説明

冷媒蒸気圧縮システムの容量調整

二酸化炭素冷媒蒸気圧縮システムおよびその動作方法が提供されている。冷媒蒸気圧縮システムは、主冷媒回路に配置される圧縮装置、冷媒放熱用熱交換器および冷媒吸熱用熱交換器と、主冷媒回路と冷媒の流れとして並列の関係となるように配置された圧縮装置用アンローダ回路と、を備えている。全負荷では、主冷媒回路は開いており、アンローダ回路は閉じている。容量を調整するために、コントローラは、主冷媒回路が開いており、かつアンローダ回路が閉じている第1の期間における第1のサイクルでの動作と、主冷媒回路が閉じており、かつアンローダ回路が開いている第2の期間における第2のサイクルでの動作との間で動作を切り換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、冷媒蒸気圧縮システムに関し、特に、遷臨界サイクルで動作する二酸化炭素冷媒を使用した輸送冷凍用冷媒蒸気圧縮システムを含む冷媒蒸気圧縮システムの容量を効率的に調整することに関する。
【背景技術】
【0002】
冷媒蒸気圧縮システムは、当技術分野においては周知であり、輸送冷凍システムにおいても、生鮮製品を輸送するために、トラック、トレーラ、コンテナ等の温度制御貨物スペースへ供給する空気の冷却に広く用いられている。また、冷媒蒸気圧縮システムは、生鮮食品を貯蔵する低温室や冷却展示用陳列棚に冷却空気を供給する、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、レストラン、あるいは他の商業施設に関連した商業用冷凍システムにおいても一般に用いられている。さらに、冷媒蒸気圧縮システムは、住宅、オフィスビル、病院、学校、レストラン、あるいは他の施設における温度調整される快適領域へ供給する空気の調和のために広く用いられている。一般に、上記のような冷媒蒸気圧縮システムは、コンプレッサと、空冷式コンデンサと、エバポレータと、冷媒の流れとしてエバポレータの上流側でかつコンデンサの下流側に配置され、一般には感温式膨張弁または電子膨張弁である膨張装置と、を備える。これらの基本的な冷媒システムの構成要素は、冷媒閉回路として、冷媒ラインによって互いに接続されるとともに、周知の冷媒蒸気圧縮サイクルに応じて配置されている。
【0003】
伝統的に、この冷媒蒸気圧縮システムの殆どは、亜臨界冷媒圧力で動作する。亜臨界範囲で動作する冷媒蒸気圧縮システムには、一般に、通常のフロン冷媒、例えば、これに限定するものではないが、R22のようなヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)が充填され、R134a、R410A、R407Cのようなヒドロフルオロカーボン(HFC)がさらに一般的である。現在の市場では、HFC冷媒に代えて空調装置や輸送冷凍システムに使用するために、二酸化炭素のような「自然」冷媒に注目が集まっている。しかしながら、二酸化炭素は臨界温度が低いので、冷媒として二酸化炭素を充填した冷媒蒸気圧縮システムの多くは、遷臨界圧力方式で動作するように設計されている。例えば、遷臨界サイクルで動作する輸送用冷媒蒸気圧縮システムは、周囲空気の温度が二酸化炭素の臨界温度である31.1℃(88°F)を超過する環境で動作する空冷式の冷媒放熱用熱交換器を備えており、この冷媒蒸気圧縮システムは、さらに、コンプレッサの吐出側の圧力が二酸化炭素の臨界圧力である7.38MPa(1070psi)を超過する環境でも動作することが必要である。遷臨界サイクルで動作する冷媒蒸気圧縮システムでは、エバポレータは、亜臨界範囲の冷媒温度および冷媒圧力で動作するが、冷媒放熱用熱交換器は、コンデンサとしてではなく、むしろガスクーラとして動作するとともに、冷媒の臨界点を超える冷媒温度および冷媒圧力で動作する。
【0004】
輸送冷凍の用途では、冷媒蒸気圧縮システムは、プルダウンモードおよび設定値制御モードで動作可能であることが必要とされている。冷媒蒸気圧縮システムは、生鮮製品を輸送するのに望ましい貯蔵温度を著しく超過した生鮮製品が貨物スペースに積み込まれたときに、プルダウンモードで動作する。例えば、一般に、果物や野菜が、採取現場からトラック、トレーラおよび複合一貫輸送用コンテナの貨物貯蔵スペースへ直接に積まれる。したがって、製品が積まれたときの周囲温度から、輸送に望ましい貯蔵温度、一般に、冷蔵食品の場合は約1〜5℃(約34〜40°F)、冷凍食品の場合は0℃(32°F)未満へ貨物貯蔵スペース内の製品の温度を迅速に低下させることが望ましい。このため、貨物貯蔵スペースから冷媒蒸気圧縮システムのエバポレータを通して循環する空気を十分に冷却し、貨物貯蔵スペースの製品温度を迅速に低下させるように、全負荷動作で十分な容量を備えたものに冷媒蒸気圧縮システムを設計する必要がある。
