説明

利用者のパーソナル携帯端末を利用した会員獲得システム

【課題】 パーソナル携帯端末をカラオケ楽曲の選曲予約用リモコン装置として利用するシステムにおいて、新規な会員登録を促進する。
【解決手段】 パーソナル携帯端末50をカラオケ楽曲の選曲予約用リモコン装置として利用するシステムにおいて、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末50の携帯端末ID及びメールアドレスを会員情報として、会員情報テーブルにて管理するため会員情報管理手段22と、所定の期間内に受信した選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが会員情報テーブルに存在し、かつ、このような携帯端末IDの少なくとも1つが会員情報テーブルに存在しない場合に、会員情報テーブルに存在する携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末50のメールドレスに対して入会勧誘情報を送信する入会勧誘手段23を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が所有するパーソナル携帯端末を用いて選曲を行わせると共に、会員登録を促進することが可能な会員獲得システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナル携帯端末、特に携帯電話が多機能化され、様々なウェブサイトの閲覧や、コンテンツのダウンロード等を行うことができるようになってきた。また、このようなパーソナル携帯端末の普及はめざましく、一人一台を所有していると言っても過言ではない。
【0003】
ところで、現在普及しているカラオケ演奏端末では、選曲予約を行う際に専用のリモコン装置を利用しているが、アプリケーションソフトをインストールすることにより種々のリモコン装置として使用することが可能なパーソナル携帯端末も開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
特許文献1に記載された技術は、予めサーバからネットワーク経由で、照明器具操作用のアプリケーションソフトをダウンロードして、当該アプリケーションソフトを携帯端末にインストールすることにより、照明器具の諸設定を行うようにしたものである。
【0005】
また、特許文献2に記載された技術は、携帯電話機を活用して、従来よりも簡単かつ軽快にリクエスト曲の検索や予約を行えるようにした通信カラオケ演奏端末に関するものであり、携帯電話機は、キーパネル、液晶ディスプレイ、携帯電話網を介して目次サーバと通信する手段、カラオケ演奏端末に向けてIrDA信号を送出する手段を備えている。そして、携帯電話機からの発呼に目次サーバが応答して通話状態になると、携帯電話機から利用者の個人IDと個人別目次の検索条件が目次サーバに通知される。目次サーバは、携帯電話機から通知された個人ID及び検索条件に基づいて該当する個人別目次データを検索し、検索結果である楽曲名と楽曲IDを携帯電話機に伝達する。携帯電話機は受信した楽曲名を一覧表示し、利用者の操作入力により特定された楽曲IDをIrDA信号により送出する。
【0006】
したがって、このような機能を用いることにより、カラオケ利用者は、カラオケ店に備え付けられた専用のリモコン装置を使用することなく、自ら所持しているパーソナル携帯端末を用いて選曲予約操作を行うことができる。特に、多人数でカラオケを楽しんでいる場合には、リモコン装置を使い回す必要がなくなり、利用者が各自所望するタイミングで選曲予約操作を行うことができるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−29053号公報
【特許文献2】特開2000−148169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、カラオケボックス等のカラオケ営業店では、会員登録することにより、カラオケ利用料金の割引を受けることができたり、カラオケ利用に応じてポイントを獲得したりすることができる等、会員に対する特典が種々用意されている。このような特典は利用者にとって有利なものとなるばかりではなく、カラオケ営業店にとっても顧客の囲い込みを行うことができる等の利益がある。そこで、カラオケ営業店では、ポスターを掲示したり、ウェブサイトで広告を行ったりして、会員獲得に努めている。
【0009】
また、パーソナル携帯端末を選曲予約用のリモコン装置として使用することができるシステムでは、カラオケ利用客が所持するパーソナル携帯端末の識別IDを用いて会員情報を管理することができる。このようなシステムとした場合には、パーソナル携帯端末を選曲予約用リモコン装置として利用している際に、会員登録していない利用者を識別することができるので、積極的に入会勧誘を行うことにより、登録会員を増加させることが期待できる。すなわち、カラオケ利用客の中には、会員特典を知らなかったり、十分に理解していなかったりする者がいるため、既に会員登録して会員特典を熟知している利用者に勧誘を依頼することにより、未だ会員登録していない利用者は、会員特典を理解する等、積極的に入会する可能性が高まる。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、パーソナル携帯端末をカラオケ楽曲の選曲予約用リモコン装置として利用する際に、新規な会員登録を促進することが可能なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のパーソナル携帯端末を用いた会員獲得システムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のパーソナル携帯端末を用いた会員獲得システムは、カラオケ演奏端末におけるカラオケ楽曲の選曲予約機能を有するパーソナル携帯端末を用いた会員獲得システムであって、演奏端末識別情報表示手段と、演奏端末識別情報取得手段と、選曲予約情報送信手段と、選曲予約情報転送手段と、選曲予約手段と、会員情報管理手段と、入会勧誘手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
