説明

冷蔵庫の温度制御方法

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫の温度制御方法に関する。とくに、外気温度(冷蔵庫の外部温度)、ノイズ、冷凍室の機能選択、ダンパの動作状態等に適用され、冷蔵室の温度を制御させることにより3冷蔵庫の温度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般に、冷蔵庫は冷凍室と冷蔵室とに仕分けられる。上記のごとく、冷凍室と冷蔵室とに仕分けられている冷蔵庫においては冷凍室の冷気が冷蔵室に供給されている。
【0003】図1は、上記一般の冷蔵庫の温度制御回路のブロック図である。図1において符号10は、操作部であって、使用者が冷蔵庫の冷凍室と冷蔵室などの温度をセッテングにより温度調整スイッチ(またはレバー)で構成される。20は、温度感知部であって、冷凍室と冷蔵室などに設定された温度センサをとおして温度を感知する。30は、ダンパ感知部であって、冷蔵室などに冷気を供給するか、遮断するダンパの開閉を感知する。40は、制御部であって、前記操作部10と温度感知部20とダンパ感知部30の出力により冷蔵庫を制御される所定の制御信号を出力する。50は、表示部であって、制御部40から出力される制御信号により動作し、冷蔵庫の状態を表示するつまり、冷蔵庫の冷凍室と冷蔵室などの温度などを表す。60は、ダンパ駆動部であって、制御部40から出力される制御信号によりダンパを動作による。
【0004】上記のごとき温度制御回路を有する冷蔵庫においては、使用者が操作部10をとおして冷凍室または冷蔵室の温度をセッティングさせる。使用者により温度がセッティングされると、前記制御部40は温度感知部20により感知された冷凍室または冷蔵室の温度と前記セッティングされた温度とを比較する。
【0005】前記比較結果、図2で実線で示す温度感知部20により感知された温度が第1基準温度Tr1に到達すれば、制御部40はダンパ駆動部60に制御信号を出力してダンパを開いて冷凍室の冷気が冷蔵室に供給されるようにする。
【0006】前記ダンパの開きにより冷蔵室の温度が低下することにより第2基準温度Tr2に到達すると、制御部40はダンパ駆動部60に制御信号を出力してダンパを閉めることにより、冷蔵室に供給される冷凍室の冷気を遮断する。
【0007】上記のごとく、ダンパが閉ざされて冷蔵室への冷気供給が遮断され、時間の経過とともに冷蔵室の温度は再度上昇することになる。前記冷蔵室の温度が再度上昇して第1基準温度Tr1に到達すると、上述のごとくダンパが開かれつつ冷蔵室に冷気が供給されて冷蔵室の温度が低下される。このように、前記第1基準温度Tr1および第2基準温度Tr2によりダンパを制御することにより、結局冷蔵室の温度目標値Toを基準に変化することになる。
【0008】ところで、外気温度が所定温度の以上に上昇するようになると、温度感知部20により感知される冷蔵室の温度と実際温度との差が生じるようになる。つまり、図2に実線で示すごとく、冷蔵室内の実際温度が第1温度Tr1になるべきであり、第1基準温度Tr1になったものと感知することになり、前記制御部40はダンパ駆動部60に制御信号を出力してダンパを開く。
【0009】また、前記冷蔵室の実際温度が第2温度Te2になったにもかかわらず、第2基準温度Tr2になったものと感知することにより、制御部40はダンパ駆動部60に制御信号を出力してダンパを閉じるようになる。このように、外気温度の上昇によって、冷蔵室の温度が正確に感知できないため、冷蔵室の実際温度はToより高温Teoを基準に変化することになる。したがって、前記冷蔵室の実際温度は所定の温度差Teo−Toをもつため、冷蔵室に貯蔵されている食品の鮮度が低下される問題点があった。
