、宅内あるいはビル内の光通信に好適な光ジャンクションコネクタタイプの光コネクタ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車における情報伝達手段、例えばオーディオ系あるいは映像系の情報伝達手段として、銅線のワイヤハーネスに代わる光通信方式として、光ファイバーケーブルを用いた光ファイバー伝送方式が提案されている。この光ファイバー伝送方式は、単に光ファイバーケーブルそのものが軽量であるばかかりでなく、大容量伝送が可能で、しかも電波雑音障害を受けないので回路の遮蔽の必要がない等の利点を有しており、今後の一層の普及が有望視されている。このような光ファイバー伝送方式の普及と併せて、複数本の光ファイバーケーブルの取り回しをなくして、最短経路での光信号の多分割または多分岐を可能とする光分波器たる光ジャンクションコネクタの要請があり、これに類するものとして特許文献1および特許文献2に記載のものが提案されている。
【0003】
特許文献1に記載の光分波器はいわゆる2分岐タイプのもので、光機能素子として光波長分離機能を有する光フィルターを用いており、入力側ファイバーから入力された光信号のうち、光フィルターにて特定波長の信号光で反射されたものが一方の出力側ファイバーから出力され、光フィルターをそのまま通過した光信号が他方の出力側ファイバーから出力されることになる。
【0004】
また、特許文献2に記載の光分波器はいわゆる4分岐タイプのもので、入力側ファイバーに一方のコネクタを接続するとともに、4本の出力側光ファイバーを集約した上でこれらが共有する他方のコネクタを接続し、双方のコネクタ同士を嵌合させることで、他方のコネクタに内蔵された光導波路部材を介して、入力側ファイバーと各出力側ファイバーとを光結合するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−118223号公報
【特許文献2】特開2005−189815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1,2に記載された従来の光分波器にあっては、いずれも伝送損失または光結合損失を最小化するべく光学系の光軸合わせに主眼を置いた構成となっているため、製造コストが高いものとなる。また、最短経路での光信号の多分割または多分岐を可能とする光分波器たる光ジャンクションコネクタとして、伝送損失の大小に拘らずに特に出力側となる複数本の光ファイバーケーブルの個別的な脱着を可能とした光ジャンクションコネクタの要請があるが、特許文献1,2に記載の技術ではかかる要請に対して十分に応えることができない。
【0007】
より具体的には、特許文献1に記載の光分波器は、光機能素子として光フィルターを用いているため、単に製造コストが高いものとなるだけでなく、フィルタリングによらない分波には対応することができず、また入力側および出力側のそれぞれのファイバーケーブルの脱着が想定されておらず、柔軟性の面で必ずしも十分でない。
【0008】
また、特許文献2に記載の光分波器は、他方のコネクタに内蔵された光導波路部材を光結合に用いているため、構造が複雑で製造コストが高いものとなるだけでなく、コネクタによる脱着が可能な構造ではあっても、複数の出力側ファイバーを一括しての脱着であるため、その脱着自由度が著しく制限され、上記と同様に柔軟性の面で必ずしも十分でない。
【0009】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、製造コストの低減と構造の簡素化を図りながら、特に出力側となる複数本の光ファイバーケーブルの個別的な脱着を可能とした光コネクタ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、入力側の光ファイバーケーブルによって伝送される光信号を複数の出力側の光ファイバーケーブルに光分波を行う光コネクタ装置であって、入力側の光ファイバーケーブルに接続された光ジャンクションコネクタと、それぞれに独立した出力側の光ファイバーケーブルに個別に接続された複数のケーブル側コネクタと、上記光ジャンクションコネクタに形成され、それぞれのケーブル側コネクタが着脱可能に嵌合される複数の出力側嵌合ポートと、上記入力側の光ファイバーケーブルと各出力側嵌合ポートとの光軸の交点位置に反射面が臨むように設けられ、入力側の光ファイバーケーブルから入射した光信号をそれぞれの出力側嵌合ポートに向けて反射させる反射部材と、上記各光ファイバーケーブルの端末と反射部材との間に設けられたレンズと、を備えていることを特徴とする。
【0011】
この場合において、請求項2に記載のように、上記入力側の光ファイバーケーブルにケーブル側コネクタが接続されているとともに、上記光ジャンクションコネクタには入力側嵌合ポートが形成されていて、上記入力側の光ファイバーケーブルに付帯するケーブル側コネクタが入力側嵌合ポートに対して着脱可能に嵌合されるようになっていることが、光ファイバーケーブルの脱着自由度の向上の上で望ましい。
【0012】
