説明

再生装置

【課題】光ディスクのジッターが多くても等化ノイズによる等化エラーの少ないパーシャルレスポンス等化した再生信号が得られる再生装置を提供する。
【解決手段】光ディスクに記録されている信号の再生を行う際に発生する高帯域ノイズを除去するフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復調する再生装置において、再生信号から得られる基本周波数を整数倍した所定のクロック周波数で再生信号をサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段(A/D変換器4)と、再生信号を参照して再生信号の基本周波数の整数倍の所定のクロック周波数に設定する基準周波数設定部(PLL8)と、フィルタ手段のカットオフ周波数を所定のクロック周波数に基づいて、光ディスクから得られる再生信号の基本周波数に近い周波数とするローパスフィルタを生成する適応型等化回路部5と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は再生装置に係り、特に光ディスクの記録媒体から再生された信号を波形等化する適応等化回路を備えた再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク等の記録媒体から当該ランレングス制限符号を再生する再生装置では、再生信号の波形ひずみを除去するためにパーシャルレスポンス等化特性を持つトランスバーサルフィルタによる適応等化回路を用いる。
【0003】
このトランスバーサルフィルタによる適応等化回路を用いた再生装置が特許文献1に記載されている。
図5は特許文献1に記載されている従来の再生装置を説明するための図であり、図5(A)は従来の再生装置の構成を示し、図5(B)は従来の適応等化回路部のブロックを示す図である。そして、図6(A),(B)は従来の適応型等化回路部によるフィルタ特性を示す図である。図7は再生信号のサンプリングを示す図である。
【0004】
図5(A)に示すように、従来の再生装置は、ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク100と、光ディスク100にレーザ光L100を照射することにより反射光R100を得て受光しアナログの再生信号S100に変換する受光器PD101と、再生信号S100の直流分を阻止してアナログの再生信号S101を得る直流阻止回路部102と、再生信号S101をデジタルの再生信号D100に変換するA/D変換器103と、信号D100から波形ひずみを除去した等化出力信号D101を得る適応等化回路部104と、等化出力信号D101からビタビ復号などを用いて2値化するとともに光ディスクに記録されたランレングス制限のかかった変調を解いて復号再生信号D102を得る復号回路部105と、復号再生信号D102に含まれる誤りを訂正した出力信号Doutを生成する誤り訂正回路部106と、A/D変換器103と適応等化回路部104および復号回路部105で用いるサンプリングパルスf100を生成するPLL107と、から構成される。
【0005】
そして、図5(B)に示すように従来の適応等化回路部104は、サンプリングパルスf100を内部動作のチャネルクロックとして用い、再生信号D100から波形ひずみを除去した等化出力信号D101を得る遅延回路群からなるトランスバーサルフィルタ110と、等化出力信号D101を仮判定して理想目標値を仮判別値として算出した結果と等化出力信号D101との差分を等化エラー信号P6として出力する等化エラー生成仮判別回路111と、等化エラー信号P6および再生信号D100に基づきトランスバーサルフィルタ110のタップ係数T10,T11,T12,T13を更新するフィルタ係数更新回路114と、から構成される。
【0006】
次に、動作について説明する。
光ディスク100から得られた再生信号S100の直流分を阻止した再生信号S101をサンプリングパルスf100のパルス間隔でA/D変換しトランスバーサルフィルタ110で図示していない遅延回路群をf100のパルス間隔を基準にして複数の遅延時間ごとの再生信号を生成し、それぞれの遅延時間ごとの信号に対して、フィルタ係数T10,T11,T12,T13を各々乗算して、それらの乗算結果を加算することにより、再生信号D100から波形ひずみを除去した等化出力信号D101を得る。
【0007】
このとき、サンプリングパルスf100の周波数をfcとし、遅延回路の1つ置きにフィルタ係数を乗じたうえで加算すると、図6(A)のグラフに示す等化特性の周波数特性となり、fc/4の周波数を折り返し点とするフィルタ特性となる。そして、等化出力信号D101が等化エラー生成仮判別回路111における前述した理想目標値に近づくよう、これらのタップ係数T10,T11,T12,T13は等化出力信号D101からのフィードバックにより随時更新される。
