分与装置
【課題】分与装置の容器から既に計量されて分与されたか、又は容器内に残っている薬の量を投薬回数で表示するための投薬量表示装置を有する分与装置を提供する。
【解決手段】ディスペンサーは、ディスペンサーハウジング10と、ディスペンサーハウジングに接続された表示装置50と、ディスペンサーハウジングに取り外し可能に係合された容器100とを含んでいる。コネクタは、容器がディスペンサーハウジングに対して係合位置と非係合位置の間を動かされる際、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持する。別の態様では、ディスペンサーは、ディスペンサーハウジングと、容器に取り付けられるようになっている鍵装置と、表示装置とを含んでいる。鍵装置は、表示装置に係合されている係合位置と、表示装置から取り外されている非係合位置の間を動くことができる。
【解決手段】ディスペンサーは、ディスペンサーハウジング10と、ディスペンサーハウジングに接続された表示装置50と、ディスペンサーハウジングに取り外し可能に係合された容器100とを含んでいる。コネクタは、容器がディスペンサーハウジングに対して係合位置と非係合位置の間を動かされる際、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持する。別の態様では、ディスペンサーは、ディスペンサーハウジングと、容器に取り付けられるようになっている鍵装置と、表示装置とを含んでいる。鍵装置は、表示装置に係合されている係合位置と、表示装置から取り外されている非係合位置の間を動くことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年4月14日に「分与装置」という名称で出願された米国仮特許出願第60/671,220号並びに2005年1月20日に「分与装置」という名称で出願された米国仮特許出願第60/645,095号の恩典を請求し、上記両仮特許出願の開示全体を参考文献としてここに援用する。
【0002】
本発明は、概略的には分与装置に関し、より具体的には、その様な特定の分与装置に関係付けられている容器から既に計量されて分与されたか、又は容器内に残っている薬の量を投薬回数で表示するための投薬量表示装置を有する分与装置に関する。
【背景技術】
【0003】
既に装置から計量されて分与された薬の投薬回数を表示するか、又は装置に残っている薬の投薬回数を表示する投薬量表示装置を含むエーロゾル分与装置が開発されている。例えば、或る患者は、エーロゾルの形態で分与され、吸入によって患者に投与される薬剤を使って治療することのできる症状にある。或る形態では、薬剤を含むエーロゾルが容器に入っており、吸入装置又はアクチュエータブーツによって、計量又は測定された投薬量が分与される。そのような器具では、患者にとっては、容器内に残っている薬の投薬回数を表示すること、又は既に容器から分与された投薬回数を知ることの何れかによって、容器内に残っている薬の投薬回数を確認し、薬剤が必要なときになって初めて空の容器に気付くということのないようにするのが重要である。従って、吸入装置は、容器に残っている薬の投薬回数か、又は既に容器から分与された投薬回数を正確に表示することが重要である。
【0004】
また、特定のアクチュエータブーツは、特定の薬剤を容器から分与することができるように特別に適合されているか又は特別に作られている。従って、容器及び/又はアクチュエータブーツは、対応する又は関係付けられたアクチュエータブーツ及び/又は容器としか働かないように作られていることも重要である。
【0005】
通常、従来型のエーロゾル容器は、本体と、弁ステムとを備えており、本体に対して弁ステムを押し下げると、計量された1回分のエーロゾルと薬剤が放出されるようになっている。容器には、通常、概ね約200回程度の投薬回数に相当する量の薬が入っており、弁ステムを押し下げた数と、それに対応する計量されて分与された薬の投薬回数とが、容器に残っている薬の投薬回数と直接相関付けできるようになっている。
【0006】
操作時には、容器は、通常、吸入装置のハウジングの中に入っており、弁がハウジング内の支持ブロックと係合している。ユーザーは、容器をハウジングに対して動かし、弁ステムと内部弁を押し下げて、計量された1回分の薬が放出されるようにすることによって薬剤を投与するが、通常、この1回分の薬は、ハウジングから伸張しているポート又はマウスピースを通してユーザーに投与される。1回分の薬が投与された後で、普通はばね力が掛かっている弁ステムは、容器をハウジングに対して再び動かすように、容器を支持ブロックから離れる方向に付勢する。このように、容器がハウジングに対して直線状の1サイクルの往復運動をする毎に、計量された1回分の薬剤が投与される。
【0007】
薬剤容器に取り付けられている或る種のアクチュエータブーツ又は他の装置は、ハウジングに対する容器の直線状の往復運動を、表示器の一方向又は1サイクルの動きに変換する表示装置を有しており、表示器は、容器の相対的な充填度、容器内に残っている薬の投薬回数、又は既に投与された薬の投薬回数を特定する。表示器は、しばしば、アクチュエータブーツの内部に配置されている。例えば、アクチュエータブーツを洗浄するために容器をアクチュエータブーツから取り外した場合、誤って異なる容器をアクチュエータブーツに挿入してしまい、計数が狂ったり、アクチュエータブーツの、物質を正しく分与する性能が損なわれる恐れがある。
【0008】
この問題を解消するために、例えばRandに与えられた米国特許第6,431,168号に示されるように、或る種の装置では、装置を表示器も含めて、アクチュエータに固定しているものもある。しかしながら、Randに与えられた168号特許では、表示器は、容器がアクチュエータブーツに対して動く際に容器と共に動いている。従って、表示器部材はアクチュエータブーツの表示窓に対して動くことになり、装置の標識を読む際に、妨げになったり戸惑いや困難を招く恐れが出て、装置の精度と耐久性に疑問を差し挟むことになる。
【特許文献1】米国仮特許出願第60/671,220号
【特許文献2】米国仮特許出願第60/645,095号
【特許文献3】米国特許第6,431,168号
【特許文献4】米国特許第5,012,803号
【特許文献5】米国特許第4,460,412号
【特許文献6】米国特許第6,142、339号
【特許文献7】米国特許第6,161,724号
【特許文献8】米国特許第6,435,372号
【特許文献9】米国特許第6,561,384号
【特許文献10】米国特許出願第10/968,815号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
簡単に述べると、或る態様では、本発明は、物質の投薬量を分与するディスペンサーに着目している。ディスペンサーは、端部分と、端部分から伸張している弁ステムとを有している容器を含んでいる。ディスペンサーハウジングは、頂部と、底部と、長手方向に伸張し頂部に開口している空洞を含んでいる。底部はウェルを画定している。表示装置は、ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識を備えた表示器を含んでいる。コネクタが、ディスペンサーハウジングと容器を接続している。容器は、弁ステムがウェルに配置されている係合位置と、弁ステムがウェルから取り外されている非係合位置との間を移動することができる。容器が係合位置と非係合位置の間を移動するとき、コネクタは、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持している。
【0010】
或る実施形態では、コネクタは、容器に取り付けられた取り付け部分とディスペンサーハウジング内の一方に形成された軌道と従動子を含んでいる。或る実施形態では、コネクタは、更に、取付部分とディスペンサを接続する伸張部材を含んでいる。伸張部材も、軌道及び/又は1つ又は複数の従動子を含んでいる。
【0011】
代わりの実施形態では、コネクタは、容器とディスペンサーハウジングを接続する係留紐を含んでいる。或る実施形態では、係留紐は、伸縮可能な材料で形成されている。
【0012】
別の態様では、ディスペンサーは、ディスペンサーハウジングと、表示装置と、容器に接続されるようになっている取付部分を有するコネクタと、を含んでいる。コネクタは、取付部分が、第1位置と、この第1位置から間隔を空けた第2位置の間を移動することができる状態で、ディスペンサーハウジングに接続されている。
【0013】
更に別の態様では、容器の少なくとも一部をディスペンサーハウジングから取り外す方法は、容器を係合位置から非係合位置に動かして、弁ステムをウェルから取り外すステップを含んでいる。コネクタは、容器が非係合位置に動かされる際に、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持している。
【0014】
更に別の態様では、ディスペンサーは、ディスペンサーハウジングと、鍵装置と、表示装置を含んでいる。鍵装置は、容器に接続されるようになっている取付部分を有しており、第1及び第2の回転可能なリングを含んでいる。表示装置は、ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識と第1及び第2ギヤを有する表示器を含んでいる。第1リングと第1ギヤの内の一方は、第1鍵部分を有しており、他方は、第1鍵通路を有している。同じく、第2リングと第2ギヤの内の一方は、第2鍵部分を有しており、他方は、第2鍵通路を有している。鍵装置は、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路に配置されている係合位置と、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路から取り外されている非係合位置との間を移動することができる。
【0015】
更に別の態様では、ディスペンサーは、キャニスターと弁ステムを有している容器を更に含んでいる。弁ステムは、物質の一回分の投薬量を放出するために、キャニスターに対して往復運動することができる。容器は、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路に配置され且つ弁ステムがディスペンサーハウジングと係合している係合位置と、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路から取り外され且つ弁ステムがウェルから取り外されている非係合位置との間を移動することができる。
【0016】
更に別の態様では、ディスペンサーを操作する方法は、キャニスターを弁ステムに対して往復運動させるステップと、キャニスターが往復運動を1回する度に容器から物質の1回分の投薬量を分与するステップと、を含んでいる。本方法は、更に、キャニスターが往復運動を1回する毎に、これに応じて第1増分量だけ第1ギヤを回転させるステップと、キャニスターが所定回数だけ往復運動したら第2ギヤを第1ギヤと選択的に噛み合わせるステップと、第2ギヤを第1ギヤで第2増分量だけ回転させるステップを含んでいる。本方法は、更に、容器を、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路に配置され且つ弁ステムがディスペンサーハウジングと係合している係合位置から、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路から取り外され且つ弁ステムがウェルから取り外されている非係合位置へ動かすステップを含んでいる。
【0017】
各種実施形態は、容器内に残っている薬の投薬回数を表示すること、又は既に容器から分与された投薬回数を知ることの何れかによって、容器内に残っている薬の計量された投薬回数が確認できるようにする情報を使用者に提供するための単純で頑丈且つ安価な解決策を提供している。また、実施形態の中には、容器をディスペンサーハウジングから取り外しても、容器はディスペンサーハウジングに接続されたままであり、これにより確実に、容器の投薬回数を数える際の完全性が保証され、容器は正しく作られたディスペンサーハウジングと共に使用されるようにしているものもある。代わりに、容器に接続された鍵装置によって、特定容器は特定のディスペンサーハウジング及び表示装置としか関係付けられないように構成された実施形態もある。
【0018】
上記段落は、総括的な序論として提示しており、特許請求の範囲を限定するものではない。各種好適な実施形態は、他の利点も併せて、添付図面に関連付けて以下の詳細な説明を参照することにより深く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
各図、特に図1から図5を参照すると、分与装置又はディスペンサーは、ハウジング10即ちアクチュエータブーツと、その中に配置されている容器100を含んでいることが分かる。ハウジングは、容器を入れるため長手方向に伸張する形状に作られた空洞12を有している。ハウジングの頂部は概ね開いており、開口部14を通して容器をハウジングに挿入し、容器の低端部102がハウジングから突き出て、作動に備えてユーザーに対して露出した状態でハウジング内に装着できるようになっている。
【0020】
ここで使用する「長手方向」及び「軸方向」という用語は、ハウジングに対する容器の往復運動の方向を示すものとする。「頂部」「底部」「上方向に」及び「下方向に」という用語は、図面に示している吸入装置を見たときの方向を示すものであるが、容器は、ひっくり返して、容器の上部表面をハウジングの底部に隣接させて、或いは容器の上部表面にハウジングの底部を隣接させて配置するものと理解頂きたい。
【0021】
図5、図13、図15、図41、及び図46に示すように、ウェル18を有する支持ブロック16が、ハウジングの底部22に形成されている。オリフィス20は、支持ブロックを貫通してウェルの底部と連通している。図2から図4を参照すると、患者の口に挿入するためのマウスピース24は、オリフィス及びウェルと連通する排出口26を形成している。マウスピース24は、マウスピースを患者の口の中に挿入し易くするため、ハウジングから横方向に伸張している。
【0022】
容器100は、その上面108上にハブ106が配置されている円筒状のキャニスター104として形成されている。キャニスターは、更に、肩部180と頚部188を有している。弁ステム110は、ハブから長手方向に伸張している。弁ステムは、キャニスターからこれと同軸に伸張しており、キャニスター内に取り付けられているばね(図示せず)で、キャニスターから外方向に付勢されている。容器100は、弁ステム110を支持ブロックのウェル18内に圧入することによってハウジング内に取り付けられており、この状態が、容器の「係合」位置を画定している。弁ステム110が支持ブロックのウェル18から取り外されているとき、容器は、「非係合」位置にある。
【0023】
なお、容器は様々な形状寸法に作ることができ、容器に入れられた物質は、当技術では既知のどの様な数の弁システムによって放出してもよいものと理解頂きたい。更に、弁システムは、限定するわけではないが、各種ポンプ、レバー、アクチュエータブーツ、ボタンなどを含め、様々なアクチュエータで作動させることができるものと理解頂きたい。その様な実施形態では、弁システムを、容器又はハウジングに対して動かすことのできるアクチュエータで作動させ、容器をハウジングに対して静止した状態に保つことができる。
【0024】
或る好適な実施形態では、容器100は或る物質で満たされており、この物質は、弁ステム110を伸張した閉位置から押し下げられた開位置に押し下げ又は動かし、これにより値又は値システムを開けることによって、容器から特定の計量された投薬量だけ分与される。この物質は薬剤であるのが望ましいが、この容器は、限定するわけではないが、様々な液体、泡又はエーロゾルを含め様々な非薬品物質を保持するのに使用することもできるものと理解頂きたい。弁ステムを長手方向に往復運動させ、それに伴って弁が開閉される度に、1回分の計量された投薬量が、容器から分与される。
【0025】
操作時には、弁ステム及び弁の開動作は、容器100を、弁ステムと容器の往復運動によって画定される長手方向軸に沿ってハウジング10内で往復運動させることにより、そしてキャニスターの露出した底端部102をハウジング10に対して押し下げて、弁ステム110を支持ブロックでウェル内に支持されている状態で開位置に動かすことによって、達成される。代わりに、アクチュエータを動かして、容器の弁システムを開いてもよく、その場合、容器は、支持用ハウジング、キャップ、及び/又は取り付けられている表示装置に対して静止した状態に保たれる。例えば、アクチュエータは、ポンプ装置などの形態で、容器の端部に取り付けることもできる。
【0026】
弁ステムが開位置に動かされると、容器は、物質の計量された一回分の投薬量をエーロゾルの形態でウェル18とオリフィス20を通して排出口へと分与する。エーロゾル形態の物質は、次いで、自己生成された又は支援を受けた気流の何れかで、マウスピースの排気口を通して使用者に送られる。代わりに、計量された投薬量の液体又は類似物を容器から分与してもよい。
