説明

光ファイバ心線の製造工程における除塵方法および除塵装置

【課題】 光ファイバを傷つけることなく十分な除塵を行うことができる光ファイバ心線の製造工程における除塵方法および除塵装置を得る。
【解決手段】 走行する光ファイバ11を、弾力を有する物質20a、20bのそれぞれの対向面に設けた繊維質の物質23で両側から挟んで、錘21により前記両方の弾力を有する物質20a、20bを相互に押し付けているので、走行している光ファイバ11は一定の押圧力で安定して繊維質の物質23によって挟まれる。なお、前記弾力を有する物質20a、20bとしてはポリエステル繊維性フェルトが好ましく、また、前記繊維質の物質23としてはポリエステルが好適となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバから光ファイバ心線を製造する際に、光ファイバに付着している塵や埃等を取り除くための光ファイバ心線の製造工程における除塵方法および除塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ファイバは、鋼線のような導体ではないため静電気を帯びやすく、このため塵や埃等が付着しやすい。また、光ファイバ心線を製造する際に、光ファイバに塵や埃等が付着していると、光ファイバを外被で被覆した際に、単心線では表面に凹凸ができて外観異常を生じたり、テープ心線では光ファイバの配列に段差を生じたりして接続の際に相手側テープ心線との接続整合性を悪化させたりする虞がある。
このため、従来より、光ファイバに付着している塵や埃等を除去しながら光ファイバ心線等を製造することが提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。
【特許文献1】特開平6−183791号公報(図1)
【特許文献2】特開平8−26777号公報(図1)
【特許文献3】特開平9−166734号公報(図1)
【特許文献4】特開平10−194792号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、前述した各特許文献に開示されている技術は、いずれも光ファイバに対してガスや揮発性溶剤を吹き付ける非接触タイプが用いられている。しかしながら、これら非接触タイプの方法では、除塵が十分でなかったり、あるいは、設備が大掛かりになるという不都合があった。
一方、鋼線の主に油分除去に用いられているような、布やフェルト等を用いて直接接触させるような接触タイプを光ファイバの除塵に適用すると、光ファイバの周囲全体に布等が密着せず、接触している点に応力が集中して、光ファイバを傷つけたり断線させる虞があった。
【0004】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光ファイバを傷つけることなく、しかも十分な除塵を行うことができる光ファイバ心線の製造工程における除塵方法および除塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的は下記構成により達成される。
(1) 光ファイバ心線の製造工程における除塵方法であって、走行する光ファイバを少なくとも一方は弾力を有する物質を用いて両側から挟み込むことを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0006】
(2) 上記(1)において、
前記弾力を有する物質がウレタンフォームまたはフェルトであることを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0007】
(3) 上記(1)または(2)において、
前記弾力を有する物質の表面に繊維質の物質を設け、前記繊維質の物質を光ファイバに接触させることを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0008】
(4) 上記(3)において、
前記繊維質の物質が布または不織布であることを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0009】
(5) 上記(4)において、
前記布または不織布がポリエステル製であることを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0010】
(6) 上記(1)から(3)のいずれか一つにおいて、
前記弾力を有する物質が、錘によって押し付けられることを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0011】
(7) 上記(1)から(6)のいずれか一つにおいて、
少なくとも前記弾力を有する物質または前記繊維質の物質の前記光ファイバに接する表面に、揮発性溶剤を含ませたことを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0012】
(8) 上記(7)において、
前記揮発性溶剤が、アルコールであることを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【0013】
(9) 光ファイバ心線の製造工程における除塵装置であって、走行する光ファイバを両側から挟む繊維質の物質と、弾力を有すると共に前記繊維質の物質を表面に設け該繊維質の物質を少なくとも一方の側から前記光ファイバに接触させる物質と、前記弾力を有する物質を押し付ける錘とを有することを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、従来のような十分に除塵できなかったり、光ファイバを傷つけるという問題を解消でき、光ファイバを傷つけることなく十分な除塵を行うことができるという効果が得られる。
すなわち、
上記(1)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、走行している光ファイバを少なくとも一方は弾力を有する物質を用いて両側から挟み込むので、従来のガスや揮発性溶剤を吹き付ける場合と比較して、塵や埃等の付着物の除去能力が向上する。これにより、光ファイバを傷つけることなく、しかも十分な除塵を行うことができる。