演奏端末識別情報表示手段は、カラオケ演奏端末を識別するための演奏端末識別情報を、表示装置の表示画面に表示させるための手段である。演奏端末識別情報取得手段は、パーソナル携帯端末において、表示された演奏端末識別情報を取得してメモリに記憶させるための手段である。選曲予約情報送信手段は、記憶された演奏端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末の選曲機能により選曲された楽曲の楽曲IDと、当該パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末IDとからなる選曲予約情報を、当該パーソナル携帯端末の通信網を介して中継サーバへ送信させるための手段である。選曲予約情報転送手段は、中継サーバにおいて、少なくとも受信した選曲予約情報に含まれる楽曲IDを、当該選曲予約情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末に転送させるための手段である。選曲予約手段は、カラオケ演奏端末において、受信した楽曲IDに基づく選曲予約を行わせるための手段である。
【0013】
会員情報管理手段は、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末の携帯端末ID及びメールアドレスを会員情報として、会員情報テーブルにて管理するための手段である。入会勧誘手段は、所定の期間内に受信した選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが会員情報テーブルに存在し、かつ、当該選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが会員情報テーブルに存在しない場合に、会員情報テーブルに存在する携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末のメールドレスに対して、入会勧誘情報を送信するための手段である。
【0014】
また、上記した構成に加えて、会員情報テーブルに存在しない携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末を用いて入会登録が行われた場合に、選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末のうち、少なくとも入会勧誘情報を送信したパーソナル携帯端末の会員情報に所定の利益データを付加する入会利益付与手段を備えることが可能である。
【0015】
また、上記した構成に加えて、会員情報には利用者の名前(本名、ニックネーム、ハンドルネーム等)を含み、入会勧誘情報には、会員情報テーブルにおいて当該入会勧誘情報を送信するメールアドレスの携帯端末ID以外で、既に会員情報テーブルにて管理されている他の携帯端末IDが存在する場合に、当該携帯端末IDのすべてについて、その会員情報に含まれる利用者の名前を付加することが可能である。
【0016】
このような構成からなる会員獲得システムでは、予めパーソナル携帯端末を用いてモバイルWWWサーバにアクセスし、所定のカラオケ演奏端末に対応する選曲用アプリケーションソフトをダウンロードし、この選曲用アプリケーションソフトを当該パーソナル携帯端末にインストールする。そして、パーソナル携帯端末を用いて選曲予約を行わせるために、演奏端末識別情報表示手段の機能により、カラオケ演奏端末を識別するための演奏端末識別情報を表示する。具体的には、演奏端末識別情報を2次元バーコード化して、表示装置の表示画面に表示させる。
【0017】
選曲予約を行おうとする利用者は、パーソナル携帯端末を用いた選曲予約操作において、パーソナル携帯端末のバーコード読取機能を用いて2次元バーコード化された演奏端末識別情報を読み取らせる。そして、演奏端末識別情報取得手段の機能により演奏端末識別情報を取得して、パーソナル携帯端末のメモリに記憶させる。
【0018】
選曲予約情報が記憶されたパーソナル携帯端末で選曲操作が完了すると、選曲予約情報送信手段の機能により、選曲予約を行ったカラオケ演奏端末の演奏端末識別情報と、選曲された楽曲の楽曲IDと、パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末IDとからなる選曲予約情報を、パーソナル携帯端末の通信網(携帯電話網)を介して中継サーバ(例えば、選曲管理サーバ)へ送信する。中継サーバでは、選曲予約情報転送手段の機能により、少なくとも受信した選曲予約情報に含まれる楽曲IDを、当該選曲予約情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末に転送する。カラオケ演奏端末では、選曲予約手段の機能により、受信した楽曲IDに基づく選曲予約を行わせる。
【0019】
一方、会員情報管理手段の機能により、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末の携帯端末ID及びメールアドレスを、会員情報テーブルにて管理する。そして、入会勧誘手段の機能により、所定の期間内に受信した選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが会員情報テーブルに存在し、かつ、当該選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが会員情報テーブルに存在しないか否かを判断する。すなわち、一緒にカラオケを楽しんでいる利用者の中に少なくとも一人の登録会員が存在し、かつ、一緒にカラオケを楽しんでいる利用者の中に少なくとも一人の未入会者が存在するか否かを判断する。
【0020】
そして、このような条件を満たす場合に、登録会員が所有するパーソナル携帯端末のメールアドレスに対して、入会勧誘情報を送信する。これにより、入会勧誘情報を受信したパーソナル携帯端末の所有者(既登録会員)は、一緒にカラオケを楽しんでいる利用者の中で未だ会員登録していない利用者に対して入会の勧誘を行うことができる。この際、既に登録会員となっている利用者の名前を入会勧誘情報に含めることが好ましい。
