光学的記録における階調再現方法
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報関連分野、印刷関連分野、等で画像処理に際して用いられる光学的記録における階調再現方法に関する。
【0002】
【従来の技術】良好な画像を得るための重要な因子の一つに階調再現性がある。光学的な記録再生においても階調再現性が良好な画像を得るための重要な因子の一つであることには変わりがなく、光学的な記録再生に関する画像処理がアナログ画像信号で行なわれる場合と、光学的な記録再生に関する画像処理がデジタル画像データで行なわれる場合とのそれぞれについて、階調再現性を向上させるための各種の手段が従来から提案されて来ている。例えば特開昭63ー212273号公報に記載の電子制御方式の製版用スキャナの網点画像記録装置に関する記載事項中には網点をマトリクス状に分割して得られる単位領域(単位の領域の一辺の長さは、例えば露光用の光点の直径の0.67倍〜1.33倍)を空間的量子化単位としている場合に、前記した単位領域を縦横に複数に分割した状態の素領域を形成させて、露光用の光点の直径よりも小さな距離を単位として情報記録のための露光を行なうようにして従来よりも記録密度を高め、階調再現性の向上を図かるようにするという技術手段について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した公開特許公報に記載のように、露光用の光点の直径よりも短い距離で露光して得られる記録ドットによって階調が現わされるようにされている網点において、安定に、かつ、直線的に階調を再現できるようにするためには、露光用の光源を安定に、かつ非直線的に強度変調することが必要とされることになり、それの改善が求められた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法として、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点による露光を行なわないようにしたり、あるいは記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点により正規の照射時間値で露光を行なうようにした光学的記録における階調再現方法、及び前記のように記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにしてなる光学的記録における階調再現方法を提供する。
【0005】
【作用】デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件で定められている正規の照射時間値に比べて所定の状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、その単位の照射時間値を、面積階調による中間調の記録時の光点による単位の照射時間値として用い、かつ、前記した正規の照射時間値に対する単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させる。そして、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には光ビームの光点による露光を行なわないようにして光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なったり、あるいは、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点により正規の照射時間値で露光を行なうようにする。また、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして、光ビームの光点による露光によって面積階調による中間調の記録を行なう。
【0006】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の光学的記録における階調再現方法の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明の光学的記録における階調再現方法によって最小単位の階調を表現した状態を、電子写真法による反転現像の場合を例に挙げて説明するための模式図、図2は本発明の光学的記録における階調再現方法を適用できる光学的記録装置の一例として示すレーザプリンタの概略構成の斜視図、図3及び図4は光学的記録装置の一部のブロック図、図5はレーザ光の光強度分布を示す図、図6及び図7ならびに図26は露光パターンの平面図、図8及び図9は露光とそれによる記録状態とを説明する図、図10は主走査方向の露光エネルギを説明するための図、図11は露光エネルギと感光体ドラムの表面電位との関係を示す特性例図、図12は主走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図、図13は副走査方向の露光エネルギを説明するための図、図14は副走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図、図15は従来の階調表現を説明するための図、図16は本発明方法による階調表現を説明するための図、図17は本発明方法を適用した場合の露光パターンの一例を示す平面図、図18は網点による階調表現の一例を示す平面図、図19は網点の配置を例示する平面図、図20は網点による階調表現の説明用の平面図、図21図乃至図2525はスクリーンパターンデータを例示した平面図である。
【0007】さて本発明の光学的記録における階調再現方法は、画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点による露光を行なわないようにして、面積階調による中間調の記録における最小単位の階調の表現が行なわれるようにしたり(図19)、あるいは記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点により正規の照射時間値で露光を行なうようにして、面積階調による中間調の記録における最小単位の階調の表現が行なわれるようにしたり(図26R>6)、または記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして、面積階調による中間調の記録における最小単位の階調の表現が行なわれる(図1)ようにするのである。
【0008】図2は本発明の光学的記録における階調再現方法を適用できる光学的記録装置の一例として示すレーザプリンタの概略構成を示している斜視図であって、図2において1はレーザ駆動部であり、このレーザ駆動部1には図3や図4中に示されている画像データ同期出力回路19から出力された画像データが、線13を介して供給されている。2は半導体レーザであり、半導体レーザ2は前記したレーザ駆動部1から線35を介して供給されるレーザ駆動信号に応じて発光状態が点滅(オン,オフ)制御される。半導体レーザ2から放射されたレーザ光はコリメータレンズ3によって平行光にされた後に回転鏡車5に入射される。前記の回転鏡車5はモータ4によって所定の回転数で回転されているから、前記のようにコリメータレンズ3から回転鏡車5に入射したレーザ光は、回転鏡車5によって一定の方向に偏向された状態の光として回転鏡車5から射出して集光レンズ6に入射する。そして、前記の集光レンズ6は、それに入射したレーザ光を感光体ドラム7上に微小な径の光点として結像させる。
【0009】図2中に示されていない回転駆動機構によって図中の矢印Rの方向に回転される感光体ドラム7は、前記した回転鏡車5によって偏向されているレーザ光の変位方向(主走査方向)と直交する方向に副走査を行なう。前記の感光体ドラム7は、帯電器8(例えばコロトロン、あるいはスコロトロン)によって、予め一様に帯電されているから、前記したレーザ光によって照射された感光体ドラム7におけるレーザ光の照射部分の表面電位が変化して、感光体ドラム7には記録画像の潜像が形成される。図示されていない現像部において、正現像方法または反転現像方法によって感光体ドラム7にトナーを付着させて、前記した記録画像の潜像を顕像化し、それを矢印12の方向に移動している記録紙11に転写した後に、例えば加熱定着すると、記録紙11には記録画像のトナー像が形成されることになる。転写が行なわれた後の感光体ドラム7は、図2中には示されていないクリーニング部において余分のトナーを除去する。なお、図2中において9は反射鏡、10は水平同期信号のタイミングを定めるためのセンサを示している。記録装置としては、前記のように感光体ドラムを用いて転写型の構成態様のものにする他に、感光体ドラムを用いずに感光性の記録媒体(銀塩感材、酸化チタン、酸化亜鉛、フォトポリマ等を用いた記録媒体)に直接に記録画像を記録する構成態様のものとして構成されてもよい。
【0010】図2に示されているレーザ駆動部1に、線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19は、画像記憶装置17に記憶されている画像データを、レーザプリンタの出力動作に同期した状態で画像記憶装置17から読出し、それをレーザ駆動部1に供給するという動作を行なう。画像データ同期出力回路19の具体的な構成例を示している図4において、20はシフトレジスタ、21は画像記憶装置データコントローラ、23は出力データコントローラ、25は主走査方向出力数カウンタ、27は副走査方向ライン数カウンタ、28はドットクロック発生器、33は水平同期信号発生部であり、また13,22,24,26,29,30〜32,34,36などは接続線である。前記の画像データ同期出力回路19のシフトレジスタ20には、画像記憶装置17から線36を介して画像データが供給されている。線22によって前記した画像データ同期出力回路19における画像記憶装置データコントローラ21に接続されている前記の画像記憶装置17は、前記した画像記憶装置データコントローラ21の制御動作に従って、図3R>3中に例示されているラスタイメージデータ生成部15から線16を介して供給されるラスタイメージデータを記憶したり、または、画像記憶装置17から読出したラスタイメージデータを、画像データ同期出力回路19のシフトレジスタ20へ線36を介して供給したりする。画像記憶装置17から線36を介して順次に画像データが供給されている画像データ同期出力回路19におけるシフトレジスタ20は、出力データコントローラ23から線29を介して供給されている制御信号と、ドットクロック発生器28から線30を介して供給されているクロック信号とによって、記録されるべき画像データを線13を介してレーザ駆動部1に供給する。なお、図3に例示してある回路配置では、ラスタイメージデータ生成部15で生成された画像データが画像記憶装置17を介して画像データ同期出力回路19に供給される場合の構成例が示されているが、本発明方法の実施に当ってはラスタイメージデータ生成部15で生成された画像データが直接に画像データ同期出力回路19に供給されるような構成とされてもよいことは勿論である。