他の送達システムでは、容器のハウジング及びホルダは、出力端を備えたチャンバを有する構成要素に取り付けられている。この種の送達システムの例は、例えば、1991年5月7日発行の米国特許第5,012,803号、及び1984年9月11日発行の米国特許第4,460,412号に示されており、前記各特許の開示全体を参考文献としてここに援用する。(上記特許の何れについてもその実施権は、明示、暗示を問わず、ここに援用するという理由により認められるものではない。)この種の送達システムでは、チャンバを有する構成要素は、ハウジングのマウスピースを受け入れるようになっているか、又は容器を支えているホルダと一体に接続されている。何れの実施形態でも、エーロゾルの形態をした物質、望ましくは薬剤、の計量された一回分の投薬量は、最初に容器からチャンバに分与され、その後使用者により吸入される。
【0027】
或る好適な実施形態では、容器100は、計量された所定の投薬回数分の物質を分与することを目的としている。例えば、従来の吸入器容器は、通常、概ね100回から200回の計量投薬回数分の薬を保持している。操作に際して、使用者は、容器内に残っている薬の投薬回数を知っていて、薬剤の様な物質が必要なときになって初めて空の容器に気付くということのないようにするのが重要である。
【0028】
次に図1から図5に示すように、ディスペンサは、ハウジング10、ハウジング内に上記のように取り付けられた容器100、及び表示器アセンブリ2を含んでいる。表示器アセンブリは、多様な形態を取ることができ、例えば、限定するわけではないが、米国特許第6,142、339号、同第6,161,724号、同第6,435,372号、及び同第6,561,384号に開示されているものを挙げることができ、前記各特許の開示全体を参考文献としてここに援用する。表示器アセンブリは、単一の表示器部材を含んでいても、複数(即ち2つ以上)の表示器部材を含んでいてもよく、例えば、図1から図4、図16、図22、図23、図32、図34、図37、図40、図41、図46の各種実施形態では、3つの同軸に取り付けられた表示器部材50として示されている。また、表示器アセンブリは、機械的な装置として、電気的な装置として、又はそれらの組み合わせとして構成されていてもよく、限定するわけではないが、各種アナログ及びデジタル読み出し器又は標識が含まれる。
【0029】
図3、図17、図22、図32、図37に示すように、アクチュエータ部材70は、ハウジング内での容器の往復運動によって画定される長手方向軸に平行な軸に沿って、ハウジング内に可動的に支持されている柱部材72として構成されている。柱の周りにはばね88が配置されており、アクチュエータ部材を上向きに付勢してキャニスターの上面108に押し付けるか、それに固定されている取付部分に押し付ける。各図には圧縮ばねを示しているが、片持ち梁、捩りばね、板ばね、及び引っ張りばねなども、アクチュエータを付勢して容器と係合させるのに使えるものと理解頂きたい。各ばねは、金属製でもプラスチック製でもよい。
【0030】
操作時、容器は、ハウジング内で長手方向に動かされ、弁ステムが開位置に押し下げられて、弁が上で説明したように開く。容器がハウジング内で下向きに動かされる際、アクチュエータ部材70は長手方向に沿って下向きに動かされる。使用者が容器を放すと、容器内のばね(図示せず)が容器をハウジング内で長手方向軸に沿って上向きに付勢するので、弁ステム110が容器内で閉位置に移動して弁が閉じ、一方でばねはアクチュエータ部材を上向きに付勢する。アクチュエータは、往復運動する際に、選択的にラチェットギヤ72と噛み合い、往復運動が所定の回数に達すると、ラチェットギヤ72は、1つ又は複数の表示器部材を作動的に動かす。
【0031】
表示器部材50には、1つ又は複数の表示窓52を通して見ることのできる標識が設けられている。標識は、容器に残っている投薬回数又は容器からすでに投与された回数を使用者に示す。或る実施形態では、標識はカラーコードの形態を取っており、例えば、ホイールの一部は開始の満杯状態を示す緑色に着色され、一部は半分ほど入っていることを示す黄色に着色され、一部は容器が空であることを示す赤色に着色される。自明であるが、容器が比較的満杯であるか空であるかを示すのに、他の色、濃淡又は英数字の標識を表示器ホイール上に設けてもよい。
【0032】
或る実施形態では、表示器アセンブリは、心棒56を中心に回転可能に同軸に取り付けられた3つの表示器部材50を含んでいる。各表示器部材は、円周スカートを有する表示器ホイールとして構成されており、スカートの外周面60に標識(数字として図示)が貼り付けられている。この実施形態では、ラチェットギヤ72は、表示器ホイールと同軸に取り付けられている。ラチェットギヤ72は、その周囲に複数の歯が形成されている。或る実施形態では、ラチェットギヤは表示器ホイールと一体にモールド成形されているが、ギヤとホイールは、別々に作って、その後、溶接や接着などで互いに取り付けてもよいものと理解頂きたい。
【0033】
或る実施形態では、第1表示器部材は、第2表示器部材のラチェットギヤの歯上にある弾性前進部材62を含んでいる。同じく、第2表示器部材は、第3表示器部材のラチェットギヤの歯上にある前進部材を含んでいる。なお、当業者には理解頂けるように、1つ又は複数の表示器部材は、使用済み又は使用可能な投薬量を回数で表示するのに使用されており、各図に示した3つの表示器部材は、説明を目的としており、限定を課すものではない。また、複数の表示器部材は、1より多い任意の個数の表示器部材を指すものと理解頂きたい。
【0034】
図38に示すように、ハウジング10は、ハウジングと一体に形成され且つ傾斜面を含んでいる一対の係合部材64を有している。ハウジングからは複数の逆止部材66が伸張しており、ラチェットギヤに選択的に噛み合って、表示器部材が確実に一方向に回転するようにしている。係合部材と逆止部材は、図3及び図16に示し、下で説明するように、モジュール式ハウジングに形成されるかハウジングから伸張しているものとして示しているが、当業者には理解頂けるように、上記部材又は等価の造形は、図34、図37、図38に示すように容器を支持するディスペンサハウジング又はアクチュエータブーツに形成され又は接続されていてもよいし、容器自体に設けられ又は接続されていてもよい。
【0035】
操作時、容器はハウジング10内で長手方向に動かされ、弁ステム110を開位置に押し下げて、弁が上で説明したように開く。容器がハウジング内で往復運動する際、アクチュエータ70は、第1表示器部材に固定されているラチェットギヤ72と係合し、第1表示器部を、ラチェットギヤの周囲に設けられている歯のピッチに対応する所定の角度又は増分量だけ回転させる。
【0036】
容器のハウジングに対する往復運動は、第1表示器部材50とそのラチェットギヤ72が完全に一回転するまで繰り返される。第1表示器部材を一回転進めるのに必要な往復運動の所定の回数は、ラチェットギヤ72の周囲に設けられた歯の数に等しい。容器をハウジングに対して連続的に動かすことにより第1表示器部材が回転すると、第1表示器部材の前進部材62は、ハウジング内に形成された傾斜面で構成された係合部材64と選択的に係合する。具体的には、係合部材64は、前進部材62の歯部分を付勢して、第2表示器部材上のラチェットギヤ72の歯の1つと噛み合わせる。
【0037】
容器用のディスペンサーハウジングか下で説明するモジュール式ハウジングかを問わず、容器をハウジングに対して連続的に動かすことにより、第1表示器部材が更に回転すると、前進部材62は、隣接する(即ち、第2の)表示器部材のラチェットギヤ72上の歯の1つと噛み合い、表示器部材を、ラチェットギヤの歯のピッチに対応する所定の増分角度量だけ前進させる。増分という用語は、表示装置が残りの投薬回数を示している(カウントダウン)か、投与済みの投薬回数を示している(カウントアップ)かには関係なく、一回の作動の前進により表示器部材が動かされる角度量を指し、これは1つの歯の移動量に相当する。
【0038】
弾性前進部材62は、係合部材64を係合解除すると、ばねでラチェットギヤから離れ、第1表示器部材が更に前進しても、第1表示器部材が次の1サイクルを完了して、前進部材が再び第2表示器部材のラチェットギヤの次の歯と係合するまでは、第2表示器部材の回転に影響を及ぼさず、以後これが繰り返される。第2表示器部材7とその前進部材は、第3表示器部材の歯上にある第2係合部材と、同様に相互作用し、第2表示器部材が1回転する度に、第3表示器部材と選択的に係合して所定の増分量だけ前進させる。理解頂けるように、更に多くの表示器部材を同様に組み付けて、増分表示装置を提供することもできる。
【0039】
図40、図41、図46に示すように、二次又は警告式表示器部材300が、ディスペンサーハウジング内に、表示器部材に隣接して、表示器部材50の軸と平行で且つ離間している軸の周りに、回転可能に支持されている。警告式表示器部材300は、警告式投薬量標識が貼り付けられた外周面を有している。警告式投薬量標識は、例えば、表面の一部分又は区域が緑色で、他の部分又は区域が赤色の色分け形態を取るのが望ましい。複数の区域を用いて、限定するわけではないが、例えば、それぞれ緑色と赤色の2つの区域、又は緑色、黄色及び赤色の3つの区域とするのが望ましい。代わりに、ここで説明している英数字、テキストメッセージなどを標識として用いてもよい。なお、回転軸に垂直な表示器部材の表面を標識で構成してもよいものと理解頂きたい。表示器部材の表面は、ディスペンサーハウジングに形成された表示窓302を通して見ることができる。
【0040】
第2表示器部材300は、少なくとも1つの被駆動部材306を、望ましくは複数の被駆動部材を、更に含んでおり、それら被駆動部材306は、或る実施形態では、第2表示器部材の円周標識面の一方の側から半径方向外向きに伸張している歯として構成されている。第1と第2の表示器部材50と300の回転軸の間の間隔を考慮して、両表示器部材の一方に連結されている駆動部材と、被駆動部材は、駆動部材と共に構成されている第1表示器部材50が所定の回数だけ回転したら噛み合うように作られ、そうするのに十分な長さを有している。第2表示器部材300には、更に、駆動部材とは反対側にある表示器部材側の、回転軸周りに円周方向に形成された複数のラチェット歯308が設けられている。ディスペンサーハウジング又はモジュール式ハウジングからは、逆止部材が伸張しており、ラチェット歯308の1つ又は複数の歯と連続的に選択的に係合し、第2表示器部材300が一方向にだけ回転できるようにしている。警告式表示器を組み込んだ各種実施形態は、この他にも、2004年10月18日出願の米国特許出願第10/968,815号「警告投薬量表示器を備えた表示装置」に開示されており、その開示全体を参考文献としてここに援用する。
【0041】
図3及び図16から図18に示すディスペンサーの好適な実施形態では、表示器アセンブリは、表示器モジュール90に配置されている。表示器モジュール90は、ハウジング内に収容される形状をしており、ハウジング内では支持ブロック16部分の周りに配置されている。具体的には、支持ブロックは、ディスペンサーハウジングの壁、別の言い方ではアクチュエータブーツ、から間隔を空けて配置され、ハウジングの底部にドーナツ型のソケットを形成している。モジュールは、円筒状の支持ブロックの外側凸面と嵌り合う形状をしている内側凹面と、これも略円筒状のハウジングの内側凹面と嵌り合う形状をしている外側凸面とを有しているモジュール式ハウジング92を含んでいる。この様に、モジュール式ハウジングは、支持ブロックの周りに形成されたソケットの中に収容される形状をしている。モジュール式ハウジングは、半円形状を有しており、支持ブロックの、オリフィス開口とは反対側の部分の周りに、薬剤の分与又は患者へ薬剤を送る気流を妨げないように装着されているのが望ましい。この様に、モジュールは、支持ブロックの中心点よりも後方に維持されている。但し、当業者には理解頂けるように、モジュール又はモジュール式ハウジングは、支持ブロックなどの有無を問わず、様々なハウジング又はキャップアセンブリに収容できるように多種多様な寸法形状に構成することができる。モジュール式ハウジングは、単一の部品で形成してもよいし、2つ以上の部品を接合してハウジングを形成してもよい。
【0042】
なお、モジュールは、締結具又は接着剤の使用を含め、どの様な従来の手段でハウジング内に固定してもよい。代わりに、モジュールは、支持ブロックとハウジング壁の間に形成されているソケットに単に圧入するだけでもよい。
【0043】
各種実施形態では、上で説明したように、標識は、表示器ホイールの円周面60に、例えば、表示器部材上のラチェットギヤが10個の歯を有している場合は、0から9までの数字の形態で貼り付けられる。操作時には、理解頂けるように、3つ又はそれ以上又は以下の表示器部材を、容器内に入れることができる最大投薬回数に事前に設定し、標識即ちこの場合には数字を表示器ホイールの周囲に配置して、容器を連続的に順次作動させることによって表示器部材に投薬回数をカウントダウンさせる。
【0044】
代わりのやり方では、、表示器部材は、各表示器部材のゼロ(0)が表示窓でユーザーに表示されるように、組み立てられる。次に、ユーザーが容器を作動させると、第1表示器部材がハウジング内で回転して、分与された投薬回数を1から9まで順次表示する。10回目の作動で、表示器部材は、望ましくはラチェットギヤの回りに形成されていて所定の作動回数と同じである10個の歯によって、1回の回転を完了し、第1表示器部材が再び0を表示するときに第2表示器部材を0から1まで数字を1つ進ませ、2つの部材が一緒になって10回分の投薬量が分与されたことを表示する。第1表示器部材は、後に続く作動操作によって再び回され、更に一回転が完了すると、第2表示器部材を更に回転させて2を表示させ、20回分の投薬量が分与されたことを表示する。第2表示器部材が完全に1回転すると、100回の作動に相当し、第3表示器部材は、表示窓に1を表示するように進められ、第1及び第2表示器部材は、0を表示し、以下これが繰り返される。
【0045】
図1から図5の表示器アセンブリの実施形態は、例えば、表示器モジュールに取り付けられているものとして示しているが、当業者には理解頂けるように、アセンブリは、心棒、表示器部材、ラチェットギヤ、アクチュエータ部材、及びばねを含めて、例えば図34、図41、図46に示すように、容器を支持するディスペンサーハウジング又はアクチュエータブーツに直接装着してもよい。同様に、1つ又は複数の係合部材、及び1つ又は複数の逆止部材は、図38に示すように、容器を支持するディスペンサーハウジング又は別の言い方ではアクチュエータブーツの中に形成してもよい。
【0046】
図1から図7の実施形態に示すように、コネクタ4は、容器とディスペンサーハウジングを接続しており、容器が係合位置と非係合位置の間を移動する際に両者の間の接続を維持する。ここで使用している「接続された」という用語は、2つ又はそれ以上の部材又は構成要素が、直接か又は例えば介在部材又は構成要素を介して間接かを問わず、連結されていることを意味している。例えば、容器が表示器アセンブリに接続され、表示器アセンブリがディスペンサーハウジングに接続されている場合、容器はディスペンサーハウジングに接続されていることになると理解頂きたい。「固定的に接続されている」という用語又はその派生型は、別の構成要素に接続されている或る構成要素が、装置の通常の操作中で過度に力が加えられていない場合には外れないことを意味し、一方「取り外し可能に接続されている」という用語は、或る構成要素が、その様な通常の操作中で過度に力が加えられていない場合に外れることを意味する。
【0047】
或る実施形態では、コネクタは、容器に取り付けられた取付部分30を含んでいる。図6に示す取付部分は、ハブ106に例えばスナップ嵌めによって係合される係止リング又はカラー32と、容器の端部分を取り巻いている環状の壁を含んでいる。取付部分は、カラーを容器にスナップ嵌めできるようにするため、長手方向のスリットを含んでいる。取付部分は、環状の壁の互いに反対側から伸張している一対の従動子部材34を含んでいる。各従動子部材は、ステム36とキャップ部分38を含んでいる。
【0048】
コネクタは、更に、ディスペンサーハウジングの内部に沿って形成された一対の長手方向に伸張しているガイド部分40を含んでいる。各ガイドは、軌道42を画定している。ガイドは、ディスペンサーハウジングの頂部から長手方向に伸張している頂部分44を含んでいる。軌道42は、ガイド44の上側部分で終わって、移動限界停止部46を画定している。
【0049】
図11から図15に示す或る実施形態では、取付部分に形成されている従動子部材34は、軌道42に直接取り付けられており、頭部即ちキャップ部分38がガイド40によって保持され、容器が軌道内で係合位置と非係合位置の間をガイドに対して並進運動できるようになっている。容器がディスペンサーハウジングに対して最も高い位置にあるときには、ガイドの頂部44の長さにもよるが、容器は、ディスペンサーハウジングに対して、従動子部材により画定されている軸48周りに回転して、ディスペンサーハウジング10の内部にアクセスできるようにしている。
【0050】
代わりに又は追加的に、マウスピース24はディスペンサーハウジングの上側部分6に回転可能に接続されている。或る実施形態では、上側部分は、支持ブロック16も含んでいるが、更に、その外側から横方向外向きに伸張する一対の心棒8を含んでいる。また、ハウジングは、マウスピースの開口部78の頂部に沿って形成された捕捉要素54を含んでいる。マウスピースは、心棒8を受け入れる形状に作られた開口部76又はソケットを画定している一対のタブ74を含んでいる。マウスピースは、捕捉要素58を更に含んでおり、この捕捉要素58は、上側ハウジング部分の捕捉要素54と解放可能に係合し、マウスピースを閉じた作動可能なディスペンサー状態に解放可能に固定する。マウスピースは、心棒により画定されている軸80周りを洗浄位置まで回転又は軸回転し、使用者が、指示ブロックを含めディスペンサーハウジングの上側部分の内部へアクセスできるようにしている。
