説明

光制御板の製造方法および液晶表示装置の製造方法

【課題】生産性を向上させることができる光制御板の製造方法、及び液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】液晶表示装置に組み込まれたときに液晶パネルより観察者側に配置され、基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、液晶表示装置の表示面を保護する前面板と、を備えた光制御板の製造方法であって、帯状の基材層上に光学機能層を形成し、帯状の光学シートを作製する光学シート作製工程と、所定の大きさに形成された前面板に、帯状の光学シートの光学機能層側の面を貼合する貼合工程と、貼合工程の後、帯状の光学シートを所定の大きさに裁断する裁断工程と、を含む光制御板の製造方法、並びに該光制御板の製造方法を用いた液晶表示装置の製造方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ装置等の液晶表示装置において、光源からの光を制御して出射することができ、かつ前面板を備える光制御板の製造方法と、該光制御板の製造方法を用いた液晶表示装置の製造方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、映像の情報が表わされる液晶パネル(以下、「LCD」と記載することがある。)に光源からの光を透過させて、観察者側に映像光を出射する。このとき、観察者に提供する映像光の質を向上させる目的で、LCDの観察者側には各種機能を有する光学シートが備えられる。
【0003】
上記光学シートには、各種機能を有する機能層が1層又は2層以上備えられている。光学シートに備えられる機能層としては、例えば、シート面に沿って光を透過可能に並列された部位(以下、「光透過部」という。)、及び、該光透過部間に光を吸収可能に形成された部位(以下、「光吸収部」という。)を備える機能層(以下、「光学機能層」という。)がある。このような光学機能層に関する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。このような光学機能層を備えた光学シートを液晶表示装置に備えさせれば、光吸収部で迷光や外光を適切に吸収したり、光透過部と光吸収部との界面で映像光を適切に反射させたりすることによって、観察者に提供する映像光の質を向上させることができる。
【0004】
また、液晶表示装置の表示面を保護すること等を目的として、ガラスや樹脂等からなる前面板と呼ばれる板状の部材が液晶表示装置に備えられる場合もある。このような前面板を備える液晶表示装置は、例えば、特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−217871号公報
【特許文献2】特開2008−292883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した光学シートと前面板とを液晶表示装置に備えさせる場合、例えば、光学シートをLCDに備えられる偏光板に貼合した後、該光学シートの観察者側に前面板を貼合する方法が考えられる。このとき、偏光板と光学シートとを貼合するには、それぞれの向きが重要となる。すなわち、光学シートに上記光学機能層が備えられる場合、当該光学機能層も偏光板も、適切に機能させるためには向きが非常に重要となる。そのため、偏光板と光学シートとを貼合するには、偏光板及び光学シートをそれぞれ所定の大きさに裁断した後に、向きを調整して貼合していた。よって、従来の製造方法では、光学シートと前面板とを液晶表示装置に備えさせる場合、偏光板、光学シート、及び前面板をそれぞれ所定の大きさに作製した後、順次貼合していた。しかしながら、このような製造方法に対して、より生産性を向上させることが望まれていた。
【0007】
そこで本発明は、生産性を向上させることができる光制御板の製造方法、及び液晶表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明について説明する。
【0009】
請求項1に記載の発明は、液晶表示装置に組み込まれたときに液晶パネルより観察者側に配置される、基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、液晶表示装置の表示面を保護する前面板と、を備えた光制御板の製造方法であって、帯状の基材層上に光学機能層を形成し、帯状の光学シートを作製する光学シート作製工程と、所定の大きさに形成された前面板に、帯状の光学シートの光学機能層側の面を貼合する貼合工程と、貼合工程の後、帯状の光学シートを前面板の大きさに合わせて裁断する裁断工程と、を含む光制御板の製造方法である。
【0010】
ここに、「帯状の基材層」とは、貼合工程において貼合する前面板の複数枚分に相当する長さを有する基材層を意味している。また、「帯状の光学シート」とは、貼合工程において貼合する前面板の複数枚分に相当する長さを有する光学シートを意味している。
【0011】
