光ディスク装置及び光ディスクの記録再生方法
【課題】複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理する光ディスク装置及びその記録再生方法を提供する。
【解決手段】本発明では、複数の光ディスクの管理情報をメモリに保持し、該メモリが保持する光ディスクの一部または全部の管理情報を光ディスクに記録する。
【解決手段】本発明では、複数の光ディスクの管理情報をメモリに保持し、該メモリが保持する光ディスクの一部または全部の管理情報を光ディスクに記録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク記録再生装置およびその動作方法に関し、特に複数枚の光ディスクの記録再生を行うのに有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
企業や官公庁、SOHO(Small Office/Home Office)及び個人なども、取り扱う電子データの情報量はますます増加する傾向にあり、大容量の情報を格納する媒体が必要不可欠になってきている。一方、「グリーンIT(Information Technology)」をキーワードに掲げ地球環境保護のため、より消費電力が低い装置類を導入する傾向が強くなってきている。このような状況の中、光ディスクは情報を保持するための電力をほぼ必要とせず、またBD(Blu−ray Disc)に代表されるようにますます大容量化を目指した技術開発も盛んに行われており、前記大容量の情報を格納する媒体として注目を集めている。
【0003】
また、この光ディスクを複数枚使用したライブラリ装置や、電子データのバックアップなどを目的としたアーカイブ装置の課題を解決するための発明もなされている。
【0004】
例えば特許文献1には「光ディスクライブラリ装置の収納部13に収納される複数枚の光ディスクカートリッジ12B〜12Gの個々の光ディスク1の欠陥管理領域の情報を集結し、それを1枚の光ディスクカートリッジ12Aの光ディスク1へ書き込んでおくことにより、光ディスクカートリッジ12B〜12Gの中から1枚をシークする命令が出されると、そのシークされた光ディスクカートリッジの光ディスクの欠陥管理領域の情報を光ディスクカートリッジ12Aの光ディスクから読み込み、光ディスクのイニシャライズ時にそのシークされた光ディスクの欠陥管理領域の情報を読み込まなくてよいようにして、イニシャライズ時間を短縮する。」(要約)が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−274995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、シークする命令が出されるたびに欠陥管理情報を書き込んでいる光ディスクをロードし、アクセスする必要があり、時間がかかる。特許文献1では、さらに光ディスクドライブ装置を追加することで、時間短縮のための課題を解決しているが、光ディスクドライブ装置が複数になることでドライブ装置の制御が煩雑になるという問題が生じる。
【0007】
本発明は上記のような課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理する光ディスク装置及びその記録再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明では、例えば複数の光ディスクの管理情報をメモリに保持する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施例1乃至6による光ディスク装置の構成を示した図である。
【図2】図2は、本発明の実施例1乃至6によるディスク管理情報エリアの配置例を示した図である。
【図3】図3は、本発明の実施例1による欠陥管理情報の配置例を示した図である。
【図4】図4は、本発明の実施例1による初期化のフローを示した図である。
【図5】図5は、本発明の実施例1による記録のフローを示した図である。
【図6】図6は、本発明の実施例1による再生のフローを示した図である。
【図7】図7は、本発明の実施例1によるEjectのフローを示した図である。
【図8】図8は、本発明の実施例2による欠陥管理情報の配置例を示した図である。
【図9】図9は、本発明の実施例2による初期化のフローを示した図である。
【図10】図10は、本発明の実施例2によるEjectのフローを示した図である。
【図11】図11は、本発明の実施例3による欠陥管理情報の配置例を示した図である。
【図12】図12は、本発明の実施例3による初期化のフローを示した図である。
【図13】図13は、本発明の実施例3によるEjectのフローを示した図である。
【図14】図14は、本発明の実施例4による初期化のフローを示した図である。
【図15】図15は、本発明の実施例4乃至6によるディスクIDの例を示した図である。
【図16】図16は、本発明の実施例5による初期化のフローを示した図である。
【図17】図17は、本発明の実施例6による初期化のフローを示した図である。
【図18】図18は、本発明の実施例4乃至6による認証情報の例を示した図である。
【図19】図18は、本発明の光ディスク装置ユニットの例を示した図である。
【図20】図20は、本発明の光ディスク装置のその他の例(1)を示した図である。
【図21】図21は、本発明の光ディスク装置のその他の例(2)を示した図である。
【図22】図22は、本発明の欠陥管理情報のその他の配置例を示した図である。
【図23】図23は、本発明の実施例4乃至6によるディスクIDの配置例を示した図である。
【図24】図24は、本発明の実施例4乃至6による認証情報の配置例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
実施例1を図1乃至図7を用いて説明する。図1は本発明の実施形態としての光ディスク装置の構成例である。
【0012】
本実施例に従う光ディスク装置1は、光ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ4と、光ピックアップ3と、ディスク交換手段5、信号処理を行う信号処理LSI6、及び光ディスク2の管理情報を保持するディスク管理情報用バッファ7を有する。また、光ディスク装置1は複数の光ディスク2を格納する。以下では格納されている状態をセットされていると記す。
【0013】
光ディスク装置1により記録再生する複数枚の光ディスク2としては、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc)などの光ディスクを用いることができる。ただし、本発明ではこれらに限定されるものではない。これら複数の光ディスク2は、ディスク交換手段5により記録再生を行う光ディスク2を光ピックアップ3がアクセスできる位置に移動される(以下、ローディングという)。また、個々の光ディスク2は必ずしも同一種類の光ディスクである必要は無く、CDやDVD、BDなどが混在していても良いし、データを上書き可能な書き換え可能型ディスクやデータを追記する追記型ディスクが混在していても良い。また、光ディスク装置1内の光ディスク2は外部への取り出し、外部からの取り込みが可能である。
【0014】
光ピックアップ3は、信号処理LSI6から位置制御信号S02により位置制御を受け、ローディングされた光ディスク2の径方向に移動して記録または再生する位置に移動する。また信号処理LSI6からレーザ光制御信号S03によりレーザ光制御を受け、記録または再生のためにレーザ光を光ピックアップ3が有する対物レンズにより集光し、ローディングされた光ディスク2に照射する。照射されたレーザ光はローディングされた光ディスク2で反射し、光ピックアップ3が有する図示していない受光部が該反射光を受光する。受光部は該反射光を電気信号S04に変換し、信号処理LSI6に出力する。
【0015】
スピンドルモータ4は信号処理LSI6からモータ制御信号S01によりモータ回転制御を受け、ローディングされた光ディスク2を回転させる。
【0016】
ディスク交換手段5は信号処理LSI6からのディスク交換指示S10に応じ、交換指示されていない光ディスク2がローディングされている場合にはローディングされている光ディスク2と交換指示された光ディスク2を交換してローディングする。また、交換指示された光ディスク2が既にローディングされた場合にはそのままの状態にしておく。また、光ディスク2がローディングされていない場合には、交換指示された光ディスク2をローディングする。
【0017】
信号処理LSI6はAFE(Analog Front End)61、デコード手段62、マイコン63、メモリ64、位置制御手段65、レーザ光制御手段66、モータ制御手段67、インタフェース手段68、及びエンコード手段69を有する。
【0018】
AFE61は光ピックアップ3が出力した前記電気信号S04を増幅するなどのアナログ信号処理を行ってアナログ信号S05を生成し、デコード手段62に出力する。
【0019】
デコード手段62は該アナログ信号S05のデジタル化、2値データの生成、及び復号を行って復号結果をメモリ64に格納する。
【0020】
マイコン63は光ディスク装置1内の各手段の制御を行う。マイコン63はソフトウェアで制御される。マイコン63は記録再生時には位置制御手段65へ位置制御指示S07を、レーザ光制御手段66へレーザ光制御指示S08を、モータ制御手段67にモータ制御指示S09を出す。またマイコン63は適宜メモリ手段64とデータの読み書きを行う。また、マイコン63は光ディスク2をローディングするため、ディスク交換手段5に対しディスク交換指示S10を出す。
【0021】
メモリ64はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶手段であり、マイコン63での処理に関わるデータを格納する。
【0022】
位置制御手段65はマイコン63から前記位置制御指示S07を受けて記録位置または再生位置に光ピックアップ3を移動させるように位置制御信号S02を出力する。
【0023】
レーザ光制御手段66はマイコン63から前記レーザ光制御指示S08を受けてマイコン63が指定した記録パワーで記録するよう光ピックアップ3にレーザ光制御信号S03を出力する。
【0024】
モータ制御手段67はマイコン63から前記モータ制御指示S09を受けてマイコン63が指定した速度でローディングされた光ディスク2を回転させるようスピンドルモータ4にモータ制御信号S01を出力する。
【0025】
インタフェース手段68はATAPI(ATA Packet Interface)やUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394などの各種インタフェース規格に準じてホストPC8と通信し、コマンドデータや記録データの収受を行い、該データをメモリ64に格納する。
【0026】
エンコード手段69はメモリ64内の記録データの変調処理を行い、光ディスク2に格納する形式の2値データに変換する。
【0027】
ディスク管理情報用バッファ7はフラッシュメモリやSSD(Solid State Disc)などの不揮発性メモリであり、光ディスク2のディスク管理情報を保持する。
【0028】
図2は本実施例での光ディスク2におけるディスク管理情報エリア(Disc Management Area、以下DMA)の配置例である。図2では光ディスク2が1層であり、1層当たり4箇所にDMA(DMA1乃至4)を配置する場合について示しており、光ディスク2の内周(Inner)のLead−in Zoneに2箇所(DMA1及び2)、外周(Outer)のLead−out Zoneに2箇所(DMA3及び4)配置する場合について示している。光ディスクの層数、及び1層あたりのDMA配置数、及び内周、外周への配分はこれに限るものではない。DMAには、欠陥管理情報が記録される。欠陥管理情報は、光ディスク2に傷や汚れなどでデータ記録領域に欠陥があり正常に記録できない場合に代替記録領域に記録されたときの代替記録場所を示す情報(以下、欠陥リスト情報)を含む。図2のDMA1乃至4には、それぞれ同一の欠陥リスト情報を記録する。
【0029】
図3は本実施例での光ディスク2における欠陥管理情報の配置例を示したものである。本実施例では5枚の光ディスク2(ディスクA乃至E)を使用する場合に、ディスクAのDMAにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録し、他のディスクB乃至EのDMAにはディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録しない。つまり、ディスクAのDMA1にはディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録し、同様にディスクAのDMA2乃至4にもディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録する。
【0030】
なお、本実施例ではディスクAにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録するとしているが、ディスクBのみにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録しても良いし、ディスクCのみ、またはディスクDのみ、またはディスクEのみに同様に記録しても良い。
【0031】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスク2を用いるのであれば、これに限らない。以下、全ディスクと記した場合にはディスクA乃至Eの5枚のディスクを指すこととする。
【0032】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eを光ディスク装置1に格納する際、各ディスクの格納場所(順番)は不問としている。このようにすることで、ユーザが光ディスクを格納する際のわずらわしさを軽減できる。
【0033】
なお、ディスクA乃至Eのいずれかに欠陥管理情報を記録するかは、光ディスク装置1の格納場所で決めてもよい。例えばメモリ64に欠陥管理情報を記録すべき光ディスク2の格納場所を予め記録してもよい。
【0034】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化、記録、再生、及びEjectの処理について図4乃至7を用いて説明する。以下の説明では、ディスク管理情報は欠陥管理情報を含む情報を示し、欠陥管理情報と他の管理情報をディスク管理情報としても良いし、欠陥管理情報そのものをディスク管理情報としても良い。
【0035】
図4は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードINI101を行う。ディスクロードINI101ではマイコン63がディスク交換手段5にディスク交換指示S10を出力し、ディスク交換手段5は光ディスク2がローディングされていない場合には光ディスク装置1にセット済みである複数の光ディスク2のうち1枚を選択してローディングする。
【0036】
ディスクロードINI101が終了したら、マイコン63はローディングした光ディスク2のDMAを再生させて、DMAに全ディスクのディスク管理情報があるかどうかを識別する。該識別におけるDMAの再生で再生させるデータは、全ディスクのディスク管理情報があるかどうかを識別できる最小限の記録データを再生させれば良い。
【0037】
ローディングされた光ディスク2のDMAを再生する場合、マイコン63は次のように制御する。マイコン63はモータ制御手段67に対しモータ制御指示S09を出力し、モータ制御手段67はローディングされた光ディスク2を回転させるようスピンドルモータ4にモータ制御信号S01を出力する。光ディスク2の回転数を制御したら、マイコン63はローディングされた光ディスク2のDMAのデータを再生する位置に光ピックアップ3を制御するよう位置制御手段65に位置制御指示S07を出力し、位置制御手段65は該DMAのデータを再生する位置に該光ピックアップ3を移動するよう位置制御信号S02を光ピックアップ3に出力する。該DMAのデータを再生する位置に光ピックアップ3を移動させたら、マイコン63は該DMAのデータを再生するようレーザ光制御手段66にレーザ光制御指示S08を出す。レーザ光制御手段66はローディングされた光ディスク2上の該DMAのアドレス位置でレーザ光制御信号S03を光ピックアップ3に出力し、再生を行う。光ピックアップ3はレーザ光をローディングされた光ディスク2に照射し、反射光を受光し、該反射光を電気信号S04に変換し、信号処理LSI6のAFE61に出力する。AFE61は該電気信号S04を増幅するなどのアナログ信号処理を行ってアナログ信号S05を生成し、デコード手段62に出力する。デコード手段62はアナログ信号S05の2値化、復号を行って復号結果を生成し、該復号結果をメモリ44に格納する。
【0038】
前記DMAに全ディスクのディスク管理情報があるかどうかの識別の結果、全ディスクのディスク管理情報がある場合、ディスク管理情報読み出しINI102を行う。ディスク管理情報読み出しINI102では、マイコン63が前記ローディングされた光ディスク2のDMAの再生と同様の動作で全ディスクのディスク管理情報を読み出し、メモリ64に格納するよう制御する。
【0039】
ディスク管理情報読み出しINI102の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI103を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI103では、マイコン63が、メモリ64内に格納されている全ディスクのディスク管理情報を読み出してディスク管理情報用バッファ7に書き込むよう制御する。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI103の後、初期化を終了する。
【0040】
前記DMAに全ディスクのディスク管理情報があるかどうかの識別の結果、全ディスクのディスク管理情報がない場合、全ディスクのローディング選択が済んでいるかどうか判断する。セットされていて、かつ初期化の過程で未だローディングしたことが無い光ディスク2があれば、ディスク選択INI104を行う。
【0041】
ディスク選択INI104では、セットされている光ディスク2のなかで初期化の過程で未だローディングしたことが無い光ディスク2のなかから1枚選択する。ディスク選択INI104の後、再度前記ディスクロードINI101を行う。
【0042】
前記全ディスクのローディング選択が済んでいるかどうかの判断において、セットされていて、かつ初期化の過程で全ディスクでローディングしたことがあれば、ディスク認識不可通知INI105を行う。ディスク認識不可通知INI105では、ディスク認識できなかった旨を示す通知を出力する。該通知の出力先は、図1に図示していない表示手段や、インタフェース手段68を経由してのホストPC8である。もしくは光ディスク装置1にセットされている光ディスク2をトレーに乗せてトレーをオープンしたり、外部に出したりすることで、ユーザが光ディスク2を取り出せる状態にする。ディスク認識不可通知INI105の後、初期化を終了する。
【0043】
図5は本実施例での記録におけるフローを示したものである。記録はホストPC8からの記録命令を契機に開始する。ホストPC8からの記録命令はインタフェース手段68を介して通信されメモリ64に保持される。また、記録データもインタフェース手段68を介して通信されメモリ64に保持される。なお、記録命令はインタフェース手段68が受信した後、マイコン63に割り込み信号を出力して命令を受信したことを通知しても良い。記録命令はマイコン63が処理し、マイコン63は光ディスク2での記録アドレスを認識する。
【0044】
マイコン63は記録アドレスを認識し、該記録アドレスに基づいてローディングする光ディスク2の選択を行う(ディスク選択REC01)。
【0045】
ディスク選択REC01の後、ディスクロードREC02を行う。ディスクロードREC02の処理は図4に示す初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であり、ディスク選択REC01で選択した光ディスク2をローディングするようマイコン63が制御する。
【0046】
ディスクロードREC02の後、エンコードREC03を行う。エンコードREC03では、マイコン63はメモリ64が保持している記録データをエンコードするようエンコード手段69を制御する。エンコード手段69はメモリ64内の記録データの変調処理を行い、光ディスク2に格納する形式の2値データに変換し、メモリ64に保持させる。なお、ここではディスクロードREC02の後にエンコードREC03を行うとしたが、ディスクロードREC02とエンコードREC03の処理順番は入れ替わっても良いし、約同時に処理を行っても良い。
【0047】