【0011】前記したラスタイメージデータ生成部15は、線14を介してラスタイメージデータ生成部15に供給された文字・画像データを、ラスタ・イメージ形式の画像データ、すなわち、線14を介してラスタイメージデータ生成部15に供給された文字・画像データを、レーザプリンタにおける光点による主走査と副走査とによって文字・画像として記録させるのに適した画像データとして出力できるような機能を備えている画像データ生成部として構成されているものであり、それは例えば、ページ記述言語(例えばポストスクリプト等)をラスタイメージに展開する回路として知られているハードウエアRIPや、一般に、ドットジェネレータと呼ばれている網点生成回路を用いたり、または、前記のような機能をコンピュータの動作によって生じさせるソフトウエアを用いたりして構成できる。また、スキャナ(画像読取り装置)をラスタイメージデータ生成部15として利用することもできる。前記した画像記憶装置17としては、固定ディスク(ハードディスク)、光磁気ディスク、半導体メモリ、等の各種の記憶装置の内から、所望のものを選択使用できる。
【0012】記録されるべき画像データが、前記のように画像記憶装置17を介してレーザプリンタに供給されるように構成されていることにより、ページ記述言語(例えばポストスクリプト等)で記述されている画像データのように、レーザプリンタで直接に出力するのには適していない形式の画像データも取扱うことができ、また、入力画像データと出力画像データとが画像記憶装置17を介しているために、入出力の画像データとの伝送レートが異なっていてもよいし、両者が同期関係になくてもよい。例えば、スキャナから出力された画像信号を記録する場合でも、スキャナからの出力画像データと、記録画像データとが同期している必要はなくそれぞれ別個のタイミング、動作速度で動作してもよい。また、記録されるべき画像データが、画像記憶装置17を介してレーザプリンタに供給されるように構成されているので、レーザプリンタから同一の画像を複数枚出力させる場合には、画像記憶装置17に記憶されている同一の画像データを、複数回繰返し読出してレーザプリンタに供給するだけでよい。したがって、画像記憶装置17が設けられていない場合に、レーザプリンタから同一の画像を複数枚出力させる際のように、ラスタイメージデータ生成部15において同一の画像データを複数回発生させることも必要でない。さらに、記録されるべき画像データを画像記憶装置17に記憶させているから線37を介して画像モニタ18に供給して、画像モニタ18におけるディスプレイ(例えば、陰極線管、液晶ディスプレイ)上に画像内容を映出して、その画像内容を監視することも容易であり、したがって誤った画像データの出力を未然に防止することもできる。
【0013】さて、記録されるべき画像データが線13を介して供給されたレーザ駆動部1によって発光動作が制御される半導体レーザ2から放射されたレーザ光は、集光レンズ6によって感光体ドラム7上に微小な径の光点として集光されるが、その集光点における光強度分布は図5に例示されているように周知のガウス分布を示すものとなっており、そして、前記の集光点の径は図5中に示されている集光点の中心位置0から±d/2の位置間の距離で表わすことが一般的である。ところで、記録すべき画像データに基づいてレーザ光の光強度を2値的に変化させて得た直径dを有する集光点(光点)によって記録媒体に画像を記録する場合に、図5中に示されているようにeの2乗分の一の直径dを有する光点を用いて、前記した光点の直径dよりも大きい直径を有する記録ドットを記録したり、あるいは前記した光点の直径dよりも小さい直径を有する記録ドットを記録したりすることは可能である。すなわち、形成させるべき記録ドットの径は、記録媒体の光感度特性や現像特性などと関連して定まる特定な条件を満足させることによって実現できる。例えば、記録が銀塩感材を用いて行なわれる場合には、前記の特定な条件は銀塩感材の光感度特性と露光量とによって定められ、また、記録が電子写真法例えばカールソン法によって行なわれる場合には、感光体の光感度特性と、露光量と、帯電電位と、現像バイアス電圧値、等によって定められる。
【0014】直径dを有する光点によって、直径dを有する最小の記録ドットを、カールソン法により記録媒体に形成させるようにする場合には、通常、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を照射した状態において、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようなレーザ光の強度が調整される。図6は直径dの円形断面の光点による露光パターンを例示した平面図であり、図中に示されている多くの円は記録ドットを示しているものではなく、露光時における順次の光点の位置を図示したものである。また、図7は光点の断面形状として、主走査方向の径dに比べて、主走査方向に直交する副走査方向の径を前記したdよりも大きくすることにより、とかく不足勝ちになる副走査方向における露光量を補うようにした場合の露光パターンを例示した平面図であり、図中に示されている多くの楕円は記録ドットを示しているものではなく、露光時における順次の光点の位置を図示したものである。
【0015】以下の本発明の実施例の説明においては説明を簡単にするために、記録ドットの径がd(eの2乗分の一の値)であるとして説明が行なわれている。今、直径dの光点が主走査方向に距離dだけ移動する時間だけ感光体ドラムを照射した場合を考えると、この場合における感光体ドラム上の光点の位置は、図8の(a)に示されている2つの円における左側の円の位置から右側の円の位置まで移動するから、前記のように移動する光点で露光されることにより感光体ドラムに与えられる露光エネルギは、主走査方向について図8の(b)に示されるように変化している状態のものとなる。前記の図8の(b)に示されているような露光エネルギが与えられた感光ドラムの表面電位は、前記した露光エネルギに対応して変化することにより、図8の(c)に示されているような状態になる。そして、現像バイアス値が図8の(c)中に示されている状態に設定されている場合には、例えば反転現像法を適用してトナーにより感光体ドラム上に顕像化されたトナー画像、または感光体ドラムから記録紙に転写されたトナー画像は図8の(d)に示すように直径がdの円形のものになる。なお、図9の(a)〜(d)は副走査方向について示したものである。
【0016】これまでの説明のように、直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させるようにする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を照射した状態において、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようにレーザ光の強度やその他の記録条件を定めて記録を行なった場合には、当然のことながら記録媒体に記録できる最小の記録ドットは径がdのものとなり、記録媒体に対して前記した径がdよりも小さな記録ドットを形成させるようにするためには、通常は露光に用いる光として波長の短いものを用いたり、集光レンズとして開口数の大きなものを用いたりする等のように、使用する光学系の構成、その他の構成を変更することによって行なうようにしているのであるが、本発明の光学的記録における階調再現方法では、直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させるようにする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を露光した状態で、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようにレーザ光の強度やその他の記録条件を定めて記録が行なわれるようにするという条件はそのままにしておいて、記録媒体に記録できる最小の記録ドットの径がd未満の記録ドットは記録しないが、高解像度で良好な中間調を有する記録画像が容易に得られるようにしているのである。
【0017】図10は直径dの光点を主走査方向に、距離d/2,d,3d/2,2d…だけ変位させた時間だけレーザ光を照射したときの露光エネルギの状態を示している図であり、また、図13は直径dの光点を副走査方向に、距離d/2,d,3d/2,2d…だけ変位させた時間だけレーザ光を照射したときの露光エネルギの状態を示している図である。図12は露光エネルギと表面電位との関係を示す特性曲線が図11によって示されるような感光体ドラムに対して、図10に示すような状態の露光エネルギを与えた場合の感光体ドラムの表面電位の変化の状態を示している図であり、また、図14は露光エネルギと表面電位との関係を示す特性曲線が図11R>1によって示されるような感光体ドラムに対して、図13R>3に示すような状態の露光エネルギを与えた場合の感光体ドラムの表面電位の変化の状態を示している図である。
【0018】図11に示されている露光エネルギと表面電位との関係を示す逆Sカーブ状の特性曲線をみると、感光体ドラムに与えられた露光エネルギが少い部分と多い部分との双方については、露光エネルギが変化しても殆ど表面電位の変化を生じないが、中間の部分においては露光エネルギの僅かな変化によっても大巾な表面電位の変化が生じる。それで、通常は露光部と非露光部とのコントラスト比を大きくするためと、現像のための実効電位を充分なものにするために逆S字カーブにおける後半部分を用いるようにしている。なお、前記した逆S字カーブの中間部分を用いた場合には、使用環境の変化による条件の変動、例えば、レーザの強度変化、帯電感度特性の変化等の影響を受け易くなり、安定性に欠ける装置となるために、それの補正を行なうための機構が必要となる。
【0019】図17は直径dの光点を主走査方向と副走査方向との双方に、距離d/2を移動する時間を単位としてレーザ光を照射したときの露光パターンを示している図であり、図中に示されている多くの円は記録ドットを示しているものではなく、露光時における順次の光点の位置を図示したものである。この図17をみると順次の光点が相互に重り合っていて、その重なり合っている部分において露光過多の状態が生じていることが判かる。それで前記のように露光過多の状態が生じるような部分についても、直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させるようにする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を照射した状態で、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるという条件がそのまま当てはまるように条件を設定する。
【0020】前記した図17に例示してある露光パターンは、直径dの光点の順次の位置での重なりの態様が、主走査方向と副走査方向との双方において、共にd/2である場合についてのものであったが、本発明方法の実施に際しての露光パターンとしては、図17に例示されているように主走査方向と副走査方向との双方において同様な重なりの態様にされる必要はないのであり、直径dの光点の順次の位置での重なりの態様が、例えば主走査方向での順次の位置がd/Nであり、副走査方向での順次の位置がd/Mである、というように、主走査方向と副走査方向とについて互に異なるようなものとされてもよいことは勿論であって、要するに、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に対する既述した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させることにより、任意所望の露光パターンが得られるようにすればよいのである。
