説明

光育毛装置

【課題】育毛用の光を正しく照射できているかを利用者が容易に判断することができる光育毛装置を提供する。
【解決手段】この課題を解決するために、光育毛装置は、非可視領域の波長帯で育毛用の光を照射する第1照射部1と、可視領域の波長帯で光を照射する第2照射部2と、を有し、前記第1照射部1から光が照射される光照射領域内あるいは前記光照射領域の外周に前記第2照射部2が光を照射するものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光育毛装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、光を利用した育毛技術として、特許文献1等の390nm〜1600nmの範囲の主放射波長の光を毛包等の毛髪成長構造及び皮膚等のその周辺に照射(曝露)して、毛髪成長を促がすべく毛髪成長構造を活性化させるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−512620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、施療者や被施療者等の利用者である人間は一般的に360nm〜780nmの波長帯が可視領域となっている。そのため、従来の光育毛装置では可視領域外の波長帯の光を育毛用の光に用いると、利用者に光源の発光が視認できないため、操作部等の動作ランプだけでは育毛用の光を正しく照射できているかを判断できないものである。
【0005】
そして、育毛用の光を正しく照射できているかを判断できないため、利用者に故障と誤認させることや、利用者に装置利用に不安感を与えることがあるという問題がある。なお、この育毛用の光を正しく照射できているかの判断とは、例えば、光源が発光しているか(照射光が出ているか)や、育毛効果を与えたい部位(照射対象)に光が当たっているか(光が照射される光照射領域に照射対象が入っているか)等である。
【0006】
ことに、一回の光照射等の短期間の利用では利用者に育毛効果を実感させることが困難であるため、不安感を与えることは光育毛装置の利用を抑制してしまう虞があり、利用者に安定して育毛効果を与えることが難しくなるという問題がある。
【0007】
そこで、この事情に鑑み、育毛用の光を正しく照射できているかを利用者が容易に判断することができる光育毛装置を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、本発明の光育毛装置は、非可視領域の波長帯で育毛用の光を照射する第1照射部と、可視領域の波長帯で光を照射する第2照射部と、を有し、前記第1照射部から光が照射される光照射領域内あるいは前記光照射領域の外周に前記第2照射部が光を照射するものであることを特徴とする。
【0009】
また、前記第1照射部の発する光の主照射波長が780nm〜2000nmの波長帯であることが好ましい。
【0010】
また、前記第2照射部の明るさあるいは色を第1照射部の光照射の経過時間により変化させる制御部を有するものであることが好ましい。
【0011】
また、前記第1照射部による光照射完了時に前記第2照射部の明るさあるいは色を変化させる制御部を有するものであることが好ましい。
【0012】
また、前記第1照射部の光を放出する放出面と前記第2照射部の光を放出する放出面が交互に配置されるものであることが好ましい。
【0013】
また、前記第2照射部が環状の放出面を有するものであることが好ましい。
【0014】
また、前記第1照射部の放出面が半球状に配置されると共に、各放出面からの光の照射方向が前記半球の中心側に向くものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
このような構成としたことで、第2光源から照射される光により第1光源から照射される光である育毛用の光を正しく照射できているかを利用者が容易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態の一例の各照射部を説明する構成図である。
【図2】同上の要部の拡大図である。
【図3】(a)、(b)は第1照射部と第2照射部の照射ユニットを交互に配置した例の平面図である。
【図4】(a)、(b)は第1照射部の外周に第2照射部の照射ユニットを配置した例の平面図である。
【図5】図4の変形例の平面図である。
【図6】放出面を半球状に配置した例の一部を切断した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
【0018】