【0010】また、使用者が前記操作部10をとおして冷凍室または冷蔵室の温度を設定するのであるが(通常の設定範囲は、強、強中、中、中弱、弱である)、ノイズなどにより、制御部40で使用者により設定された温度を正確に認知できない場合も生じることになる。このさい、前記制御部40は設定範囲外と認識され誤動作をする問題点があった。また、冷凍室に貯蔵された食品を急冷凍させるための急冷のときには冷凍室に多量の冷気が供給されるべきである。
【0011】しかしながら、急冷機能を選択するときにも、冷蔵室の温度が第2基準温度Tr2になると、ダンパを開くことにより、冷蔵室に冷気が供給され、冷凍室では急冷が良好に行われないという問題点があった。
【0012】一方、前記冷蔵室に供給される冷気を制御するダンパにはバルブが備えられているが、このバルブはカムの回転により開、閉されつつ冷気を冷蔵室に供給するか、冷気の供給を遮断するようになる。このさい、前記バルブの開または閉は、カムの一側に設置されたマグネットと、バルブの開、閉により前記マグネットが接近されるか、遠ざかると、段落または開放されるリードスイッチと、そのリードスイッチの段落または開放を感知してバルブの開閉いかんを判断する制御部により感知される。このように、前記ダンパはその動作の特性上カムが回転しつつバルブが開けると、前記リードスイッチがオフされ、制御部40でバルブの開きを認識することになる。
【0013】ところで、前記カムを回転させて閉鎖状態のバルブを開放しようとするさい、マグネットがリードスイッチから遠ざかりながら、バルブ完全な開放前に前記リードスイッチの接点が段落され、制御部40ではバルブが完全に開状態であると認識することになる。
【0014】また、前記バルブを閉じようとするとき、マグネットがリードスイッチと近接しながら、バルブの完全な閉鎖前にリードスイッチの接点が開放され、制御部40ではバルブが完全に閉状態であると認識することになる。上述のとおり、前記制御部40では現在ダンパのバルブが動作中にあるのを正確に感知できないことにより、ダンパの制御が正確に行われない問題点があった。
【0015】
【発明の目的】したがって、本発明は外気温度の変化に適応され、冷蔵庫の内部温度を正確に制御するようにした冷蔵庫内の温度制御方法の提供にその目的がある。
【0016】また、ノイズの入力、急冷選択、ダンパの動作状態などにも適応され、冷蔵庫の内部温度を正確に制御するようにした冷蔵庫の温度制御方法の提供に他の目的がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の冷蔵庫の温度制御方法は、冷蔵庫の外部温度を感知できる温度感知手段により外気温度を感知する外気温度感知段階と、前記外気温度感知段階で感知された外気温度が前記冷蔵庫の内部の実際の温度と温度検出値との差を補償すべきである温度であるか、補償しなくてもいい温度であるかを判断する補償如否判断段階と、前記補償如否判断段階で温度差を補償すべきものと判断されると、使用者により設定される温度を前記温度差貯蔵段階から入力された温度差により補正する温度差補正段階と、前記温度差補正段階で補正された温度を基準に前記冷蔵庫の内部温度が変化するよう、ダンパを制御するダンパ制御段階を含んでなり、さらに、使用者の設定する温度が冷蔵庫の設定範囲以内であるかを判断し、使用者の設定する温度が冷蔵庫の設定範囲以内であると判断されると、使用者の設定した温度を冷蔵庫の調整温度に設定し、前記使用者の設定した温度が冷蔵庫の設定範囲内でないと判断されると、冷蔵庫の設定範囲内の所定温度を基準に、冷蔵庫の内部温度が変化されるよう、ダンパを制御する誤設定防止段階が追加されてなる。
【0018】
【0019】また本発明による冷蔵庫の温度制御方法は、冷凍室と冷蔵室とに仕分けられ、冷凍室の冷気がダンパにより制御され冷蔵室に供給される冷蔵庫において、使用者により冷凍室が急冷機能に選択されると、前記ダンパを制御し、前記冷蔵室の温度設定を最低段階に設定する温度設定段階と、前記温度設定段階で設定された温度を基準に冷蔵庫の内部温度が変化されるよう、ダンパを制御するダンパ制御段階を含んでなる。
