説明

再生装置

【課題】車両走行状態の変化に適応した形態の表示が行われる再生装置を提供する。
【解決手段】再生装置は、複数の静止画像データを所定の再生順序で再生する再生部17と、再生部17によって再生された静止画像データに対応する静止画像情報を再生順序に基づいて出力する出力制御部18と、を備える。出力制御部18は、車両が走行しているときに、静止画像情報の表示部1への出力を停止し、車両が走行している状態から停止している状態に変化したときに、当該出力の停止直前に出力されていた静止画像情報の表示部1への出力を再開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載され、複数の静止画像データを所定の順序で又はランダム(無作為)に順次再生する再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動画像データを再生可能な車両に搭載される再生装置(例えば、ナビゲーション装置、ディプレイ付きオーディオ装置等)では、運転者が運転に集中できるようにするために、動画像データを再生することによって得られる映像情報を、車両が走行しているときには出力せず、走行していないときに出力するように制御している(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、このように制御すると、車両が走行している状態と走行していない状態の繰り返しによって映像情報の出力が断片的になり、利用者にとって映像情報の内容が分かりづらいものとなってしまうのを防止するために、車両が走行しているときには映像情報は出力しないが、音声情報は継続して出力するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−244591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタルカメラ等で撮影された静止画像データを再生可能な再生装置においては、複数の静止画像データを所定の順序で又はランダムに順次再生し、静止画像情報を出力すること(スライドショー再生)が行われている。なお、以降、複数の静止画像データを所定の順序で順次再生したり、ランダム(無作為)に順次再生したりして出力することをスライドショー再生と表記する。
【0006】
スライドショー再生で再生される静止画像データは、音声データと関連付けられていないことから、車両が走行しているときは、映像情報は出力せずに音声情報のみを継続して出力するといった動画像データの再生の場合と同様の制御は行われない。すなわち、利用者は、車両が走行している間は、静止画像情報が出力されないため、画像情報の内容を確認することができない上に、前回出力されていた静止画像データの再生からどれだけ先の静止画像データの再生まで進んでしまったかを知ることができないため、前回出力されていた静止画像データの再生位置まで戻す操作を簡単には行うことができず、ユーザに煩雑な操作を要求するといった問題があった。
【0007】
本発明の目的は、車両走行状態の変化に適応した形態の表示が行われる再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による再生装置は、車両に搭載される再生装置であって、複数の静止画像データを所定の再生順序で再生する再生部と、再生部によって再生された静止画像データに対応する静止画像情報を再生順序に基づいて出力する出力制御部と、を備え、出力制御部は、前記車両が走行しているときに、前記静止画像情報の表示部への出力を停止し、前記車両が走行している状態から停止している状態に変化したときに、当該出力の停止直前に出力されていた静止画像情報の表示部への出力を再開することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車両の走行状態に基づいて静止画像データの再生を停止し、再度、静止画像データを再生する際には、停止した時点の状態から静止画像データの再生を再開するので、利用者にとって使いやすいスライドショー再生の機能を備えた再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態における再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】複数の静止画像情報の出力形式を設定するための表示部に設定画面の一例を示す図である。
【図3】記録媒体のフォルダの構成の一例を示す図である。
【図4】静止画像情報を所定の順序で出力する例を示す図である。
【図5】静止画像情報をランダムに出力する例を示す図である。
【図6】静止画像情報の出力の一例を示す図である。
【図7】静止画像情報を出力する他の例を示す図である。
【図8】「フォト再生」スイッチの表示の変更の一例を示す図である。
【図9】車両の走行状態に応じたオーディオ設定画面の変更を示す図である。
【図10】フォト再生スイッチのインジケータの点灯状態及び消灯状態の一例を説明するための図である。
【図11】フォト再生スイッチのインジケータの点灯状態及び消灯状態の遷移状態の一例を説明するための図である。
【図12】再生装置の処理フローを示す図である。
【図13】再生装置の処理フローを示す図である。
【図14】静止画像情報を所定の順序で出力する場合において表示時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。
【図15】静止画像情報をランダムに表示する場合において表示時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。
【図16】静止画像情報を所定の順序で出力する場合において切替時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。
