説明

公務文書発行システム、文書発行方法、及び文書発行プログラム

【課題】 行政施設の窓口に出向かなくても容易に公務文書を取得することが可能にするとともに、個人情報洩れ及び公務文書の偽造を防止するようにする。
【解決手段】 申請者は、携帯端末10を介して、公務文書作成装置20から公務文書の申請に必要となる情報を取得し、この公務文書の申請に必要となる情報を基づき、公務文書の発行を公文書作成装置20にオンライン申請する。公務文書作成装置20は、公務文書の申請に必要となる情報を携帯端末に供給する。公務文書作成装置20は、携帯端末10から公務文書の発行の申請を取得し、この公務文書の発行の申請に記述されている認証情報に基づき、申請者が公務文書を提供する適格者であるか否かを認証し、申請者が公務文書を提供する適格者であると認証された場合には、記憶されているデータに基づき、発行を申請された公務文書を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話またはパーソナルコンピュータ(以下、PCという)等の携帯端末を利用して、申請される印鑑証明書や住民票等の公文書を発行する公務文書発行システム、文書発行方法、及び文書発行プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、住民が印鑑証明書や住民書等の公務文書が必要になったときには、行政施設の窓口に出向く必要がある。しかしながら、行政施設の多くはサービスが平日に限られるため、住民は仕事を休まなければならず利便性が悪い。また、近年、導入が推進されている住民基本台帳ネットワークは、導入がスムーズに行われていない現状であり、かつ、住民基本台帳カードを利用することで全国どこの行政施設からでも公務文書を申請できるが、その申請及び引取りは、市区町村の行政施設の窓口に行く必要があり、この場合においても利便性が悪いという実情がある。そこで、公務公文書の発行の申請における利便性の悪さを解決するための技術として、従来より、例えば行政機関窓口システム(特許文献1)及び証明書発行システム(特許文献2)が公表されている。
【0003】
ここで、上記行政機関窓口システムは、図14に示すように、通信制御部51がネットワーク68を介して送信された申請依頼データを受付し、認証部54が申請依頼データに基づき認証する。次に、認証部54により申請者が公務文書の発行を許可する者であると認証されると、業務処理部57は、申請内容に応じた情報ファイルから必要データを取得して、申請依頼に応じた公務文書を生成する。その後、印刷装置65が、業務処理部57により生成された公務文書を印刷する、という構成となっている。
【0004】
又、上記証明書発行システムは、図15に示すように、申請受付システム80が利用者の識別情報と証明書の発行申請書要求を利用者端末88から受信し、利用者の証明書に関する情報が登録されているデータベースから該当する情報を読み出す。その後、申請受付システム80は、読み出した情報を基にして認証番号を生成し、認証番号とデータベースから読み出した利用者の証明書に関する情報を含む証明書データを生成して所定のデータベースに登録し、証明書の帳票データ生成して帳票管理サーバ84に登録する。帳票管理サーバ84は、受付番号を利用者端末88に送信する。コンビニ管理サーバ86は、受付番号に対応する帳票データを帳票管理サーバ84から受信し、プリンタ装置87に送信する。プリンタ装置87は、受信した証明書の帳票データを印刷する、という構成となっている。
【特許文献1】特開2002−259602
【特許文献2】特開2004−302924
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記行政機関窓口システムでは、認証の仕方として、渡された個人番号と同一の個人番号を有するデータが基本住民台帳ファイル59に存在する場合には、申請者に対して公務文書を発行する者であると認証するので、仮に、第三者が実際に登録されている基本住民台帳59に記載されている個人番号を知り得れば、また容易に知りうることが可能であり、この個人番号により本人と偽った認証が認められ、個人番号の当人の個人情報を容易に取得することができるという問題点があった。
【0006】
又、上記証明書発行システムでは、予め発行されているユーザID及びパスワードとにより申請者の認証が行われるので、ユーザID及びパスワードが変更された場合には、本人に変更されたユーザID及びパスワードが通知されるまで証明書の発行ができないという問題点があった。また、この証明書発行システムでは、行政施設以外の例えばコンビニ店に設置されたプリンタ87により証明書を印刷して出力するため、証明書が偽造される虞があるという問題点があった。
【0007】
本発明では、上述した問題点に鑑み、行政施設の窓口に出向かなくても容易に公務文書を取得することを可能とすると共に、個人情報洩れ及び公文書偽造を有効に防止することが可能な公務文書発行システム、文書発行方法、及び文書発行プログラムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明にかかる公務文書発行システムでは、役所に装備された公務文書作成装置と、この公務文書作成装置に通信網を介して接続された住民側の端末装置とを備え、この端末装置からなされる住民票等の発行申請に対し前記公務文書作成装置が当該申請にかかる公務文書を作成し発行するように構成されている。そして、前述した公務文書作成装置が、前述した端末装置から成される公務文書発行申請にかかる申請者の認証情報を予め記憶した認証情報記憶部と、この認証情報記憶部に記憶されている認証情報に基づいて前記申請者が公務文書発行の適格者であるか否かを判定し認証する認証部と、適格者であると認証された場合に前記所定の認証情報に基づいて前記発行申請にかかる公務文書を作成する公務文書作成部とを備えていることを特徴とする(請求項1乃至6)。