【0020】上記冷蔵庫の温度制御方法におけるダンパ制御段階は、温度感知手段により冷蔵室の温度を感知し、前記冷蔵室に供給される冷気を制御するダンパを開または閉じながら、使用者の設定する温度を基準に冷蔵室の温度を制御する冷蔵庫において、前記温度感知手段により感知された冷蔵庫内の温度がダンパを開または閉じるべき温度であるかを判断する温度判断段階と、前記ダンパが閉動作を行う途中であるか、開動作を行う途中であるかを判断するダンパ動作判断段階と、前記温度判断段階とダンパ動作判断段階での判断の結果、ダンパが閉動作を行う途中であれば、ダンパが完全に閉ざされたものと判断した後、ダンパのオーバーランタイムを初期化し、開動作を行う途中であればダンパが完全に開けたものと判断した後、ダンパをオーバーランタイム中に追加に動作させた後、ダンパをオフしオーバーランタイムを初期化するダンパ駆動段階を含んでなる。
【0021】
【実施例】図3、図4及び図5は、本発明による冷蔵庫のダンパ制御方法を説明するための流れ図である。
【0022】前記図3、図4及び図5に示すごとく、本発明による冷蔵庫の温度制御方法は冷蔵庫の外部温度を感知できる温度感知手段により外気温度を感知する外気温度感知段階と、前記外気温度感知段階で感知された外気温度が前記冷蔵庫内の実際温度とセンシングされた冷蔵庫の内部温度との差を補償すべきである温度であるか、補償しなくてもいい温度であるかを判断する補償如否判断段階と、使用者の設定する温度を入力し、冷蔵庫の設定範囲内であるかを判断する設定温度判断段階と、前記設定温度判断段階で使用者の設定する温度が冷蔵庫の設定範囲内であると判断されると、使用者の設定した温度を冷蔵庫の調整温度に設定し、前記設定温度判断段階で使用者の設定した温度が冷蔵庫の設定範囲内でないと判断されると、冷蔵庫の設定範囲内の所定温度を冷蔵庫の調整温度に設定する温度設定段階と、使用者により冷凍室が急冷機能に選択されると、前記冷蔵室の温度設定を最低段階に設定し、使用者により性能テスト機能が選択されると、冷蔵室の温度設定を最高段階に設定し、使用者により急冷機能と性能テスト機能が選択されないと、使用者により設定された温度が入力される温度設定段階と、前記補償如否判断段階で温度差を補償すべきものと判断されると、温度設定段階で使用者により設定される温度を前記温度差貯蔵段階から入力された温度差により補正する温度差補正段階と、前記温度差補正段階で補正された温度を基準に前記冷蔵庫の内部温度が変化するよう、ダンパを制御するダンパ制御段階を含んでなる。
【0023】上記のごとき冷蔵庫の温度制御方法におけるダンパ制御段階は、温度感知手段により冷蔵室の温度を感知し、前記冷蔵室に供給される冷気を制御するダンパを開き、または閉じながら、使用者の設定する温度を基準に冷蔵室の温度を制御する冷蔵庫において、前記温度感知手段により感知された冷蔵庫の内部温度がダンパを開または閉じるべき温度であるかを判断する温度判断段階と、前記ダンパが閉動作を行う途中であるか、開動作を行う途中であるかを判断するダンパ動作判断段階と、前記温度判断段階とダンパ動作判断段階での判断の結果、ダンパが閉動作を行う途中であれば、ダンパが完全に閉ざされたものと判断した後、ダンパのオーバーランタイムを初期化し、開動作を行う途中であればダンパが完全に開けられたものと判断した後、ダンパをオーバーランタイム中に追加に動作させた後、ダンパをオフしオーバーランタイムを初期化するダンパ駆動段階とからなる。上述の如く構成される本発明の作用、効果について、添付の流れ図を参考に次に詳述する。
【0024】まず、冷蔵庫に電源が供給されると、図1に示す制御部40は初期化される。以後、使用者が操作部10を利用して冷蔵庫を運転しようとする状態に操作すると(または、すでに操作させている場合もある)、制御部40では圧縮機(図示なし)を駆動させる。
【0025】また、前記制御部40はステップ10(S10)で温度感知部20をとおして外気温度を感知する。ここで、前記温度感知部20は、利便上、図示していないが、外気温度を感知する温度センサが追って備えられている。
