切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け装置及び方法
【課題】ウエブを連続的に一定長さ毎に切断し、切断されたウエブの上流側を巻芯に巻付けるとき、巻芯に切断のためのカッター跡を残すことなく、しかも切断れさたウエブ先端を皺なく、折れ込みもなく正しく貼りける。
【解決手段】前工程から送られるウエブＷ、主として表面に粘着剤を塗布したウエブや自着性を有するウエブを連続的に一定の長さ毎に巻取るにあたり、巻芯１に圧接して切断受けローラ４を設け、該切断受けローラ４上でウエブをカッター３により切断した後、切断された上流側のウエブの先端を巻芯１に貼り付けるようにした。切断受けローラ４は表面に吸引穴５を設けておくことが好ましい。
【解決手段】前工程から送られるウエブＷ、主として表面に粘着剤を塗布したウエブや自着性を有するウエブを連続的に一定の長さ毎に巻取るにあたり、巻芯１に圧接して切断受けローラ４を設け、該切断受けローラ４上でウエブをカッター３により切断した後、切断された上流側のウエブの先端を巻芯１に貼り付けるようにした。切断受けローラ４は表面に吸引穴５を設けておくことが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は前工程から送られて来る、主としてウエブ表面に粘着剤を塗布したものか、ウエブ自身、自着性を有するウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取る巻取機におけるウエブの切断巻付け装置ならびに該装置を利用した切断巻付け方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
前工程から送られてくるウエブの巻取りにおいては、通常、前工程より送られてくるウエブを一定長さ毎にタッチローラを介して巻芯に巻付け、押えローラで押えて巻替えることが行われているが、従来、この巻替えにおいて巻芯の表面に粘着テープを貼り付け、一定の長さが巻かれた満巻ロールから新巻芯に至る途中のウエブを新巻芯に巻付け、切断刃により切断して、切断されたウエブの先端を新巻芯に巻付けることが行われていた。
【０００３】
そして、上記巻替え時における従来のウエブの切断方式には、オンコアカット方式あるいは空中切り方式が採用され、前者は図２に示すように巻芯１表面に貼り付いたウエブＷを巻芯表面に接しながら押えローラ２で押えて、カッター３を走行しウエブを切断することが行なわれ、また後者は巻芯を傷つけない方式として図３に示すように巻芯１よりガイドローラ６に至る途中のウエブＷをカッター３により切断して、切断されたウエブの先端を新巻芯に巻付けることが行われていた。
【０００４】
しかし、前者のオンコアカット方式は切断された上流側のウエブは送られてくるウエブが粘着性のあるウエブであることにより皺なく巻芯に巻付けられるにしても、巻芯表面には図２（ロ）に示すようにカッターの走行による傷ａが生じ、その上に巻かれるウエブにその傷跡が残り、不良品となる問題があり、一方、後者の空中切り方式は巻芯に傷をつけないとしても、切断されたウエブ先端は何のガイドもなく、そのため巻芯側に寄せられることになって図３（ロ）に示すように皺ｂになったり、貼り付いた部分に空気が溜まったりしてウエブの巻重ね部に跡形となり、不良品となる問題があり、これは特に柔らかいウエブ，伸びるウエブでは不良品となりやすい欠点を有していた。
【０００５】
そこで、本出願人はさきにウエブをガイドプレートで新巻芯に巻付かせ、切断されたウエブ先端の皺，折れ込みの発生を阻止する切断巻付け装置を提案した。（例えば特許文献１参照）
【特許文献１】特開２００３−８９４５７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ところで、従来、多く使用されている巻取機においては新巻芯に巻替える巻始めのウエブの皺，折り込み等は概ね、許容されていたが、最近の液晶画面に使用されるウエブでは多層のウエブが貼り合わされ、その各層のウエブに粘着ウエブから高機能ウエブまであることから、品質上、皺，折れ，跡形等は全く許されない状況である。
【０００７】
本発明は上述の如き現下の実情に対処するべく、特に巻芯とは別個に切断受けローラを設けることを見出すことにより巻替え時に巻芯表面で切断することなくウエブの先端を切断受けローラ表面に圧接して巻付け、該切断受けローラにおいてカッターが走行するようにして切断を行なって、切断された上流側ウエブの先端を巻芯側に貼り付け、巻芯側に切断のためのカッター跡を残さず、しかもウエブ先端が皺なく、折れ込みなどもなく、正しい貼り付けを可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
