説明

入浴装置

【課題】浴槽を壁面から離れた位置に設置しながらフランジ部の張り出し寸法を大きく確保できるようにする。
【解決手段】入浴装置Aは、上面が開放された貯湯部11と、貯湯部11の上面の開口縁から外側へ片持ち状に張り出すフランジ部25とが一体に形成された浴槽10と、貯湯部11を支持する支持梁50(第1支持部)と、フランジ部25を支持する方形枠46(第2支持部)とを有するフレーム40を備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入浴装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されている入浴装置は、上面が開放された貯湯部と、貯湯部の開口縁から外側へ片持ち状に張り出すフランジ部とを一体に形成した浴槽を備えている。さらに、フランジ部と浴室の壁面との間に、入浴用品を載せたりするために利用されるカウンター等を配置し、それらを下から支持材で支えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭64−43785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の入浴装置では、支持材を近傍に存在する浴室壁面や床にそれぞれ固定しているが、この場合、近傍に壁が必要であったり、施工等に各支持材の取付け位置の調整等に手間がかかるという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、浴槽の設置場所を選ばず、施工の手間を省きながら、フランジ部の張り出し寸法を大きく確保できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、上面が開放された貯湯部と、前記貯湯部の上面の開口縁から外側へ片持ち状に張り出すフランジ部とが一体に形成された浴槽と、前記貯湯部を支持する第1支持部と、前記フランジ部を支持する第2支持部とを有するフレームを備えて構成されているところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記フランジ部は、前記フランジ部の上面の凹み変形を可能にするクッション層と、前記クッション層を下面側から支持するとともに前記第2支持部に載置される基板とを備えているところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記第2支持部は、前記フランジ部における外縁部の近傍部分を支持する形態となっているところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記貯湯部の外面を覆い隠すエプロンが、前記フレームに固定されているところに特徴を有する。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記フレームに、前記エプロンとは別体をなすけこみが取り付けられているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0010】
<請求項1の発明>
フランジ部をフレームで支持するので、フランジ部の張り出し寸法を大きく確保することが可能であり、貯湯部を支持する第1支持部と一体の自立したフレームであるため、フランジ部を支持するための壁面が不要である。したがって、本発明によれば、浴槽を壁面から離れた位置に配置しても、フランジ部の貯湯部からの張り出し寸法を大きく確保することができる。
【0011】
<請求項2の発明>
フランジ部の上面は、クッション層によって凹み変形し得るようになっているので、入浴者がフランジ部に腰をかけたり肘をついたりしたときに、痛みや不快感を覚えずに済む。また、クッション層は基板によって下から支持されているので、フランジ部は、大きな荷重が作用しても不正な変形を来す虞はない。
【0012】
<請求項3の発明>
フランジ部のうち第2支持部による支持部分から外縁部までの領域は、片持ち支持形態となっていて、フランジ部自体の剛性で形状と姿勢を維持しているため、外縁側が下がるような変形を生じることが懸念される。この点に鑑み、本発明では、フランジ部における第2支持部による支持位置を、フランジ部の外縁部に近い位置とした。これにより、フランジ部の外縁側が下がるような変形を防止できる。
【0013】
<請求項4の発明>
フランジ部にエプロンを吊り下げ支持する形態を採用すると、フランジ部を片持ちの幅広にした場合に、フランジ部の変形が懸念される。これに対し、本発明は、エプロンを、フランジ部ではなく、フレームに固定しているので、フランジ部の変形を回避できる。
【0014】
<請求項5の発明>
けこみは、エプロンに対して内側へ退避した位置関係となっているため、けこみとエプロンを一体部品にすると、その形状は段差状に屈曲した複雑な形態となる。このような複雑な部品をフレームに組み付けようとすると、位置合わせが難しくなるため、作業性が悪くなる。その点、本発明では、けこみをエプロンとは別体の部品としたので、けこみもエプロンも形状が比較的簡単となる。これにより、フレームに組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