【0051】
図1から図7に示す別の実施形態では、コネクタは、更に一対の伸張部材82を含んでいる。各伸張部材は、そこから横方向に突き出した従動子部材86と、移動限界停止部部分を画定している上側及び下側の終端部94、96を有する長手方向の軌道84とを有している。取付部分の従動子部材34は、それぞれ伸張部材の軌道84に取り付けられており、軌道に対して並進運動する。また、従動子部材34は、伸張部材に対して軸38周りに回転することもできる。同時に、伸張部材82は、その従動子部材86を、ディスペンサーハウジングに形成された軌道42内で動かすことにより並進運動させることができる。伸張部材82は、図4及び図5に示すように、伸張部材をその従動子部材86により画定されている軸98周りに回転させることにより、ディスペンサーハウジングに対して回転させることができる。
【0052】
操作時、容器100は係合位置から非係合位置に動かされる。図2に示すように、容器をディスペンサーハウジングから外に並進運動させると、容器100は伸張部材82に対して並進運動し、その際、伸張部材は、取付部分の従動子部材34が頂部移動限界停止部部分96と係合した後、ディスペンサーハウジング10に対して並進運動する。容器がディスペンサーハウジングから完全に取り外されると、容器100は、ディスペンサーハウジング10及び伸張部材82に対して回転させることができる。同様に、伸張部材がディスペンサーハウジングに対して一杯に並進運動して、従動子部材86が上側移動限界停止部部分46に係合すると、伸張部材82も、ディスペンサーハウジング10に対して回転させることができる。この様に、容器は、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持した状態で、並進運動させて回転させ、又は動かして、例えばハウジングを洗浄するためにディスペンサーハウジングの空洞12へアクセスできるようにすることができる。
【0053】
図8に示す別の実施形態では、取付部分130は、容器の側部に沿って長手方向に伸張する壁部分を含んでいる。取付部分は、それぞれが軌道132を有する一対のガイドを形成している。そこで、一対の従動子部材134がディスペンサーハウジングの内面から横方向内向きに伸張して、上記の軌道に係合している。操作時、容器と、容器に取り付けられている取付部分は、従動子部材134とディスペンサーハウジング10に対して並進運動する。或る実施形態(図示せず)では、従動子部材が、ディスペンサーハウジングの頂部から伸張しているその伸張部分に形成されており、容器と取付部分がディスペンサーハウジングに対して回転もできるようになっている。
【0054】
図10に示す別の実施形態では、図7の伸張部材82が、図8の実施形態に組み込まれているが、伸張部材の従動子部材86は取付部分の軌道132に係合しており、ディスペンサーハウジングの従動子部材134は伸張部材の軌道84に係合している。操作中、容器と取付部分130は、伸張部材82に対して並進運動及び/又は回転させることができ、一方で、伸張部材は、ディスペンサーハウジング10に対して並進運動させ回転させることができる。
【0055】
図9に示す更に別の実施形態では、ディスペンサーハウジングは、それぞれ軌道42を画定している一対のガイド40を含んでいる。一対の伸張部材182は、それぞれ、伸張部材の互いに反対側の端部の互いに反対の側面から伸張する一対の長手方向に間隔を空けて配置された従動子部材184と186を含んでいる。従動子部材184、186は、それぞれ、取付部分とディスペンサーハウジングに形成された軌道132、42と係合し、容器と取付部分が伸張部材とディスペンサーハウジングに対して並進運動及び回転できるようにすると共に、伸張部材182がディスペンサーハウジング10に対して並進運動及び回転できるようにするので、容器はディスペンサーハウジングから完全に取り外すことができ、なお且つディスペンサーハウジングに接続されたままである。
【0056】
なお、伸張部材、軌道、ガイド、従動子部材などについては一対で示しているが、容器とディスペンサーハウジングを接続するのに、1つ又は2つより多くのその様な部材を使用してもよいと理解頂きたい。
【0057】
図1から図15の各種実施形態は、容器100とディスペンサーハウジング10の間の接続を維持して、容器に対する表示装置の計数の狂いを未然に防止すると同時に、容器が非係合位置に移動することを許容して、ディスペンサーハウジングを洗浄できるようにしている。
【0058】
図37から図39に示す別の実施形態では、取付部分112は、複数(図示は3つ)の長手方向に伸張するアーム114を含んでおり、各アームには、その自由端に捕捉部分120が形成されている。取付部分のカラー部分116は、長手方向のスリット122を含んでおり、カラー部分を容器の頚部188の周りに圧入できるようになっている。
【0059】
ディスペンサーハウジングは、対応する複数のガイドを含んでおり、それぞれが開口部又は軌道を画定している。アーム114は、ガイド118を貫通して配置されており、捕捉部分120がガイドの底部に係合し、容器が非係合位置に動かされるときにそこから外れないようにしている。代わりに、捕捉部分120は、容器が係合状態に動かされるとガイド118の底部と係合し、その後、容器を係合位置に保持して、容器が非係合位置に動くのを防止する。アーム114は、容器100が支持ブロック16に対して往復して動かされる際には、ガイド118に対して動く。この実施形態では、表示器アセンブリは、ディスペンサーハウジングの底部に直接取り付けらているが、モジュール式ハウジングも使用できるものと理解頂きたい。
【0060】
例えば、図47の実施形態に示すように、アーム114と捕捉部分120は、モジュール式ハウジング90の頂部に形成されガイドを画定している開口部91を通して挿入される。捕捉部分120は、ハウジングの頂部壁の底部に係合し、容器が非係合位置に動かされるときにモジュール式ハウジング90から外れないようにしている。代わりに、捕捉部分120は、容器が係合状態に動かされる際にはモジュール式ハウジング90と係合し、それ以後、容器を係合位置に保持して、容器が非係合位置に動くのを防止する。アーム114は、容器100が支持ブロック16に対して往復して動かされる際に、開口部91とモジュール式ハウジング90に対して動く。モジュール式ハウジング90は、例えば、限定するわけではないが、モジュール式ハウジング90の前方垂直面及び頂面と係合する1つ又は複数のタブ93と、例えば、スナップ嵌合で係合させることによって、ディスペンサーハウジングに固定的に取り付けることができる。モジュール式ハウジングは、摩擦嵌合、(例えば、音波)溶接により、接着剤を使って、又は上記の何らかの組み合わせを使って取り付けることもできる。
【0061】
この様に、実施形態の中には、ディスペンサーハウジング10を変更したり、或いは投薬回数表示器を使用しない構成から改造する必要がないものもある。むしろ、使用者は、単にモジュール式ハウジング90をディスペンサーハウジング10の底部に、例えば、接着剤又は摩擦嵌合で固定して、その後、容器100をモジュール式ハウジング90に、例えば、アーム114で固定するだけでよい。
【0062】
図33から図36の実施形態に示すように、表示装置は、ディスペンサーハウジングの底部124に、直接又はモジュール式ハウジングを用いての何れかで取り付けられる。ディスペンサーハウジングの上側部分126は、底部分に接続されている。なお、底部分及び上側部分は、別々の部材として作り、例えば、機械的締結具(例えば、圧入)、接着剤、超音波溶接などで互いに固着させてもよいものと理解頂きたい。上側部分は、複数の下向きに傾斜した突起128又はアームを含んでおり、容器の頚部が突起を滑り越して、弁ステム110が支持ブロック16に挿入されると、突起が容器の肩部180に係合して、突起が容器の周りにスナップ嵌合する。突起又は捕捉部分は、容器を常に係合位置に保つように支持ブロックから間隔を空けて配置してももよいし、容器を非係合位置に動かすことはできてもディスペンサーハウジングから外れないようにするため上向きに間隔を空けて配置してもよい。捕捉部分は、容器のフェルール部分に噛み合って、容器がディスペンサーハウジングから外れるのを防止すると共に、一方では、容器が捕捉部分に対して下向きに動いて、物質の一回の投薬量を分与することができるようにしている。
【0063】
図44から図46の実施形態に示すように、突起又はアーム128、即ち捕捉部分は、一体に形成されたマウスピースを含んでいるか又は別体のマウスピース24が回転可能に又は軸回転可能に接続されている、下側部分124に形成されている。突起128は、上で説明したのと同じやり方で機能するが、この実施形態では、ディスペンサーハウジングの上側部分126を取り外せるようにして、例えば装置を洗浄できるようにしている。上側部分又は下側部分の内の一方は、摩擦嵌合により他方の部分を受ける壁の段差214及び肩部216で構成されている。代わりに、上側部分又は下側部分の内の一方又は他方に、他方の構成要素と摩擦又は圧入嵌合で係合させるため1つ又は複数の凸凹又は隆起を設けてもよい。
【0064】
図40から図43に示すように、ディスペンサーハウジングは、下側又は底部分124、上側部分126、及び下側部分124に回転可能に接続されたマウスピース24を含んでいる。別の実施形態では、マウスピースは、下側部分124と一体に形成されている。或る実施形態では、上側部分126は、透明なプラスチックで形成されるか、そうでなければ透けていて、使用者は、容器を見て、例えば、貼り付られているラベルや処方を読むことができるようになっている。上側部分全体が透けていてもよいし、又は透けている表示窓を設けて容器の一部が見えるようにし、上側部分の残りの部分は透けていなくてもよい。上側部分が透けるという態様は、例えば、上側部分と容器が、下側部分に、そこから取り外せないように固定される場合には、例えば、容器に貼り付けられたラベルが見えるようにする上で重要である。無論、下側部分とマウスピースも透けるようにしてもよい。
【0065】
或る実施形態では、上側部分126は、装置を洗浄し易くするために、下側部分124に取り外し可能に取り付けられている。例えば、上側部分又は下側部分の一方は、摩擦嵌合により他方の部分を受ける壁の段差214及び肩部216を設けて構成してもよい。代わりに、上側部分又は下側部分の内の一方又は他方に、他方の構成要素と摩擦又は圧入嵌合で係合する1つ又は複数の凸凹又は隆起を設けてもよい。
【0066】
係止リング202は、例えば、限定するわけではないが、摩擦嵌合、スナップ嵌合、溶接、接着剤、及び/又はそれらの何らかの組み合わせにより下側部分に固定されている。リングは、円形の開口の周囲に間隔を空けて設けられた、複数(図示は6つ)の半円形の開口210を備えた円形の開口208によって画定された貝殻状の内周部206によって形成されている中央開口204を有している。開口の組み合わせによって、複数(図示は6つ)の把持用タブ212又は捕捉部分が形成されている。タブ212は、容器と、具体的には容器の頚部188周りとスナップ嵌合で係合するので、容器は、指示ブロックと係合した位置に保持され、且つ係止リング202が容器の肩部180と係合しているため、下側部分から外れることもない。循環開口202又は切欠部は、容器の操作中に空気がリングの中を又はリングを通って流れることを許容する。なお、これより多いか又は少ない開口を形成してもよいものと理解されたい。代わりに、リングは、容器を受け入れる単一の円形開口として形成し、空気を流す必要がある場合は、他の開口を、リングを貫通して中央開口から間隔を空けて形成してもよい。
【0067】
図31と図32を参照すると、分与装置の別の実施形態は、ゴムのような弾性を有する可撓性の材料で形成されたキャップ部材136を含んでいる。キャップは、容器が係合位置に配置された後、容器を覆って固定される。キャップは、接着剤、締結具などでディスペンサーハウジングに固定的に留められる。使用者は、ゴム製キャップを押すことで容器を作動させるが、キャップは、容器がディスペンサーハウジングに対して下向きに動くにつれて変形する。ディスペンサーハウジングには、キャップ部材を押して容器を作動させるときに空気を逃がすことができるようにする複数の通気孔138が設けられている。
【0068】
図31から図46の実施形態は、容器が一旦ディスペンサーハウジングに設置されたら、容器を係合位置に維持するように構成されており、これは、弁ステムを支持ブロックから取り外して容器を非係合位置に動かすことはできないということを意味していると理解頂きたい。この様に、単一の容器に、対応する表示装置が関係付けられ、容器をディスペンサーハウジングから取り外してそれを他のハウジングと使用することで、投薬回数の計数が狂うことのないようにしている。同時に、取り付け装置は、容器が支持ブロックに対して長手方向に往復運動して、物質の各投薬量が分与できるようにしている。
【0069】
図25から図30に示すように、分与装置の別の実施形態は、係留紐140を含んでいるコネクタを含んでいる。キャップ部材142又は他の取付部分は、錨着部144を含んでいる。キャップ部材142は、固定的又は解放可能の何れかのやり方で、容器に取り付けられている。或る実施形態では、図26に示すように、キャップ部材142は、摩擦嵌合で容器の端部と係合する複数の内側半径方向に伸張しているリブ148を含んでいる。図27に示す別の実施形態では、キャップ部材142は、複数の弾性タブ又はフィンガ150を含んでおり、それらは容器に係合する係合部材として働く。
【0070】
図28に示すように、キャップ部材242は、円盤形状に形成されており、キャップの底部は、接着剤又は他の適した取り付け装置で容器の底部に取り付けられている。キャップの一番上には、係留紐140の一方の端部に接続するための錨着部144が設けられている。
【0071】
図29に示すように、キャップ部材242には、鍵孔が形成されて錨着部を画定しており、鍵穴は、スロット244とキャップ部材の底部に形成された穴246を含んでいる。係留紐140の一方の端部には、結び目又は停止部分が形成されており、この端部は、係合した形態では穴246を貫通して伸張しており、一方、係留紐は、スロットの中に配置され、キャップ部材から、そのスロットが形成されている側の開口248を通って伸張している。係留紐の反対側の端部は、下で説明するようにディスペンサーハウジング上の錨着部に固定されている。
【0072】
図30に示すように、キャップ部材142は、開口248でその側面に開口しているスロット244を含んでおり、係留紐は、キャップ部材と容器の底部の間のスロットに配置され、スロットを通って伸張するようになっている。キャップ部材は、係留紐の大きくなった端部を固定できるように作られた穴246を更に含んでいる。
【0073】
ディスペンサーハウジングは、ハウジングの外側又は内側に設けられる錨着部146を含んでいる。或る実施形態では、係留紐は、例えばゴムやシリコンなどの弾性材料の様な伸縮可能な材料で作られている。別の実施形態では、係留紐は、伸張不能な材料で作られており、係留紐は、係留紐を巻いて格納する引込機構内に収容されていても、いなくともよい。係留紐140の両端部は、錨着部144、146に固定されている。
【0074】
操作時、使用者は、容器100を係合位置から非係合位置に動かすが、この操作には、例えば、ハウジングを洗浄するために、容器全体をディスペンサーハウジングから取り外すことが含まれる。このとき、係留紐は、投薬回数の計数が狂わないように容器とディスペンサーハウジングとの接続を維持する。
【0075】
図17から図24に示すように、ディスペンサー装置は、ディスペンサーハウジング10と、鍵装置152と、表示装置90を含んでいる。鍵装置152は、例えば、容器のハブ又は頚部にスナップ嵌合することによって容器に接続された取付部分158を有している。或る実施形態では、取付部分158は、図6に関して上で開示したカラー32を含んでいる。
【0076】
図17から図24に示すように、鍵装置152は、例えば図21の例に示す第1及び第2の回転可能なリング154、156を更に含んでおり、それらリングは、第1リングを第2リングの周りに円周方向に配置して取付部分に回転可能に取り付けられる。或る実施形態では、取付部分は、その底部にリングを支える縁部分を含んでいる。各リング154、156は、その底面に形成された開口部160、162又は鍵通路を含んでいる。別の実施形態では、2つのリングの内の一方又は両方は、そこから下向きに伸張する鍵部分を含んでいる。鍵部分は、例えば、限定するわけではないが、三角形のタブ部材として構成してもよい。
【0077】
表示装置は、上で説明した様にディスペンサーハウジングに接続されている。表示装置は、その頂部に回転可能に取り付けられた、例えば基部ハウジングに着座し、長手方向軸周りに回転可能な第1及び第2ギヤ164、166を更に含んでいる。第1及び第2ギヤは、そこから上向きに伸張する第1及び第2鍵部分168、170を含んでいる。なお、第1及び第2ギヤの一方又は両方は、鍵通路を供えた構成でもよいと理解頂きたい。鍵部分168、170は、容器が係合位置に動かされて、弁ステムがディスペンサーハウジングと係合する際、鍵通路160、162内に配置される。最初は、鍵通路と鍵部分は、例えば隣り合わせに整列している。容器が非係合位置に動かされると、第1及び第2鍵部分は、それぞれ前記第1及び第2鍵通路から外れる。
【0078】