本例の光育毛装置は、図1及び図2に示すように、非可視領域の波長帯の光を照射する第1照射部1と、可視領域の波長帯の光を照射する第2照射部2と、各照射部の照射制御を行う制御ボックス3と、を備えるものである。この装置は毛髪成長構造や周囲等である照射対象6に接触(当接)あるいは近傍に位置(近接)させて、第1照射部1と第2照射部2から放出した光をその照射対象6に当てるものである。そして、第1照射部1から照射される光が照射対象6に体毛や頭髪等の毛髪の成長を促がす育毛効果を高めるための光となっている。
【0019】
なお、本例において、可視領域の波長帯とは380nm〜780nm程度に主照射波長(ピーク波長)を有するものであり、非可視領域の波長帯とは可視領域より波長が長い780nm以上に主照射波長を有するものである。そして、非可視領域の波長帯は780nm〜2000nmに主照射波長を有する近赤外光の波長帯が好ましいものである。更に、近赤外光の波長帯の中でも、950nm近傍、1150nm近傍、1450nm近傍、1790nm近傍等の水の特異吸収波長を主照射波長に用いれば、照射対象6に炎症を与え難い光照射を行え好ましい。この水の特異吸収波長とは、水に照射した際に他の波長に比べて強い吸光度を示したり、急峻な吸光度変化を示したりする波長であり、水のO−Hの結合基に起因するものである。
【0020】
第1照射部1は、非可視領域の波長帯の光を発する第1光源12と、第1光源12の光を導光する導光部14と、第1光源12と導光部14の間に配置され第1光源12の光を導光部14に集中させる集光レンズ13と、からなる照射ユニット11を複数有している。
【0021】
この第1光源12は、例えば、発光ダイオード(LED)を光源部材として備えるものである。そして、導光部14は金や銀やアルミニウム等の金属材料からなる反射面を内周に有する円筒形状のものであり、円筒の一端が第1光源12側に向き他端が外部に向いて配置されている。
【0022】
つまり、照射ユニット11は第1光源12の光を集光レンズ13で導光部14の一端側に集め、その光を導光部14を介して外部に放出することで、育毛用の光である非可視領域の波長帯の光を照射対象6に照射するものである。
【0023】
なお、導光部14の他端側の符号14aは圧力センサや温度センサや水分量検知センサ等の照射対象6が導光部14の他端側に接触や当接したことを検知する照射対象検知部である。そして、符号14bは導光部14の他端や照射対象検知部が照射対象6に接触等した時に互いを傷や破損から保護する弾性体等のアタッチメントである。更に、符号4は照射対象検知部14aで照射対象6を検知した際に出力される検知信号等でオンになり各照射部の光照射を許可するオンオフスイッチであり、利用者に対する光照射の安全を管理するための安全管理手段である。
【0024】
また、第2照射部2は第1照射部1と略同様の構成であり、第2光源22と集光レンズ23と導光部24からなる照射ユニット21を複数有している。そして、導光部24の他端には照射対象検知部14a及びアタッチメント14bの代わりに拡散レンズ等の光拡散部24aが取り付けられている。
【0025】
なお、第2照射部2の導光部24は光拡散部24aの分だけ第1照射部1の導光部14より軸方向の寸法を短くし、第1照射部1のアタッチメント14bが光拡散部24aより先に照射対象6に接触するように設けることが好ましい。以下、第1照射部1から照射する光を育毛光Hとし、第2照射部2から照射する光を可視光Wとする。
【0026】
このように、第1照射部1が外部に育毛光Hを放出する放出面15は導光部14の他端開口となっており、第2照射部2が外部に可視光Wを放出する放出面25は導光部24の他端に取り付けた光拡散部24aの先端となっている。そのため、当接等させた照射対象6に第1照射部1の育毛光Hが照射される光照射領域は、放出面15である導光部14の開口端面と略同径の円形状となり、第2照射部2の光照射領域は、光拡散部24aによって放出面25より大径の円形状となる。
【0027】
なお、放出面15,25及び光照射領域は円形状に限らず、集光レンズ13,23や導光部14,24の形状や光拡散部24a等に応じて適宜設定されるものであり、矩形状や楕円形状であってもよい。ましてや、第2照射部2の放出面25は、第1照射部1の放出面15の外周に沿う円弧形状や扇状等の第1照射部1の放出面15を複数配置した際に隙間を埋めるような形状のものであってもよい。
【0028】
また、第1照射部1と第2照射部2は円筒形状の照射ケース5内に設けられており、放出面15は照射ケース5の円形状の開口端5aに略面一で配置されている。
【0029】