エンコードREC03の後、記録REC04を行う。記録REC04では、マイコン63がモータ制御手段67に対しモータ制御指示S09を出力し、モータ制御手段67はローディングされた光ディスク2を回転させるようスピンドルモータ4にモータ制御信号S01を出力する。ローディングされた光ディスク2の回転を制御したら、マイコン63はローディングされた光ディスク2の記録アドレス位置に光ピックアップ3を制御するよう位置制御手段65に位置制御指示S07を出力し、位置制御手段65は記録アドレス位置に該光ピックアップ3を移動するよう位置制御信号S02を光ピックアップ3に出力する。記録アドレス位置に光ピックアップ3を移動させたら、マイコン63はデータを記録するようレーザ光制御手段66にレーザ光制御指示S08を出す。レーザ光制御手段66はメモリ64が保持している2値データに応じて、ローディングされた光ディスク2上の記録アドレス位置を起点としてレーザ光制御信号S03を光ピックアップ3に出力し、記録を行う。
【0048】
記録REC04において、ローディングされた光ディスク2上の傷や記録レーザの不調などにより記録に欠陥が生じた(または欠陥が生じた可能性があるとマイコン63が判断した)場合には、代替記録領域サーチREC05を行う。代替記録領域サーチREC05では、図2のData Zoneにおける未記録領域をサーチする。該サーチの方法としては、Data Zoneの記録・未記録を示すビットマップデータをローディングされた光ディスク2を再生させて取得して、該ビットマップデータの内容から未記録位置を判別する。もしくは、予め光ディスク2の一部の領域を代替記録用に設け、該代替記録用領域を再生させて未記録の部分を探索しても良い。もしくは、ディスクに記録している、代替記録用領域をどこまで使用したかを示すアドレス情報を再生させて、記録できるアドレスを判断しても良いし、ローディングされた光ディスク2の代替記録可能な領域を判別できる方法であれば良い。なお、前記ビットマップデータや代替記録用領域をどこまで使用したかを示すアドレス情報は初期化時や記録を行う前に予めローディングされた光ディスク2を再生させてメモリ64に保持しておいても良い。
【0049】
代替記録領域サーチREC05の後、代替記録REC06を行う。代替記録REC06では、代替記録領域サーチREC05で探索した代替記録可能な領域の起点のアドレスに、欠陥が生じた(または生じた可能性があるとマイコン63が判断した)データを含む2値データについて記録を行う。記録の方法は記録アドレスが異なることを除いて記録REC04と同様であるので説明を省略する。代替記録REC06を行っている際に再度欠陥が生じた(または欠陥が生じた可能性があるとマイコン63が判断した)場合には再度代替記録領域サーチREC05を行う。
【0050】
代替記録REC006を行っている際に欠陥が生じなかった(または欠陥が生じた可能性がないとマイコン63が判断した)場合には、ディスク管理情報用バッファ内情報更新REC07を行う。ディスク管理情報用バッファ内情報更新REC07では、ディスク管理情報用バッファ7で保持している欠陥管理情報について、既に保持している欠陥リスト情報と、記録REC04において欠陥が生じた(または欠陥が生じた可能性があるとマイコン63が判断した)記録アドレスの情報、及びその代替記録を行った記録アドレスの情報とを前記欠陥リスト情報に含めてディスク管理情報用バッファ7に記録する。ディスク管理情報用バッファ内情報更新REC07の後、ホストPC8から通信された記録データについて、全てのデータをローディングされた光ディスク2に記録を行ったら、記録を終了する。未記録のデータがあれば、記録REC04に戻り、未記録のデータの記録を行う。
【0051】
図6は本実施例での再生におけるフローを示したものである。再生はホストPC8からの再生命令を契機に開始する。ホストPC8からの再生命令はインタフェース手段68を介して通信されメモリ64に保持される。再生命令はインタフェース手段68が受信した後、マイコン63に割り込み信号を出力して命令を受信したことを通知しても良い。再生命令はマイコン63が処理し、マイコン63は光ディスク2での再生アドレスを認識する。
【0052】
マイコン63は再生アドレスを認識し、該再生アドレスに基づいてローディングする光ディスク2の選択を行う(ディスク選択PLY01)。
【0053】
ディスク選択PLY01の後、ディスクロードPLY02を行う。ディスクロードPLY02の処理は図4に示す初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であり、ディスク選択PLY01で選択した光ディスク2をローディングするようマイコン63が制御する。
【0054】
ディスクロードPLY02の後、ディスク管理情報用バッファ読み出しPLY03を行う。ディスク管理情報用バッファ読み出しPLY03では、マイコン63がローディングした光ディスク2に関するディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7から読み出してメモリ64に保持する。ディスク管理情報用バッファ7から読み出すディスク管理情報は、ローディングした光ディスク2に関する情報全てでなくとも、少なくとも光ディスク2の全ての欠陥管理情報であれば良い。
【0055】
ディスク管理情報用バッファ読み出しPLY03の後、再生PLY04を行う。再生PLY04における動作は、図4に示す初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102において、ローディングした光ディスク2の再生する位置を、DMAのデータを再生する位置を前記再生アドレスとした場合の動作と同様であるので、説明を省略する。
【0056】
再生PLY04の後、データ転送PLY05を行う。データ転送PLY05では、マイコン63は再生PLY04にてメモリ64に格納された復号結果をインタフェース手段68を介してホストPC8に転送するよう制御する。データ転送PLY05の後、再生を終了する。
【0057】
図7は本実施例でのEject(ディスク取り出し)におけるフローを示したものである。EjectはホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク装置1のEjectボタン押下などによる操作を契機に開始する。Ejectを開始したら、ディスク選択EJ101を行う。ディスク選択EJ101では、全てのディスクのディスク管理情報を記録しているディスク(本実施例ではディスクA)をローディングするディスクとしてマイコン63が選択する。
【0058】
ディスク選択EJ101の後、ディスクロードEJ102を行う。ディスクロードEJ102では、マイコン63がディスク選択EJ101で選択した光ディスク2をローディングするようディスク交換指示S10をディスク交換手段5に出力する。ディスク交換手段5は該ディスク交換指示S10を受け、ディスク選択EJ101で選択したディスクのローディングを行う。
【0059】
ディスクロードEJ102の後、ディスク管理情報書き出しEJ103を行う。ディスク管理情報書き出しEJ103では、マイコン63がディスク管理情報用バッファ7に保持しているディスクA乃至Eの全てのディスクのディスク管理情報を読み出してエンコード手段69にエンコードを行わせるよう制御し、エンコード手段69は該ディスク管理情報のエンコードを行って2値データを生成し、記録データの記録(図5の記録REC02)と同様の手順でローディングされた光ディスク2のDMA1乃至DMA4の4箇所に記録を行う。このとき、欠陥リスト情報は4箇所とも同じデータであるが、ディスク管理情報におけるその他のデータでDMA1乃至4の4箇所に記録するデータが異なる場合にはその都度エンコード手段69でエンコードするよう制御して2値データを生成し、ローディングされた光ディスク2のDMAに記録する。
【0060】
ディスク管理情報書き出しEJ103の後、ディスク排出EJ104を行う。ディスク排出EJ104では、光ディスク装置1にセットされている光ディスク2をトレーに乗せてトレーをオープンしたり、外部に出したりすることで、ユーザが光ディスク2を取り出せる状態にする。ディスク排出EJ104が終了したら、Ejectを終了する。
【0061】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【実施例2】
【0062】
実施例2を説明する。実施例2における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例2における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。
【0063】
図8は本実施例での光ディスク2における欠陥管理情報の配置例を示したものである。本実施例では5枚の光ディスク2(ディスクA乃至E)を使用する場合に、ディスクA乃至Eの全てにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録する。
【0064】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスク2を用いるのであれば、これに限らない。
【0065】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化、及びEjectの処理について図9及び10を用いて説明する。なお、記録、及び再生の処理については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0066】
図9は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードINI201を行う。ディスクロードINI201の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0067】
ディスクロードINI201の後、ディスク管理情報読み出しINI202を行う。ディスク管理情報読み出しINI202の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。
【0068】
ディスク管理情報読み出しINI202の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI203を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI203の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。
【0069】
図10は本実施例でのEject(ディスク取り出し)におけるフローを示したものである。EjectはホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク装置1のEjectボタン押下などによる操作を契機に開始する。Ejectを開始したら、ディスクロードEJ201を行う。ディスクロードEJ201ではマイコン63がディスク交換指示S10をディスク交換手段5に出力する。最初にディスクロードEJ201を行うのであれば、既にローディングしている光ディスク2のままディスク管理情報書き出しEJ202を行う。後述のディスク選択EJ204でマイコン63が選択した光ディスク2をローディングするようディスク交換指示S10をディスク交換手段5に出力する。
【0070】
ディスクロードEJ201の後、ディスク管理情報書き出しEJ202を行う。ディスク管理情報書き出しEJ202の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク管理情報書き出しEJ103と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
ディスク管理情報書き出しEJ202の後、ディスク排出EJ203を行う。ディスク排出EJ203の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク排出EJ104と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
ディスク排出EJ203の後、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったかどうかマイコン63は判断し、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったと判断した場合はEjectを終了し、そうでないと判断した場合はディスク選択EJ204を行う。
【0073】
ディスク選択EJ204では、セットされている光ディスク2のなかでEjectの過程で未だディスク管理情報書き出しを行っていない光ディスク2のなかから1枚選択する。ディスク選択EJ204の後、再度ディスクロードEJ201を行う。
【0074】
以上のように、本実施例においても実施例1と同様、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0075】
また、Eject時に全てのディスクのディスク管理情報を書き込むことで、初期化時に光ディスク2を1枚1枚ローディングしなくても良いので、初期化時に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【実施例3】
【0076】
実施例3を説明する。実施例3における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例3における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。
【0077】
図11は本実施例での光ディスク2における欠陥管理情報の配置例を示したものである。本実施例では5枚の光ディスク2(ディスクA乃至E)を使用する場合に、ディスクAの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクAに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクDにそれぞれ記録する。
【0078】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0079】
また、ディスクAの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクAに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクDにそれぞれ記録する、としたが、ディスクAの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクDに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクAにそれぞれ記録する、というように、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するのであれば、欠陥管理情報と記録する光ディスク2の組み合わせはこれに限らない。
【0080】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化、及びEjectの処理について図12及び13を用いて説明する。なお、記録、及び再生の処理については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0081】
図12は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードINI301を行う。ディスクロードINI301の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0082】
ディスクロードINI301の後、ディスク管理情報読み出しINI302を行う。ディスク管理情報読み出しINI302の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報読み出しINI302で読み出すディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報を1枚の光ディスク2から読み出さず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を読み出す点が異なる。
【0083】
ディスク管理情報読み出しINI302の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303で書き込むディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7に書き込まず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を書き込む点が異なる。
【0084】
ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303の後、マイコン63は全ての光ディスク2について選択し、ディスク管理情報読み出しを行ったか判断する。全ての光ディスク2について選択したと判断した場合には、全ての光ディスク2についてのディスク管理情報を読み出し済みかどうか判断する。全ての光ディスク2についてディスク管理情報を読み出し済みと判断した場合には、初期化を終了する。
【0085】
全ての光ディスク2について選択し、ディスク管理情報読み出しを行っていないと判断した場合、ディスク選択INI304を行う。ディスク選択INI304の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択INI304の後、再度前記ディスクロードINI301を行う。
【0086】
全ての光ディスク2についてのディスク管理情報を読み出し済みと判断しなかった場合には、後述のディスク認識不可通知INI305を行う。ディスク認識不可通知INI305の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク認識不可通知INI105と同様であるので、説明を省略する。
【0087】
図13は本実施例でのEject(ディスク取り出し)におけるフローを示したものである。EjectはホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク装置1のEjectボタン押下などによる操作を契機に開始する。Ejectを開始したら、ディスクロードEJ301を行う。ディスクロードEJ301の動作は、図10に示す実施例2のEjectフローにおけるディスクロードEJ201と同様であるので、説明を省略する。
【0088】
ディスクロードEJ301の後、ディスク管理情報書き出しEJ302を行う。ディスク管理情報書き出しEJ302の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク管理情報書き出しEJ103と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報書き出しEJ302で書き出すディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報を書き出さず、ローディングしていない1枚の光ディスク2のディスク管理情報を書き出す点が異なる。
【0089】
ディスク情報書き出しEJ302の後、ディスク排出EJ303を行う。ディスク排出EJ303の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク排出EJ104と同様であるので、説明を省略する。
【0090】
ディスク排出EJ303の後、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったかどうかマイコン63は判断し、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったと判断した場合はEjectを終了し、そうでないと判断した場合はディスク選択EJ304を行う。
【0091】
ディスク選択EJ304の動作は、図10に示す実施例2のEjectフローにおけるディスク選択EJ204と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択EJ304の後、再度ディスクロードEJ301を行う。
【0092】
以上のように、本実施例においても実施例1と同様、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0093】
また、ある光ディスクのディスク管理情報を他の光ディスクに記録しておくことで、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【実施例4】
【0094】
実施例4を説明する。実施例4における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例4における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。また、実施例4における欠陥管理情報の配置例は実施例1と同様に図3で示される。
【0095】
なお、本実施例では実施例1と同様に、ディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0096】