また、光結合のためのレンズは、ケーブル側コネクタのほか光ジャンクションコネクタにも設けることができ、請求項3に記載の発明は前者の場合で、上記出力側嵌合ポートおよび入力側嵌合ポートに嵌合されるそれぞれのケーブル側コネクタに、光ファイバーケーブルの端末とは非接触状態のレンズを設けてあることを特徴とする。同様に、請求項4に記載の発明は後者の場合で、上記出力側嵌合ポートおよび入力側嵌合ポートと反射部材との間の光路にレンズを設けてあることを特徴とする。
【0013】
ここで、請求項5に記載のように、上記入力側の光ファイバーケーブルと複数の出力側の光ファイバーケーブルの入出力関係が可逆であって、その入出力関係を逆にすることで、複数の出力側の光ファイバーケーブルによって伝送される光信号を光合波して入力側の光ファイバーケーブルへの出力が可能となっていることが望ましい。こうすることにより、本発明に係る光コネクタ装置はいわゆる光分波器としてだけでなく、光合波器としても使用することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、光分波に際して光フィルター等の高価な光機能素子を用いる必要がないため、製造コストの低減を図ることができ、また、光ジャンクションコネクタは少なくとも複数の出力側嵌合ポートと反射部材を備えていれば良く、これによってもまた製造コストの低減と構造の簡素化を図ることができる。さらに、少なくとも複数の出力側の光ファイバーケーブルは、光ジャンクションコネクタに対してケーブル側コネクタをもって個別的且つ積極的な脱着嵌合が可能であるため、脱着自由度および柔軟性が高いものとなるほか、配索時の引き回し性や作業性も良好なものとなる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、入力側の光ファイバーケーブルについても光ジャンクションコネクタに対するその脱着嵌合が可能であるため、上記脱着自由度および柔軟性が一段と高いものとなるとともに、配索時の引き回し性や作業性も一段と良好なものとなる。
【0016】
請求項3,4に記載の発明によれば、レンズは光ファイバーケーブルの端末に対して非接触であるため、例えば振動を伴うような使用環境下においても双方の端面が摩耗することがなく、両者の長寿命化を図ることが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、実質的に光分波器としての機能に加えて、光合波器としての機能を有するものであるから、簡単な構造でありながら光コネクタ装置としての高機能化と汎用化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る光コネクタ装置の第1の実施の形態としてその全体構造を示す斜視図。
【図2】図1に示した光ジャンクションコネクタ単独での斜視図。
【図3】図1に示したケーブル側コネクタ単独での斜視図。
【図4】図3に示したケーブル側コネクタの分解図。
【図5】図1の光コネクタ装置において入力側の光ファイバーケーブルの軸心を通る垂直断面説明図。
【図6】図2に示した光ジャンクションコネクタの分解斜視図。
【図7】図6に示した反射素子の拡大斜視図。
【図8】図6のA−A線に沿う半断面拡大斜視図。
【図9】図1に示した光コネクタ装置の接合面を通る水平断面説明図。
【図10】図9の要部拡大図。
【図11】本発明に係る光コネクタ装置の第2の実施の形態として光ジャンクションコネクタの構造を示す分解斜視図。
【図12】図11の光ジャンクションコネクタにおいて一方のハーフケースの向きを変えた場合の分解斜視図。
【図13】光ジャンクションコネクタとケーブル側コネクタとの嵌合状態における光コネクタ装置の接合面を通る水平断面説明図。
【図14】図13の光コネクタ装置において入力側の光ファイバーケーブルの軸心を通る垂直断面説明図。
【図15】図13の要部拡大図。
【図16】本発明に係る光コネクタ装置の第3の実施の形態としてその全体構造を示す斜視図。
【図17】図16に示した光ジャンクションコネクタ単独での斜視図。
【図18】図16に示した光コネクタ装置の分解斜視図。
【図19】図18における反射素子の要部拡大斜視図。
【図20】図16に示した光コネクタ装置の接合面を通る水平断面での要部拡大説明図。
【図21】図16に示した光コネクタ装置において入力側の光ファイバーケーブルの軸心を通る垂直断面での要部拡大説明図。
【図22】本発明に係る光コネクタ装置の第4の実施の形態としてその全体構造を示す斜視図。
【図23】図22に示した光ジャンクションコネクタ単独での斜視図。
【図24】図22に示した光コネクタ装置の分解斜視図。
【図25】図22に示した光コネクタ装置の水平な接合面を通る水平断面での要部拡大説明図。
【図26】図22に示した光コネクタ装置において垂直な接合面を通る垂直断面での要部拡大説明図。
【図27】本発明に係る光コネクタ装置の第5の実施の形態としてその全体構造を示す斜視図。
【図28】図27における光ジャンクションコネクタと反射素子との関係を示す分解斜視図。
【図29】図28の背面斜視図。