【0021】
また、登録会員が入会勧誘を行って、未入会の利用者が会員登録を行った場合には、入会利益付与手段の機能により、入会を勧誘した登録会員に対してボーナスポイントを付与したり、新規入会者にボーナスポイントを付与したりする。
【発明の効果】
【0022】
本発明のパーソナル携帯端末を用いた会員獲得システムによれば、パーソナル携帯端末をカラオケ楽曲の選曲予約用リモコン装置として利用するシステムにおいて、登録会員の会員情報に携帯端末ID及びメールアドレスを含ませて管理する。そして、携帯端末IDを含んだ選曲予約情報に基づいて選曲予約を行わせることにより、同じカラオケ演奏端末にて選曲予約を行っている利用者の中から、未だ会員登録していない利用者を効率良く見つけ出すことができる。
【0023】
ここで、会員登録していない利用者が存在する場合に、既に会員登録している利用者のパーソナル携帯端末のメールアドレスに対して入会勧誘情報を送信することにより、未だ会員登録していない利用者に対して積極的に入会勧誘を行うことが期待できる。すなわち、既に会員登録している利用者が他の利用者の会員登録状況を知らない場合には、既に会員登録している利用者に対して、未登録者の存在を知らしめることができる。また、未登録者が会員特典を知らなかったり、あるいは十分に理解していなかったりする場合であっても、既に会員登録している利用者が、未登録の他の利用者に対して積極的に会員特典の宣伝を行う等、入会勧誘を行うことにより、勧誘効果を高めて入会者数を増加させることができる。
【0024】
この際、入会勧誘情報として、既に登録会員となっている利用者の名前を報知することにより、入会勧誘情報を受信した利用者は、既登録の利用者と未登録の利用者を特定することができ、当該未登録の利用者に対して積極的な勧誘を行うことができるので、さらに一層、勧誘効果を高めて入会者数を増加させることができる。
【0025】
また、この入会勧誘に成功した登録会員に対してボーナスポイント等の利益を付与することにより、未登録の利用者に対して積極的な勧誘を行うことが期待され、登録会員の増加を図ることができる。また、新規に入会した利用者に対してもボーナスポイント等の利益を付与することにより、より一層、登録会員の増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係る会員獲得システムの機能説明図。
【図2】本発明の実施形態に係る会員獲得システムの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係る会員獲得システムを構成する選曲管理サーバの構成を示すブロック図。
【図4】会員情報テーブルの構成を示す模式図。
【図5】本発明の実施形態に係る会員獲得システムにおける選曲予約許可判断の手順を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施形態に係る会員獲得システムにおける入会勧誘の手順を示すフローチャート。
【図7】入会勧誘情報の表示例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の利用者のパーソナル携帯端末を利用した会員獲得システム(以下、会員獲得システムと略記する)の実施形態について説明する。図1〜図7は本発明の実施形態に係る会員獲得システムを示すもので、図1は会員獲得システムの機能説明図、図2は会員獲得システムのブロック図、図3は選曲管理サーバのブロック図、図4は会員登録情報テーブルの模式図、図5は選曲予約許可判断の手順を示すフローチャート、図6は入会勧誘の手順を示すフローチャート、図7は入会勧誘情報の表示例を示す模式図である。
【0028】
<会員獲得システムの概要>
本発明の実施形態に係る会員獲得システムは、利用者が所有するパーソナル携帯端末を用いてカラオケ演奏端末における選曲を行うことが可能なシステムにおいて、パーソナル携帯端末の携帯端末ID及びメールアドレスを会員情報に含めて管理することにより、当該パーソナル携帯端末を利用して選曲予約を行っている利用者の中から既登録の利用者と未入会の利を見つけ出す。そして、既登録の利用者に対して、未入会の利用者への入会勧誘を促すことにより、新規な会員登録を促進することができるシステムである。
【0029】
なお、本実施形態では、任意のカラオケ演奏端末において選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に発行し、選曲予約情報に有効な当該キーコードが含まれている場合のみに選曲予約を行うことができるようになっているが、キーコードの照合を行わないシステムにおいても、本発明を適用することができるのは勿論である。
【0030】
以下の説明において、プログラムとは、RAM等に記憶され、CPU等のハードウェアで実行されることにより、その機能を発揮するソフトウエアだけではなく、同等の機能を発揮することが可能な論理回路も含む概念である。
【0031】
この会員獲得システム10は、図1に示すように、キーコード発行手段67と、演奏端末識別情報表示手段68と、演奏端末識別情報取得手段51と、選曲予約情報送信手段52と、選曲予約手段69と、選曲予約情報転送手段21と、会員情報管理手段22と、入会勧誘手段23と、を備えており、さらに入会利益付与手段24を備えることが可能である。本実施形態では、キーコード発行手段67、演奏端末識別情報表示手段68、選曲予約手段69は、カラオケ演奏端末30(カラオケ本体31)の構成要素となっており、演奏端末識別情報取得手段51、選曲予約情報送信手段52は、パーソナル携帯端末50の構成要素となっており、選曲予約情報転送手段21、会員情報管理手段22、入会勧誘手段23、入会利益付与手段24は、選曲管理サーバ20(中継サーバ)の構成要素となっている。各手段の機能については、後に詳述する。
【0032】
<会員獲得システム>