この第1照射部1と第2照射部2の放出面15,25の配置として、例えば、図3に示すように、平面視で互い違いになるよう交互に配置したものや、図4及び図5に示すように、第1照射部1の外周に第2照射部2を配置したもの等がある。
【0030】
詳しくは、図3(a)に示すものは、各照射ユニット11,21の放出面15,25を照射部毎に夫々略一直線上に複数並べると共に、第1照射部1の線状に並ぶ各放出面15と第2照射部2の線状に並ぶ各放出面25を交互に配置したものである。つまり、第1照射部1の放出面15と第2照射部2の放出面25を交互に千鳥格子状に配置したものである。
【0031】
そして、図3(b)に示すものは、各照射ユニット11,21の放出面15,25を照射部毎に径の異なる環状に並べると共に、第1照射部1の一つの照射ユニット11の放出面15を中心に環状の放出面15,25を交互に配置したものである。
【0032】
このように、第1照射部1と第2照射部2を交互に配置したことで、第1照射部1の光照射領域の間に第2照射部2の光照射領域が位置すると共に、第1照射部1の光照射領域に第2照射部2の光照射領域の一部が重なるものとなる。
【0033】
そのため、育毛光Hの光照射領域やその周囲に視認可能な光(可視光W)が存在するものとなり、光育毛装置の操作部(特に図示しない)等に設けた動作ランプ等の報知部を利用者が確認しなくても光照射動作の有無を認識することができる。
【0034】
つまり、利用者は照射対象6上の可視光Wの有無から、照射光が出ているか等の装置動作判断や、照射光が照射対象6に当たっているか等の照射位置判断を容易に行え、利用者に不安感を与え難くすることができる。そのため、利用者に対して光育毛装置の定期的に繰り返し利用すること(継続した利用)を促がすことができ、育毛効果を安定して与え易いものとなっている。
【0035】
そして、外周側に位置する第2照射部2の放出面25からの可視光Wは、放出面25を照射対象6に接触等させても照射対象6の表面や内部から反射光として外方に放出されるため、利用者に視認し易くなっている。更に、交互に配置しているため、利用者が照射対象6に育毛光Hを当てている感覚を視覚的に得易く、且つ可視光Wによる熱で毛髪成長構造の周辺の血行を促進させて育毛効果をより得易くすることができる。
【0036】
また、図4(a)に示すものは、第1照射部1の照射ユニット11の放出面15を円形状に並べ、その円より大径の環状に第2照射部2の放出面25を並べて、第1照射部1の放出面25の周囲を第2照射部2の放出面25が囲むものである。そして、図4(b)に示すものは、第1照射部1の各放出面15を矩形状に並べると共に、外周の放出面15のうち一部を所定間隔毎に第2照射部2の放出面25で置き換えたものである。
【0037】
このように、第1照射部1の外側に第2照射部2を配置したことで、第1照射部1の光照射領域は第2照射部2の光照射領域に部分的あるいは全体的に囲まれると共に、第2照射部2の光照射領域の一部が重なるものとなる。そのため、育毛光Hの光照射領域の周囲に視認可能な光(可視光W)が存在するものとなり、光育毛装置の操作部等周辺の報知部を利用者が確認しなくても光照射動作の有無を容易に認識することができる。
【0038】
つまり、利用者は照射対象6上の可視光Wの有無から、照射光が出ているか等の装置動作判断や、照射光が照射対象6に当たっているか等の照射位置判断を容易に行え、利用者に不安感を与え難くすることができる。
【0039】
そして、第2照射部2の放出面25が第1照射部1の外周に位置するため、放出面25を照射対象6に接触等させても照射対象6の表面や内部から反射光として可視光Wが外方に放出され、利用者に視認し易くなっている。更に、可視光Wが育毛光Hの光照射領域の外周に沿うように位置するため、育毛効果が得られる有効範囲を利用者が容易に認識し易くすることができる。
【0040】
また、図5に示すものは、第1照射部1の放出面15を円形状に並べ、その円の外周に第1照射部1の放出面15を配置しない非設部位を一箇所形成し、非設部位に第2照射部2の楕円形状の放出面25を一つ配置したものである。そして、第2照射部2の可視光Wは照射対象6の非設部位に対向する部位内に当たるものとなっており、第2照射部2の光照射領域は第1照射部1の光照射領域に重ならずに第1照射部1の光照射領域の外周に位置するものである。
【0041】
そのため、育毛光Hの光照射領域の近傍に視認可能な光(可視光W)が存在するものとなり、利用者は照射対象6上の可視光Wの有無から装置動作判断や照射位置判断を容易に行え、利用者に不安感を与え難くすることができる。そして、第2照射部2の放出面25が第1照射部1の外周に位置するため、放出面25を照射対象6に接触等させても照射対象6の表面や内部から反射光として可視光Wが外方に放出され、利用者に視認し易くなっている。