即ち、上記目的を達成する本発明の１つは、その装置の構成であり、前工程から送られてくるウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取る巻取機において、前記巻芯表面に圧接してウエブを流れ方向下流側に送り得る切断受けローラを設けると共に、該切断受けローラに対向してウエブ切断用カッターを配設し、切断受けローラ上でウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接して巻付けるようにしたウエブの切断巻付け装置を特徴とする。請求項２は上記装置において、切断受けローラがローラ表面に吸引穴を有しており、切断されたウエブ先端部を吸着安定させると共に、巻芯表面に接しながら貼り付け側に回動可能であることを特徴とする。
【０００９】
また、本発明は上記装置を使用し、表面に粘着剤を塗布したか、ウエブ自身、自着性を有するウエブの切断巻付けを行う方法も他の特徴であり、前工程から送られてくる前記表面に粘着剤を塗布した粘着性ウエブあるいは自着性を有するウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取るにあたり、巻芯表面に、ローラ表面に吸引穴を有する切断受けローラを圧接し、該切断受けローラ上でウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接し、切断受けローラ表面の吸引穴により上記切断されたウエブ先端部を吸着させた状態で切断受けローラを巻芯表面に接しながら貼付側に作動させ、ウエブの粘着性又は自着性を利用してウエブ先端部の吸着を解き、該ウエブ先端部を巻芯表面に貼り付ける切断巻付け方法を特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明装置及び方法は、ウエブ表面に粘着剤を塗布したものか、ウエブ自身がその特性により自着性を有するウエブを連続的に一定の長さ毎に切断し、巻芯に巻付けるに際し、巻替え時に巻芯とは別に切断受けローラを設けて、該切断受けローラ表面上でウエブを切断し、切断されたウエブ先端を切断受けローラで吸着して巻芯表面に接しながら回動して巻芯側に貼付するものであるから、巻芯側に切断のためのカッター跡を残すことがないのみならず、切断されたウエブ先端が切断受けローラの回動移行により巻芯に圧接されて貼着されることにより従来、生じ易かった空気溜まりや皺、あるいは折れ込みも防止することができ、ウエブ先端の巻芯への貼付を正確ならしめる効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、更に添付図面を参照し、本発明の具体的な実施態様を説明する。
【００１２】
図１は本発明装置要部の概要を示し、前工程より連続的に送られてくる表面に粘着面又は自着面を有するウエブを押えローラ２と巻芯１との間を通して巻芯１に巻き付けた状態であり、図示していないが、満巻時、ターレットの回動と共に満巻ロールと新巻芯の間のウエブを切断し、新巻芯に巻き付けることは従来におけるウエブの切断巻付けと同様であるが、本発明においては特に満巻ロールと新巻芯との間に巻芯１のウエブ流れ方向下流側に圧接する如く切断受けローラ４が設けられていると共に、図１（イ）の如く切断受けローラ４に対向してカッター３が配設されて圧接されたウエブに対し、カッター３を走行させて切断受けローラ４上でウエブＷを切断するように構成されている。なお、切断受けローラ４及びカッター３は通常の巻取り時においては巻芯から離れて待機し、満巻により新巻芯に切断巻付けを行なう必要が生じた時に巻芯に圧接し、切断し得るように配置されている。
【００１３】
ここで、上記切断巻付けが行われるウエブＷは布などのシート状に限らず、合成樹脂フィルムも含まれ、特にフィルムの物性において柔らかい、あるいは伸びる物性の軟質塩化ビニル，ポリエチレン，ポリビニルアルコール等は好適であるが、とりわけウエブ表面に粘着剤が塗布された粘着性ウエブあるいはウエブ自身が自着性を有する自着ウエブは最も有効である。この場合、切断された上流側のウエブ先端はその粘着性あるいは自着性により巻芯に皺なく巻付けることができるが、何らかの理由により貼り付いた部分に空気が溜まることが避けられない。
【００１４】
そのため、本発明においては図示の如く上記切断受けローラ４表面に穴５を設け、その穴５より空気負圧により切断されたウエブ先端部を吸着し、安定させるようにしている。勿論、切断受けローラ4の径ならびにその穴５の径及び数は適宜、選択すればよいが、ウエブの吸着安定の上から穴は可及的全面に分散して設けるのが好ましい。なお、切断受けローラ４は正常巻付け時には巻芯より離れて待機状態にあり、満巻により切断巻付けを必要となったときに切断されたウエブ先端をその表面に吸引した状態で巻芯表面に接しながら図１（ハ）のように貼り付け側に作動させるようになっており、図１（イ）（ロ）に示す切断受けローラ４は巻芯表面に接触しながら回転し、同時に回動して図１（ハ）に示す位置に移行し、ここで巻芯に対するウエブの粘着又は自着力が吸引力を上回り吸引が解かれてウエブ端を巻芯表面に確実に貼り付ける。
【００１５】