【0026】前記制御部40は、ステップ10(S10)で感知された外気温度をステップ12(S12)で所定の設定温度(略20℃)と比較する。つまり、前記冷蔵庫の外気温度が略20℃以上になると、冷蔵庫内の実際温度とセンサにより感知された温度との差が生じるが、ステップ12(S12)では、これを判断するためのものである。
【0027】前記ステップ12(S12)での判断結果、外気温度が所定の第1設定温度(20℃)以上になると、上述でのごとく温度センサによる温度検出値との温度差が生じるため、これの補償のためのステップ13(S13)で温度補償フラグをセットさせる。(Flag−1)
【0028】もし、前記ステップ12(S12)での判断結果、第1設定温度(略20℃)以上でないと、ステップ14(S14)では前記外気温度を所定の第1設定温度より低く設定されている所定の第2設定温度(略17℃)と比較する。
【0029】前記ステップ14(S14)での判断結果、外気温度が所定の第2設定温度(略17℃)以下であれば温度センサによるセンシング温度差が生じないようになり、よってこれを補償しなくてもよく、温度補償フラグをリセットさせる(Flag−0)。
【0030】もし、前記ステップ14(S14)での判断結果、外気温度が所定の第2設定温度(略17℃)以下でなければ、前記温度補償フラグをそのままほっておく。つまり、すでに設定された温度補償フラグの状態を保持する。
【0031】このように、温度補償与否の判断後には、制御部40はステップ20(S20)で使用者により設定された温度設定が冷蔵庫で制御可能な範囲であるかを判断する。
【0032】つまり、ノイズ等が制御部40に入力されると、使用者による設定温度が制御部40に正確に入力されず、制御部40ではこれを制御不可能な温度であると誤認して誤動作をする。したがって、ステップ20(S20)では、これを防止するためのものである。
【0033】前記ステップ20(S20)での判断結果、使用者による設定温度が冷蔵庫で制御可能な範囲であれば、制御部40はステップ24(S24)で表示部50をとおして使用者による設定温度を表示する。
【0034】しかし、前記ステップ20(S20)での判断結果、使用者による温度設定が冷蔵庫で制御可能な範囲でなければ、ステップ22(S22)で制御部40は冷蔵庫で設定可能な温度中のいずれの1つを選択し、ステップ24(S24)で表示部50をとおして使用者による設定温度を表示する。
【0035】つまり、通常の冷蔵庫における温度は、強、強中、中、中弱、弱等により設定されるが、この中のいずれの1つ(本願では中に設定する)を選択し、これを表示部50をとおして表示する。
【0036】以後、前記制御部40は、ステップ30(S30)で使用者により急冷(急速冷凍)機能の選択如否を判断する。
【0037】前記ステップ30(S30)で急冷機能が選択されたと判断されると、制御部40はステップ32(S32)で冷蔵室の温度を最低段階(本願では弱)に設定し、ダンパ制御段階を行う。
【0038】つまり、急冷機能が選択されると、冷凍室に貯蔵された食品をより早速に冷却させるために、冷凍室から冷蔵室に供給される冷気をできるだけ遮断するために冷蔵室の温度を最低段階に設定する。
【0039】前記ステップ30(S30)で急冷機能が選択されたと判断されると、制御部40はステップ40(S40)で性能テスト機能の如否を判断する。
【0040】前記ステップ40(S40)で性能テスト機能が選択されたと判断されると、制御部40はステップ41(S41)で冷蔵室の温度を最高段階(本願では強)に設定し、使用者をして冷蔵庫の性能テストを可能にする。
【0041】もし、前記ステップ40(S40)で性能テスト機能が選択されてないと判断されると、制御部40はステップ42(S42)で使用者による設定温度が入力され、ステップ50(S50)で温度補償フラグがセット(Flag−1)されているかを判断する。
【0042】前記ステップ50(S50)での判断結果、温度補償フラグがセット(Flag−1)されていなければ、ダンパ制御段階を行う。