本発明の実施形態に係る会員獲得システム10は、図2に示すように、選曲管理サーバ20と複数のカラオケ演奏端末30とが通信ネットワーク(本実施形態では、インターネット40)を介して相互に接続されている。通信ネットワークは、公衆電話回線、専用電話回線、光通信回線、LAN等を用いることができるが、ネットワークに対する第三者の侵入やデータの傍聴及び改竄が困難であるとともに、帯域を独占せずに安価な通信網であるという点で、インターネット40により構成されるVPNを利用することが好ましい。
【0033】
<選曲管理サーバ>
選曲管理サーバ20は、中継サーバとして機能するサーバであり、図3に示すように、選曲予約情報転送手段21、会員情報管理手段22、入会勧誘手段23、入会利益付与手段24、会員情報テーブル25を備えている。なお、図示しないが、選曲管理サーバ20は、上述した手段の他に、複数のカラオケ演奏端末10との間でデータの送受信を行うと共に、データを所定の記憶装置に記憶するための基本的なサーバ機能を備えている。また、選曲管理サーバ20を独立したサーバとして構築するのではなく、カラオケ楽曲の配信を行うホストサーバに選曲予約情報及び会員情報を管理する機能を持たせ、あるいは仮想化技術により選曲管理サーバ20を構築してもよい。また、会員情報の管理は、会員情報管理サーバ等の独立した他のサーバに行わせてもよい。
【0034】
<選曲予約情報転送手段>
選曲予約情報転送手段21は、図1〜図3に示すように、選曲予約情報送信手段52から送信されてきた選曲予約情報について、少なくとも楽曲ID53bを、当該選曲予約情報に含まれる演奏端末識別情報53aを有するカラオケ演奏端末30に転送するためのプログラムからなる。なお、本実施形態では、楽曲ID53bと共に、キーコード53dをカラオケ演奏端末30に転送する。なお、演奏端末識別情報53aは、例えば、カラオケ演奏端末30を一意に識別することが可能な、IPアドレス、デバイスID、MACアドレスや、これらを組み合わせた情報からなる。
【0035】
<会員情報管理手段>
会員情報管理手段22は、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末50の携帯端末ID53c及びメールアドレスを、会員情報テーブル25にて管理するためのプログラムからなる。すなわち、会員情報テーブル25は、図4に示すように、会員ID、氏名、年齢、性別、携帯端末ID(UDID)53c、メールアドレス、獲得ポイントが関連付けて構成されている。そして、入会登録時、会員情報変更申請時等に、会員情報管理手段22の機能により会員情報テーブル25のデータが新規作成あるいは更新される。なお、会員情報テーブル25を構成するデータは、上述したものに限られず、これらのうちの必要なデータのみとしてもよいし、住所(居住地域)、生年月日等、他のデータを含んでいてもよい。
【0036】
<入会勧誘手段>
入会勧誘手段23は、所定の期間内に受信した選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報53aに関連付けられた携帯端末ID53cの少なくとも1つが会員情報テーブル25に存在し、かつ、当該選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報53aに関連付けられた携帯端末ID53cの少なくとも1つが会員情報テーブル25に存在しない場合に、会員情報テーブル25に存在する携帯端末ID53cを有するパーソナル携帯端末50のメールドレスに対して、入会勧誘情報を送信するためのプログラムからなる。
【0037】
すなわち、入会勧誘手段23では、選曲管理サーバ20が選曲予約情報を受信すると、この選曲予約情報に含まれる同一の演奏端末識別情報53aに関連付けられた携帯端末ID53cについて、会員情報管理手段22の機能により管理されている会員情報テーブル25に含まれる携帯端末IDと照合する。そして、同一の演奏端末識別情報53aを有するカラオケ演奏端末30において選曲予約を行った利用者の中に、既に会員登録している利用者が一人でも存在し、かつ、当該利用者の中に未入会の利用者が一人でも存在する場合に、既に会員登録している利用者のパーソナル携帯端末50のメールドレスに対して、入会勧誘情報を送信することにより、入会勧誘を促す。なお、携帯端末IDの照合を行う所定の期間とは、例えば、同一の利用者を含むグループが、同一のカラオケ演奏端末30を利用している間(カラオケ演奏端末30にシステムログインしている間)である。
【0038】
また、入会勧誘手段23により送信する入会勧誘情報には、会員情報テーブル25において入会勧誘情報を送信するメールアドレスの携帯端末ID53c以外で、既に会員情報テーブル25にて管理されている他の携帯端末ID53cが存在する場合に、当該携帯端末ID53cのすべてについて、その会員情報に含まれる利用者の名前(例えば、本名、ニックネーム、ハンドルネーム)を付加することが好ましい。すなわち、既に会員登録している利用者が所有するパーソナル携帯端末50のメールアドレスに対して入会勧誘情報を送信するが、この際、入会勧誘情報に、既に会員登録している利用者の名前を付加することにより、入会勧誘情報を受信した利用者は、誰を勧誘すればよいかを明確に把握することができる。
【0039】
入会勧誘情報は、例えば、既に会員登録している利用者が所有するパーソナル携帯端末50の表示画面に表示されるメールデータであり、この入会勧誘情報を受信したパーソナル携帯端末50では、例えば、図7に示すように、入会勧誘をお願いする旨と、入会勧誘に成功した場合の利益(例えば、ボーナスポイント)を表示画面に表示させる。なお、入会勧誘情報は、図7に示すものに限られず、入会した際に得られる利益(入会ポイント、利用料金の割引、イベントへの参加権)等、入会勧誘に有用と思われるどのような情報であってもよい。
【0040】
<入会利益付与手段>
入会利益付与手段24は、会員情報テーブル25に存在しない携帯端末ID53cを有するパーソナル携帯端末50を用いて入会登録が行われた場合に、選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報53aに関連付けられた携帯端末ID53cを有するパーソナル携帯端末50のうち、少なくとも入会勧誘情報を送信したパーソナル携帯端末50の会員情報に所定の利益データを付加するためのプログラムからなる。