【0021】図15は従来の網点における階調表現を説明するための図である。この図15において外枠の正方形が網点であり、外枠の下方に示されている直径dの円が光点である。網点は縦横が5dの大きさであり、縦横がそれぞれ5等分されるように直径dの光点による2値記録が行なわれることにより、この網点では26階調の表現を行なうことが可能となるが、本発明の光学的記録における階調再現方法においては、図16に例示するように、前記した従来例の図15の場合と同様に直径dの光点に対して一辺が5dの長さの正方形の網点がある場合に、それの縦横を光点の直径dよりも小さな寸法で分割した状態のものとして階調表現をするものであり、図1616には一例として縦横がそれぞれ十等分される場合が示されており、この場合には網点内に形成された100個の小区画に対する2値記録によって101階調の表現が可能となる。図16に示す例は光点の径dの1/2の寸法によって一辺が5dの正方形の網点の縦横を分割するようにした場合を示しているが、本発明方法の実施に際して網点の中に構成させる小区画の大きさをどのように設定するのかは任意であって、例えば、小区画の一辺の長さが光点の直径の1/2,1/3,1/4,1/5…というように、光点の径dの整数分の一の長さとなるようにされてもよいし、あるいは前記した小区画の一辺の長さが光点の径dの整数分の一の長さ以外の長さにされてもよい。
【0022】前記のように、網点の中に構成される多数の小区画に対する2値化記録によって行なわれる階調表現は、網点の中に構成される各小区画に対する記録の態様が例えば図18の(a)〜(l)に例示されているようにして、順次に変化するようにして行なわれるのであり、図16中に示されている数字の順序が、網点%の増大につれて網点の中の小区画に対して行なわれる記録の順序を示している。ところで、網点の中に構成されている各小区画に対する記録の態様の変化が、階調%の増大と対応して図18の(a)〜(l)に例示されているように順次に変化している状態で行なわれるためには、前述のようにd/2の距離だけ移動する時間に直径dの光点によって露光エネルギが与えられた状態においても、図18の(a)に例示されているような記録態様での記録ドットが形成されることが必要とされる。図20はすべての網点が図18の(a)に例示されているような記録態様で記録ドットの記録が行なわれている状態、すなわち、最小の網点%と対応する階調で現わされた画像を例示している。
【0023】ところで、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件における光の照射時間が、直径dの光点が距離dを移動する時間であると定められている場合に、前記した図10,図13に例示してあるように、直径がdの光点が距離d/2を移動する時間を単位として露光エネルギを与えて潜像を形成させた状態の感光体ドラムに、前記した図12及び図14中に示されているような現像バイアスを設定して現像処理を行なって、記録媒体にトナー像を形成させるようにしたときには、光点の直径dと対応する距離dを移動する時間以上の時間にわたって前記の光点で露光された部分は良好な状態に顕像化されるが、距離d/2を移動する時間だけに前記の光点により露光されて潜像が形成された部分は、もともと顕像化されないような条件で露光された部分であるために、顕像化されない状態になっていたり、あるいは感光体光感度のむらや現像バイアスの変動、光強度のむら、照射時間のばらつき等の諸原因の存在によって不安定な状態で顕像化されている状態になっていたりする。したがって、前記のような記録条件の下で記録ドットを形成させるようにした場合には、図18R>8の(a)に例示されているような記録態様で記録ドットを網点に形成させて、図20に例示されているような最小の網点%の階調での画像を得ようとしても、そのような画像を良好に得ることはできないのである。
【0024】そこで本発明の光学的記録における階調再現方法は、■画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調して、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には光ビームの光点による露光が行なわれないようにして、光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、その最小の階調表現を切捨てて、最小の階調表現をする代わりに網点%が0%の状態の図19に示されているような画像が記録されるようにする。
【0025】■画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調して、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点による露光が行なわれないようにして、光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、その最小の階調表現を切上げて、最小の階調表現をする代わりに最小の階調表現よりも網点%が多い状態の図26に示されているような画像が記録されるようにする。
【0026】■画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調して、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして、図1によって表わされるような記録態様での記録を行なって最小の網点%の状態も再現できるようにしているのである。
【0027】そして光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された単位の照射時間と対応する露光が行なわれた際に、網点%が0%の状態の図19に示されているような画像が記録されるようにするためには、図2R>2に示されているレーザ駆動部1に線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19からは、図19に示されているような記録態様にさせうるような画像データがレーザ駆動部1に供給されることが必要とされるから、前記のような記録画像の記録が行なわれる場合には、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15では、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路において、例えば図21R>1に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって図19に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換して、それを画像記憶装置17に供給するようにする。
【0028】図21はラスタイメージデータ生成部15において、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを図19に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換する際に使用されるスクリーンパターンデータの構成例の概略を示している平面図であるが、この図21において、太線枠が網点であり、細線によって仕切られている多数の部分が小区画である。図21中の各区画の一部に代表的に例示されている数字は、記録画像の階調と対応して付したものであり、例えば記録画像の階調が3の場合には、図21の網点中の小区画に記入されている3,2の数字が記載されている各小区画に記録ドットが形成され、また、例えば記録画像の階調が9の場合には、図21の網点中の小区画に記入されている9,8,7,6,5,4,3,2の数字が記載されている各小区画に記録ドットが形成される、というように、記録画像の階調の数字の大きさの数字が付されている小区画と、前記した記録画像の階調の数字の大きさ以下の数字が付されているすべての小区画とに、記録ドットが形成されるのである(この点は後述されている図22〜図25についても同様である)。
【0029】また、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定さめられている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された単位の照射時間と対応する露光が行なわれた際に、図26に示されているような画像が記録されるようにするためには、図2に示されているレーザ駆動部1に線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19からは、図26に示されているような記録態様にさせうるような画像データがレーザ駆動部1に供給されることが必要とされるから、前記のような記録画像の記録が行なわれる場合には、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15では、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路において、例えば図25に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって図26に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換して、それを画像記憶装置17に供給するようにする。
【0030】さて、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路で、図21に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって、記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換させるようにした場合には、図21に例示されている構成態様のスクリーンパターンデータ中には、網点の小区画に階調1と対応して記録ドットを形成させることができるデータを備えていないから、ラスタイメージデータ生成部15に対して、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データが供給されたときは、ラスタイメージデータ生成部15からは図19に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データが出力されて画像記憶装置17を介し、または介さずに画像データ同期出力回路19を経てレーザドライバ1に供給され、図19に示されているような記録態様の画像が記録できることになる。