【0005】
しかし、一旦、貨物貯蔵スペースが、輸送される特定の貨物を輸送するのに望ましい貯蔵温度へ低下した後は、冷媒蒸気圧縮システムは、設定値制御モードで動作する。この動作モードでは、冷媒蒸気圧縮システムは、貨物貯蔵スペースに貯蔵された特定の製品に望ましい輸送温度と等しい設定温度から比較的狭いプラス/マイナスの範囲内に、貨物貯蔵スペースの温度を維持する必要がある。製品を過度に冷却することを防止するために、貨物貯蔵スペースから循環する空気を過度に冷却しないように、全負荷でのシステムの冷媒容量よりも実質的に少ない冷媒容量で冷媒蒸気圧縮システムを動作する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴は、冷媒蒸気圧縮システムが、冷媒圧縮装置と、冷媒放熱用熱交換器と、膨張装置と、冷媒吸熱用熱交換器と、を主冷媒回路において冷媒の流れとして直列に配置してなり、さらに、圧縮装置と関連して動作するアンローダ回路を備えていることである。第1の流れ制御装置が、主冷媒回路において冷媒の流れとして圧縮装置の冷媒吐出口の下流側でかつ冷媒放熱用熱交換器の上流側に配置されている。アンローダ回路は、主冷媒回路において冷媒の流れとして冷媒吐出口の下流側でかつ第1の流れ制御装置の上流側の第1の位置と連通した入口と、主冷媒回路において冷媒の流れとして冷媒吸熱用熱交換器の下流側でかつ圧縮装置の冷媒吸入口の上流側の第2の位置と連通した出口と、を備えたアンローダ回路用冷媒ラインと、該アンローダ回路用冷媒ラインに配置されたアンローダ回路用流れ制御装置と、を有している。冷媒蒸気圧縮システムは、第1の流れ制御装置およびアンローダ回路用流れ制御装置と関連して動作するコントローラをさらに備えている。コントローラは、圧縮装置がロードサイクルで動作する第1の動作モードと、圧縮装置がアンロードサイクルで動作する第2の動作モードとの間で冷媒蒸気圧縮システムを切り換えるように作動する。
【0007】
コントローラは、第1の動作モードにおいて、ロードサイクルで冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、閉位置にアンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、開位置に第1の流れ制御装置を位置決めする。また、コントローラは、第2の動作モードにおいて、アンロードサイクルで冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、開位置にアンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、閉位置に第1の流れ制御装置を位置決めする。第1の動作モードでは、コントローラは、膨張装置を調整することもできる。第2の動作モードでは、コントローラは、閉位置に膨張装置を位置決めすることもできる。
【0008】
1つの実施例では、冷媒蒸気圧縮システムは、主冷媒回路において冷媒の流れとして冷媒吸熱用熱交換器の下流側でかつ圧縮装置の冷媒吸入口の上流側に配置された第2の流れ制御装置をさらに備えている。本実施例では、アンローダ回路用冷媒ラインの出口は、主冷媒回路において冷媒の流れとして第2の流れ制御装置の下流側でかつ圧縮装置の吸入口の上流側の第2の位置と連通している。本実施例では、コントローラは、第1の動作モードにおいて、ロードサイクルで冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、閉位置にアンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、開位置に第1の流れ制御装置および第2の流れ制御装置の各々を位置決めする。また、コントローラは、第2の動作モードにおいて、アンロードサイクルで冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、開位置にアンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、閉位置に第1の流れ制御装置および第2の流れ制御装置の各々を位置決めする。
【0009】
また、本発明の他の特徴は、冷媒圧縮装置と、冷媒放熱用熱交換器と、膨張装置と、冷媒吸熱用熱交換器と、を主冷媒回路において冷媒の流れとして直列の構成で配置してなる冷媒蒸気圧縮システムの容量を調整する方法が提供されており、この方法が、第1の期間の間、ロードサイクルで圧縮装置を動作するステップと、第2の期間の間、アンロードサイクルで圧縮装置を動作するステップと、ロードサイクルでの動作とアンロードサイクルでの動作との間で、圧縮装置の動作を反復して切り換えるステップと、を含むことである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の冷媒蒸気圧縮システムの第1の例示的な実施例を示した概略図である。