【0041】
すなわち、入会勧誘に応じて新規な入会者があった場合には、入会利益付与手段24の機能により、入会勧誘に成功した登録会員に対して、勧誘ボーンスポイント等の利益を与える。また、新規入会者に対しても、入会ボーナスポイント等の利益を与えてもよい。このようなボーナスポイントは、会員情報テーブル25において獲得ポイントデータとして加算記憶される。なお、入会利益付与手段24による利益付与の期間は、入会勧誘を行った際にカラオケ演奏端末30を利用している間のみであってもよいし、当該カラオケ演奏端末30の利用終了から所定期間(例えば、1週間以内)であってよい。
【0042】
<カラオケ演奏端末>
カラオケ演奏端末30は、図2に示すように、カラオケ本体31、スピーカ32、マイクロホン33、表示装置34、ミキシングアンプ35を備えている。なお、本発明の実施形態に係るカラオケ演奏端末30は、パーソナル携帯端末50を選曲予約用のリモコン装置として利用するが、パーソナル携帯端末50を用いない利用者のために、専用のカラオケリモコン装置36を備えていることが好ましい。また、本実施形態では、カラオケリモコン装置36に付帯する入出力表示装置(図示せず)は、演奏端末識別情報53a等を表示するための表示装置として機能させてもよい。
【0043】
<カラオケ本体>
カラオケ本体31は、図2に示すように、ネットワーク送受信手段61、中央制御手段62、ROM63、RAM64、HDD65、ローカル送受信手段66、キーコード発行手段67、演奏端末識別情報表示手段68、選曲予約手段69、予約管理手段70、音楽再生制御手段71、映像再生制御手段72を備えている。
【0044】
<中央制御手段>
中央制御手段62は、カラオケ本体31を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM63等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0045】
<ROM/RAM>
ROM63は、カラオケ本体31を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM64は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM64を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM64を構成してもよい。本実施形態では、RAM64に、予約待ち行列64a及びキーコード発行手段67で発行したキーコード(発行キーコード64b)が記憶されるようになっている。
【0046】
<予約待ち行列>
予約待ち行列64aは、選曲予約されたカラオケ楽曲について、演奏順に楽曲IDを並べて構成したデータテーブルである。なお、予約待ち行列64aは、楽曲IDの他に、楽曲名、選曲者等のデータを含んでいてもよい。
【0047】
<HDD>
HDD65は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース(楽曲DB)65a及び映像データベース(映像DB)65bが格納されている。なお、HDD65に替えて、あるいはHDD65と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0048】
<楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース65aは、演奏制御データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成したデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。映像データベース65bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応した背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータである。
【0049】
<送受信手段>
ローカル送受信手段66は、カラオケ本体31とカラオケリモコン装置36との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ本体31とカラオケリモコン装置36との間でデータの送受信が行われる。ネットワーク送受信手段61は、カラオケ本体31と選曲管理サーバ20との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。
【0050】
<キーコード発行手段>
キーコード発行手段67は、カラオケ演奏端末30において、パーソナル携帯端末50を用いた選曲予約を許可するための選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に発行するためのプログラムからなる。すなわち、キーコードは、所定時間が経過する毎に新たに発行される。キーコードは、例えば、4桁の数字や、これをバーコード化した2次元バーコードからなる。発行したキーコードは、発行キーコード64bとして、RAM64に記憶される。
【0051】
<演奏端末識別情報表示手段>
演奏端末識別情報表示手段68は、カラオケ演奏端末30を識別するための演奏端末識別情報53aを、表示装置34の表示画面に表示させるためのプログラムからなる。すなわち、演奏端末識別情報表示手段68は、カラオケ演奏端末30を識別するための演奏端末識別情報53aを2次元バーコード化して、表示装置34の表示画面に表示させる。なお、演奏端末識別情報53aを表示させる表示装置34は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための表示装置34であってもよいし、カラオケリモコン装置36に付帯した入出力表示装置(図示せず)であってもよい。また、表示装置34の表示画面に演奏端末識別情報53aを表示する際に所定のアルゴリズムで暗号化し、所定桁数の数字として表示してもよい。