第1及び第2ギヤ164、166は、それぞれ、その底部から伸張して、ギヤの周りに円周方向に配置された複数のギヤ歯を含んでいる。外側の第1ギヤ164の歯は、図23に示す様に、モジュール式ハウジングに回転可能に取り付けられた駆動ギヤ172と噛み合う。駆動ギヤは、ラチェットギヤ174と同軸に取り付けられている。図24に示すアクチュエータ70は、ラチェットギヤ174の歯と選択的に噛み合うフィンガ又はタブ部材176を含んでおり、アクチュエータ70と容器100が往復運動する都度、増分量だけギヤを回転させる。すると、駆動ギヤ172は、ラチェットギヤ174と共に回転して、外側のギヤ164を増分量だけ回転させる。鍵部分168は、鍵通路160内でリング154と係合し、容器取付部分上のリングを動かす。
【0079】
外側ギヤ164が完全に一回転すると、外側ギヤの内側に沿って半径方向及び円周方向に伸張している前進部材178は、表示器ハウジング92に形成されている係合部材によって内向きに付勢され、内側ギヤ166上に形成されている歯の内の1つと係合して、内側ギヤ166を前進させる。すると、内側ギヤ166は、鍵部分170が鍵通路162と係合することにより、第2リング156を回転させる。
【0080】
操作時、使用者は、容器100を弁ステム110に対して往復運動させ、キャニスタが往復運動する都度、物質の一回分の投薬量を容器から分与させる。第1ギヤ164は、キャニスタが往復運動する都度それに応じて第1の増分量だけ駆動ギヤ172により回転され、キャニスターが所定回数分だけ往復運動すると、第2ギヤ166を第1ギヤと選択的に係合させる。第1ギヤは、第2ギヤを第2の増分量だけ回転させる。第1及び第2ギヤ、並びに対応する第1及び第2リングが異なる位置に動かされると、それらは分与された投薬回数に対応して変化する独自の鍵模様を画定する。従って、弁ステムが支持ブロックに係合する前に鍵部分168、170が鍵通路160、162に嵌らなくてはならないため、容器から分与された投薬回数が同じ容器しか、ディスペンサーハウジングには再係合しない。
【0081】
或る実施形態では、容器100は、ハウジング10、表示装置又はアセンブリ、又はハウジングと表示装置の組み合わせ、に設けられた対応する独自の標識に一致する独自の標識を備えて構成されている。例えば、容器とハウジングは、一致する色と英数字、又はその両方の組み合わせを備えて構成され、使用者は、特定の容器を特定のハウジングに関係付けるよう示されることになる。例えば、限定するわけではないが、容器とハウジングの両方を、特定の色(例えば赤色)と英数字標識(例えば「B263」)というラベルを備えた構成にしてもよい。こうすれば、使用者は、容器をディスペンサーに一致させるよう示され、そのディスペンサーに関係付けられた表示装置上の計数表示がその容器に対応していることが確認できる。こうして、容器に残留している投薬回数、又は容器から既に分与された投薬回数が更に確実に保証される。この識別システムは、単独で、即ち主要な関連付け/識別ツールとして使用してもよいし、又はここで開示している他の実施形態及びコネクタ装置と協働で使用される補助的な識別ツールとして使用してもよい。
【0082】
或る実施形態では、各容器及び対応するハウジング/表示装置には、何らかの他のハウジング/表示装置で使用されている標識と重複していない独自の標識が設けられている。別の実施形態では、標識は、時間が経てば、例えば、何らかの特定の薬剤のロットの有効期限が切れてから或る一定の時間が経てば、再使用することができ、標識の個数を無限に増やす必要がないようになっている。更に別の実施形態では、特定の使用者に処方された容器とハウジング/表示装置は、独自の標識を備えて構成されており、例えば、薬局又は他の小売店に記録を維持させ、補充や新規処方に対して新しい標識を割り当てることで、その特定の使用者に対する独自性を保護するようになっている。上記実施形態では、他の使用者には、特定の使用者に使用されている標識と同じ標識が無作為に割り当てられるが、独自性は各使用者毎に保護される。
【0083】
以上、本発明を好適な実施形態に関連付けて説明してきたが、当業者には理解頂けるように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その形態と詳細には変更を加えることができる。而して、以上の詳細な説明は、説明を目的としており限定を課すものではないと理解頂きたく、本発明の範囲を定義するのは、特許請求の範囲の内容並びにその全ての等価物とする。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】投薬量標識を見せる表示窓付きのディスペンサーハウジングと、係合位置に配置された容器と、を含んでいる分与装置の斜視図である。
【図2】図1に示した分与装置の、容器が第1の非係合位置にある状態の斜視図である。
【図3】図1に示したディスペンサーハウジングと、容器と、表示装置と、コネクタの分解斜視図である。
【図4】図1に示した分与装置の、容器が2つ目の第1非係合位置にある状態の斜視図である。
【図5】図4に示した分与装置の上面斜視図である。
【図6】コネクタの取付部材部分の或る実施形態の斜視図である。
【図7】伸張部材の或る実施形態の斜視図である。
【図8】コネクタの別の実施形態の分解斜視図であり、ディスペンサーハウジングは部分断面図で示している。
【図9】コネクタの別の実施形態の分解斜視図であり、ディスペンサーハウジングは部分断面図で示している。
【図10】コネクタの別の実施形態の分解斜視図であり、ディスペンサーハウジングは部分断面図で示している。
【図11】ディスペンサーハウジングと、係合位置に配置された容器と、ヒンジ取付マウスピースと、を含んでいる分与装置の斜視図である。
【図12】図11に示した分用装置の、マウスピースが洗浄位置に配置されている状態の斜視図である。
【図13】図11に示した分与装置の断面斜視図である。
【図14】マウスピースの或る実施形態の斜視図である。
【図15】ディスペンサーハウジングの或る実施形態の斜視図である。
【図16】ディスペンサーハウジングと、容器と、表示装置と、鍵装置と、を含んでいる分与装置の別の実施形態の分解斜視図である。
【図17】表示装置と鍵装置の拡大部分斜視図である。
【図18】表示装置と、鍵装置と、容器の下面分解斜視図である。
【図19】表示装置の第1ギヤの或る実施形態の斜視図である。
【図20】表示装置の第2ギヤの或る実施形態の斜視図である。
【図21】鍵装置のリングの或る実施形態の斜視図である。
【図22】表示装置の或る実施形態の上面斜視図であり、第1及び第2ギヤを取り払って示している。
【図23】図22に示した表示装置の部分上面斜視図であり、頂部カバー部材と第1及び第2ギヤを取り払って示している。
【図24】アクチュエータ部材の斜視図である。
【図25】分与装置の別の実施形態の、容器が非係合位置にある状態の側面図である。
【図26】係留紐キャップ部材の或る実施形態の下面斜視図である。
【図27】係留紐キャップ部材の別の実施形態の側面図である。
【図28】係留紐キャップ部材の別の実施形態の部分破断図である。
【図29】係留紐キャップ部材の別の実施形態の上面斜視図である。
【図30】係留紐キャップ部材の別の実施形態の下面斜視図である。
【図31】キャップ部材が取り付けられた分与装置の別の実施形態の側面斜視図である。
【図32】図31に示した分与装置の部分断面破断図である。
【図33】分与装置の別の実施形態の側面斜視図である。
【図34】図33に示した分与装置の部分斜視図であり、ディスペンサーハウジングの頂部は示していない。
【図35】図33に示した分与装置の底部の上面斜視図である。
【図36】図33に示したディスペンサーハウジングの頂部の部分破断側面図である。
【図37】分与装置の別の実施形態の断面側面図である。
【図38】図37に示した分与装置の上面図であり、容器とコネクタは示していない。
【図39】図37に示したコネクタの上面斜視図である。
【図40】分与装置の分解側面図である。
【図41】図40に示した分与装置の部分破断図であり、ディスペンサーハウジングの上側部分を取り払って示している。
【図42】図40に示した分与装置の部分破断図であり、ディスペンサーハウジングの上側部分又は容器のキャニスター部分を取り払って示している。
【図43】図40に示したディスペンサーハウジングの下側部分の斜視図である。
【図44】ディスペンサーハウジングの下側部分の別の実施形態の斜視図である。
【図45】図44の下側部分を組み込んだ分与装置の部分図であり、ディスペンサーハウジングの上側部分又は容器のキャニスター部分を取り払って示している。
【図46】図44に示した下側部分を組み込んだ分与装置の部分破断図である。
【図47】分与装置の或る実施形態の部分分解斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年4月14日に「分与装置」という名称で出願された米国仮特許出願第60/671,220号並びに2005年1月20日に「分与装置」という名称で出願された米国仮特許出願第60/645,095号の恩典を請求し、上記両仮特許出願の開示全体を参考文献としてここに援用する。
【0002】
本発明は、概略的には分与装置に関し、より具体的には、その様な特定の分与装置に関係付けられている容器から既に計量されて分与されたか、又は容器内に残っている薬の量を投薬回数で表示するための投薬量表示装置を有する分与装置に関する。
【背景技術】
【0003】
既に装置から計量されて分与された薬の投薬回数を表示するか、又は装置に残っている薬の投薬回数を表示する投薬量表示装置を含むエーロゾル分与装置が開発されている。例えば、或る患者は、エーロゾルの形態で分与され、吸入によって患者に投与される薬剤を使って治療することのできる症状にある。或る形態では、薬剤を含むエーロゾルが容器に入っており、吸入装置又はアクチュエータブーツによって、計量又は測定された投薬量が分与される。そのような器具では、患者にとっては、容器内に残っている薬の投薬回数を表示すること、又は既に容器から分与された投薬回数を知ることの何れかによって、容器内に残っている薬の投薬回数を確認し、薬剤が必要なときになって初めて空の容器に気付くということのないようにするのが重要である。従って、吸入装置は、容器に残っている薬の投薬回数か、又は既に容器から分与された投薬回数を正確に表示することが重要である。
【0004】
また、特定のアクチュエータブーツは、特定の薬剤を容器から分与することができるように特別に適合されているか又は特別に作られている。従って、容器及び/又はアクチュエータブーツは、対応する又は関係付けられたアクチュエータブーツ及び/又は容器としか働かないように作られていることも重要である。
【0005】
通常、従来型のエーロゾル容器は、本体と、弁ステムとを備えており、本体に対して弁ステムを押し下げると、計量された1回分のエーロゾルと薬剤が放出されるようになっている。容器には、通常、概ね約200回程度の投薬回数に相当する量の薬が入っており、弁ステムを押し下げた数と、それに対応する計量されて分与された薬の投薬回数とが、容器に残っている薬の投薬回数と直接相関付けできるようになっている。
【0006】
操作時には、容器は、通常、吸入装置のハウジングの中に入っており、弁がハウジング内の支持ブロックと係合している。ユーザーは、容器をハウジングに対して動かし、弁ステムと内部弁を押し下げて、計量された1回分の薬が放出されるようにすることによって薬剤を投与するが、通常、この1回分の薬は、ハウジングから伸張しているポート又はマウスピースを通してユーザーに投与される。1回分の薬が投与された後で、普通はばね力が掛かっている弁ステムは、容器をハウジングに対して再び動かすように、容器を支持ブロックから離れる方向に付勢する。このように、容器がハウジングに対して直線状の1サイクルの往復運動をする毎に、計量された1回分の薬剤が投与される。
【0007】
薬剤容器に取り付けられている或る種のアクチュエータブーツ又は他の装置は、ハウジングに対する容器の直線状の往復運動を、表示器の一方向又は1サイクルの動きに変換する表示装置を有しており、表示器は、容器の相対的な充填度、容器内に残っている薬の投薬回数、又は既に投与された薬の投薬回数を特定する。表示器は、しばしば、アクチュエータブーツの内部に配置されている。例えば、アクチュエータブーツを洗浄するために容器をアクチュエータブーツから取り外した場合、誤って異なる容器をアクチュエータブーツに挿入してしまい、計数が狂ったり、アクチュエータブーツの、物質を正しく分与する性能が損なわれる恐れがある。
【0008】
この問題を解消するために、例えばRandに与えられた米国特許第6,431,168号に示されるように、或る種の装置では、装置を表示器も含めて、アクチュエータに固定しているものもある。しかしながら、Randに与えられた168号特許では、表示器は、容器がアクチュエータブーツに対して動く際に容器と共に動いている。従って、表示器部材はアクチュエータブーツの表示窓に対して動くことになり、装置の標識を読む際に、妨げになったり戸惑いや困難を招く恐れが出て、装置の精度と耐久性に疑問を差し挟むことになる。
【特許文献1】米国仮特許出願第60/671,220号
【特許文献2】米国仮特許出願第60/645,095号
【特許文献3】米国特許第6,431,168号
【特許文献4】米国特許第5,012,803号
【特許文献5】米国特許第4,460,412号
【特許文献6】米国特許第6,142、339号
【特許文献7】米国特許第6,161,724号
【特許文献8】米国特許第6,435,372号
【特許文献9】米国特許第6,561,384号
【特許文献10】米国特許出願第10/968,815号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
簡単に述べると、或る態様では、本発明は、物質の投薬量を分与するディスペンサーに着目している。ディスペンサーは、端部分と、端部分から伸張している弁ステムとを有している容器を含んでいる。ディスペンサーハウジングは、頂部と、底部と、長手方向に伸張し頂部に開口している空洞を含んでいる。底部はウェルを画定している。表示装置は、ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識を備えた表示器を含んでいる。コネクタが、ディスペンサーハウジングと容器を接続している。容器は、弁ステムがウェルに配置されている係合位置と、弁ステムがウェルから取り外されている非係合位置との間を移動することができる。容器が係合位置と非係合位置の間を移動するとき、コネクタは、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持している。
【0010】
或る実施形態では、コネクタは、容器に取り付けられた取り付け部分とディスペンサーハウジング内の一方に形成された軌道と従動子を含んでいる。或る実施形態では、コネクタは、更に、取付部分とディスペンサを接続する伸張部材を含んでいる。伸張部材も、軌道及び/又は1つ又は複数の従動子を含んでいる。
【0011】
代わりの実施形態では、コネクタは、容器とディスペンサーハウジングを接続する係留紐を含んでいる。或る実施形態では、係留紐は、伸縮可能な材料で形成されている。
【0012】
別の態様では、ディスペンサーは、ディスペンサーハウジングと、表示装置と、容器に接続されるようになっている取付部分を有するコネクタと、を含んでいる。コネクタは、取付部分が、第1位置と、この第1位置から間隔を空けた第2位置の間を移動することができる状態で、ディスペンサーハウジングに接続されている。
【0013】
更に別の態様では、容器の少なくとも一部をディスペンサーハウジングから取り外す方法は、容器を係合位置から非係合位置に動かして、弁ステムをウェルから取り外すステップを含んでいる。コネクタは、容器が非係合位置に動かされる際に、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持している。
【0014】
更に別の態様では、ディスペンサーは、ディスペンサーハウジングと、鍵装置と、表示装置を含んでいる。鍵装置は、容器に接続されるようになっている取付部分を有しており、第1及び第2の回転可能なリングを含んでいる。表示装置は、ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識と第1及び第2ギヤを有する表示器を含んでいる。第1リングと第1ギヤの内の一方は、第1鍵部分を有しており、他方は、第1鍵通路を有している。同じく、第2リングと第2ギヤの内の一方は、第2鍵部分を有しており、他方は、第2鍵通路を有している。鍵装置は、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路に配置されている係合位置と、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路から取り外されている非係合位置との間を移動することができる。
【0015】
更に別の態様では、ディスペンサーは、キャニスターと弁ステムを有している容器を更に含んでいる。弁ステムは、物質の一回分の投薬量を放出するために、キャニスターに対して往復運動することができる。容器は、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路に配置され且つ弁ステムがディスペンサーハウジングと係合している係合位置と、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路から取り外され且つ弁ステムがウェルから取り外されている非係合位置との間を移動することができる。
【0016】