また、エプロンとけこみが別体のため、けこみを床に固定してしまっても、エプロンは脱着可能である。それにより、浴槽をリビング等の居室に設置する場合は、床とけこみの間をシリコン等で止水することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態1において入浴装置からパネルを外した状態をあらわす斜視図
【図2】入浴装置を斜め下方から視た状態をあらわす斜視図
【図3】入浴装置を浴槽の長辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図4】入浴装置を浴槽の短辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図5】フレームの斜視図
【図6】浴槽の積層構造を模式的にあらわす部分拡大断面図
【図7】入浴装置の使用状態をあらわす概略断面図
【図8】フレームに浴槽のみを取り付けて浴槽の長辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図9】フレームに浴槽のみを取り付けて浴槽の短辺に沿って切断した状態をあらわす断面図
【図10】図3の部分拡大断面図
【図11】図10の部分拡大断面図
【図12】エプロンとけこみの斜視図
【図13】入浴装置の外観斜視図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1〜図13を参照して説明する。本実施形態の入浴装置Aは、心身のリラックス効果や疲労回復やストレス解消等のリフレッシュ効果を得るための半身浴を主たる目的としたものであり、特徴的な形態の浴槽10と、浴槽10内に形成する泡層Lbとによって、快適な半身浴を長時間に亘って行えることを実現した。勿論、浴槽10内で身体を洗うこともできる。本実施形態の入浴装置Aは、図1,3に示すように、浴槽10と、フレーム40と、けこみ52,53と、エプロン56,57と、気泡発生装置70とを備えて構成されている。尚、以下の説明における入浴装置A(浴槽10)の前後方向については、浴槽10の枕24が配置されている側を前側とする。
【0017】
<浴槽10>
図1,3,4に示すように、浴槽10は、上面が全領域に亘って略方形に開放された箱形をなす貯湯部11と、貯湯部11の上面(上端)の開口縁から全周に亘って外方へ略水平に張り出した形態のフランジ部25とを一体に形成して構成されている。貯湯部11は、前後方向に長い略長方形をなす底壁部12と、底壁部12の左右両側縁部から斜め上外方へ立ち上がる左右対称な一対の側壁部13と、底壁部12の前縁部から斜め上前方へ立ち上がる前壁部14と、底壁部12の後縁部から斜め上後方へ立ち上がる後壁部15とを備えて構成されている。これらの壁部が連なる部分は、いずれも、滑らかな曲面で構成されている。
【0018】
図3,4に示すように、底壁部12は、全領域に亘って略水平である。図4に示すように、底壁部12の幅方向における右側縁部には、前後方向における略中央位置に開口する排水口16が形成されている。底壁部12の厚さは、排水口16の近傍を除いて一定である。側壁部13は、その全領域に亘って平面状をなしている。側壁部13の厚さは、全領域に亘って一定であり、底壁部12よりも薄い。図3,4,7に示すように、右側の側壁部13の下端縁部には、その前端に近い位置に開口する取水口17が形成されている。図3,4に示すように、右側の側壁部13の上端部には、前後方向における略中央部に開口するオーバーフロー口18が形成されている。
【0019】
図3,7に示すように、前壁部14は、底壁部12に連なる急傾斜部19と、急傾斜部19の上端縁から前方へ水平に近い角度で張り出す緩傾斜部20とからなる。急傾斜部19は、貯湯部11の内面側に向かって僅かに膨らむように湾曲している。急傾斜部19の厚さは、その下端縁部(底壁部12に連なる縁部)において最大であり、この最大厚さ寸法は底壁部12の厚さと同じである。急傾斜部19の厚さは、上方に向かって次第に薄くなり、上端縁部において最小となる。急傾斜部19の最小厚さは、側壁部13の厚さと同じ寸法である。緩傾斜部20は、後方(急傾斜部19)に向かって僅かに下り勾配となっている。緩傾斜部20の厚さ寸法は、緩傾斜部20の全領域に亘って一定であり、急傾斜部19の上端部と同じ寸法である。
【0020】
図4に示すように、緩傾斜部20の幅方向中央位置には、吐泡部材21が貫通状態で取り付けられている。吐泡部材21は、水平な板状をなして緩傾斜部20に載置される本体部22を有する。この本体部22には、その後面において水平なスリット状に開口する吐泡口23が形成されている。また、図3,4に示すように、緩傾斜部20には、緩傾斜部20とほぼ同じ幅寸法の板状をなす枕24が、途方部材の本体部22を上から覆い隠すようにして取り付けられている。
【0021】
図3に示すように、後壁部15は、貯湯部11の内面側に向かって僅かに膨らむように湾曲している。後壁部15の厚さは、その下端縁部(底壁部12に連なる縁部)において最大であり、この最大厚さ寸法は底壁部12の厚さと同じである。後壁部15の厚さは、上方に向かって次第に薄くなり、上端縁部において最小となる。後壁部15の最小厚さは、側壁部13の厚さと同じ寸法である。
