説明

光学装置、レンズ鏡筒及びカメラ

【課題】電気的接続が必要な2部材間を確実に接続する光学装置を提供する。
【解決手段】本発明の光学装置(1)は導通部(24,46,65)を有し、該導通部(24,46,65)を互いに接触させることにより電気的に導通される複数の構造部材(20,40,60)を備え、少なくとも1つの前記構造部材(40)における前記導通部の少なくとも一部が、メッキしやすい第1材料(44)と該第1材料(44)よりもメッキしにくい第2材料(45)との二色成型で製造された部材における前記第1材料(44)の表面にメッキを施すことにより形成され、該メッキにより形成された導通部(46)と他の構造部材(20,60)の導通部(24,65)との接触箇所において前記導通部の少なくとも一方(24,65)が弾性変形可能であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学装置、レンズ鏡筒及びカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光学装置、例えばレンズ鏡筒において、レンズ鏡筒内に配されたVR機構やシャッタと、それらを制御する回路基板等との、電気的接続が必要な2部材の間を電気的に接続するために、フレキシブルプリント基板(以下、FPCという)が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−140022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、FPCをレンズ鏡筒内において長く延ばして2部材の間を接続する場合、レンズ鏡筒が収縮する際のFPCの収納用スペースが必要である。また、FPCは収縮を繰り返すことにより、劣化して切断する可能性がある。さらに、FPCが鏡筒駆動時の負荷になったり、設計通りの動きをせずに鏡筒動作を阻害したりするという問題がある。
【0004】
本発明の課題は、レンズ鏡筒等の光学装置における、電気的接続が必要な2部材間を確実に接続することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0006】
請求項1に記載の発明は、導通部(24,46,65)を有し、該導通部(24,46,65)を互いに接触させることにより電気的に導通される複数の構造部材(20,40,60)を備え、少なくとも1つの前記構造部材(40)における前記導通部の少なくとも一部が、メッキしやすい第1材料(44)と該第1材料(44)よりもメッキしにくい第2材料(45)との二色成型で製造された部材における前記第1材料(44)の表面にメッキを施すことにより形成され、該メッキにより形成された導通部(46)と他の構造部材(20,60)の導通部(24,65)との接触箇所において前記導通部の少なくとも一方(24,65)が弾性変形可能であることを特徴とする光学装置(1)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学装置(1)であって、前記構造部材(20,40,60)が互いに相対移動可能であり、互いに相対移動する前記構造部材の一方の構造部材(20,40)が他方の構造部材(40,60)の移動を案内する直進案内部(22,48)を備え、前記接触箇所が該直進案内部(22,48)に沿って移動することを特徴とする光学装置(1)である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の光学装置(1)であって、前記直進案内部(22,48)が複数備えられ、前記接触箇所が2つの直進案内部(22,48)の間を移動することを特徴とする光学装置(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学装置(1)であって、前記接触箇所が平坦な部分に設けられていることを特徴とする光学装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載に光学装置であって、前記構造部材(120)に貫通孔(121)が設けられ、該貫通孔(121)の内面に前記導通部(122)が形成され、該内面に設けられた導通部(122)により前記構造部材(120)の一面に設けられた導通部と他面に設けられた導通部(とが連続していることを特徴とする光学装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学装置を備えることを特徴とするレンズ鏡筒(1)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学装置(1)を備えることを特徴とするカメラである。
【0007】
