説明

入浴装置

【課題】長時間の入浴を可能としたリフレッシュ効果の高い入浴装置を提供する。
【解決手段】入浴装置Aは、クッション層を備えることで内面が変形可能となっている浴槽10と、浴槽10内の湯層Lhの上面に泡層Lbを形成するための気泡を供給する気泡供給装置60とを備える。浴槽10内では、気泡供給装置60によって湯層Lhの上に泡層Lbが形成されるので、湯層Lhと泡層Lbに身体を浸けることによりリフレッシュ効果が得られる。浴槽10の内面は、クッション層によって変形し得るので、長時間に亘って浴槽10内に浸かっても、痛みや不快感を覚えずに済む。泡層Lbの断熱効果によって湯層Lhの温度低下が抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入浴装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、お湯が貯められている浴槽に泡を投入し、その泡でお湯の表面を覆い隠すようにした入浴装置が開示されている。この入浴装置は、洗剤成分を含む泡を用いており、浴槽内で身体の汚れを洗い流すことを目的として使用されるものである。
【0003】
ところで、入浴装置は、単に身体を洗うためだけではなく、疲労回復やストレス解消等のリフレッシュ効果を目的とした半身浴手段としても用いられる。このようなリフレッシュを目的とした半身浴において、上記特許文献1に記載の泡を用いて身体を包み込む入浴形態を適用することは、効果的と考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−245215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなリフレッシュを目的とした半身浴では、浴槽のお湯に浸かっている時間が長時間に亘ることが多い。ところが、特許文献1に記載された入浴装置は、半身浴を目的としたものではなく、身体の汚れを洗い流すことを目的として使用されるものであるため、浴槽としてユニットバスが用いられている。一般的なユニットバスは表面の硬い樹脂製であり、しかも、半身浴ではお湯の量を少なくするので浮力が小さい。そのため、長時間に亘って半身浴を続けると、身体のうち浴槽に当たっているお尻や背中等に痛みや不快感を覚えることが懸念される。したがって、特許文献1に記載された入浴装置は、リフレッシュ効果のために長時間に亘って入浴する手段として適さない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、長時間の入浴を可能としたリフレッシュ効果の高い入浴装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、クッション層を備えることで内面が変形可能となっている浴槽と、前記浴槽内の湯層の上面に泡層を形成するための気泡を供給する気泡供給装置とを備えているところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記浴槽を支持するフレームを備えており、前記フレームに、前記気泡供給装置の少なくとも一部が取り付けられているところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記クッション層はウレタン発泡体によって構成され、前記浴槽は、前記クッション層の表面側に積層されたゴム製の防水層を備えているところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記湯層の水位が所定水位を超えないように前記浴槽内に湯を貯める貯湯手段を備えているところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記貯湯手段は、前記浴槽の側壁部に形成したオーバーフロー口と、前記浴槽に湯を供給する給湯装置とを備えて構成されているところに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記貯湯手段は、前記湯層の水位を検知する水位センサと、前記水位センサの検知結果に基づいて前記浴槽への湯の供給と停止を行う給湯装置とを備えて構成されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0012】
<請求項1の発明>
浴槽内では、気泡供給装置によって湯層の上に泡層が形成されるので、この湯層と泡層に身体を浸けることによってリフレッシュ効果を得ることができる。また、浴槽の内面は、クッション層によって変形し得るようになっているので、長時間に亘って浴槽内に浸かっても、痛みや不快感を覚えずに済む。さらに、泡層の断熱効果によって湯層の温度低下が抑えられる。本発明によれば、泡に包まれた状態で長時間に亘って入浴を続けることが可能なので、高いリフレッシュ効果を得ることができる。