請求項2に記載の発明は、光源、該光源より観察者側に配置される液晶パネル、並びに、該液晶パネルより観察者側に配置される、基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、液晶表示装置の表示面を保護する前面板とを備えた光制御板、を具備する液晶表示装置の製造方法であって、請求項1に記載の光制御板の製造方法によって光制御板を作製する工程と、液晶パネルの観察者側に光制御板を配置する工程と、を含む液晶表示装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光制御板の製造方法によれば、生産性を向上させることができる。また、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、本発明の光制御板の製造方法を用いることによって、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一つの実施形態にかかる本発明の光制御板の製造方法によって製造される光制御板を概略的に示した断面図である。
【図2】図1に示した光制御板のうち光学機能層の一部を拡大して示した図である。
【図3】図1に示した光制御板のうち光学機能層の一部を拡大して示し、合わせて光路例を表した図である。
【図4】一つの実施形態にかかる本発明の光制御板の製造方法に含まれる工程を示したフロー図である。
【図5】光透過部を形成する工程を説明する図である。
【図6】光吸収部を形成する工程を説明する図である。
【図7】貼合工程を説明する図である。
【図8】一つの実施形態にかかる本発明の液晶表示装置の製造方法によって製造される液晶表示装置を模式的に示した分解斜視図である。
【図9】図8に示した液晶表示装置に備えられる液晶パネルユニットの断面の一部を概略的に示した図である。
【図10】他の実施形態にかかる本発明の液晶表示装置の製造方法によって製造される液晶表示装置の図9に対応した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。なお、図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を実物のそれから変更し、誇張している場合がある。また、各図面において、見易さのために繰り返しとなる符号を一部省略していたり、説明しない構成部材を省略していたりする場合がある。
【0015】
1.光制御板の製造方法
本発明の光制御板の製造方法は、液晶表示装置に組み込まれたときに液晶パネルより観察者側に配置される、基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、液晶表示装置の表示面を保護する前面板と、を備えた光制御板を製造する方法である。図1は、一つの実施形態にかかる本発明の光制御板の製造方法によって製造される光制御板10を概略的に示した断面図である。図1において、紙面上側が、光制御板10を液晶表示装置に組み込んだときに観察者側となる側である。
【0016】
図1に示した光制御板10は、基材層11、光学機能層12、粘着剤層17、及び前面板20を備えている。これらの層は図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。以下に各層について詳細に説明する。
【0017】
<基材層11>
基材層11は、後で詳しく説明する光学機能層12を形成するための基材として機能する層である。基材層11には、透光性を有するものが用いられる。このようなものとしては、例えば、ポリカーボネートやシクロオレフィン、TAC(トリアセチルセルロース(Triacetylcellulose))などのフィルムを挙げることができる。これらの中で、入手の容易性、コスト、光学機能層12との接着性等の観点から、ポリカーボネートが好ましい。ここでいうポリカーボネートは、ポリカーボネートを主ポリマーとするもので、たとえば劣化防止剤、可塑剤、軟化剤等の充填剤を含む、あるいは(メタ)アクリル樹脂等との複合体であっても良い。
【0018】
また、基材層11の光学機能層12を形成する側の面には、光学機能層12を形成する前にプライマー処理を施しておいても良い。当該プライマーは、製造プロセス及び光制御板10の使用環境下において、基材層11と光学機能層12との接着性を向上させる機能を有する。プライマーの塗付方法としては、グラビアコーティング法、スプレー法、ロールコーテイング法等公知の手段を用いることができる。なお、プライマーの塗付厚さは、基材層11と光学機能層12とを十分に接着させることができれば特に限定されることは無いが、1μm以上10μm以下程度が望ましい。プライマーの材料としては公知のものが使用可能である。例えば、アクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂またはこれらの混合物からなり、それぞれ希釈溶剤に溶解、分散して塗布した後に該希釈溶剤を蒸発させるもの、若しくは、熱硬化あるいは紫外線硬化等により硬化させるものを使用できる。またプライマーを紫外線で硬化させる場合、希釈溶剤を含ませずに使用するものも使用可能である。