【図17】後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチが選択された条件の下で、静止画像情報をランダムに表示する場合において、切替時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面を参照して、本発明における再生装置の一実施形態について説明する。本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態における再生装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す再生装置は、カーナビゲーション装置、ディスプレイ付きオーディオ装置等のように車両に搭載され、車両の前席に配置される表示部1と、ユーザ(例えば、運転者、同乗者等)が操作を行う際に使用するハードスイッチ等で構成される操作部2と、表示部1への画像情報の出力を制御する前席制御ユニット3と、車両の速度を検出するための車速パルスを発生する車速センサ4と、車両の現在位置を測定し、現在位置情報を取得するためのGPS受信部5と、AM放送、FM放送等のラジオ放送番組の電波を受信するラジオ受信部6と、SDメモリカード、USBメモリ等の記録媒体が挿入され、当該記録媒体に記録された写真等の静止画像データの読取りを行う読取部7と、車両の後席に配置される表示部8と、表示部8への画像情報の出力を制御する後席制御ユニット9と、ラジオ放送番組等の音声を出力するスピーカ10と、を備える。
【0013】
表示部1は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等によって構成される。前席制御ユニット3は、CPU11及び記憶部12を有し、CPU11は、モード管理部13と、出力禁止部14と、データ取得部15と、データ解析部16と、再生部17と、出力制御部18と、主制御部19と、を有し、記憶部12は、地図データのような各種機能に基づく画像データを格納したハードディスク(HD)やSDメモリカードなどの記憶媒体20と、読取部7が記録媒体から読み取った静止画像データ又は記憶媒体20に格納されたデータを一時的に記憶するキャッシュメモリ21と、表示部1に出力される静止画像情報に係る静止画像データ及び各種機能に基づく画像に係る機能画像データを記憶する表示用メモリ22と、を有する。
【0014】
モード管理部13は、表示部1のタッチパネル及び操作部2によって入力された各種の指示を主制御部19に伝える。出力禁止部14は、車速センサ4によって取得された車速パルスから導出された車速情報に基づいて、運転者が表示部1に出力された静止画像を注視しないようにするために、当該静止画像を表示部1に出力するのを禁止する指示を主制御部19に伝える。
【0015】
データ取得部15は、主制御部19からの命令に従って、読取部7が記録媒体から読み取った静止画像データをキャッシュメモリ21に渡すように指示したり、記憶媒体20に格納された各種データをキャッシュメモリ21に渡すように指示したりする。また、記録媒体から読み取った静止画像データが含まれるフォルダ及びファイルのリスト情報を作成し、キャッシュメモリ21を介してデータ解析部16へ当該リスト情報を渡すように指示する。
【0016】
データ解析部16は、主制御部19からの命令に従って、キャッシュメモリ21に記憶された静止画像データ又は各種データの内容(例えば、静止画像データのサイズ等)を解析し、静止画像データの再生方法を設定する。そして、データ取得部15によって送られたリスト情報の内容及び外部からの設定指示(表示部1のタッチパネル及び操作部2によって入力された設定指示)に基づいて、静止画像データの再生順序を設定する。
【0017】
再生部17は、主制御部19からの命令に従って、データ解析部16によって設定された再生順序で静止画像データを再生し、再生された静止画像データに係る静止画像情報を表示用メモリ22に格納する。また、再生部17は、データ解析部16によって解析された各種データを再生し、再生された各種データに係る各種情報を表示用メモリ22に格納する役割も果たす。
【0018】
出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、表示用メモリ22に格納された静止画像情報又は各種情報を表示部1に出力する。また、出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、表示部1への静止画像情報の出力を停止する際に、出力再開時の静止画像情報の番号(表示画像No)及び静止画像情報の再生モード(車両が走行を開始する直前の再生状態)を表示用メモリ22に記憶させる。さらに、出力制御部18は、表示部1への静止画像情報の出力を再開する際に、静止画像情報の再生モード(車両が走行を開始する直前の再生状態)及び表示用メモリ22に記憶された出力再開時の静止画像情報の番号(表示画像No)又はその次の番号(表示画像No+1)に対応する静止画像情報を、表示メモリ22から読み出す。
【0019】
主制御部19は、モード管理部13、出力禁止部14及びデータ解析部16からの命令、車速センサ4から入力される車速パルスに基づいて導出された車速情報並びにGPS受信部5から入力される車両の現在位置情報に基づいて、データ取得部15、データ解析部16、再生部17及び出力制御部18に命令を出し、ラジオ受信部6が受信したラジオ放送番組の音声をスピーカ10から出力するよう制御する。例えば、主制御部19は、車速センサ4から入力される車速パルスに基づいて導出された車速情報に基づいて、車両が走行している状態から停止している状態に変化し又は停止している状態から走行している状態に変化(走行状態が変化)したことを判断する。
【0020】
後席制御ユニット9は、主制御部19からの指令に基づいて表示部8への画像情報の出力を制御するものであり、CPU11と同様の構成を有するCPU24と、記憶部12と同様の構成を有する記憶部25と、を有する。また、表示部8は、表示部1と同様の構成を有する。
【0021】