【0015】
上記(2)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、弾力性のあるウレタンフォームまたはフェルトで光ファイバを両側から挟むことにより、光ファイバの全周に略均等に側圧をかけることができ、応力集中を防止して、光ファイバを傷つけたり断線したりする事態を防止することができる。
【0016】
上記(3)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、弾力を有する物質により繊維質の物質を光ファイバに接触させるので、繊維質の物質を光ファイバの全周に接触することができる。また、繊維質の物質は埃等の除去能力が高いので、より完全に除塵することができる。
【0017】
上記(4)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、布または不織布を用いて光ファイバの塵や埃等の付着物を除去するので、除去能力を向上させることができる。
【0018】
上記(5)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、繊維を細くすることができるポリエステルを用いて布または不織布を製造しているので、優れた除塵性を得ることができる。
【0019】
上記(6)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、錘によって一定の押圧力が付勢されているので、走行している光ファイバを安定して繊維質の物質で挟むことができ、防塵能力を向上させることができる。
【0020】
上記(7)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、光ファイバが接触する部分には摩擦熱が発生するが、表面に含まれた揮発性溶剤の揮発熱により摩擦熱の発生を抑えることができる。また、揮発性溶剤の働きにより、除塵機能を向上させることができる。
【0021】
上記(8)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法においては、アルコールを用いることによりコスト面、安全面で有利となる。
【0022】
上記(9)に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵装置においては、走行する光ファイバを少なくとも一方は弾力を有する物質を用いて両側から繊維質の物質で挟むと共に、錘により弾力を有する物質を押し付けているので、走行している光ファイバは一定の押圧力で安定して繊維質の物質によって挟まれることになる。このため、従来のガスや揮発性溶剤を吹き付ける場合と比較して、塵や埃等の付着物の除去能力が向上し、光ファイバを傷つけることなく十分な除塵を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の光ファイバ心線の製造工程における除塵装置に係る一実施の形態を示す断面図、図2は光ファイバの除塵を行っている状態を示す断面図である。
【0024】
図1に示すように、本発明の実施の形態である光ファイバ心線の製造工程における除塵装置10Aは、光ファイバ11から光ファイバ心線12(図3参照)を製造する光ファイバ心線の製造工程において光ファイバ11に付着した塵や埃等を除去するために、走行する光ファイバ11を両側から挟む弾力を有する物質20a、20bと、この両側の弾力を有する物質同士を相互に押し付ける錘21とを有している。
すなわち、図2に示すように、錘21が両側の弾力を有する物質20a、20b同士を一定の押圧力で安定して相互に押し付けるので、光ファイバ11の周囲全体に後述する繊維質の物質23を介して弾力を有する物質20a、20bが接触する。これにより、応力が分散して光ファイバ11に応力が集中するのを防止するとともに光ファイバ11の全周の除塵を行うことができ、従来のように応力が集中して光ファイバ11を傷つけたり断線させたりする事態を回避することができる。
【0025】
なお、弾力を有する物質20a、20bとしては、ポリエステル繊維性フェルト22a、22bを例示することができる。また、錘21は、重力により上下のポリエステル繊維性フェルト(以降、単に「フェルト」と呼ぶ。)22a、22bから光ファイバ11に適度の側圧がかかる重さのものとする。
【0026】
弾力を有する物質20a、20bであるフェルト22a、22bの対向面には、上記した光ファイバ11に接触させる繊維質の物質23が設けられている。繊維質の物質23としては、ポリエステル製の布24や不織布を例示することができる。
【0027】
従って、この除塵装置10Aを用いて光ファイバ11の除塵を行う場合には、まず、下側の架台13bの中に弾力を有する物質20bであるフェルト22bをセットし、このフェルト22bの上に繊維質の物質23であるポリエステル製の布24または不織布を敷いて、この布24の上に光ファイバ11が通過できるようにする。そして、下側の架台13bの上に上側の架台13aを載せ、上側の架台13aの中に繊維質の物質23である布24が下面に取り付けられた弾力を有する物質20aであるフェルト22aを載せ、光ファイバ11を上下の布24、24で挟むようにする。さらに、フェルト22aの上に錘21を載せる。
なお、上下の架台13a、13bの間には、光ファイバ11が走行できる隙間14が設けられている。また、架台13a、13bの隙間14の高さが、両フェルト22a、22bあるいは布24、24の接触面の高さ位置と一致するように、架台13a、13bをセットする。
【0028】
次に、図1を参照して、本発明にかかる光ファイバ心線の製造工程における除塵方法について説明する。