【0022】
図1に示すように、フランジ部25は、貯湯部11の上面の開口縁から全周に亘って略水平外向きに片持ち状に張り出した形態である。フランジ部25の外周形状は前後方向に長い長方形である。フランジ部25は、概ね水平であるが、全周に亘り内側(貯湯部11側)に向かって下り勾配となるように僅かに傾斜している。また、フランジ部25の厚さ寸法は、その全領域に亘って一定であり、側壁部13、急傾斜部19の上端部、緩傾斜部20、及び後壁部15の上端部と同じ寸法である。図3,4,10に示すように、フランジ部25には、その外周縁から下方へ延出する係止リブ36が全周に亘って形成されている。
【0023】
図1,3,4に示すように、フランジ部25のうち右側の側壁部13の上端縁から右方へ張り出す右フランジ26と、前壁部14の緩傾斜部20の前端縁から、緩傾斜部20より少し高い位置で前方へ張り出す前フランジ27は、いずれも張り出し寸法が比較的大きい。これに対し、フランジ部25のうち左側の側壁部13の上端縁から左方へ張り出す左フランジ28と、後壁部15の上端縁から後方へ張り出す後フランジ29は、いずれも張り出し寸法が右フランジ26及び前フランジ27よりも小さい。つまり、右フランジ26と前フランジ27は幅広で、左フランジ28と後フランジ29は幅狭である。右フランジ26の左側縁部(貯湯部11に近い縁部)における後端部に近い位置には、給湯装置(図示省略)に接続された水栓金具30が設けられている。
【0024】
図6に示すように、浴槽10は、その全領域に亘って積層構造をなしている。浴槽10は、硬質材料であるFRP(繊維強化プラスチック)からなる基板31によって形状が保持されている。基板31の裏面(貯湯部11の外面であり、フランジ部25の下面)には、裏面用塗膜層32が形成されている。基板31の表面側(フランジ部25においては上面側)には、ウレタン発泡体からなるクッション層33が積層されている。クッション層33の表面側(フランジ部25においては上面側)には、ゴム製の防水層34が積層されている。防水層34の表面には、表面用塗膜層35が形成されている。
【0025】
基板31の厚さ、裏面側塗膜層の厚さ、防水層34の厚さ、及び表面側塗膜層の厚さは、いずれも、浴槽10の全領域に亘って均一である。一方、クッション層33は、部位によって厚さが異なっている。このようなクッション層33とゴム製の防水層34を備えた浴槽10は、貯湯部11の内面が凹むように弾性変形し得るようになっているとともに、フランジ部25の上面が凹むように弾性変形し得るようになっている。
【0026】
<フレーム40>
図5に示すように、フレーム40は、浴槽10の四隅とほぼ対応する位置に配置された4本の支柱41を有する。各支柱41の下端部には、夫々、各支柱41の高さを個別に調節するためのアジャスタ42が取り付けられている。4本の支柱41の下端部同士は、前後方向に長い2本の長尺梁43と、幅方向(左右方向)に長い2本の短尺梁44とによって連結されている。4本の支柱41の上端部は、幅方向外向きに突出する拡張梁45を介して、長方形をなす方形枠46(本発明の構成要件である第2支持部)によって連結されている。この方形枠46は、支柱41を連結する長尺梁43と短尺梁44で構成される長方形を包囲するように配置されている。即ち、方形枠46を構成する左右一対の長辺梁47の長さは、支柱41同士を連結する長尺梁43よりも長く、長辺梁47の前端部は前側の支柱41よりも前方に位置し、長辺梁47の後端部は後側の支柱41よりも前方に位置している。また、方形枠46を構成する前後一対の短辺梁48の長さは、支柱41同士を連結する短尺梁44よりも長く、短辺梁48の左端部は、左側の支柱41よりも左方に位置し、短辺梁48の右端部は、右側の支柱41よりも右方に位置する。
【0027】
図5に示すように、左右両長尺梁43の長さ方向における略中央部と、方形枠46の左右両長辺梁47の長さ方向における略中央部とは、左右一対の補強柱49によって連結されている。左右両長尺梁43の間には、幅方向に長くて長尺梁43の前端よりも少し後方の位置同士を連結する支持梁50(本発明の構成要件である第1支持部)と、幅方向に長くて長尺梁43の後端に近い位置同士を連結する支持梁50(本発明の構成要件である第1支持部)とが差し渡されている。左右両長尺梁43の前端部同士の間には、左右方向に長い梯子梁51が差し渡されている。
【0028】
図3,4に示すように、このフレーム40には、貯湯部11とフランジ部25が支持されている。つまり、浴槽10の全体がフレーム40によって支持されている。浴槽10をフレーム40に取り付けた状態では、貯湯部11の底壁部12が、その前後両端縁部において、前後一対の支持梁50に載置された状態で固定されている。このとき、クッション層33の下面側に形成されている硬質の基板31が支持梁50に当たるので、クッション層33が支持梁50によって変形させられることはない。また、左右方向においては、底壁部12は、その全幅に亘って支持梁50に支持されている。
【0029】