【0013】
<請求項2の発明>
浴槽をフレームによって支持するようになっているので、浴槽の肉厚を薄くしても、浴槽を所定の形状に保つことができる。また、フレームに気泡供給装置の少なくとも一部を取り付けたので、フレームと浴槽と気泡供給装置の少なくとも一部を、ユニット化することが可能である。
【0014】
<請求項3の発明>
クッション層がウレタン発泡体からなるので、このウレタン発泡体の断熱効果により、浴槽内の温度低下を抑えることができる。また、クッション層の表面側をゴム製の防水層で覆っているので、クッション層への浸水に起因する不具合を回避できる。また、防水層のゴムの弾性とクッション層のウレタン発泡体の弾性を適宜に設定して組み合わせることにより、良好なクッション性を得ることができる。
【0015】
<請求項4の発明>
貯湯手段によって浴槽内の湯層の水位を一定にすることができるので、泡層の高さがばらつくのを防止することができる。
【0016】
<請求項5の発明>
給湯装置から浴槽内に湯を供給して湯層の水位が所定高さになると、それ以降は、浴槽内に供給される湯がオーバーフロー口から浴槽外へ排出されるので、湯層の水位が所定水位よりも高くなることはない。
【0017】
<請求項6の発明>
湯層の水位が所定高さよりも低いあいだは、水位センサの検知結果により、給湯装置から浴槽へ湯の供給が行われる。そして、湯層の水位が所定水位に達すると、水位センサの検知結果に基づいて給湯装置から浴槽への湯の供給が停止するので、湯層の水位が所定水位よりも高くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態1の入浴装置の斜視図
【図2】入浴装置からパネルを外した状態をあらわす斜視図
【図3】入浴装置を浴槽の長辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図4】入浴装置を浴槽の短辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図5】気泡供給装置をあらわす部分断面図
【図6】入浴装置の使用状態をあらわす概略断面図
【図7】浴槽の積層構造を模式的にあらわす部分拡大断面図
【図8】実施形態2の入浴装置を浴槽の短辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図9】実施形態3の入浴装置を浴槽の短辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1〜図7を参照して説明する。本実施形態の入浴装置Aは、心身のリラックス効果や疲労回復やストレス解消等のリフレッシュ効果を得るための半身浴を主たる目的としたものであり、特徴的な形態の浴槽10と、浴槽10内に形成する泡層Lbとによって、快適な半身浴を長時間に亘って行えることを実現した。勿論、浴槽10内で身体を洗うこともできる。本実施形態の入浴装置Aは、図3,5,6に示すように、浴槽10と、フレーム40と、気泡供給装置60とを備えて構成されている。尚、以下の説明における入浴装置A(浴槽10)の前後方向については、浴槽10の枕26が配置されている側を前側とする。
【0020】
<浴槽10>
図1〜4に示すように、浴槽10は、上面が開放された箱形をなす貯湯部11と、貯湯部11の上面の開口縁から外方へ張り出した形態のフランジ部27とを一体化させたものである。貯湯部11は、前後方向に長い略長方形をなす底壁部12と、底壁部12の左右両側縁部から斜め上外方へ立ち上がる左右対称な一対の側壁部13と、底壁部12の前縁部から斜め上前方へ立ち上がる前壁部14と、底壁部12の後縁部から斜め上後方へ立ち上がる後壁部15とを備えて構成されている。これらの壁部が連なる部分は、いずれも、滑らかな曲面で構成されている。
【0021】
図3〜6に示すように、底壁部12は、全領域に亘り排水勾配を持たせた略水平な壁部となっている。図1に示すように、底壁部12の幅方向における右側縁部には、前後方向における略中央位置に開口する排水口16が形成されている。底壁部12の厚さは、排水口16の近傍を除いて一定である。側壁部13は、その全領域に亘って平面状をなしている。側壁部13の厚さは、全領域に亘って一定であり、底壁部12よりも薄い。図1,3に示すように、右側の側壁部13の下端縁部には、その前端に近い位置に開口する取水口17が形成されている。右側の側壁部13の上端部には、前後方向における略中央部に開口するオーバーフロー口18が形成されている。
【0022】