本実施例が実施例1と異なるのは、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用し、複数の光ディスク2の組み合わせ情報(認証情報)を利用して初期化時に認証を行う点である。図18は本実施例における認証情報を図示したものであり、認証情報は複数の光ディスク2のディスクIDで構成する。図18に示す認証情報は一例であり、複数の光ディスク2のディスクIDを含む情報であればこの形式の限りではない。前記認証を行うことにより、ユーザが複数の光ディスク2の組み合わせを間違えてセットしたときに誤ったデータを再生することを防ぐことができる。また、ユーザが複数の光ディスク2の組み合わせを間違えてセットしても早くエラーを通知することができる。また、複数の光ディスク2の組み合わせが一致しないと初期化を正常に完了しないため、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0097】
なお本実施例において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているものとする。
【0098】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eを光ディスク装置1に格納する際、各ディスクの格納場所(順番)は不問としている。このようにすることで、ユーザが光ディスクを格納する際のわずらわしさを軽減できる。
【0099】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化の処理について図14を用いて説明する。なお、記録、再生、およびEjectの処理については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0100】
図14は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードCONF101を行う。ディスクロードCONF101の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0101】
ディスクロードCONF101の後、ディスクID読み出しCONF102を行う。ディスクID読み出しCONF102では、光ディスク2に光ディスクメーカーによって予め記録してあるディスクIDを再生させて読み出す。ディスクIDは光ディスク2によって個別に与えられる識別情報であり、例えばBDの場合は図23に示すようにBCA(Burst Cutting Area)に記録されている。図15はディスクIDの例を示した図であり、ディスクIDは光ディスクメーカーを識別する製造者ID、及び1枚1枚の光ディスク2で異なる番号であるシリアルナンバーを有する。
【0102】
なお、ディスクA乃至Eのいずれかに欠陥管理情報を記録するかは、識別情報に基づいて決めてもよい。例えばメモリ64に欠陥管理情報を記録すべき光ディスクメーカーを識別する製造者IDを予め記録しておき、その製造者IDを有する光ディスクが光ディスク装置1に装着されたらその光ディスクに欠陥管理情報を記録する。また、ディスクIDに例えば光ディスクメーカーの信頼度などに応じて優先順位を付けてもよい。優先順位が同じ光ディスクが光ディスク装置1に装着された場合は、光ディスク装置1の格納場所に基づいて決めればよい。これにより、光ディスク2に記録された管理情報をより効率的に管理することができる。
【0103】
ローディングされた光ディスク2のディスクIDを再生する動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、再生させる光ディスク2での再生位置は異なり、再生位置はディスクIDが記録されている位置である。
【0104】
ディスクID読み出しCONF102の後、マイコン63は認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうか判断する。認証情報をまだ他の光ディスク2から読み出していないと判断した場合には、ローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があるかどうか、ローディングされた光ディスク2を再生させて判断する。再生の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、認証情報があるかどうかを判断するために再生させる場合は再生位置が異なり、再生位置は認証情報が記録されている位置、もしくは認証情報が光ディスク2にあることを示すフラグ情報が記録されている位置である。該認証情報、もしくは該フラグ情報が記録されている位置は、例えば図24に示したようなDrive Areaである。該Drive Areaは、記録を行う光ディスク装置が独自にデータフォーマットを決定して記録もしくは再生できる領域である。なお、ローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があるかどうかの判断においては、認証情報かディスク管理情報かどちらか一方があるかどうか判断しても良い。
【0105】
マイコン63がローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があると判断した場合、認証情報読み出しCONF103を行う。認証情報読み出しCONF103の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、再生させる光ディスク2での再生位置は異なり、再生位置は認証情報が記録されている位置である。
【0106】
認証情報読み出しCONF103の後、ディスク管理情報読み出しCONF104を行う。ディスク管理情報読み出しCONF104の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。
【0107】
ディスク管理情報読み出しCONF104の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF105を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF105の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。
【0108】
ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF105の後、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたかどうかマイコン63が判断する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたと判断した場合には、初期化を終了する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスクについて選択していないと判断した場合には、ディスク選択CONF106を行う。ディスク選択CONF106の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択CONF106の後、再びディスクロードCONF101を行う。
【0109】
ディスクID読み出しCONF102の後、認証情報を他の光ディスク2から読み出したと判断した場合には、未認証ディスク認証CONF107を行う。未認証ディスク認証CONF107では、既に読み出している認証情報に、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているかどうかマイコン63が確認する。また、後述のディスクID保持CONF109にてメモリ64に保持されているディスクIDがあれば、該ディスクIDについても確認を行う。
【0110】
未認証ディスク認証CONF107での確認において、光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているとマイコン63が判定すれば正常認証とみなして、前記の、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択しローディングしたかどうかの判断を行う。
【0111】
未認証ディスク認証CONF107での確認において、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれていないとマイコン63が判定した場合には、ディスク認識不可通知CONF108を行う。ディスク認識不可通知CONF108の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI105と同様であるので、説明を省略する。
【0112】
前記、マイコン63がローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があるかどうかの判断において、ないと判断した場合には、ディスクID保持CONF109を行う。ディスクID保持CONF109では、マイコン63がローディングした光ディスク2のディスクIDをメモリ64に保持する。
【0113】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。さらに、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【実施例5】
【0114】
実施例5を説明する。実施例5における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例5における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。また、実施例5における欠陥管理情報の配置例は実施例2と同様に図8で示される。
【0115】
なお、本実施例では実施例1と同様に、ディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0116】
本実施例が実施例2と異なるのは、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用し、複数の光ディスク2の組み合わせ情報を作成して初期化時に認証を行う点である。これにより、実施例4と同様の効果を得ることができる。
【0117】
なお本実施例において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているものとする。
【0118】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化の処理について図16を用いて説明する。なお、記録、再生、およびEjectの処理については実施例2と同様であるので、説明を省略する。
【0119】
図16は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードCONF201を行う。ディスクロードCONF201の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0120】
ディスクロードCONF201の後、ディスクID読み出しCONF202を行う。ディスクID読み出しCONF202の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおけるディスクID読み出しCONF102と同様であるので、説明を省略する。
【0121】
ディスクID読み出しCONF202の後、マイコン63は認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうか判断する。認証情報をまだ他の光ディスク2から読み出していないと判断した場合には、認証情報読み出しCONF203を行う。認証情報読み出しCONF203の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおける認証情報読み出しCONF103と同様であるので、説明を省略する。
【0122】
認証情報読み出しCONF203の後、ディスク管理情報読み出しCONF204を行う。ディスク管理情報読み出しCONF204の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。
【0123】
ディスク管理情報読み出しCONF204の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF205を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF205の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。
【0124】
ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF205の後、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたかどうかマイコン63が判断する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたと判断した場合には、初期化を終了する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスクについて選択していないと判断した場合には、ディスク選択CONF206を行う。ディスク選択CONF206の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択CONF206の後、再びディスクロードCONF201を行う。
【0125】
ディスクID読み出しCONF202の後、認証情報を他の光ディスク2から読み出したと判断した場合には、認証CONF207を行う。認証CONF207では、既に読み出している認証情報に、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているかどうかマイコン63が確認する。
【0126】
認証CONF207での確認において、光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているとマイコン63が判定すれば正常認証とみなして、前記の、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択しローディングしたかどうかの判断を行う。
【0127】
認証CONF207での確認において、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれていないとマイコン63が判定した場合には、ディスク認識不可通知CONF208を行う。ディスク認識不可通知CONF208の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI105と同様であるので、説明を省略する。
【0128】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0129】
また、Eject時に全てのディスクのディスク管理情報を書き込みことで、初期化時に光ディスク2を1枚1枚ローディングしなくても良いので、初期化時に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0130】
さらに、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【実施例6】
【0131】
実施例6を説明する。実施例6における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例6における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。また、実施例6における欠陥管理情報の配置例は実施例3と同様に図11で示される。
【0132】
なお、本実施例では実施例1と同様に、ディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0133】
また、実施例3と同様に、ディスクAの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクAに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクDにそれぞれ記録する、としたが、ディスクAの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクDに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクAにそれぞれ記録する、というように、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するのであれば、欠陥管理情報と記録する光ディスク2の組み合わせはこれに限らない。
【0134】
本実施例が実施例3と異なるのは、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用し、複数の光ディスク2の組み合わせ情報を作成して初期化時に認証を行う点である。これにより、実施例4と同様の効果を得ることができる。
【0135】
なお本実施例において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているものとする。
【0136】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化の処理について図17を用いて説明する。なお、記録、再生、およびEjectの処理については実施例3と同様であるので、説明を省略する。
【0137】
図17は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードCONF301を行う。ディスクロードCONF301の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0138】
ディスクロードCONF301の後、ディスクID読み出しCONF302を行う。ディスクID読み出しCONF302の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおけるディスクID読み出しCONF102と同様であるので、説明を省略する。
【0139】
ディスクID読み出しCONF302の後、マイコン63は認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうか判断する。認証情報をまだ他の光ディスク2から読み出していないと判断した場合には、認証情報読み出しCONF303を行う。認証情報読み出しCONF303の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおける認証情報読み出しCONF103と同様であるので、説明を省略する。
【0140】
認証情報読み出しCONF303の後、認証CONF304を行う。認証CONF304の動作は、図16に示す実施例5の初期化フローにおける認証CONF207と同様であるので、説明を省略する。また前記認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうかの判断において、認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したと判断した場合にも、前記認証CONF304を行う。
【0141】
認証CONF204での確認において、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれていないとマイコン63が判定した場合には、ディスク認識不可通知CONF308を行う。ディスク認識不可通知CONF308の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI105と同様であるので、説明を省略する。
【0142】
認証CONF307での確認において、光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているとマイコン63が判定すれば正常認証とみなして、ディスク管理情報読み出しCONF305を行う。ディスク管理情報読み出しCONF305の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報読み出しCONF305で読み出すディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報を1枚の光ディスク2から読み出さず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を読み出す点が異なる。
【0143】
ディスク管理情報読み出しCONF305の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306で書き込むディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7に書き込まず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を書き込む点が異なる。
【0144】
ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306の後、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたかどうかマイコン63が判断する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたと判断した場合には、初期化を終了する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスクについて選択していないと判断した場合には、ディスク選択CONF307を行う。ディスク選択CONF307の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択CONF307の後、再びディスクロードCONF301を行う。
【0145】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0146】
また、ある光ディスクのディスク管理情報を他の光ディスクに記録しておくことで、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0147】
さらに、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0148】
なお、実施例1乃至6の初期化において、光ディスク装置1にセットされている全ての光ディスク2が未記録ディスクであるかどうかを判断し、前記全ての光ディスク2が未記録ディスクであれば初期化を終了しても良い。
【0149】
また、実施例1乃至6において、Eject時にディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報をディスクに記録するとしたが、ホストPC8からのコマンドデータ受信が一定時間なく、光ディスク装置1の処理時間に余裕がある場合にディスクに記録しても良い。もしくは、ホストPC8から省電力モードなどスリープ状態になるようコマンドデータが送られた場合にディスクに記録しても良い。もしくは、ディスク管理情報を記録するディスクがローディングされたとき、もしくは他のディスクとディスク交換される前に記録しても良いし、光ディスクの記録もしくは再生性能に大きな影響を与えない契機でディスク管理情報をディスクに記録すれば良い。
【0150】
また、実施例1及び4において、ディスクA乃至Eのいずれか1枚のディスクのみにディスクA乃至Eのディスク管理情報を記録するとしているが、複数のディスクにディスクA乃至Eのディスク管理情報を記録しても良い。複数枚のディスクに記録することで、ある1枚でディスク管理情報の記録を失敗した場合や、記録したディスク管理情報のデータを破損した場合などでも、他のディスクを再生して読み出せばよいので、情報の欠損に対する耐性を強化できる。
【0151】
また、実施例1及び4の初期化において、ディスクA乃至Eの全てのディスク管理情報を記録しているディスクを検索するために、ディスクの交換を行うようにしたが、ディスクA乃至Eの全てのディスク管理情報を記録するディスクを光ディスク装置1に格納する位置を予め定めておいても良い。この場合には、上記検索に伴うディスクの交換が不要となり、より初期化に要する時間を短くすることができる。
【0152】
また、実施例4において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているとしたが、必ずしもディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録されている必要はなく、他の光ディスクに記録されていても良い。この場合には、認証情報読み出しCONF103とディスク管理情報読み出しCONF104は連続して行われず、別々の光ディスク2に対して行う。
【0153】
また、実施例5において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているとしたが、必ずしもディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録されている必要はなく、認証情報が記録されていない光ディスク2があっても良い。この場合には、認証情報読み出しCONF203とディスク管理情報読み出しCONF204は連続して行われず、認証情報読み出しCONF203を跳ばして実行しても良い。
【0154】
また、実施例6において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているとしたが、必ずしもディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録されている必要はなく、認証情報が記録されていない光ディスク2があっても良い。この場合には、認証情報読み出しCONF203とディスク管理情報読み出しCONF204は連続して行われず、認証情報読み出しCONF203を跳ばして実行しても良い。
【0155】
また、実施例4乃至6において、認証情報は光ディスク2に記録するとしたが、信号処理LSI6のメモリ64や光ディスク装置1のディスク管理情報用バッファ7のような不揮発性メモリなどに記録しても良い。この場合には、実施例4乃至6における認証情報読み出しは光ディスク2からではなく、前記メモリ64や前記ディスク管理情報用バッファ7のような不揮発性メモリから読み出す。
【0156】
また、実施例4乃至6において、ディスクIDは製造者ID及びシリアルナンバーを有するとしたが、さらにBD−R(BD−Recordable)やBD−RE(BD−Rewritable)などの媒体種別情報を有しても良い。
【0157】
また、実施例4乃至6において、ディスクIDは例えばBCAに記録されているとしたが、他の領域に記録されていても良いし、製造者ID及びシリアルナンバーは別々の領域に記録されていても良い。
【0158】
また、実施例4乃至6において、初期化の際、光ディスク装置1にセットしている光ディスク2が全て未記録ディスクであった場合に、マイコン63は前記全ての光ディスクのディスクIDから認証情報を生成する。該認証情報は、初期化終了時に光ディスク2に記録しても良いし、Eject時に光ディスク2に記録しても良いし、データの記録中にディスク管理情報を記録する際に記録しても良い。
【0159】
また、実施例1乃至6において、光ディスク装置1が有する光ピックアップ3、スピンドルモータ4は各々1つを有するとしているが、複数有しても良い。この場合には、マイコン63がディスク交換指示S10を出す際に、記録もしくは再生を行った時刻が最も前である光ディスク2と交換するようマイコン63が制御しても良いし、記録もしくは再生を行った回数が最も少ない光ディスク2と交換するようマイコン63が制御しても良い。このことにより、光ディスク2に記録もしくは再生を行う場合に、ディスク交換の回数を減らすことができ、さらに効率よい記録再生が可能になる。
【0160】
また、実施例1乃至6において、ディスク管理情報は光ディスク2のDMAに有するとしたが、図2のData Zoneに設けたスペアエリアに有しても良いし、他の領域に有しても良い。
【0161】
また、実施例6において、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するとしたが、ある光ディスク2の欠陥管理情報を該光ディスク2に記録しても、同様に各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0162】
また、実施例3及び6において、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するとしたが、図22に示した欠陥管理情報のその他の配置例のように、ある光ディスク2には該光ディスク2以外のセットされている全ての光ディスク2の欠陥管理情報を記録しても良い。この場合には、初期化時に少なくとも2枚の光ディスク2から欠陥管理情報を読み出せばセットされている全ての光ディスク2の欠陥管理情報を取得できるので、初期化時に要する時間をさらに短くできる。
【0163】
また、実施例1乃至6の光ディスク装置1は複数の光ディスク2を格納するとしたが、1枚の光ディスク2を記録または再生する、図19に示す光ディスク装置ユニット100を複数台接続し、該ユニットにそれぞれ光ディスク2をローディングしても良い。図19に示す光ディスク装置ユニット100において、図1に示す光ディスク装置1における各手段と同様の機能を有するものについては同じ番号を付している。前記光ディスク装置ユニット100を複数台接続する手段としては、例えば図20に示す光ディスク装置1000のように複数の光ディスク装置ユニット100とディスク管理情報用バッファ7にアクセス可能な制御手段101を有し、該制御手段101はホストPC8と各種インタフェース規格に準じて通信し、コマンドデータや記録データの収受を行う。そして前記制御手段101が記録または再生を行う光ディスク装置ユニット100に対する制御、及びディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報の読み出しや書き込みを行うことで実施例1乃至6と同様の効果を得ることができる。また、図21に示す光ディスク装置2000のようにホストPC8が直接複数の光ディスク装置ユニット100とディスク管理情報用バッファ7に各種インタフェース規格に準じてアクセスしても、同様の効果を得ることができる。
【0164】
また、実施例1乃至6において、セットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を初期化時に光ディスク2から読み出し、ディスク管理情報用バッファ7に保持し、Eject時に該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報を光ディスク2に記録するとしたが、Eject後も該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報はそのまま保持しても良い。この際、Eject時に該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報を光ディスク2に記録しなくてもしても良い。また、ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報をインターネットなどの通信網で接続されたハードディスクやSSDや光ディスクドライブなどの記憶装置に保持しても良い。この際、Eject時に該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報を光ディスク2に記録しなくてもしても良い。これらの場合には、次に利用する際の初期化時に光ディスク2からディスク管理情報を読み出さなくても良く、初期化時に要する時間を短くできる。
【0165】
また、実施例4において、セットされている光ディスク2の中で、認証情報がどれにも記録されていない場合には、図14に示す初期化のフローにおける全ディスク選択済みかどうかの判断分岐においてYesを選択する。この後、未認証ディスクがあるかどうかの確認処理を行い、未認証ディスクが存在した場合にはディスク認識不可通知CONF108を行っても良い。このようにすることで、認証情報がどのディスクにも記録されていなかった場合に、より記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0166】
また、実施例4乃至6において、初期化時に光ディスク2からディスク管理情報を読み出し、読み出したディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7に保持し、更新したディスク管理情報を、Eject時に光ディスク2に記録する、としたが、このような処理を行わなくても良い。すなわち、初期化時に光ディスク2から認証情報を読み出し、読み出した認証情報に従って光ディスク2の認証処理を行うことで記録情報の情報隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0167】
また、図1において、AFE61、デコード手段62、マイコン63、メモリ64、位置制御手段65、レーザ光制御手段66、モータ制御手段67、インタフェース手段68、及びエンコード手段69は信号処理LSI6に内蔵する構成としたが、本発明はこれに限定されず、これらの一部または全ては別個に設ける構成であっても良い。
【0168】
また、前記マイコン43はソフトウェアで制御し、前記データ処理や前記各種指示を出すとしたが、これらの処理の一部または全てをハードウェアで処理しても良い。
【符号の説明】
【0169】
1…光ディスク装置
2…光ディスク
3…光ピックアップ
4…スピンドルモータ
5…ディスク交換手段
6…信号処理LSI
61…AFE
62…デコード手段
63…マイコン
64…メモリ
65…位置制御手段
66…レーザパルス制御手段
67…モータ制御手段
68…インタフェース手段
69…エンコード手段
S01…モータ制御信号
S02…位置制御信号
S03…レーサパルス制御信号
S04…電気信号
S05…アナログ信号
S07…位置制御指示
S08…レーザパルス制御指示
S09…モータ制御指示
S10…ディスク交換指示
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク記録再生装置およびその動作方法に関し、特に複数枚の光ディスクの記録再生を行うのに有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
企業や官公庁、SOHO(Small Office/Home Office)及び個人なども、取り扱う電子データの情報量はますます増加する傾向にあり、大容量の情報を格納する媒体が必要不可欠になってきている。一方、「グリーンIT(Information Technology)」をキーワードに掲げ地球環境保護のため、より消費電力が低い装置類を導入する傾向が強くなってきている。このような状況の中、光ディスクは情報を保持するための電力をほぼ必要とせず、またBD(Blu−ray Disc)に代表されるようにますます大容量化を目指した技術開発も盛んに行われており、前記大容量の情報を格納する媒体として注目を集めている。
【0003】
また、この光ディスクを複数枚使用したライブラリ装置や、電子データのバックアップなどを目的としたアーカイブ装置の課題を解決するための発明もなされている。
【0004】
例えば特許文献1には「光ディスクライブラリ装置の収納部13に収納される複数枚の光ディスクカートリッジ12B〜12Gの個々の光ディスク1の欠陥管理領域の情報を集結し、それを1枚の光ディスクカートリッジ12Aの光ディスク1へ書き込んでおくことにより、光ディスクカートリッジ12B〜12Gの中から1枚をシークする命令が出されると、そのシークされた光ディスクカートリッジの光ディスクの欠陥管理領域の情報を光ディスクカートリッジ12Aの光ディスクから読み込み、光ディスクのイニシャライズ時にそのシークされた光ディスクの欠陥管理領域の情報を読み込まなくてよいようにして、イニシャライズ時間を短縮する。」(要約)が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−274995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、シークする命令が出されるたびに欠陥管理情報を書き込んでいる光ディスクをロードし、アクセスする必要があり、時間がかかる。特許文献1では、さらに光ディスクドライブ装置を追加することで、時間短縮のための課題を解決しているが、光ディスクドライブ装置が複数になることでドライブ装置の制御が煩雑になるという問題が生じる。
【0007】
本発明は上記のような課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理する光ディスク装置及びその記録再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明では、例えば複数の光ディスクの管理情報をメモリに保持する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施例1乃至6による光ディスク装置の構成を示した図である。
【図2】図2は、本発明の実施例1乃至6によるディスク管理情報エリアの配置例を示した図である。
【図3】図3は、本発明の実施例1による欠陥管理情報の配置例を示した図である。
【図4】図4は、本発明の実施例1による初期化のフローを示した図である。
【図5】図5は、本発明の実施例1による記録のフローを示した図である。
【図6】図6は、本発明の実施例1による再生のフローを示した図である。
【図7】図7は、本発明の実施例1によるEjectのフローを示した図である。
【図8】図8は、本発明の実施例2による欠陥管理情報の配置例を示した図である。
【図9】図9は、本発明の実施例2による初期化のフローを示した図である。
【図10】図10は、本発明の実施例2によるEjectのフローを示した図である。
【図11】図11は、本発明の実施例3による欠陥管理情報の配置例を示した図である。
【図12】図12は、本発明の実施例3による初期化のフローを示した図である。
【図13】図13は、本発明の実施例3によるEjectのフローを示した図である。
【図14】図14は、本発明の実施例4による初期化のフローを示した図である。
【図15】図15は、本発明の実施例4乃至6によるディスクIDの例を示した図である。
【図16】図16は、本発明の実施例5による初期化のフローを示した図である。
【図17】図17は、本発明の実施例6による初期化のフローを示した図である。
【図18】図18は、本発明の実施例4乃至6による認証情報の例を示した図である。
【図19】図18は、本発明の光ディスク装置ユニットの例を示した図である。
【図20】図20は、本発明の光ディスク装置のその他の例(1)を示した図である。
【図21】図21は、本発明の光ディスク装置のその他の例(2)を示した図である。
【図22】図22は、本発明の欠陥管理情報のその他の配置例を示した図である。
【図23】図23は、本発明の実施例4乃至6によるディスクIDの配置例を示した図である。
【図24】図24は、本発明の実施例4乃至6による認証情報の配置例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
実施例1を図1乃至図7を用いて説明する。図1は本発明の実施形態としての光ディスク装置の構成例である。
【0012】
本実施例に従う光ディスク装置1は、光ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ4と、光ピックアップ3と、ディスク交換手段5、信号処理を行う信号処理LSI6、及び光ディスク2の管理情報を保持するディスク管理情報用バッファ7を有する。また、光ディスク装置1は複数の光ディスク2を格納する。以下では格納されている状態をセットされていると記す。
【0013】
光ディスク装置1により記録再生する複数枚の光ディスク2としては、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc)などの光ディスクを用いることができる。ただし、本発明ではこれらに限定されるものではない。これら複数の光ディスク2は、ディスク交換手段5により記録再生を行う光ディスク2を光ピックアップ3がアクセスできる位置に移動される(以下、ローディングという)。また、個々の光ディスク2は必ずしも同一種類の光ディスクである必要は無く、CDやDVD、BDなどが混在していても良いし、データを上書き可能な書き換え可能型ディスクやデータを追記する追記型ディスクが混在していても良い。また、光ディスク装置1内の光ディスク2は外部への取り出し、外部からの取り込みが可能である。
【0014】
光ピックアップ3は、信号処理LSI6から位置制御信号S02により位置制御を受け、ローディングされた光ディスク2の径方向に移動して記録または再生する位置に移動する。また信号処理LSI6からレーザ光制御信号S03によりレーザ光制御を受け、記録または再生のためにレーザ光を光ピックアップ3が有する対物レンズにより集光し、ローディングされた光ディスク2に照射する。照射されたレーザ光はローディングされた光ディスク2で反射し、光ピックアップ3が有する図示していない受光部が該反射光を受光する。受光部は該反射光を電気信号S04に変換し、信号処理LSI6に出力する。
【0015】
スピンドルモータ4は信号処理LSI6からモータ制御信号S01によりモータ回転制御を受け、ローディングされた光ディスク2を回転させる。
【0016】
ディスク交換手段5は信号処理LSI6からのディスク交換指示S10に応じ、交換指示されていない光ディスク2がローディングされている場合にはローディングされている光ディスク2と交換指示された光ディスク2を交換してローディングする。また、交換指示された光ディスク2が既にローディングされた場合にはそのままの状態にしておく。また、光ディスク2がローディングされていない場合には、交換指示された光ディスク2をローディングする。
【0017】