更に別の態様では、ディスペンサーを操作する方法は、キャニスターを弁ステムに対して往復運動させるステップと、キャニスターが往復運動を1回する度に容器から物質の1回分の投薬量を分与するステップと、を含んでいる。本方法は、更に、キャニスターが往復運動を1回する毎に、これに応じて第1増分量だけ第1ギヤを回転させるステップと、キャニスターが所定回数だけ往復運動したら第2ギヤを第1ギヤと選択的に噛み合わせるステップと、第2ギヤを第1ギヤで第2増分量だけ回転させるステップを含んでいる。本方法は、更に、容器を、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路に配置され且つ弁ステムがディスペンサーハウジングと係合している係合位置から、第1及び第2鍵部分がそれぞれ第1及び第2鍵通路から取り外され且つ弁ステムがウェルから取り外されている非係合位置へ動かすステップを含んでいる。
【0017】
各種実施形態は、容器内に残っている薬の投薬回数を表示すること、又は既に容器から分与された投薬回数を知ることの何れかによって、容器内に残っている薬の計量された投薬回数が確認できるようにする情報を使用者に提供するための単純で頑丈且つ安価な解決策を提供している。また、実施形態の中には、容器をディスペンサーハウジングから取り外しても、容器はディスペンサーハウジングに接続されたままであり、これにより確実に、容器の投薬回数を数える際の完全性が保証され、容器は正しく作られたディスペンサーハウジングと共に使用されるようにしているものもある。代わりに、容器に接続された鍵装置によって、特定容器は特定のディスペンサーハウジング及び表示装置としか関係付けられないように構成された実施形態もある。
【0018】
上記段落は、総括的な序論として提示しており、特許請求の範囲を限定するものではない。各種好適な実施形態は、他の利点も併せて、添付図面に関連付けて以下の詳細な説明を参照することにより深く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
各図、特に図1から図5を参照すると、分与装置又はディスペンサーは、ハウジング10即ちアクチュエータブーツと、その中に配置されている容器100を含んでいることが分かる。ハウジングは、容器を入れるため長手方向に伸張する形状に作られた空洞12を有している。ハウジングの頂部は概ね開いており、開口部14を通して容器をハウジングに挿入し、容器の低端部102がハウジングから突き出て、作動に備えてユーザーに対して露出した状態でハウジング内に装着できるようになっている。
【0020】
ここで使用する「長手方向」及び「軸方向」という用語は、ハウジングに対する容器の往復運動の方向を示すものとする。「頂部」「底部」「上方向に」及び「下方向に」という用語は、図面に示している吸入装置を見たときの方向を示すものであるが、容器は、ひっくり返して、容器の上部表面をハウジングの底部に隣接させて、或いは容器の上部表面にハウジングの底部を隣接させて配置するものと理解頂きたい。
【0021】
図5、図13、図15、図41、及び図46に示すように、ウェル18を有する支持ブロック16が、ハウジングの底部22に形成されている。オリフィス20は、支持ブロックを貫通してウェルの底部と連通している。図2から図4を参照すると、患者の口に挿入するためのマウスピース24は、オリフィス及びウェルと連通する排出口26を形成している。マウスピース24は、マウスピースを患者の口の中に挿入し易くするため、ハウジングから横方向に伸張している。
【0022】
容器100は、その上面108上にハブ106が配置されている円筒状のキャニスター104として形成されている。キャニスターは、更に、肩部180と頚部188を有している。弁ステム110は、ハブから長手方向に伸張している。弁ステムは、キャニスターからこれと同軸に伸張しており、キャニスター内に取り付けられているばね(図示せず)で、キャニスターから外方向に付勢されている。容器100は、弁ステム110を支持ブロックのウェル18内に圧入することによってハウジング内に取り付けられており、この状態が、容器の「係合」位置を画定している。弁ステム110が支持ブロックのウェル18から取り外されているとき、容器は、「非係合」位置にある。
【0023】
なお、容器は様々な形状寸法に作ることができ、容器に入れられた物質は、当技術では既知のどの様な数の弁システムによって放出してもよいものと理解頂きたい。更に、弁システムは、限定するわけではないが、各種ポンプ、レバー、アクチュエータブーツ、ボタンなどを含め、様々なアクチュエータで作動させることができるものと理解頂きたい。その様な実施形態では、弁システムを、容器又はハウジングに対して動かすことのできるアクチュエータで作動させ、容器をハウジングに対して静止した状態に保つことができる。
【0024】
或る好適な実施形態では、容器100は或る物質で満たされており、この物質は、弁ステム110を伸張した閉位置から押し下げられた開位置に押し下げ又は動かし、これにより値又は値システムを開けることによって、容器から特定の計量された投薬量だけ分与される。この物質は薬剤であるのが望ましいが、この容器は、限定するわけではないが、様々な液体、泡又はエーロゾルを含め様々な非薬品物質を保持するのに使用することもできるものと理解頂きたい。弁ステムを長手方向に往復運動させ、それに伴って弁が開閉される度に、1回分の計量された投薬量が、容器から分与される。
【0025】
操作時には、弁ステム及び弁の開動作は、容器100を、弁ステムと容器の往復運動によって画定される長手方向軸に沿ってハウジング10内で往復運動させることにより、そしてキャニスターの露出した底端部102をハウジング10に対して押し下げて、弁ステム110を支持ブロックでウェル内に支持されている状態で開位置に動かすことによって、達成される。代わりに、アクチュエータを動かして、容器の弁システムを開いてもよく、その場合、容器は、支持用ハウジング、キャップ、及び/又は取り付けられている表示装置に対して静止した状態に保たれる。例えば、アクチュエータは、ポンプ装置などの形態で、容器の端部に取り付けることもできる。
【0026】
弁ステムが開位置に動かされると、容器は、物質の計量された一回分の投薬量をエーロゾルの形態でウェル18とオリフィス20を通して排出口へと分与する。エーロゾル形態の物質は、次いで、自己生成された又は支援を受けた気流の何れかで、マウスピースの排気口を通して使用者に送られる。代わりに、計量された投薬量の液体又は類似物を容器から分与してもよい。
他の送達システムでは、容器のハウジング及びホルダは、出力端を備えたチャンバを有する構成要素に取り付けられている。この種の送達システムの例は、例えば、1991年5月7日発行の米国特許第5,012,803号、及び1984年9月11日発行の米国特許第4,460,412号に示されており、前記各特許の開示全体を参考文献としてここに援用する。(上記特許の何れについてもその実施権は、明示、暗示を問わず、ここに援用するという理由により認められるものではない。)この種の送達システムでは、チャンバを有する構成要素は、ハウジングのマウスピースを受け入れるようになっているか、又は容器を支えているホルダと一体に接続されている。何れの実施形態でも、エーロゾルの形態をした物質、望ましくは薬剤、の計量された一回分の投薬量は、最初に容器からチャンバに分与され、その後使用者により吸入される。
【0027】
或る好適な実施形態では、容器100は、計量された所定の投薬回数分の物質を分与することを目的としている。例えば、従来の吸入器容器は、通常、概ね100回から200回の計量投薬回数分の薬を保持している。操作に際して、使用者は、容器内に残っている薬の投薬回数を知っていて、薬剤の様な物質が必要なときになって初めて空の容器に気付くということのないようにするのが重要である。
【0028】
次に図1から図5に示すように、ディスペンサは、ハウジング10、ハウジング内に上記のように取り付けられた容器100、及び表示器アセンブリ2を含んでいる。表示器アセンブリは、多様な形態を取ることができ、例えば、限定するわけではないが、米国特許第6,142、339号、同第6,161,724号、同第6,435,372号、及び同第6,561,384号に開示されているものを挙げることができ、前記各特許の開示全体を参考文献としてここに援用する。表示器アセンブリは、単一の表示器部材を含んでいても、複数(即ち2つ以上)の表示器部材を含んでいてもよく、例えば、図1から図4、図16、図22、図23、図32、図34、図37、図40、図41、図46の各種実施形態では、3つの同軸に取り付けられた表示器部材50として示されている。また、表示器アセンブリは、機械的な装置として、電気的な装置として、又はそれらの組み合わせとして構成されていてもよく、限定するわけではないが、各種アナログ及びデジタル読み出し器又は標識が含まれる。
【0029】
図3、図17、図22、図32、図37に示すように、アクチュエータ部材70は、ハウジング内での容器の往復運動によって画定される長手方向軸に平行な軸に沿って、ハウジング内に可動的に支持されている柱部材72として構成されている。柱の周りにはばね88が配置されており、アクチュエータ部材を上向きに付勢してキャニスターの上面108に押し付けるか、それに固定されている取付部分に押し付ける。各図には圧縮ばねを示しているが、片持ち梁、捩りばね、板ばね、及び引っ張りばねなども、アクチュエータを付勢して容器と係合させるのに使えるものと理解頂きたい。各ばねは、金属製でもプラスチック製でもよい。
【0030】
操作時、容器は、ハウジング内で長手方向に動かされ、弁ステムが開位置に押し下げられて、弁が上で説明したように開く。容器がハウジング内で下向きに動かされる際、アクチュエータ部材70は長手方向に沿って下向きに動かされる。使用者が容器を放すと、容器内のばね(図示せず)が容器をハウジング内で長手方向軸に沿って上向きに付勢するので、弁ステム110が容器内で閉位置に移動して弁が閉じ、一方でばねはアクチュエータ部材を上向きに付勢する。アクチュエータは、往復運動する際に、選択的にラチェットギヤ72と噛み合い、往復運動が所定の回数に達すると、ラチェットギヤ72は、1つ又は複数の表示器部材を作動的に動かす。
【0031】
表示器部材50には、1つ又は複数の表示窓52を通して見ることのできる標識が設けられている。標識は、容器に残っている投薬回数又は容器からすでに投与された回数を使用者に示す。或る実施形態では、標識はカラーコードの形態を取っており、例えば、ホイールの一部は開始の満杯状態を示す緑色に着色され、一部は半分ほど入っていることを示す黄色に着色され、一部は容器が空であることを示す赤色に着色される。自明であるが、容器が比較的満杯であるか空であるかを示すのに、他の色、濃淡又は英数字の標識を表示器ホイール上に設けてもよい。
【0032】
或る実施形態では、表示器アセンブリは、心棒56を中心に回転可能に同軸に取り付けられた3つの表示器部材50を含んでいる。各表示器部材は、円周スカートを有する表示器ホイールとして構成されており、スカートの外周面60に標識(数字として図示)が貼り付けられている。この実施形態では、ラチェットギヤ72は、表示器ホイールと同軸に取り付けられている。ラチェットギヤ72は、その周囲に複数の歯が形成されている。或る実施形態では、ラチェットギヤは表示器ホイールと一体にモールド成形されているが、ギヤとホイールは、別々に作って、その後、溶接や接着などで互いに取り付けてもよいものと理解頂きたい。
【0033】
或る実施形態では、第1表示器部材は、第2表示器部材のラチェットギヤの歯上にある弾性前進部材62を含んでいる。同じく、第2表示器部材は、第3表示器部材のラチェットギヤの歯上にある前進部材を含んでいる。なお、当業者には理解頂けるように、1つ又は複数の表示器部材は、使用済み又は使用可能な投薬量を回数で表示するのに使用されており、各図に示した3つの表示器部材は、説明を目的としており、限定を課すものではない。また、複数の表示器部材は、1より多い任意の個数の表示器部材を指すものと理解頂きたい。
【0034】
図38に示すように、ハウジング10は、ハウジングと一体に形成され且つ傾斜面を含んでいる一対の係合部材64を有している。ハウジングからは複数の逆止部材66が伸張しており、ラチェットギヤに選択的に噛み合って、表示器部材が確実に一方向に回転するようにしている。係合部材と逆止部材は、図3及び図16に示し、下で説明するように、モジュール式ハウジングに形成されるかハウジングから伸張しているものとして示しているが、当業者には理解頂けるように、上記部材又は等価の造形は、図34、図37、図38に示すように容器を支持するディスペンサハウジング又はアクチュエータブーツに形成され又は接続されていてもよいし、容器自体に設けられ又は接続されていてもよい。
【0035】
操作時、容器はハウジング10内で長手方向に動かされ、弁ステム110を開位置に押し下げて、弁が上で説明したように開く。容器がハウジング内で往復運動する際、アクチュエータ70は、第1表示器部材に固定されているラチェットギヤ72と係合し、第1表示器部を、ラチェットギヤの周囲に設けられている歯のピッチに対応する所定の角度又は増分量だけ回転させる。
【0036】
容器のハウジングに対する往復運動は、第1表示器部材50とそのラチェットギヤ72が完全に一回転するまで繰り返される。第1表示器部材を一回転進めるのに必要な往復運動の所定の回数は、ラチェットギヤ72の周囲に設けられた歯の数に等しい。容器をハウジングに対して連続的に動かすことにより第1表示器部材が回転すると、第1表示器部材の前進部材62は、ハウジング内に形成された傾斜面で構成された係合部材64と選択的に係合する。具体的には、係合部材64は、前進部材62の歯部分を付勢して、第2表示器部材上のラチェットギヤ72の歯の1つと噛み合わせる。
【0037】
容器用のディスペンサーハウジングか下で説明するモジュール式ハウジングかを問わず、容器をハウジングに対して連続的に動かすことにより、第1表示器部材が更に回転すると、前進部材62は、隣接する(即ち、第2の)表示器部材のラチェットギヤ72上の歯の1つと噛み合い、表示器部材を、ラチェットギヤの歯のピッチに対応する所定の増分角度量だけ前進させる。増分という用語は、表示装置が残りの投薬回数を示している(カウントダウン)か、投与済みの投薬回数を示している(カウントアップ)かには関係なく、一回の作動の前進により表示器部材が動かされる角度量を指し、これは1つの歯の移動量に相当する。
【0038】
弾性前進部材62は、係合部材64を係合解除すると、ばねでラチェットギヤから離れ、第1表示器部材が更に前進しても、第1表示器部材が次の1サイクルを完了して、前進部材が再び第2表示器部材のラチェットギヤの次の歯と係合するまでは、第2表示器部材の回転に影響を及ぼさず、以後これが繰り返される。第2表示器部材7とその前進部材は、第3表示器部材の歯上にある第2係合部材と、同様に相互作用し、第2表示器部材が1回転する度に、第3表示器部材と選択的に係合して所定の増分量だけ前進させる。理解頂けるように、更に多くの表示器部材を同様に組み付けて、増分表示装置を提供することもできる。
【0039】
図40、図41、図46に示すように、二次又は警告式表示器部材300が、ディスペンサーハウジング内に、表示器部材に隣接して、表示器部材50の軸と平行で且つ離間している軸の周りに、回転可能に支持されている。警告式表示器部材300は、警告式投薬量標識が貼り付けられた外周面を有している。警告式投薬量標識は、例えば、表面の一部分又は区域が緑色で、他の部分又は区域が赤色の色分け形態を取るのが望ましい。複数の区域を用いて、限定するわけではないが、例えば、それぞれ緑色と赤色の2つの区域、又は緑色、黄色及び赤色の3つの区域とするのが望ましい。代わりに、ここで説明している英数字、テキストメッセージなどを標識として用いてもよい。なお、回転軸に垂直な表示器部材の表面を標識で構成してもよいものと理解頂きたい。表示器部材の表面は、ディスペンサーハウジングに形成された表示窓302を通して見ることができる。
【0040】
第2表示器部材300は、少なくとも1つの被駆動部材306を、望ましくは複数の被駆動部材を、更に含んでおり、それら被駆動部材306は、或る実施形態では、第2表示器部材の円周標識面の一方の側から半径方向外向きに伸張している歯として構成されている。第1と第2の表示器部材50と300の回転軸の間の間隔を考慮して、両表示器部材の一方に連結されている駆動部材と、被駆動部材は、駆動部材と共に構成されている第1表示器部材50が所定の回数だけ回転したら噛み合うように作られ、そうするのに十分な長さを有している。第2表示器部材300には、更に、駆動部材とは反対側にある表示器部材側の、回転軸周りに円周方向に形成された複数のラチェット歯308が設けられている。ディスペンサーハウジング又はモジュール式ハウジングからは、逆止部材が伸張しており、ラチェット歯308の1つ又は複数の歯と連続的に選択的に係合し、第2表示器部材300が一方向にだけ回転できるようにしている。警告式表示器を組み込んだ各種実施形態は、この他にも、2004年10月18日出願の米国特許出願第10/968,815号「警告投薬量表示器を備えた表示装置」に開示されており、その開示全体を参考文献としてここに援用する。
【0041】