【0052】
さらに、本実施形態では、キーコード発行手段67により発行したキーコード53dを、演奏端末識別情報53aと共に2次元バーコード化して、表示装置34の表示画面に表示させているが、演奏端末識別情報53aとキーコード53dとを別個に表示させてもよい。
【0053】
<選曲予約手段>
選曲予約手段69は、カラオケ演奏端末30において、受信した楽曲IDに基づく選曲予約を行わせるためのプログラムからなる。なお、本実施形態の選曲予約手段69は、発行したキーコード(発行キーコード64b)と、受信したキーコード(入力キーコード53d)とを照合して、両者が一致した場合には、受信した楽曲IDに基づく選曲予約を行わせ、両者が一致しない場合には、受信した楽曲IDに基づく選曲予約を行わせないための機能を有している。これにより、カラオケ店外から悪戯に選曲予約操作を行おうとしても、有効なキーコードを知ることができないので、正規の選曲予約操作が混乱することを防止することができる。選曲予約手段69で選曲予約を行わせると、予約管理手段70による予約楽曲の管理が行われる。
【0054】
なお、選曲予約手段69において、現在時刻よりも所定時間以前に発行されたキーコードを照合対象となる発行キーコード64bとして、受信したキーコード(入力キーコード53d)と照合してもよい。また、本発明の会員獲得システム10は、キーコードを用いた照合を行わないカラオケ演奏端末30に対しても適用することができる。
【0055】
<予約管理手段>
予約管理手段70は、選曲予約が許可された楽曲の楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列64aを生成し、この予約待ち行列64aをRAM64に格納して管理するためのプログラムからなる。また、カラオケリモコン装置36により選曲予約が行われた場合には、予約管理手段70は、利用者によりカラオケリモコン装置36の選曲機能を用いて選曲された楽曲の楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列64aを生成する。
【0056】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段71は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース65aから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ35に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ35は、マイクロホン33から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段71から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ32より出力させるための装置である。
【0057】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段72は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース65bから抽出した背景映像データと、楽曲データベース65aに含まれる歌詞描出データ(テロップデータ)とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置34に出力するためのプログラムからなる。
【0058】
<マイクロホン>
マイクロホン33は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン33から入力された歌唱音声信号はミキシングアンプ35に入力され、音楽再生制御手段71から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅されてスピーカ32へ出力される。
【0059】
<表示装置>
表示装置34は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0060】
<パーソナル携帯端末>
パーソナル携帯端末50は、データ通信機能を用いて、モバイルWWWサーバ90に格納された選曲用アプリケーションソフト91をダウンロードし、この選曲用アプリケーションソフト91をインストールすることにより、選曲予約機能を持たせることができる。パーソナル携帯端末50に選曲用アプリケーションソフト91をインストールすると、パーソナル携帯端末50は、楽曲検索手段54として機能するプログラムを備えて選曲を行えるようになる。また、パーソナル携帯端末50は、演奏端末識別情報取得手段51として機能するプログラム、選曲予約情報送信手段52として機能するプログラム、演奏端末識別情報53a、選曲した楽曲の楽曲ID53b、携帯端末ID(UDID)53c、キーコード53dを記憶するためのメモリ53を備えている。
【0061】
パーソナル携帯端末50と携帯電話網80を介して接続されるモバイルWWWサーバ90には、選曲用アプリケーションソフト91及び楽曲索引データベース92が格納されており、パーソナル携帯端末50が備える楽曲検索手段54の機能により、楽曲索引データベース92を参照して楽曲を検索することができる。なお、楽曲索引データベース92をモバイルWWWサーバ90に格納するのではなく、パーソナル携帯端末50にダウンロードして、ローカルで楽曲検索を行ってもよい。
【0062】
<楽曲検索手段/楽曲索引データベース>
楽曲検索手段54は、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース92を参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース92は、カラオケ演奏端末30で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲ID・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