【0019】
<光学機能層12>
光学機能層12は、光制御板10が液晶表示装置に組み込まれたときに、光源側から入射した光の光路を制御するとともに、迷光や外光を適切に吸収する機能を有する層である。図2は、図1に示した光学機能層12の一部を拡大して示した図である。図1、図2及び適宜示す図を参照しつつ光学機能層12についてさらに説明する。
【0020】
光学機能層12は、光を透過可能に層面に沿って並列された光透過部13、13、…と、光透過部13、13、…間に光を吸収可能に並列された光吸収部14、14、…とを備えている。光学機能層12は、このような光透過部13、13、…及び光吸収部14、14、…を備えることによって、液晶表示装置に備えられた際に、光源側から入射した光の光路を制御するとともに、迷光や外光を適切に吸収する機能を有することができる。
【0021】
光透過部13、13、…は、映像光を透過する機能を有する部位で、図1及び図2に表れる断面において、略台形の断面を有する要素である。当該略台形断面における上底及び該上底より長い下底が光学機能層12の層面に沿う方向に配置されている。また、光透過部13、13、…は、屈折率がNpであり、光透過性を有する。このような光透過部13、13、…は、以下に説明する光透過部構成組成物を硬化させることによって構成することができる。なお、屈折率Npの値は特に限定されることはないが、適用する材料の入手性の観点等から1.49〜1.56であることが好ましい。
【0022】
光透過部構成組成物としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線や紫外線で硬化する電離放射線硬化性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂が挙げられる。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。これらの中では、硬化が迅速、溶剤を用いずに使用できるなどの点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましい。また必要に応じて、光透過部構成組成物中に、塗膜の改質や塗布適性、金型からの離型性を改善させるため、シリコーン系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の種々の添加剤を添加することも可能である。
【0023】
次に、光吸収部14、14、…について説明する。光吸収部14、14、…は、光透過部13、13、…の間に配置され、図1及び図2表れる断面において略台形面を有する要素である。光吸収部14、14、…の略台形断面における上底及び該上底より長い下底が光学機能層12の層面に沿う方向に配置されている。また、光吸収部14、14、…の略台形断面の下底に相当する面が光透過部13、13、…の上底間に並列されている。そして、光吸収部14、14、…の下底、及び光透過部13、13、…の上底により光学機能層12の一方の面が形成されている。光吸収部14、14、…の略台形断面における斜辺は、光学機能層12の層面の法線方向に対して0度以上10度以下の角度をなしていることが好ましい。なお、斜辺の角度が0度に近い場合、光吸収部14、14、…の断面は略矩形となる。また、光吸収部14、14、…の上記斜辺の傾きは必ずしも一定である必要はなく、折れ線状であってもよいし、曲線状であってもよい。さらに、光吸収部14、14、…断面は、略三角形であってもよい。
【0024】
また、光吸収部14、14、…は、光透過部13、13、…の屈折率Npより小さい屈折率Nbを有する所定の材料により構成されている。このように光透過部13、13…の屈折率Npと光吸収部14、14、…の屈折率NbとをNp>Nbとすることにより、光透過部13、13、…に入射した光源側からの光を、光吸収部14、14、…と光透過部13、13、…との界面でスネルの法則によって全反射させ、後述するように、視野角を広げる方向への映像光の出射が可能となる。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、映像光を上記のように全反射させるためには屈折率が大きいほど好ましく、例えば0.06以上とすることができる。
【0025】
本実施形態における光吸収部14、14、…は、光吸収粒子16、16、…と光吸収粒子16、16、…を分散させたバインダー15とを含む光吸収部構成組成物が光透過部13、13、…間の溝に充填されることにより構成されている。これにより、光透過部13、13、…と光吸収部14、14、…との界面でスネルの法則によって反射せずに光源側から光吸収部14、14、…の内側に入射した光を光吸収粒子16、16、…で吸収することができる。さらには所定の角度で入射した観察者側からの外光を光吸収粒子16、16、…で適切に吸収することができ、映像のコントラストを向上させることも可能となる。詳しくは次の通りである。
【0026】