図3及び図16から図18に示すディスペンサーの好適な実施形態では、表示器アセンブリは、表示器モジュール90に配置されている。表示器モジュール90は、ハウジング内に収容される形状をしており、ハウジング内では支持ブロック16部分の周りに配置されている。具体的には、支持ブロックは、ディスペンサーハウジングの壁、別の言い方ではアクチュエータブーツ、から間隔を空けて配置され、ハウジングの底部にドーナツ型のソケットを形成している。モジュールは、円筒状の支持ブロックの外側凸面と嵌り合う形状をしている内側凹面と、これも略円筒状のハウジングの内側凹面と嵌り合う形状をしている外側凸面とを有しているモジュール式ハウジング92を含んでいる。この様に、モジュール式ハウジングは、支持ブロックの周りに形成されたソケットの中に収容される形状をしている。モジュール式ハウジングは、半円形状を有しており、支持ブロックの、オリフィス開口とは反対側の部分の周りに、薬剤の分与又は患者へ薬剤を送る気流を妨げないように装着されているのが望ましい。この様に、モジュールは、支持ブロックの中心点よりも後方に維持されている。但し、当業者には理解頂けるように、モジュール又はモジュール式ハウジングは、支持ブロックなどの有無を問わず、様々なハウジング又はキャップアセンブリに収容できるように多種多様な寸法形状に構成することができる。モジュール式ハウジングは、単一の部品で形成してもよいし、2つ以上の部品を接合してハウジングを形成してもよい。
【0042】
なお、モジュールは、締結具又は接着剤の使用を含め、どの様な従来の手段でハウジング内に固定してもよい。代わりに、モジュールは、支持ブロックとハウジング壁の間に形成されているソケットに単に圧入するだけでもよい。
【0043】
各種実施形態では、上で説明したように、標識は、表示器ホイールの円周面60に、例えば、表示器部材上のラチェットギヤが10個の歯を有している場合は、0から9までの数字の形態で貼り付けられる。操作時には、理解頂けるように、3つ又はそれ以上又は以下の表示器部材を、容器内に入れることができる最大投薬回数に事前に設定し、標識即ちこの場合には数字を表示器ホイールの周囲に配置して、容器を連続的に順次作動させることによって表示器部材に投薬回数をカウントダウンさせる。
【0044】
代わりのやり方では、、表示器部材は、各表示器部材のゼロ(0)が表示窓でユーザーに表示されるように、組み立てられる。次に、ユーザーが容器を作動させると、第1表示器部材がハウジング内で回転して、分与された投薬回数を1から9まで順次表示する。10回目の作動で、表示器部材は、望ましくはラチェットギヤの回りに形成されていて所定の作動回数と同じである10個の歯によって、1回の回転を完了し、第1表示器部材が再び0を表示するときに第2表示器部材を0から1まで数字を1つ進ませ、2つの部材が一緒になって10回分の投薬量が分与されたことを表示する。第1表示器部材は、後に続く作動操作によって再び回され、更に一回転が完了すると、第2表示器部材を更に回転させて2を表示させ、20回分の投薬量が分与されたことを表示する。第2表示器部材が完全に1回転すると、100回の作動に相当し、第3表示器部材は、表示窓に1を表示するように進められ、第1及び第2表示器部材は、0を表示し、以下これが繰り返される。
【0045】
図1から図5の表示器アセンブリの実施形態は、例えば、表示器モジュールに取り付けられているものとして示しているが、当業者には理解頂けるように、アセンブリは、心棒、表示器部材、ラチェットギヤ、アクチュエータ部材、及びばねを含めて、例えば図34、図41、図46に示すように、容器を支持するディスペンサーハウジング又はアクチュエータブーツに直接装着してもよい。同様に、1つ又は複数の係合部材、及び1つ又は複数の逆止部材は、図38に示すように、容器を支持するディスペンサーハウジング又は別の言い方ではアクチュエータブーツの中に形成してもよい。
【0046】
図1から図7の実施形態に示すように、コネクタ4は、容器とディスペンサーハウジングを接続しており、容器が係合位置と非係合位置の間を移動する際に両者の間の接続を維持する。ここで使用している「接続された」という用語は、2つ又はそれ以上の部材又は構成要素が、直接か又は例えば介在部材又は構成要素を介して間接かを問わず、連結されていることを意味している。例えば、容器が表示器アセンブリに接続され、表示器アセンブリがディスペンサーハウジングに接続されている場合、容器はディスペンサーハウジングに接続されていることになると理解頂きたい。「固定的に接続されている」という用語又はその派生型は、別の構成要素に接続されている或る構成要素が、装置の通常の操作中で過度に力が加えられていない場合には外れないことを意味し、一方「取り外し可能に接続されている」という用語は、或る構成要素が、その様な通常の操作中で過度に力が加えられていない場合に外れることを意味する。
【0047】
或る実施形態では、コネクタは、容器に取り付けられた取付部分30を含んでいる。図6に示す取付部分は、ハブ106に例えばスナップ嵌めによって係合される係止リング又はカラー32と、容器の端部分を取り巻いている環状の壁を含んでいる。取付部分は、カラーを容器にスナップ嵌めできるようにするため、長手方向のスリットを含んでいる。取付部分は、環状の壁の互いに反対側から伸張している一対の従動子部材34を含んでいる。各従動子部材は、ステム36とキャップ部分38を含んでいる。
【0048】
コネクタは、更に、ディスペンサーハウジングの内部に沿って形成された一対の長手方向に伸張しているガイド部分40を含んでいる。各ガイドは、軌道42を画定している。ガイドは、ディスペンサーハウジングの頂部から長手方向に伸張している頂部分44を含んでいる。軌道42は、ガイド44の上側部分で終わって、移動限界停止部46を画定している。
【0049】
図11から図15に示す或る実施形態では、取付部分に形成されている従動子部材34は、軌道42に直接取り付けられており、頭部即ちキャップ部分38がガイド40によって保持され、容器が軌道内で係合位置と非係合位置の間をガイドに対して並進運動できるようになっている。容器がディスペンサーハウジングに対して最も高い位置にあるときには、ガイドの頂部44の長さにもよるが、容器は、ディスペンサーハウジングに対して、従動子部材により画定されている軸48周りに回転して、ディスペンサーハウジング10の内部にアクセスできるようにしている。
【0050】
代わりに又は追加的に、マウスピース24はディスペンサーハウジングの上側部分6に回転可能に接続されている。或る実施形態では、上側部分は、支持ブロック16も含んでいるが、更に、その外側から横方向外向きに伸張する一対の心棒8を含んでいる。また、ハウジングは、マウスピースの開口部78の頂部に沿って形成された捕捉要素54を含んでいる。マウスピースは、心棒8を受け入れる形状に作られた開口部76又はソケットを画定している一対のタブ74を含んでいる。マウスピースは、捕捉要素58を更に含んでおり、この捕捉要素58は、上側ハウジング部分の捕捉要素54と解放可能に係合し、マウスピースを閉じた作動可能なディスペンサー状態に解放可能に固定する。マウスピースは、心棒により画定されている軸80周りを洗浄位置まで回転又は軸回転し、使用者が、指示ブロックを含めディスペンサーハウジングの上側部分の内部へアクセスできるようにしている。
【0051】
図1から図7に示す別の実施形態では、コネクタは、更に一対の伸張部材82を含んでいる。各伸張部材は、そこから横方向に突き出した従動子部材86と、移動限界停止部部分を画定している上側及び下側の終端部94、96を有する長手方向の軌道84とを有している。取付部分の従動子部材34は、それぞれ伸張部材の軌道84に取り付けられており、軌道に対して並進運動する。また、従動子部材34は、伸張部材に対して軸38周りに回転することもできる。同時に、伸張部材82は、その従動子部材86を、ディスペンサーハウジングに形成された軌道42内で動かすことにより並進運動させることができる。伸張部材82は、図4及び図5に示すように、伸張部材をその従動子部材86により画定されている軸98周りに回転させることにより、ディスペンサーハウジングに対して回転させることができる。
【0052】
操作時、容器100は係合位置から非係合位置に動かされる。図2に示すように、容器をディスペンサーハウジングから外に並進運動させると、容器100は伸張部材82に対して並進運動し、その際、伸張部材は、取付部分の従動子部材34が頂部移動限界停止部部分96と係合した後、ディスペンサーハウジング10に対して並進運動する。容器がディスペンサーハウジングから完全に取り外されると、容器100は、ディスペンサーハウジング10及び伸張部材82に対して回転させることができる。同様に、伸張部材がディスペンサーハウジングに対して一杯に並進運動して、従動子部材86が上側移動限界停止部部分46に係合すると、伸張部材82も、ディスペンサーハウジング10に対して回転させることができる。この様に、容器は、容器とディスペンサーハウジングの間の接続を維持した状態で、並進運動させて回転させ、又は動かして、例えばハウジングを洗浄するためにディスペンサーハウジングの空洞12へアクセスできるようにすることができる。
【0053】
図8に示す別の実施形態では、取付部分130は、容器の側部に沿って長手方向に伸張する壁部分を含んでいる。取付部分は、それぞれが軌道132を有する一対のガイドを形成している。そこで、一対の従動子部材134がディスペンサーハウジングの内面から横方向内向きに伸張して、上記の軌道に係合している。操作時、容器と、容器に取り付けられている取付部分は、従動子部材134とディスペンサーハウジング10に対して並進運動する。或る実施形態(図示せず)では、従動子部材が、ディスペンサーハウジングの頂部から伸張しているその伸張部分に形成されており、容器と取付部分がディスペンサーハウジングに対して回転もできるようになっている。
【0054】
図10に示す別の実施形態では、図7の伸張部材82が、図8の実施形態に組み込まれているが、伸張部材の従動子部材86は取付部分の軌道132に係合しており、ディスペンサーハウジングの従動子部材134は伸張部材の軌道84に係合している。操作中、容器と取付部分130は、伸張部材82に対して並進運動及び/又は回転させることができ、一方で、伸張部材は、ディスペンサーハウジング10に対して並進運動させ回転させることができる。
【0055】
図9に示す更に別の実施形態では、ディスペンサーハウジングは、それぞれ軌道42を画定している一対のガイド40を含んでいる。一対の伸張部材182は、それぞれ、伸張部材の互いに反対側の端部の互いに反対の側面から伸張する一対の長手方向に間隔を空けて配置された従動子部材184と186を含んでいる。従動子部材184、186は、それぞれ、取付部分とディスペンサーハウジングに形成された軌道132、42と係合し、容器と取付部分が伸張部材とディスペンサーハウジングに対して並進運動及び回転できるようにすると共に、伸張部材182がディスペンサーハウジング10に対して並進運動及び回転できるようにするので、容器はディスペンサーハウジングから完全に取り外すことができ、なお且つディスペンサーハウジングに接続されたままである。
【0056】
なお、伸張部材、軌道、ガイド、従動子部材などについては一対で示しているが、容器とディスペンサーハウジングを接続するのに、1つ又は2つより多くのその様な部材を使用してもよいと理解頂きたい。
【0057】
図1から図15の各種実施形態は、容器100とディスペンサーハウジング10の間の接続を維持して、容器に対する表示装置の計数の狂いを未然に防止すると同時に、容器が非係合位置に移動することを許容して、ディスペンサーハウジングを洗浄できるようにしている。
【0058】
図37から図39に示す別の実施形態では、取付部分112は、複数(図示は3つ)の長手方向に伸張するアーム114を含んでおり、各アームには、その自由端に捕捉部分120が形成されている。取付部分のカラー部分116は、長手方向のスリット122を含んでおり、カラー部分を容器の頚部188の周りに圧入できるようになっている。
【0059】
ディスペンサーハウジングは、対応する複数のガイドを含んでおり、それぞれが開口部又は軌道を画定している。アーム114は、ガイド118を貫通して配置されており、捕捉部分120がガイドの底部に係合し、容器が非係合位置に動かされるときにそこから外れないようにしている。代わりに、捕捉部分120は、容器が係合状態に動かされるとガイド118の底部と係合し、その後、容器を係合位置に保持して、容器が非係合位置に動くのを防止する。アーム114は、容器100が支持ブロック16に対して往復して動かされる際には、ガイド118に対して動く。この実施形態では、表示器アセンブリは、ディスペンサーハウジングの底部に直接取り付けらているが、モジュール式ハウジングも使用できるものと理解頂きたい。
【0060】
例えば、図47の実施形態に示すように、アーム114と捕捉部分120は、モジュール式ハウジング90の頂部に形成されガイドを画定している開口部91を通して挿入される。捕捉部分120は、ハウジングの頂部壁の底部に係合し、容器が非係合位置に動かされるときにモジュール式ハウジング90から外れないようにしている。代わりに、捕捉部分120は、容器が係合状態に動かされる際にはモジュール式ハウジング90と係合し、それ以後、容器を係合位置に保持して、容器が非係合位置に動くのを防止する。アーム114は、容器100が支持ブロック16に対して往復して動かされる際に、開口部91とモジュール式ハウジング90に対して動く。モジュール式ハウジング90は、例えば、限定するわけではないが、モジュール式ハウジング90の前方垂直面及び頂面と係合する1つ又は複数のタブ93と、例えば、スナップ嵌合で係合させることによって、ディスペンサーハウジングに固定的に取り付けることができる。モジュール式ハウジングは、摩擦嵌合、(例えば、音波)溶接により、接着剤を使って、又は上記の何らかの組み合わせを使って取り付けることもできる。
【0061】
この様に、実施形態の中には、ディスペンサーハウジング10を変更したり、或いは投薬回数表示器を使用しない構成から改造する必要がないものもある。むしろ、使用者は、単にモジュール式ハウジング90をディスペンサーハウジング10の底部に、例えば、接着剤又は摩擦嵌合で固定して、その後、容器100をモジュール式ハウジング90に、例えば、アーム114で固定するだけでよい。
【0062】
図33から図36の実施形態に示すように、表示装置は、ディスペンサーハウジングの底部124に、直接又はモジュール式ハウジングを用いての何れかで取り付けられる。ディスペンサーハウジングの上側部分126は、底部分に接続されている。なお、底部分及び上側部分は、別々の部材として作り、例えば、機械的締結具(例えば、圧入)、接着剤、超音波溶接などで互いに固着させてもよいものと理解頂きたい。上側部分は、複数の下向きに傾斜した突起128又はアームを含んでおり、容器の頚部が突起を滑り越して、弁ステム110が支持ブロック16に挿入されると、突起が容器の肩部180に係合して、突起が容器の周りにスナップ嵌合する。突起又は捕捉部分は、容器を常に係合位置に保つように支持ブロックから間隔を空けて配置してももよいし、容器を非係合位置に動かすことはできてもディスペンサーハウジングから外れないようにするため上向きに間隔を空けて配置してもよい。捕捉部分は、容器のフェルール部分に噛み合って、容器がディスペンサーハウジングから外れるのを防止すると共に、一方では、容器が捕捉部分に対して下向きに動いて、物質の一回の投薬量を分与することができるようにしている。
【0063】
図44から図46の実施形態に示すように、突起又はアーム128、即ち捕捉部分は、一体に形成されたマウスピースを含んでいるか又は別体のマウスピース24が回転可能に又は軸回転可能に接続されている、下側部分124に形成されている。突起128は、上で説明したのと同じやり方で機能するが、この実施形態では、ディスペンサーハウジングの上側部分126を取り外せるようにして、例えば装置を洗浄できるようにしている。上側部分又は下側部分の内の一方は、摩擦嵌合により他方の部分を受ける壁の段差214及び肩部216で構成されている。代わりに、上側部分又は下側部分の内の一方又は他方に、他方の構成要素と摩擦又は圧入嵌合で係合させるため1つ又は複数の凸凹又は隆起を設けてもよい。
【0064】
図40から図43に示すように、ディスペンサーハウジングは、下側又は底部分124、上側部分126、及び下側部分124に回転可能に接続されたマウスピース24を含んでいる。別の実施形態では、マウスピースは、下側部分124と一体に形成されている。或る実施形態では、上側部分126は、透明なプラスチックで形成されるか、そうでなければ透けていて、使用者は、容器を見て、例えば、貼り付られているラベルや処方を読むことができるようになっている。上側部分全体が透けていてもよいし、又は透けている表示窓を設けて容器の一部が見えるようにし、上側部分の残りの部分は透けていなくてもよい。上側部分が透けるという態様は、例えば、上側部分と容器が、下側部分に、そこから取り外せないように固定される場合には、例えば、容器に貼り付けられたラベルが見えるようにする上で重要である。無論、下側部分とマウスピースも透けるようにしてもよい。
【0065】
或る実施形態では、上側部分126は、装置を洗浄し易くするために、下側部分124に取り外し可能に取り付けられている。例えば、上側部分又は下側部分の一方は、摩擦嵌合により他方の部分を受ける壁の段差214及び肩部216を設けて構成してもよい。代わりに、上側部分又は下側部分の内の一方又は他方に、他方の構成要素と摩擦又は圧入嵌合で係合する1つ又は複数の凸凹又は隆起を設けてもよい。
【0066】