図5に示すように、前壁部14は、底壁部12に連なる急傾斜部19と、急傾斜部19の上端縁から前方へ水平に近い角度で張り出す緩傾斜部20とからなる。急傾斜部19は、貯湯部11の内面側に向かって僅かに膨らむように湾曲している。急傾斜部19の厚さは、その下端縁部(底壁部12に連なる縁部)において最大であり、この最大厚さ寸法は底壁部12の厚さと同じである。急傾斜部19の厚さは、上方に向かって次第に薄くなり、上端縁部において最小となる。急傾斜部19の最小厚さは、側壁部13の厚さと同じ寸法である。緩傾斜部20は、後方(急傾斜部19)に向かって僅かに下り勾配となっている。緩傾斜部20の厚さ寸法は、緩傾斜部20の全領域に亘って一定であり、急傾斜部19の上端部と同じ寸法である。
【0023】
図5に示すように、緩傾斜部20の幅方向中央位置には、取付孔21が上下に貫通して形成されている。取付孔21には、吐泡部材22が取り付けられている。吐泡部材22は、軸線を上下方向に向けた筒状取付部23と、筒状取付部23の上端に連なる水平な板状をなす本体部24とを有する。本体部24には、筒状取付部23の中空に連通するとともに、本体部24の後端面において水平なスリット状に開口する吐泡口25が形成されている。この吐泡部材22は、筒状取付部23を取付孔21に嵌入するとともに、本体部24を緩傾斜部20に載置した状態で、浴槽10に取り付けられている。さらに、緩傾斜部20には、緩傾斜部20とほぼ同じ幅寸法の板状をなす枕26が、吐泡部材22の本体部24を上から覆い隠すようにして取り付けられている。
【0024】
図3に示すように、後壁部15は、貯湯部11の内面側に向かって僅かに膨らむように湾曲している。後壁部15の厚さは、その下端縁部(底壁部12に連なる縁部)において最大であり、この最大厚さ寸法は底壁部12の厚さと同じである。後壁部15の厚さは、上方に向かって次第に薄くなり、上端縁部において最小となる。後壁部15の最小厚さは、側壁部13の厚さと同じ寸法である。
【0025】
図3〜6に示すように、フランジ部27は、貯湯部11の上面の開口縁から全周に亘って略水平外向きに張り出しており、フランジ部27の外周形状は前後方向に長い長方形である。フランジ部27は、概ね水平であるが、全周に亘り内側(貯湯部11側)に向かって下り勾配となるように僅かに傾斜している。また、フランジ部27の厚さ寸法は、その全領域に亘って一定であり、側壁部13、急傾斜部19の上端部、緩傾斜部20、及び後壁部15の上端部と同じ厚さ寸法である。
【0026】
図1,2に示すように、フランジ部27のうち右側の側壁部13の上端縁から右方へ張り出す右フランジ28と、前壁部14の緩傾斜部20の前端縁から、緩傾斜部20より少し高い位置で前方へ張り出す前フランジ29は、いずれも張り出し寸法が比較的大きい。これに対し、フランジ部27のうち左側の側壁部13の上端縁から左方へ張り出す左フランジ30と、後壁部15の上端縁から後方へ張り出す後フランジ31は、いずれも張り出し寸法が右フランジ28及び前フランジ29よりも小さい。つまり、右フランジ28と前フランジ29は幅広で、左フランジ30と後フランジ31は幅狭である。右フランジ28の左側縁部(貯湯部11に近い縁部)における後端部に近い位置には、給湯装置(図示省略)に接続された水洗金具32が設けられている。
【0027】
図7に示すように、浴槽10は、その全領域に亘って積層構造をなしている。浴槽10は、FRP(繊維強化プラスチック)からなる基板33によって形状が保持されている。基板33の裏面(貯湯部11の外面であり、フランジ部27の下面)には、裏面用塗膜層34が形成されている。基板33の表面側には、ウレタン発泡体からなるクッション層35が積層されている。クッション層35の表面側には、ゴム製の防水層36が積層されている。防水層36の表面には、表面用塗膜層37が形成されている。基板33の厚さ、裏面側塗膜層の厚さ、防水層36の厚さ、及び表面側塗膜層の厚さは、いずれも、浴槽10の全領域に亘って均一である。一方、クッション層35は、部位によって厚さが異なっている。このようなクッション層35とゴム製の防水層36を備えた浴槽10は、貯湯部11の内面が凹むように弾性変形し得るようになっているとともに、フランジ部27の上面が凹むように弾性変形し得るようになっている。
【0028】
<フレーム40>
図2〜4に示すように、フレーム40は、浴槽10の四隅とほぼ対応する位置に配置された4本の支柱41を有する。4本の支柱41の下端部同士は、前後方向に長い2本の長尺梁42と、幅方向(左右方向)に長い2本の短尺梁43とによって連結されている。4本の支柱41の上端部は、幅方向外向きに突出する拡張梁44を介して、長方形をなす方形枠45によって連結されている。また、左右両長尺梁42の長さ方向における略中央部と、方形枠45の左右両長辺梁46の長さ方向における略中央部とは、左右一対の補強柱47によって連結されている。左右両長尺梁42の間には、幅方向に長くて長尺梁42の前端よりも少し後方の位置同士を連結する支持梁48と、幅方向に長くて長尺梁42の後端に近い位置同士を連結する支持梁48とが差し渡されている。左右両長尺梁42の前端部同士の間には、左右方向に長い梯子梁49が差し渡されている。