図3は光学機能層12の一部を拡大して示し、合わせて光路例を表した図である。図3において、紙面右側が、光制御板10を液晶表示装置に組み込んだときに観察者側となる側である。これによれば、光源側(液晶パネル側)から光学機能層12に入射した映像光L11は、光学機能層12を透過して、通常に観察者側に出射される。また、映像光L12、L13は、光透過部13、13、…と光吸収部14、14、…との界面で全反射されて観察者側に出射される。このとき光吸収部14、14、…の斜辺は上記したように傾斜しているので、当該斜辺による反射の前後で光の角度が変わり、視野角を広げる方向への映像光の出射が可能となる。これにより広い視野角を得ることができる。
【0027】
また、映像光L14は、光透過部13、13、…と光吸収部14、14、…との屈折率差に基づいて、その界面で全反射することなく、光吸収部14、14、…に侵入した映像光である。このような映像光L14は、光吸収粒子16により吸収される。また、迷光もこのような態様により吸収させることができる。
【0028】
一方、外光として観察者側から光学機能層12に入射した外光L15は、光吸収部14に入射して光吸収粒子16により吸収される。このように外光の一部が光吸収部14、14、…に吸収されてコントラストを向上させることができる。
【0029】
上記のように光吸収部の屈折率をNbとするには、例えば、バインダー15を屈折率Nbの材料により構成する。バインダー15として用いられるものは特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線や紫外線で硬化する電離放射線硬化性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、2液硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂が挙げられる。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。これらの中では、硬化が迅速、溶剤を用いずに使用できるなどの点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましい。また必要に応じて、シリコーン、消泡剤、レベリング剤および溶剤等の種々の添加剤を光吸収部構成組成物に添加してもよい。
【0030】
光吸収粒子16、16、…は、光吸収部構成組成物中に含まれ、光吸収部14、14、…を構成したとき、上述したように迷光や外光を吸収するように作用する。
【0031】
光吸収粒子16、16、…としては、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。より具体的には、カーボンブラックを含有したアクリル架橋微粒子や、カーボンブラックを含有したウレタン架橋微粒子等が好ましく用いられる。こうした着色粒子は、通常、上記の光吸収部構成組成物中に3質量%以上30質量%以下の範囲で含まれる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましい。光吸収部14、14、…を形成する際には、後に説明するように(図6参照)、着色粒子を含有する光吸収部構成組成物46を光透過部13、13、…間の溝13a、13a、…に充填しつつ、ドクターブレード47を用いて余剰分の光吸収部構成組成物46を掻き落とす工程が含まれる。このとき、平均粒子径が1.0μm以上の着色粒子を用いることによって、着色粒子がドクターブレード47と光透過部13、13、…との間の隙間を抜け難くなることを防止し、光透過部13、13、…上に着色粒子が残留することを防止できる。
【0032】
また、光透過部を構成する材料によっては、光吸収部の表面は光透過部の表面に対して、同一平面上(平滑)に充填される場合もあれば、凹部状に充填される場合もある。当該凹部は、後に説明するようにしてドクターブレード47を用いて光吸収部構成組成物46を掻き落とす際(図6参照)や、光吸収部構成組成物46を硬化させた際等に形成される。
【0033】
なお、光を吸収させるための手段は本実施形態のように光吸収粒子による方法に限定されるものではない。例えば、顔料や染料により着色された光吸収部構成組成物を用いて、光吸収部全体を着色することもできる。
【0034】
(粘着剤層17)
図1に戻って、粘着剤層17について説明する。粘着剤層17は粘着剤を含む粘着剤組成物によって構成される層である。当該粘着剤組成物は、光を透過させるとともに、適切な粘着性を有すればその材質は特に限定されるものではない。ただし、粘着剤層17と隣接する層との界面での光の屈折を抑制する観点からは、粘着剤層17の屈折率は、粘着剤層17に隣接する層のうち一方の層の屈折率と同じ、又は粘着剤層17に隣接する層のうち一方の層の屈折率と他方の層の屈折率との間の値にすることが好ましい。粘着剤層17の粘着力は、例えば、数N/25mm以上20N/25mm以下程度とすることができる。
【0035】
粘着剤層17に用いることができる粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤を挙げることができる。ただし、必要な光透過性、粘着性、耐候性を得ることができれば粘着剤はこれに限定されるものではない。また、粘着剤組成物には、各種添加剤を加えることもできる。