光ファイバ11から光ファイバ心線12(図3参照)を製造する光ファイバ心線の製造工程において光ファイバ11に付着した塵や埃等を除去するために、走行する光ファイバ11を弾力を有する物質20a、20bで両側から挟む。このとき、上側の弾力を有する物質20aの上には錘21を載せ、一定した押圧力で両方の弾力を有する物質20a、20bを相互に押し付けるようにするのが望ましい。この状態で光ファイバ11を走行させて、光ファイバ11に付着している塵や埃等を除去する。
【0029】
なお、弾力を有する物質20a、20bとしては、フェルト22a、22bを例示したが、フェルトに替えてウレタンフォームなどを用いることもできる。
【0030】
以上説明したように、本発明にかかる光ファイバ心線の製造工程における除塵方法および除塵装置10Aによれば、錘21が上側のフェルト22aの上面に載置されており、上側のフェルト22aを一定の押圧力で下側のフェルト22bに押し付けることになる。このため、両フェルト22a、22bの間に設けられている布24、24同士が互いに押圧され、両布24、24間を走行する光ファイバ11を挟むので、従来のガスや揮発性溶剤を吹き付ける場合と比較して、塵や埃等の付着物の除去能力が向上する。また、錘21によって一定の押圧力で光ファイバ11を挟むので、光ファイバを傷つけることなく十分な除塵を行うことができる。さらに、錘21による一定の押圧力と両フェルト22a、22bの弾性力との相乗作用により、光ファイバ11に対する応力集中を回避して、光ファイバの損傷や断線を防止できる。
【実施例】
【0031】
図3には、複数本(図示例では4本)の光ファイバ11を並行に並べて外被を一括被覆して光ファイバ心線(テープ心線)12を製造する製造装置30の構成が示されている。
この製造装置30では、上流側(図3において左側)に光ファイバ11を供給する光ファイバサプライ31が所定数設けられており、その下流側(図3において右側)には前述した除塵装置10Aが設けられている。この除塵装置10Aの下流側には、所定間隔で並列された4本の光ファイバ11に外被となる樹脂を塗布する樹脂塗布装置32が設けられており、この樹脂塗布装置32の下流側には、塗布された樹脂を硬化させるための樹脂硬化装置33が設けられている。さらに、樹脂硬化装置33の下流側には、ローラ34、35を介して光ファイバ心線12を巻き取る巻取装置36が設けられている。
【0032】
次に、前述した製造装置30を用いて、4本の光ファイバ11から4心のテープ心線12を製造する動作について説明する。
各光ファイバサプライ31から供給される光ファイバ11は、10mm間隔で並行して除塵装置10Aに供給され、図4および図5に示すように、上下のフェルト22a、22bの対向面に取り付けられているポリエステル繊維でできた布24、24(厚さ200μm)の間を走行する。ここでは、フェルト22a、22bの大きさは、幅60mm、長さ100mm、厚さ10mmに設定した。
また、上側のフェルト22aの上には重さ20gの錘21を載せて(図1参照)、この状態で、並列する4本の光ファイバ11の面と上下のフェルト22a、22bの表面とが一致するように架台13a、13bの高さを調整した。これにより、布24は並列して走行する4本の光ファイバ11の全周に接触(図2参照)し、光ファイバ11に付着している塵や埃等を除去することができた。
【0033】
除塵装置10Aにおいて付着物が除去された光ファイバ11は、樹脂塗布装置32において樹脂が塗布され、樹脂硬化装置33において塗布された樹脂を硬化させて外被を形成する。このようにして製造された光ファイバ心線12は、ローラ34、35を介して巻取装置36により巻き取られる。
【0034】
以上のようにして、光ファイバ心線12を50km製造したところ、光ファイバ11の表面がきれいに除塵されているため、外観が良好な光ファイバ心線12を製造することができた。また、製造した光ファイバ心線12の断面を確認したところ、図6に示すように、外側の光ファイバ11aの中心同士を結んだ直線から、中間の光ファイバ11bの中心の位置のずれ(配列段差量d)は、10μm程度と良好であった。
なお、上述した製造装置30において除塵装置10Aにより光ファイバ11の除塵を行わずに50kmの光ファイバ心線12を製造した場合には、光ファイバ11に付着した塵や埃等により外観異常が発生するとともに、配列段差量dも40μm程度となり、除塵装置10Aを用いた効果を確認することができた。
【0035】
次に、本発明に係る他の実施の形態について説明する。
図7は本発明の他の実施の形態による光ファイバ心線の製造工程における除塵装置を示す断面図である。
なお、先の実施の形態と同一部分および部位については同一符号を付して説明は簡略にする。
この実施の形態において除塵装置10Bは、光ファイバ11に付着した塵や埃等を除去するために、走行する光ファイバ11を両側から挟むフェルト22a、22bと、フェルト22a、22b同士を相互に押し付ける錘21とを有している。
下側の架台13bには、アルコール等の揮発性溶剤25が入れられており、下側のフェルト22bは揮発性溶剤25に浸かって全体に揮発性溶剤25が浸透している。一方、上側のフェルト22aには、上側から揮発性溶剤25が滴下される。揮発性溶剤25としては、安価で取り扱いが安全なアルコールを例示することができる。
【0036】
上記構成とすると、揮発性溶剤25が光ファイバ11の表面を濡らして、光ファイバ11の走行の際にフェルト22a、22bとの接触面に発生する摩擦熱を抑えて、フェルト22a、22bの溶融を防止することができるとともに、その濡れ性によって除塵機能が向上する。
【0037】
なお、前述した実施の形態においては、上下のフェルト22a、22bが光ファイバ11の表面に接するようにしたが、先の実施の形態と同様、上下のフェルト22a、22bの対向面にポリエステル製の布を設けて、この布が揮発性溶剤で濡れているようにしても良い。
【0038】