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、レンズ鏡筒等の光学装置における、電気的接続が必要な2部材間を確実に接続することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図には、説明と理解を容易にするために、XYZ直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸Aを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラの位置(以下、通常の撮影位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向とする。また、通常の撮影位置において上側に向かう方向をYプラス方向とする。さらに、通常の撮影位置において被写体に向かう方向をZプラス方向とする。
【0010】
本実施形態のレンズ鏡筒1は、例えば、レンズ非交換式のデジタルカメラの撮影用レンズ鏡筒に用いられる沈胴式のレンズ鏡筒である。図1〜図3は、レンズ鏡筒1の光軸Aを含む断面図であって、図1はレンズ鏡筒1における沈胴状態、図2はワイド状態、図3はテレ状態を示している。
【0011】
レンズ鏡筒1は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3、CCD10、光学ローパスフィルタ(LPF)11、CCD台12、固定筒20、カム筒30、直進筒40、第1レンズ群筒50、及び第2レンズ群筒60を備える。
【0012】
第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3は、3群構成のズームレンズを構成するものであって、光軸A方向に沿って被写体側(被写体側)から順次配列されている。
【0013】
CCD10は、上述したズームレンズが結像する被写体像を電気的な信号に変換する固体撮像素子であり、第3レンズ群L3の射出側に配置されている。LPF11は、CCD10が取得する画像上におけるモアレの発生を防止するものであって、CCD10の撮像面に近接した位置に設けられている。
【0014】
CCD台12は、レンズ鏡筒1のZマイナス側の端部に設けられた円板状の部材であって、光軸Aに対して略直交して配置されている。CCD台12の中央部にはCCD10及びLPF11が固定されている。
【0015】
固定筒20は、CCD台12に対して固定されている。固定筒20は、その内周面にカム筒30の突起部31(図2及び図3に図示)が係合するカム溝21、及び、直進筒40の突起部41が案内される直進案内溝22が形成されている。
【0016】
図4は、固定筒20と直進筒40との図2におけるIV−IV線に沿った断面図である。また、図5は、図3における固定筒20と直進筒40との互いに係合している部分の拡大図である。図4に示すように、固定筒20の内面側には、前述の直進筒40の突起部41の直線移動を案内する直進案内溝22が3箇所に設けられている。その直進案内溝22のうちのYプラス方向に存在する2つの直進案内溝22aの間における固定筒20の内面は、湾曲せずに平坦に形成されている。そして、その平坦な部分には、発泡体やエラストマー等の弾性部材23が、固定筒20におけるZプラス方向端部からZマイナス方向端部までにわたって配置されている。また、その弾性部材23の表面も平坦に形成され、弾性部材23の表面には、弾性部材23と同様に、固定筒20におけるZプラス方向端部からZマイナス方向端部までにわたってFPC24が貼着されている。なお、このFPC24はレンズ鏡筒1のZマイナス側においてCCD台12との間を通ってカメラ内部のメイン基板に接続されている。
【0017】
カム筒30は、固定筒20の内径側に挿入される筒体であって、内周面に第2レンズ群筒60及び第1レンズ群筒50を駆動するカム溝33,32が形成されている。また外周面には、上述の固定筒20のカム溝21に挿入される突起部31(図2及び図3に図示)が形成されている。また、カム筒30は、側面にギア34を備え、レンズ鏡筒1の沈胴状態と、ワイド状態と、テレ状態との間の移行に伴う駆動時に、図示しない駆動装置によって光軸A回りに回転駆動される。この回転によって、カム筒30は固定筒20に対して回転するとともに、カム溝21によって光軸Aに沿って移動可能で、さらに直進筒40、第1レンズ群筒50及び第2レンズ群筒60を光軸A方向に駆動する。
【0018】
直進筒40は、カム筒30の内径側に挿入される筒体であって、その内面に、後述する第1レンズ群筒50の突起部51と第2レンズ群筒60の突起部61を案内する直進案内溝48が設けられている。また、直進筒40は、光軸A方向Zマイナス側の端部に径方向外側に形成された円環状のフランジ部42を備えている。図4及び図5に示すように、フランジ部42の外周側には、直進案内溝22と係合する突起部41が3箇所に設けられている。