信号処理LSI6はAFE(Analog Front End)61、デコード手段62、マイコン63、メモリ64、位置制御手段65、レーザ光制御手段66、モータ制御手段67、インタフェース手段68、及びエンコード手段69を有する。
【0018】
AFE61は光ピックアップ3が出力した前記電気信号S04を増幅するなどのアナログ信号処理を行ってアナログ信号S05を生成し、デコード手段62に出力する。
【0019】
デコード手段62は該アナログ信号S05のデジタル化、2値データの生成、及び復号を行って復号結果をメモリ64に格納する。
【0020】
マイコン63は光ディスク装置1内の各手段の制御を行う。マイコン63はソフトウェアで制御される。マイコン63は記録再生時には位置制御手段65へ位置制御指示S07を、レーザ光制御手段66へレーザ光制御指示S08を、モータ制御手段67にモータ制御指示S09を出す。またマイコン63は適宜メモリ手段64とデータの読み書きを行う。また、マイコン63は光ディスク2をローディングするため、ディスク交換手段5に対しディスク交換指示S10を出す。
【0021】
メモリ64はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶手段であり、マイコン63での処理に関わるデータを格納する。
【0022】
位置制御手段65はマイコン63から前記位置制御指示S07を受けて記録位置または再生位置に光ピックアップ3を移動させるように位置制御信号S02を出力する。
【0023】
レーザ光制御手段66はマイコン63から前記レーザ光制御指示S08を受けてマイコン63が指定した記録パワーで記録するよう光ピックアップ3にレーザ光制御信号S03を出力する。
【0024】
モータ制御手段67はマイコン63から前記モータ制御指示S09を受けてマイコン63が指定した速度でローディングされた光ディスク2を回転させるようスピンドルモータ4にモータ制御信号S01を出力する。
【0025】
インタフェース手段68はATAPI(ATA Packet Interface)やUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394などの各種インタフェース規格に準じてホストPC8と通信し、コマンドデータや記録データの収受を行い、該データをメモリ64に格納する。
【0026】
エンコード手段69はメモリ64内の記録データの変調処理を行い、光ディスク2に格納する形式の2値データに変換する。
【0027】
ディスク管理情報用バッファ7はフラッシュメモリやSSD(Solid State Disc)などの不揮発性メモリであり、光ディスク2のディスク管理情報を保持する。
【0028】
図2は本実施例での光ディスク2におけるディスク管理情報エリア(Disc Management Area、以下DMA)の配置例である。図2では光ディスク2が1層であり、1層当たり4箇所にDMA(DMA1乃至4)を配置する場合について示しており、光ディスク2の内周(Inner)のLead−in Zoneに2箇所(DMA1及び2)、外周(Outer)のLead−out Zoneに2箇所(DMA3及び4)配置する場合について示している。光ディスクの層数、及び1層あたりのDMA配置数、及び内周、外周への配分はこれに限るものではない。DMAには、欠陥管理情報が記録される。欠陥管理情報は、光ディスク2に傷や汚れなどでデータ記録領域に欠陥があり正常に記録できない場合に代替記録領域に記録されたときの代替記録場所を示す情報(以下、欠陥リスト情報)を含む。図2のDMA1乃至4には、それぞれ同一の欠陥リスト情報を記録する。
【0029】
図3は本実施例での光ディスク2における欠陥管理情報の配置例を示したものである。本実施例では5枚の光ディスク2(ディスクA乃至E)を使用する場合に、ディスクAのDMAにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録し、他のディスクB乃至EのDMAにはディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録しない。つまり、ディスクAのDMA1にはディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録し、同様にディスクAのDMA2乃至4にもディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録する。
【0030】
なお、本実施例ではディスクAにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録するとしているが、ディスクBのみにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録しても良いし、ディスクCのみ、またはディスクDのみ、またはディスクEのみに同様に記録しても良い。
【0031】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスク2を用いるのであれば、これに限らない。以下、全ディスクと記した場合にはディスクA乃至Eの5枚のディスクを指すこととする。
【0032】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eを光ディスク装置1に格納する際、各ディスクの格納場所(順番)は不問としている。このようにすることで、ユーザが光ディスクを格納する際のわずらわしさを軽減できる。
【0033】
なお、ディスクA乃至Eのいずれかに欠陥管理情報を記録するかは、光ディスク装置1の格納場所で決めてもよい。例えばメモリ64に欠陥管理情報を記録すべき光ディスク2の格納場所を予め記録してもよい。
【0034】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化、記録、再生、及びEjectの処理について図4乃至7を用いて説明する。以下の説明では、ディスク管理情報は欠陥管理情報を含む情報を示し、欠陥管理情報と他の管理情報をディスク管理情報としても良いし、欠陥管理情報そのものをディスク管理情報としても良い。
【0035】
図4は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードINI101を行う。ディスクロードINI101ではマイコン63がディスク交換手段5にディスク交換指示S10を出力し、ディスク交換手段5は光ディスク2がローディングされていない場合には光ディスク装置1にセット済みである複数の光ディスク2のうち1枚を選択してローディングする。
【0036】
ディスクロードINI101が終了したら、マイコン63はローディングした光ディスク2のDMAを再生させて、DMAに全ディスクのディスク管理情報があるかどうかを識別する。該識別におけるDMAの再生で再生させるデータは、全ディスクのディスク管理情報があるかどうかを識別できる最小限の記録データを再生させれば良い。
【0037】
ローディングされた光ディスク2のDMAを再生する場合、マイコン63は次のように制御する。マイコン63はモータ制御手段67に対しモータ制御指示S09を出力し、モータ制御手段67はローディングされた光ディスク2を回転させるようスピンドルモータ4にモータ制御信号S01を出力する。光ディスク2の回転数を制御したら、マイコン63はローディングされた光ディスク2のDMAのデータを再生する位置に光ピックアップ3を制御するよう位置制御手段65に位置制御指示S07を出力し、位置制御手段65は該DMAのデータを再生する位置に該光ピックアップ3を移動するよう位置制御信号S02を光ピックアップ3に出力する。該DMAのデータを再生する位置に光ピックアップ3を移動させたら、マイコン63は該DMAのデータを再生するようレーザ光制御手段66にレーザ光制御指示S08を出す。レーザ光制御手段66はローディングされた光ディスク2上の該DMAのアドレス位置でレーザ光制御信号S03を光ピックアップ3に出力し、再生を行う。光ピックアップ3はレーザ光をローディングされた光ディスク2に照射し、反射光を受光し、該反射光を電気信号S04に変換し、信号処理LSI6のAFE61に出力する。AFE61は該電気信号S04を増幅するなどのアナログ信号処理を行ってアナログ信号S05を生成し、デコード手段62に出力する。デコード手段62はアナログ信号S05の2値化、復号を行って復号結果を生成し、該復号結果をメモリ44に格納する。
【0038】
前記DMAに全ディスクのディスク管理情報があるかどうかの識別の結果、全ディスクのディスク管理情報がある場合、ディスク管理情報読み出しINI102を行う。ディスク管理情報読み出しINI102では、マイコン63が前記ローディングされた光ディスク2のDMAの再生と同様の動作で全ディスクのディスク管理情報を読み出し、メモリ64に格納するよう制御する。
【0039】
ディスク管理情報読み出しINI102の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI103を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI103では、マイコン63が、メモリ64内に格納されている全ディスクのディスク管理情報を読み出してディスク管理情報用バッファ7に書き込むよう制御する。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI103の後、初期化を終了する。
【0040】
前記DMAに全ディスクのディスク管理情報があるかどうかの識別の結果、全ディスクのディスク管理情報がない場合、全ディスクのローディング選択が済んでいるかどうか判断する。セットされていて、かつ初期化の過程で未だローディングしたことが無い光ディスク2があれば、ディスク選択INI104を行う。
【0041】
ディスク選択INI104では、セットされている光ディスク2のなかで初期化の過程で未だローディングしたことが無い光ディスク2のなかから1枚選択する。ディスク選択INI104の後、再度前記ディスクロードINI101を行う。
【0042】
前記全ディスクのローディング選択が済んでいるかどうかの判断において、セットされていて、かつ初期化の過程で全ディスクでローディングしたことがあれば、ディスク認識不可通知INI105を行う。ディスク認識不可通知INI105では、ディスク認識できなかった旨を示す通知を出力する。該通知の出力先は、図1に図示していない表示手段や、インタフェース手段68を経由してのホストPC8である。もしくは光ディスク装置1にセットされている光ディスク2をトレーに乗せてトレーをオープンしたり、外部に出したりすることで、ユーザが光ディスク2を取り出せる状態にする。ディスク認識不可通知INI105の後、初期化を終了する。
【0043】
図5は本実施例での記録におけるフローを示したものである。記録はホストPC8からの記録命令を契機に開始する。ホストPC8からの記録命令はインタフェース手段68を介して通信されメモリ64に保持される。また、記録データもインタフェース手段68を介して通信されメモリ64に保持される。なお、記録命令はインタフェース手段68が受信した後、マイコン63に割り込み信号を出力して命令を受信したことを通知しても良い。記録命令はマイコン63が処理し、マイコン63は光ディスク2での記録アドレスを認識する。
【0044】
マイコン63は記録アドレスを認識し、該記録アドレスに基づいてローディングする光ディスク2の選択を行う(ディスク選択REC01)。
【0045】
ディスク選択REC01の後、ディスクロードREC02を行う。ディスクロードREC02の処理は図4に示す初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であり、ディスク選択REC01で選択した光ディスク2をローディングするようマイコン63が制御する。
【0046】
ディスクロードREC02の後、エンコードREC03を行う。エンコードREC03では、マイコン63はメモリ64が保持している記録データをエンコードするようエンコード手段69を制御する。エンコード手段69はメモリ64内の記録データの変調処理を行い、光ディスク2に格納する形式の2値データに変換し、メモリ64に保持させる。なお、ここではディスクロードREC02の後にエンコードREC03を行うとしたが、ディスクロードREC02とエンコードREC03の処理順番は入れ替わっても良いし、約同時に処理を行っても良い。
【0047】
エンコードREC03の後、記録REC04を行う。記録REC04では、マイコン63がモータ制御手段67に対しモータ制御指示S09を出力し、モータ制御手段67はローディングされた光ディスク2を回転させるようスピンドルモータ4にモータ制御信号S01を出力する。ローディングされた光ディスク2の回転を制御したら、マイコン63はローディングされた光ディスク2の記録アドレス位置に光ピックアップ3を制御するよう位置制御手段65に位置制御指示S07を出力し、位置制御手段65は記録アドレス位置に該光ピックアップ3を移動するよう位置制御信号S02を光ピックアップ3に出力する。記録アドレス位置に光ピックアップ3を移動させたら、マイコン63はデータを記録するようレーザ光制御手段66にレーザ光制御指示S08を出す。レーザ光制御手段66はメモリ64が保持している2値データに応じて、ローディングされた光ディスク2上の記録アドレス位置を起点としてレーザ光制御信号S03を光ピックアップ3に出力し、記録を行う。
【0048】
記録REC04において、ローディングされた光ディスク2上の傷や記録レーザの不調などにより記録に欠陥が生じた(または欠陥が生じた可能性があるとマイコン63が判断した)場合には、代替記録領域サーチREC05を行う。代替記録領域サーチREC05では、図2のData Zoneにおける未記録領域をサーチする。該サーチの方法としては、Data Zoneの記録・未記録を示すビットマップデータをローディングされた光ディスク2を再生させて取得して、該ビットマップデータの内容から未記録位置を判別する。もしくは、予め光ディスク2の一部の領域を代替記録用に設け、該代替記録用領域を再生させて未記録の部分を探索しても良い。もしくは、ディスクに記録している、代替記録用領域をどこまで使用したかを示すアドレス情報を再生させて、記録できるアドレスを判断しても良いし、ローディングされた光ディスク2の代替記録可能な領域を判別できる方法であれば良い。なお、前記ビットマップデータや代替記録用領域をどこまで使用したかを示すアドレス情報は初期化時や記録を行う前に予めローディングされた光ディスク2を再生させてメモリ64に保持しておいても良い。
【0049】
代替記録領域サーチREC05の後、代替記録REC06を行う。代替記録REC06では、代替記録領域サーチREC05で探索した代替記録可能な領域の起点のアドレスに、欠陥が生じた(または生じた可能性があるとマイコン63が判断した)データを含む2値データについて記録を行う。記録の方法は記録アドレスが異なることを除いて記録REC04と同様であるので説明を省略する。代替記録REC06を行っている際に再度欠陥が生じた(または欠陥が生じた可能性があるとマイコン63が判断した)場合には再度代替記録領域サーチREC05を行う。
【0050】
代替記録REC006を行っている際に欠陥が生じなかった(または欠陥が生じた可能性がないとマイコン63が判断した)場合には、ディスク管理情報用バッファ内情報更新REC07を行う。ディスク管理情報用バッファ内情報更新REC07では、ディスク管理情報用バッファ7で保持している欠陥管理情報について、既に保持している欠陥リスト情報と、記録REC04において欠陥が生じた(または欠陥が生じた可能性があるとマイコン63が判断した)記録アドレスの情報、及びその代替記録を行った記録アドレスの情報とを前記欠陥リスト情報に含めてディスク管理情報用バッファ7に記録する。ディスク管理情報用バッファ内情報更新REC07の後、ホストPC8から通信された記録データについて、全てのデータをローディングされた光ディスク2に記録を行ったら、記録を終了する。未記録のデータがあれば、記録REC04に戻り、未記録のデータの記録を行う。
【0051】
図6は本実施例での再生におけるフローを示したものである。再生はホストPC8からの再生命令を契機に開始する。ホストPC8からの再生命令はインタフェース手段68を介して通信されメモリ64に保持される。再生命令はインタフェース手段68が受信した後、マイコン63に割り込み信号を出力して命令を受信したことを通知しても良い。再生命令はマイコン63が処理し、マイコン63は光ディスク2での再生アドレスを認識する。
【0052】
マイコン63は再生アドレスを認識し、該再生アドレスに基づいてローディングする光ディスク2の選択を行う(ディスク選択PLY01)。
【0053】
ディスク選択PLY01の後、ディスクロードPLY02を行う。ディスクロードPLY02の処理は図4に示す初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であり、ディスク選択PLY01で選択した光ディスク2をローディングするようマイコン63が制御する。
【0054】
ディスクロードPLY02の後、ディスク管理情報用バッファ読み出しPLY03を行う。ディスク管理情報用バッファ読み出しPLY03では、マイコン63がローディングした光ディスク2に関するディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7から読み出してメモリ64に保持する。ディスク管理情報用バッファ7から読み出すディスク管理情報は、ローディングした光ディスク2に関する情報全てでなくとも、少なくとも光ディスク2の全ての欠陥管理情報であれば良い。
【0055】
ディスク管理情報用バッファ読み出しPLY03の後、再生PLY04を行う。再生PLY04における動作は、図4に示す初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102において、ローディングした光ディスク2の再生する位置を、DMAのデータを再生する位置を前記再生アドレスとした場合の動作と同様であるので、説明を省略する。
【0056】
再生PLY04の後、データ転送PLY05を行う。データ転送PLY05では、マイコン63は再生PLY04にてメモリ64に格納された復号結果をインタフェース手段68を介してホストPC8に転送するよう制御する。データ転送PLY05の後、再生を終了する。
【0057】
図7は本実施例でのEject(ディスク取り出し)におけるフローを示したものである。EjectはホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク装置1のEjectボタン押下などによる操作を契機に開始する。Ejectを開始したら、ディスク選択EJ101を行う。ディスク選択EJ101では、全てのディスクのディスク管理情報を記録しているディスク(本実施例ではディスクA)をローディングするディスクとしてマイコン63が選択する。
【0058】
ディスク選択EJ101の後、ディスクロードEJ102を行う。ディスクロードEJ102では、マイコン63がディスク選択EJ101で選択した光ディスク2をローディングするようディスク交換指示S10をディスク交換手段5に出力する。ディスク交換手段5は該ディスク交換指示S10を受け、ディスク選択EJ101で選択したディスクのローディングを行う。
【0059】
ディスクロードEJ102の後、ディスク管理情報書き出しEJ103を行う。ディスク管理情報書き出しEJ103では、マイコン63がディスク管理情報用バッファ7に保持しているディスクA乃至Eの全てのディスクのディスク管理情報を読み出してエンコード手段69にエンコードを行わせるよう制御し、エンコード手段69は該ディスク管理情報のエンコードを行って2値データを生成し、記録データの記録(図5の記録REC02)と同様の手順でローディングされた光ディスク2のDMA1乃至DMA4の4箇所に記録を行う。このとき、欠陥リスト情報は4箇所とも同じデータであるが、ディスク管理情報におけるその他のデータでDMA1乃至4の4箇所に記録するデータが異なる場合にはその都度エンコード手段69でエンコードするよう制御して2値データを生成し、ローディングされた光ディスク2のDMAに記録する。
【0060】
ディスク管理情報書き出しEJ103の後、ディスク排出EJ104を行う。ディスク排出EJ104では、光ディスク装置1にセットされている光ディスク2をトレーに乗せてトレーをオープンしたり、外部に出したりすることで、ユーザが光ディスク2を取り出せる状態にする。ディスク排出EJ104が終了したら、Ejectを終了する。
【0061】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【実施例2】
【0062】
実施例2を説明する。実施例2における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例2における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。
【0063】
図8は本実施例での光ディスク2における欠陥管理情報の配置例を示したものである。本実施例では5枚の光ディスク2(ディスクA乃至E)を使用する場合に、ディスクA乃至Eの全てにディスクA乃至Eの欠陥管理情報を記録する。