図3に示すように、フランジ部25を構成する幅広の前フランジ27は、その全幅に亘り前側の短辺梁48に載置された状態で固定されている。前フランジ27における短辺梁48への載置位置(短辺梁48による支持位置)は、貯湯部11からの前フランジ27の張出方向における前端部であり、換言すると、前フランジ27の前縁部(外縁部)に近い位置である。フランジ部25を構成する幅狭の後フランジ29は、その全幅に亘り後側の短辺梁48に載置された状態で固定されている。後フランジ29における短辺梁48への載置位置(短辺梁48による支持位置)は、貯湯部11からの後フランジ29の張出方向(前後方向)における略中央部である。前フランジ27と後フランジ29は、その硬質の基板31を短辺梁48に当てているので、クッション層33が短辺梁48によって変形させられることはない。
【0030】
図4に示すように、フランジ部25を構成する幅広の右フランジ26は、その全長に亘り右側の長辺梁47に載置された状態で固定されている。右フランジ26における長辺梁47への載置位置(長辺梁47による支持位置)は、貯湯部11からの右フランジ26の張出方向における前端部であり、換言すると、右フランジ26の右側縁部(外縁部)に近い位置である。フランジ部25を構成する幅狭の左フランジ28は、その全長に亘り左側の長辺梁47に載置された状態で固定されている。左フランジ28における長辺梁47への載置位置(長辺梁47による支持位置)は、貯湯部11からの左フランジ28の張出方向(左方)における略中央部である。右フランジ26と左フランジ28は、その硬質の基板31を長辺梁47に当てているので、クッション層33が長辺梁47によって変形させられることはない。
【0031】
<けこみ52,53>
図1に示すように、フレーム40には、略平板状をなす2枚の長尺けこみ52と、同じく略平板状をなす2枚の短尺けこみ53が取り付けられている。長尺けこみ52は、前後方向において前側の支柱41から後側の支柱41に亘る範囲を外側から覆い、上下方向においてはフレーム40の下端から長尺梁43の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。図10,11に示すように、長尺けこみ52の上端縁部には、略L字形に屈曲した形態の前後一対の固定金具54が取り付けられている。固定金具54は、斜め上外方へ片持ち状に延出する固定片55を有する。この固定金具54を長尺梁43の上面に固定することにより、長尺けこみ52が長尺梁43に吊り下げられるように支持されている。
【0032】
短尺けこみ53は、幅方向において右側の支柱41から左側の支柱41に亘る範囲を外側から覆い、上下方向においてはフレーム40の下端から短尺梁44の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。図10〜12に示すように、短尺けこみ53の上端縁部には、略L字形に屈曲した形態の左右一対の固定金具54が取り付けられている。固定金具54は、斜め上外方へ片持ち状に延出する固定片55を有する。この固定金具54を短尺梁44の上面に固定することにより、短尺けこみ53が短尺梁44に吊り下げられるように支持されている。これら4枚のけこみ52,53は、フレーム40の下端部を全周に亘って包囲している。
【0033】
<エプロン56,57>
図1に示すように、フレーム40には、2枚の長尺エプロン56と、2枚の短尺エプロン57が取り付けられている。これらのエプロン56,57は、けこみ52,53とは別体の部品である。長尺エプロン56は、前後方向において長辺梁47の前端から後端に亘る範囲を覆い、上下方向においては長尺梁43の上端から長辺梁47の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。短尺エプロン57は、幅方向において短辺梁48の右端から左端に亘る範囲を覆い、上下方向においては短尺梁44の上端から短辺梁48の上端に亘る範囲を覆うように配置されている。これら4枚のエプロンは、フレーム40のうちけこみよりも上方の領域及び浴槽10のうち貯湯部11の外面を全周に亘って包囲している。
【0034】
長尺エプロン56は、前後方向に見ると略L字形に曲げられた板状をなし、板面を鉛直方向に向けた覆い部58と、覆い部58の下端縁から水平方向内側へ延出した水平部59とを備えている。図10,11に示すように、水平部59の上面には取付金具60が取り付けられている。取付金具60は、山形に屈曲した形状をなして内側へ延出する取付片61を有する。取付片61は、ボルトとナットによって長尺けこみ52の固定片55に固定され、これにより、長尺エプロン56の下端部(水平部59)が、固定金具54を介して長尺梁43(フレーム40)に固定(支持)されている。
【0035】
長尺エプロン56をフレーム40に固定した状態では、水平部59の内側の端縁部が、長尺けこみ52の上端縁部に載置された状態となっている。また、長尺エプロン56の覆い部58の上端部は、フランジ部25の係止リブ36に対して内側から係止されているので、長尺エプロン56は、その下端部(水平部59)を支点として外方へ倒れないように支持されている。以上のようにして、長尺エプロン56は、フレーム40に固定されるとともに浴槽に係止された状態で取り付けられている。
【0036】
短尺エプロン57は、左右方向に見ると略L字形に曲げられた板状をなし、板面を鉛直方向に向けた覆い部58と、覆い部58の下端縁から水平方向内側へ延出した水平部59とを備えている。図10〜12に示すように、水平部59の上面には取付金具60が取り付けられている。取付金具60は、山形に屈曲した形状をなして内側へ延出する取付片61を有する。取付片61は、ボルトとナットによって短尺けこみ53の固定片55に固定され、これにより、短尺エプロン57の下端部(水平部59)が、固定金具54を介して短尺梁44(フレーム40)に固定(支持)されている。図10に示すように、短尺エプロン57をフレーム40に固定した状態では、水平部59の内側の端縁部が、短尺けこみ53の上端縁部に載置された状態となっている。また、短尺エプロン57の覆い部58の上端部は、フランジ部25の係止リブ36に対して内側から係止されているので、短尺エプロン57は、その下端部(水平部59)を支点として外方へ倒れないように支持されている。以上のようにして、短尺エプロン57は、フレーム40に固定されるとともに浴槽に係止された状態で取り付けられている。
【0037】
<気泡発生装置70>
図3に示すように、気泡発生装置70は、フレーム40によって構成される空間(つまり、エプロン56,57によって囲まれた空間)内に収容され、梯子梁51に載置した状態で固定されている。気泡発生装置70は、内部に製泡路(図示省略)を有する。製泡路にはコンプレッサ(図示省略)が接続されている。製泡路の途中には、製泡路内で撹拌翼を回転させる機構を用いた撹拌手段(図示省略)が設けられている。気泡発生装置70は流入路71を介して取水口17に接続され、流出路72を介して吐泡部材21に接続されている。
【0038】
貯湯部11内の貯湯空間内には、所定量の湯が水栓金具30から流し込まれるとともに、その湯内に発泡剤が投入されることにより、所定水位まで発泡用液剤が貯められるようになっている。貯湯部11に貯められた発泡用液剤(発泡剤が混入された湯)は、取水口17、流入路71、製泡路、流出路72及び吐泡部材21を順に通り、吐泡口23から前壁部14を伝って貯湯部11内に流れ落ちる経路で、循環するようになっている。
【0039】
<作用>
本実施形態の入浴装置Aの組付け手順を説明する。まず、所定の位置にフレーム40を設置し、そのフレーム40に浴槽10を取り付ける。本実施形態では、浴槽10の全体をフレーム40で支持しているので、浴槽10の強度を下げることができる。これにより、浴槽10の厚みを薄くして軽量化や材料コストの低減等を図ることができるとともに、強度アップのためのリブ等の補強部を不要として浴槽10の形状の簡素化を図ること等が可能となる。次に、フレーム40に気泡発生装置70を取り付けるとともに、流入路71、流出路72、貯湯部11の水栓金具30への給水管路(図示省略)、貯湯部11の排水口16からの排水管路(図示省略)等を取り付ける。この後、フレーム40に4枚のけこみ52,53を取り付け、最後に、4枚のエプロン56,57を取り付ける。
【0040】
本実施形態では、貯湯部11の外面を覆い隠すエプロン56,57を、フレーム40に固定しているが、この固定形態の技術的意義は、次の通りである。本実施形態とは異なり、エプロンをフランジ部に吊り下げるような支持形態を採用すると、フランジ部を片持ちの幅広にした場合に、フランジ部の変形が懸念される。これに対し、本実施形態は、エプロン56,57を、フランジ部25ではなく、フレーム40に固定しているので、フランジ部25の変形を回避できる。特に、本実施形態の浴槽10は、フランジ部25がクッション層33を有しているとともに、右フランジ26と前フランジ27が幅広であって通常の浴槽に比べて変形し易いため、変形防止の効果が有効である。また、エプロン56,57を各辺分割して着脱可能としているため、部材の搬入やメンテナンスが容易になる。
【0041】
また、けこみ52,53は、エプロン56,57に対して内側へ退避した位置関係となっているため、けこみとエプロンを一体部品にすると、その形状は段差状に屈曲した複雑な形態となる。このような複雑な部品をフレーム40に組み付けようとすると、位置合わせが難しいため、作業性が悪くなる。その点、本実施形態では、けこみ52,53をエプロン56,57とは別体の部品としたので、けこみ52,53もエプロン56,57も形状が比較的簡単となる。これにより、フレーム40に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
また、エプロン56,57とけこみ52,53が別体のため、けこみ52,53を床に固定してしまっても、エプロン56,57は脱着可能である。それにより、浴槽10をリビング等の居室に設置する場合は、床とけこみ52,53の間をシリコン等で止水することが可能になる。
【0042】