【0031】また、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路で、図25に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって、記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換させるようにした場合には、図25に例示されている構成態様のスクリーンパターンデータ中に、網点の小区画に階調1と対応して記録ドットを形成させることができるデータを2個ずつ備えているから、ラスタイメージデータ生成部15に対して、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データが供給されたときは、ラスタイメージデータ生成部15からは図26に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データが出力されて画像記憶装置17を介し、または介さずに画像データ同期出力回路19を経てレーザドライバ1に供給され、図26に示されているような記録態様の画像が記録できることになる。
【0032】また、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された単位の照射時間と対応する露光が行なわれた際に、例えば図1で示されているような記録態様の記録ドットの配列によって最小の網点%の画像を記録できるようにするためには、図2に示されているレーザ駆動部1に線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19からは、図1に示されているような記録態様にさせうるような画像データがレーザ駆動部1に供給されることが必要とされるから、前記の例のように例えば図1で示されているような記録態様の記録ドットの配列によって最小の網点%の画像の記録を行なう場合には、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15は、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路において、例えば図2222に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって図1に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換して、それを画像記憶装置17に供給するようにする。
【0033】図1に図示されている例は、網点内に形成させた小区画が図16に示されているように、一辺の長さが露光用の光点の直径dの1/2であるような正方形の場合と対応しているものであったが、本発明の実施に当って網点内に形成させるべき小区画の大きさは、既述したとおりに任意に設定できる。図3に示されているラスタイメージデータ生成部15では、本発明方法の実施に当って設定された小区画の大きさに応じて、最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光点で露光させて最小の記録ドットを記録する際に網点の間引き率を適正に変化させて、網点内に設定された小区画の大きさがどうであっても、常に、実質的に正しい網点%に従って構成された記録画像が得られるようにするのである。図23は網点内に設定される小区画の一辺の長さが、露光用の光点の直径dの1/3の場合に、ラスタイメージデータ生成部15中の周知構成の網点生成回路で使用されるスクリーンパターンデータの構成例であり、また図24は網点内に設定される小区画の一辺の長さが、露光用の光点の直径dの1/4の場合に、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路で使用されるスクリーンパターンデータの構成例である。なお、画像データの生成に際しては、画像記録に適用されている現像方法が、正現像方法か反転現像方法かに応じて、それぞれ所定の画像データが生成されるようになされるべきことは当然のことである。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らかなように本発明の光記録における階調再現方法では、画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点による露光を行なわないようにして光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なうようにしたり、あるいは記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光の光点で露光させて記録ドットを形成させるようにしたりすることにより、例えば直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させようとする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を露光した状態で、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようにレーザ光の強度やその他の記録条件を定めて記録が行なわれるという条件はそのままにしておいて、記録媒体に記録できる最小の記録ドットのd未満の径の記録ドットが記録されないように、直径がdの光点が距離d以下の距離を移動する時間だけの露光によって形成させた潜像の部分におけるもともと顕像化されないような条件で露光された部分が、顕像化されない状態になっていたり、あるいは感光体光感度のむらや現像バイアスの変動、光強度のむら、照射時間のばらつき等の諸原因の存在によって不安定な状態で顕像化されている状態になっていたりするという状態がなくなり、高解像度で良好な中間調を有する記録画像が容易に得られるようにすることができ、また、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして面積階調による中間調の記録を行なうことにより、例えば網点内に設定された小区画の大きさに応じて、最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光点で露光させて最小の記録ドットを記録する際に網点の間引き率を適正に変化させて、網点内に設定された小区画の大きさがどうであっても、常に、実質的に正しい網点%に従って構成された記録画像が得られるようにすることが容易にできるのであって、この本発明の光学的記録における階調再現方法では、露光用の光の光強度を変化させたり、露光に用いる光として波長の短いものを用いたり、集光レンズとして開口数の大きなものを用いたりする等のように、使用する光学系の構成、その他の構成を変更して行なうこともなく、露光用の光点の面積よりも小さな面積を単位とする面積階調によって従来よりも多階調の中間調の画像を高解像度に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的記録における階調再現方法によって最小単位の階調を表現した状態を反転現像の場合について説明するための模式図である。
【図2】本発明の光学的記録における階調再現方法を適用できる光学的記録装置の一例として示すレーザプリンタの概略構成の斜視図である。
【図3】光学的記録装置の一部のブロック図である。
【図4】光学的記録装置の一部のブロック図である。
【図5】レーザ光の光強度分布を示す図である。
【図6】露光パターンの平面図である。
【図7】露光パターンの平面図である。
【図8】露光とそれによる記録状態とを説明する図である。
【図9】露光とそれによる記録状態とを説明する図である。
【図10】主走査方向の露光エネルギを説明するための図である。
【図11】露光エネルギと感光体ドラムの表面電位との関係を示す特性例図である。
【図12】主走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図である。
【図13】副走査方向の露光エネルギを説明するための図である。
【図14】副走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図である。
【図15】従来の階調表現を説明するための図である。
【図16】本発明方法による階調表現を説明するための図である。
【図17】本発明方法を適用した場合の露光パターンの一例を示す平面図である。
【図18】網点による階調表現の一例を示す平面図である。
【図19】網点の配置を例示する平面図である。
【図20】網点による階調表現の説明用の平面図である。
【図21】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図22】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図23】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図24】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図25】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図26】露光パターンの平面図である。
【符号の説明】
1…レーザ駆動部、2…半導体レーザ、3…コリメータレンズ、4…モータ、5…回転鏡車、6…集光レンズ、7…感光体ドラム、8…帯電器、11…記録紙、15…ラスタイメージデータ生成部、17…画像記憶装置、19…画像データ同期出力回路、20…シフトレジスタ、21…画像記憶装置データコントローラ、23…出力データコントローラ、25…主走査方向出力数カウンタ、27…副走査方向ライン数カウンタ、28…ドットクロック発生器、33…水平同期信号発生部、
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報関連分野、印刷関連分野、等で画像処理に際して用いられる光学的記録における階調再現方法に関する。
【0002】
【従来の技術】良好な画像を得るための重要な因子の一つに階調再現性がある。光学的な記録再生においても階調再現性が良好な画像を得るための重要な因子の一つであることには変わりがなく、光学的な記録再生に関する画像処理がアナログ画像信号で行なわれる場合と、光学的な記録再生に関する画像処理がデジタル画像データで行なわれる場合とのそれぞれについて、階調再現性を向上させるための各種の手段が従来から提案されて来ている。例えば特開昭63ー212273号公報に記載の電子制御方式の製版用スキャナの網点画像記録装置に関する記載事項中には網点をマトリクス状に分割して得られる単位領域(単位の領域の一辺の長さは、例えば露光用の光点の直径の0.67倍〜1.33倍)を空間的量子化単位としている場合に、前記した単位領域を縦横に複数に分割した状態の素領域を形成させて、露光用の光点の直径よりも小さな距離を単位として情報記録のための露光を行なうようにして従来よりも記録密度を高め、階調再現性の向上を図かるようにするという技術手段について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した公開特許公報に記載のように、露光用の光点の直径よりも短い距離で露光して得られる記録ドットによって階調が現わされるようにされている網点において、安定に、かつ、直線的に階調を再現できるようにするためには、露光用の光源を安定に、かつ非直線的に強度変調することが必要とされることになり、それの改善が求められた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法として、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点による露光を行なわないようにしたり、あるいは記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点により正規の照射時間値で露光を行なうようにした光学的記録における階調再現方法、及び前記のように記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにしてなる光学的記録における階調再現方法を提供する。