【0064】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスク2を用いるのであれば、これに限らない。
【0065】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化、及びEjectの処理について図9及び10を用いて説明する。なお、記録、及び再生の処理については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0066】
図9は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードINI201を行う。ディスクロードINI201の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0067】
ディスクロードINI201の後、ディスク管理情報読み出しINI202を行う。ディスク管理情報読み出しINI202の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。
【0068】
ディスク管理情報読み出しINI202の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI203を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI203の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。
【0069】
図10は本実施例でのEject(ディスク取り出し)におけるフローを示したものである。EjectはホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク装置1のEjectボタン押下などによる操作を契機に開始する。Ejectを開始したら、ディスクロードEJ201を行う。ディスクロードEJ201ではマイコン63がディスク交換指示S10をディスク交換手段5に出力する。最初にディスクロードEJ201を行うのであれば、既にローディングしている光ディスク2のままディスク管理情報書き出しEJ202を行う。後述のディスク選択EJ204でマイコン63が選択した光ディスク2をローディングするようディスク交換指示S10をディスク交換手段5に出力する。
【0070】
ディスクロードEJ201の後、ディスク管理情報書き出しEJ202を行う。ディスク管理情報書き出しEJ202の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク管理情報書き出しEJ103と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
ディスク管理情報書き出しEJ202の後、ディスク排出EJ203を行う。ディスク排出EJ203の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク排出EJ104と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
ディスク排出EJ203の後、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったかどうかマイコン63は判断し、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったと判断した場合はEjectを終了し、そうでないと判断した場合はディスク選択EJ204を行う。
【0073】
ディスク選択EJ204では、セットされている光ディスク2のなかでEjectの過程で未だディスク管理情報書き出しを行っていない光ディスク2のなかから1枚選択する。ディスク選択EJ204の後、再度ディスクロードEJ201を行う。
【0074】
以上のように、本実施例においても実施例1と同様、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0075】
また、Eject時に全てのディスクのディスク管理情報を書き込むことで、初期化時に光ディスク2を1枚1枚ローディングしなくても良いので、初期化時に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【実施例3】
【0076】
実施例3を説明する。実施例3における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例3における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。
【0077】
図11は本実施例での光ディスク2における欠陥管理情報の配置例を示したものである。本実施例では5枚の光ディスク2(ディスクA乃至E)を使用する場合に、ディスクAの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクAに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクDにそれぞれ記録する。
【0078】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0079】
また、ディスクAの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクAに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクDにそれぞれ記録する、としたが、ディスクAの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクDに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクAにそれぞれ記録する、というように、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するのであれば、欠陥管理情報と記録する光ディスク2の組み合わせはこれに限らない。
【0080】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化、及びEjectの処理について図12及び13を用いて説明する。なお、記録、及び再生の処理については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0081】
図12は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードINI301を行う。ディスクロードINI301の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0082】
ディスクロードINI301の後、ディスク管理情報読み出しINI302を行う。ディスク管理情報読み出しINI302の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報読み出しINI302で読み出すディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報を1枚の光ディスク2から読み出さず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を読み出す点が異なる。
【0083】
ディスク管理情報読み出しINI302の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303で書き込むディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7に書き込まず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を書き込む点が異なる。
【0084】
ディスク管理情報用バッファ書き込みINI303の後、マイコン63は全ての光ディスク2について選択し、ディスク管理情報読み出しを行ったか判断する。全ての光ディスク2について選択したと判断した場合には、全ての光ディスク2についてのディスク管理情報を読み出し済みかどうか判断する。全ての光ディスク2についてディスク管理情報を読み出し済みと判断した場合には、初期化を終了する。
【0085】
全ての光ディスク2について選択し、ディスク管理情報読み出しを行っていないと判断した場合、ディスク選択INI304を行う。ディスク選択INI304の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択INI304の後、再度前記ディスクロードINI301を行う。
【0086】
全ての光ディスク2についてのディスク管理情報を読み出し済みと判断しなかった場合には、後述のディスク認識不可通知INI305を行う。ディスク認識不可通知INI305の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク認識不可通知INI105と同様であるので、説明を省略する。
【0087】
図13は本実施例でのEject(ディスク取り出し)におけるフローを示したものである。EjectはホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク装置1のEjectボタン押下などによる操作を契機に開始する。Ejectを開始したら、ディスクロードEJ301を行う。ディスクロードEJ301の動作は、図10に示す実施例2のEjectフローにおけるディスクロードEJ201と同様であるので、説明を省略する。
【0088】
ディスクロードEJ301の後、ディスク管理情報書き出しEJ302を行う。ディスク管理情報書き出しEJ302の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク管理情報書き出しEJ103と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報書き出しEJ302で書き出すディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報を書き出さず、ローディングしていない1枚の光ディスク2のディスク管理情報を書き出す点が異なる。
【0089】
ディスク情報書き出しEJ302の後、ディスク排出EJ303を行う。ディスク排出EJ303の動作は図7に示す実施例1のEjectフローにおけるディスク排出EJ104と同様であるので、説明を省略する。
【0090】
ディスク排出EJ303の後、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったかどうかマイコン63は判断し、全ての光ディスク2についてディスク管理情報書き出しを行ったと判断した場合はEjectを終了し、そうでないと判断した場合はディスク選択EJ304を行う。
【0091】
ディスク選択EJ304の動作は、図10に示す実施例2のEjectフローにおけるディスク選択EJ204と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択EJ304の後、再度ディスクロードEJ301を行う。
【0092】
以上のように、本実施例においても実施例1と同様、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0093】
また、ある光ディスクのディスク管理情報を他の光ディスクに記録しておくことで、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【実施例4】
【0094】
実施例4を説明する。実施例4における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例4における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。また、実施例4における欠陥管理情報の配置例は実施例1と同様に図3で示される。
【0095】
なお、本実施例では実施例1と同様に、ディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0096】
本実施例が実施例1と異なるのは、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用し、複数の光ディスク2の組み合わせ情報(認証情報)を利用して初期化時に認証を行う点である。図18は本実施例における認証情報を図示したものであり、認証情報は複数の光ディスク2のディスクIDで構成する。図18に示す認証情報は一例であり、複数の光ディスク2のディスクIDを含む情報であればこの形式の限りではない。前記認証を行うことにより、ユーザが複数の光ディスク2の組み合わせを間違えてセットしたときに誤ったデータを再生することを防ぐことができる。また、ユーザが複数の光ディスク2の組み合わせを間違えてセットしても早くエラーを通知することができる。また、複数の光ディスク2の組み合わせが一致しないと初期化を正常に完了しないため、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0097】
なお本実施例において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているものとする。
【0098】
なお、本実施例ではディスクA乃至Eを光ディスク装置1に格納する際、各ディスクの格納場所(順番)は不問としている。このようにすることで、ユーザが光ディスクを格納する際のわずらわしさを軽減できる。
【0099】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化の処理について図14を用いて説明する。なお、記録、再生、およびEjectの処理については実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0100】
図14は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードCONF101を行う。ディスクロードCONF101の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0101】
ディスクロードCONF101の後、ディスクID読み出しCONF102を行う。ディスクID読み出しCONF102では、光ディスク2に光ディスクメーカーによって予め記録してあるディスクIDを再生させて読み出す。ディスクIDは光ディスク2によって個別に与えられる識別情報であり、例えばBDの場合は図23に示すようにBCA(Burst Cutting Area)に記録されている。図15はディスクIDの例を示した図であり、ディスクIDは光ディスクメーカーを識別する製造者ID、及び1枚1枚の光ディスク2で異なる番号であるシリアルナンバーを有する。
【0102】
なお、ディスクA乃至Eのいずれかに欠陥管理情報を記録するかは、識別情報に基づいて決めてもよい。例えばメモリ64に欠陥管理情報を記録すべき光ディスクメーカーを識別する製造者IDを予め記録しておき、その製造者IDを有する光ディスクが光ディスク装置1に装着されたらその光ディスクに欠陥管理情報を記録する。また、ディスクIDに例えば光ディスクメーカーの信頼度などに応じて優先順位を付けてもよい。優先順位が同じ光ディスクが光ディスク装置1に装着された場合は、光ディスク装置1の格納場所に基づいて決めればよい。これにより、光ディスク2に記録された管理情報をより効率的に管理することができる。
【0103】
ローディングされた光ディスク2のディスクIDを再生する動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、再生させる光ディスク2での再生位置は異なり、再生位置はディスクIDが記録されている位置である。
【0104】
ディスクID読み出しCONF102の後、マイコン63は認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうか判断する。認証情報をまだ他の光ディスク2から読み出していないと判断した場合には、ローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があるかどうか、ローディングされた光ディスク2を再生させて判断する。再生の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、認証情報があるかどうかを判断するために再生させる場合は再生位置が異なり、再生位置は認証情報が記録されている位置、もしくは認証情報が光ディスク2にあることを示すフラグ情報が記録されている位置である。該認証情報、もしくは該フラグ情報が記録されている位置は、例えば図24に示したようなDrive Areaである。該Drive Areaは、記録を行う光ディスク装置が独自にデータフォーマットを決定して記録もしくは再生できる領域である。なお、ローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があるかどうかの判断においては、認証情報かディスク管理情報かどちらか一方があるかどうか判断しても良い。
【0105】
マイコン63がローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があると判断した場合、認証情報読み出しCONF103を行う。認証情報読み出しCONF103の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、再生させる光ディスク2での再生位置は異なり、再生位置は認証情報が記録されている位置である。
【0106】
認証情報読み出しCONF103の後、ディスク管理情報読み出しCONF104を行う。ディスク管理情報読み出しCONF104の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。
【0107】
ディスク管理情報読み出しCONF104の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF105を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF105の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。
【0108】
ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF105の後、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたかどうかマイコン63が判断する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたと判断した場合には、初期化を終了する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスクについて選択していないと判断した場合には、ディスク選択CONF106を行う。ディスク選択CONF106の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択CONF106の後、再びディスクロードCONF101を行う。
【0109】
ディスクID読み出しCONF102の後、認証情報を他の光ディスク2から読み出したと判断した場合には、未認証ディスク認証CONF107を行う。未認証ディスク認証CONF107では、既に読み出している認証情報に、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているかどうかマイコン63が確認する。また、後述のディスクID保持CONF109にてメモリ64に保持されているディスクIDがあれば、該ディスクIDについても確認を行う。
【0110】
未認証ディスク認証CONF107での確認において、光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているとマイコン63が判定すれば正常認証とみなして、前記の、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択しローディングしたかどうかの判断を行う。
【0111】
未認証ディスク認証CONF107での確認において、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれていないとマイコン63が判定した場合には、ディスク認識不可通知CONF108を行う。ディスク認識不可通知CONF108の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI105と同様であるので、説明を省略する。
【0112】
前記、マイコン63がローディングされた光ディスク2に認証情報とディスク管理情報があるかどうかの判断において、ないと判断した場合には、ディスクID保持CONF109を行う。ディスクID保持CONF109では、マイコン63がローディングした光ディスク2のディスクIDをメモリ64に保持する。