【0009】
このため、これによると、ユーザは行政施設の窓口へ出向くことなく携帯電話やPC等の携帯端末等から必要なときに何時でも住民票等の公務文書の発行を申請することが可能となり、発行申請にかかる情報が直接公務文書作成装置に入力され且つ所定の認証情報に基づいて申請者適格性が判断されるので、情報洩れや公務文書の偽造を高い確率で防止することが可能となる。
【0010】
又、前述した申請者の認証情報はユーザID及びパスワードを含んでおり、前述した認証情報記憶部を前記ユーザID及びパスワードからなる認証情報以外に当該ユーザIDごとに申請者を一意に識別する個人識別情報を予め記憶した構成とし、前述した認証部が、前記端末装置から成される公務文書の発行申請にかかる申請者の認証情報が前記認証情報記憶部に記憶されているユーザID及びパスワードと一致するか否かで当該申請者が申請にかかる公務文書発行の対象者としての適格者であるか否かを認証するような構成としてもよい(請求項2)。ここで、前述した認証情報記憶部に記憶されている認証情報は、申請者が予め任意に設定した内容のユーザID及びパスワードとしてもよい(請求項3)。
【0011】
このようにすると、ユーザIDごとに申請者を一意に識別する個人識別情報を有しているので、公務文書の発行の申請を行う際に、携帯端末に入力する情報として、ユーザの氏名、住所等を入力する必要がなくなるので、公務文書の発行の申請に関して利便性を高めることができる。更に、端末装置からの公務文書の発行申請であるにもかかわらず申請人適格性を高精度に判断することができ、かかる点において、公務文書の偽造をより一層高い確率で防止することが可能となる。
【0012】
又、前述した公務文書作成装置により申請者が公務文書を提供するに際しての適格者であると認証された場合に、当該認証された申請者のユーザIDに対応する個人識別情報を有するデータに基づいて、前記公務文書作成部が公務文書を作成するように構成してもよい(請求項4)。これによると、個人識別情報の確認作業を実際の公務文書作成の直前でも実行されることとなり、これがため、情報洩れや公務文書の偽造をより一層高い確率で防止することが可能となる。
【0013】
更に、前述した携帯端末は、前記公務文書の発行費用の支払い方法の内,予め特定された複数の支払い方法の内の一つを選択する支払い方法選択部を備え、前述した公務文書作成装置が、前記支払い方法選択部により選択された支払い方法に基づいて前記公務文書発行の費用の支払い法を前記申請者に指示し所定の費用の請求書を前記公務文書の作成と共に作成し発行する機能を備えた構成としてもよい(請求項5)。この構成によれば、公務文書の発行に対する発行費用の支払い方法を住民が選択することができるので、支払いの利便性を高めることができる。
【0014】
又、前述した携帯端末は、前記公務文書の発行費用にかかる情報を請求すると共に前記公務文書作成装置から送られて来る前記公務文書の発行費用にかかる情報を予め装備した表示部に表示する請求費用表示機能を備えた構成とし、前述した公務文書作成装置が、前記携帯端末から請求された前記公務文書の発行費用を算定する費用算出機能と、算定された発行費用にかかる情報を対応する前記携帯端末に送信する費用情報送信機能とを備えた構成としてもよい(請求項6)。これによると、公務文書を郵送してもらう前に、公務文書の発行に対する発行費用を住民に知らせることができるので、この点からも支払いの利便性を高めることができる。
【0015】
本発明にかかる公務文書発行方法は、携帯端末から通信網を介してなされる住民票等の所定の公務文書の発行申請に対して当該申請に必要な申請書面情報を当該携帯端末に送信する申請書面情報送信工程と、この送信した申請書面情報に基づいた公務文書発行申請に対して当該発行申請書に記載されている認証情報が役所の公務文書作成装置に予め登録されている前記携帯端末にかかる認証情報と同一か否かを判断する適格者認証工程と、適格者であると認証された場合には予め記憶されている前記認証情報に対応した公務文書作成用のデータに基づいて前記申請にかかる公務文書を作成し発行する公務文書作成工程とを備えたことを特徴とする(請求項7乃至8)。ここで、前述した適格者認証工程の実行に先立って、前記役所の公務文書作成装置に前記携帯端末からの公務文書発行申請にかかる申請者が任意に特定したユーザIDとパスワード等を認証情報として予め前記役所の公務文書作成装置に登録する認証情報登録工程を設定すえるように構成してもよい(請求項8)。
【0016】
このため、本発明においても、ユーザは行政施設の窓口へ出向くことなく携帯電話やPC等の携帯端末等から必要なときに何時でも住民票等の公務文書の発行を申請することが可能となり、且つ所定の認証情報に基づいて申請者適格性が判断されるので、情報洩れや公務文書の偽造を高い確率で防止することが可能となる。
【0017】