図2は、複数の静止画像情報の出力形式を設定するための表示部に表示される設定画面の一例を示す図である。この設定画面は前席側の表示部1又は後部座席側の表示部8に表示される。図2に示すデジタルフォトフレーム設定画面Fにおいて、SDメモリカードから静止画像データを読み出すことを指示する読込みメディアの項目の「SD」スイッチ、USBメモリから静止画像データを読み出すことを指示する読込みメディアの項目の「USB」スイッチ、記録媒体に記録されたフォルダを参照先フォルダとして指定するか否かを指示する参照フォルダの項目の「指定する」スイッチ、複数の静止画像データを所定の順序又はランダム(無作為)に再生し、表示部へ出力する、すなわち、スライドショー再生を行うことを指示するスライドショーの項目の「する」スイッチ、スライドショー再生を行わないことを指示するスライドショーの項目の「しない」スイッチ、複数の静止画像データを所定の順序で再生することを指示する再生順序の項目の「標準」スイッチ、複数の静止画像データをランダムに再生することを指示する参照フォルダの項目の「ランダム」スイッチ、出力された静止画像情報を次に出力される静止画像情報に切り替える際の切替効果(例えば、フェードイン、フェードアウト、ブラインド、ボックス、ワイプなどの切替表示)及び、スライドショーの項目が「する」に設定されているときに、静止画像情報を継続して出力する出力時間(例えば、3秒間、5秒間、7秒間等)を設定する写真切替設定の項目の「設定する」スイッチ、後部座席側の表示部8に静止画像情報を出力することを指示する後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチ、後部座席側の表示部8に静止画像情報を出力しないことを指示する後席ディスプレイ接続の項目の「なし」スイッチ等が表示され、ユーザが各スイッチを指でタッチすることによって当該スイッチに関連する設定が指定される。また、タッチされたスイッチは強調して表示される。
【0022】
ここで、読み出される静止画像データの指定について説明する。参照フォルダの項目の「指定する」スイッチがタッチされない(指定されない)場合、参照先フォルダが指定されないため、記録媒体に記録された全てのフォルダに格納されている全ての静止画像データが読み出される。例えば、図3に示すように、記録媒体がフォルダA,B,Cを有し、フォルダAが静止画像データa1,a2,a3を有し、フォルダBが静止画像データb1,b2を有し、フォルダCが静止画像データc1,c2を有する場合、静止画像データa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の全てが読み出される。それに対し、参照フォルダの項目の「指定する」スイッチがタッチされた(指定された)場合、選択したフォルダ(例えば、図3のフォルダA,B)に格納されている静止画像データのみが読み出される。なお、参照先フォルダの選択は、例えば、設定画面Fとは別のフォルダ選択画面が表示され、このフォルダ選択画面上に表示されるスイッチを用いて選択される。なお、フォルダが指定された状態で、再度「指定する」スイッチをタッチすると、フォルダ選択画面が表示され、指定フォルダの変更が可能となる。
【0023】
次に、スライドショー再生における再生順序について説明する。スライドショーの項目の「する」スイッチ及び再生順序の項目の「標準」スイッチがタッチされた(指定された)場合、データ解析部16は、所定の再生順序、例えば、図4に示すようにa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の順番で静止画像データを再生するように再生順序を設定し、再生部17は、設定された再生順序で静止画像データを再生し、出力制御部18は、設定された再生順序で、再生された静止画像データに係る静止画像情報を表示部1へ出力する。なお、出力制御部18が所定の静止画像情報を出力している間に、再生部17は次に表示される静止画像データを再生する。例えば、出力制御部18が静止画像情報a1を出力している間に、再生部17は静止画像データa2を再生する。また、設定された再生順序で、静止画像データa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の全ての再生が完了すると、再生順序の一番目の静止画像データである静止画像データa1に戻り、再度、静止画像データをa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の順番で再生を行う。
【0024】
スライドショーの項目の「する」スイッチ及び再生順序の項目の「ランダム」スイッチがタッチされた(指定された)場合、データ解析部16は、ランダムな再生順序、例えば、図5に示すようにb2,a2,c1,a1,b1,a3,c2の順番で静止画像データを再生するように再生順序を設定し、再生部17は、設定された再生順序で静止画像データを再生し、出力制御部18は、設定された再生順序で、再生された静止画像データに係る静止画像情報を表示部1へ出力する。この場合も、出力制御部18が所定の静止画像情報を出力している間に、再生部17は次に表示される静止画像データを再生する。例えば、出力制御部18が静止画像情報b2を出力している間に、再生部17は静止画像データa1を再生する。また、静止画像データb2,a2,c1,a1,b1,a3,c2の全ての再生が完了すると、データ解析部16は、ランダムな再生順序、例えば、図5に示すようにa1,c1,b2,b1,a3,a2,c2の順番で静止画像データを再生するように再生順序を設定し、設定された再生順序で静止画像データの再生を行う。
【0025】
次に、通常再生における再生順序について説明する。スライドショーの項目の「しない」スイッチ及び再生順序の項目の「標準」スイッチがタッチされた(指定された)場合、静止画像情報が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の右側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、次の再生順序で設定されている静止画像情報が出力され、静止画像情報が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の左側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、前の再生順序で設定されている静止画像情報が出力される。例えば、図4に示すようにa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の順に表示順序を設定した場合、静止画像情報a2が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の右側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、静止画像情報a3が出力され、静止画像情報a2が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の左側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、静止画像情報a1が出力される。