【図2】本発明の冷媒蒸気圧縮システムの第2の例示的な実施例を示した概略図である。
【図3】本発明の冷媒蒸気圧縮システムの第3の例示的な実施例を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1〜3を参照すると、冷媒蒸気圧縮システム10は、生鮮製品を輸送するための冷凍コンテナ、トレーラまたはトラックの温度制御貨物スペース200の冷却と組み合わせて本明細書で説明される。しかし、この冷媒蒸気圧縮システムは、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、レストラン、あるいは他の商業施設に関連した冷却展示用陳列棚または低温室への冷却空気の供給、もしくは、住宅、オフィスビル、病院、学校、レストラン、あるいは他の施設における温度調整される快適領域へ供給する空気の調和と組み合わせて用いることもできる。冷媒蒸気圧縮システム10は、関連して動作するモータ30によって駆動される圧縮装置20と、冷媒放熱用熱交換器40と、冷媒吸熱用熱交換器50と、を備えており、これらの構成要素は、冷媒閉回路として、種々の冷媒ライン2,4,6によって冷媒の流れとして直列の構成で接続されている。さらに、エバポレータ50と関連して動作する膨張装置55が、冷媒ライン4において、冷媒の流れとして冷媒放熱用熱交換器40の下流側でかつ冷媒吸熱用熱交換器50の上流側に配置されている。図1〜3に示した冷媒蒸気圧縮システム10の実施例では、膨張装置55は、電子膨張弁である。しかし、図2に示した実施例では、膨張装置55は、感温式膨張弁、もしくはキャピラリチューブのような固定オリフィス装置であり、ソレノイド弁のような2つの位置を有した開/閉制御弁53に対し冷媒の流れとして直列に配置されている。
【0012】
冷媒蒸気圧縮システム10が亜臨界サイクルで動作する場合は、例えば、R22のような一般的なヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、またはR134a、R410A、R407Cのようなヒドロフルオロカーボン(HFC)が充填されている場合、もしくは、二酸化炭素冷媒が充填されていてコンプレッサの吐出側の圧力が二酸化炭素の臨界圧力である7.38MPa(1070psi)よりも低い状態で動作するときには、冷媒放熱用熱交換器40は、亜臨界圧力範囲で動作し、冷媒蒸気のためのコンデンサとして機能する。しかし、冷媒蒸気圧縮システム10が遷臨界サイクルで動作する場合、例えば、二酸化炭素冷媒が充填されていてコンプレッサの吐出側の圧力が二酸化炭素の臨界圧力を超過した状態で動作するときには、冷媒放熱用熱交換器40は、超臨界圧力で動作し、冷媒蒸気クーラとして機能し、二酸化炭素冷媒蒸気を凝縮するように動作することはない。冷媒放熱用熱交換器40のチューブ列42としては、例えば、プレートフィン・ラウンドチューブ型熱交換コイルや、フィン・ミニチャネルまたはマイクロチャネルフラットチューブ型熱交換器のようなフィン・マルチチャネルチューブ熱交換器からなるフィン・チューブ型熱交換器を備えることができる。冷媒が冷媒放熱用熱交換器40を通過するときに、冷媒は、チューブ列42の熱交換チューブを通流し、第2の流体、一般には外気である周囲空気と熱交換し、この第2の流体は、冷媒放熱用熱交換器40のチューブ列42と関連して動作する空気移動装置45、例えば、1つまたは複数のファンによってチューブ列42を通して引き込まれる。
【0013】
冷媒蒸気圧縮システム10が、亜臨界サイクルまたは遷臨界サイクルのいずれで動作するにしても、冷媒回路において冷媒の流れとして膨張装置55の下流側に配置された冷媒吸熱用熱交換器50は、常に、亜臨界圧力で動作し、液体冷媒のためのエバポレータとして機能する。冷媒が冷媒吸熱用熱交換器50を通過するときには、冷媒は、チューブ列52の熱交換チューブを通流し、調和すべき空気、一般に、温度制御環境から引き込まれ該環境に戻される空気と熱交換し、この空気は、冷媒吸熱用熱交換器50のチューブ列52と関連して動作する空気移動装置55によってチューブ列52を通して引き込まれる。これにより、空気は、冷却され、冷媒は、加熱されて気化する。冷媒吸熱用熱交換器50のチューブ列52としては、例えば、プレートフィン・ラウンドチューブ型熱交換コイルや、フィン・ミニチャネルまたはマイクロチャネルフラットチューブ型熱交換器のようなフィン・マルチチャネルチューブ熱交換器からなるフィン・チューブ型熱交換器を備えることができる。