次に、本実施形態の入浴装置Aの使用方法を説明する。半身浴をする際には、まず、水栓金具30から貯湯部11内へ適量の湯を入れ、その湯の中に発泡剤を投入して発泡液剤を作る。これにより、図7に示すように、貯湯部11内には所定水位の湯層Lh(発泡液剤の層)が形成される。次に、気泡発生装置70を起動する。すると、貯湯部11内の発泡液剤が、取水口17、流入路71、発泡装置内の製泡路、流出路72、吐泡部材21を順に通過して貯湯部11に戻る経路で循環する。循環する発泡液剤は、製泡路を通過する際に、コンプレッサから供給された空気を混入されるとともに撹拌されることにより、気泡を含んだ状態となり、吐泡口23から貯湯部11内へ吐出される。発泡液剤が貯湯部11に戻ると、発泡液剤に含まれていた気泡は、湯層Lhの上面に浮かんで泡層Lbを形成する。泡層Lbが所定の厚さになったところで、気泡発生装置70を停止する。以上により、貯湯部11への気泡の供給が完了する。
【0043】
この後、時間の経過に伴い、泡層Lbの気泡の状態が変化する。即ち、貯湯部11に供給されたばかりの気泡は、泡径が数10〜数100μmの微細なクリーム状のものであるが、時間が経過すると、気泡が徐々に崩れ、泡径が大きくなっていく。また、泡径が大きくなるのに伴い、気泡から水分が分離することによって気泡の流動性が低くなっていく。この間に、気泡はメレンゲ状となる。そして、最終的には、息を吹きかけると飛んでいくような重さを感じない雲のような軽い泡となる。よって、図7に示すように、この貯湯部11に浸かって半身浴をすれば、様々な状態の泡を楽しむことができ、入浴者Pは、リラックス効果とリフレッシュ効果を得ることができる。
【0044】
入浴中、幅広の右フランジ26と前フランジ27には、飲み物、雑誌、テレビ、携帯電話等、リラックス・リフレッシュするのに必要なものを、濡らさずに置いておくことができる。また、入浴者Pは、脚を貯湯部11内に漬けた状態でフランジ部25に坐ることもできる。さらに、入浴者P以外の人も、フランジ部25に坐ることができる。
【0045】
本実施形態の入浴装置Aは、次のような特徴を有する。
(1)半身浴の場合は、湯層Lhの水位を低くして入浴者Pの上半身を露出させるので、浴槽10内の湯の温度低下を抑えることが必要である。この点に関して、本実施形態では、湯層Lhの上面を覆う泡層Lbが断熱層として機能するので、湯層Lhの温度低下が抑えられる。
【0046】
(2)浴槽10を構成するクッション層33はウレタン発泡体からなり、このウレタン発泡体も断熱層として機能するので、湯層Lhの温度低下が抑えられる。さらに、ウレタン発泡体は熱伝導率が低いので、貯湯部11の内面の温度低下が抑えられ、入浴者Pの身体が貯湯部11の内面に触れたときに冷たさを感じることもない。
【0047】
(3)湯層Lhの温度が浴槽10近傍の雰囲気温度より高いと、湯層Lhから生じた湯気による湿度上昇が懸念される。しかし、本実施形態では、湯層Lhの上面を泡層Lbで覆っているので、湯気の発生が抑えられている。したがって、本実施形態の浴槽10(入浴装置A)は、専用の浴室に限らず、リビングルーム等の居室への設置にも適している。
【0048】
(4)本実施形態では、発泡剤として、人の肌への刺激が少なく、気泡が消滅し難い材料のものが選択されている。これにより、長時間に亘る半身浴が可能になった。
【0049】
(5)半身浴の場合、湯層Lhの水位が比較的低いため、入浴者Pが受ける浮力は小さい。そのため、半身浴を長時間に亘って続けた場合、身体のうち貯湯部11の内面(特に、底壁部12、前壁部14の急傾斜部19、後壁部15)に当たって体重を支えている部分(特に、臀部や背中)において、入浴者Pが痛みや不快感等を覚えることが懸念される。しかし、本実施形態では、浴槽10がクッション層33とゴム製の防水層34を有しているので、入浴者Pの体重が浴槽10の内面に作用すると、浴槽10の内面が、体重に応じて入浴者Pの身体に馴染むように凹む。これにより、身体と浴槽10の内面との接触面積が大きくなるので、浴槽10側から身体側に作用する単位面積当たりの反力が低減され、痛みや不快感等が軽減される。
【0050】
(6)貯湯部11においては、入浴者Pの体重により、底壁部12のうち臀部が当たっている部分が凹むように変形すると、その凹み形状が臀部の滑り防止効果を発揮する。したがって、入浴者Pの身体が底壁部12上で滑る虞がなく、入浴者Pの位置と姿勢が安定する。
【0051】
(7)入浴者Pが、貯湯部11内に脚を入れた状態でフランジ部25に腰掛けると、入浴者Pの体重により、フランジ部25のうち臀部が当たっている部分が凹むように変形する。この場合も、凹み形状が臀部の滑り防止効果を発揮するので、入浴者Pがフランジ部25上で滑り難い。
【0052】
(8)浴槽10の表面は、クッション層33とゴム製の防水層34によって弾性的に凹み易くなっている。この弾力性により、入浴者Pがバランスを崩す等して浴槽10に手や身体をぶつけても、その衝撃が吸収されるので、入浴者Pが不快感を覚え難い。
【0053】
(9)気泡発生装置70はコンプレッサの駆動に伴う振動を発生し、この振動はフレーム40を介して浴槽10に伝わる。しかし、浴槽10はウレタン発泡体からなるクッション層33を有しているので、浴槽10の外面(基板31)に伝わった振動はクッション層33で吸収される。したがって、入浴者Pが貯湯部11の内面やフランジ部25の上面に触れても、振動を感じ難い。
【0054】
(10)貯湯部11を構成する前壁部14の急傾斜部19や後壁部15は、入浴者Pの背もたれとして利用されるので、入浴者Pからの繰り返し荷重によって凹むように変形することが懸念される。しかし、本実施形態では、前壁部14と後壁部15に傾斜を付けているので、通常の浴槽のように垂直に近い角度で立ち上がっているものに比べて体重の負荷が分散され、入浴者Pが背もたれとして利用しても、急傾斜部19や後壁部15が凹むように変形する虞はない。