【0043】前記ステップ50(S50)での判断結果、温度補償フラグがセット(Flag−1)されていれば、制御部40はステップ52(S52)で使用者による設定温度を補償してダンパ制御段階を行う。
【0044】つまり、図2に示すごとく、外気温度が所定温度以上に上昇するときに生じる冷蔵室の実際温度(Tr1,To,Tr2)と温度センサによりセンシングされた温度(Te1,Teo,Te2)との差 (Te1−Tr1,Teo−To,Te2−Tr2)を補償し、ダンパ制御段階を行う。
【0045】上記ダンパ制御段階は次のとおりである。まず、前記制御部40ではステップ60(S60)でダンパの解放点の如否を判断する。つまり、制御部40は温度感知部20により感知された冷蔵室の温度が第1基準温度Tr1以上であるかを判断する。
【0046】前記ステップ60(S60)での判断結果、ダンパ解放点であれば、ステップ66(S66)でダンパが閉動作を遂行中かを判断し、ダンパ開放点でなければ、ステップ62(S62)でダンパ閉鎖点であるかを判断する。
【0047】前記ステップ62(S62)で制御部40は温度感知部20により感知された冷蔵室の温度と第2基準温度Tr2とを比較し、感知温度が第2基準温度Tr2以下であれば、ダンパ閉鎖点であると判断する。
【0048】前記ステップ62(S62)での判断結果、ダンパ閉鎖点であれば、ステップ67(S67)でダンパが開動作を遂行中かを判断し、ダンパ閉鎖点でなければ、ステップ64(S64)でダンパが閉動作を遂行中であるかを判断する。
【0049】前記ステップ64(S64)での判断結果、ダンパが閉動作を遂行中であれば、ステップ67(S67)でダンパが開動作を遂行中かを判断し、ダンパが閉動作を遂行中でなければ、ステップ65(S65)で開動作を遂行中であるかを判断する。
【0050】前記ステップ65(S65)でダンパが開動作を遂行中であれば、ステップ66(S66)で閉動作を遂行中であると判断し、開動作を遂行中でなければ、ステップ10(S10)を遂行する。
【0051】前記ステップ66(S66)での判断結果、ダンパが閉動作を遂行中であれば、ステップ67(S67)で再度ダンパが開動作を遂行中かを判断し、ダンパが閉動作を遂行中でなければ、ステップ70(S70)でダンパが開動作を終了したかを判断する。
【0052】前記ステップ70(S70)での判断結果、ダンパが開動作を終了したと判断されると、ステップ78(S78)を行い、ダンパが開動作を終了していないと判断されると、ステップ72(S72)でダンパ感知部30のリードスイッチの状態が反転されたかを判断する。
【0053】前記ステップ72(S72)での判断結果、リードスイッチの状態が反転されていなければ、ダンパが開動作をつづけて遂行中であるため、制御部40がステップ73(S73)でつづけて制御信号をダンパ駆動部60に出力し、ダンパの開動作状態を保持する。
【0054】また、制御部40は表示部50に制御信号を出力してダンパの開動作中であるのを表示する。
【0055】前記ステップ72(S72)での判断結果、リードスイッチの状態が反転されていれば、ダンパの開動作が終了されたものであるため、制御部40はステップ74(S74)でつづけて制御信号をダンパ駆動部60に出力し、過度時間中ダンパの開動作状態を保持する。
【0056】以後、ステップ76(S76)では過度時間が経過したかを判断し、過度時間が経過していなかったらステップ10(S10)を行い、ステップ78(S78)を行う。
【0057】前記ステップ78(S78)で制御部40は、ダンパ駆動部60に制御信号を出力してダンパの動作を中断し、ステップ80(S80)で過度タイマを初期化する。
【0058】前記制御部40は過度タイマを初期化した後、ステップ82(S82)で表示部50に制御信号を出力しダンパの開動作の終了を表示し、ステップ10(S10)を行う。