【0014】
圧縮装置20は、冷媒を圧縮し、かつ、後述するように冷媒回路に冷媒を循環させるように機能する。圧縮装置20は、図1および図2に示したように、1つの段からなる単一のコンプレッサとすることができ、該コンプレッサは、例えば、スクロールコンプレッサ、往復動型コンプレッサ、ロータリコンプレッサ、スクリューコンプレッサおよび遠心コンプレッサである。しかし、圧縮装置20は、少なくとも、低圧圧縮段および高圧圧縮段を有した多段圧縮装置とすることもできることを理解されたい。このとき、冷媒の流れは、図3に示したように、低圧圧縮段から高圧圧縮段へと通流する。上記の実施例では、複数の段からなる圧縮装置は、複数の段からなる単一のコンプレッサ、例えば、スクロールコンプレッサ、あるいは段状の圧縮ポケットを有したスクリューコンプレッサ、あるいは少なくとも第1のシリンダ列および第2のシリンダ列を有した往復動型コンプレッサ、あるいは冷媒の流れの関係としてコンプレッサの上流側の吐出口とコンプレッサの下流側の吸入口とを直列に接続する一対の段からなるコンプレッサとすることができる。
【0015】
圧縮装置20の圧縮機構と関連して動作する駆動モータ30は、一定周波数の電力供給源からの電力で動作する定速モータとすることができる。圧縮装置20は、該圧縮装置20の吸入口と連通している冷媒ライン6を通してエバポレータ50から冷媒蒸気を吸入圧力で受け、かつ該圧縮装置20の吐出口と連通している冷媒ライン2を介して冷媒放熱用熱交換器40へと吐出圧力で吐出する。流れ制御装置65は、冷媒ライン6において冷媒の流れとしてエバポレータ50の下流側でかつ圧縮装置20の吸入口の上流側に配置されている。さらに、流れ制御装置75が、冷媒ライン2において冷媒の流れとして圧縮装置20の吐出口の下流側でかつ冷媒放熱用熱交換器40の上流側に配置されている。流れ制御装置65,75の各々は、少なくとも、冷媒が流れ制御装置を通して通流することができる全開位置と、冷媒が流れ制御装置を通して通流することができない全閉位置と、に選択的に位置決めされ得る。1つの実施例では、流れ制御装置65,75の各々は、開位置および閉位置の2つの位置を有したソレノイド弁である。
【0016】
図3を参照すると、冷媒蒸気圧縮システム10の第3の実施例では、主冷媒回路が、該主冷媒回路と関連して動作するエコノマイザ回路を備えている。エコノマイザ回路は、エコノマイザ冷媒ライン14、エコノマイザ膨張装置73、エコノマイザ熱交換器70およびエコノマイザ流れ制御弁95を備えている。エコノマイザ冷媒ライン14は、主冷媒回路の冷媒ライン4と圧縮プロセスの中間圧力段とを連通させている。エコノマイザ熱交換器70は、第1の冷媒流路72および第2の冷媒流路74を有した冷媒対冷媒の熱交換器とすることができる。第1の冷媒流路72は、主冷媒回路の冷媒ライン4において冷媒の流れとして冷媒放熱用熱交換器40の冷媒出口の下流側でかつ膨張装置55の上流側に位置している。第2の冷媒流路74は、エコノマイザ冷媒ライン14に位置している。エコノマイザ膨張装置73は、電子膨張弁、感温式膨張弁または固定オリフィス流れ計量装置とすることができ、エコノマイザ冷媒ライン14において冷媒の流れとして冷媒対冷媒の熱交換器70における第2の流路74の上流側に配置されている。エコノマイザ流れ制御弁95は、2つの位置を有した開/閉ソレノイド弁とすることができ、エコノマイザ冷媒ライン14においてエコノマイザ熱交換器70の第2の流路74の下流側に配置されている。主冷媒回路の作動時には、コントローラ100は、通常実施されているように、エコノマイザ流れ制御弁95を選択的に開閉してエコノマイザ回路をオン・オフし、エコノマイザ冷却サイクルと非エコノマイザ冷却サイクルとを切り換えることができる。膨張装置73が電子膨張弁である場合には、エコノマイザ流れ制御弁95を無くすことができ、コントローラ100は、電子膨張弁を開閉し、エコノマイザ回路をオン・オフすることができる。
【0017】
冷媒蒸気圧縮システム10は、さらに、コンプレッサ用アンローダ回路を有しており、このアンローダ回路は、アンローダ冷媒ライン8と、該冷媒ライン8に配置されたアンローダ弁85と、を備えている。ここで、アンローダ冷媒ライン8は、冷媒回路の冷媒ライン2と冷媒回路の冷媒ライン6とを接続しており、アンローダ弁85は、コンプレッサ用アンローダ回路のアンローダ冷媒ライン8を通して通流する冷媒の流れを制御するように動作する。1つの実施例では、アンローダ弁85は、開位置および閉位置の2つの位置を有したソレノイド弁である。アンローダ冷媒ライン8は、圧縮装置20と流れ制御弁75との間の位置、即ち冷媒の流れとして圧縮装置20の吐出口の下流側でかつ流れ制御弁75の上流側の位置において、冷媒ライン2から分岐しており、流れ制御弁65と圧縮装置20との間の位置、即ち冷媒の流れとして流れ制御弁65の下流側でかつ圧縮装置20の吸入口の上流側の位置において、冷媒ライン6から分岐している。したがって、アンローダ制御弁85が開位置に位置決めされているときには、冷媒蒸気は、圧縮装置20の吐出口からアンローダ冷媒ライン8を通して圧縮装置20の吸入口へと直接に戻される。