更に、本発明にかかる公務文書発行プログラムは、携帯端末から役所に対して所定の公務文書の発行申請がなされた場合にこれを受信した公務文書作成装置が作動して当該申請にかかる公務文書を作成するための公務文書作成プログラムであって、前述した携帯端末から通信網を介してなされる住民票等の所定の公務文書の発行申請に対して当該申請に必要な申請書面情報を当該携帯端末に送信する申請書面情報送信処理、この送信した申請書面情報に基づいた公務文書発行申請に対して当該発行申請書に記載されている認証情報が役所の公務文書作成装置に予め登録されている前記携帯端末にかかる認証情報と同一か否かを判断する適格者認証処理、及び適格者であると認証された場合に予め記憶されている前記認証情報に対応した公務文書作成用のデータに基づいて前記申請にかかる公務文書を作成しする公務文書作成処理、をコンピュータに実行させることを特徴とする(請求項9)。
【0018】
ここで、前述した適格者認証処理の実行に先立って、前記役所の公務文書作成装置に前記携帯端末からの公務文書発行申請にかかる申請者が任意に特定したユーザIDとパスワード等を認証情報として予め前記役所の公務文書作成装置に登録する認証情報登録処理を、前記コンピュータに実行させるようにしてもよい(請求項10)。
【0019】
このため、これによると、行政施設の窓口に出向かなくても容易に公務文書を迅速に取得することが可能となり、コンピュータ内で処理されて結果物である公務文書が出力されるので、作成に際しての個人情報洩れ及び公務文書の偽造が確実に防止される。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明によると、ユーザは行政施設の窓口へ出向くことなく携帯電話やPC等の携帯端末等から必要なときに何時でも住民票等の公務文書の発行を申請することが可能となり、上述したように発行申請にかかる情報に基づいて且つ予め記憶された所定の認証情報に基づいて申請者適格が判断されるので、情報洩れや公務文書の偽造を高い確率で防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に従って説明する。
【0022】
図1に、本実施形態における公務文書発行システムの概略構成図を示す。この図1に示す実施形態は、住民側の携帯電話又はPC等からなる携帯端末10と役所に配設された公務文書作成装置20とがインターネット(通信網)環境40を介して通信接続されている。
【0023】
前述した公務文書作成装置20は、前述した端末装置10からなされる住民票等の発行申請に対し一定条件のもとに当該申請にかかる公務文書を作成し発行する機能を備えている。この公務文書作成装置20は、図3に示すように前述した公務文書の発行申請にかかる申請者の認証情報を予め記憶した認証情報データベース(認証情報記憶部)212bと、この認証情報データベース212bに記憶されている認証情報に基づいて当該申請者が公務文書発行の適格者であるか否かを判定し認証する認証部213と、適格者であると認証された場合に前述した所定の認証情報に基づいて前記発行申請にかかる公務文書を作成する公務文書作成部223(図7参照)とを備えている。
【0024】
ここで、前述した申請者の認証情報は、後述するようにユーザID及びパスワードを含んでおり、前述した認証情報記憶データベース212bは、前記ユーザID及びパスワードからなる認証情報以外に、当該ユーザIDごとに申請者を一意に識別する個人識別情報が予め記憶されている。又、認証部213は、前述した端末装置10から成される公務文書の発行申請にかかる申請者の認証情報が前述した認証情報記憶データベース212bに記憶されているユーザID及びパスワードと一致するか否かで当該申請者が申請にかかる公務文書発行の対象者としての適格者であるか否かを認証するように構成されている。前述した認証情報記憶データベース212b記憶されている認証情報は、本発明では申請人が予め任意に選択し特定した内容のユーザID及びパスワードである点に特徴を有する。
【0025】
そして、前述した公務文書作成装置20の認証部213により申請者が適格者であると認証された場合に、当該認証された申請者のユーザIDに対応する個人識別情報を有するデータに基づいて、公務文書作成装置20の公務文書作成部223が公務文書を作成する構成となっている。
この場合、前述した携帯端末10は、公務文書の発行費用の支払い方法の内,予め特定された複数の支払い方法の内の一つを選択する支払い方法選択部103を備えている。又、前述した公務文書作成装置20は、申請者が携帯端末10の前記支払い方法選択部103により選択した支払い方法に基づいて前述した公務文書発行の費用の支払い法を当該申請者に指示し同時に所定の費用の請求書を公務文書の作成と共に作成し発行する機能を備えている。ここで、前述した携帯端末10は、前述した公務文書の発行費用にかかる情報を請求すると共に前記公務文書作成装置から送られて来る公務文書の発行費用にかかる情報を予め装備した表示部に表示する請求費用表示機能を備えている。又、前述した公務文書作成装置20は、前述した携帯端末10から請求された公務文書の発行費用を算定する費用算出機能と、算定された発行費用にかかる情報を対応する前記携帯端末10に送信する費用情報送信機能とを備えている。
【0026】
以下これを更に詳細に説明する。
前述した携帯端末10は、図2に示すように、申請情報取得部101,公務文書発行申請部102,支払い方法選択部103,認証エラー情報取得部104,及び費用表示情報取得部105を備えている。これらの各構成部が備えている機能は、後述するように図示しないCPUが所定のメモリ(図示せず)に記憶されている制御プログラムを実行することで実現されるように構成されている。
【0027】