【0005】
【作用】デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件で定められている正規の照射時間値に比べて所定の状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、その単位の照射時間値を、面積階調による中間調の記録時の光点による単位の照射時間値として用い、かつ、前記した正規の照射時間値に対する単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させる。そして、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には光ビームの光点による露光を行なわないようにして光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なったり、あるいは、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点により正規の照射時間値で露光を行なうようにする。また、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして、光ビームの光点による露光によって面積階調による中間調の記録を行なう。
【0006】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の光学的記録における階調再現方法の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明の光学的記録における階調再現方法によって最小単位の階調を表現した状態を、電子写真法による反転現像の場合を例に挙げて説明するための模式図、図2は本発明の光学的記録における階調再現方法を適用できる光学的記録装置の一例として示すレーザプリンタの概略構成の斜視図、図3及び図4は光学的記録装置の一部のブロック図、図5はレーザ光の光強度分布を示す図、図6及び図7ならびに図26は露光パターンの平面図、図8及び図9は露光とそれによる記録状態とを説明する図、図10は主走査方向の露光エネルギを説明するための図、図11は露光エネルギと感光体ドラムの表面電位との関係を示す特性例図、図12は主走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図、図13は副走査方向の露光エネルギを説明するための図、図14は副走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図、図15は従来の階調表現を説明するための図、図16は本発明方法による階調表現を説明するための図、図17は本発明方法を適用した場合の露光パターンの一例を示す平面図、図18は網点による階調表現の一例を示す平面図、図19は網点の配置を例示する平面図、図20は網点による階調表現の説明用の平面図、図21図乃至図2525はスクリーンパターンデータを例示した平面図である。
【0007】さて本発明の光学的記録における階調再現方法は、画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点による露光を行なわないようにして、面積階調による中間調の記録における最小単位の階調の表現が行なわれるようにしたり(図19)、あるいは記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、光ビームの光点により正規の照射時間値で露光を行なうようにして、面積階調による中間調の記録における最小単位の階調の表現が行なわれるようにしたり(図26R>6)、または記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして、面積階調による中間調の記録における最小単位の階調の表現が行なわれる(図1)ようにするのである。
【0008】図2は本発明の光学的記録における階調再現方法を適用できる光学的記録装置の一例として示すレーザプリンタの概略構成を示している斜視図であって、図2において1はレーザ駆動部であり、このレーザ駆動部1には図3や図4中に示されている画像データ同期出力回路19から出力された画像データが、線13を介して供給されている。2は半導体レーザであり、半導体レーザ2は前記したレーザ駆動部1から線35を介して供給されるレーザ駆動信号に応じて発光状態が点滅(オン,オフ)制御される。半導体レーザ2から放射されたレーザ光はコリメータレンズ3によって平行光にされた後に回転鏡車5に入射される。前記の回転鏡車5はモータ4によって所定の回転数で回転されているから、前記のようにコリメータレンズ3から回転鏡車5に入射したレーザ光は、回転鏡車5によって一定の方向に偏向された状態の光として回転鏡車5から射出して集光レンズ6に入射する。そして、前記の集光レンズ6は、それに入射したレーザ光を感光体ドラム7上に微小な径の光点として結像させる。
【0009】図2中に示されていない回転駆動機構によって図中の矢印Rの方向に回転される感光体ドラム7は、前記した回転鏡車5によって偏向されているレーザ光の変位方向(主走査方向)と直交する方向に副走査を行なう。前記の感光体ドラム7は、帯電器8(例えばコロトロン、あるいはスコロトロン)によって、予め一様に帯電されているから、前記したレーザ光によって照射された感光体ドラム7におけるレーザ光の照射部分の表面電位が変化して、感光体ドラム7には記録画像の潜像が形成される。図示されていない現像部において、正現像方法または反転現像方法によって感光体ドラム7にトナーを付着させて、前記した記録画像の潜像を顕像化し、それを矢印12の方向に移動している記録紙11に転写した後に、例えば加熱定着すると、記録紙11には記録画像のトナー像が形成されることになる。転写が行なわれた後の感光体ドラム7は、図2中には示されていないクリーニング部において余分のトナーを除去する。なお、図2中において9は反射鏡、10は水平同期信号のタイミングを定めるためのセンサを示している。記録装置としては、前記のように感光体ドラムを用いて転写型の構成態様のものにする他に、感光体ドラムを用いずに感光性の記録媒体(銀塩感材、酸化チタン、酸化亜鉛、フォトポリマ等を用いた記録媒体)に直接に記録画像を記録する構成態様のものとして構成されてもよい。
【0010】図2に示されているレーザ駆動部1に、線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19は、画像記憶装置17に記憶されている画像データを、レーザプリンタの出力動作に同期した状態で画像記憶装置17から読出し、それをレーザ駆動部1に供給するという動作を行なう。画像データ同期出力回路19の具体的な構成例を示している図4において、20はシフトレジスタ、21は画像記憶装置データコントローラ、23は出力データコントローラ、25は主走査方向出力数カウンタ、27は副走査方向ライン数カウンタ、28はドットクロック発生器、33は水平同期信号発生部であり、また13,22,24,26,29,30〜32,34,36などは接続線である。前記の画像データ同期出力回路19のシフトレジスタ20には、画像記憶装置17から線36を介して画像データが供給されている。線22によって前記した画像データ同期出力回路19における画像記憶装置データコントローラ21に接続されている前記の画像記憶装置17は、前記した画像記憶装置データコントローラ21の制御動作に従って、図3R>3中に例示されているラスタイメージデータ生成部15から線16を介して供給されるラスタイメージデータを記憶したり、または、画像記憶装置17から読出したラスタイメージデータを、画像データ同期出力回路19のシフトレジスタ20へ線36を介して供給したりする。画像記憶装置17から線36を介して順次に画像データが供給されている画像データ同期出力回路19におけるシフトレジスタ20は、出力データコントローラ23から線29を介して供給されている制御信号と、ドットクロック発生器28から線30を介して供給されているクロック信号とによって、記録されるべき画像データを線13を介してレーザ駆動部1に供給する。なお、図3に例示してある回路配置では、ラスタイメージデータ生成部15で生成された画像データが画像記憶装置17を介して画像データ同期出力回路19に供給される場合の構成例が示されているが、本発明方法の実施に当ってはラスタイメージデータ生成部15で生成された画像データが直接に画像データ同期出力回路19に供給されるような構成とされてもよいことは勿論である。
【0011】前記したラスタイメージデータ生成部15は、線14を介してラスタイメージデータ生成部15に供給された文字・画像データを、ラスタ・イメージ形式の画像データ、すなわち、線14を介してラスタイメージデータ生成部15に供給された文字・画像データを、レーザプリンタにおける光点による主走査と副走査とによって文字・画像として記録させるのに適した画像データとして出力できるような機能を備えている画像データ生成部として構成されているものであり、それは例えば、ページ記述言語(例えばポストスクリプト等)をラスタイメージに展開する回路として知られているハードウエアRIPや、一般に、ドットジェネレータと呼ばれている網点生成回路を用いたり、または、前記のような機能をコンピュータの動作によって生じさせるソフトウエアを用いたりして構成できる。また、スキャナ(画像読取り装置)をラスタイメージデータ生成部15として利用することもできる。前記した画像記憶装置17としては、固定ディスク(ハードディスク)、光磁気ディスク、半導体メモリ、等の各種の記憶装置の内から、所望のものを選択使用できる。
【0012】記録されるべき画像データが、前記のように画像記憶装置17を介してレーザプリンタに供給されるように構成されていることにより、ページ記述言語(例えばポストスクリプト等)で記述されている画像データのように、レーザプリンタで直接に出力するのには適していない形式の画像データも取扱うことができ、また、入力画像データと出力画像データとが画像記憶装置17を介しているために、入出力の画像データとの伝送レートが異なっていてもよいし、両者が同期関係になくてもよい。例えば、スキャナから出力された画像信号を記録する場合でも、スキャナからの出力画像データと、記録画像データとが同期している必要はなくそれぞれ別個のタイミング、動作速度で動作してもよい。また、記録されるべき画像データが、画像記憶装置17を介してレーザプリンタに供給されるように構成されているので、レーザプリンタから同一の画像を複数枚出力させる場合には、画像記憶装置17に記憶されている同一の画像データを、複数回繰返し読出してレーザプリンタに供給するだけでよい。したがって、画像記憶装置17が設けられていない場合に、レーザプリンタから同一の画像を複数枚出力させる際のように、ラスタイメージデータ生成部15において同一の画像データを複数回発生させることも必要でない。さらに、記録されるべき画像データを画像記憶装置17に記憶させているから線37を介して画像モニタ18に供給して、画像モニタ18におけるディスプレイ(例えば、陰極線管、液晶ディスプレイ)上に画像内容を映出して、その画像内容を監視することも容易であり、したがって誤った画像データの出力を未然に防止することもできる。