【0019】
また、直進筒40は、金属メッキしやすい第1材料44と、金属メッキしにくい第2材料45との二色成型で製造されている。これらの材料としては、例えば、第1材料44としてメッキ用ABS樹脂、第2材料45としてポリカーボネートが使用される。
【0020】
二色成型は、一例を示すと、金型に第2材料45を注入して直進筒40のベースとしての筒体部分を成型し、次にその金型の一部を交換又は移動して、その交換又は移動によって形成された空間に第1材料44を注入して行う。この第1材料44は、その直進筒40の内周面において、Zマイナス側端部からZプラス側端部までの略全領域にわたって、光軸Aに沿って延びる4本のラインを形成するように成型される。この二色成型で製造された部材に対して化学メッキ処理を行うと、金メッキしやすい第1材料44の表面にのみメッキが施され、金メッキしにくい第2材料45の表面はメッキされない。化学メッキ処理としては、まず第1材料44の表面に下地として銅をメッキする化学メッキ処理を行い、次に、銅の上に金をメッキする化学メッキ処理を行う。これにより、光軸Aに沿って延びる4本のライン状の金のメッキ部46が形成される。
【0021】
図6は、固定筒20と直進筒40との接触部分の拡大図である。図示するように、直進筒40において、第2材料45は直進筒40の大部分を構成し、第1材料44、すなわちメッキ部46は直進筒40の内面を4本のライン状にZプラス方向からZマイナス方向へと延び、さらにフランジ部42のZマイナス側面を外周側に向かって延び、フランジ部42の外周部を延びている。図4及び図5に示すように、フランジ部42の外周部を延びるメッキ部46は、フランジ部42に設けられた突起部41のうちの、うちのyプラス方向に存在する2つの突起部41aの間に配置されている。そして、上述したように固定筒20の直進案内溝22aの間に設けられた弾性部材23に貼着されたFPC24と接触している、両者は互いに導通している。この接触において、メッキ部46とFPC24とは所定の圧力が加わって接触しており、メッキ部46とFPC24とは互いに押圧し合っている。
【0022】
図1に戻り、第1レンズ群筒50は、カム筒30の内径側に配置されている。また、第1レンズ群筒50は、その外周面に前述の直進筒40の直進案内溝48及びカム筒30のカム溝32に挿入される突起部51を備えている。さらに、第1レンズ群筒50は、光軸A方向Zプラス側の内径側に第1レンズ群L1が固定される円環状の部材である第1レンズ群室52が固定されている。
【0023】
第2レンズ群筒60は、直進筒40の内径側に挿入される筒体であって、カム筒30によって光軸A方向に駆動される移動筒である。第2レンズ群筒60は、その外周面に、上述の直進筒40に形成された直進案内溝48を貫通してカム筒30のカム溝33に挿入される突起部61が形成されている。さらに、第2レンズ群筒60は、第2レンズ群L2及びVR機構が固定される円環状の部材である第2レンズ群室62を、その内径側に備える。
【0024】
図7は図1における第2レンズ群筒60と直進筒40との接触部分の拡大図である。また図8は図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。図8に示すように、第2レンズ群L2及びVR機構Vを保持する第2レンズ群室62のYプラス側には、2つの突起部63が設けられている。この突起部63の間には、直進筒40に設けられた弾性部材23と同様に、発泡体やエラストマー等の弾性部材64が配置され、その表面は平坦に形成されている。
【0025】
さらに、第2レンズ群室62には、VR機構と導通するFPC65が貼着されている。そして、上述の固定筒20と同様に、FPC65と直進筒40に設けられたメッキ部46とが接触し、両者は互いに導通している。この接触において、メッキ部46とFPC65とは所定の圧力が加わって接触しており、メッキ部46とFPC65とは互いに押圧し合っている。
【0026】
次に、レンズ鏡筒1の駆動時の動作について説明する。図1に示すように、レンズ鏡筒1において、メイン基板に接続されている固定筒20の内面に貼着されたFPC24は、図4〜図6に示すように直進筒40のメッキ部46と接触する。この際、上述のようにFPC24とメッキ部46との間には所定の圧力が加わるため、確実に接触される。さらにメッキ部46の頂点は平坦部に並び、FPC24も平坦部に貼着されているため、メッキ部46における4箇所の接点には均等に圧力が加わる。
【0027】
メッキ部46は、図7に示すように第2レンズ群筒60に貼着されたFPC65に接触している。この接触時においても、上と同様にメッキ部46とFPC65とが互いに押圧し合い、両者は確実に接触されている。そしてFPC65はVR機構Vに接続され、メイン基板からVR機構Vまでの導通路が確保される。