携帯端末10の申請情報取得部101は、公務文書作成システム20から公務文書の申請に必要となる情報として、後述するホームページ及び公務文書としての印鑑証明書又は住民票の発行申請ページをインターネット環境40(通信網)を介してアクセスし取得する機能を備えている。公務文書発行申請部102は、前述した申請情報取得部101により取得した印鑑証明書又は住民票の発行申請ページに入力した申請に必要となる情報をインターネット環境40を介して公務文書作成装置20に送信することで、公務文書作成を申請する。
【0028】
支払い方法選択部103は、申請必要情報取得部101により取得した印鑑証明書又は住民票の発行申請ページに記載されている「公務文書の発行に対する発行費用の支払い方法」を選択する。認証エラー情報取得部104は、申請者である住民が公務文書の発行の申請に対する適格性がない者であることを示す認証エラーページを、インターネット環境40を介して公務文書作成装置20から取得する。費用表示情報取得部105は、公務文章の発行費用を表示するための、後述する手数料のお知らせページを公務文書作成装置20からインターネット環境40を介して取得する。
【0029】
公務文書作成装置20は、図1に示すようにWeb情報供給サーバ21と、公務文書作成サーバ22とから構成されている。Web情報供給サーバ21は、図3に示すように、Webページ供給部211と,記憶部212と,認証部213と,手数料算出部214とを備えて構成されている。Webページ供給部211及び認証部213は、CPU(図示せず)が前述した記憶部212に予め記憶されている制御プログラムを実行することにより機能する。
【0030】
このため、Webページ供給部211は、前述したように、申請情報供給部,発行申請情報取得部,及び費用情報供給部として機能し得る構成となっている。
例えば、図4(a)に示す、表示画面を表示する行政施設のホームページを、このホームページの閲覧を希望する住民(申請者)の携帯端末10にインターネット環境40を介して送信する。また、Webページ供給部211は、例えば図4(b)に示す表示画面を表示する公務文書サービス一覧ページを申請者の携帯端末10にインターネット環境40を介して送信する。更に、Webページ供給部211は、例えば図4(c)に示す表示画面を表示する申請情報入力画面ページを、申請者の携帯端末10にインターネット環境40を介して送信する。
【0031】
また、Webページ供給部211は、申請者である住民が公務文書の発行の申請に対する適格性がない者であるとの認証結果を認証部213から受けた場合には、例えば図5(a)に示す表示画面を表示する認証エラーページを住民の携帯端末10にインターネット環境40を介して送信する。更に、Webページ供給部211は、例えば図5(b)に示す表示画面を表示する手数料ページを後部文書の発行の申請を行った住民の携帯端末10にインターネット環境40を介して送信する。
尚、ホームページ,公務文書サービス一覧ページ,申請情報入力画面ページ,認証エラーページ,及び手数料ページは、HTML(Hypertext Markup Language)で記述されている。
【0032】
前述したWeb情報供給サーバ21の記憶部212は、Webページデータベース212aと、前述した認証情報データベース(認証情報記憶部)212bとを有する。
この内、Webページデータベース212aには、図4(a)に示す表示画面を表示させるホームページ、図4(b)に示す表示画面を表示させる印鑑証明書又は住民票の発行申請ページ、図5(a)に示す表示画面を表示させる認証エラーページ、及び図5(b)に示す表示画面を表示させる手数料ページが、それぞれ記憶されている。
又、認証情報データベース212bには、図6に示すように、行政施設に公務文書の発行の申請を希望する住民(申請者)のユーザユーザID,パスワード,及び住民を一意に識別する個人番号を組にした認証情報データ等が、所定の手順によって予め記憶されるようになっている(認証情報登録工程)。この認証情報登録工程の内容は、コンピュータプログラムでは認証情報登録処理としてコンピュータにて実行される。
【0033】
前述したWeb情報供給サーバ21の認証部213は、登録されているユーザIDとパスワードを基にして認証するいわゆるPAP認証を行い、公務文書の発行の申請を希望する住民が申請を受け得る者であるか否かを認証する。この認証部213は、認証を希望する住民が公務文書の発行の申請を受け得る者であると認証した場合には、認証情報データベース212bからその者を1対1に対応する個人番号を読み出すと共にこの読み出した個人番号をWebページ供給部211に出力し、一方、申請を受け得る者でないと認証した場合には、その旨をWebページ供給部211に出力する。
【0034】
手数料算出部214は、Webページ供給部211から入力された公務文書の種別、及び発行する枚数からなる情報に基づき、公務文書の発行に対する申請手数料を算出し、算出した申請手数料の値をWebページ供給部211に出力する。例えば、公務文書の種別が印鑑証明書で、その申請手数料が一枚につき200円でその発行枚数が2枚の場合に、手数料算出部214は、申請手数料を400円と算出する。
【0035】
公務文書作成装置20の公務文書作成サーバ22は、図7に示すように、業務受付部221と,記憶部222と,文書作成部223と,文書印刷部224とを備えて構成されている。業務受付部221,文書作成部224,及び文書印刷部225は、図示しないCPUが記憶部222に記憶されている公務文書作成プログラムを実行することにより機能する構成となっている。