【0042】
また、照射部を制御する制御ボックス3は第1照射部1用と第2照射部2用に分れており、夫々、照射部に電力を供給する電源部31と、光源をパルス点灯させるパルス制御部32と、光照射時間をカウントするタイマー33と、を有している。なお、制御ボックス3は第1照射部1用と第2照射部2用に夫々設けたものに限らず、電源部31やパルス制御部32やタイマー33を共用するものや、タイマー33を一方のみに備えるものであってもよい。
【0043】
そして、パルス制御部32は光源をパルス点灯させると共に、夫々が対応する照明部の各放出面15,25からの照射光の明るさや色(波長)を変更する制御を行う調光用の制御部を兼ねている。
【0044】
例えば、第1照射部1用のパルス制御部32であれば、第1照射部1の照射光の波長を変更する制御として、950nm近傍とそれより水に吸収され易い1450nm近傍の波長を切り換えて、照射対象6等の水分量の大小に対応させる制御等がある。
【0045】
このものでは、例えば、第1光源12が950nm近傍の主照射波長の光源部材と1450nm近傍の主照射波長の光源部材を有し、集光レンズ13及び導光部14に導入する光を発する光源部材をパルス制御部32が切り換えるもの等である。なお、例示の光源部材を切り換えるものに限らず、波長選定用のフィルター等で光源部材の発した光の波長帯の一部を制限して放出面15からの育毛光Hの主照射波長を変更するものであってもよい。もちろん、パルス制御部32で変更する波長も950nm近傍と1450nm近傍に限定するものではない。
【0046】
そして、第1照射部1の照射光の明るさを変更する制御として、例えば、育毛光Hで育毛効果を高められる照射時間とされる15分以上に達すると第1光源12を消灯させる制御等がある。なお、育毛光Hの明るさを変更するものは、第1光源12の消灯させるものに限らず、シャッター部材等の絞りを設けて放出面15からの育毛光Hの放出量を低減するあるいは略零にするもの等であってもよい。
【0047】
また、第2照射部2用のパルス制御部32であれば、例えば、第2照射部2の照射光の波長を変更する制御として、タイマー33の計測時間に応じて可視光Wの色を変更して、第1照射部1による光照射時間を報知する制御等がある。
【0048】
このものでは、例えば、第2光源22が発光色の異なる複数の光源部材を有し、パルス制御部32が光源部材の中からいずれを発光させるかを切り換えて、放出面25からの可視光Wの色を変更するもの等がある。そして、この色を変更する時間として、一定時間毎や、育毛光Hの照射時間が光照射動作の完了時間である15分以上に達した際や、完了時間の数分前等がある。
【0049】
このように、可視光Wの色を変えることで、光照射の経過時間や光照射が完了するまでの残り時間あるいは育毛光Hの照射完了等の光育毛装置の動作状態を利用者に報知することができるものとなっている。そのため、利用者は照射対象6に当たる可視光Wを視認するだけで、その色から光育毛装置の動作状態を容易に把握でき、装置の動作状態を利用者が認識し易いものとなっている。
【0050】
なお、波長選定用のフィルター等で光源部材の発した光の波長帯の一部を制限して可視光Wの主照射波長を変更するものであってもよい。ましてや、可視光Wの変更制御は、第2光源22の輝度を変えて可視光Hを暗くしたり明るくしたりするものや、点灯から点滅に切り換えるものや、点滅周期を変化させるものや、色の変更と明るさの変更を組み合わせたものであってもよい。
【0051】
また、光源部材はLEDに限らず、短波長レーザーや、波長選定用のフィルターを照射ユニット内に設けて照射光の波長を特定の波長帯に制限するハロゲンランプや広帯域レーザー等であってもよい。もちろん、第1光源12と第2光源22に夫々異なる光源部材を用いてもよい。そして、ハロゲンランプ等の発光色に複数のピーク波長を有する光源部材を第2光源に用いることで、複数の光源部材を設けなくても可視光Wの色の変更することができる。
【0052】
更に、光ファイバー等の導光性能を保ってフレキシブルに形状を変更できるものを導光部に用いてもよく、集光レンズの代わりに拡散レンズ等を用いて一つの光源から複数の導光部に光を供給してもよい。このような光源を共用するものでは、育毛用でない第2照射部2の各照射ユニット21の第2光源22を共用にすることで、育毛効果を低下させずに費用を安価にでき好ましい。また、照射ユニット11,21のケーシングや集光レンズ13,23等の部材を第1照射部1と第2照射部2で共通の形状や寸法にして、生産時や点検時の費用を安価にしてもよい。