【図30】(A)は図28,29に示した反射素子の拡大斜視図、(B)は同図(A)の要部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜10は本発明に係る光コネクタ装置のより具体的な第1の実施の形態を示す図であり、ここではいわゆる2分岐(2分波)タイプのものの例を示している。特に、図1は光ジャンクションコネクタ1と入力側および出力側の光ファイバーケーブル10〜12からなる光コネクタ装置全体の斜視図を、図2は光ジャンクションコネクタ1単独での斜視図をそれぞれに示し、また図3以下の図面はそれらの細部の構造を示している。
【0020】
図1,2に示すように、光ジャンクションコネクタ1は略立方体のブロック形状をなす六面体のものとして形成されていて、この光ジャンクションコネクタ1の一つの面1aの中央部に、後述する着脱可能なコネクタ嵌合をもって単一の入力側の光ファイバーケーブル10が接続される。その一方、その入力側の光ファイバーケーブル10が接続された面1aに隣接しつつ相互に正対することになる二つの面1b,1dの中央部には、後述する着脱可能なコネクタ嵌合をもって出力側の光ファイバーケーブル11,12が個別に接続される。
【0021】
入力側の光ファイバーケーブル10にて光ジャンクションコネクタ1に入力された光信号は、後述するように内蔵された反射部材たる反射素子8にて互いに逆向きの二方向に反射・分岐していわゆる光分岐されて、それぞれの出力側の光ファイバーケーブル11,12から出力されることになる。それ故に、光ジャンクションコネクタ1の内部では、入力側の光ファイバーケーブル10の光軸と一対の出力側の光ファイバーケーブル11,12の光軸が共に同一平面上に位置していることになる。
【0022】
図1のほか図3,4に示すように、入力側および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル10〜12の端部には、それぞれに樹脂製のケーブル側コネクタ15が接続されている。このケーブル側コネクタ15の基本構造は周知のLANケーブルコネクタあるいは電話線コードコネクタと同様であって、図3,4に示すように、略角柱状のコネクタハウジング16の一側面には、係止突起17aを有し且つその根元部から弾性変形可能な爪片17を一体に形成してある。
【0023】
また、図5に示すように、コネクタハウジング16における有底円筒状の中空部18に光ファイバーケーブル10または11,12の端末部をレンズ19およびフェルール20とともに圧入固定して、必要に応じてフェルール20はコネクタハウジング16に接着固定してある。光ファイバーケーブル10または11,12の端面は所定の曲面形状となるように予め研磨加工を施してあり、この光ファイバーケーブル10または11,12の端面は、中空部18の最奥部に位置することになるレンズ19に対して非接触としてある。そして、コネクタハウジング16の挿入方向先端面には単一の透孔21を貫通形成してあり、この透孔21の中心はそれぞれの光ファイバーケーブル10または11,12の光軸と一致させてある。
【0024】
なお、図5から明らかなように、光ジャンクションコネクタ1側の後述する嵌合ポート4〜6のいずれかにケーブル側コネクタ15に挿入したときには、周知のように上記爪片17に付帯する係止突起17aが嵌合ポート4〜6側の位置決め突起22と係合することになり、これによってその嵌合ポート4〜6からのケーブル側コネクタ15の抜け止め機能が発揮されることになる。
【0025】
その一方、図5のほか図6に示すように、光ジャンクションコネクタ1のコネクタハウジング2は、上下二分割構造とした二つ一組の矩形状のハーフケース2A,2Bをもって形成されていて、それらのハーフケース2A,2Bの接合面3同士を図示しない凹凸嵌合等による位置決め手段、例えば後述する図12のように位置決め突起12と位置決め凹部13との凹凸嵌合により相対位置決めを行った上で接着接合されている。
【0026】
この構造のために、光ジャンクションコネクタ1に直接的に形成されている各要素、すなわち後述する入力側嵌合ポート4、出力側嵌合ポート5,6、取付孔7および光路9a〜9c等は、接合面3をもって一方のハーフケース2A側と他方のハーフケース2B側とに二分割されていて、上記の接着接合をもって初めて本来の形状のものとなる。
【0027】
したがって、先に述べたように、入力側の光ファイバーケーブル10の光軸と一対の出力側の光ファイバーケーブル11,12の光軸とが共有している同一平面とは、上記接合面3にほかならないことになる。なお、ハーフケース2A,2B同士の接着接合は一例にすぎず、これに代えて例えば溶着、圧入、嵌合あるいはねじ止め等の固定手段を採用することももちろん可能である。
【0028】
光ジャンクションコネクタ1におけるコネクタハウジング2の一つの面1aには矩形状の入力側嵌合ポート4が開口形成されているとともに、その入力側嵌合ポート4が形成された面1aに正対する面1cには後述する反射部材としての反射素子8を挿入するための矩形状の取付孔7が形成されている。また、上記入力側嵌合ポート4が形成された面1aに隣接しつつ互いに正対することになる二つの面1b,1dには同じく矩形状の出力側嵌合ポート5,6が開口形成されている。