【0055】
本実施形態の入浴装置Aは、上面が開放された貯湯部11と、貯湯部11の上面の開口縁から外側へ片持ち状に張り出すフランジ部25とが一体に形成された浴槽10と、貯湯部11を支持する支持梁50(第1支持部)と、フランジ部25を支持する方形枠46(第2支持部)とを有するフレーム40とを備えて構成されている。このように、フランジ部25を支持するための方形枠46を設けたので、フランジ部25を支持するための壁面が不要である。また、フランジ部25は片持ち状に延出する形態であるが、方形枠46で支持しているので、フランジ部25の張り出し寸法(延出寸法)を大きく確保することが可能となっている。このように、本実施形態によれば、浴槽10を壁面から離れた位置に配置しても、フランジ部25の貯湯部11からの張り出し寸法を大きく確保することができる。
【0056】
また、フランジ部25は、フランジ部25の上面の凹み変形を可能にするクッション層33と、クッション層33を下面側から支持するとともに方形枠46に載置される基板31とを備えて構成されている。このように、フランジ部25の上面は、クッション層33によって凹み変形し得るようになっているので、入浴者Pがフランジ部25に腰をかけたり肘をついたりしたときに、痛みや不快感を覚えずに済む。また、クッション層33は基板31によって下から支持されているので、フランジ部25は、大きな荷重が作用しても不正な変形を来す虞はない。
【0057】
また、フランジ部25を構成する幅広の前フランジ27と右フランジ26のうち方形枠46による支持部分から外縁部までの領域は、片持ち支持形態となっていて、前フランジ27及び右フランジ26自体の剛性で形状と姿勢を維持しているため、外縁側が下がるような変形を生じることが懸念される。この点に鑑み、本実施形態では、幅広の前フランジ27と右フランジ26における方形枠46による支持位置を、前フランジ27及び右フランジ26の外縁部に近い位置とした。これにより、前フランジ27及び右フランジ26の外縁側が下がるような変形が防止されている。
【0058】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1において、浴槽のクッション層を構成するウレタン発泡体の組成を変えることにより、浴槽のクッション性(弾力や変形量)を変えることができる。
(2)上記実施形態1では、クッション層をウレタン発泡体で構成したが、クッション層はウレタン発泡体以外の材質で構成してもよい。クッション層の材質を変えることにより、浴槽の内面のクッション性(弾力や変形量)を変えることができる。
(3)上記実施形態1において、浴槽のクッション層の厚さを変えれば、浴槽のクッション性(弾力や変形量)を変えることができる。
(4)上記実施形態1において、浴槽の底壁部のクッション層の厚さを、局部的に異ならせてもよく、次第に変化するようにしてもよい。このようにすれば、底壁部のクッション性(弾力や変形量)を局部的に変えたり、次第に変化させたりすることができる。
(5)上記実施形態1において、浴槽の側壁部のクッション層の厚さを、局部的に異ならせてもよく、次第に変化するようにしてもよい。このようにすれば、側壁部のクッション性(弾力や変形量)を局部的に変えたり、次第に変化させたりすることができる。
(6)上記実施形態1において、浴槽の前壁部や後壁部のクッション層の厚さは、全体に亘って均一にしてもよく、局部的に厚くしたり薄くしたりしてもよい。
(7)上記実施形態1において、浴槽のフランジ部のクッション層の厚さを、局部的に異ならせてもよく、次第に変化するようにしてもよい。このようにすれば、フランジ部のクッション性(弾力や変形量)を局部的に変えたり、次第に変化させたりすることができる。
(8)上記実施形態1において、側壁部のクッション層の厚さは、底壁部のクッション層と同じ厚さにしてもよく、底壁部のクッション層より厚くしてもよい。
(9)上記実施形態1において、側壁部のクッション層の厚さは、フランジ部のクッション層より厚くしてもよく、逆に、フランジ部のクッション層より薄くしてもよい。
(10)上記実施形態1において、側壁部のクッション層の厚さは、前壁部及び後壁部のクッション層の最小厚さより大きい寸法としてもよい。
(11)上記実施形態1において、左側の側壁部と右側の側壁部は、左右非対称な形態であってもよい。
(12)上記実施形態1において、前壁部の厚さを前壁部の全領域に亘って一定としてもよい。この場合、前壁部の厚さは、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれかと同じ寸法としてもよく、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれとも異なる寸法としてもよい。
(13)上記実施形態1において、後壁部の厚さを後壁部の全領域に亘って一定としてもよい。この場合、後壁部の厚さは、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれかと同じ寸法としてもよく、底壁部、側壁部、フランジ部のいずれとも異なる寸法としてもよい。