【0053】
なお、照射ケース5の開口端5aの形状は円形状に限らす、矩形状や楕円形状のものであってもよい。もちろん、放出面15,25の配置は例示に限らず、第2照射部の放出面25を中心に第1照射部の放出面15を円形状に並べたものや、照射ケース5の開口端5aに沿わない形状(円形状に対して矩形状とする等)で配置したもの等であってもよい。ましてや、第2照射部2は、照射対象6に装置を接触等させると波長変更等で放出面15からの照射光を可視光Wから育毛光Hに変更し、光照射を行う時間(15分間等)経過すると再度可視光Wに戻す等の育毛用の照射部を兼ねるものであってもよい。
【0054】
また、放出面15,25は平面状に配置するものに限らず、円筒を直径方向に切断したような円弧形状に彎曲した板状に配置したものや、半球状に配置したもの等の人体の頭部等の曲面を有する部位を照射対象6としたものであってもよい。
【0055】
半球状に配置したものでは、例えば、図6に示すように、照射ケース5を半球状に形成すると共に、球の内径側に第1照射部1及び第2照射部2を設けると共に、各放出面15,25を球の中心側に向けて配置したもの等がある。
【0056】
このものでは、放出面15,25が照射ケース5と同心で照射ケース5より小径の半球状に並ぶものであり、半球の内側である中心側に人体の頭部等を位置させることで、放出面15,25を照射対象6に接触等させるものである。つまり、照射ケース5は頭部等に被せるあるいは頭部等を覆うキャップ状のものとなっており、人体の頭部等の半球状の照射対象6に放出面15,25を容易に接触等させることができる。
【0057】
そのため、平面状の放出面15,25を有するものより曲面形状の照射対象6に広範囲で接触等させることができ、曲面形状の照射対象6に対する光照射の回数を低減でき、利用者に光照射をより継続して利用させ易くすることができる。
【0058】
なお、椅子や椅子型マッサージ機の背もたれの上方に照射ケース5を配置することで、椅子等に着座した利用者に光照射を行え、光照射を行う時間の間(15分間等)利用者に同じ姿勢を維持させ易いものにでき好ましい。
【符号の説明】
【0059】
1 第1照射部
15 放出面
2 第2照射部
25 放出面
6 照射対象

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非可視領域の波長帯で育毛用の光を照射する第1照射部と、可視領域の波長帯で光を照射する第2照射部と、を有し、前記第1照射部から光が照射される光照射領域内あるいは前記光照射領域の外周に前記第2照射部が光を照射するものであることを特徴とする光育毛装置。
【請求項2】
前記第1照射部の発する光の主照射波長が780nm〜2000nmの波長帯であることを特徴とする請求項1に記載の光育毛装置。
【請求項3】
前記第2照射部の明るさあるいは色を第1照射部の光照射の経過時間により変化させる制御部を有するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光育毛装置。
【請求項4】
前記第1照射部による光照射完了時に前記第2照射部の明るさあるいは色を変化させる制御部を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光育毛装置。
【請求項5】
前記第1照射部の光を放出する放出面と前記第2照射部の光を放出する放出面が交互に配置されるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光育毛装置。
【請求項6】
前記第2照射部が環状の放出面を有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光育毛装置。
【請求項7】
前記第1照射部の放出面が半球状に配置されると共に、各放出面からの光の照射方向が前記半球の中心側に向くものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光育毛装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−200605(P2011−200605A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73632(P2010−73632)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】