【0029】
そして、図1に示したように、入力側嵌合ポート4には入力側の光ファイバーケーブル10に付帯するケーブル側コネクタ15が着脱可能に嵌合されるとともに、出力側嵌合ポート5,6には出力側の光ファイバーケーブル11または12に付帯するケーブル側コネクタ15がそれぞれに着脱可能に嵌合される。なお、図5に示すように、入力側嵌合ポート4および出力側嵌合ポート5,6の開口縁には位置決め突起22が形成されていて、この位置決め突起22が相手側となるケーブル側コネクタ15の爪片17に付帯する係止突起17aと係合して抜け止め機能を発揮するものであることは先に述べたとおりである。
【0030】
同様に、光ジャンクションコネクタ1の内部では、入力側の光ファイバーケーブル10の光軸と一対の出力側の光ファイバーケーブル11,12の光軸が共に同一平面上に位置するように設定されていることは先に述べたとおりである。このようなことから、入力側の光ファイバーケーブル10と出力側の光ファイバーケーブル11,12相互間での光信号の授受のために、図6に示すように、光ジャンクションコネクタ1のコネクタハウジング2には、各嵌合ポート4〜6を軸線方向に延長するかたちで上記光信号の通路となる角孔状の光路9a〜9cが形成されている。そして、一つの入力側嵌合ポート4と二つの出力側嵌合ポート5,6とを有する図6の例では、結果としてそれぞれの光路9a〜9c同士がT字状に交差している(図10も参照のこと)。
【0031】
また、光ジャンクションコネクタ1のコネクタハウジング2のうち入力側嵌合ポート4と正対するように形成された取付孔7もまた上記光路9a〜9cと同一平面上に位置しているとともに、当該光路9a〜9cに交差していて、結果として、図8,10にも示すように、上記T字状の光路9a〜9cと取付孔7とはコネクタハウジング2の接合面3において十字状の通路空間を形成している。そして、図2,5のほか図6に示すように、取付孔7には反射部材として図7に示すような棒状の反射素子8を圧入してある。
【0032】
この反射素子8は、入力側嵌合ポート4側から入射した光信号を出力側嵌合ポート5,6へと二分割(二分岐による光分波)するために、その先端の頂角θが90度の山形状に形成されていて、そのために相互に独立した二つの反射面8a,8bを有しているとともに、それらの反射面8a,8bを光路9a〜9c同士の交点位置に臨ませてある。より詳しくは、図8に示すように、取付孔7のうち光路9a〜9cに臨む先端位置にはV字状の突き当て面23を形成してあり、この突き当て面23に対して反射素子8の先端の反射面8a,8bの一部を当接させることで当該反射素子8の位置決め、ひいては光路9a〜9cに対する反射面8a,8bの位置決めがなされている。
【0033】
ここで、光ジャンクションコネクタ1のコネクタハウジング2を形成することになる二つ一組のハーフケース2A,2Bは、例えば結晶性の熱可塑性樹脂で特に表面光沢性に優れたPBT(ポリブチレンテレフタレート)にて形成され(グレードとしては、GF15%強化以上のものが望ましい。)、反射素子8もまた同じ材料にて形成される。ただし、光ジャンクションコネクタ1の内部での反射を防止するためにハーフケース2A,2Bについては黒色のものとし、他方、反射素子8については、光信号の積極的な反射拡散を考慮して白色または乳白色のものとしてある。ただし、所要の機能さえ満たし得れば、コネクタハウジング2および反射素子8共に他の色のPBTや他の材料にて形成することももちろん可能である。
【0034】
したがって、このように構成された光コネクタ装置では、単一の入力側の光ファイバーケーブル10にて入射された光信号は、その入力側の光ファイバーケーブル10に付帯しているケーブル側コネクタ15に内蔵されているレンズ19にて集光されて、図7に示すように反射素子8における二つの反射面8a,8bに均等に跨るようにスポット状に照射されることになる(スポット部を符号Sで示す。)。こうして二つの反射面8a,8bに照射された光信号を二分割するべく、図10に示すように、当該反射面8a,8bにて左右の出力側の光ファイバーケーブル11,12に向けてそれぞれに反射させる。
【0035】
そして、その反射光を各光ファイバーケーブル11,12に付帯しているケーブル側コネクタ15のレンズ19にて出力側の光ファイバーケーブル11,12のコアの直径におさまる大きさに集光した上で、当該出力側の光ファイバーケーブル11,12に導くことで、それぞれの出力側の光ファイバーケーブル11,12を通じて光信号が出力されることになる。
【0036】
故に、光ジャンクションコネクタ1は、入力側の光ファイバーケーブル10および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル11,12が共に着脱可能なコネクタ結合でありながらも、簡単な構造のもとで二分割タイプの光分波器としての十分な機能を発揮することになる。そして、光ジャンクションコネクタ1に対して入力側および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル10および11,12が個別的に且つ積極的な脱着嵌合が可能であるため、脱着自由度および柔軟性が高いものとなり、特に配索時の引き回し性や作業性が良好なものとなる。