【0029】
図2〜4に示すように、このフレーム40には上記の浴槽10が取り付けられている。浴槽10を取り付けた状態では、貯湯部11の底壁部12が、その前後両端縁部において、前後一対の支持梁48に載置された状態で固定されている。また、フランジ部27の前フランジ29は、方形枠45の前側の短辺梁50に載置された状態で固定され、フランジ部27の後フランジ31は、方形枠45の後側の短辺梁50に載置された状態で固定されている。フランジ部27の右フランジ28は、方形枠45の右側の長辺梁46に載置された状態で固定され、フランジ部27の左フランジ30は、方形枠45の左側の長辺梁46に載置された状態で固定されている。
【0030】
図1〜5に示すように、フレーム40には、2枚の長尺けこみ51と、2枚の短尺けこみ52と、2枚の長尺エプロン53と、2枚の短尺エプロン54が取り付けられている。長尺けこみ51は、前後方向において前側の支柱41から後側の支柱41に亘る範囲を覆い、上下方向においてはフレーム40の下端から長尺梁42の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。長尺けこみ51は、その上端縁部において長尺梁42の上面に固定されている。短尺けこみ52は、幅方向において右側の支柱41から左側の支柱41に亘る範囲を覆い、上下方向においてはフレーム40の下端から短尺梁43の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。短尺けこみ52は、その上端縁部において短尺梁43の上面に固定されている。これら4枚のけこみは、フレーム40の下端部を全周に亘って包囲している。
【0031】
図3に示すように、長尺エプロン53は、前後方向において長辺梁46の前端から後端に亘る範囲を覆い、上下方向においては長尺梁42の上端から長辺梁46の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。長尺エプロン53は、その下端部に設けた金具を介して長尺けこみ51の上端部の金具に固定されている。長尺エプロン53の上端部は、長辺梁46と左フランジ30の外縁部との間又は長辺梁46と右フランジ28の外縁部との間の隙間に係止されている。図4に示すように、短尺エプロン54は、幅方向において短辺梁50の右端から左端に亘る範囲を覆い、上下方向においては短尺梁43の上端から短辺梁50の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。短尺エプロン54は、その下端部に設けた金具を介して短尺けこみ52の上端部の金具に固定されている。短尺エプロン54の上端部は、短辺梁50と前フランジ29の外縁部との隙間又は短辺梁50と後フランジ31の外縁部との隙間に係止されている。これらの4枚のエプロンは、フレーム40のうち、けこみよりも上方の領域及び浴槽10のうち貯湯部11の外面を全周に亘って包囲している。
【0032】
<気泡供給装置60>
図5,6に示すように、気泡供給装置60は、気泡発生装置61と循環路64とを備えて構成されている。気泡発生装置61は、流入部62と、流出部63と、流入部62から流出部63に至る製泡路(図示省略)と、製泡路に接続されたコンプレッサ(図示省略)とを有する。また、製泡路の途中には、製泡路内で撹拌翼を回転させる機構を用いた撹拌手段(図示省略)が設けられている。
【0033】
図3,5,6に示すように、循環路64は、貯湯部11の内部空間(貯湯空間)と、浴槽10の取水口17から流入部62に至る流入路65と、気泡発生装置61内の製泡路と、流出部63から吐泡部材22の筒状取付部23に至る流出路66と、吐泡部材22とによって構成されている。貯湯部11内には、所定量の湯が水洗金具32から流し込まれて、その湯内に発泡剤が投入されることにより、所定水位まで発泡用液剤が貯められて、湯層Lhが形成されるようになっている。貯湯部11に貯められた発泡用液剤(発泡剤が混入された湯)は、取水口17、流入路65、製泡路、流出路66及び吐泡部材22を順に通り、吐泡口25から前壁部14を伝って貯湯部11内に流れ落ちる経路で、循環する。
【0034】
気泡発生装置61は、フレーム40によって構成される空間(つまり、エプロン53,54によって囲まれた空間)内に収容され、梯子梁49に載置した状態で固定されている。循環路64を構成する流入路65と流出路66も、気泡発生装置61と同様に、フレーム40によって構成される空間(つまり、エプロン53,54によって囲まれた空間)内に収容されている。循環路64を構成する貯湯部11と、気泡発生装置61内の製泡路も、フレーム40に取り付けられている。吐泡部材22も、浴槽10を介してフレーム40に取り付けられている。したがって、気泡供給装置60は、その全体がフレーム40に取り付けられている。