【0018】
冷媒蒸気圧縮システム10は、さらに、冷媒ライン6,2,8の各々に配置された冷媒制御装置65,75,85の各々と関連して動作するコントローラ100を備えており、コントローラ100は、開位置と閉位置とに各流れ制御装置を選択的に位置決めする。また、コントローラ100は、温度センサ101によって、冷却媒体として冷媒放熱用熱交換器40へと通流する周囲空気の温度を監視し、温度センサ201によって、温度制御貨物貯蔵スペース200内の空気および/または製品の温度を監視し、システム全体の選択された位置に配置されるコントローラ100と関連して動作する種々のセンサによって、様々なシステム動作パラメータを監視する。例えば、図1〜3に示した例示的な実施例では、温度センサ103および圧力センサ104が、吸入側の冷媒温度および冷媒圧力をそれぞれ検出するために設けられ、温度センサ105および圧力センサ106が、吐出側の冷媒温度および冷媒圧力をそれぞれ検出するために設けられている。圧力センサは、一般的な圧力センサ、例えば、圧力変換器とすることができ、温度センサは、一般的な温度センサ、例えば、熱電対やサーミスタとすることができる。
【0019】
コントローラ100は、冷媒蒸気圧縮システム10の動作を制御し、流れ制御装置65,75,85を選択的に位置決めし、エコノマイザ流れ制御弁95がある場合はこれも選択的に位置決めする。また、コントローラ100は、圧縮装置20の圧縮機構を駆動するコンプレッサ用駆動モータ30の動作を制御するとともに、ファン44,54と関連して動作するファンモータ(図示せず)の各々を制御することにより、ファン44,54の動作も制御する。コントローラ100は、貨物貯蔵スペース200内の空気および/または製品の検出された温度と、貨物貯蔵スペース200内に貯蔵された製品を輸送している間の望ましい貯蔵温度を示す設定温度との比較に基づいて、望ましい動作モードを決定する。スペース200へ製品を積んだ後の冷媒蒸気圧縮システム10の初期の起動時のように、貨物貯蔵スペース200内の製品の温度が設定温度から数度以上を超過しているときには、コントローラ100は、プルダウンモードとして、冷媒蒸気圧縮システム10を大容量で動作させる。しかし、貨物貯蔵スペース200内の製品の温度が設定温度の所定の範囲内にあるときには、コントローラ100は、設定値制御モードとして、冷媒蒸気圧縮システム10をより少ない容量で動作させる。
【0020】
プルダウンモードで冷媒蒸気圧縮システム10を動作させるために、コントローラ100は、冷媒がアンローダ回路の冷媒ライン8を通して循環せずに、主冷媒回路の冷媒ライン2,4,6を通して循環するように、アンローダ弁85を閉じるとともに、吸入側の流れ制御弁65および吐出側の流れ制御弁75の双方を開く。コントローラ100は、温度制御スペース内の空気や製品の温度を示す、温度制御スペース200からエバポレータへと流入する空気の検出された温度に応答して、固定流路面積弁、例えば、固定オリフィスソレノイドバルブであるアンローダ回路用制御装置85を選択的に開く。しかし、コントローラ100は、アンローダ回路用制御装置85を開く時期を決定する際に、他のシステムパラメータを使用することもできることを理解されたい。
【0021】
図1および図3に示した実施例では、プルダウンモードにおいて、コントローラ100は、圧縮装置20の吸入側において、センサ103,104の各々によって検出された吸入側の冷媒温度または冷媒圧力に応答して、電子膨張弁55を通る流路の流路面積を変化させることによって、エバポレータ50へと通流する冷媒の流れを調整する。吸入側の圧力が過度に低下する場合には、システムが過度に多い容量を供給していることになる。図3に示した実施例では、プルダウンモードにおいて、コントローラ100は、エコノマイザ流れ制御弁95を選択的に開閉することによって、非エコノマイザ冷却サイクルでの動作と、エコノマイザ冷却サイクルでの動作とを選択的に切り換えている。
【0022】