【0028】
レンズ鏡筒1が図1の沈胴状態から図2に示す撮影状態のワイド状態に移行する際、カム筒30は、図示しない駆動装置からギア34を介して固定筒20に対して光軸A回りに回転駆動され、固定筒20のカム溝21に案内されて光軸A方向被写体側に移動する。直進筒40は、カム筒30に伴って光軸A方向被写体側に移動する。また、第1レンズ群筒50は、直進案内溝48と、カム溝32と、突起部51とによるカム機構によって光軸A方向被写体側に繰り出される。
【0029】
この、直進筒40の光軸A方向被写体側への移動において、直進筒40は固定筒20の直進案内溝22に案内されて滑動する。この際、図4及び図5に示す突起部41a間におおけるFPC24とメッキ部46との接点も移動する。移動の際、接点は押圧状態にあるので、確実な接触状態を保ったままの移動が可能である。さらに、接点は直進案内溝22a(突起部41a)間に設けられているため、固定筒20に対して直進筒40が移動する際に、接触が不安定になりにくく、確実な接触状態が保たれる。
【0030】
また、レンズ鏡筒1が図1の沈胴状態から図2に示す撮影状態のワイド状態に移行する際、第2レンズ群筒60は直進筒40に対してZプラス方向に移動する。この移動において、図8に示す第2レンズ群筒60の直進案内溝48a(突起部63)間の、メッキ部46とFPC65との間の接点も移動する。移動の際、接点は押圧状態であるので、確実な接触状態を保ったまま移動される。さらに接点は直進案内溝48a(突起部63)間に設けられているため、ぐらつくことなく、確実な接触状態が保たれる。
【0031】
ワイド状態からカム筒30をさらに回転させると、第1レンズ群筒50が光軸A方向被写体側に直進し、テレ状態となる。この場合、本実施形態において直進筒40と固定筒20とは移動せず、第2レンズ群筒60が直進筒40に対してZプラス方向に移動する。この移動においても、直進案内溝48a(突起部63)間のメッキ部46とFPC65との接点も移動する。移動の際、接点は押圧状態であるので、確実な接触状態を保ったまま移動される。さらに接点は直進案内溝48a(突起部63)間に設けられているため、ぐらつくことなく、確実な接触状態が保たれる。
【0032】
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)本実施形態において、固定筒20に設けられたFPC24は弾性部材23上に配置されている。そして、FPC24と直進筒40に設けられたメッキ部46との接触において、FPC24とメッキ部46とは所定の圧力が加わって接触している。弾性部材23は復元力によりFPC24を介してメッキ部46を押圧するので、FPC24とメッキ部46とは互いに押圧し合い、確実に接触することができる。また、第2レンズ群筒60のFPC65と直進筒40に設けられたメッキ部46との接触においても同様の効果が得られる。
(2)本実施形態では、FPC24,65を使用するが、FPC24,65はそれぞれ固定筒20及び第2レンズ群筒60の表面に貼着されており、レンズ鏡筒1の移動の際において、FPC24,65が撓んだり折れ曲ったりする構成ではない。したがって、FPCが撓みや折れ曲りを繰り返すことによる生じる劣化に起因する導通路の切断等の問題が生じない。またFPCの収納用スペースも不要である。
(3)本実施形態では、メッキ部46とFPC24,65との接点を直進案内溝22a,48aの間に設けた。したがって、移動の際、接点がぐらつきにくく、確実な接触状態が保たれる
(4)本実施形態では、メッキ部46の頂点は平坦に配置され、FPC24,65も平坦部分に貼着されている。したがって、メッキ部46における4箇所の接点には均等に圧力が加わり、安定した接触が保たれる。
【0033】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、固定筒20と直進筒40、直進筒40と第2レンズ群筒60との間の接触を確実にするために弾性部材として発泡体やエラストマーを使用した。しかし本発明はこれに限定されない。例えば、図9は本実施形態の変形形態を示した図である。図示するように、二色成型において、例えば、弾性を有するポリカーボネート等の第2材料101を薄板状に成型し、その薄板状の部分に第1材料102を成型することができる。薄板状の部分は、弾性を有しているため、そのバネ力により他部材100と弾性的に接触することができる。そして両者間に押圧力を加えることにより、弾性を有する薄板状の部材を接触時に撓ませ、そのバネ力より、より確実な接触を確保することができる。