【0008】
図6(A)に示される光ディスクの再生信号から得られる信号伝達系のMTFとグラフの等化特性とを掛け合わせると、図6(B)の出力信号となる。この出力信号特性は光ディスクに記録する際に定められたパーシャルレスポンスの特性と同等となるから、この出力信号を復調すれば良好な復調信号が得られる。
【特許文献1】特開2003−6989号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、例えばDVDなどの光ディスクから得られる再生信号はレーザ光のスポット径の影響などを受けて、図6(A)に示すfc/4以上の高域周波数の信号がほとんどないMTFの特性となることから、従来の適応等化回路は欠落した高域周波数成分を補償すべく、図6(A)の等化特性のようなfc/4以上の周波数を持ち上げる周波数特性になってしまう。しかし、どのように高域強調しても欠落した部分を回復させることはできないため、適応等化回路は無理やり目標特性に近くなるようなところにタップ係数を誤って擬似収束させてしまうことがある。さらに、回路的にも各係数は無制限の値がとれず、どこかの係数でリミッタがかかるため、その状態で等化エラーとしてつじつまが合う状態に陥り、本来の特性に戻れなくなる。
即ち、適応等化回路を通過した図6(A)に示すノイズレベルは図6(B)の斜線部に示すような等化ノイズレベルとなり点線で示すパーシャルレスポンスの領域内で出力信号より等化ノイズのレベルが高くなってしまう領域を生じていた。この領域部分では特にジッターにより等化ノイズが大きく変動するため等化エラーが多く発生すると言う問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、光ディスクのジッターが多くても等化ノイズによる等化エラーの少ないパーシャルレスポンス等化した再生信号が得られる再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明における第1の発明は、光ディスクに記録されている信号の再生を行う際に発生する高帯域ノイズを除去するフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復調する再生装置において、前記フィルタリング手段は、前記再生信号から得られる基本周波数を整数倍した所定のクロック周波数で前記再生信号をサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、前記再生信号を参照して前記再生信号の基本周波数の整数倍の前記所定のクロック周波数に設定する基準周波数設定部と、前記フィルタ手段のカットオフ周波数を前記所定のクロック周波数に基づいて、前記光ディスクから得られる前記再生信号の基本周波数に近い周波数とするローパスフィルタを生成する適応型等化回路部と、を備えたことを特徴とする再生装置を提供するものである。
本願発明における第2の発明は、記録媒体に記録されている信号を再生し、その再生信号をフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復調する再生装置において、前記フィルタリング手段は、前記再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、前記サンプリング後信号を遅延し、多段遅延タップ出力を得るとともに、前記多段遅延タップ出力のうち、偶数番目のみあるいは奇数番目のみを、可変制御タップ係数と乗算し、前記偶数番目のときは奇数番目をあるいは前記奇数番目のときは偶数番目を、前記可変制御タップ係数列から補間作成して得た補間タップ係数と乗算し、それらの各乗算結果を加算してフィルタリング後信号として出力するトランスバーサルフィルタと、前記フィルタリング後信号もしくは前記フィルタリング前信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と前記フィルタリング後信号との差分値をエラー信号として出力する仮判別回路と、前記エラー信号及び前記再生信号に基づき、前記トランスバーサルフィルタの偶数番目もしくは奇数番目のみの可変制御タップ係数を、前記エラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段とを有することを特徴とする再生装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光ディスクに記録されている信号の再生を行う際に発生する高帯域ノイズを除去するフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復調する再生装置において、フィルタリング手段は、再生信号から得られる基本周波数を整数倍した所定のクロック周波数で再生信号をサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、再生信号を参照して再生信号の基本周波数の整数倍の所定のクロック周波数に設定する基準周波数設定部と、フィルタ手段のカットオフ周波数を所定のクロック周波数に基づいて、光ディスクから得られる再生信号の基本周波数に近い周波数とするローパスフィルタを生成する適応型等化回路部と、を備えることにより、光ディスクのジッターが多くても等化ノイズによる等化エラーの少ないパーシャルレスポンス等化した再生信号を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明の実施形態に係る再生装置について図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態における再生装置のブロック図を示す図であり、(A)は再生装置の全体のブロック図を示し、(B)は(A)で示される適応等化回路部の詳細なブロック図を示す図である。
図2は、本発明の実施形態に係る適応等化回路部の周波数特性を示す図であり、(A)は信号伝達系のMTFと等化特性とノイズレベルを示す図であり、(B)は等化出力信号と等化ノイズレベルを示す図である。
図3は、本発明の実施形態に係る適応等化回路部の詳細なブロック図を示す図である。
図4は、本発明の実施形態に係る補間タップ演算回路のブロック図を示す図である。
【0014】
図1(A)に示すように、本発明の第1実施形態における再生装置は、ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク1と、レーザ光を光ディスク1に照射し反射光を受光して再生信号に変換するPD2と、再生信号の直流分を阻止する直流阻止回路部3と、再生信号をデジタル再生信号に変換するA/D変換器4と、デジタル再生信号を波形等化する適応等化回路部5と、波形等化されたデジタル再生信号をビタビ復号等の軟判定復号で2値化してからランレングス制限のかかった変調則を解く復号回路部6と、復号された再生信号の誤り訂正を行う誤り訂正回路部7と、A/D変換器4と適応等化回路部5および復号回路部6にサンプリングパルスf0を供給するPLL8と、から構成される。
【0015】
次に、動作について説明する。
PD2からレーザ光L0を光ディスク1に照射し反射光R0を受光して再生信号S0を得る。再生信号S0の直流分を直流阻止回路部3で阻止して得た再生信号S1をサンプリングパルスf0のタイミングでA/D変換器4によってサンプリングしてデジタル再生信号D0に変換する。サンプリングパルスf0を発生させるPLL8は、A/D変換器4の前のアナログ再生信号S1に基に動作させても良いし、A/D変換器4の後のデジタル再生信号D0を基にデジタルPLLで動作させても良い。
デジタル変換されたデジタル再生信号D0は、サンプリングパルスf0を内部動作のチャネルクロックとして使用する適応等化回路部5に入力され、トランスバーサルフィルタ14および補間タップ演算フィルタ15を経て加算回路16で合成して適応等化後信号D1となって出力される。適応等化回路部5では、適応等化後信号D1からの情報、例えば信号がゼロレベルをクロスするタイミング情報で、本来あるべき前後関係位置の信号を判断する仮判別回路17および本来の理想的な信号値を選択する目標値セレクタ18を動作させてから減算回路19で適応等化後信号D1との差分をとって等化エラー信号P2を得ることで、LMSと呼ばれるアルゴリズムでのフィードバック動作を実現している。つまり、等化器全体としては、想定した理想パーシャルレスポンス応答の信号位置および信号レベルに等化後出力を収束させるべく動作する。仮判別回路17で使う判断情報としては、正確な判断ができる品質であれば、適応等化前の信号でも良い。等化エラー信号P2は、トランスバーサルフィルタ14へ送られ等化タップ係数生成にて使用されるとともに、ここで生成された等化タップ係数を基に補間タップ演算フィルタ15用の等化タップ係数がさらに生成されて使用される。
【0016】
次に、適応等化後信号D1を復号回路部6に入力し、ビタビ復号器等を用いて2値化した後にランレングス制限のかかった変調則を解いて復号データD2を得る。その後、この復号データD2に含まれる誤り符号を誤り訂正回路7で訂正し、出力データDoutとして再生装置から出力する。
【0017】
次に本発明の実施形態に係る再生装置に用いられる適応等化回路部5について図1(B)、図3、図4を用いて詳細に説明する。