【0036】
この内、業務受付部221は、Web情報供給サーバ21のWeb情報供給部211から公務文書の発行の申請をした住民の個人番号,印鑑証明,住民票等の公務文書の発行の申請,必要とする枚数等の情報を受付け等の情報を、文書作成部223に出力する。
【0037】
記憶部222は、前述した公務文書の作成プログラム(図示せず)と,登録印鑑データベース222aと,住民基本台帳データベース222bと,印鑑証明書発行履歴データベース222cと,住民票発行履歴データベース222dとを有する。
【0038】
この内、登録印鑑データベース222aには、図8に示すように、公務文書の発行の申請を受けることが可能な住民の個人番号,印鑑を登録した日(登録日),氏名,住所,イメージデータからなる登録印鑑の印影等を有する登録印鑑データ等を予め記憶されている。印影(印鑑欄の点線)はスキャナで読みとられたものである。
【0039】
住民基本台帳データベース222bには、図9に示すように、本人欄と家族欄とがあり、本人欄では、申請者本人の個人番号,住民票を登録した日(登録日),氏名,性別,続柄,生年月日,及び住所を有し、家族欄では、それぞれの家族の個人番号,氏名,性別,続柄,及び生年月日等を有する住民基本台帳データが記憶されている。
【0040】
印鑑証明書発行履歴データベース(作成データ記憶手段)222cは、図10(a)に示すように、印鑑証明を発行した日(発行日),印鑑が登録された日(登録日),氏名,住所,印鑑の印影,発行した枚数,手数料,及び備考を有する印鑑証明発行データを記憶する。
住民票発行履歴データベース222dは、図10(b)に示すように、住民票を発行した日(発行日),住民登録した日(登録日),氏名,性別,続柄,生年月日,住所,発行した住民票の枚数,手数料,及び備考を有する住民票発行履歴データ等、を記憶する。
【0041】
文書作成部223は、業務受付部221から受けた、住民の個人番号,公務文書の種別,及び発行枚数を基にして、印鑑証明書または住民票を印刷するための印刷データを作成し、作成した印刷データを文書印刷部224に出力する。
また、文書作成部223は、上記印刷データを文書印刷部に出力すると、上記印鑑証明書発行履歴データ又は住民票発行履歴データを作成し、作成した印鑑証明書発行履歴データ又は住民票発行履歴データを、印鑑証明書発行履歴データベース222c又は住民票発行履歴データベース222dに記憶させる。更に、この文書作成部223は、領収書兼納品書又はコンビニエンスストアに振り込む場合には振込依頼書を印刷するための印刷データを作成し、作成した印刷データを文書印刷部224に出力する。
【0042】
文書印刷部224は、文書作成部223から入力された印鑑証明書または住民票の印刷データを基にしてそれぞれ、例えば図11(a)に示す公務文書としての印鑑証明書,図11(b)に示す公務文書としての住民票,を必要とする数だけ印刷するとともに、領収書兼納品書,コンビニエンスストアに振り込む場合には振込依頼書の印刷データを基にして領収書件納品書,振込依頼書、等を印刷する。
【0043】
前述したインターネット環境40(図1参照)には、インターネットと公務文書作成装置20との間に不正アクセスを防止するためのファイヤーウォール(図示せず)が設置されている。
【0044】
次に、本実施形態の公務文書発行システムの全体的動作を、前述した方法の発明の実施形態と共に詳細に説明する。
【0045】
図12及び図13は、本実施形態の公務書発行システムの動作を示すフローチャートである。
今、申請者(住民)が携帯端末10を介して公務文書作成装置20のWeb情報提供サーバ21にホームページを要求すると(ステップS11)、Web情報供給サーバ21のWeb情報供給部211は、Webページデータベース212aからホームページを読み出し、このホームページをインターネット環境40を介して携帯端末10に送信する(ステップS12)。
【0046】
携帯端末10は、図4(a)に示すホームページの表示画面を表示する(ステップS13)。その後、申請者は、印鑑証明書又は住民票の公務文書の発行の申請したい場合には、ホームページの表示画面に有する該当箇所のボタンを押下する。すると、携帯端末10は、公務文書としての印鑑証明書又は住民票の発行を申請するボタンが押下されたことをインターネット環境40を介してWeb情報供給サーバ21に送信する(ステップS14)。
【0047】
すると、Web情報供給サーバ21のWeb情報供給部211は、Webページデータベース212aから印鑑証明書又は住民票の発行申請ページを読み出し、このページをインターネット環境40を介して携帯端末10に送信する(ステップS15:申請書面情報送信工程)。ここで、このステップS15の内容は、コンピュータプログラムでは申請書面情報送信処理としてコンピュータにて実行される。
【0048】
携帯端末10は、図4(b)に示す印鑑証明書又は住民票の発行申請ページの表示画面を表示する(ステップS16)。住民(申請者)は、発行の申請を希望する公務文書の該当箇所のボタンをクリックし、必要とする枚数を入力し、ユーザユーザID入力欄に自己のユーザユーザIDを入力し、パスワード入力欄にパスワードを入力し、公務文書の発行に対する手数料の支払い方法を指定するボタン(携帯電話使用料に加算させるボタン、または振込依頼書に振り込むかを決定させるボタン)をクリックしたのち、実行ボタンをクリックすると、携帯端末10は、発行する公務文書の名称(印鑑証明書又は住民票)、必要枚数、ユーザID、パスワード、支払い方法等の公務文書の発行に必要となる情報(以下、「発行情報」という)、インターネット環境40を介してWeb情報供給サーバ21に送信する(ステッS17)。