【0037】
また、光ジャンクションコネクタ1を多面体である六面体形状のものとして、入力側嵌合ポート4および出力側嵌合ポート5,6のほか、反射素子8の取付孔7までも多面体の面ごとに独立させてあることから、例えばそれぞれのポートを一列に隣接配置した場合のような構造の錯綜化を回避でき、これによってもまた構造の簡素化を図る上で好ましいものとなる。
【0038】
加えて、反射部材である反射素子8が各出力側嵌合ポート5,6ごとに独立した反射面8a,8bを有していることにより、反射素子8としては単一のものでよく、部品点数の削減と一層の構造の簡素化に寄与することができるほか、反射素子8は光ジャンクションコネクタ1のハウジング2と同様の樹脂製のものを用いているため、成形性および組立性に優れるとともに、コスト的にも有利となる。
【0039】
ここで、上記入力側の光ファイバーケーブル10と出力側の光ファイバーケーブル11,12の入出力関係は可逆であるから、その入出力関係を逆にして光合波器としての使用も可能である。すなわち、図10に示した出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル11,12によって伝送されてくる光信号を光ジャンクションコネクタ1にて光合波して、入力側の光ファイバーケーブル10への出力が可能であることは言うまでもない。
【0040】
さらに、入力側の光ファイバーケーブル10については、必要に応じて、ケーブル側コネクタ15による脱着可能な構造とせずに、光ジャンクションコネクタ1に対して脱着不能な結合方式としても良い。
【0041】
図11〜15は本発明に係る光コネクタ装置のより具体的な第2の実施の形態を示す図であり、先の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0042】
特にこの第2の実施の形態では、図11,12に示すように、光ジャンクションコネクタ1におけるコネクタハウジング2を形成することになるハーフケース2A,2B同士の接合面3での接合に際して、その接合面3に予め形成されたハーフケース2B側の位置決め突起12とハーフケース2A側の位置決め凹部13との凹凸嵌合により両者の相対位置決めがなされることになる。ただし、図12以外の図11,13および図14,15においては、上記位置決め突起12と位置決め凹部13を図示省略している。
【0043】
また、図13〜15に示すように、この第2の実施の形態では、入力側および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル10および11,12に付帯しているケーブル側コネクタ25にレンズが内蔵されておらず、代わって光ジャンクションコネクタ1側の光路9a〜9c上にレンズ29を配置してある。より詳しくは、図14,15に示すように、入力側嵌合ポート4および出力側嵌合ポート5,6のそれぞれの奥部側においてその光路9a〜9c上にスロット状のレンズ収容部30が形成されていて、そのレンズ収容部30にレンズ29を挿入配置してある。
【0044】
この第2の実施の形態によれば、入力側および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル10および11,12の端面とレンズ29とが大きく離間することになるので、両者の非接触状態を確実に維持することができ、例えば振動を伴うような使用環境下、特に車載状態下においても双方の端面が摩耗することがなく、両者の長寿命化を図る上で有利となる。
【0045】
図16〜21は本発明に係る光コネクタ装置のより具体的な第3の実施の形態を示す図であり、先の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0046】
図1,2に示した第1の実施の形態における六面体形状の光ジャンクションコネクタ1は、天地両面を除く周囲の四面に入力側嵌合ポート4と出力側嵌合ポート5,6および取付孔7が設定されてはいても、天地両面1e,1fは有効利用されずに空いたままとなっている。そこで、図16〜18に示した第3の実施の形態では、六面体形状の光ジャンクションコネクタ1における天地両面1e,1fにも出力側嵌合ポート35,36を設定して、いわゆる4分割タイプの光分波器として機能させるようにしたものである。
【0047】
図16〜18のほか図20,21に示すように、光ジャンクションコネクタ1の天地両面1e,1fには出力側嵌合ポート35または36が開口形成されているとともに、それらの出力側嵌合ポート35,36に連続するように光路39d,39eも形成されている。これらの天地両面1e,1fに開口形成される出力側嵌合ポート35,36のほか、その出力側嵌合ポート35,36と光路39d,39eとの関係は、他の二つの出力側嵌合ポート5,6と同様のものであって、これらの天地両面1e,1fの出力側嵌合ポート35,36にも出力側の光ファイバーケーブル33または34がケーブル側コネクタ15をもって着脱可能に嵌合される。同時に、天地両面1e,1fの出力側嵌合ポート35,36に付帯している光路39d,39eは、先の光路9a〜9c同士の交点位置にて交差している。