【0026】
スライドショーの項目の「しない」スイッチ及び再生順序の項目の「ランダム」スイッチがタッチされた(指定された)場合、静止画像情報が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の右側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、設定された再生順序のうち、現在出力されている静止画像情報の次以降の再生順序で設定されている静止画像データが再生され、静止画像情報が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の左側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、再生順序の項目の「標準」を指定した際に設定される再生順序の一つ前の順序で設定される静止画像情報データが再生される。例えば、図5に示すようにb2,a2,c1,a1,b1,a3,c2の順に表示順序を設定した場合、静止画像情報a2が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の右側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、静止画像データc1,a1,b1,a3,c2のうちのいずれか一つがランダムに再生され、静止画像情報a2が表示部1に出力されている状態で表示部1の画面内の左側をタッチしたり、操作部2を操作したりすると、再生順序の項目の「標準」を指定した際に設定される再生順序の一つ前の順序で設定される静止画像データa1が再生される。なお、画面内の右側および左側をタッチしない場合は、現在出力されている静止画像情報が出力され続ける。
【0027】
図6は、静止画像情報の出力の一例を示す図である。図6に示されるオーディオ設定画面は各種メディアの設定画面を表示するためのタブ(例えば、AM、FM、CD/DVD、SD、TV、BT等の切替ボタン)を有している。タブを選択することによって、選択されたメディアの設定画面を表示する。図6では、AMのタブが選択され、AM放送設定画面A1が表示されている。このAM放送設定画面A1には、図2に示すデジタルフォトフレーム設定画面Fで設定した条件に従って静止画像データを再生し、表示部1と表示部8のうちの少なくとも一方に出力するための「フォト再生」スイッチが、ユーザによる指定可能に表示されている。この「フォト再生」スイッチは、AM放送、FM放送、CD/DVD等の音声のみを出力する音声メディアの設定画面に表示される。これにより、逐一、他の画面に切り替えることなく静止画像データを再生する操作を行うことができるため操作性の良い再生装置を提供することが可能となる。そして、車両が走行していない状態(例えば、駐停車状態)において、ユーザが「フォト再生」スイッチをタッチする(指定する)と、静止画像データ(図6に示す例では、静止画像データa1)の再生が行われ、再生された静止画像データに係る静止画像情報が表示部1に出力される。
【0028】
図7は、静止画像情報を出力する他の例を示す図である。図7では、車両が走行していない状態(例えば、駐停車状態)において、ユーザが「フォト再生」スイッチをタッチする(指定する)と、静止画像データ(図7に示す例では、静止画像データa1)の再生が行われ、再生された静止画像データに係る静止画像情報が、各種メディアの設定画面を表示するためのタブとともに表示部1に表示される。これにより、静止画像情報を出力しているときであっても、静止画像情報の出力を停止する操作を行うことなく、他のメディアの設定画面を表示させることができるため操作性の良い再生装置を提供することが可能となる。
【0029】
図8は、「フォト再生」スイッチの表示の変更の一例を示す図である。図2に示すデジタルフォトフレーム設定画面Fにおいて、後席ディスプレイ接続の項目の「なし」スイッチから、後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチに切り替わると、AM放送設定画面A1に示されるようにインジケータIを有していない「フォト再生」スイッチから、AM放送設定画面A2に示されるようにインジケータIを有する「フォト再生」スイッチに切り替わる。インジケータIは、表示部8に静止画像情報が出力される場合に点灯する。すなわち、インジケータIは、表示部1及び表示部8に静止画像情報が出力される場合及び表示部8のみに静止画像情報が出力される場合、表示部1のみに静止画像情報が出力される場合には点灯し、表示部1及び表示部8の両方に静止画像情報が出力されない場合には消灯する。
【0030】
このように、後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチが選択されたときに、インジケータIを有する「フォト再生」スイッチを表示することによって、後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチと後席ディスプレイ接続の項目の「なし」スイッチのいずれが選択しているかを、デジタルフォトフレーム設定画面Fに画面を切り替えることなく知ることができる。また、インジケータIの点灯状態を確認することによって、車両が走行している状態であっても、静止画像データが再生されていることを認知することができると共に、表示部8に静止画像情報が出力されていることも認知することが可能となる。