また、前述した実施の形態においては、上下のフェルト22a、22bにアルコール等の揮発性溶剤25を含ませるとしたが、上下のフェルト22a、22bあるいは布24の少なくともいずれか一方の側のフェルト22a、22bあるいは布24にアルコール等の揮発性溶剤25を含ませておくだけでも、前述した実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0039】
また、前述した実施の形態においては、光ファイバ11に一括被覆をしてテープ心線12を製造する場合について説明したが、本発明は、光ファイバに着色する際、あるいは、巻き替えて光ファイバ上の汚れを取る際にも適用することもできる。
【0040】
なお、本発明の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法および除塵装置は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、図8に示すように、上下の布24、24を、架台13a、13bの前後においてローラ15、15に巻装しておき、上下の布24、24の汚染の程度に応じて光ファイバ11との接触面を移動するようにしてもよい。これにより、光ファイバ11との接触面を常にクリーンに保つことができ、除塵能力を向上させることができる。
【0041】
また、除塵装置としては、表面に繊維質の物質を設けた弾力を有する物質の一方を省略することもできる。例えば、除塵装置10Cは、先の図1に示した除塵装置10Aにおける上側の弾力を有する物質を省略し、下側にのみ設けた構成とすることもできる。
すなわち、走行する光ファイバ心線11を両側から挟む繊維質の物質23であるポリエステル製の布24や不織布に対し、下側の架台13bの中にのみ弾力を有する物質20bであるフェルト22bをセットし、上側の架台13aの中には繊維質の物質23である布24の上に錘21のみを設ける。
このように構成しても、錘21が下側のフェルト22bを押し付けることで、錘21による応力を分散させて光ファイバ11の全周の除塵を行うことができる。しかも、上側の弾力を有する物質20aが省略された分、装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る除塵装置の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】上下のポリエステル繊維性フェルトで挟まれた光ファイバの状態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る除塵装置を用いた光ファイバ心線の製造装置を示す構成図である。
【図4】除塵装置の平面図である。
【図5】図4中V−V線の断面図である。
【図6】テープ心線における配列段差の説明図である。
【図7】本発明に係る除塵装置の他の実施の形態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る除塵装置のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る除塵装置の変更例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0043】
10A、10B、10C 除塵装置
11 光ファイバ
12 光ファイバ心線
20a、20b 弾力を有する物質
21 錘
22a、22b ポリエステル繊維性フェルト(フェルト)
23 繊維質の物質
24 布
25 揮発性溶剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ心線の製造工程における除塵方法であって、
走行する光ファイバを少なくとも一方は弾力を有する物質を用いて両側から挟み込むことを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項2】
前記弾力を有する物質がウレタンフォームまたはフェルトであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項3】
前記弾力を有する物質の表面に繊維質の物質を設け、前記繊維質の物質を光ファイバに接触させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項4】
前記繊維質の物質が布または不織布であることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項5】
前記布または不織布がポリエステル製であることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項6】
前記弾力を有する物質が、錘によって押し付けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項7】
少なくとも前記弾力を有する物質または前記繊維質の物質の前記光ファイバに接触する表面に、揮発性溶剤を含ませたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項8】
前記揮発性溶剤が、アルコールであることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバ心線の製造工程における除塵方法。
【請求項9】
光ファイバ心線の製造工程における除塵装置であって、
走行する光ファイバを両側から挟む繊維質の物質と、弾力を有すると共に前記繊維質の物質を表面に設け該繊維質の物質を少なくとも一方の側から前記光ファイバに接触させる物質と、前記弾力を有する物質を押し付ける錘とを有することを特徴とする光ファイバ心線の製造工程における除塵装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−98510(P2006−98510A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−281956(P2004−281956)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】