【0036】
(前面板20)
前面板20は、映像光を透過可能な透明な基材層20aを有しており、該基材層20aの一方の面側の周縁部には着色層20bが形成されている。前面板20を備えることによって、光制御板10を液晶表示装置に組み込んだときに、該液晶表示装置の表示面面を保護することができる。また、前面板20に着色層20bを備えさせることによって、光制御板10を液晶表示装置に組み込んだときに、該液晶表示装置の画像表示領域の周辺部に設置されている端子、バックライト等の部材を、観察者側から見えないようにすることができる。
【0037】
前面板20に備えられる基材層20aとしては、透明であり、適度な機械的強度を有する材料及び厚みのものを用いることができる。基材層20aに用いる材料の具体例としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル・スチレン系樹脂(AS樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の有機材料や、ガラス、セラミックス等の無機材料を挙げることができる。また、基材層20aの厚さは、通常、20μm以上10mm以下程度である。なお、基材層20aは一層で構成されていても良く、無機材料からなるシートと有機材料からなるシートを積層して構成しても良い。
【0038】
着色層20bは上記のように、液晶表示装置の意匠性を向上させるために任意に設けられる層である。着色層20bの色は特に限定されず、黒色、褐色、白色、紺色、赤色、金色、銀色などを例示することができる。このような着色層20bは、例えば、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、転写印刷などの印刷法によって形成することができる。着色層20bの厚さは特に限定されないが、通常、2μm以上10μm以下である。
【0039】
<その他の層>
これまでの光制御板10の説明では、基材層11、該基材層11上に形成された光学機能層12、及び前面板20について説明した。しかしながら、本発明の光制御板の製造方法によって製造される光制御板には、該光制御板の用途に応じてその他の様々な機能を有する層を備えさせることができる。当該その他の層としては、従来の光学シートに用いられていたものを特に限定することなく用いることができる。具体的には、反射防止(AR)層、防眩(AG)層、ハードコート(HC)層、帯電防止(AS)層、防汚層などを挙げることができる。これらの層の積層順、及び積層数は、光制御板の用途に応じて適宜決定される。以下、これらの層の機能などについて説明する。
【0040】
AR層は、外光の反射を防止する機能を有する層である。観察者側からの光をAR層の観察者側面で反射して観察者側へ戻し、いわゆる映り込みが生じて映像が見え難くなることを抑制することができる。このようなAR層は、市販の反射防止フィルムを用いる等して構成することが可能である。
AG層は、観察者が画面を見た時のぎらつきを防止(防眩)することができる防眩フィルムで構成される層である。AG層に用いられる防眩フィルムは通常に入手できるものを適用することが可能である。
HC層は、画像表示面に傷がつくことを抑えるために耐擦傷性を付与することができる機能を有するフィルムが配置された層である。
AS層は、帯電、すなわち静電気が帯電することを防止することができる機能を有するフィルムが配置された層である。これには通常に入手できるASフィルムを適用することが可能である。
防汚層は画面表面の汚れを防止することができる機能を有するフィルムが配置された層である。
【0041】
これまでに説明した光制御板10を例にして、本発明の光制御板の製造方法について以下に具体的に説明する。図4は、一つの実施形態にかかる本発明の光制御板の製造方法に含まれる工程を示したフロー図である。図4に示した本発明の光制御板の製造方法は、光学シート作製工程(以下、「工程S10」と記載する場合がある。)と、貼合工程(以下、「工程S20」と記載する場合がある。)と、裁断工程(以下、「工程S30」と記載する場合がある。)と、を含んでいる。以下、これらの工程について説明する。
【0042】
<光学シート作製工程(工程S10)>
工程S10は、帯状の基材層上に光学機能層を形成し、帯状の光学シートを作製する工程である。より具体的には、工程S10は、図4に示したように、光透過部形成工程(以下、「工程S11」と記載する場合がある。)及び光吸収部形成工程(以下、「工程S12」と記載する場合がある。)を有している。
【0043】
(光透過部形成工程(工程S11))
工程S11は、帯状の基材層11の表面に沿って並列し、光を透過可能な光透過部13、13、…を形成する工程である。図5(a)は、工程S11の一例を模式的に示した断面図である。図5(b)は、工程S11を経て得られるシートの断面を概略的に示した図である。図5(a)及び図5(b)を参照しつつ、工程S11について説明する。
【0044】