(2)本実施形態では、CCD台12と固定筒20との間にFPC24を通す構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図6に示すように、固定筒120も二色成型で製造し、固定筒120の側面にスルーホール121を設け、その内面においてもメッキ部122を形成し、固定筒120の内周面と外周面とを導通させることも。
(3)本実施形態では、第1材料44で製造されたライン、すなわちメッキ部46を、直進筒40の像側(Zマイナス側)端部から被写体側(Zプラス側)端部まで延びるように製造した。しかし、これに限らず、第1材料44(メッキ部46)が、2部材の相対移動可能な距離以上の長さにわたって設けられていれば、端部まで延びていなくともよい。
(4)本実施形態では、メイン基板とVR機構とを接続する導通路について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばメイン基板とシャッタ駆動ユニットを接続する導通路であってもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態におけるレンズ鏡筒の断面であって、沈胴状態を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるレンズ鏡筒の断面であって、ワイド状態を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるレンズ鏡筒の断面であって、テレ状態を示した図である。
【図4】固定筒と直進筒との図2におけるIII−III線に沿った断面図である。
【図5】固定筒及び直進筒の図3における係合している部分の拡大図である。
【図6】固定筒と直進筒4の接触部分の拡大図である。
【図7】第2レンズ群筒と直進筒との接触部分の拡大図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】実施形態の変形形態を示した図である。
【図10】実施形態の変形形態を示した図である。
【符号の説明】
【0035】
1:レンズ鏡筒、20:固定筒、22:直進案内溝、23:弾性部材、24:FPC、40:直進筒、44:第1材料、45:第2材料、46:メッキ部、48:直進案内溝、60:第2レンズ群室、64:弾性部材、65:FPC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導通部を有し、該導通部を互いに接触させることにより電気的に導通される複数の構造部材を備え、
少なくとも1つの前記構造部材における前記導通部の少なくとも一部が、メッキしやすい第1材料と該第1材料よりもメッキしにくい第2材料との二色成型で製造された部材における前記第1材料の表面にメッキを施すことにより形成され、
該メッキにより形成された導通部と他の構造部材の導通部との接触箇所において前記導通部の少なくとも一方が弾性変形可能であることを特徴とする光学装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光学装置であって、
前記構造部材が互いに相対移動可能であり、
互いに相対移動する前記構造部材の一方の構造部材が他方の構造部材の移動を案内する直進案内部を備え、
前記接触箇所が該直進案内部に沿って移動することを特徴とする光学装置。
【請求項3】
請求項2に記載の光学装置であって、
前記直進案内部が複数備えられ、
前記接触箇所が2つの直進案内部の間を移動することを特徴とする光学装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学装置であって、
前記接触箇所が平坦な部分に設けられていることを特徴とする光学装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載に光学装置であって、
前記構造部材に貫通孔が設けられ、該貫通孔の内面に前記導通部が形成され、該内面に設けられた導通部により前記構造部材の一面に設けられた導通部と他面に設けられた導通部とが連続していることを特徴とする光学装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学装置を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学装置を備えることを特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−193012(P2009−193012A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−36189(P2008−36189)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】