【0049】
Web情報供給サーバ21のWebページ供給部211は、発行情報を取得すると、取得した発行情報を認証部213に出力する。認証部213は、入力された発行情報に有する住民(申請者)のユーザID及びパスワードが、認証情報データベースに登録されているか否かで申請者が公務文書の発行を許可する適格者であるかを認証する(ステップS18:適格者認証工程)。ここで、このステップS18の内容は、コンピュータプログラムでは適格者認証処理としてコンピュータにて実行される。
【0050】
認証部213は、入力された発行情報に有する申請者のユーザID及びパスワードが認証情報データベースに登録されていない場合、即ち、申請者が公務文書の発行を許可する適格者でないと認証した場合には(ステップS18;NO)、その旨をWebページ供給部211に出力する。
【0051】
すると、Webページ供給部211は、Webページデータベース212aに記憶されている図5(a)に示す認証エラーページをインターネット環境40を介して、公務文書を請求してきた住民の携帯端末10に送信し(ステップS19)、処理を終了する。
【0052】
ステップ18において、認証部213は、入力された発行情報に有する申請者のユーザID及びパスワードが認証情報データベースに登録されている場合、即ち、申請者は公務文書の発行を許可する適格者である、と認証した場合には(ステップS18;YES)、その旨をWebページ供給部211に出力する(ステップS19)。
【0053】
Webページ供給部211は、申請者が公務文章の発行を許可する適格者である旨を受けると、発行情報を手数料算出部214に出力する。すると、手数料算出部214は、発行情報から発行する公務文書の種別及び発行枚数に基づき、公務文書の発行に対する申請手数料を算出し(ステップS20)、算出した申請手数料をWebページ供給部211に出力する。
【0054】
その後、Webページ供給部211は、Webページデータベース212aから手数料のお知らせページを読み出し、このお知らせページに記載さている手数料の欄に算出した手数料の金額を記載したページを生成し、生成したページをインターネット環境40を介して携帯端末10に送信する(ステップS21)。次に、Webページ供給部211は、発行情報及び申請手数料を公務文書作成サーバ22に出力する(ステップS22)。
【0055】
公務文書作成サーバ22の業務受付部221は、Webページ供給部211から受けた発行情報及び申請手数料を文書作成部223に出力する。文書作成部223は、発行情報から公務文書の種別を判定し(ステップS23)、その結果、請求された公務文書が印鑑証明書であると判定した場合には(ステップS23;印鑑証明書)、個人番号をキーにして記憶部222に記憶されている登録印鑑データベース222aを検索し、該当する個人番号の登録印鑑データを読み出す。次に、文書作成部223は、読み出した登録印鑑データに記述されている登録日、氏名、住所、登録印鑑の印影、必要とする枚数、及び申請手数料、並びに発行日(この処理を行った日)と基にして、図11(a)に示す印鑑証明書を印刷するための印刷データを生成し(ステップS24:公務文書作成工程)、この印刷データを文書印刷部224に出力する。
ここで、このステップS24の内容は、コンピュータプログラムでは公務文書作成処理としてコンピュータにて実行される。
【0056】
次に、文書作成部223は、図10(a)に示す印鑑証明書発行履歴データを生成し、このデータを印鑑証明書発行履歴データベース222cに記憶させる(ステップS25)。その後、文書作成部223は、領収書件納品書、又はコンビニエンスストアに振り込む場合には振込依頼書を印刷するための印刷データを作成し(ステップS26)、作成した印刷データを文書印刷部224に出力する。
【0057】
文書印刷部224は、文書作成部223から入力された印鑑証明書を印刷するための印刷データを用いて印鑑証明書を印刷し、領収書件納品書、又は振込依頼書を印刷するための印刷データを用いて領収書件納品書、又は振込依頼書を印刷し(ステップS27)、処理を終了する。尚、振込依頼書の中に記載されている振込料金は、申請手数料に印鑑証明書の郵送料が加算された料金である。
【0058】
前述したステップS23において、文書作成部223は、請求された公務文書が住民票であると判定した場合には(ステップS23;住民票)、個人番号をキーにして記憶部222に記憶されている住民基本台帳302bを検索し、該当する個人番号の住民基本台帳データを読み出す。次に、文書作成部223は、読み出した住民基本台帳データに記載されている登録日、氏名、続柄、生年月日、住所、及びこの処理が行われた日すなわち発行日を基にして、図11(b)に示す住民票を印刷するための印刷データを作成し(ステップS28:公務文書作成工程)、この印刷データを文書印刷部224に出力する。
【0059】
次に、文書作成部223は、図10(b)に示す住民票発行履歴データを生成してこのデータを住民票発行履歴データベース222dに記憶させる(ステップS29)。その後、文書作成部223は、領収書件納品書、又はコンビニエンスストアに振り込む場合には振込依頼書を印刷するための印刷データを作成し(ステップS30)、作成した印刷データを文書印刷部224に出力する。
【0060】