光透過部13、13、…を形成するには、まず、光透過部13、13、…の形に対応した形の溝を所定のピッチで有する金型ロール42を準備する。次に、当該金型ロール42とニップロール41との間に、基材層11となる、又は基材層11となる層を含む基材11’を送り込む。図5(a)に示した矢印x1は、基材11’を送り込む方向である。基材11’の送り込みに合わせて、金型ロール42と基材11’との間に供給装置45から光透過部構成組成物40の液滴を供給し続ける。供給装置45から基材11’上に光透過部構成組成物40を供給するとき、金型ロール42と基材11’との間に、光透過部構成組成物40が溜まったバンクが形成されるようにする。このバンクにおいて、光透過部構成組成物40が基材11’の幅方向に広がる。
【0045】
上記のようにして金型ロール42と基材11’との間に供給された光透過部構成組成物40は、金型ロール42およびニップロール41間の押圧力により、基材11’と金型ロール42との間に充填される。その後、光照射装置44によって光透過部構成組成物40に紫外線等を照射し、光透過部構成組成物を硬化させることによって光透過部13、13、…を形成することができる。光透過部13、13、…が形成された後、基材11’上に光透過部13、13、…が形成されたシートは、剥離ロール43を介して引かれることによって、金型ロール42から引き剥がされる。
【0046】
このようにして、工程S11によれば、図5(b)に示したように基材層11上に光透過部13、13、…が形成されたシートを得ることができる。当該シートは、光透過部13、13、…間に溝13a、13a、…を有している。
【0047】
(光吸収部形成工程(工程S12))
工程S12は、工程S11で形成された光透過部13、13、…間に、光を吸収可能な光吸収部13、13、…を形成する工程である。図6(a)は、工程S12の一例を模式的に示した斜視図である。図6(b)は、工程S12を経て得られる光学シートの断面を概略的に示した図である。図6(a)及び図6(b)を参照しつつ、工程S12について説明する。
【0048】
光吸収部14、14、…を形成するには、図6(a)に示すように、まず、光透過部13、13、…上に光吸収部構成組成物46を供給する。次に、ドクターブレード47によって該光吸収部構成組成物46を光透過部13、13、…間の溝13a、13a、…に充填しつつ、余剰分の光吸収部構成組成物46を掻き落とす。その後、光透過部13、13、…間の溝13a、13a、…に残った光吸収部構成組成物46に紫外線等を照射して硬化させることにより、光吸収部14、14、…を形成することができる。なお、図6(a)に示した矢印x2は、工程S11を経て得られたシートの送り方向である。
【0049】
工程S12において、光透過部13、13、…の弾性率は10MPa以上2000MPa未満であることが好ましい。光透過部13、13、…の弾性率が2000MPa以上になると、硬くなり、ワレや欠けの不具合が発生したり、工程S12において光吸収部14、14、…を形成する際に、光学機能層12の表面に外観不良を生じたり、光学機能層12の透過率が低下したりする虞がある。すなわち、光透過部13、13、…が硬すぎると、光透過部13、13、…上に供給した光吸収部構成組成物46のうち余剰分をドクターブレード47で掻き取る際、ドクターブレード47を光透過部13、13、…に押し付けても光透過部13、13、…が変形しないため、余剰分の光吸収部構成組成物46を掻き落としきれない虞がある。光透過部13、13、…の弾性率を上記範囲にすると、ドクターブレード47を押し付けた際、光透過部13、13、…の変形により、余剰分の光吸部構成組成物46の掻き取り不良を少なくし、光学機能層12の表面に外観不良を生じたり、光学機能層12の透過率が低下したりすることを防止できる。なお、光透過部13、13、…の弾性率が10MPa未満であれば、光透過部13、13、…が軟らか過ぎるため、工程S11において、光透過部13、13、…が金型ロール42から離型し難くなる虞がある。
【0050】
このようにして、工程S11及び工程S12によれば、図6(b)に示したように、帯状の基材層11上に光透過部13、13、…及び光吸収部14、14、…を有する光学機能層12が形成された、帯状の光学シートを製造することができる。
【0051】
<貼合工程(工程S20)>
工程S20は、所定の大きさに形成された前面板20に、上述したようにして作製した帯状の光学シートに備えられる光学機能層12側の面を貼合する工程である。なお、帯状の光学シートを作製した後、工程S20までの間に、当該光学シートを一旦ロール状に巻回し、輸送又は保管することができる。このように光学シートをロール状に巻回する場合は、工程S20において、当該ロールから光学シートを巻き戻しつつ、所定の大きさに形成された前面板20と貼合する。
【0052】