係止リング202は、例えば、限定するわけではないが、摩擦嵌合、スナップ嵌合、溶接、接着剤、及び/又はそれらの何らかの組み合わせにより下側部分に固定されている。リングは、円形の開口の周囲に間隔を空けて設けられた、複数(図示は6つ)の半円形の開口210を備えた円形の開口208によって画定された貝殻状の内周部206によって形成されている中央開口204を有している。開口の組み合わせによって、複数(図示は6つ)の把持用タブ212又は捕捉部分が形成されている。タブ212は、容器と、具体的には容器の頚部188周りとスナップ嵌合で係合するので、容器は、指示ブロックと係合した位置に保持され、且つ係止リング202が容器の肩部180と係合しているため、下側部分から外れることもない。循環開口202又は切欠部は、容器の操作中に空気がリングの中を又はリングを通って流れることを許容する。なお、これより多いか又は少ない開口を形成してもよいものと理解されたい。代わりに、リングは、容器を受け入れる単一の円形開口として形成し、空気を流す必要がある場合は、他の開口を、リングを貫通して中央開口から間隔を空けて形成してもよい。
【0067】
図31と図32を参照すると、分与装置の別の実施形態は、ゴムのような弾性を有する可撓性の材料で形成されたキャップ部材136を含んでいる。キャップは、容器が係合位置に配置された後、容器を覆って固定される。キャップは、接着剤、締結具などでディスペンサーハウジングに固定的に留められる。使用者は、ゴム製キャップを押すことで容器を作動させるが、キャップは、容器がディスペンサーハウジングに対して下向きに動くにつれて変形する。ディスペンサーハウジングには、キャップ部材を押して容器を作動させるときに空気を逃がすことができるようにする複数の通気孔138が設けられている。
【0068】
図31から図46の実施形態は、容器が一旦ディスペンサーハウジングに設置されたら、容器を係合位置に維持するように構成されており、これは、弁ステムを支持ブロックから取り外して容器を非係合位置に動かすことはできないということを意味していると理解頂きたい。この様に、単一の容器に、対応する表示装置が関係付けられ、容器をディスペンサーハウジングから取り外してそれを他のハウジングと使用することで、投薬回数の計数が狂うことのないようにしている。同時に、取り付け装置は、容器が支持ブロックに対して長手方向に往復運動して、物質の各投薬量が分与できるようにしている。
【0069】
図25から図30に示すように、分与装置の別の実施形態は、係留紐140を含んでいるコネクタを含んでいる。キャップ部材142又は他の取付部分は、錨着部144を含んでいる。キャップ部材142は、固定的又は解放可能の何れかのやり方で、容器に取り付けられている。或る実施形態では、図26に示すように、キャップ部材142は、摩擦嵌合で容器の端部と係合する複数の内側半径方向に伸張しているリブ148を含んでいる。図27に示す別の実施形態では、キャップ部材142は、複数の弾性タブ又はフィンガ150を含んでおり、それらは容器に係合する係合部材として働く。
【0070】
図28に示すように、キャップ部材242は、円盤形状に形成されており、キャップの底部は、接着剤又は他の適した取り付け装置で容器の底部に取り付けられている。キャップの一番上には、係留紐140の一方の端部に接続するための錨着部144が設けられている。
【0071】
図29に示すように、キャップ部材242には、鍵孔が形成されて錨着部を画定しており、鍵穴は、スロット244とキャップ部材の底部に形成された穴246を含んでいる。係留紐140の一方の端部には、結び目又は停止部分が形成されており、この端部は、係合した形態では穴246を貫通して伸張しており、一方、係留紐は、スロットの中に配置され、キャップ部材から、そのスロットが形成されている側の開口248を通って伸張している。係留紐の反対側の端部は、下で説明するようにディスペンサーハウジング上の錨着部に固定されている。
【0072】
図30に示すように、キャップ部材142は、開口248でその側面に開口しているスロット244を含んでおり、係留紐は、キャップ部材と容器の底部の間のスロットに配置され、スロットを通って伸張するようになっている。キャップ部材は、係留紐の大きくなった端部を固定できるように作られた穴246を更に含んでいる。
【0073】
ディスペンサーハウジングは、ハウジングの外側又は内側に設けられる錨着部146を含んでいる。或る実施形態では、係留紐は、例えばゴムやシリコンなどの弾性材料の様な伸縮可能な材料で作られている。別の実施形態では、係留紐は、伸張不能な材料で作られており、係留紐は、係留紐を巻いて格納する引込機構内に収容されていても、いなくともよい。係留紐140の両端部は、錨着部144、146に固定されている。
【0074】
操作時、使用者は、容器100を係合位置から非係合位置に動かすが、この操作には、例えば、ハウジングを洗浄するために、容器全体をディスペンサーハウジングから取り外すことが含まれる。このとき、係留紐は、投薬回数の計数が狂わないように容器とディスペンサーハウジングとの接続を維持する。
【0075】
図17から図24に示すように、ディスペンサー装置は、ディスペンサーハウジング10と、鍵装置152と、表示装置90を含んでいる。鍵装置152は、例えば、容器のハブ又は頚部にスナップ嵌合することによって容器に接続された取付部分158を有している。或る実施形態では、取付部分158は、図6に関して上で開示したカラー32を含んでいる。
【0076】
図17から図24に示すように、鍵装置152は、例えば図21の例に示す第1及び第2の回転可能なリング154、156を更に含んでおり、それらリングは、第1リングを第2リングの周りに円周方向に配置して取付部分に回転可能に取り付けられる。或る実施形態では、取付部分は、その底部にリングを支える縁部分を含んでいる。各リング154、156は、その底面に形成された開口部160、162又は鍵通路を含んでいる。別の実施形態では、2つのリングの内の一方又は両方は、そこから下向きに伸張する鍵部分を含んでいる。鍵部分は、例えば、限定するわけではないが、三角形のタブ部材として構成してもよい。
【0077】
表示装置は、上で説明した様にディスペンサーハウジングに接続されている。表示装置は、その頂部に回転可能に取り付けられた、例えば基部ハウジングに着座し、長手方向軸周りに回転可能な第1及び第2ギヤ164、166を更に含んでいる。第1及び第2ギヤは、そこから上向きに伸張する第1及び第2鍵部分168、170を含んでいる。なお、第1及び第2ギヤの一方又は両方は、鍵通路を供えた構成でもよいと理解頂きたい。鍵部分168、170は、容器が係合位置に動かされて、弁ステムがディスペンサーハウジングと係合する際、鍵通路160、162内に配置される。最初は、鍵通路と鍵部分は、例えば隣り合わせに整列している。容器が非係合位置に動かされると、第1及び第2鍵部分は、それぞれ前記第1及び第2鍵通路から外れる。
【0078】
第1及び第2ギヤ164、166は、それぞれ、その底部から伸張して、ギヤの周りに円周方向に配置された複数のギヤ歯を含んでいる。外側の第1ギヤ164の歯は、図23に示す様に、モジュール式ハウジングに回転可能に取り付けられた駆動ギヤ172と噛み合う。駆動ギヤは、ラチェットギヤ174と同軸に取り付けられている。図24に示すアクチュエータ70は、ラチェットギヤ174の歯と選択的に噛み合うフィンガ又はタブ部材176を含んでおり、アクチュエータ70と容器100が往復運動する都度、増分量だけギヤを回転させる。すると、駆動ギヤ172は、ラチェットギヤ174と共に回転して、外側のギヤ164を増分量だけ回転させる。鍵部分168は、鍵通路160内でリング154と係合し、容器取付部分上のリングを動かす。
【0079】
外側ギヤ164が完全に一回転すると、外側ギヤの内側に沿って半径方向及び円周方向に伸張している前進部材178は、表示器ハウジング92に形成されている係合部材によって内向きに付勢され、内側ギヤ166上に形成されている歯の内の1つと係合して、内側ギヤ166を前進させる。すると、内側ギヤ166は、鍵部分170が鍵通路162と係合することにより、第2リング156を回転させる。
【0080】
操作時、使用者は、容器100を弁ステム110に対して往復運動させ、キャニスタが往復運動する都度、物質の一回分の投薬量を容器から分与させる。第1ギヤ164は、キャニスタが往復運動する都度それに応じて第1の増分量だけ駆動ギヤ172により回転され、キャニスターが所定回数分だけ往復運動すると、第2ギヤ166を第1ギヤと選択的に係合させる。第1ギヤは、第2ギヤを第2の増分量だけ回転させる。第1及び第2ギヤ、並びに対応する第1及び第2リングが異なる位置に動かされると、それらは分与された投薬回数に対応して変化する独自の鍵模様を画定する。従って、弁ステムが支持ブロックに係合する前に鍵部分168、170が鍵通路160、162に嵌らなくてはならないため、容器から分与された投薬回数が同じ容器しか、ディスペンサーハウジングには再係合しない。
【0081】
或る実施形態では、容器100は、ハウジング10、表示装置又はアセンブリ、又はハウジングと表示装置の組み合わせ、に設けられた対応する独自の標識に一致する独自の標識を備えて構成されている。例えば、容器とハウジングは、一致する色と英数字、又はその両方の組み合わせを備えて構成され、使用者は、特定の容器を特定のハウジングに関係付けるよう示されることになる。例えば、限定するわけではないが、容器とハウジングの両方を、特定の色(例えば赤色)と英数字標識(例えば「B263」)というラベルを備えた構成にしてもよい。こうすれば、使用者は、容器をディスペンサーに一致させるよう示され、そのディスペンサーに関係付けられた表示装置上の計数表示がその容器に対応していることが確認できる。こうして、容器に残留している投薬回数、又は容器から既に分与された投薬回数が更に確実に保証される。この識別システムは、単独で、即ち主要な関連付け/識別ツールとして使用してもよいし、又はここで開示している他の実施形態及びコネクタ装置と協働で使用される補助的な識別ツールとして使用してもよい。
【0082】
或る実施形態では、各容器及び対応するハウジング/表示装置には、何らかの他のハウジング/表示装置で使用されている標識と重複していない独自の標識が設けられている。別の実施形態では、標識は、時間が経てば、例えば、何らかの特定の薬剤のロットの有効期限が切れてから或る一定の時間が経てば、再使用することができ、標識の個数を無限に増やす必要がないようになっている。更に別の実施形態では、特定の使用者に処方された容器とハウジング/表示装置は、独自の標識を備えて構成されており、例えば、薬局又は他の小売店に記録を維持させ、補充や新規処方に対して新しい標識を割り当てることで、その特定の使用者に対する独自性を保護するようになっている。上記実施形態では、他の使用者には、特定の使用者に使用されている標識と同じ標識が無作為に割り当てられるが、独自性は各使用者毎に保護される。
【0083】
以上、本発明を好適な実施形態に関連付けて説明してきたが、当業者には理解頂けるように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その形態と詳細には変更を加えることができる。而して、以上の詳細な説明は、説明を目的としており限定を課すものではないと理解頂きたく、本発明の範囲を定義するのは、特許請求の範囲の内容並びにその全ての等価物とする。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】投薬量標識を見せる表示窓付きのディスペンサーハウジングと、係合位置に配置された容器と、を含んでいる分与装置の斜視図である。
【図2】図1に示した分与装置の、容器が第1の非係合位置にある状態の斜視図である。
【図3】図1に示したディスペンサーハウジングと、容器と、表示装置と、コネクタの分解斜視図である。
【図4】図1に示した分与装置の、容器が2つ目の第1非係合位置にある状態の斜視図である。
【図5】図4に示した分与装置の上面斜視図である。
【図6】コネクタの取付部材部分の或る実施形態の斜視図である。
【図7】伸張部材の或る実施形態の斜視図である。
【図8】コネクタの別の実施形態の分解斜視図であり、ディスペンサーハウジングは部分断面図で示している。
【図9】コネクタの別の実施形態の分解斜視図であり、ディスペンサーハウジングは部分断面図で示している。
【図10】コネクタの別の実施形態の分解斜視図であり、ディスペンサーハウジングは部分断面図で示している。
【図11】ディスペンサーハウジングと、係合位置に配置された容器と、ヒンジ取付マウスピースと、を含んでいる分与装置の斜視図である。
【図12】図11に示した分用装置の、マウスピースが洗浄位置に配置されている状態の斜視図である。
【図13】図11に示した分与装置の断面斜視図である。
【図14】マウスピースの或る実施形態の斜視図である。
【図15】ディスペンサーハウジングの或る実施形態の斜視図である。
【図16】ディスペンサーハウジングと、容器と、表示装置と、鍵装置と、を含んでいる分与装置の別の実施形態の分解斜視図である。
【図17】表示装置と鍵装置の拡大部分斜視図である。
【図18】表示装置と、鍵装置と、容器の下面分解斜視図である。
【図19】表示装置の第1ギヤの或る実施形態の斜視図である。
【図20】表示装置の第2ギヤの或る実施形態の斜視図である。
【図21】鍵装置のリングの或る実施形態の斜視図である。
【図22】表示装置の或る実施形態の上面斜視図であり、第1及び第2ギヤを取り払って示している。
【図23】図22に示した表示装置の部分上面斜視図であり、頂部カバー部材と第1及び第2ギヤを取り払って示している。
【図24】アクチュエータ部材の斜視図である。
【図25】分与装置の別の実施形態の、容器が非係合位置にある状態の側面図である。
【図26】係留紐キャップ部材の或る実施形態の下面斜視図である。
【図27】係留紐キャップ部材の別の実施形態の側面図である。
【図28】係留紐キャップ部材の別の実施形態の部分破断図である。
【図29】係留紐キャップ部材の別の実施形態の上面斜視図である。
【図30】係留紐キャップ部材の別の実施形態の下面斜視図である。
【図31】キャップ部材が取り付けられた分与装置の別の実施形態の側面斜視図である。
【図32】図31に示した分与装置の部分断面破断図である。
【図33】分与装置の別の実施形態の側面斜視図である。
【図34】図33に示した分与装置の部分斜視図であり、ディスペンサーハウジングの頂部は示していない。
【図35】図33に示した分与装置の底部の上面斜視図である。
【図36】図33に示したディスペンサーハウジングの頂部の部分破断側面図である。
【図37】分与装置の別の実施形態の断面側面図である。
【図38】図37に示した分与装置の上面図であり、容器とコネクタは示していない。
【図39】図37に示したコネクタの上面斜視図である。
【図40】分与装置の分解側面図である。
【図41】図40に示した分与装置の部分破断図であり、ディスペンサーハウジングの上側部分を取り払って示している。
【図42】図40に示した分与装置の部分破断図であり、ディスペンサーハウジングの上側部分又は容器のキャニスター部分を取り払って示している。
【図43】図40に示したディスペンサーハウジングの下側部分の斜視図である。
【図44】ディスペンサーハウジングの下側部分の別の実施形態の斜視図である。
【図45】図44の下側部分を組み込んだ分与装置の部分図であり、ディスペンサーハウジングの上側部分又は容器のキャニスター部分を取り払って示している。
【図46】図44に示した下側部分を組み込んだ分与装置の部分破断図である。
【図47】分与装置の或る実施形態の部分分解斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質の毎回の投薬量を分与するディスペンサーにおいて、
端部分と、前記端部分から伸張する弁ステムと、を備えている容器と、
頂部と、ウェルを画定している底部と、長手方向に伸張して前記頂部に開口を画定している空洞と、を備えているディスペンサーハウジングと、
前記ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識を備えている表示器を備えている表示装置と、
前記ディスペンサーハウジングと前記容器を接続しているコネクタと、を備えており、
前記容器は、前記弁ステムが前記ウェルに配置されている係合位置と、前記弁ステムが前記ウェルから取り外されている非係合位置の間を可動であり、前記コネクタは、前記容器が前記係合位置と前記非係合位置の間を移動する際、前記容器と前記ディスペンサーハウジングの間の接続を維持する、ディスペンサー。
【請求項2】
前記コネクタは、前記容器に取り付けられた取付部分を備えており、前記取付部分は前記ディスペンサーハウジングに接続されている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記取付部分は、前記容器の前記端部分と係合するカラーを備えている、請求項2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の一方は、少なくとも1つの長手方向に伸張するガイドを備えており、前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の他方は、前記ガイドに可動に接続されており、前記容器が前記係合位置と前記非係合位置の間を移動する際、前記ガイドに対して可動である、請求項2に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記ガイドは軌道を備えている、請求項4に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の前記一方は、前記軌道に可動に配置された従動子を備えている、請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記ディスペンサーハウジングは、前記容器の前記底部に軸回転可能に接続されたマウスピースを更に備えており、前記マウスピースは分与位置と洗浄位置の間を軸回転することができる、請求項6に記載のディスペンサー。