コントローラ100は、冷媒蒸気圧縮システム10の冷却容量を制御する必要があるときには、圧縮装置20の負荷を軽減することができる。例えば、貨物貯蔵スペース200内の空気および/または製品の検出された温度が、貨物貯蔵スペース200内に貯蔵された製品を輸送するのに望ましい温度を示す設定温度から数度の範囲内に低下したときに、コントローラ100は、プルダウンモードから設定値制御モードへと動作を切り換える。このために、コントローラ100は、アンローダ冷媒ライン8に配置された流れ制御装置85を開き、同時に、主冷媒回路に配置された流れ制御弁65,75の両方を閉じ、エコノマイザ流れ制御弁95がある場合はこれも閉じる。流れ制御装置85が開いているときには、圧縮装置20から吐出された冷媒蒸気は、アンローダ冷媒ライン8を通して圧縮装置20の吸入側に直接に戻り、これにより、圧縮装置20の負荷が軽減される。アンローダ回路を通した圧縮装置20のこのような負荷の軽減は、コンプレッサの吐出側の高い冷媒温度または冷媒圧力に応答しても実施され得る。
【0023】
設定値制御モードで冷媒蒸気圧縮システムを動作させるために、コントローラ100は、圧縮装置20に選択的にロード状態またはアンロード状態にすることによって、冷媒蒸気圧縮システム10の冷却容量を調整する。コントローラ100は、短期間の間、アンローダ流れ制御装置を交互に開き、または閉じ、かつ同時に流れ制御装置65,75を閉じ、または開くことによって、冷媒蒸気圧縮システム10の冷却容量を調整する。つまり、コントローラ100は、流れ制御装置65,75を開き、かつアンローダ流れ制御装置85を閉じることによって、第1の期間の間、ロードサイクルでシステム10を動作し、流れ制御装置65,75を閉じ、かつアンローダ流れ制御装置85を開くことによって、第2の期間の間、アンロードサイクルでシステム10を動作する。
【0024】
冷媒蒸気圧縮システム10の代替の実施例では、流れ制御装置65を無くすことができる。このとき、膨張装置55が、図1に示したような膨張弁55である場合には、コントローラ100は、アンローダ流れ制御装置85が開いているとき、即ちシステムがアンロードサイクルで動作しているときに、膨張弁55を閉じている。しかし、アンローダ流れ制御装置が閉じており、かつ流れ制御装置75が開いているロードモードでシステム10が動作しているときには、コントローラ100は、エバポレータ50の冷媒の流れを制御するように、膨張装置55の開きを調整する。しかし、膨張装置55が、感温式膨張弁57または固定オリフィス装置であり、図2に示したような制御弁53と組み合わせて使用される場合には、コントローラは、アンローダ流れ制御装置85が開いているとき、即ちシステムがアンロードサイクルで動作しているときには、流れ制御弁53を閉じている。システムがロードモードで動作するときには、感温式膨張弁57は、温度バルブ59によって検出されたエバポレータ50を出た冷媒蒸気の温度に応答して、通常の方法でエバポレータ50へと通流する冷媒の流れを制御する。ここで、温度バルブ59は、一般に、エバポレータ50の出口の下流側に取り付けられている。
【0025】
圧縮装置20は、ロードサイクル中でもアンロードサイクル中でも動作し続ける。しかし、アンロードサイクル中には、圧縮装置20から吐出した冷媒蒸気が圧力低下が最小限のアンローダ回路を通して圧縮装置20の吸入口へ戻るので、圧縮装置20は、吸入側から吐出側へと圧力を増加させることはない。アンロードサイクル中に流れ制御装置75が閉じているときには、主冷媒回路の高圧側における冷媒の逆流が防止される。むしろ、冷媒は、冷媒放熱用熱交換器40から膨張装置55を通して冷媒吸熱用熱交換器50へと低速で通流し続ける。アンロードサイクルでのシステム10の動作中に、冷媒の逆流を防止するために、コントローラ100は、流れ制御装置75だけでなく流れ制御装置65(流れ制御装置65が無い場合は、膨張弁55または流れ制御弁53)も閉じ、エコノマイザ流れ制御弁95がある場合はこれも閉じる。逆流の結果として、冷媒回路内における高圧側(つまり、冷媒の流れとして膨張弁55の上流側)の圧力と低圧側(つまり、冷媒の流れとして膨張弁55の下流側)の圧力とが等しくなるときのように、主冷媒回路内の冷媒のかたまりを再分配する必要がないので、動作中に冷媒の逆流を防止することにより、アンロードサイクルからロードサイクルへの動作の迅速かつ効率的な切換が促進される。
【0026】