かくして、本発明によれば前工程より送られてくる粘着性ウエブ，自着性ウエブ等を押えローラ２と巻芯１の間を通じて巻芯１に巻き付けると共に、更に巻芯１に圧接されている切断受けローラ４の吸引用の穴５によりウエブを吸着保持し、この状態で切断受けローラ４上でカッター３を走行させ、ウエブを切断することにより巻芯に傷がつくことなくウエブの切断が終わり、同時に切断受けローラの吸着を上回るウエブの巻芯への粘着力，自着力により上流側ウエブの先端を皺なく、空気溜まりもなく、正確に巻芯表面に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明に係る装置の1例を示す要部概要図であり、(イ)はウエブを新巻芯に巻付けた状態、(ロ)はウエブ切断後の状態、(ハ)は切断受けローラを巻芯表面に接しながら貼付側に作動させる状態を示す。
【図２】従来のオンコアカット方式のウエブ切断巻付け装置の要部概要図である。
【図３】従来の空中切断方式のウエブ切断巻付け装置の要部概要図である。
【符号の説明】
【００１７】
１：巻芯
２：押えローラ
３：カッター
４：切断受けローラ
５：吸引穴
Ｗ：ウエブ
【技術分野】
【０００１】
本発明は前工程から送られて来る、主としてウエブ表面に粘着剤を塗布したものか、ウエブ自身、自着性を有するウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取る巻取機におけるウエブの切断巻付け装置ならびに該装置を利用した切断巻付け方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
前工程から送られてくるウエブの巻取りにおいては、通常、前工程より送られてくるウエブを一定長さ毎にタッチローラを介して巻芯に巻付け、押えローラで押えて巻替えることが行われているが、従来、この巻替えにおいて巻芯の表面に粘着テープを貼り付け、一定の長さが巻かれた満巻ロールから新巻芯に至る途中のウエブを新巻芯に巻付け、切断刃により切断して、切断されたウエブの先端を新巻芯に巻付けることが行われていた。
【０００３】
そして、上記巻替え時における従来のウエブの切断方式には、オンコアカット方式あるいは空中切り方式が採用され、前者は図２に示すように巻芯１表面に貼り付いたウエブＷを巻芯表面に接しながら押えローラ２で押えて、カッター３を走行しウエブを切断することが行なわれ、また後者は巻芯を傷つけない方式として図３に示すように巻芯１よりガイドローラ６に至る途中のウエブＷをカッター３により切断して、切断されたウエブの先端を新巻芯に巻付けることが行われていた。
【０００４】
しかし、前者のオンコアカット方式は切断された上流側のウエブは送られてくるウエブが粘着性のあるウエブであることにより皺なく巻芯に巻付けられるにしても、巻芯表面には図２（ロ）に示すようにカッターの走行による傷ａが生じ、その上に巻かれるウエブにその傷跡が残り、不良品となる問題があり、一方、後者の空中切り方式は巻芯に傷をつけないとしても、切断されたウエブ先端は何のガイドもなく、そのため巻芯側に寄せられることになって図３（ロ）に示すように皺ｂになったり、貼り付いた部分に空気が溜まったりしてウエブの巻重ね部に跡形となり、不良品となる問題があり、これは特に柔らかいウエブ，伸びるウエブでは不良品となりやすい欠点を有していた。
【０００５】
そこで、本出願人はさきにウエブをガイドプレートで新巻芯に巻付かせ、切断されたウエブ先端の皺，折れ込みの発生を阻止する切断巻付け装置を提案した。（例えば特許文献１参照）
【特許文献１】特開２００３−８９４５７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ところで、従来、多く使用されている巻取機においては新巻芯に巻替える巻始めのウエブの皺，折り込み等は概ね、許容されていたが、最近の液晶画面に使用されるウエブでは多層のウエブが貼り合わされ、その各層のウエブに粘着ウエブから高機能ウエブまであることから、品質上、皺，折れ，跡形等は全く許されない状況である。
【０００７】
本発明は上述の如き現下の実情に対処するべく、特に巻芯とは別個に切断受けローラを設けることを見出すことにより巻替え時に巻芯表面で切断することなくウエブの先端を切断受けローラ表面に圧接して巻付け、該切断受けローラにおいてカッターが走行するようにして切断を行なって、切断された上流側ウエブの先端を巻芯側に貼り付け、巻芯側に切断のためのカッター跡を残さず、しかもウエブ先端が皺なく、折れ込みなどもなく、正しい貼り付けを可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
即ち、上記目的を達成する本発明の１つは、その装置の構成であり、前工程から送られてくるウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取る巻取機において、前記巻芯表面に圧接してウエブを流れ方向下流側に送り得る切断受けローラを設けると共に、該切断受けローラに対向してウエブ切断用カッターを配設し、切断受けローラ上でウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接して巻付けるようにしたウエブの切断巻付け装置を特徴とする。請求項２は上記装置において、切断受けローラがローラ表面に吸引穴を有しており、切断されたウエブ先端部を吸着安定させると共に、巻芯表面に接しながら貼り付け側に回動可能であることを特徴とする。