図1(B)に示す適応等化回路部5は、図3に示すようにサンプリングパルスf0でサンプリングし、遅延回路群より形成されるトランスバーサルフィルタ14と、トランスバーサルフィルタ14から遅延回路群による遅延信号と遅延回路群間のタップ信号を読み出して演算し補正フィルタリング信号D13を出力する補間タップ演算フィルタ15と、トランスバーサルフィルタ14から出力されるフィルタリング信号D14と補正フィルタリング信号D13を加算して適応等化後信号D1を出力する加算回路16と、適応等化後信号D1の所定のデータ値とタイミングから仮判別信号P0を生成する仮判別回路17と、仮判別信号P0から適応等化後信号D1の目標値P1を設定する目標値セレクタ18と、適応等化後信号D1と目標値P1とを減算して等化エラー信号P2を生成する減算回路19と、から構成される。
【0018】
図3に示す適応等化回路部5に用いるトランスバーサルフィルタ14は、遅延回路と乗算回路とタップ係数生成回路を一組とし、次の一組の間に遅延回路を挿入する形で複数組のタップ乗算回路を用意し、各乗算回路からの出力を合算する加算回路まで含めて構成する。図3に示すようにデジタル再生信号D0とエラー信号P2をタップ係数生成回路に入力してタップ係数K0を得る。このタップ係数K0を乗算回路でデジタル再生信号D0と乗算し加算回路に加える。加算回路には、デジタル再生信号D0を2段の遅延回路を経由させてから隣接のタップ係数生成回路で得たタップ係数K1とを乗算した結果も加えられる。以下同様にして、デジタル再生信号D0を遅延させた各信号とタップ係数K2,K3を乗算して加算回路に加えてフィルタリング信号D14を得る。トランスバーサルフィルタ14からはタップ係数K0,K1,K2,K3と遅延回路を一つ置きに経由してデジタル再生信号D0をそれぞれ遅延させた遅延信号D10,D11,D12を補間タップ演算回路50に加える。
【0019】
そして、図4に示す補間タップ演算部50は、タップ係数K0に補間関数F4,F5,F6を各々乗じた係数を出力する補間関数回路51と,タップ係数K1に補間関数F7,F8,F9を各々乗じた係数を出力する補間関数回路52と,タップ係数K2に補間関数F10,F11,F12を各々乗じた係数を出力する補間関数回路53と,タップ係数K3に補間関数F13,F14,F15を各々乗じた係数を出力する補間関数回路54と、
補間関数回路51,52,53,54から出力される係数のうち、
タップ係数K0,K1,K2,K3に補間関数F4,F7,F10,F13を各々乗じて得た係数を合算する加算回路55と、
タップ係数K0,K1,K2,K3に補間関数F5,F8,F11,F14を各々乗じて得た係数を合算する加算回路56と、
タップ係数K0,K1,K2,K3に補間関数F6,F9,F12,F15を各々乗じて得た係数を合算する加算回路57と、
加算回路55の出力と遅延信号D10を乗算して補間後信号C0を得る乗算回路58と、
加算回路56の出力と遅延信号D11を乗算して補間後信号C1を得る乗算回路59と、
加算回路57の出力と遅延信号D12を乗算して補間後信号C2を得る乗算回路60と、
から構成される。
【0020】
この補間タップ演算回路50によりトランスバーサルフィルタ14の周波数特性の改善が行われ、図2(A)に示すように、図6(A)に示す等化特性の周波数特性が、関数設定回路51,52,53,54の関数として基本的に補間関数sinx/xを用いることで、2段ごとのタップ係数生成回路が制御できるfc/4までの周波数成分のみ通過させて、fc/4を超える周波数成分を遮断するように変形できる。つまり、適応等化動作において、fc/4を超える周波数のノイズ成分による影響を少なく設定できる。
フィルタリングする信号も1サンプルごとの連続サンプル信号であるため、偶数番目からの等化と奇数番目からの等化で差が生じない。実際の補間はタップ数が限られているため、補間関数sinx/xをさらに変形した設定をもってしても理想的な急峻な遮断にまでは到らないが、図2(A)の等化特性に示すように実用的な遮断特性を持つ適応等化回路部の周波数特性を得ることが出来る。
【0021】
従って、図2(B)に示すようにパーシャルレスポンスに沿った等化出力信号が得られるととともに等化ノイズレベルもパーシャルレスポンス領域で等化出力信号以上とはならないから、例えば光ディスクのジッターが大きく周波数変動が大きくなっても等化エラーを生じる可能性を非常に低くすることができる。
【0022】