帯状の光学シートと前面板20とを貼合する方法は特に限定されない。図7は、工程S20の一例を説明する図である。図7を参照しつつ、工程S20について説明する。図7には、光学機能層12を含む帯状の光学シート70に、前面板20を含む所定の大きさに形成された板状体71を複数枚貼合する方法を示している。まず、複数の板状体71が矢印x3の方向に沿って、2つのニップロール73、74の間に送られる。この板状体71の送り込みに合わせて、光学シート70も2つのニップロール73、74の間に送られる。このとき、光学シート70に備えられる光学機能層12と、板状体71に備えられる前面板20とが面するようにする。さらに、光学シート70と板状体71との間に粘着剤層17を構成する粘着剤組成物72を供給しながら、光学シート70及び板状体71を2つのニップロール73、74の間を通過させる。このとき、2つのニップロール73、74によって、光学シート70、粘着剤組成物72及び板状体71に所定の圧力が加えられる。その後、粘着剤組成物72を硬化させて粘着剤層17を形成することにより、光学機能層12と前面板20とを、粘着剤層17を介して貼合することができる。粘着剤組成物72を硬化させる方法は、粘着剤組成物72を構成する材料に応じて適宜公知の方法を選択可能である。このようにして、帯状の光学シート70に対して複数枚の板状体71を貼合することができる。
【0053】
上述したようにして光学機能層12と前面板20と貼合することによって、光学機能層12と前面板20と間に気泡が噛み込まれることを防止できる。前面板20には着色層20bが備えられているため、着色層20bによって前面板20の表面には微小な凹凸が形成されている。上述したようにして未硬化の粘着剤組成物72を光学機能層12と前面板20と間に供給しつつ両者を貼合することによって、粘着剤組成物72が前面板20の表面の凹凸を埋めるため、光学機能層12と前面板20と間に気泡が噛み込まれることを防止しつつ両者を貼合できる。また、このようにして貼合することによって、光学シート70の板状体71が備えられる側とは反対側の面、すなわち、液晶表示装置に組み込まれる際にLCD側となる面が平坦となるため、光制御板10をLCDに貼合し易くなる。
【0054】
なお、光制御板に上述した他の機能層を備えさせる場合、当該他の機能層は、工程S20より前に光学シート70又は板状体71に備えさせてもよく、次に説明する工程S30の後に付加してもよい。
【0055】
<裁断工程(工程S30)>
工程S30は、工程S20の後、帯状の光学シート70を工程S20で貼合した前面板20の大きさに合わせて裁断する工程である。上述したようにして帯状の光学シート70に備えられる光学機能層12と所定の大きさに形成された板状体71に備えられる前面板20とを貼合した後、帯状の光学シート70を前面板20の大きさに合わせて裁断することによって、光学機能層12と前面板20とを備えた光制御板10を作製することができる。
【0056】
このように、本発明の光制御板の製造方法によれば、帯状に作製した光学シートと所定の大きさに形成した前面板と貼合した後に、光学シートを所定の大きさに裁断している。そのため、従来のように、光学シートを前面板の大きさに合わせて裁断した後に、該光学シートと前面板とを貼合する場合に比べて、生産性を向上させることができる。従来は、上述したように、偏光板、光学シート、及び前面板をそれぞれ所定の大きさに作製した後、順次貼合していた。これは、光学シートに備えられる光学機能層も偏光板も、適切に機能させるためには向きが非常に重要となるため、偏光板と光学シートとを貼合するには、偏光板及び光学シートをそれぞれ所定の大きさに裁断した後に、向きを調整して貼合していたためである。本発明の光制御板の製造方法によれば、光学シートを偏光板に貼合する前に、光学シートと前面板とを貼合しているため、帯状に作製した光学シートと前面板とを貼合することが可能となり、生産性を向上させることができる。
【0057】
2.液晶表示装置の製造方法
次に、本発明の液晶表示装置の製造方法について説明する。本発明の液晶表示装置の製造方法は、光源、該光源より観察者側に配置される液晶パネル、並びに、該液晶パネルより観察者側に配置され、基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、前記液晶表示装置の表示面を保護する前面板とを備えた光制御板、を具備する液晶表示装置の製造方法であって、上記本発明の光制御板の製造方法によって光制御板を作製する工程と、液晶パネルの観察者側に光制御板を配置する工程と、を有している。図8、図9及び適宜示す図を参照しつつ、本発明の表示装置の製造方法について説明する。
【0058】
図8は、一つの実施形態にかかる本発明の液晶表示装置の製造方法によって製造される液晶表示装置100を模式的に示した分解斜視図である。図8では紙面右上が観察者側、紙面左下が背面側を示している。図8からわかるように、液晶表示装置100は、前面側筐体101と背面側筐体102とにより形成される筐体の内側に、液晶パネルユニット103(LCDユニット103)を備えている。液晶表示装置100にはその筐体内にLCDユニット103の他にも液晶表示装置に通常備えられる各種装置が具備される。これには例えば、各種電気回路や冷却手段等を挙げることができる。
【0059】