【0113】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。さらに、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【実施例5】
【0114】
実施例5を説明する。実施例5における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例5における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。また、実施例5における欠陥管理情報の配置例は実施例2と同様に図8で示される。
【0115】
なお、本実施例では実施例1と同様に、ディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0116】
本実施例が実施例2と異なるのは、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用し、複数の光ディスク2の組み合わせ情報を作成して初期化時に認証を行う点である。これにより、実施例4と同様の効果を得ることができる。
【0117】
なお本実施例において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているものとする。
【0118】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化の処理について図16を用いて説明する。なお、記録、再生、およびEjectの処理については実施例2と同様であるので、説明を省略する。
【0119】
図16は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードCONF201を行う。ディスクロードCONF201の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0120】
ディスクロードCONF201の後、ディスクID読み出しCONF202を行う。ディスクID読み出しCONF202の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおけるディスクID読み出しCONF102と同様であるので、説明を省略する。
【0121】
ディスクID読み出しCONF202の後、マイコン63は認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうか判断する。認証情報をまだ他の光ディスク2から読み出していないと判断した場合には、認証情報読み出しCONF203を行う。認証情報読み出しCONF203の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおける認証情報読み出しCONF103と同様であるので、説明を省略する。
【0122】
認証情報読み出しCONF203の後、ディスク管理情報読み出しCONF204を行う。ディスク管理情報読み出しCONF204の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。
【0123】
ディスク管理情報読み出しCONF204の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF205を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF205の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。
【0124】
ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF205の後、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたかどうかマイコン63が判断する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたと判断した場合には、初期化を終了する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスクについて選択していないと判断した場合には、ディスク選択CONF206を行う。ディスク選択CONF206の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択CONF206の後、再びディスクロードCONF201を行う。
【0125】
ディスクID読み出しCONF202の後、認証情報を他の光ディスク2から読み出したと判断した場合には、認証CONF207を行う。認証CONF207では、既に読み出している認証情報に、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているかどうかマイコン63が確認する。
【0126】
認証CONF207での確認において、光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているとマイコン63が判定すれば正常認証とみなして、前記の、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択しローディングしたかどうかの判断を行う。
【0127】
認証CONF207での確認において、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれていないとマイコン63が判定した場合には、ディスク認識不可通知CONF208を行う。ディスク認識不可通知CONF208の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI105と同様であるので、説明を省略する。
【0128】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0129】
また、Eject時に全てのディスクのディスク管理情報を書き込みことで、初期化時に光ディスク2を1枚1枚ローディングしなくても良いので、初期化時に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0130】
さらに、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【実施例6】
【0131】
実施例6を説明する。実施例6における光ディスク装置1の構成例は実施例1と同様に図1で示される。また、実施例6における光ディスク2におけるDMAの配置は図2に示す実施例1の場合と同様である。また、実施例6における欠陥管理情報の配置例は実施例3と同様に図11で示される。
【0132】
なお、本実施例では実施例1と同様に、ディスクA乃至Eの5枚のディスクを使用する場合について示すが、複数枚の光ディスクを用いるのであれば、これに限らない。
【0133】
また、実施例3と同様に、ディスクAの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクAに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクDにそれぞれ記録する、としたが、ディスクAの欠陥管理情報をディスクBに、ディスクBの欠陥管理情報をディスクCに、ディスクCの欠陥管理情報をディスクDに、ディスクDの欠陥管理情報をディスクEに、ディスクEの欠陥管理情報をディスクAにそれぞれ記録する、というように、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するのであれば、欠陥管理情報と記録する光ディスク2の組み合わせはこれに限らない。
【0134】
本実施例が実施例3と異なるのは、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用し、複数の光ディスク2の組み合わせ情報を作成して初期化時に認証を行う点である。これにより、実施例4と同様の効果を得ることができる。
【0135】
なお本実施例において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているものとする。
【0136】
本実施例における光ディスク装置1の動作を、初期化の処理について図17を用いて説明する。なお、記録、再生、およびEjectの処理については実施例3と同様であるので、説明を省略する。
【0137】
図17は本実施例での初期化におけるフローを示したものである。初期化は光ディスク装置1の電源投入後や、ホストPC8からの命令、もしくはユーザによる光ディスク2のセットを契機に開始する。初期化開始後、ディスクロードCONF301を行う。ディスクロードCONF301の動作は図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスクロードINI101と同様であるので、説明を省略する。
【0138】
ディスクロードCONF301の後、ディスクID読み出しCONF302を行う。ディスクID読み出しCONF302の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおけるディスクID読み出しCONF102と同様であるので、説明を省略する。
【0139】
ディスクID読み出しCONF302の後、マイコン63は認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうか判断する。認証情報をまだ他の光ディスク2から読み出していないと判断した場合には、認証情報読み出しCONF303を行う。認証情報読み出しCONF303の動作は、図14に示す実施例4の初期化フローにおける認証情報読み出しCONF103と同様であるので、説明を省略する。
【0140】
認証情報読み出しCONF303の後、認証CONF304を行う。認証CONF304の動作は、図16に示す実施例5の初期化フローにおける認証CONF207と同様であるので、説明を省略する。また前記認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したかどうかの判断において、認証情報を既に他の光ディスク2から読み出したと判断した場合にも、前記認証CONF304を行う。
【0141】
認証CONF204での確認において、ローディングしている光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれていないとマイコン63が判定した場合には、ディスク認識不可通知CONF308を行う。ディスク認識不可通知CONF308の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるINI105と同様であるので、説明を省略する。
【0142】
認証CONF307での確認において、光ディスク2のディスクIDもしくはディスクIDが含まれていることを示す情報が含まれているとマイコン63が判定すれば正常認証とみなして、ディスク管理情報読み出しCONF305を行う。ディスク管理情報読み出しCONF305の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報読み出しINI102と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報読み出しCONF305で読み出すディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報を1枚の光ディスク2から読み出さず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を読み出す点が異なる。
【0143】
ディスク管理情報読み出しCONF305の後、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306を行う。ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク管理情報用バッファ書き込みINI103と同様であるので、説明を省略する。ただし、ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306で書き込むディスク管理情報は実施例1のように全ての光ディスク2のディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7に書き込まず、1枚の光ディスク2のディスク管理情報を書き込む点が異なる。
【0144】
ディスク管理情報用バッファ書き込みCONF306の後、光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたかどうかマイコン63が判断する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2について選択し、ローディングしたと判断した場合には、初期化を終了する。光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスクについて選択していないと判断した場合には、ディスク選択CONF307を行う。ディスク選択CONF307の動作は、図4に示す実施例1の初期化フローにおけるディスク選択INI104と同様であるので、説明を省略する。ディスク選択CONF307の後、再びディスクロードCONF301を行う。
【0145】
以上のように、光ディスクの管理情報を通常時はフラッシュメモリやSSDなどの不揮発性記録媒体に保持しておき、光ディスクのEject時に管理情報を光ディスクに書き込むことで、記録に欠陥が生じるたびに光ディスクに管理情報を書き込まなくても、複数枚の光ディスクの管理情報を効率よく管理することができる。
【0146】
また、ある光ディスクのディスク管理情報を他の光ディスクに記録しておくことで、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0147】
さらに、複数の光ディスク2について、各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0148】
なお、実施例1乃至6の初期化において、光ディスク装置1にセットされている全ての光ディスク2が未記録ディスクであるかどうかを判断し、前記全ての光ディスク2が未記録ディスクであれば初期化を終了しても良い。
【0149】
また、実施例1乃至6において、Eject時にディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報をディスクに記録するとしたが、ホストPC8からのコマンドデータ受信が一定時間なく、光ディスク装置1の処理時間に余裕がある場合にディスクに記録しても良い。もしくは、ホストPC8から省電力モードなどスリープ状態になるようコマンドデータが送られた場合にディスクに記録しても良い。もしくは、ディスク管理情報を記録するディスクがローディングされたとき、もしくは他のディスクとディスク交換される前に記録しても良いし、光ディスクの記録もしくは再生性能に大きな影響を与えない契機でディスク管理情報をディスクに記録すれば良い。
【0150】
また、実施例1及び4において、ディスクA乃至Eのいずれか1枚のディスクのみにディスクA乃至Eのディスク管理情報を記録するとしているが、複数のディスクにディスクA乃至Eのディスク管理情報を記録しても良い。複数枚のディスクに記録することで、ある1枚でディスク管理情報の記録を失敗した場合や、記録したディスク管理情報のデータを破損した場合などでも、他のディスクを再生して読み出せばよいので、情報の欠損に対する耐性を強化できる。
【0151】
また、実施例1及び4の初期化において、ディスクA乃至Eの全てのディスク管理情報を記録しているディスクを検索するために、ディスクの交換を行うようにしたが、ディスクA乃至Eの全てのディスク管理情報を記録するディスクを光ディスク装置1に格納する位置を予め定めておいても良い。この場合には、上記検索に伴うディスクの交換が不要となり、より初期化に要する時間を短くすることができる。
【0152】
また、実施例4において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているとしたが、必ずしもディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録されている必要はなく、他の光ディスクに記録されていても良い。この場合には、認証情報読み出しCONF103とディスク管理情報読み出しCONF104は連続して行われず、別々の光ディスク2に対して行う。
【0153】
また、実施例5において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているとしたが、必ずしもディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録されている必要はなく、認証情報が記録されていない光ディスク2があっても良い。この場合には、認証情報読み出しCONF203とディスク管理情報読み出しCONF204は連続して行われず、認証情報読み出しCONF203を跳ばして実行しても良い。
【0154】
また、実施例6において、認証情報は光ディスク装置1にセットしている光ディスク2のディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録しているとしたが、必ずしもディスク管理情報を記録している光ディスク2に記録されている必要はなく、認証情報が記録されていない光ディスク2があっても良い。この場合には、認証情報読み出しCONF203とディスク管理情報読み出しCONF204は連続して行われず、認証情報読み出しCONF203を跳ばして実行しても良い。
【0155】
また、実施例4乃至6において、認証情報は光ディスク2に記録するとしたが、信号処理LSI6のメモリ64や光ディスク装置1のディスク管理情報用バッファ7のような不揮発性メモリなどに記録しても良い。この場合には、実施例4乃至6における認証情報読み出しは光ディスク2からではなく、前記メモリ64や前記ディスク管理情報用バッファ7のような不揮発性メモリから読み出す。
【0156】
また、実施例4乃至6において、ディスクIDは製造者ID及びシリアルナンバーを有するとしたが、さらにBD−R(BD−Recordable)やBD−RE(BD−Rewritable)などの媒体種別情報を有しても良い。
【0157】
また、実施例4乃至6において、ディスクIDは例えばBCAに記録されているとしたが、他の領域に記録されていても良いし、製造者ID及びシリアルナンバーは別々の領域に記録されていても良い。
【0158】
また、実施例4乃至6において、初期化の際、光ディスク装置1にセットしている光ディスク2が全て未記録ディスクであった場合に、マイコン63は前記全ての光ディスクのディスクIDから認証情報を生成する。該認証情報は、初期化終了時に光ディスク2に記録しても良いし、Eject時に光ディスク2に記録しても良いし、データの記録中にディスク管理情報を記録する際に記録しても良い。
【0159】
また、実施例1乃至6において、光ディスク装置1が有する光ピックアップ3、スピンドルモータ4は各々1つを有するとしているが、複数有しても良い。この場合には、マイコン63がディスク交換指示S10を出す際に、記録もしくは再生を行った時刻が最も前である光ディスク2と交換するようマイコン63が制御しても良いし、記録もしくは再生を行った回数が最も少ない光ディスク2と交換するようマイコン63が制御しても良い。このことにより、光ディスク2に記録もしくは再生を行う場合に、ディスク交換の回数を減らすことができ、さらに効率よい記録再生が可能になる。
【0160】
また、実施例1乃至6において、ディスク管理情報は光ディスク2のDMAに有するとしたが、図2のData Zoneに設けたスペアエリアに有しても良いし、他の領域に有しても良い。
【0161】
また、実施例6において、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するとしたが、ある光ディスク2の欠陥管理情報を該光ディスク2に記録しても、同様に各々の光ディスク2が固有でもつ識別情報を利用することにより、記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0162】
また、実施例3及び6において、ある光ディスク2の欠陥管理情報を他の1枚の光ディスク2に記録するとしたが、図22に示した欠陥管理情報のその他の配置例のように、ある光ディスク2には該光ディスク2以外のセットされている全ての光ディスク2の欠陥管理情報を記録しても良い。この場合には、初期化時に少なくとも2枚の光ディスク2から欠陥管理情報を読み出せばセットされている全ての光ディスク2の欠陥管理情報を取得できるので、初期化時に要する時間をさらに短くできる。
【0163】