【0031】
図9は、車両の走行状態に応じたオーディオ設定画面の変更を示す図である。図2に示すデジタルフォトフレーム設定画面Fにおいて、後席ディスプレイ接続の項目の「なし」スイッチが選択されている条件において、車両が走行していない状態(例えば、駐停車状態)のときには、例えば、AM放送設定画面A1に「フォト再生」スイッチが表示されており、この「フォト再生」スイッチをタッチする(指定する)ことによって静止画像情報が表示部1に出力される。そして、車両が走行を開始すると、AM放送設定画面A3に示されるようにトーンダウンした「フォト再生」スイッチに表示が切り替わり、「フォト再生」スイッチをタッチしても(指定しても)静止画像情報は表示部1に出力されない。AM放送設定画面A3に示すようにトーンダウンした「フォト再生」スイッチの表示に切り替えることによって、車両が走行している状態(走行状態)のときには静止画像情報を表示部1に出力できないことを視覚的に知ることができる。そして、車両が停止すると、トーンダウンした「フォト再生」スイッチは、車両が走行を開始する前の状態に戻り、「フォト再生」スイッチをタッチする(指定する)ことによって静止画像情報が表示部1に出力される。
【0032】
図10は、フォト再生スイッチのインジケータの点灯状態及び消灯状態の一例を説明するための図である。上述したように、表示部1及び表示部8の両方に静止画像情報が出力されない場合、表示部1には、インジケータIが消灯された「フォト再生」スイッチを表示したオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、黒画面が表示される。
【0033】
そして、インジケータIが消灯した状態で「フォト再生」スイッチをタッチすると、インジケータIが点灯し、車両が走行していない状態であれば、表示部1に、静止画像情報が出力され、車両が走行している状態であれば、表示部1に、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示される。また、表示部8には、車両が走行していない状態及び車両が走行している状態のいずれの場合であっても静止画像情報が出力される。
【0034】
一方、インジケータIが点灯した状態で「フォト再生」スイッチをタッチすると、インジケータIが消灯し、表示部1には、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、黒画面が表示される。
【0035】
なお、表示部1に静止画像情報を出力しないときには、操作部2等の操作に応じて又自動で地図情報等を表示部1に出力する構成であってもよい。また、表示部8に静止画像情報を出力しないときには、表示部8の画面を、黒画面以外の画像情報(例えば、テレビジョンの画像)を出力することもできる。
【0036】
図11は、フォト再生スイッチのインジケータの点灯状態及び消灯状態の遷移状態の一例を説明するための図である。この場合、「フォト再生」スイッチは、表示部1での静止画像情報の出力が行われているか否かを示すインジケータI1及び表示部8での静止画像情報の出力が行われているか否かを示すI2を有する。
【0037】
インジケータI1とインジケータI2のいずれも消灯した状態である場合、表示部1には、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、黒画面が表示される。すなわち、表示部1と表示部8のいずれにも静止画像情報が出力されない。
【0038】
インジケータI1とインジケータI2のいずれも消灯した状態において「フォト再生」スイッチをタッチすると、インジケータI1のみ点灯する。すなわち、インジケータI1は点灯するが、インジケータI2は消灯したままであり、表示部1には、車両が走行していない状態であれば静止画像情報が出力され、車両が走行している状態であれば、静止画像情報は出力されず、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、黒画面が表示される。すなわち、表示部8には静止画像情報が出力されない。
【0039】
インジケータI1は点灯した状態であるがインジケータI2は消灯した状態において「フォト再生」スイッチをタッチすると、インジケータI2が点灯する。すなわち、インジケータI1とインジケータI2の両方が点灯した状態となり、表示部1には、車両が走行していない状態であれば静止画像情報が出力され、車両が走行している状態であれば、静止画像情報は出力されず、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、車両が走行していない状態及び車両が走行している状態のいずれの場合であっても静止画像情報が出力される。
【0040】
インジケータI1とインジケータI2の両方が点灯した状態において「フォト再生」スイッチをタッチすると、インジケータI1のみ消灯する。すなわち、インジケータI1は消灯するが、インジケータI2が点灯したままであり、表示部1には、車両の走行状態には関係なく静止画像情報は出力されず、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、車両が走行していない状態及び車両が走行している状態のいずれの場合であっても静止画像情報が出力される。
【0041】
インジケータI1は消灯した状態であるがインジケータI2は点灯した状態において「フォト再生」スイッチをタッチすると、インジケータI2が消灯する。すなわち、インジケータI1とインジケータI2の両方が消灯した状態となり、表示部1には、車両の走行状態には関係なく静止画像情報は出力されず、例えば、AM放送設定画面のようなオーディオ設定画面が表示され、表示部8には、黒画面が表示される。
【0042】
なお、表示部1に静止画像情報を出力しないときには、操作部2等の操作に応じて又は自動で地図情報等を表示部1に出力する構成であってもよい。また、表示部8に静止画像情報を出力しないときには、表示部8の画面を、黒画面以外の画像情報(例えば、テレビジョンの画像)を出力することもできる。さらに、テレビジョン放送の映像データのような動画像データに係る動画像情報を表示部1又は表示部8の少なくとも一方に表示する際には、上記で説明した「フォト再生」スイッチと同様に、「動画像再生」スイッチを設け、この「動画像再生」スイッチにインジケータI1,I2を設けることもできる。