【0048】
また、図17,18において、取付孔37に挿入されている反射部材としての反射素子38は、位置的には図2のものと同一ではあるものの、単一の入力側の光ファイバーケーブル10から入射された光信号を出力側の光ファイバーケーブル11,12,33,34と同数に四分割する必要があるために、その先端の形状が図7のものと異なっている。
【0049】
より詳しくは、図18のほか図19,20に示すように、取付孔37のうち光路9a〜9cおよび39d,39eに臨む先端位置にはショルダー凸部39aを形成してある一方、反射素子38の先端形状は四角錐形状とすることで相互に独立した四つの反射面38a〜38dを形成してある。この四角錐形状の頂部をはさんで反射面38a,38b同士のなす角度および同じく頂部をはさんで反射面38c,38d同士のなす角度は、図7と同様に共に90度に設定してある。また、反射素子38の先端部のうち反射面38a〜38d以外の部分にはショルダー凹部40を形成してあり、図20に示すように取付孔37側のショルダー凸部41に対して反射素子38のショルダー凹部40を当接させることで当該反射素子38の位置決め、ひいては光路9a〜9cおよび39d,39eに対する反射面38a〜38dの位置決めがなされている。
【0050】
したがって、この第3の実施の形態の光コネクタ装置では、図20,21に示すように、単一の入力側の光ファイバーケーブル10にて入射された光信号は、その光ファイバーケーブル10のケーブル側コネクタ15に内蔵されているレンズ19にて集光されて、反射素子38における四つの反射面38a〜38d同士の中心位置、すなわち四つの反射面38a〜38dに均等に跨るようにスポット状に照射されることになる。こうして四つの反射面38a〜38dに照射された光信号を四分割するべく、当該反射面38a〜38dにて左右および上下の出力側の光ファイバーケーブル11,12および33,34に向けてそれぞれに反射させる。そして、その反射光をそれぞれの光ファイバーケーブル11,12および33,34のケーブル側コネクタ15に内蔵されているレンズ19にて出力側の各光ファイバーケーブル11,12および33,34のコアの直径におさまる大きさに集光した上で、当該出力側の光ファイバーケーブル11,12および33,34に導くことで、それぞれの出力側の光ファイバーケーブル11,12および33,34を通じて光信号が出力されることになる。
【0051】
このように第3の実施の形態によれば、入力側の光ファイバーケーブル10および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル11,12および33,34が共に着脱可能なコネクタ結合でありながらも、簡単な構造のもとで四分割タイプの光分波器としての十分な機能を発揮することになる。そして、光ジャンクションコネクタ1に対して入力側および出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル10〜12および33,34が個別的且つ積極的な脱着嵌合が可能であるため、脱着自由度および柔軟性が高いものとなり、特に配索時の引き回し性や作業性が良好なものとなる。
【0052】
また、上記入力側の光ファイバーケーブル10と出力側の光ファイバーケーブル11,12および33,34の入出力関係は可逆であるから、その入出力関係を逆にして四つの光入力信号の光合波器としての使用も可能であることは言うまでもない。
【0053】
さらに、上記のような四分割(四分岐)の光ジャンクションコネクタ1でありながらも、必要に応じて三分割(三分岐)の光ジャンクションコネクタとしての使用も可能である。その場合には、四本の出力側の光ファイバーケーブル11,12および33,34のうちいずれか一本を外して、その出力側の光ファイバーケーブルを外した出力側嵌合ポート5,6および35,36のうちのいずれかにケーブル側コネクタとほぼ同構造の栓体を嵌合させ、もって光信号の漏洩を防止するものとする。
【0054】
図22〜26は本発明に係る光コネクタ装置のより具体的な第4の実施の形態を示す図であり、この第4の実施の形態では、図11〜15に示した第2の実施の形態における構造と図16〜21に示した第3の実施の形態における構造とを組み合わせたものである。つまり、図14,15と同様に各レンズ29を光ジャンクションコネクタ1側に内蔵させた上で、図16,18と同様に出力側の光ファイバーケーブル11,12および33,34を合計で4本として、四分割タイプの光分波器として機能させるようにしたものである。なお、先に説明した第2,第3の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0055】