【0059】一方、前記ステップ67(S67)での判断結果、ダンパが開動作を遂行中であれば、ステップ66(S66)でダンパが閉動作遂行中であるかを判断し、ダンパが開動作遂行中でなければ、ステップ90(S90)閉動作を終了したかを判断する。
【0060】前記ステップ90(S90)での判断結果、ダンパが閉動作を終了したと判断すれば、ステップ94(S94)を行い、ダンパが閉動作を終了しなかったと判断すれば、ステップ92(S92)でダンパ感知部30のリードスイッチの状態が反転されたかを判断する。
【0061】前記ステップ92(S92)での判断結果、リードスイッチの状態が反転されていなければ、ダンパが閉動作をつづけて遂行中であるため、制御部40はステップ93(S93)でつづけて制御信号をダンパ駆動部60に出力し、ダンパの閉動作状態を保持する。
【0062】また、前記制御部40は表示部50に制御信号を出力し、ダンパの閉動作遂行中を表示する。
【0063】前記ステップ92(S92)での判断結果、リードスイッチの状態が反転されていれば、ダンパの閉動作が終了されたものであるため、制御部40はステップ94(S94)で制御信号をダンパ駆動部60に出力し、ダンパの閉動作を中断する。
【0064】以後、ステップ96(S96)で前記制御部40は過度タイマを初期化し、表示部50に制御信号を出力しダンパの閉動作の終了を表示し、ステップ10(S10)を行う。
【0065】上述中、ステップ65,73,76,82,93,96,(S65,S73,S76,S82,S93,S96)の以後にステップ10(S10)を行うものとのべたのは、実際とは差があり、実際には他のサブルーチンの遂行後、ステップ10(S10)を行うことになる。
【0066】
【発明の効果】上述のとおり、本発明による冷蔵庫の温度制御方法は、外気温度の変化による温度制御の不正確性を防止し、ノイズ等による誤動作を防止するとともに、急冷が円滑におこなわれるようにし、ダンパのバルブの正確な制御により冷蔵庫の温度制御を正確にできる効果を有する。発明のより具体的な実施例について述べたが、いろいろの変形が本発明の範囲から逸脱せずに実施されるのは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般の冷蔵庫の温度制御回路のブロック図、
【図2】外気温度により温度センサが冷蔵庫の内部温度を正確に感知できないのを説明するための温度特性図、
【図3】本発明による冷蔵庫のダンパ制御方法を説明するための流れ図である。
【図4】本発明による冷蔵庫のダンパ制御方法を説明するための流れ図である。
【図5】本発明による冷蔵庫のダンパ制御方法を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
10 操作部
20 温度感知部
30 ダンパ感知部
40 制御部
50 表示部
60 ダンパ駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷蔵庫の外部温度を感知できる温度感知手段により外気温度を感知する外気温度感知段階と、前記外気温度感知段階で感知された外気温度が前記冷蔵庫の内部の実際の温度と温度検出値との差を補償すべきである温度であるか、補償しなくてもいい温度であるかを判断する補償如否判断段階と、前記補償如否飯台段階で温度差を補償すべきものと判断されると、使用者により設定される温度を前記温度差貯蔵段階から入力された温度差により補正する温度差補正段階と、前記温度差補正段階で補正された温度を基準に前記冷蔵庫の内部温度が変化するよう、ダンパを制御するダンパ制御段階を含んでなり、さらに、使用者の設定する温度が冷蔵庫の設定範囲以内であるかを判断し、使用者の設定する温度が冷蔵庫の設定範囲以内であると判断されると、使用者の設定した温度を冷蔵庫の調整温度に設定し、前記使用者の設定した温度が冷蔵庫の設定範囲内でないと判断されると、冷蔵庫の設定範囲内の所定温度を基準に、冷蔵庫の内部温度が変化されるよう、ダンパを制御する誤設定防止段階が追加されてなる冷蔵庫の温度制御方法。