以上述べてきたように、本発明の実施形態に係る再生装置によれば、補間タップ演算フィルタを用いたフィルタリングによって、再生信号成分のない高域周波数成分を強調することなく、再生信号成分にひずみを生じさせたり高域周波数帯に発生するノイズを混入させたりしない最適な等化判定が行なえることから、波形等化制御を短時間で安定に行うことが出来、偶数サンプル列と奇数サンプル列で状態が異なるような規則的な再生信号に対しても等化制御が変動することのない安定した等化が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態における再生装置のブロック図を示す図であり、(A)は再生装置の全体のブロック図を示し、(B)は(A)で示される適応等化回路部の詳細なブロック図を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る適応等化回路部の周波数特性を示す図であり、(A)は信号伝達系のMTFと等化特性とノイズレベルを示す図であり、(B)は等化出力信号と等化ノイズレベルを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る適応等化回路部の詳細なブロック図を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る補間タップ演算回路のブロック図を示す図である。
【図5】従来の再生装置の構成を示す図であり、(A)は再生装置の全体のブロック図を示し、(B)は(A)で示される適応等化回路部の詳細なブロック図を示す図である。
【図6】従来の適応等化回路部の周波数特性を示す図であり、(A)は信号伝達系のMTFと等化特性とノイズレベルを示す図であり、(B)は等化出力信号と等化ノイズレベルを示す図である。
【図7】等化の対称となる再生信号の例を示す図である。
【符号の説明】
【0024】
1・・・光ディスク、2・・・PD、3・・・直流阻止回路部、4・・・A/D変換器(サンプリング手段)、5・・・適応等化回路部、6・・・復号回路部、7・・・誤り訂正回路部、8・・・PLL(基準周波数設定部)、14・・・トランスバーサルフィルタ、15・・・補間タップ演算フィルタ、16・・・加算回路、17・・・仮判別回路、18・・・目標値セレクタ、19・・・減算回路、50・・・補間タップ演算部、51,52,53,54・・・補間関数回路、55,56,57・・・加算回路、58,59,60・・・乗算回路



【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクに記録されている信号の再生を行う際に発生する高帯域ノイズを除去するフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復調する再生装置において、
前記フィルタリング手段は、
前記再生信号から得られる基本周波数を整数倍した所定のクロック周波数で前記再生信号をサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
前記再生信号を参照して前記再生信号の基本周波数の整数倍の前記所定のクロック周波数に設定する基準周波数設定部と、
前記フィルタ手段のカットオフ周波数を前記所定のクロック周波数に基づいて、前記光ディスクから得られる前記再生信号の基本周波数に近い周波数とするローパスフィルタを生成する適応型等化回路部と、
を備えたことを特徴とする再生装置。
【請求項2】
記録媒体に記録されている信号を再生し、その再生信号をフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復調する再生装置において、
前記フィルタリング手段は、
前記再生信号を所定のクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
前記サンプリング後信号を遅延し、多段遅延タップ出力を得るとともに、前記多段遅延タップ出力のうち、偶数番目のみあるいは奇数番目のみを、可変制御タップ係数と乗算し、前記偶数番目のときは奇数番目をあるいは前記奇数番目のときは偶数番目を、前記可変制御タップ係数列から補間作成して得た補間タップ係数と乗算し、それらの各乗算結果を加算してフィルタリング後信号として出力するトランスバーサルフィルタと、
前記フィルタリング後信号もしくは前記フィルタリング前信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と前記フィルタリング後信号との差分値をエラー信号として出力する仮判別回路と、
前記エラー信号及び前記再生信号に基づき、前記トランスバーサルフィルタの偶数番目もしくは奇数番目のみの可変制御タップ係数を、前記エラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段とを有することを特徴とする再生装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−268945(P2006−268945A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−84028(P2005−84028)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】