【0063】
<演奏端末識別情報取得手段>
演奏端末識別情報取得手段51は、表示装置34の表示画面に表示された演奏端末識別情報53aを取得して、メモリ53に記憶させるためのプログラムからなる。上述したように、表示装置34の表示画面には、2次元バーコード化された演奏端末識別情報53aが表示されるので、演奏端末識別情報取得手段51は、パーソナル携帯端末50に付帯したバーコード読取装置(図示せず)を用いて演奏端末識別情報53aを取得することができる。なお、演奏端末識別情報53aが所定桁数の数字からなる場合には、表示装置34の表示画面を目視した利用者が、パーソナル携帯端末50に付帯したテンキー等を用いて、当該数字を入力することにより、演奏端末識別情報53aを取得してもよい。また、演奏端末識別情報53aと共にキーコード53dが2次元バーコード化として表示されている場合には、このキーコード53dも同時に取得することができる。
【0064】
<選曲予約情報送信手段>
選曲予約情報送信手段52は、メモリ53に記憶された演奏端末識別情報53aと、当該パーソナル携帯端末50の選曲機能により選曲された楽曲の楽曲IDと、当該パーソナル携帯端末50の携帯端末ID53cとからなる選曲予約情報を、当該パーソナル携帯端末50の通信網(携帯電話網80)及びインターネット40を介して選曲管理サーバ20へ送信するためのプログラムからなる。なお、本実施形態では、選曲予約情報にキーコード53dが含まれている。
【0065】
<選曲予約の許可判断>
次に、図1及び図5を参照して、本実施形態の会員獲得システム10における選曲予約の許可判断について説明する。なお、上述したように、本実施形態における選曲予約の許可判断は、正規の選曲予約操作が混乱することを防止するための処理であり、本発明の会員獲得システム10でこのような処理を行わないこともできる。
【0066】
本実施形態の会員獲得システム10では、図1に示すように、キーコード発行手段67の機能によりキーコード(発行キーコード64b)を発行する。そして、演奏端末識別情報表示手段68の機能により、カラオケ演奏端末30を識別するための演奏端末識別情報53aと共にキーコード53dを2次元バーコード化して表示装置34に表示させ、演奏端末識別情報取得手段51の機能により、入力キーコード53dとして、パーソナル携帯端末50のメモリ53に記憶させる。
【0067】
パーソナル携帯端末50では、選曲予約情報送信手段52の機能により、メモリ53に記憶された演奏端末識別情報53aと、選曲された楽曲の楽曲ID53bと、携帯端末ID53cと、キーコード53dとを、携帯電話網80及びインターネット40を介して、中継サーバとして機能する選曲管理サーバ20に送信する。選曲管理サーバ20では、選曲予約情報転送手段21の機能により、受信したキーコード53dと、選曲予約情報に含まれる楽曲IDとを、受信した選曲予約情報に含まれる演奏端末識別情報53aを有するカラオケ演奏端末30に転送する。
【0068】
カラオケ演奏端末30では、パーソナル携帯端末50を用いて選曲予約を行わせるために、図5に示すように、パーソナル携帯端末50から送信され、選曲管理サーバ20を経由して転送されてきた入力キーコード53d及び楽曲ID53bを受信し(S1)、受信したキーコード(入力キーコード53d)と、発行したキーコード(発行キーコード64b)とを照合する(S2)。
【0069】
そして、入力キーコード53dと発行キーコード64bとが一致しているか否かを判断し(S3)、入力キーコード53dと発行キーコード64bとが一致している場合には、受信した楽曲ID53bに基づく選曲予約を行わせる(S4)。一方、入力キーコード53dと発行キーコード64bとが一致しない場合には、受信した楽曲ID53bに基づく選曲予約を行わせない。
【0070】
このように、選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に再発行して、このキーコードと共に受信した楽曲ID以外による選曲予約を許可しないので、有効なキーコードを知ることができない利用者は、パーソナル携帯端末50を用いてカラオケ楽曲の選曲予約を行うことができない。したがって、カラオケ店外から悪戯に選曲予約操作を行おうとしても、有効なキーコードを知ることができないので、正規の選曲予約操作の混乱を防止することが可能となる。
【0071】
<入会勧誘>
次に、図1及び図6を参照して、本実施形態の会員獲得システム10における入会勧誘について説明する。
【0072】
本実施形態の会員獲得システム10では、図1に示すように、会員情報管理手段22の機能より、登録会員に関する情報を、当該登録会員が所有するパーソナル携帯端末50の携帯端末ID及びメールアドレスを含んで管理する。
【0073】
そして、図6に示すように、所定の期間内に受信した選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDが会員情報に存在するか否かを判断し(S11)、選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDが会員情報に存在する場合には、さらに、選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDが会員情報に存在しないか否かを判断する(S12)。すなわち、ステップS11とステップS12の判断により、選曲予約を行った利用者の中に、既に会員登録している利用者が一人でも存在し、かつ当該利用者の中に未入会の利用者が一人でも存在するか否かを確認する。
【0074】
ここで、選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDが会員情報に存在し、かつ、選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDが会員情報に存在しない場合に、会員情報に含まれている携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末のメールアドレスに、入会勧誘情報を送信する(S13)。一方、ステップS11とステップS12の双方の条件を満たさない場合には、入会勧誘情報の送信は行わない。