図22〜24に示すように、この第4の実施の形態における光ジャンクションコネクタ51の外観は、図16〜18に示した第3の実施の形態のものと比べて大差なく、コネクタハウジング2が四つのクウォーターケース52A〜52Dにて形成されている点でのみ異なっている。詳しくは、図16,17に示した第3の実施の形態におけるハーフケース2Aがさらに細分割されていて、図22〜24に示すように、光ジャンクションコネクタ51のコネクタハウジング2は4分割されたクウォーターケース52A〜52Dをもって形成されている。この結果、図22,23のように組み立てられた光ジャンクションコネクタ51のハウジング2は、水平な接合面3のほかに、それに直交する垂直な接合面53を有していることになる。
【0056】
その上で、ハウジング2の天地両面に開口された出力側嵌合ポート35,36に付帯する光路39d,39eについても、図26に示すように、図25の示した出力側嵌合ポート5,6に付帯する光路9b,9c側と同様のレンズ29の保持構造を採用してある。
【0057】
したがって、この第4の実施の形態では、図16〜21に示した第3の実施の形態と比べて、それぞれのレンズ29がケーブル側コネクタ25ではなく、光ジャンクションコネクタ51のハウジング2側に内蔵されている点で相違するだけであるから、光結合機能としては何ら異なるところがなく、第3の実施の形態のものと同様の効果が得られることになる。
【0058】
図27〜30は本発明に係る光コネクタ装置のより具体的な第5の実施の形態を示す図であり、この第5の実施の形態では、光ジャンクションコネクタ60を六角柱形状の八面体のものとし、コネクタ嵌合により着脱可能な一本の入力側の光ファイバーケーブル10に対して同じくコネクタ嵌合により着脱可能な6本の出力側の光ファイバーケーブル61〜66を付帯させて、いわゆる六分割(六分岐)の光分波器として機能させるようにしたものである。
【0059】
より具体的には、図27,28に示すように、八面体形状の光ジャンクションコネクタ60の天地両面のいずれか一方に相当する面に入力側嵌合ポート67が形成されていて、この入力側嵌合ポート67に対しケーブル側コネクタ68を介して入力側の光ファイバーケーブル10を着脱可能に嵌合させてある。他方、光ジャンクションコネクタ60の天地両面の他方に相当する面、すなわち入力側嵌合ポート67が形成された面と正対する面には、反射手段としての反射素子69を挿入するための取付孔70が形成されていて、この取付孔70に反射素子69を圧入固定してある。
【0060】
反射素子69は、単一の入力側の光ファイバーケーブル10にて入力された光信号を6本の出力側の光ファイバーケーブル61〜66に向けて六分岐する必要があることから、反射素子69の先端面は図30に示すように六角錐形状に形成されていて、結果として六面の反射面69a〜69fを有していることになる。
【0061】
また、八面体形状の光ジャンクションコネクタ60の周囲六面のそれぞれには出力側嵌合ポート71が個別に形成されていて、これらの各出力側嵌合ポート71に対しケーブル側コネクタ72を介してそれぞれに出力側の光ファイバーケーブル61〜66を着脱可能に嵌合させてある。
【0062】
なお、この第5の実施の形態では、光ジャンクションコネクタ60の内部構造は特に図示していないが、入力側の光ファイバーケーブル10と反射素子69との関係のほか、反射素子69と出力側のそれぞれの光ファイバーケーブル61〜66との関係等については、先の第1〜第4の実施の形態のものと基本的に同様である。それ故に、光信号の集光に必要なレンズは、第1,第3の実施の形態のようにそれぞれのケーブル側コネクタ68,72に内蔵しても良く、また第2,第4図の実施の形態のように光ジャンクションコネクタ60に内蔵しても良い。
【0063】
以上の構成により、第5の実施の形態では、入力側の光ファイバーケーブル10にて入力された光信号は、反射素子69の端面中央部、すなわち六面の反射面69a〜69fに均等に跨るようにスポット状に集光・照射されることから、これらの各反射面69a〜69fで反射した光信号がそれぞれの出力側の光ファイバーケーブル61〜66に集光され、その結果として入力された光信号は六分岐された上でそれぞれの出力側の光ファイバーケーブル61〜66から出力されることになる。これにより、六分割(六分岐)の光分波器としての機能を実現できることになる。
【0064】
ここで、図7のほか図19および図30から明らかなように、光ジャンクションコネクタでの分割数(分岐数)の増加に伴い反射素子8,38,69の反射面の数が増加すると、その反射素子8,38,69の先端面形状が多角錐形状のものとなることが理解できる。したがって、図27のような六分割タイプのほか、それよりもさらに分割数が増加する場合には、光信号の減衰等を考慮しなければ、反射素子8,38,69の先端面形状を円錐形状とすることもまた可能である。
【0065】
また、特許請求の範囲に記載した事項以外の本発明の特徴を記載するならば、下記のとおりである。
【0066】
(ア)請求項3または4に記載の光コネクタ装置を前提に、光ジャンクションコネクタは多面体形状のものであり、いずれか一つの面に入力側嵌合ポートを形成してあるとともに、それ以外の少なくとも二つの面にそれぞれに出力側嵌合ポートを形成してあること。