コントローラ100は、アンロードサイクル中に、エバポレータ用ファン54も動作し続けるように制御し、これにより、空気が、貨物貯蔵スペース200からエバポレータ50の熱交換コイル52を通って循環し続ける。したがって、全負荷で動作しているときのシステムよりも非常に少ない冷却容量で動作しているにもかかわらず、この空気による冷却は、アンロードサイクルでの冷媒蒸気圧縮システム10の動作中でさえも継続される。第1の期間におけるロードサイクルでの動作と第2の期間におけるアンロードサイクルでの動作との間で、冷媒蒸気圧縮システム10の動作を反復して切り換えることにより、設定値制御動作モード中の時間平均したシステムの全体的な冷却容量が、プルダウン動作モード中に全負荷で動作しているときのシステム10の冷却容量よりも小さくなる。同様に、アンロードサイクル中に圧縮装置20が消費する電力が、プルダウン動作モード中に全負荷で動作しているときに圧縮装置20が消費する電力よりも小さくなる。アンロードサイクル中に圧縮装置20をオフにせずに作動し続けると、コンプレッサを始動させる回数が減少することによりコンプレッサが早期に劣化する可能性が減少し、圧縮装置の期待耐用年数が延長され、さらに、起動中にモータが非効率的に作動することにより生じるエネルギの消費も緩和される。
【0027】
このように、冷媒蒸気圧縮システム10は、冷媒の流れとして並列に配置された主冷媒回路およびアンローダ回路を備えている。システムがロードサイクルで動作しているときには、冷媒は、主冷媒回路を通して、圧縮装置20から冷媒放熱用熱交換器40、膨張装置55および冷媒吸熱用熱交換器50へと通流し、圧縮装置20へ戻る。ロードサイクルでは、アンローダ回路は、冷媒の流れに対し閉じている。システムがアンロードサイクルで動作しているときには、主冷媒回路は冷媒の流れに対し閉じており、冷媒は、冷媒放熱用熱交換器40、膨張装置55および冷媒吸熱用熱交換器50をバイパスして、アンローダ回路を通して圧縮装置20の吐出口から圧縮装置20の吸入口へ戻る。
【0028】
全負荷での動作では、コントローラ100は、流れ制御装置65,75の両方を開き、同時にアンローダ流れ制御装置85を閉じる。これにより、主冷媒回路は、冷媒の流れに対し開いており、アンローダ回路は、冷媒の流れに対し閉じている。部分負荷での動作では、コントローラ100は、最初に、第1の期間の間、ロードサイクルで圧縮装置20を動作し、次に、第2の期間の間、アンロードサイクルで圧縮装置20を動作し、以後、ロードサイクルでの動作とアンロードサイクルでの動作との間で、圧縮装置20の動作を反復して切り換えることによって、冷媒蒸気圧縮システム10の容量を調整する。
【0029】
図1〜3に示した実施例は、冷媒蒸気圧縮システムの主冷媒回路に並列に接続された圧縮装置用アンローダ回路の用途を例示的に示したものであり、限定的に示したものではない。主冷媒回路が、他の一般的な構成要素および関連した冷媒回路を有することができることを理解されたい。例えば、主冷媒回路は、1つの圧縮段から冷媒クーラを通して他の圧縮段へと冷媒を通流させるために、圧縮装置と関連して動作する段間冷却回路を備えることもできる。
【0030】
コントローラ100は、電気コントローラ、例えば、マイクロプロセッサ・コントローラ、もしくは冷媒蒸気圧縮システムの動作の制御と組み合わせて一般に使用される形式の他のコントローラとすることができる。例えば、輸送冷凍の用途では、コントローラ100は、米国、ニューヨーク州シラキュースに所在のキャリア・コーポレーションによって提供されている、MicroLinkTMシリーズのマイクロプロセッサ・コントローラ、例えば、ML2型、ML2iおよびML3型とすることができる。しかし、コントローラ100について上述された機能を実行することができるあらゆるコントローラが、本発明の冷媒蒸気圧縮システムに使用でき、本発明の方法を実施するのに使用できることを理解されたい。
【0031】
上記の記述は、本発明の例示に過ぎない。当業者であれば、本発明の真意および特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の修正および変更が、本明細書において特に説明した本発明やこれと同等なものになされ得ることが理解できるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主冷媒回路において冷媒の流れとして直列に配置される、冷媒吐出口および冷媒吸入口を有した冷媒圧縮装置と、該冷媒圧縮装置から受けた高圧冷媒を冷却媒体と熱交換させるための冷媒放熱用熱交換器と、低圧冷媒を加熱媒体と熱交換させるための冷媒吸熱用熱交換器と、
前記主冷媒回路において前記冷媒放熱用熱交換器の下流側でかつ前記冷媒吸熱用熱交換器の上流側に配置された膨張装置と、
前記主冷媒回路において冷媒の流れとして前記冷媒圧縮装置の冷媒吐出口の下流側でかつ前記冷媒放熱用熱交換器の上流側に配置された第1の流れ制御装置と、
前記冷媒圧縮装置と関連して動作するアンローダ回路であって、前記主冷媒回路において冷媒の流れとして冷媒吐出口の下流側でかつ前記第1の流れ制御装置の上流側の第1の位置と連通した入口と、冷媒の流れとして前記冷媒吸熱用熱交換器の下流側でかつ前記圧縮装置の冷媒吸入口の上流側の第2の位置と連通した出口と、を備えたアンローダ回路用冷媒ラインを有し、前記冷媒ラインに配置されたアンローダ回路用流れ制御装置を備えてなるアンローダ回路と、