【0075】
そして、入会勧誘を受けた利用者が会員登録を行った場合には、入会利益付与手段24の機能により、入会勧誘に成功した既登録会員や新規入会者に対してボーナスポイント等の利益を付与する。ボーナスポイントは、図4に示すように、会員情報テーブル25において獲得ポイントデータとして加算記憶される。
【0076】
<他の実施形態>
本発明のパーソナル携帯端末50を用いた会員獲得システム10及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。
【符号の説明】
【0077】
10 会員獲得システム
20 選曲管理サーバ
21 選曲予約情報転送手段
22 会員情報管理手段
23 入会勧誘手段
24 入会利益付与手段
25 会員情報テーブル
30 カラオケ演奏端末
31 カラオケ本体
32 スピーカ
33 マイクロホン
34 表示装置
35 ミキシングアンプ
36 カラオケリモコン装置
40 インターネット
50 パーソナル携帯端末
51 演奏端末識別情報取得手段
52 選曲予約情報送信手段
53 メモリ
53a 演奏端末識別情報
53b 楽曲ID
53c 携帯端末ID(UDID)
53d キーコード
54 楽曲検索手段
61 ネットワーク送受信手段
62 中央制御手段
63 ROM
64 RAM
64a 予約待ち行列
64b 発行キーコード
65 HDD
65a 楽曲データベース
65b 映像データベース
66 ローカル送受信手段
67 キーコード発行手段
68 演奏端末識別情報表示手段
69 選曲予約手段
70 予約管理手段
71 音楽再生制御手段
72 映像再生制御手段
80 携帯電話網
90 モバイルWWWサーバ
91 選曲用アプリケーションソフト
92 楽曲索引データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ演奏端末におけるカラオケ楽曲の選曲予約機能を有するパーソナル携帯端末を用いた会員獲得システムであって、演奏端末識別情報表示手段と、演奏端末識別情報取得手段と、選曲予約情報送信手段と、選曲予約情報転送手段と、選曲予約手段と、会員情報管理手段と、入会勧誘手段と、を備え、
前記演奏端末識別情報表示手段は、前記カラオケ演奏端末を識別するための演奏端末識別情報を、表示装置の表示画面に表示させ、
前記演奏端末識別情報取得手段は、前記パーソナル携帯端末において、前記表示された演奏端末識別情報を取得してメモリに記憶させ、
前記選曲予約情報送信手段は、前記記憶された演奏端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末の選曲機能により選曲された楽曲の楽曲IDと、当該パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末IDとからなる選曲予約情報を、当該パーソナル携帯端末の通信網を介して中継サーバへ送信し、
前記選曲予約情報転送手段は、前記中継サーバにおいて、少なくとも受信した選曲予約情報に含まれる楽曲IDを、当該選曲予約情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末に転送し、
前記選曲予約手段は、前記カラオケ演奏端末において、受信した楽曲IDに基づく選曲予約を行わせ、
前記会員情報管理手段は、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末の携帯端末ID及びメールアドレスを会員情報として、会員情報テーブルにて管理し、
前記入会勧誘手段は、所定の期間内に受信した前記選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが前記会員情報テーブルに存在し、かつ、前記選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDの少なくとも1つが前記会員情報テーブルに存在しない場合に、前記会員情報テーブルに存在する携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末のメールドレスに対して、入会勧誘情報を送信する、
ことを特徴とする利用者のパーソナル携帯端末を利用した会員獲得システム。
【請求項2】
入会利益付与手段をさらに備え、
前記入会利益付与手段は、前記会員情報テーブルに存在しない携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末を用いて入会登録が行われた場合に、前記選曲予約情報に含まれている同一の演奏端末識別情報に関連付けられた携帯端末IDを有するパーソナル携帯端末のうち、少なくとも前記入会勧誘情報を送信したパーソナル携帯端末の会員情報に所定の利益データを付加する、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用者のパーソナル携帯端末を利用した会員獲得システム。
【請求項3】
前記会員情報には利用者の名前を含み、
前記入会勧誘情報には、前記会員情報テーブルにおいて当該入会勧誘情報を送信するメールアドレスの携帯端末ID以外で、既に会員情報テーブルにて管理されている他の携帯端末IDが存在する場合に、当該携帯端末IDのすべてについて、その会員情報に含まれる利用者の名前を付加する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の利用者のパーソナル携帯端末を利用した会員獲得システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−248138(P2012−248138A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121440(P2011−121440)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)