【0067】
(イ)上記(ア)を前提として、多面体形状の光ジャンクションコネクタのうち入力側嵌合ポートが形成された面と正対する面以外の少なくとも二つの面にそれぞれに出力側嵌合ポートを形成してあるとともに、入力側嵌合ポートが形成された面と正対する面には取付孔を形成してあり、この取付孔に反射部材を挿入して、その反射面を各出力側嵌合ポートと入力側嵌合ポートとの光軸の交点位置に臨ませてあること。
【0068】
(ウ)上記(イ)を前提に、反射部材は、各出力側嵌合ポートごとに独立した反射面を有していること。
【0069】
上記(ア)の構造によれば、光ジャンクションコネクタを多面体形状のものとして、入力側嵌合ポートおよび出力側嵌合ポートのそれぞれを多面体の面ごとに独立させてあり、さらに上記(イ)の構造によれば、上記(ア)の構成に加えて、反射部材を挿入するための取付穴までも特定の面をもって独立させてあるため、例えばそれぞれのポートを一列に隣接配置した場合のような構造の錯綜化を回避でき、これによってもまた構造の簡素化を図る上で一段と有利となる。さらに、反射部材として樹脂製のものを用いれば、成形性および組立性に優れたものとなる。
【0070】
上記(ウ)の構造によれば、反射部材が各出力側嵌合ポートごとに独立した反射面を有していることにより、反射部材としては単一のものでよく、部品点数の削減と一層の構造の簡素化に寄与することができる。
【符号の説明】
【0071】
1…光ジャンクションコネクタ
2…コネクタハウジング
2A,2B…ハーフケース
4…入力側嵌合ポート
5,6…出力側嵌合ポート
7…取付孔
8…反射部材としての反射素子
8a,8b…反射面
9a〜9c…光路
10…入力側の光ファイバーケーブル
11,12…出力側の光ファイバーケーブル
15…ケーブル側コネクタ
19…レンズ
25…ケーブル側コネクタ
29…レンズ
33,34…出力側の光ファイバーケーブル
35,36…出力側嵌合ポート
37…取付孔
38…反射部材としてに反射素子
38a〜38d…反射面
39d,39e…光路
51…光ジャンクションコネクタ
52A〜52D…クウォーターケース
60…光ジャンクションコネクタ
61〜66…出力側の光ファイバーケーブル
67…入力側嵌合ポート
68…ケーブル側コネクタ
69…反射部材としての反射素子
69a〜69f…反射面
70…取付孔
71…出力側嵌合ポート
72…ケーブル側コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力側の光ファイバーケーブルによって伝送される光信号を複数の出力側の光ファイバーケーブルに光分波を行う光コネクタ装置であって、
入力側の光ファイバーケーブルに接続された光ジャンクションコネクタと、
それぞれに独立した出力側の光ファイバーケーブルに個別に接続された複数のケーブル側コネクタと、
上記光ジャンクションコネクタに形成され、それぞれのケーブル側コネクタが着脱可能に嵌合される複数の出力側嵌合ポートと、
上記入力側の光ファイバーケーブルと各出力側嵌合ポートとの光軸の交点位置に反射面が臨むように設けられ、入力側の光ファイバーケーブルから入射した光信号をそれぞれの出力側嵌合ポートに向けて反射させる反射部材と、
上記各光ファイバーケーブルの端末と反射部材との間に設けられたレンズと、
を備えていることを特徴とする光コネクタ装置。
【請求項2】
上記入力側の光ファイバーケーブルにケーブル側コネクタが接続されているとともに、上記光ジャンクションコネクタには入力側嵌合ポートが形成されていて、上記入力側の光ファイバーケーブルに付帯するケーブル側コネクタが入力側嵌合ポートに対して着脱可能に嵌合されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ装置。
【請求項3】
上記出力側嵌合ポートおよび入力側嵌合ポートに嵌合されるそれぞれのケーブル側コネクタに、光ファイバーケーブルの端末とは非接触状態のレンズを設けてあることを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ装置。
【請求項4】
上記出力側嵌合ポートおよび入力側嵌合ポートと反射部材との間の光路にレンズを設けてあることを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ装置。
【請求項5】
上記入力側の光ファイバーケーブルと複数の出力側の光ファイバーケーブルの入出力関係が可逆であって、その入出力関係を逆にすることで、複数の出力側の光ファイバーケーブルによって伝送される光信号を光合波して入力側の光ファイバーケーブルへの出力が可能となっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2011−158497(P2011−158497A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17590(P2010−17590)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)