【0035】
<作用>
本実施形態の入浴装置Aの使用方法を説明する。半身浴をする際には、まず、水洗金具32から貯湯部11内へ適量の湯を入れ、その湯の中に発泡剤を投入して発泡液剤を作る。これにより、貯湯部11内には所定水位の湯層Lh(発泡液剤の層)が形成される。次に、気泡供給装置60を起動する。すると、貯湯部11内の発泡液剤が、取水口17、流入路65、気泡発生装置61内の製泡路、流出路66、吐泡部材22を順に通過して貯湯部11に戻る経路で循環する。
【0036】
循環する発泡液剤は、製泡路を通過する際に、コンプレッサから供給された空気を混入されるともに撹拌されることにより、気泡を含んだ状態となり、吐泡口25から貯湯部11内へ吐出される。発泡液剤が貯湯部11に戻ると、発泡液剤に含まれていた気泡は、湯層Lhの上面に浮かんで泡層Lbを形成する。泡層Lbが所定の厚さになったところで、気泡供給装置60を停止する。以上により、貯湯部11への気泡の供給が完了する。
【0037】
この後、時間の経過に伴い、泡層Lbの気泡の状態が変化する。即ち、貯湯部11に供給されたばかりの気泡は、泡径が数10〜数100μmの微細なクリーム状のものであるが、時間が経過すると、気泡が徐々に崩れ、泡径が大きくなっていく。また、泡径が大きくなるのに伴い、気泡から水分が分離することによって気泡の流動性が低くなっていく。この間に、気泡はメレンゲ状となる。そして、最終的には、息を吹きかけると飛んでいくような重さを感じない雲のような軽い泡となる。よって、図6に示すように、この貯湯部11に浸かって半身浴をすれば、様々な状態の泡を楽しむことができ、入浴者Pは、リラックス効果とリフレッシュ効果を得ることができる。
【0038】
入浴中、幅広の右フランジ28と前フランジ29には、飲み物、雑誌、テレビ、携帯電話等、リラックス・リフレッシュするのに必要なものを、濡らさずに置いておくことができる。また、入浴者Pは、脚を貯湯部11内に漬けた状態でフランジ部27に坐ることもできる。さらに、入浴者P以外の人も、フランジ部27に坐ることができる。
【0039】
本実施形態の入浴装置Aは、次のような特徴を有する。
(1)半身浴の場合は、湯層Lhの水位を低くして入浴者Pの上半身を露出させるので、浴槽10内の湯の温度低下を抑えることが必要である。この点に関して、本実施形態では、湯層Lhの上面を覆う泡層Lbが断熱層として機能するので、湯層Lhの温度低下が抑えられる。
【0040】
(2)浴槽10を構成するクッション層35はウレタン発泡体からなり、このウレタン発泡体も断熱層として機能するので、湯層Lhの温度低下が抑えられる。さらに、ウレタン発泡体は熱伝導率が低いので、貯湯部11の内面の温度低下が抑えられ、入浴者Pの身体が貯湯部11の内面に触れたときに冷たさを感じることもない。
【0041】
(3)湯層Lhの温度が浴槽10近傍の雰囲気温度より高いと、湯層Lhから生じた湯気による湿度上昇が懸念される。しかし、本実施形態では、湯層Lhの上面を泡層Lbで覆っているので、湯気の発生が抑えられている。したがって、本実施形態の浴槽10(入浴装置A)は、専用の浴室に限らず、リビングルーム等への設置にも適している。
【0042】
(4)本実施形態では、発泡剤として、人の肌への刺激が少なく、気泡が消滅し難い材料のものが選択されている。これにより、長時間に亘る半身浴が可能になった。
【0043】
(5)半身浴の場合、湯槽の水位が比較的低いため、入浴者Pが受ける浮力は小さい。そのため、半身浴を長時間に亘って続けた場合、身体のうち貯湯部11の内面(特に、底壁部12、前壁部14の急傾斜部19、後壁部15)に当たって体重を支えている部分(特に、臀部や背中)において、入浴者Pが痛みや不快感等を覚えることが懸念される。しかし、本実施形態では、浴槽10がクッション層35とゴム製の防水層36を有しているので、入浴者Pの体重が浴槽10の内面に作用すると、浴槽10の内面が、体重に応じて入浴者Pの身体に馴染むように凹む。これにより、身体と浴槽10の内面との接触面積が大きくなるので、浴槽10側から身体側に作用する単位面積当たりの反力が低減され、痛みや不快感等が軽減される。
【0044】
(6)貯湯部11においては、入浴者Pの体重により、底壁部12のうち臀部が当たっている部分が凹むように変形すると、その凹み形状が臀部の滑り防止効果を発揮する。したがって、入浴者Pの身体が底壁部12上で滑る虞がなく、入浴者Pの位置と姿勢が安定する。
【0045】
(7)入浴者Pが、貯湯部11内に脚を入れた状態でフランジ部27に腰掛けると、入浴者Pの体重により、フランジ部27のうち臀部が当たっている部分が凹むように変形する。この場合も、凹み形状が臀部の滑り防止効果を発揮するので、入浴者Pがフランジ部27上で滑り難い。
【0046】