文書印刷部224は、文書作成部223から入力された住民票を印刷するための印刷データを用いて住民票を印刷し、領収書件納品書、又は振込依頼書を印刷するための印刷データを用いて領収書件納品書又は振込依頼書を印刷して(ステップS31)、処理を終了する。なお、振込依頼書の中に記載されている振込料金は、申請手数料に住民票の郵送料が加算された料金である。
【0061】
前述したステップS19において、携帯端末10は、Web情報供給サーバ21からインターネット環境40を介して認証エラーページを受信する。携帯端末10は、認証エラーページが送信されてきたか否かを判定し(ステップS32)、認証エラーページが送信されてきた場合には(ステップS32、YES)、住民の操作により公務文書の発行の申請を打ち切り処理が行われた後、処理を終了する。一方、携帯端末10は、認証エラーページが送信されてこないと判定した場合には(ステップS32、NO)、処理を継続する。
【0062】
以上にように、本実施形態によれば、行政施設の窓口に出向かなくても容易に公務文書を取得することが可能であるとともに、個人情報洩れ及び公務文書の偽造を防止することができる。又、公務文書の発行に対する発行費用を住民が選択することができるので、支払いの利便性を高めることができる。更に、公務文書を郵送してもらう前に、公務文書の発行に対する発行費用を申請者が知ることができるので、この点からも支払いの利便性を高めることができる。
【0063】
更に、上述した実施形態によれば、ユーザIDごとに申請者を一意に識別する個人識別情報を有しているので、公務文書の発行の申請を行う際に、携帯端末10に入力する情報として、ユーザの氏名、住所等を入力する必要がなくなるので、公務文書の発行の申請に関して利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る公務文書発行システムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1中の携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図3】図1中のWeb情報供給サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図3中のWebページデータベースに記憶されている各種ページの表示画面を示す図で、図4(a)はホームページの案内を示す説明図、図4(b)は証明書の発行申請の案内を示す説明図である。
【図5】図3中のWebページデータベースに記憶されている各種ページの表示画面を示す図で、図5(a)はサービス情報に認証エラーを示す説明図、図5(b)は手数料の内容を示す説明図である。
【図6】図3中の認証情報データベースに記憶されている認証情報データを示す説明図である。
【図7】図1中の公務文書発行サーバの構成を示すブロック図である。
【図8】図7中の登録印鑑データベースに記憶されている登録印鑑データの一例を示す説明図である。
【図9】図7中の住民基本台帳データベースに記憶されている住民基本台帳データの一例を示す説明図である。
【図10】各種公務文書の履歴データの例を示す図で、図10(a)は図7中の印鑑証明発行履歴データベースに記憶されている印鑑証明書発行履歴データの一例を示す説明図、図10(b)は図7中の住民票発行履歴データの一例を示す説明図である。
【図11】発行した各種公務文書の内容を示す図で、図11(a)は印鑑証明書の一例を示す説明図、図11(b)は住民票の一例を示す図である。
【図12】図1乃至図3に示す実施形態の全体的な動作を示すフローチャート(前半部分)である。
【図13】図1乃至図3に示す実施形態の全体的な動作を示すフローチャート(後半部分)である。
【図14】従来の行政機関窓口システムの構成を示すブロック図である。
【図15】従来の証明書発行システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0065】
10 携帯端末
20 公務文書作成システム
21 Web情報供給サーバ
22 公務文章発行サーバ
40 インターネット環境
101 申請情報取得部
102 公務文書発行申請部
103 支払い方法選択部
104 費用表示情報取得部
211 Webページ供給部(申請情報供給部、発行申請取得部、費用表示情報供給部)
212,222 記憶部
212a Webページデータベース
212b 認証情報データベース(認証情報記憶部)
213 認証部(認証手段)
214 手数料算出部(費用算出手段)
221 業務受付部
222a 登録印鑑データベース(作成データ記憶部)
222b 住民基本台帳データベース(作成データ記憶部)
222c 印鑑証明書発行履歴データベース
222d 住民票発行データベース
223 文書作成部
224 文書印刷部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
役所に装備された公務文書作成装置と、この公務文書作成装置に通信網を介して接続された住民側の端末装置とを備え、この端末装置からなされる住民票等の発行申請に対し前記公務文書作成装置が当該申請にかかる公務文書を作成し発行する公務文書発行システムにおいて、
前記公務文書作成装置が、前記端末装置から成される前記公務文書の発行申請にかかる申請者の認証情報を予め記憶した認証情報記憶部と、この認証情報記憶部に記憶されている認証情報に基づいて前記申請者が公務文書発行の適格者であるか否かを判定し認証する認証部と、適格者であると認証された場合に前記所定の認証情報に基づいて前記発行申請にかかる公務文書を作成する公務文書作成部とを備えていることを特徴とした公務文書発行システム。