前記第1の流れ制御装置および前記アンローダ回路用流れ制御装置と関連して動作するコントローラであって、前記冷媒圧縮装置がロードサイクルで動作する第1の動作モードと、前記冷媒圧縮装置がアンロードモードで動作する第2の動作モードとの間で冷媒蒸気圧縮システムを切り換えるように作動するコントローラと、
を備えた冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項2】
前記第1の動作モードで前記冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、閉位置に前記アンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、開位置に前記第1の流れ制御装置を位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記第1の動作モードで前記膨張装置を調整することを特徴とする請求項2に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記第2の動作モードで前記冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、開位置に前記アンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、閉位置に前記第1の流れ制御装置を位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記第2の動作モードで閉位置に前記膨張装置を位置決めすることを特徴とする請求項4に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項6】
前記主冷媒回路において冷媒の流れとして前記冷媒吸熱用熱交換器の下流側でかつ前記圧縮装置の冷媒吸入口の上流側に配置された第2の流れ制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記第1の動作モードで前記冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、閉位置に前記アンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、開位置に前記第1の流れ制御装置および前記第2の流れ制御装置の各々を位置決めすることを特徴とする請求項6に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記第1の動作モードで前記膨張装置を調整することを特徴とする請求項7に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記第2の動作モードで前記冷媒蒸気圧縮システムを動作するように、開位置に前記アンローダ回路用流れ制御装置を位置決めし、閉位置に前記第1の流れ制御装置および前記第2の流れ制御装置の各々を位置決めすることを特徴とする請求項6に記載の冷媒蒸気圧縮システム。
【請求項10】
冷媒圧縮装置と、冷媒放熱用熱交換器と、膨張装置と、冷媒吸熱用熱交換器と、を主冷媒回路において冷媒の流れとして直列の構成で配置してなる冷媒蒸気圧縮システムの容量を調整する方法であって、
第1の期間の間、ロードサイクルで前記圧縮装置を動作するステップと、
第2の期間の間、アンロードサイクルで前記圧縮装置を動作するステップと、
前記ロードサイクルでの動作と前記アンロードサイクルでの動作との間で、前記圧縮装置の動作を反復して切り換えるステップと、
を含む方法。
【請求項11】
前記主冷媒回路と冷媒の流れとして並列の関係となるように配置され、前記圧縮装置の冷媒吐出口と前記圧縮装置の冷媒吸入口とを直接に連通させるように接続する圧縮装置用アンローダ回路を設けるステップをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−510257(P2011−510257A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543100(P2010−543100)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/051328
【国際公開番号】WO2009/091401
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(591003493)キャリア コーポレイション (161)
【氏名又は名称原語表記】CARRIER CORPORATION