(8)浴槽10の表面は、クッション層35とゴム製の防水層36によって弾性的に凹み易くなっている。この弾力性により、入浴者Pがバランスを崩す等して浴槽10に手や身体をぶつけても、その衝撃が吸収されるので、入浴者Pが不快感を覚え難い。
【0047】
(9)気泡発生装置61はコンプレッサの駆動に伴う振動を発生し、この振動はフレーム40を介して浴槽10に伝わる。しかし、浴槽10はウレタン発泡体からなるクッション層35を有しているので、浴槽10の外面(基板33)に伝わった振動はクッション層35で吸収される。したがって、入浴者Pが貯湯部11の内面やフランジ部27の上面に触れても、振動を感じ難い。
【0048】
(10)貯湯部11を構成する前壁部14の急傾斜部19や後壁部15は、入浴者Pの背もたれとして利用されるので、入浴者Pからの繰り返し荷重によって凹むように変形することが懸念される。しかし、本実施形態では、前壁部14と後壁部15に傾斜を付けているので、通常の浴槽のように垂直に近い角度で立ち上がっているものに比べて体重の負荷が分散され、入浴者Pが背もたれとして利用しても、急傾斜部19や後壁部15が凹むように変形する虞はない。
【0049】
上述のように本実施形態の入浴装置Aは、クッション層35を備えることで内面が変形可能となっている浴槽10と、浴槽10内の湯層Lhの上面に泡層Lbを形成するための気泡を供給する気泡供給装置60とを備えている。この構成によれば、浴槽10内に形成された湯層Lhとその上に形成された泡層Lbに身体を浸けることにより、リフレッシュ効果を得ることができる。また、浴槽10の内面は、クッション層35によって変形し得るようになっているので、長時間に亘って浴槽10内に浸かっても、痛みや不快感を覚えずに済む。さらに、泡層Lbの断熱効果によって湯層Lhの温度低下が抑えられる。本発明によれば、泡に包まれた状態で長時間に亘って入浴を続けることが可能なので、高いリフレッシュ効果を得ることができる。
【0050】
また、入浴装置Aは、浴槽10を支持するフレーム40を備えており、フレーム40に気泡供給装置60が取り付けられている。このように浴槽10をフレーム40によって支持したことにより、浴槽10の肉厚を薄くしても、浴槽10を所定の形状に保つことができる。また、フレーム40に気泡供給装置60を取り付けたので、フレーム40と浴槽10と気泡供給装置60をユニット化することが実現されている。これにより、入浴装置Aは、専用の浴室に限らず、リビング等に設置することが可能となっている。
【0051】
また、クッション層35はウレタン発泡体によって構成され、浴槽10は、クッション層35の表面側に積層されたゴム製の防水層36を備えている。このように、クッション層35をウレタン発泡体としたことにより、ウレタン発泡体の断熱効果によって、浴槽10内の温度低下を抑えることができる。また、クッション層35の表面側をゴム製の防水層36で覆っているので、クッション層35への浸水に起因する不具合を回避できる。また、防水層36のゴムの弾性とクッション層35のウレタン発泡体の弾性を適宜に設定して組み合わせることにより、良好なクッション性を得ることができる。
【0052】
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図8を参照して説明する。本実施形態2の入浴装置Bは、湯層Lhの水位が所定水位を超えないように浴槽10内に湯を貯める貯湯手段70を備えているところに特徴を有する。この貯湯手段70によって浴槽10内の湯層Lhの水位を一定にすることができるので、泡層Lbの高さがばらつくのを防止することができる。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0053】
本実施形態2の貯湯手段70は、貯湯部11の側壁部13に形成した低水位用オーバーフロー口71と、浴槽10に湯を供給する給湯装置72とを備えて構成されている。低水位用オーバーフロー口71の高さは、貯湯部11の高い位置(側壁部13の上端部)に設けられているオーバーフロー口18よりも低い位置に配置されている。給湯装置72は水洗金具32に接続されている。給湯装置72から水栓金具32を経て貯湯部11に湯が供給されると、貯湯部11内の湯層Lhの水位が上昇する。そして、その水位が低水位用オーバーフロー口71に達すると、これ以降は、貯湯部11内に湯が供給され続けても、低水位用オーバーフロー口71から湯が貯湯部11外へ排出されるので、貯湯部11内の湯層Lhは所定の水位に保たれる。このように、泡入浴を楽しむ際は低水位用オーバーフロー口71を選択し、通常の入浴の際は上部のオーバーフロー口18を選択すること可能である。
【0054】