【請求項2】
前記請求項1記載の公務文書発行システムにおいて、
前記申請者の認証情報はユーザID及びパスワードを含んでおり、前記認証情報記憶部は、前記ユーザID及びパスワードからなる認証情報以外に、当該ユーザIDごとに申請者を一意に識別する個人識別情報を予め記憶しており、
前記認証部は、前記端末装置から成される前記公務文書の発行申請にかかる申請者の認証情報が前記認証情報記憶部に記憶されているユーザID及びパスワードと一致するか否かで当該申請者が申請にかかる公務文書発行の対象者としての適格者であるか否かを認証するように構成されていることを特徴とする公務文書発行システム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載の公務文書発行システムにおいて、
認証情報記憶部に記憶されている前記認証情報は、申請人が予め任意に設定した内容のユーザID及びパスワードであることを特徴とした公務文書発行システム。
【請求項4】
前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の公務文書発行システムにおいて、
前記公務文書作成装置の認証部により前記申請者が公務文書を提供するに際しての適格者であると認証された場合に、当該認証された申請者のユーザIDに対応する個人識別情報を有するデータに基づいて、前記公務文書作成部が公務文書を作成することを特徴としる公務文書発行システム。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の何れか一つに記載の公務文書発行システムにおいて、
前記携帯端末は、前記公務文書の発行費用の支払い方法の内,予め特定された複数の支払い方法の内の一つを選択する支払い方法選択部を備え、
前記公務文書作成装置は、前記支払い方法選択部により選択された支払い方法に基づいて前記公務文書発行の費用の支払い法を前記申請者に指示し所定の費用の請求書を前記公務文書の作成と共に作成し発行する機能を備えていること特徴とする公務文書発行システム。
【請求項6】
請求項1乃至4記載の何れか一つに記載の公務文書発行システムにおいて、
前記携帯端末は、前記公務文書の発行費用にかかる情報を請求すると共に前記公務文書作成装置から送られて来る前記公務文書の発行費用にかかる情報を予め装備した表示部に表示する請求費用表示機能を備え、
前記公務文書作成装置は、前記携帯端末から請求された前記公務文書の発行費用を算定する費用算出機能と、算定された発行費用にかかる情報を対応する前記携帯端末に送信する費用情報送信機能とを備えていることを特徴とした公務文書発行システム。
【請求項7】
携帯端末から通信網を介してなされる住民票等の所定の公務文書の発行申請に対して当該申請に必要な申請書面情報を当該携帯端末に送信する申請書面情報送信工程と、
この送信した申請書面情報に基づいた公務文書発行申請に対して当該発行申請書に記載されている認証情報が役所の公務文書作成装置に予め登録されている前記携帯端末にかかる認証情報と同一か否かを判断する適格者認証工程と、
適格者であると認証された場合には予め記憶されている前記認証情報に対応した公務文書作成用のデータに基づいて前記申請にかかる公務文書を作成し発行する公務文書作成工程とを備えたことを特徴とする公務文書発行方法。
【請求項8】
前記請求項7に記載の公務文書発行方法において、
前記適格者認証工程の実行に先立って、前記役所の公務文書作成装置に前記携帯端末からの公務文書発行申請にかかる申請者が任意に特定したユーザIDとパスワード等を認証情報として予め前記役所の公務文書作成装置に登録する認証情報登録工程が設定されていることを特徴とした公務文書発行方法。
【請求項9】
携帯端末から役所に対して所定の公務文書の発行申請がなされた場合にこれを受信した公務文書作成装置が作動して当該申請にかかる公務文書を作成するための公務文書作成プログラムであって、
前記携帯端末から通信網を介してなされる住民票等の所定の公務文書の発行申請に対して当該申請に必要な申請書面情報を当該携帯端末に送信する申請書面情報送信処理、
この送信した申請書面情報に基づいた公務文書発行申請に対して当該発行申請書に記載されている認証情報が役所の公務文書作成装置に予め登録されている前記携帯端末にかかる認証情報と同一か否かを判断する適格者認証処理、
適格者であると認証された場合に予め記憶されている前記認証情報に対応した公務文書作成用のデータに基づいて前記申請にかかる公務文書を作成しする公務文書作成処理、
をコンピュータに実行させることを特徴とした公務文書作成プログラム。
【請求項10】
前記請求項9に記載の公務文書作成プログラムにおいて、
前記適格者認証処理の実行に先立って、前記役所の公務文書作成装置に前記携帯端末からの公務文書発行申請にかかる申請者が任意に特定したユーザIDとパスワード等を認証情報として予め前記役所の公務文書作成装置に登録する認証情報登録処理を、前記コンピュータに実行させることを特徴とした公務文書作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−66049(P2007−66049A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−252040(P2005−252040)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)