【０００９】
また、本発明は上記装置を使用し、表面に粘着剤を塗布したか、ウエブ自身、自着性を有するウエブの切断巻付けを行う方法も他の特徴であり、前工程から送られてくる前記表面に粘着剤を塗布した粘着性ウエブあるいは自着性を有するウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取るにあたり、巻芯表面に、ローラ表面に吸引穴を有する切断受けローラを圧接し、該切断受けローラ上でウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接し、切断受けローラ表面の吸引穴により上記切断されたウエブ先端部を吸着させた状態で切断受けローラを巻芯表面に接しながら貼付側に作動させ、ウエブの粘着性又は自着性を利用してウエブ先端部の吸着を解き、該ウエブ先端部を巻芯表面に貼り付ける切断巻付け方法を特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明装置及び方法は、ウエブ表面に粘着剤を塗布したものか、ウエブ自身がその特性により自着性を有するウエブを連続的に一定の長さ毎に切断し、巻芯に巻付けるに際し、巻替え時に巻芯とは別に切断受けローラを設けて、該切断受けローラ表面上でウエブを切断し、切断されたウエブ先端を切断受けローラで吸着して巻芯表面に接しながら回動して巻芯側に貼付するものであるから、巻芯側に切断のためのカッター跡を残すことがないのみならず、切断されたウエブ先端が切断受けローラの回動移行により巻芯に圧接されて貼着されることにより従来、生じ易かった空気溜まりや皺、あるいは折れ込みも防止することができ、ウエブ先端の巻芯への貼付を正確ならしめる効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、更に添付図面を参照し、本発明の具体的な実施態様を説明する。
【００１２】
図１は本発明装置要部の概要を示し、前工程より連続的に送られてくる表面に粘着面又は自着面を有するウエブを押えローラ２と巻芯１との間を通して巻芯１に巻き付けた状態であり、図示していないが、満巻時、ターレットの回動と共に満巻ロールと新巻芯の間のウエブを切断し、新巻芯に巻き付けることは従来におけるウエブの切断巻付けと同様であるが、本発明においては特に満巻ロールと新巻芯との間に巻芯１のウエブ流れ方向下流側に圧接する如く切断受けローラ４が設けられていると共に、図１（イ）の如く切断受けローラ４に対向してカッター３が配設されて圧接されたウエブに対し、カッター３を走行させて切断受けローラ４上でウエブＷを切断するように構成されている。なお、切断受けローラ４及びカッター３は通常の巻取り時においては巻芯から離れて待機し、満巻により新巻芯に切断巻付けを行なう必要が生じた時に巻芯に圧接し、切断し得るように配置されている。
【００１３】
ここで、上記切断巻付けが行われるウエブＷは布などのシート状に限らず、合成樹脂フィルムも含まれ、特にフィルムの物性において柔らかい、あるいは伸びる物性の軟質塩化ビニル，ポリエチレン，ポリビニルアルコール等は好適であるが、とりわけウエブ表面に粘着剤が塗布された粘着性ウエブあるいはウエブ自身が自着性を有する自着ウエブは最も有効である。この場合、切断された上流側のウエブ先端はその粘着性あるいは自着性により巻芯に皺なく巻付けることができるが、何らかの理由により貼り付いた部分に空気が溜まることが避けられない。
【００１４】
そのため、本発明においては図示の如く上記切断受けローラ４表面に穴５を設け、その穴５より空気負圧により切断されたウエブ先端部を吸着し、安定させるようにしている。勿論、切断受けローラ4の径ならびにその穴５の径及び数は適宜、選択すればよいが、ウエブの吸着安定の上から穴は可及的全面に分散して設けるのが好ましい。なお、切断受けローラ４は正常巻付け時には巻芯より離れて待機状態にあり、満巻により切断巻付けを必要となったときに切断されたウエブ先端をその表面に吸引した状態で巻芯表面に接しながら図１（ハ）のように貼り付け側に作動させるようになっており、図１（イ）（ロ）に示す切断受けローラ４は巻芯表面に接触しながら回転し、同時に回動して図１（ハ）に示す位置に移行し、ここで巻芯に対するウエブの粘着又は自着力が吸引力を上回り吸引が解かれてウエブ端を巻芯表面に確実に貼り付ける。
【００１５】
かくして、本発明によれば前工程より送られてくる粘着性ウエブ，自着性ウエブ等を押えローラ２と巻芯１の間を通じて巻芯１に巻き付けると共に、更に巻芯１に圧接されている切断受けローラ４の吸引用の穴５によりウエブを吸着保持し、この状態で切断受けローラ４上でカッター３を走行させ、ウエブを切断することにより巻芯に傷がつくことなくウエブの切断が終わり、同時に切断受けローラの吸着を上回るウエブの巻芯への粘着力，自着力により上流側ウエブの先端を皺なく、空気溜まりもなく、正確に巻芯表面に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明に係る装置の1例を示す要部概要図であり、(イ)はウエブを新巻芯に巻付けた状態、(ロ)はウエブ切断後の状態、(ハ)は切断受けローラを巻芯表面に接しながら貼付側に作動させる状態を示す。