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3を図9を参照して説明する。本実施形態3の入浴装置Cは、湯層Lhの水位が所定水位を超えないように浴槽10内に湯を貯める貯湯手段80を備えているところに特徴を有する。この貯湯手段によって浴槽内の湯層の水位を一定にすることができるので、泡層の高さがばらつくのを防止することができる。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0055】
本実施形態3の貯湯手段80は、貯湯部11内の水位を検知する水位センサ81と、水位センサ82の検知結果に基づいて貯湯部11への湯の供給と停止を行う給湯装置82とを備えて構成されている。給湯装置82は水洗金具32に接続されている。給湯装置82から水栓金具32を経て貯湯部11に湯が供給されると、貯湯部11内の湯層Lhの水位が上昇する。この間、湯層Lhの水位が、水位センサ81によって検知され続け、その検知情報が給湯装置82の制御部(図示省略)に入力される。湯層Lhの水位が所定高さよりも低いあいだは、水位センサ81の検知結果により、給湯装置82から貯湯部11へ湯の供給が行われ続ける。そして、湯層Lhの水位が所定水位に達すると、水位センサ81の検知結果に基づいて給湯装置82から浴槽10への湯の供給が停止する。これにより、貯湯部11内の湯層Lh水位が所定水位よりも高くなることが防止される。
【0056】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1〜3において、浴槽のクッション層を構成するウレタン発泡体の組成を変えることにより、浴槽のクッション性(弾力や変形量)を変えることができる。
(2)上記実施形態1〜3では、クッション層をウレタン発泡体で構成したが、クッション層はウレタン発泡体以外の材質で構成してもよい。クッション層の材質を変えることにより、浴槽の内面のクッション性(弾力や変形量)を変えることができる。
(3)上記実施形態1〜3では、気泡供給装置の全体をフレームに取り付けたが、フレームに取り付けるのは気泡供給装置の一部のみであってもよい。
(4)上記実施形態1〜3において、浴槽のクッション層の厚さを厚くしたり、薄くしたりすれば、浴槽のクッション性(弾力や変形量)を変えることができる。
(5)上記実施形態1〜3において、浴槽の底壁部のクッション層の厚さを、局部的に異ならせてもよく、次第に変化するようにしてもよい。このようにすれば、底壁部のクッション性(弾力や変形量)を局部的に変えたり、次第に変化させたりすることができる。
(6)上記実施形態1〜3において、浴槽の側壁部のクッション層の厚さを、局部的に異ならせてもよく、次第に変化するようにしてもよい。このようにすれば、側壁部のクッション性(弾力や変形量)を局部的に変えたり、次第に変化させたりすることができる。
(7)上記実施形態1〜3において、浴槽の前壁部や後壁部のクッション層の厚さは、全体に亘って均一にしてもよく、局部的に厚くしたり薄くしたりしてもよい。
(8)上記実施形態1〜3において、浴槽のフランジ部のクッション層の厚さを、局部的に異ならせてもよく、次第に変化するようにしてもよい。このようにすれば、フランジ部のクッション性(弾力や変形量)を局部的に変えたり、次第に変化させたりすることができる。
(9)上記実施形態1〜3において、側壁部のクッション層の厚さは、底壁部のクッション層と同じ厚さにしてもよく、底壁部のクッション層より厚くしてもよい。
(10)上記実施形態1〜3において、側壁部のクッション層の厚さは、フランジ部のクッション層より厚くしてもよく、逆に、フランジ部のクッション層より薄くしてもよい。
(11)上記実施形態1〜3において、側壁部のクッション層の厚さは、前壁部及び後壁部のクッション層の最小厚さより大きい寸法としてもよい。
(12)上記実施形態1〜3において、左側の側壁部と右側の側壁部は、左右非対称な形態であってもよい。
(13)上記実施形態1〜3において、前壁部の厚さを前壁部の全領域に亘って一定としてもよい。この場合、前壁部の厚さは、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれかと同じ寸法としてもよく、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれとも異なる寸法としてもよい。
(14)上記実施形態1〜3において、後壁部の厚さを後壁部の全領域に亘って一定としてもよい。この場合、後壁部の厚さは、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれかと同じ寸法としてもよく、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれとも異なる寸法としてもよい。
(15)上記実施形態1〜3において、前壁部と後壁部は、前後非対称な形態であってもよい。
(16)上記実施形態1〜3において、フランジ部のクッション層の厚さは、底壁部のクッション層と同じ厚さにしてもよく、底壁部のクッション層より厚くしてもよい。