【0013】さて、記録されるべき画像データが線13を介して供給されたレーザ駆動部1によって発光動作が制御される半導体レーザ2から放射されたレーザ光は、集光レンズ6によって感光体ドラム7上に微小な径の光点として集光されるが、その集光点における光強度分布は図5に例示されているように周知のガウス分布を示すものとなっており、そして、前記の集光点の径は図5中に示されている集光点の中心位置0から±d/2の位置間の距離で表わすことが一般的である。ところで、記録すべき画像データに基づいてレーザ光の光強度を2値的に変化させて得た直径dを有する集光点(光点)によって記録媒体に画像を記録する場合に、図5中に示されているようにeの2乗分の一の直径dを有する光点を用いて、前記した光点の直径dよりも大きい直径を有する記録ドットを記録したり、あるいは前記した光点の直径dよりも小さい直径を有する記録ドットを記録したりすることは可能である。すなわち、形成させるべき記録ドットの径は、記録媒体の光感度特性や現像特性などと関連して定まる特定な条件を満足させることによって実現できる。例えば、記録が銀塩感材を用いて行なわれる場合には、前記の特定な条件は銀塩感材の光感度特性と露光量とによって定められ、また、記録が電子写真法例えばカールソン法によって行なわれる場合には、感光体の光感度特性と、露光量と、帯電電位と、現像バイアス電圧値、等によって定められる。
【0014】直径dを有する光点によって、直径dを有する最小の記録ドットを、カールソン法により記録媒体に形成させるようにする場合には、通常、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を照射した状態において、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようなレーザ光の強度が調整される。図6は直径dの円形断面の光点による露光パターンを例示した平面図であり、図中に示されている多くの円は記録ドットを示しているものではなく、露光時における順次の光点の位置を図示したものである。また、図7は光点の断面形状として、主走査方向の径dに比べて、主走査方向に直交する副走査方向の径を前記したdよりも大きくすることにより、とかく不足勝ちになる副走査方向における露光量を補うようにした場合の露光パターンを例示した平面図であり、図中に示されている多くの楕円は記録ドットを示しているものではなく、露光時における順次の光点の位置を図示したものである。
【0015】以下の本発明の実施例の説明においては説明を簡単にするために、記録ドットの径がd(eの2乗分の一の値)であるとして説明が行なわれている。今、直径dの光点が主走査方向に距離dだけ移動する時間だけ感光体ドラムを照射した場合を考えると、この場合における感光体ドラム上の光点の位置は、図8の(a)に示されている2つの円における左側の円の位置から右側の円の位置まで移動するから、前記のように移動する光点で露光されることにより感光体ドラムに与えられる露光エネルギは、主走査方向について図8の(b)に示されるように変化している状態のものとなる。前記の図8の(b)に示されているような露光エネルギが与えられた感光ドラムの表面電位は、前記した露光エネルギに対応して変化することにより、図8の(c)に示されているような状態になる。そして、現像バイアス値が図8の(c)中に示されている状態に設定されている場合には、例えば反転現像法を適用してトナーにより感光体ドラム上に顕像化されたトナー画像、または感光体ドラムから記録紙に転写されたトナー画像は図8の(d)に示すように直径がdの円形のものになる。なお、図9の(a)〜(d)は副走査方向について示したものである。
【0016】これまでの説明のように、直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させるようにする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を照射した状態において、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようにレーザ光の強度やその他の記録条件を定めて記録を行なった場合には、当然のことながら記録媒体に記録できる最小の記録ドットは径がdのものとなり、記録媒体に対して前記した径がdよりも小さな記録ドットを形成させるようにするためには、通常は露光に用いる光として波長の短いものを用いたり、集光レンズとして開口数の大きなものを用いたりする等のように、使用する光学系の構成、その他の構成を変更することによって行なうようにしているのであるが、本発明の光学的記録における階調再現方法では、直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させるようにする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を露光した状態で、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようにレーザ光の強度やその他の記録条件を定めて記録が行なわれるようにするという条件はそのままにしておいて、記録媒体に記録できる最小の記録ドットの径がd未満の記録ドットは記録しないが、高解像度で良好な中間調を有する記録画像が容易に得られるようにしているのである。
【0017】図10は直径dの光点を主走査方向に、距離d/2,d,3d/2,2d…だけ変位させた時間だけレーザ光を照射したときの露光エネルギの状態を示している図であり、また、図13は直径dの光点を副走査方向に、距離d/2,d,3d/2,2d…だけ変位させた時間だけレーザ光を照射したときの露光エネルギの状態を示している図である。図12は露光エネルギと表面電位との関係を示す特性曲線が図11によって示されるような感光体ドラムに対して、図10に示すような状態の露光エネルギを与えた場合の感光体ドラムの表面電位の変化の状態を示している図であり、また、図14は露光エネルギと表面電位との関係を示す特性曲線が図11R>1によって示されるような感光体ドラムに対して、図13R>3に示すような状態の露光エネルギを与えた場合の感光体ドラムの表面電位の変化の状態を示している図である。
【0018】図11に示されている露光エネルギと表面電位との関係を示す逆Sカーブ状の特性曲線をみると、感光体ドラムに与えられた露光エネルギが少い部分と多い部分との双方については、露光エネルギが変化しても殆ど表面電位の変化を生じないが、中間の部分においては露光エネルギの僅かな変化によっても大巾な表面電位の変化が生じる。それで、通常は露光部と非露光部とのコントラスト比を大きくするためと、現像のための実効電位を充分なものにするために逆S字カーブにおける後半部分を用いるようにしている。なお、前記した逆S字カーブの中間部分を用いた場合には、使用環境の変化による条件の変動、例えば、レーザの強度変化、帯電感度特性の変化等の影響を受け易くなり、安定性に欠ける装置となるために、それの補正を行なうための機構が必要となる。
【0019】図17は直径dの光点を主走査方向と副走査方向との双方に、距離d/2を移動する時間を単位としてレーザ光を照射したときの露光パターンを示している図であり、図中に示されている多くの円は記録ドットを示しているものではなく、露光時における順次の光点の位置を図示したものである。この図17をみると順次の光点が相互に重り合っていて、その重なり合っている部分において露光過多の状態が生じていることが判かる。それで前記のように露光過多の状態が生じるような部分についても、直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させるようにする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を照射した状態で、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるという条件がそのまま当てはまるように条件を設定する。
【0020】前記した図17に例示してある露光パターンは、直径dの光点の順次の位置での重なりの態様が、主走査方向と副走査方向との双方において、共にd/2である場合についてのものであったが、本発明方法の実施に際しての露光パターンとしては、図17に例示されているように主走査方向と副走査方向との双方において同様な重なりの態様にされる必要はないのであり、直径dの光点の順次の位置での重なりの態様が、例えば主走査方向での順次の位置がd/Nであり、副走査方向での順次の位置がd/Mである、というように、主走査方向と副走査方向とについて互に異なるようなものとされてもよいことは勿論であって、要するに、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に対する既述した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させることにより、任意所望の露光パターンが得られるようにすればよいのである。
【0021】図15は従来の網点における階調表現を説明するための図である。この図15において外枠の正方形が網点であり、外枠の下方に示されている直径dの円が光点である。網点は縦横が5dの大きさであり、縦横がそれぞれ5等分されるように直径dの光点による2値記録が行なわれることにより、この網点では26階調の表現を行なうことが可能となるが、本発明の光学的記録における階調再現方法においては、図16に例示するように、前記した従来例の図15の場合と同様に直径dの光点に対して一辺が5dの長さの正方形の網点がある場合に、それの縦横を光点の直径dよりも小さな寸法で分割した状態のものとして階調表現をするものであり、図1616には一例として縦横がそれぞれ十等分される場合が示されており、この場合には網点内に形成された100個の小区画に対する2値記録によって101階調の表現が可能となる。図16に示す例は光点の径dの1/2の寸法によって一辺が5dの正方形の網点の縦横を分割するようにした場合を示しているが、本発明方法の実施に際して網点の中に構成させる小区画の大きさをどのように設定するのかは任意であって、例えば、小区画の一辺の長さが光点の直径の1/2,1/3,1/4,1/5…というように、光点の径dの整数分の一の長さとなるようにされてもよいし、あるいは前記した小区画の一辺の長さが光点の径dの整数分の一の長さ以外の長さにされてもよい。