【0043】
図12及び図13は、再生装置の処理フローを示す図である。図12及び図13に示す処理フローは、主にCPU3がROM(図示せず)に予め記憶されたプログラムに従って再生装置内の各構成要素と協働して各機能が実行される。但し、以下の説明では、CPU11によって実行される各機能は、CPU11に含まれる各構成部が実行するものとして記載する。図12及び図13に示す処理フローは、デジタルフォトフレーム設定画面Fで、後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチが選択された条件の下で、「フォト再生」スイッチがタッチされたときに開始され、「フォト再生」スイッチが再度タッチされるまで繰り返し実行される。なお、デジタルフォトフレーム設定画面Fで「なし」スイッチが選択された条件の下でも同様の処理フローが実行される。
【0044】
先ず、出力禁止部14は、車両が走行している状態であるか否かを判断する(ステップS1)。そして、出力禁止部14によって、車両が走行している状態であると判断された場合(ステップS1のYes)、主制御部19は、車両の走行状態に変化が生じたか否かを検出する(ステップS2)。そして、主制御部19によって、車両が停止している状態(例えば、車両が駐車した状態、車両が停車した状態)から走行している状態に変化していない、すなわち、車両の走行状態に変化が生じていないことが検出された場合(ステップS2のNo)、この処理を終了する。
【0045】
それに対し、主制御部19によって、車両が停止している状態から走行している状態に変化した、すなわち、車両の走行状態に変化が生じたことが検出された場合(ステップS2のYes)、出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、表示部1への静止画像情報の出力を再開する際にどの画像情報を出力するかを特定するために、出力再開時の静止画像情報の番号(表示画像No)を表示用メモリ22に記憶させる(ステップS3)。ここで、表示用メモリ22に記憶される静止画像情報の番号の一例として、現在出力されている静止画像情報の番号(表示画像No)である。
【0046】
次に、出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、静止画像情報の再生モード(車両が走行を開始する直前の再生状態)を表示用メモリ22に記憶させ(ステップS4)、出力制御部18は、表示部1への静止画像情報の出力を停止し(ステップS5)、処理を終える。なお、ステップS5において、出力制御部18は、切替効果中に停止を行ったか否かについての情報も表示用メモリ22に記憶させる。ここで、再生モードは識別情報を有しており、この識別情報は、車両が走行する直前の静止画像情報の再生状態が、通常の画像出力中か、切替効果中かを識別するための情報である。
【0047】
一方、表示禁止部14によって、車両が走行している状態ではないと判断された場合(ステップS1のNo)、主制御部19は、車両の走行状態に変化が生じたか否かを検出する(ステップS6)。そして、主制御部19によって、車両が走行している状態から停止している状態に変化していない、すなわち、車両の走行状態に変化が生じていないことが検出された場合(ステップS6のNo)、この処理を終了する。
【0048】
それに対し、主制御部19によって、車両が走行している状態から停止している状態に変化した、すなわち、車両の走行状態に変化が生じたことが検出された場合(ステップS6のYes)、出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、静止画像情報の再生モード(前回車両が走行を開始した直前の再生状態)を表示用メモリ22から読み出し(ステップS7)、切替効果中に静止画像の出力の停止が行われたか否か判断する(ステップS8)。
【0049】
出力制御部18によって、切替効果中に静止画像の出力の停止が行われていないと判断された場合(ステップS8のNo)、出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、表示用メモリ22に記憶された出力再開時の静止画像情報の番号(表示画像No)を読み出し(ステップS9)、この静止画像情報の番号(表示画像No)に対応する静止画像情報を表示部1へ出力し(ステップS10)、この処理を終了する。ここでは、例えば、車両が走行を開始したときに出力されていた静止画像情報の番号(表示画像No)が表示用メモリ22に記憶された場合、この静止画像情報の番号(表示画像No)に対応する静止画像情報から出力を再開するように構成されている。
【0050】
それに対し、切替効果中に静止画像の出力の停止を行ったと判断された場合(ステップS8のYes)、出力制御部18は、主制御部19からの命令に従って、表示用メモリ22に記憶された出力再開時の静止画像情報の番号に基づいて、この静止画像情報の番号の次の番号(表示画像No+1)を読み出し(ステップS11)、この静止画像情報の番号(表示画像No+1)に対応する静止画像情報を表示部1へ出力し(ステップS10)、この処理を終了する。ここでは、例えば、車両が走行を開始したときに出力されていた静止画像情報の番号(表示画像No)が表示用メモリ22に記憶された場合、この静止画像情報の番号(表示画像No)の次の番号に対応する静止画像情報から出力を再開するように構成されている。
【0051】
図12及び図13に示す処理フローによれば、通常の出力状態(所定の表示時間、例えば、7秒間)において静止画像情報の出力が停止された場合、この静止画像情報から出力を再開し、一方、切替効果中の出力状態(所定の切替時間、例えば、2秒間)において静止画像情報の出力が停止された場合、この静止画像情報の次の順番の静止画像情報から出力を再開する。また、静止画像情報の次の順番は、所定の再生順序に基づき特定される。
【0052】