(17)上記実施形態1〜3においては、貯湯部の全領域にクッション層を設けたが、クッション層を設けるのは貯湯部の一部の領域だけでもよい。
(18)上記実施形態1〜3においては、フランジ部の全領域にクッション層を設けたが、クッション層を設けるのはフランジ部の一部の領域だけであってもよい。
(19)上記実施形態1〜3においては、貯湯部とフランジ部の両方にクッション層を設けたが、クッション層は貯湯部だけに設けてもよい。
(20)上記実施形態1〜3では、底壁部の内面(上面)に大きな凹凸が存在しない形態としたが、底壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、側壁部や前壁部や後壁部に連なる形態としてもよく、これらの壁部と連なっていない形態としてもよい。
(21)上記実施形態1〜3では、側壁部の内面に大きな凹凸が存在しない形態としたが、側壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、底壁部や前壁部や後壁部やフランジ部に連なる形態としてもよく、底壁部や前壁部や後壁部やフランジ部と連なっていない形態としてもよい。
(22)上記実施形態1〜3では、前壁部の内面に大きな凹凸が存在しない形態としたが、前壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、底壁部や側壁やフランジ部に連なる形態としてもよく、底壁部や側壁やフランジ部と連なっていない形態としてもよい。
(23)上記実施形態1〜3では、後壁部の内面に大きな凹凸が存在しない形態としたが、後壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、底壁部や側壁部やフランジ部に連なる形態としてもよく、底壁部や側壁部やフランジ部と連なっていない形態としてもよい。
(24)上記実施形態1〜3では、浴槽内に貯めた発泡剤入りの湯を、発泡装置を経由する経路で循環させることによって、気泡を浴槽に供給するようにしたが、浴槽に貯めた湯を循環させず、上水から供給された水と発泡剤とを混合して得られた気泡を浴槽に供給してもよい。
(25)上記実施形態1〜3では、撹拌手段として、製泡路内で撹拌翼を回転させる機構を用いたが、撹拌手段としては、製泡路内に螺旋状の撹拌板を固定して設けるスタティックミキサを用いる方法や、単に製泡路を長くして製泡路を流れる間に撹拌・混合させる方法等を用いることができる。
【符号の説明】
【0057】
A…入浴装置
Lb…泡層
Lh…湯層
10…浴槽
35…クッション層
36…防水層
40…フレーム
60…気泡供給装置
B…入浴装置
13…浴槽の側壁部
70…貯湯手段
71…低水位オーバーフロー口71(オーバーフロー口)
72…給湯装置
C…入浴装置
80…貯湯手段
81…水位センサ
82…給湯装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クッション層を備えることで内面が変形可能となっている浴槽と、
前記浴槽内の湯層の上面に泡層を形成するための気泡を供給する気泡供給装置とを備えていることを特徴とする入浴装置。
【請求項2】
前記浴槽を支持するフレームを備えており、
前記フレームに、前記気泡供給装置の少なくとも一部が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の入浴装置。
【請求項3】
前記クッション層はウレタン発泡体によって構成され、
前記浴槽は、前記クッション層の表面側に積層されたゴム製の防水層を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の入浴装置。
【請求項4】
前記湯層の水位が所定水位を超えないように前記浴槽内に湯を貯める貯湯手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の入浴装置。
【請求項5】
前記貯湯手段は、
前記浴槽の側壁部に形成したオーバーフロー口と、
前記浴槽に湯を供給する給湯装置とを備えて構成されていることを特徴とする請求項4記載の入浴装置。
【請求項6】
前記貯湯手段は、
前記湯層の水位を検知する水位センサと、
前記水位センサの検知結果に基づいて前記浴槽への湯の供給と停止を行う給湯装置とを備えて構成されていることを特徴とする請求項4記載の入浴装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−223520(P2012−223520A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96435(P2011−96435)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】