【0022】前記のように、網点の中に構成される多数の小区画に対する2値化記録によって行なわれる階調表現は、網点の中に構成される各小区画に対する記録の態様が例えば図18の(a)〜(l)に例示されているようにして、順次に変化するようにして行なわれるのであり、図16中に示されている数字の順序が、網点%の増大につれて網点の中の小区画に対して行なわれる記録の順序を示している。ところで、網点の中に構成されている各小区画に対する記録の態様の変化が、階調%の増大と対応して図18の(a)〜(l)に例示されているように順次に変化している状態で行なわれるためには、前述のようにd/2の距離だけ移動する時間に直径dの光点によって露光エネルギが与えられた状態においても、図18の(a)に例示されているような記録態様での記録ドットが形成されることが必要とされる。図20はすべての網点が図18の(a)に例示されているような記録態様で記録ドットの記録が行なわれている状態、すなわち、最小の網点%と対応する階調で現わされた画像を例示している。
【0023】ところで、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件における光の照射時間が、直径dの光点が距離dを移動する時間であると定められている場合に、前記した図10,図13に例示してあるように、直径がdの光点が距離d/2を移動する時間を単位として露光エネルギを与えて潜像を形成させた状態の感光体ドラムに、前記した図12及び図14中に示されているような現像バイアスを設定して現像処理を行なって、記録媒体にトナー像を形成させるようにしたときには、光点の直径dと対応する距離dを移動する時間以上の時間にわたって前記の光点で露光された部分は良好な状態に顕像化されるが、距離d/2を移動する時間だけに前記の光点により露光されて潜像が形成された部分は、もともと顕像化されないような条件で露光された部分であるために、顕像化されない状態になっていたり、あるいは感光体光感度のむらや現像バイアスの変動、光強度のむら、照射時間のばらつき等の諸原因の存在によって不安定な状態で顕像化されている状態になっていたりする。したがって、前記のような記録条件の下で記録ドットを形成させるようにした場合には、図18R>8の(a)に例示されているような記録態様で記録ドットを網点に形成させて、図20に例示されているような最小の網点%の階調での画像を得ようとしても、そのような画像を良好に得ることはできないのである。
【0024】そこで本発明の光学的記録における階調再現方法は、
【0025】
【0026】
【0027】そして光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された単位の照射時間と対応する露光が行なわれた際に、網点%が0%の状態の図19に示されているような画像が記録されるようにするためには、図2R>2に示されているレーザ駆動部1に線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19からは、図19に示されているような記録態様にさせうるような画像データがレーザ駆動部1に供給されることが必要とされるから、前記のような記録画像の記録が行なわれる場合には、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15では、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路において、例えば図21R>1に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって図19に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換して、それを画像記憶装置17に供給するようにする。
【0028】図21はラスタイメージデータ生成部15において、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを図19に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換する際に使用されるスクリーンパターンデータの構成例の概略を示している平面図であるが、この図21において、太線枠が網点であり、細線によって仕切られている多数の部分が小区画である。図21中の各区画の一部に代表的に例示されている数字は、記録画像の階調と対応して付したものであり、例えば記録画像の階調が3の場合には、図21の網点中の小区画に記入されている3,2の数字が記載されている各小区画に記録ドットが形成され、また、例えば記録画像の階調が9の場合には、図21の網点中の小区画に記入されている9,8,7,6,5,4,3,2の数字が記載されている各小区画に記録ドットが形成される、というように、記録画像の階調の数字の大きさの数字が付されている小区画と、前記した記録画像の階調の数字の大きさ以下の数字が付されているすべての小区画とに、記録ドットが形成されるのである(この点は後述されている図22〜図25についても同様である)。
【0029】また、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定さめられている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された単位の照射時間と対応する露光が行なわれた際に、図26に示されているような画像が記録されるようにするためには、図2に示されているレーザ駆動部1に線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19からは、図26に示されているような記録態様にさせうるような画像データがレーザ駆動部1に供給されることが必要とされるから、前記のような記録画像の記録が行なわれる場合には、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15では、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路において、例えば図25に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって図26に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換して、それを画像記憶装置17に供給するようにする。
【0030】さて、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路で、図21に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって、記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換させるようにした場合には、図21に例示されている構成態様のスクリーンパターンデータ中には、網点の小区画に階調1と対応して記録ドットを形成させることができるデータを備えていないから、ラスタイメージデータ生成部15に対して、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データが供給されたときは、ラスタイメージデータ生成部15からは図19に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データが出力されて画像記憶装置17を介し、または介さずに画像データ同期出力回路19を経てレーザドライバ1に供給され、図19に示されているような記録態様の画像が記録できることになる。
【0031】また、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路で、図25に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって、記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換させるようにした場合には、図25に例示されている構成態様のスクリーンパターンデータ中に、網点の小区画に階調1と対応して記録ドットを形成させることができるデータを2個ずつ備えているから、ラスタイメージデータ生成部15に対して、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データが供給されたときは、ラスタイメージデータ生成部15からは図26に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データが出力されて画像記憶装置17を介し、または介さずに画像データ同期出力回路19を経てレーザドライバ1に供給され、図26に示されているような記録態様の画像が記録できることになる。
【0032】また、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された単位の照射時間と対応する露光が行なわれた際に、例えば図1で示されているような記録態様の記録ドットの配列によって最小の網点%の画像を記録できるようにするためには、図2に示されているレーザ駆動部1に線13を介して画像データを供給する画像データ同期出力回路19からは、図1に示されているような記録態様にさせうるような画像データがレーザ駆動部1に供給されることが必要とされるから、前記の例のように例えば図1で示されているような記録態様の記録ドットの配列によって最小の網点%の画像の記録を行なう場合には、図3に示されているラスタイメージデータ生成部15は、本来、例えば図20に示されているような記録態様の画像を記録させうるように定められた画像データを、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路において、例えば図2222に例示されているような構成態様のスクリーンパターンデータと比較することによって図1に示されているような記録態様の画像を記録させうるような画像データに変換して、それを画像記憶装置17に供給するようにする。