図14は、静止画像情報を所定の順序で出力する場合において表示時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。この場合、静止画像情報は、図4に示すようにa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の順に表示されるものとする。
【0053】
例えば、静止画像情報a3が表示時間T(例えば、7秒間)で表示部1に表示されると、切替時間t(例えば、2秒)かけて切替処理が行われた後、所定の再生順序に基づき、次の静止画像情報b1が表示部1に表示される。ここで、切替処理の一例を説明する。切替処理において、静止画像情報a3から静止画像情報b1に切り替わる際、切替時間t中は、表示部1において、静止画像情報a3はフェードアウトし、フェードアウトした静止画像情報a3’から切替画像B(例えば、黒画像)に切り替わり、その後、切替画像B(例えば、黒画像)から、フェードインした静止画像情報b1’に切り替わり、そして、静止画像情報b1が表示される。
【0054】
そして、出力制御部18は、現在出力されている静止画像情報b1が、表示時間T経過する前に、静止画像情報の出力を停止する指示を受け付けた場合、例えば、静止画像情報b1が表示時間Tより短い時間T’(例えば、1秒間)で表示部1に表示されたときに、静止画像情報b1の表示部1への表示を停止する指示を受けた場合、表示部1への静止画像情報b1の出力は停止され、表示部1には他の画像情報が出力される。ここで、他の画像情報として、例えば、車両が走行状態にあるような場合は、地図情報Mが表示される。そして、出力制御部18は、静止画像情報b1の出力を開始する指示を受け付けたら、静止画像情報b1を、表示時間Tで表示部1に表示する。ここで、静止画像情報の出力を再開したときにおける静止画像情報が出力される時間は、表示時間Tに限定されず、表示時間Tのうち静止画像情報の出力を停止する前までに出力した時間T’(例えば、1秒間)を除いた残りの時間T−T’(この場合、6秒間)で出力する構成であってもよい。
【0055】
そして、静止画像情報の出力を再開したら、静止画像情報b1を表示時間Tで表示部1に表示し、切替時間t(例えば、2秒)で切替処理が行われた後、所定の再生順序に基づき、次の静止画像情報b2が表示部1に表示時間Tで表示される。なお、切替処理において、静止画像情報b1から静止画像情報b2に切り替わる際、切替時間t中は、表示部1において、静止画像情報b1はフェードアウトし、フェードアウトした静止画像情報b1’から切替画像B(例えば、黒画像)に切り替わり、その後、切替画像B(例えば、黒画像)から、フェードインした静止画像情報b2’に切り替わり、そして、静止画像情報b2が表示される。また、本実施形態の構成では、切替効果として「フェード」を記載したが、これに限定されることなく「ボックス」や「スライドイン」「ワイプ」等、ユーザの任意で選択して実行することが可能である。
【0056】
図15は、静止画像情報をランダムに表示する場合において表示時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。この場合、静止画像情報は、図5に示すようにb2,a2,c1,a1,b1,a3,c2の順に表示されるものとする。
【0057】
例えば、静止画像情報c1が表示時間T(例えば、7秒間)で表示部1に表示されると、切替時間t(例えば、2秒)かけて切替処理が行われた後、ランダムに設定された再生順序に基づき、次の静止画像情報a1が表示部1に表示される。ここで、切替処理の一例を説明する。切替処理において、静止画像情報c1から静止画像情報a1に切り替わる際、切替時間t中は、表示部1において、静止画像情報c1はフェードアウトし、フェードアウトした静止画像情報c1’から切替画像B(例えば、黒画像)に切り替わり、その後、切替画像B(例えば、黒画像)から、フェードインした静止画像情報a1’に切り替わり、そして、静止画像情報a1が表示される。
【0058】
そして、出力制御部18は、現在出力されている静止画像情報a1が、表示時間T経過する前に、静止画像情報の出力を停止する指示を受け付けた場合、例えば、静止画像情報a1が表示時間Tより短い時間T’(例えば、1秒間)で表示部1に表示されたときに、静止画像情報a1の表示部1への表示を停止する指示を受けた場合、表示部1への静止画像情報a1の出力は停止され、表示部1には他の画像情報が出力される。ここで、他の画像情報として、例えば、車両が走行状態にあるような場合は、地図情報Mが表示される。そして、出力制御部18は、静止画像情報a1の出力を開始する指示を受け付けたら、静止画像情報a1を、表示時間Tで表示部1に表示する。ここで、静止画像情報の出力を再開したときにおける静止画像情報が出力される時間は、表示時間Tに限定されず、表示時間Tのうち静止画像情報の出力を停止する前までに出力した時間T’(例えば、1秒間)を除いた残りの時間T−T’(この場合、6秒間)で出力する構成であってもよい。
【0059】
そして、静止画像情報の出力を再開したら、静止画像情報a1を表示時間Tで表示部1に表示し、切替時間t(例えば、2秒)で切替処理が行われた後、所定の再生順序に基づき、次の静止画像情報b1が表示部1に表示時間Tで表示される。なお、切替処理において、静止画像情報a1から静止画像情報b1に切り替わる際、切替時間t中は、表示部1において、静止画像情報a1はフェードアウトし、フェードアウトした静止画像情報a1’から切替画像B(例えば、黒画像)に切り替わり、その後、切替画像B(例えば、黒画像)から、フェードインした静止画像情報b1’に切り替わり、そして、静止画像情報b1が表示される。また、本実施形態の構成では、切替効果として「フェード」を記載したが、これに限定されることなく「ボックス」や「スライドイン」「ワイプ」等、ユーザの任意で選択して実行することが可能である。
【0060】
図16は、静止画像情報を所定の順序で出力する場合において切替時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。この場合、静止画像情報は、図4に示すようにa1,a2,a3,b1,b2,c1,c2の順に表示されるものとする。