【請求項8】
前記コネクタは、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングを接続している伸張部材を更に備えている、請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項9】
前記伸張部材は、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングとに軸回転可能に接続されている、請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項10】
前記伸張部材は、前記軌道に係合している少なくとも1つの従動子を備えている、請求項9に記載のディスペンサー。
【請求項11】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2軌道を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、前記第2軌道に係合している第2従動子を備えている、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項12】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2従動子を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、第2軌道を備えており、前記第2従動子は、前記第2軌道に係合している、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項13】
前記コネクタは、係留紐を備えている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項14】
前記係留紐は、伸縮可能な材料で作られている、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項15】
前記容器に固定された第1錨着部と、前記ディスペンサーハウジングに固定された第2錨着部と、を更に備えており、前記係留紐は、前記第1錨着部と前記第2錨着部の間に接続されている、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項16】
前記第1錨着部は、前記容器に接続されたキャップ部材を備えている、請求項15に記載のディスペンサー。
【請求項17】
前記容器全体は、前記頂部の前記開口を通して動かされ、前記非係合位置に在るときには、前記空洞の外に配置されている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項18】
前記容器の少なくとも一部は、前記非係合位置に在るときは、前記空洞内に配置されたままである、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項19】
前記表示装置は、前記ディスペンサーハウジングに固定的に取り付けられている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項20】
容器から物質の毎回の投薬量を分与するディスペンサーにおいて、
頂部と、ウェルを画定している底部と、長手方向に伸張して前記頂部に開口を画定している空洞を備えているディスペンサーハウジングと、
前記ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識を備えている表示器を備えている表示装置と、
前記容器に接続されるようになっている取付部分を有しており、前記ディスペンサーハウジングに接続されているコネクタであって、前記取付部分は、第1位置と、前記第1位置から間隔を置いた第2位置との間を可動である、コネクタと、を備えている、ディスペンサー。
【請求項21】
前記取付部分はカラーを備えている、請求項20に記載のディスペンサー。
【請求項22】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の一方は、少なくとも1つの長手方向に伸張するガイドを備えており、前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の他方は、前記ガイドに可動に接続されており、前記取付部分が前記第1位置と前記第2位置の間を動かされる際、前記ガイドに対して可動である、請求項20に記載のディスペンサー。
【請求項23】
前記ガイドは軌道を備えている、請求項22に記載のディスペンサー。
【請求項24】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の前記一方は、前記軌道に可動に配置された従動子を備えている、請求項23に記載のディスペンサー。
【請求項25】
前記ディスペンサーハウジングは、前記容器の前記底部に軸回転可能に接続されたマウスピースを更に備えており、前記マウスピースは、分与位置と洗浄位置の間を軸回転することができる、請求項24に記載のディスペンサー。
【請求項26】
前記コネクタは、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングを接続する伸張部材を更に備えている、請求項23に記載のディスペンサー。
【請求項27】
前記伸張部材は、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングとに軸回転可能に接続されている、請求項26に記載のディスペンサー。
【請求項28】
前記伸張部材は、前記軌道に係合している少なくとも1つの従動子を備えている、請求項27に記載のディスペンサー。
【請求項29】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2軌道を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、前記第2軌道に係合している第2従動子を備えている、請求項28に記載のディスペンサー。
【請求項30】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2従動子を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、第2軌道を備えており、前記第2従動子は、前記第2軌道に係合している、請求項28に記載のディスペンサー。
【請求項31】
前記コネクタは、前記取付部分に接続されている係留紐を備えている、請求項20に記載のディスペンサー。
【請求項32】
前記係留紐は、伸縮可能な材料で作られている、請求項31に記載のディスペンサー。
【請求項33】
前記取付部分は、キャップ部材を備えている、請求項31に記載のディスペンサー。
【請求項1】
物質の毎回の投薬量を分与するディスペンサーにおいて、
端部分と、前記端部分から伸張する弁ステムと、を備えている容器と、
頂部と、ウェルを画定している底部と、長手方向に伸張して前記頂部に開口を画定している空洞と、を備えているディスペンサーハウジングと、
前記ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識を備えている表示器を備えている表示装置と、
前記ディスペンサーハウジングと前記容器を接続しているコネクタと、を備えており、
前記容器は、前記弁ステムが前記ウェルに配置されている係合位置と、前記弁ステムが前記ウェルから取り外されている非係合位置の間を可動であり、前記コネクタは、前記容器が前記係合位置と前記非係合位置の間を移動する際、前記容器と前記ディスペンサーハウジングの間の接続を維持する、ディスペンサー。
【請求項2】
前記コネクタは、前記容器に取り付けられた取付部分を備えており、前記取付部分は前記ディスペンサーハウジングに接続されている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記取付部分は、前記容器の前記端部分と係合するカラーを備えている、請求項2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の一方は、少なくとも1つの長手方向に伸張するガイドを備えており、前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の他方は、前記ガイドに可動に接続されており、前記容器が前記係合位置と前記非係合位置の間を移動する際、前記ガイドに対して可動である、請求項2に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記ガイドは軌道を備えている、請求項4に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の前記一方は、前記軌道に可動に配置された従動子を備えている、請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記ディスペンサーハウジングは、前記容器の前記底部に軸回転可能に接続されたマウスピースを更に備えており、前記マウスピースは分与位置と洗浄位置の間を軸回転することができる、請求項6に記載のディスペンサー。
【請求項8】
前記コネクタは、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングを接続している伸張部材を更に備えている、請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項9】
前記伸張部材は、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングとに軸回転可能に接続されている、請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項10】
前記伸張部材は、前記軌道に係合している少なくとも1つの従動子を備えている、請求項9に記載のディスペンサー。
【請求項11】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2軌道を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、前記第2軌道に係合している第2従動子を備えている、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項12】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2従動子を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、第2軌道を備えており、前記第2従動子は、前記第2軌道に係合している、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項13】
前記コネクタは、係留紐を備えている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項14】
前記係留紐は、伸縮可能な材料で作られている、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項15】
前記容器に固定された第1錨着部と、前記ディスペンサーハウジングに固定された第2錨着部と、を更に備えており、前記係留紐は、前記第1錨着部と前記第2錨着部の間に接続されている、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項16】
前記第1錨着部は、前記容器に接続されたキャップ部材を備えている、請求項15に記載のディスペンサー。
【請求項17】
前記容器全体は、前記頂部の前記開口を通して動かされ、前記非係合位置に在るときには、前記空洞の外に配置されている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項18】
前記容器の少なくとも一部は、前記非係合位置に在るときは、前記空洞内に配置されたままである、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項19】
前記表示装置は、前記ディスペンサーハウジングに固定的に取り付けられている、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項20】
容器から物質の毎回の投薬量を分与するディスペンサーにおいて、
頂部と、ウェルを画定している底部と、長手方向に伸張して前記頂部に開口を画定している空洞を備えているディスペンサーハウジングと、
前記ディスペンサーハウジングに接続されており、投薬量標識を備えている表示器を備えている表示装置と、
前記容器に接続されるようになっている取付部分を有しており、前記ディスペンサーハウジングに接続されているコネクタであって、前記取付部分は、第1位置と、前記第1位置から間隔を置いた第2位置との間を可動である、コネクタと、を備えている、ディスペンサー。
【請求項21】
前記取付部分はカラーを備えている、請求項20に記載のディスペンサー。
【請求項22】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の一方は、少なくとも1つの長手方向に伸張するガイドを備えており、前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の他方は、前記ガイドに可動に接続されており、前記取付部分が前記第1位置と前記第2位置の間を動かされる際、前記ガイドに対して可動である、請求項20に記載のディスペンサー。
【請求項23】
前記ガイドは軌道を備えている、請求項22に記載のディスペンサー。
【請求項24】
前記ディスペンサーハウジングと前記取付部分の内の前記一方は、前記軌道に可動に配置された従動子を備えている、請求項23に記載のディスペンサー。
【請求項25】
前記ディスペンサーハウジングは、前記容器の前記底部に軸回転可能に接続されたマウスピースを更に備えており、前記マウスピースは、分与位置と洗浄位置の間を軸回転することができる、請求項24に記載のディスペンサー。
【請求項26】
前記コネクタは、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングを接続する伸張部材を更に備えている、請求項23に記載のディスペンサー。
【請求項27】
前記伸張部材は、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングとに軸回転可能に接続されている、請求項26に記載のディスペンサー。
【請求項28】
前記伸張部材は、前記軌道に係合している少なくとも1つの従動子を備えている、請求項27に記載のディスペンサー。
【請求項29】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2軌道を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、前記第2軌道に係合している第2従動子を備えている、請求項28に記載のディスペンサー。
【請求項30】
前記軌道は、第1軌道を備えており、前記少なくとも1つの従動子は、第1従動子を備えており、前記伸張部材は、第2従動子を更に備えており、前記取付部分と前記ディスペンサーハウジングの内の前記他方は、第2軌道を備えており、前記第2従動子は、前記第2軌道に係合している、請求項28に記載のディスペンサー。
【請求項31】
前記コネクタは、前記取付部分に接続されている係留紐を備えている、請求項20に記載のディスペンサー。
【請求項32】
前記係留紐は、伸縮可能な材料で作られている、請求項31に記載のディスペンサー。
【請求項33】
前記取付部分は、キャップ部材を備えている、請求項31に記載のディスペンサー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【公開番号】特開2012−91015(P2012−91015A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−289482(P2011−289482)
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【分割の表示】特願2007−551762(P2007−551762)の分割
【原出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(501393922)トルーデル メディカル インターナショナル (14)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月28日(2011.12.28)
【分割の表示】特願2007−551762(P2007−551762)の分割
【原出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(501393922)トルーデル メディカル インターナショナル (14)
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