【0033】図1に図示されている例は、網点内に形成させた小区画が図16に示されているように、一辺の長さが露光用の光点の直径dの1/2であるような正方形の場合と対応しているものであったが、本発明の実施に当って網点内に形成させるべき小区画の大きさは、既述したとおりに任意に設定できる。図3に示されているラスタイメージデータ生成部15では、本発明方法の実施に当って設定された小区画の大きさに応じて、最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光点で露光させて最小の記録ドットを記録する際に網点の間引き率を適正に変化させて、網点内に設定された小区画の大きさがどうであっても、常に、実質的に正しい網点%に従って構成された記録画像が得られるようにするのである。図23は網点内に設定される小区画の一辺の長さが、露光用の光点の直径dの1/3の場合に、ラスタイメージデータ生成部15中の周知構成の網点生成回路で使用されるスクリーンパターンデータの構成例であり、また図24は網点内に設定される小区画の一辺の長さが、露光用の光点の直径dの1/4の場合に、ラスタイメージデータ生成部15中に構成されている周知構成の網点生成回路で使用されるスクリーンパターンデータの構成例である。なお、画像データの生成に際しては、画像記録に適用されている現像方法が、正現像方法か反転現像方法かに応じて、それぞれ所定の画像データが生成されるようになされるべきことは当然のことである。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らかなように本発明の光記録における階調再現方法では、画像記憶装置等から出力されたデジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう場合に、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点による露光を行なわないようにして光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なうようにしたり、あるいは記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光の光点で露光させて記録ドットを形成させるようにしたりすることにより、例えば直径dを有する光点により直径dを有する最小の記録ドットを記録媒体に形成させようとする場合に、直径dの光点が距離dだけ変位する時間だけレーザ光を露光した状態で、記録媒体に直径dを有する最小の記録ドットが記録されるようにレーザ光の強度やその他の記録条件を定めて記録が行なわれるという条件はそのままにしておいて、記録媒体に記録できる最小の記録ドットのd未満の径の記録ドットが記録されないように、直径がdの光点が距離d以下の距離を移動する時間だけの露光によって形成させた潜像の部分におけるもともと顕像化されないような条件で露光された部分が、顕像化されない状態になっていたり、あるいは感光体光感度のむらや現像バイアスの変動、光強度のむら、照射時間のばらつき等の諸原因の存在によって不安定な状態で顕像化されている状態になっていたりするという状態がなくなり、高解像度で良好な中間調を有する記録画像が容易に得られるようにすることができ、また、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で露光させるようにするとともに、光ビームの光点で露光されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で露光された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにして面積階調による中間調の記録を行なうことにより、例えば網点内に設定された小区画の大きさに応じて、最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光点で露光させて最小の記録ドットを記録する際に網点の間引き率を適正に変化させて、網点内に設定された小区画の大きさがどうであっても、常に、実質的に正しい網点%に従って構成された記録画像が得られるようにすることが容易にできるのであって、この本発明の光学的記録における階調再現方法では、露光用の光の光強度を変化させたり、露光に用いる光として波長の短いものを用いたり、集光レンズとして開口数の大きなものを用いたりする等のように、使用する光学系の構成、その他の構成を変更して行なうこともなく、露光用の光点の面積よりも小さな面積を単位とする面積階調によって従来よりも多階調の中間調の画像を高解像度に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的記録における階調再現方法によって最小単位の階調を表現した状態を反転現像の場合について説明するための模式図である。
【図2】本発明の光学的記録における階調再現方法を適用できる光学的記録装置の一例として示すレーザプリンタの概略構成の斜視図である。
【図3】光学的記録装置の一部のブロック図である。
【図4】光学的記録装置の一部のブロック図である。
【図5】レーザ光の光強度分布を示す図である。
【図6】露光パターンの平面図である。
【図7】露光パターンの平面図である。
【図8】露光とそれによる記録状態とを説明する図である。
【図9】露光とそれによる記録状態とを説明する図である。
【図10】主走査方向の露光エネルギを説明するための図である。
【図11】露光エネルギと感光体ドラムの表面電位との関係を示す特性例図である。
【図12】主走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図である。
【図13】副走査方向の露光エネルギを説明するための図である。
【図14】副走査方向における感光体ドラムの表面電位を示す図である。
【図15】従来の階調表現を説明するための図である。
【図16】本発明方法による階調表現を説明するための図である。
【図17】本発明方法を適用した場合の露光パターンの一例を示す平面図である。
【図18】網点による階調表現の一例を示す平面図である。
【図19】網点の配置を例示する平面図である。
【図20】網点による階調表現の説明用の平面図である。
【図21】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図22】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図23】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図24】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図25】スクリーンパターンデータの構成例を示す平面図である。
【図26】露光パターンの平面図である。
【符号の説明】
1…レーザ駆動部、2…半導体レーザ、3…コリメータレンズ、4…モータ、5…回転鏡車、6…集光レンズ、7…感光体ドラム、8…帯電器、11…記録紙、15…ラスタイメージデータ生成部、17…画像記憶装置、19…画像データ同期出力回路、20…シフトレジスタ、21…画像記憶装置データコントローラ、23…出力データコントローラ、25…主走査方向出力数カウンタ、27…副走査方向ライン数カウンタ、28…ドットクロック発生器、33…水平同期信号発生部、
【特許請求の範囲】
【請求項1】 デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法であって、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点による照射を行なわないようにした光学的記録における階調再現方法。
【請求項2】 デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法であって、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点により正規の照射時間値で照射を行ようにした光学的記録における階調再現方法。
【請求項3】 デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法であって、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で照射させるようにするとともに、光ビームの光点で照射されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で照射された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにしてなる光学的記録における階調再現方法。
【請求項1】 デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法であって、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点による照射を行なわないようにした光学的記録における階調再現方法。
【請求項2】 デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法であって、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、光ビームの光点により正規の照射時間値で照射を行ようにした光学的記録における階調再現方法。
【請求項3】 デジタル画像データを用いて2値化記録方式により光ビームを強度変調し、光ビームの光点と、光ビームの光点が投射される部材との相対的な変位により主走査と副走査とを行ない、光ビームの光点によって面積階調による中間調の記録を行なう光学的記録における階調再現方法であって、記録媒体に最小の記録ドットを記録させるために設定された記録条件において定められている正規の照射時間値に比べて予め定められた状態に短縮された照射時間値を単位の照射時間値として設定し、前記した単位の照射時間値を、光ビームの光点による面積階調による中間調の記録時の単位の照射時間値として用いるとともに、前記した正規の照射時間値に対する前記した単位の照射時間値の縮小率に対応させて副走査速度を低下させ、また、記録動作が光ビームの光点による単位の照射時間値だけの照射時間によって行なわれるべき面積階調の場合には、前記した記録媒体に最小の記録ドットを記録させる場合に必要とされる記録条件で定められている正規の照射時間値の光ビームの光点で照射させるようにするとともに、光ビームの光点で照射されなかった部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%を超える階調に応じて出力間隔を広げ、光ビームの光点で照射された部分が画像として現像される方法による現像時における網点による階調の表現の場合には、前記した最小記録ドットと対応して定まる網点%未満の階調に応じて出力間隔を広げるようにしてなる光学的記録における階調再現方法。
【図2】
【図3】
【図1】
【図6】
【図21】
【図25】
【図4】
【図7】
【図15】
【図17】
【図22】
【図5】
【図10】
【図8】
【図9】
【図23】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図16】
【図24】
【図19】
【図18】
【図20】
【図26】
【図3】
【図1】
【図6】
【図21】
【図25】
【図4】
【図7】
【図15】
【図17】
【図22】
【図5】
【図10】
【図8】
【図9】
【図23】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図16】
【図24】
【図19】
【図18】
【図20】
【図26】
【特許番号】第2692482号
【登録日】平成9年(1997)9月5日
【発行日】平成9年(1997)12月17日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−61304
【出願日】平成4年(1992)2月14日
【公開番号】特開平5−227417
【公開日】平成5年(1993)9月3日
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【参考文献】
【文献】特開 昭63−180979(JP,A)
【登録日】平成9年(1997)9月5日
【発行日】平成9年(1997)12月17日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)2月14日
【公開番号】特開平5−227417
【公開日】平成5年(1993)9月3日
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【参考文献】
【文献】特開 昭63−180979(JP,A)
[ Back to top ]