(14)上記実施形態1において、前壁部と後壁部は、前後対称な形態であってもよい。
(15)上記実施形態1において、フランジ部のクッション層の厚さは、底壁部のクッション層と同じ厚さにしてもよく、底壁部のクッション層より厚くしてもよい。
(16)上記実施形態1においては、貯湯部の全領域にクッション層を設けたが、クッション層を設けるのは貯湯部の一部の領域だけでもよい。
(17)上記実施形態1においては、フランジ部の全領域にクッション層を設けたが、クッション層を設けるのはフランジ部の一部の領域だけであってもよい。
(18)上記実施形態1においては、貯湯部とフランジ部の両方にクッション層を設けたが、クッション層は貯湯部だけに設けてもよい。
(19)上記実施形態1では、底壁部の内面(上面)に大きな凹凸が存在しない形態としたが、底壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、側壁部や前壁部や後壁部に連なる形態としてもよく、これらの壁部と連なっていない形態としてもよい。
(20)上記実施形態1では、側壁部の内面に大きな凹凸が存在しない形態としたが、側壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、底壁部や前壁部や後壁部やフランジ部に連なる形態としてもよく、底壁部や前壁部や後壁部やフランジ部と連なっていない形態としてもよい。
(21)上記実施形態1では、前壁部の内面に大きな凹凸が存在しない形態としたが、前壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、底壁部や側壁やフランジ部に連なる形態としてもよく、底壁部や側壁やフランジ部と連なっていない形態としてもよい。
(22)上記実施形態1では、後壁部の内面に大きな凹凸が存在しない形態としたが、後壁部の内面に凹凸が存在していてもよい。この場合の凹部や凸部は、底壁部や側壁部やフランジ部に連なる形態としてもよく、底壁部や側壁部やフランジ部と連なっていない形態としてもよい。
(23)上記実施形態1では、湯層の上面に泡層を形成してリラックス効果やリフレッシュ効果を得ることを主たる目的とした入浴装置について説明したが、本発明は、身体を暖めたり洗ったりすることを主目的とした入浴装置にも適用できる。
(24)上記実施形態1では、エプロンが貯湯部の全周を覆い隠すように設けたが、貯湯部が浴室の壁面に接近して設置されている場合には、エプロンの数は3枚以下であってもよい。
(25)上記実施形態1では、1つのエプロンが貯湯部のうち長辺側又は短尺側の一辺のみを覆う形態としたが、1つのエプロンの平面形状を略L字形として、1つのエプロンが、長辺側と短辺側の両方の辺を覆うようにしてもよい。
(26)上記実施形態1では、エプロンを、けこみの固定金具を介して間接的にフレームに固定したが、エプロンは、直接、フレームに固定してもよい。
(27)上記実施形態1では、けこみとエプロンを別体の部品としたが、けこみとエプロンを一体部品化してもよい。
【符号の説明】
【0059】
A…入浴装置
10…浴槽
11…貯湯部
25…フランジ部
31…基板
33…クッション層
40…フレーム
46…方形枠(第2支持部)
50…支持梁(第1支持部)
52…長尺けこみ
53…短尺けこみ
56…長尺エプロン
57…短尺エプロン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開放された貯湯部と、前記貯湯部の上面の開口縁から外側へ片持ち状に張り出すフランジ部とが一体に形成された浴槽と、
前記貯湯部を支持する第1支持部と、前記フランジ部を支持する第2支持部とを有するフレームを備えて構成されていることを特徴とする入浴装置。
【請求項2】
前記フランジ部は、前記フランジ部の上面の凹み変形を可能にするクッション層と、前記クッション層を下面側から支持するとともに前記第2支持部に載置される基板とを備えていることを特徴とする請求項1記載の入浴装置。
【請求項3】
前記第2支持部は、前記フランジ部における外縁部の近傍部分を支持する形態となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の入浴装置。
【請求項4】
前記貯湯部の外面を覆い隠すエプロンが、前記フレームに固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の入浴装置。
【請求項5】
前記フレームに、前記エプロンとは別体をなすけこみが取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の入浴装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−228406(P2012−228406A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99126(P2011−99126)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】