【請求項2】 冷凍室と冷蔵室とに仕分けられ、冷凍室の冷気がダンパにより制御され冷蔵室に供給される冷蔵庫において使用者により冷凍室が急冷機能に選択されると、前記ダンパを制御して前記冷蔵室の温度設定を最低段階に設定し、前記設定された温度を基準に冷蔵庫の内部温度が変化されるよう、ダンパを制御する急冷制御段階が追加されてなる請求項1記載の冷蔵庫の温度制御方法。
【請求項3】 ダンパ制御段階は、温度感知手段により冷蔵室の温度を感知し、前記冷蔵室に供給される冷気を制御するダンパを開または閉じながら、使用者の設定する温度を基準に冷蔵室の温度を制御する冷蔵庫において、前記温度感知手段により感知された冷蔵庫の内部の温度がダンパを開または閉じるベき温度であるかを判断する温度判断段階と、前記ダンパが閉動作を行う途中であるか、開動作を行う途中であるかを判断するダンパ動作判断段階と、前記温度判断段階とダンパ動作判断段階での判断の結果、ダンパが閉動作を行う途中であれば、ダンパが完全に閉ざされたものと判断した後、ダンパのオーバーランタイムを初期化し、開動作を行う途中であればダンパが完全に開けたものと判断した後、ダンパをオーバーランタイム中に追加に動作させた後、ダンパをオフしオーバーランタイムを初期化するダンパ駆動段階を含んでなる請求項1または2記載の冷蔵庫の温度制御方法。
【請求項4】 使用者の設定する温度を入力し、冷蔵庫の設定範囲内であるかを判断する設定温度判断段階と、前記設定温度判断段階で使用者の設定する温度が冷蔵庫の設定範囲内であると判断されると、使用者の設定した温度を冷蔵庫の調整温度に設定し、前記設定温度判断段階で使用者の設定した温度が冷蔵庫の設定範囲内でないと判断されると、冷蔵庫の設定範囲内の所定温度を冷蔵庫の調整温度に設定する温度判断段階と、前記温度設定段階で設定された温度を基準に前記冷蔵庫の内部温度が変化するよう、ダンパを制御するダンパ制御段階を含んでなる冷蔵庫の温度制御方法。
【請求項5】 冷凍室と冷蔵庫とに仕分けられ、冷凍室の冷気がダンパにより制御され冷蔵室に供給される冷蔵庫において、使用者により冷凍室が急冷機能に選択されると、前記ダンパを制御し、前記冷蔵室の温度設定を最低段階に設定し、前記設定された温度を基準に冷蔵庫の内部温度が変化されるよう、ダンパを制御する急冷制御段階が追加されてなる請求項3記載の冷蔵庫の温度制御方法。
【請求項6】 ダンパ制御段階は、温度感知手段により冷蔵室の温度を感知し、前記冷蔵室に供給される冷気を制御するダンパを開または閉じながら、使用者の設定する温度を基準に、冷蔵室の温度を制御する冷蔵庫において、前記温感感知手段により感知された冷蔵庫の内部温度がダンパを開または閉じるべき温度であるかを判断する温度判断段階と、前記ダンパが閉動作を行う途中であるか、開動作を行う途中であるかを判断するダンパ動作判断段階と、前記温度判断段階とダンパ動作判断段階での判断結果、ダンパが閉動作を行う途中であれば、ダンパが完全に閉ざされたものと判断した後、ダンパのオーバーランタイムを初期化し、開動作を行う途中であれば、ダンパが完全に開けたものと判断した後、ダンパをオーバーランタイム中追加に動作させた後、ダンパをオフし、オーバーランタイムを初期化するダンパ駆動段階を含んでなる請求項4または5記載の冷蔵庫の温度制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【特許番号】第2705903号
【登録日】平成9年(1997)10月9日
【発行日】平成10年(1998)1月28日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−183814
【出願日】平成6年(1994)8月4日
【公開番号】特開平7−180941
【公開日】平成7年(1995)7月18日
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【参考文献】
【文献】特開 平2−126078(JP,A)
【文献】実開 昭64−19879(JP,U)