【図２】従来のオンコアカット方式のウエブ切断巻付け装置の要部概要図である。
【図３】従来の空中切断方式のウエブ切断巻付け装置の要部概要図である。
【符号の説明】
【００１７】
１：巻芯
２：押えローラ
３：カッター
４：切断受けローラ
５：吸引穴
Ｗ：ウエブ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
前工程から送られてくるウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取る巻取機において、前記巻芯表面に圧接し得る如く切断受けローラを設けると共に、該切断受けローラに対向してウエブ切断用カッターを配設し、切断受けローラ上でウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接して巻付けるようにしたことを特徴とする切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け装置。
【請求項２】
切断受けローラがローラ表面に吸引穴を有し、切断されたウエブ先端部を吸着安定させると共に、巻芯表面に接しながら貼り付け側に回動移行可能である請求項１記載の切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け装置。
【請求項３】
前工程から送られてくる表面に粘着剤を塗布した粘着性ウエブあるいは自着性を有するウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取るにあたり、巻芯表面に、ローラ表面に吸引穴を有する切断受けローラを圧接し、該切断受けローラ上で、ウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接し、切断受けローラ表面の吸引穴により上記切断されたウエブ先端部を吸着させた状態で切断受けローラを巻芯表面に接しながら貼付側に作動させ、ウエブの粘着性又は自着性を利用してウエブ先端部の吸着を解き、該ウエブ先端部を巻芯表面に貼り付けることを特徴とする切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け方法。
【請求項１】
前工程から送られてくるウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取る巻取機において、前記巻芯表面に圧接し得る如く切断受けローラを設けると共に、該切断受けローラに対向してウエブ切断用カッターを配設し、切断受けローラ上でウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接して巻付けるようにしたことを特徴とする切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け装置。
【請求項２】
切断受けローラがローラ表面に吸引穴を有し、切断されたウエブ先端部を吸着安定させると共に、巻芯表面に接しながら貼り付け側に回動移行可能である請求項１記載の切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け装置。
【請求項３】
前工程から送られてくる表面に粘着剤を塗布した粘着性ウエブあるいは自着性を有するウエブを連続的に一定長さ毎に巻芯に巻取るにあたり、巻芯表面に、ローラ表面に吸引穴を有する切断受けローラを圧接し、該切断受けローラ上で、ウエブを切断した後、巻芯側に上流側の切断されたウエブを圧接し、切断受けローラ表面の吸引穴により上記切断されたウエブ先端部を吸着させた状態で切断受けローラを巻芯表面に接しながら貼付側に作動させ、ウエブの粘着性又は自着性を利用してウエブ先端部の吸着を解き、該ウエブ先端部を巻芯表面に貼り付けることを特徴とする切断受けローラを設けたウエブの切断巻付け方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００７−１１９０８３（Ｐ２００７−１１９０８３Ａ）
【公開日】平成１９年５月１７日（２００７．５．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３０９３１２（Ｐ２００５−３０９３１２）
【出願日】平成１７年１０月２５日（２００５．１０．２５）
【出願人】（０００１５４１３０）株式会社不二鉄工所 (25)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年５月１７日（２００７．５．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１０月２５日（２００５．１０．２５）
【出願人】（０００１５４１３０）株式会社不二鉄工所 (25)
【Ｆターム（参考）】
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