【0061】
例えば、静止画像情報a3が表示時間T(例えば、7秒間)で表示部1に表示されると、切替時間t(例えば、2秒)かけて切替処理が行われた後、所定の再生順序に基づき、次の静止画像情報b1が表示部1に表示される。そして、出力制御部18は、静止画像情報a3から静止画像情報b1への切替処理が実行されているときにおいて、切替時間tが経過する前に、静止画像情報の出力を停止する指示を受け付けた場合、例えば、切替時間tより短い時間t’(例えば、1秒間)の切替処理が行われたときに、静止画像情報の表示部1への表示を停止する指示を受けた場合、表示部1への静止画像情報の出力は停止され、表示部1には他の画像情報が出力される。ここで、他の画像情報として、例えば、車両が走行状態にあるような場合は、地図情報Mが表示される。そして、出力制御部18は、静止画像情報の出力を開始する指示を受け付けたら、所定の再生順序において静止画像情報a3の次の順番に設定されている静止画像情報b1を、表示時間Tで表示部1に表示する。ここで、静止画像情報の出力を再開したときの静止画像情報が出力される時間は、表示時間Tに限定されず、表示時間Tのうち静止画像情報の出力を停止する前までに出力した時間T’を除いた残りの時間(時間T−T’)で出力する構成であってもよい。
【0062】
図17は、後席ディスプレイ接続の項目の「あり」スイッチが選択された条件の下で、静止画像情報をランダムに表示する場合において、切替時間中に静止画像情報の出力を停止した場合を説明するための図である。この場合、静止画像情報は、図5に示すようにb2,a2,c1,a1,b1,a3,c2の順に表示されるものとする。
【0063】
例えば、静止画像情報c1が表示時間T(例えば、7秒間)で表示部1に表示されると、切替時間t(例えば、2秒間)かけて切替処理が行われた後、ランダムで設定された再生順序に基づき、次の静止画像情報a1が表示部1に表示される。そして、出力制御部18は、静止画像情報c1から静止画像情報a1への切替処理が実行されているときにおいて、切替時間tが経過する前に、静止画像情報の出力を停止する指示を受け付けた場合、例えば、切替時間tより短い時間t’(例えば、1秒間)の切替処理が行われたときに、静止画像情報の表示部1への表示を停止する指示を受けた場合、表示部1への静止画像情報の出力は停止され、表示部1には他の画像情報が出力される。ここで、他の画像情報として、例えば、車両が走行状態にあるような場合は、地図情報Mが表示される。そして、出力制御部18は、静止画像情報の出力を開始する指示を受け付けたら、ランダムでの再生順序において静止画像情報c1の次の順番に設定されている静止画像情報a1を、表示時間Tで表示部1に表示する。ここで、静止画像情報の出力を再開したときの静止画像情報が出力される時間は、表示時間Tに限定されず、表示時間Tのうち静止画像情報の出力を停止する前までに出力した時間T’を除いた残りの時間(時間T−T’)で出力する構成であってもよい。
【0064】
図14〜17で説明する例において、静止画像情報の出力がフェードアウトして切替画像に切り替わり、切替画像から次の静止画像情報の出力にフェードインすることによって静止画像情報の切替を行う場合について説明したが、静止画像データの切替を他の方法によって行うこともでき、例えば、切替効果を有しない切替表示を行うように、静止画像情報をそのまま切替画像に切り替え、切替画像から次の静止画像情報にそのまま切り替えることによって静止画像情報の切替を行うこともできる。
【0065】
上述したように、現在出力されている静止画像情報が、所定の条件によって出力が停止された後、当該出力が再開されたら、当該出力の停止の直前に出力されていた静止画像情報から再度出力を開始するため、ユーザにとって使いやすい再生装置を提供することが可能となった。また、複数の静止画像情報を所定時間毎に切り替えて出力する再生装置において、静止画像情報の切替処理の最中に、静止画像情報の出力が停止された場合には、当該出力が開始されたとき、当該出力の停止の直前に出力されていた静止画像情報の次に出力される順番に設定されている静止画像情報から出力を再開するため、より一層ユーザにとって使いやすい再生装置を提供することが可能となった。
【符号の説明】
【0066】
1,8 表示部
2 操作部
3 前席制御ユニット
4 車速センサ
5 GPS受信部
6 ラジオ受信部
7 読取部
9 後席制御ユニット
10 スピーカ
11,23 CPU
12,24 記憶部
13 モード管理部
14 出力禁止部
15 データ取得部
16 データ解析部
17 再生部
18 出力制御部
19 主制御部
20 記憶媒体
21 キャッシュメモリ
22 表示用メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される再生装置であって、
複数の静止画像データを所定の再生順序で再生する再生部と、
前記再生部によって再生された静止画像データに対応する静止画像情報を前記再生順序に基づいて出力する出力制御部と、
を備え、
前記出力制御部は、前記車両が走行しているときに、前記静止画像情報の表示部への出力を停止し、前記車両が走行している状態から停止している状態に変化したときに、当該出力の停止直前に出力されていた静止画像情報の表示部への出力を再開することを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、出力している前記静止画像情報を切り替える切替処理中に、前記静止画像情報の表示部への出力が停止された場合、前記再生順序に基づき、当該出力の停止直前に出力されていた静止画像情報の次の順番の静止画像情報を表示部への出力する請求項1に記載の再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−235271(P2012−235271A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101838(P2011−101838)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】