また、実施例1乃至6の光ディスク装置1は複数の光ディスク2を格納するとしたが、1枚の光ディスク2を記録または再生する、図19に示す光ディスク装置ユニット100を複数台接続し、該ユニットにそれぞれ光ディスク2をローディングしても良い。図19に示す光ディスク装置ユニット100において、図1に示す光ディスク装置1における各手段と同様の機能を有するものについては同じ番号を付している。前記光ディスク装置ユニット100を複数台接続する手段としては、例えば図20に示す光ディスク装置1000のように複数の光ディスク装置ユニット100とディスク管理情報用バッファ7にアクセス可能な制御手段101を有し、該制御手段101はホストPC8と各種インタフェース規格に準じて通信し、コマンドデータや記録データの収受を行う。そして前記制御手段101が記録または再生を行う光ディスク装置ユニット100に対する制御、及びディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報の読み出しや書き込みを行うことで実施例1乃至6と同様の効果を得ることができる。また、図21に示す光ディスク装置2000のようにホストPC8が直接複数の光ディスク装置ユニット100とディスク管理情報用バッファ7に各種インタフェース規格に準じてアクセスしても、同様の効果を得ることができる。
【0164】
また、実施例1乃至6において、セットしている全ての光ディスク2のディスク管理情報を初期化時に光ディスク2から読み出し、ディスク管理情報用バッファ7に保持し、Eject時に該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報を光ディスク2に記録するとしたが、Eject後も該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報はそのまま保持しても良い。この際、Eject時に該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報を光ディスク2に記録しなくてもしても良い。また、ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報をインターネットなどの通信網で接続されたハードディスクやSSDや光ディスクドライブなどの記憶装置に保持しても良い。この際、Eject時に該ディスク管理情報用バッファ7のディスク管理情報を光ディスク2に記録しなくてもしても良い。これらの場合には、次に利用する際の初期化時に光ディスク2からディスク管理情報を読み出さなくても良く、初期化時に要する時間を短くできる。
【0165】
また、実施例4において、セットされている光ディスク2の中で、認証情報がどれにも記録されていない場合には、図14に示す初期化のフローにおける全ディスク選択済みかどうかの判断分岐においてYesを選択する。この後、未認証ディスクがあるかどうかの確認処理を行い、未認証ディスクが存在した場合にはディスク認識不可通知CONF108を行っても良い。このようにすることで、認証情報がどのディスクにも記録されていなかった場合に、より記録情報の隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0166】
また、実施例4乃至6において、初期化時に光ディスク2からディスク管理情報を読み出し、読み出したディスク管理情報をディスク管理情報用バッファ7に保持し、更新したディスク管理情報を、Eject時に光ディスク2に記録する、としたが、このような処理を行わなくても良い。すなわち、初期化時に光ディスク2から認証情報を読み出し、読み出した認証情報に従って光ディスク2の認証処理を行うことで記録情報の情報隠匿性を高めることができ、セキュリティ事故のリスクを軽減できる。
【0167】
また、図1において、AFE61、デコード手段62、マイコン63、メモリ64、位置制御手段65、レーザ光制御手段66、モータ制御手段67、インタフェース手段68、及びエンコード手段69は信号処理LSI6に内蔵する構成としたが、本発明はこれに限定されず、これらの一部または全ては別個に設ける構成であっても良い。
【0168】
また、前記マイコン43はソフトウェアで制御し、前記データ処理や前記各種指示を出すとしたが、これらの処理の一部または全てをハードウェアで処理しても良い。
【符号の説明】
【0169】
1…光ディスク装置
2…光ディスク
3…光ピックアップ
4…スピンドルモータ
5…ディスク交換手段
6…信号処理LSI
61…AFE
62…デコード手段
63…マイコン
64…メモリ
65…位置制御手段
66…レーザパルス制御手段
67…モータ制御手段
68…インタフェース手段
69…エンコード手段
S01…モータ制御信号
S02…位置制御信号
S03…レーサパルス制御信号
S04…電気信号
S05…アナログ信号
S07…位置制御指示
S08…レーザパルス制御指示
S09…モータ制御指示
S10…ディスク交換指示
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ディスクを格納することが可能で、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
光ディスクを回転させるモータと、
レーザ光を前記モータにより回転する光ディスクに照射するレーザ光源と、
格納される複数の光ディスクの一部または全部の管理情報を保持するメモリと、
前記メモリが保持する光ディスクの一部または全部の管理情報を光ディスクに記録するよう制御する制御部と、
を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合、前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項2に記載の光ディスク装置であって、
前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合とは、光ディスクのイジェクト要求があった場合、またはホストから省電力モードまたはスリープ状態になるようコマンドデータが前記光ディスク装置に送られてきた場合であることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記管理情報は、光ディスクへの記録のときに欠陥などが生じて代替記録を行ったときの代替記録箇所を示す欠陥管理情報を有することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している管理情報を前記格納される複数の光ディスクのいずれか1枚に記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
請求項1乃至4いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している光ディスクの一部または全部の管理情報を前記格納される複数の全ての光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項7】
請求項1乃至4いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している管理情報を前記複数の光ディスクについて、ある光ディスクについての管理情報を他の光ディスクに記録し、1つの光ディスクには他の1つの光ディスクの管理情報を記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項9】
請求項1乃至8いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記格納される複数の光ディスクの一部または全部は、光ディスクに固有に記録されている識別情報を有し、
前記識別情報に基づいて、前記管理情報を光ディスクに記録を行うこと、または行わないことを示す信号を出力するインターフェースを備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項10】
複数の光ディスクを格納することが可能で、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置における光ディスクの記録再生方法であって、
光ディスクを回転させ、
レーザ光を前記回転により回転する光ディスクに照射し、
格納される複数の光ディスクの一部または全部の管理情報をメモリに保持し、
前記メモリが保持する光ディスクの一部または全部の管理情報を光ディスクに記録するよう制御し、
前記制御により記録された管理情報に基づいて光ディスクの情報の記録または再生をすることを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項11】
請求項10に記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合、前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項12】
請求項11に記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合とは、光ディスクのイジェクト要求があった場合、またはホストから省電力モードまたはスリープ状態になるようコマンドデータが前記光ディスク装置に送られてきた場合であることを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項13】
請求項10乃至12いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記管理情報は、光ディスクへの記録のときに欠陥などが生じて代替記録を行ったときの代替記録箇所を示す欠陥管理情報を有することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項14】
請求項10乃至13いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記メモリに保持している管理情報を前記格納される複数の光ディスクのいずれか1枚に記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項15】
請求項10乃至13いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している光ディスクの一部または全部の管理情報を前記格納される複数の全ての光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項16】
請求項10乃至13いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している管理情報を前記格納される複数の光ディスクについて、ある光ディスクについてのディスク管理情報を他の光ディスクに記録し、1つの光ディスクには他の1つの光ディスクのディスク管理情報を記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項17】
請求項10乃至16いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項18】
請求項10乃至17いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記格納される複数の光ディスクの一部または全部は、光ディスクに固有に記録されている識別情報を有し、
前記識別情報に基づいて、前記管理情報を光ディスクに記録を行うこと、または行わないことを示す信号を出力することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項19】
複数の光ディスクを格納することが可能で、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
光ディスクを回転させるモータと、
レーザ光を前記モータにより回転する光ディスクに照射するレーザ光源と、
格納される複数の光ディスクの一部または全部の固有情報に基づいて、光ディスクの記録再生を行うこと、または行わないことを示す信号を出力するインターフェースと、
を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項20】
複数枚の光ディスクを格納し、光ディスクにレーザ光を照射して情報の再生を行う光ディスク装置において、
光ディスクを回転させるモータ手段と、
前記レーザ光を発光するレーザ発光手段と、
光ディスクのディスク管理情報を保持するメモリ手段と、
前記メモリ手段に保持している前記ディスク管理情報に基づいて前記光ディスク上の再生位置を決定し、前記光ディスクの再生を行うよう制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は光ディスクから前記ディスク管理情報を読み出して前記メモリ手段に保持するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項1】
複数の光ディスクを格納することが可能で、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
光ディスクを回転させるモータと、
レーザ光を前記モータにより回転する光ディスクに照射するレーザ光源と、
格納される複数の光ディスクの一部または全部の管理情報を保持するメモリと、
前記メモリが保持する光ディスクの一部または全部の管理情報を光ディスクに記録するよう制御する制御部と、
を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合、前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項2に記載の光ディスク装置であって、
前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合とは、光ディスクのイジェクト要求があった場合、またはホストから省電力モードまたはスリープ状態になるようコマンドデータが前記光ディスク装置に送られてきた場合であることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記管理情報は、光ディスクへの記録のときに欠陥などが生じて代替記録を行ったときの代替記録箇所を示す欠陥管理情報を有することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している管理情報を前記格納される複数の光ディスクのいずれか1枚に記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
請求項1乃至4いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している光ディスクの一部または全部の管理情報を前記格納される複数の全ての光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項7】
請求項1乃至4いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している管理情報を前記複数の光ディスクについて、ある光ディスクについての管理情報を他の光ディスクに記録し、1つの光ディスクには他の1つの光ディスクの管理情報を記録するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項9】
請求項1乃至8いずれかに記載の光ディスク装置であって、
前記格納される複数の光ディスクの一部または全部は、光ディスクに固有に記録されている識別情報を有し、
前記識別情報に基づいて、前記管理情報を光ディスクに記録を行うこと、または行わないことを示す信号を出力するインターフェースを備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項10】
複数の光ディスクを格納することが可能で、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置における光ディスクの記録再生方法であって、
光ディスクを回転させ、
レーザ光を前記回転により回転する光ディスクに照射し、
格納される複数の光ディスクの一部または全部の管理情報をメモリに保持し、
前記メモリが保持する光ディスクの一部または全部の管理情報を光ディスクに記録するよう制御し、
前記制御により記録された管理情報に基づいて光ディスクの情報の記録または再生をすることを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項11】
請求項10に記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合、前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項12】
請求項11に記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記光ディスク装置に前記メモリに保持されている管理情報を光ディスクに記録するよう要求があった場合とは、光ディスクのイジェクト要求があった場合、またはホストから省電力モードまたはスリープ状態になるようコマンドデータが前記光ディスク装置に送られてきた場合であることを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項13】
請求項10乃至12いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記管理情報は、光ディスクへの記録のときに欠陥などが生じて代替記録を行ったときの代替記録箇所を示す欠陥管理情報を有することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項14】
請求項10乃至13いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記メモリに保持している管理情報を前記格納される複数の光ディスクのいずれか1枚に記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項15】
請求項10乃至13いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している光ディスクの一部または全部の管理情報を前記格納される複数の全ての光ディスクに記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項16】
請求項10乃至13いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記制御部は、前記メモリに保持している管理情報を前記格納される複数の光ディスクについて、ある光ディスクについてのディスク管理情報を他の光ディスクに記録し、1つの光ディスクには他の1つの光ディスクのディスク管理情報を記録するよう制御することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項17】
請求項10乃至16いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項18】
請求項10乃至17いずれかに記載の光ディスクの記録再生方法であって、
前記格納される複数の光ディスクの一部または全部は、光ディスクに固有に記録されている識別情報を有し、
前記識別情報に基づいて、前記管理情報を光ディスクに記録を行うこと、または行わないことを示す信号を出力することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
【請求項19】
複数の光ディスクを格納することが可能で、光ディスクにレーザ光を照射することにより情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
光ディスクを回転させるモータと、
レーザ光を前記モータにより回転する光ディスクに照射するレーザ光源と、
格納される複数の光ディスクの一部または全部の固有情報に基づいて、光ディスクの記録再生を行うこと、または行わないことを示す信号を出力するインターフェースと、
を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項20】
複数枚の光ディスクを格納し、光ディスクにレーザ光を照射して情報の再生を行う光ディスク装置において、
光ディスクを回転させるモータ手段と、
前記レーザ光を発光するレーザ発光手段と、
光ディスクのディスク管理情報を保持するメモリ手段と、
前記メモリ手段に保持している前記ディスク管理情報に基づいて前記光ディスク上の再生位置を決定し、前記光ディスクの再生を行うよう制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は光ディスクから前記ディスク管理情報を読み出して前記メモリ手段に保持するよう制御することを特徴とする光ディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−253588(P2011−253588A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126437(P2010−126437)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
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