図9は、LCDユニット103の構成を模式的に表している。図9では紙面右が観察者側である。LCDユニット103において、映像源30より背面側(観察者側とは反対側)の構成については特に制限はなく、従来の液晶表示装置と同様とすることができるため、図示及び説明を省略する。すなわち、通常、映像源30より背面側には、光源や反射板等が備えられるが、これらは従来と同様の方法で設けることができる。よって、図9には、映像源30及び光制御板10のみを示している。
【0060】
映像源30は、液晶表示装置の映像が表される部位であり、偏光板31、33、及びこれに挟まれる液晶パネル32を備えている。偏光板31、33は、液晶パネル32を挟むように配置される一対の光学要素であり、吸収軸方向に平行な振動面を有する偏光光を吸収する一方、吸収軸方向に直交する振動面を有する偏光光を透過する機能を有する。当該偏光板31、33と液晶パネル32を透過した光源(不図示)からの光が映像光となり観察者側に出射される。液晶パネル32には、ここに出射されるべき映像情報が表されている。ここには通常の液晶パネルユニットに用いられる液晶パネルを用いることができる。このような映像源30は、従来のものと同様の方法で製造することができる。
【0061】
光制御板10の製造方法は上述した通りであるので、ここでは説明を省略する。
【0062】
上記のようにして映像源30及び光制御板10を製造した後、映像源30の観察者側に光制御板10を配置することによって、LCDユニット103を製造することができる。このとき、図9に示すように、映像源30と光制御板10との間に空気層Aを設けて、映像源30の観察者側に光制御板10を配置することができる。
【0063】
従来のようにLCDと光学シートとを貼合する場合、LCDは高価なため、その貼合の際に高い精度を要求され、液晶表示装置の生産コストの上昇に繋がる虞があった。図9に示した形態のように光制御板10(光学シート)と映像源30(LCD)とを貼合しないことによって、上記理由によるコストの上昇を避けることができる。
【0064】
ただし、本発明の液晶表示装置の製造方法は、光制御板とLCDとの間に空気層を設ける形態に限定されず、図10に示したように、映像源30の観察者側の面に、粘着剤層18を介して光制御板10を貼合してもよい。図10は、他の実施形態にかかる本発明の液晶表示装置の製造方法によって製造される液晶表示装置の図9に対応した図である。図10に示したLCDユニットは、光制御板10と映像源30とが粘着剤層18によって貼合されている以外は、LCDユニット103と同様である。粘着剤層18は、粘着剤を含む層であり、上述した粘着剤層17と同様とすることができる。このとき、光制御板10の映像源30側の面は、上述したように平坦になっている。そのため、光制御板10と映像源30とを容易に貼合することができる。このように空気層を設けないことによって、空気層と他の層との界面で映像光等が反射することを防止できる。
【0065】
このように本発明の液晶表示装置の製造方法は、上述した本発明の光制御板の製造方法を用いている。本発明の光制御板の製造方法は、上述したように生産性を向上させることができるため、液晶表示装置の製造方法は、生産性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0066】
10 光制御板
11 基材層
12 光学機能層
13 光透過部
14 光吸収部
15 バインダー
16 光吸収粒子
17 粘着剤層
18 粘着剤層
20 前面板
20a 基材層
20b 着色層
30 映像源
31、33 偏光板
32 液晶パネル
70 帯状の光学シート
71 板状体
72 粘着剤組成物
A 空気層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示装置に組み込まれたときに液晶パネルより観察者側に配置される、
基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、前記液晶表示装置の表示面を保護する前面板と、を備えた光制御板の製造方法であって、
帯状の前記基材層上に前記光学機能層を形成し、帯状の光学シートを作製する光学シート作製工程と、
所定の大きさに形成された前記前面板に、前記帯状の光学シートの前記光学機能層側の面を貼合する貼合工程と、
前記貼合工程の後、前記帯状の光学シートを前面板の大きさに合わせて裁断する裁断工程と、
を含む光制御板の製造方法。
【請求項2】
光源、該光源より観察者側に配置される液晶パネル、並びに、該液晶パネルより観察者側に配置される、基材層と、該基材層上に光を透過可能に並列された光透過部及び該光透過部間に光を吸収可能に形成された光吸収部を有する光学機能層と、前記液晶表示装置の表示面を保護する前面板とを備えた光制御板、を具備する液晶表示装置の製造方法であって、
請求項1に記載の光制御板の製造方法によって前記光制御板を作製する工程と、
前記液晶パネルの観察者側に前記光制御板を配置する工程と、
を含む液晶表示装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate