説明

利用限度額管理装置及びICチップ

【課題】クレジットカードの必要不可避の利用と必要性不急の利用とを管理することを可能とする限度額管理装置及びICチップを提供する。
【解決手段】利用限度額管理装置10の利用カテゴリ判定手段101は、ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、POS端末20から利用情報を取得し、当該利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定する。利用限度額チェック手段102は、判定された利用カテゴリに対する利用限度額を利用限度額データベース11から取得し利用限度額チェックを行う。利用可否判定手段103は、チェック結果に基づいてクレジットカードの利用の可否を判定する。提示手段105は、判定結果をPOS端末20に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカードの利用限度額を管理する装置及びICチップに関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、クレジットカードが一般に普及し、クレジットカードによる代金決済が盛んに行われてきている。ユーザは現金を所持していなくてもクレジットカードを加盟店で提示することで、容易に物を購入したりサービスを受けたりすることができる。このようにクレジットカードは便利であるが、利用限度額が設けられてはいるものの、利用し過ぎや計画性のない利用が行われる懸念がある。これを防ぐために、加盟店毎に利用限度額を設定することを内容とする特許出願も行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−244227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、加盟店毎にクレジットカードの利用限度額を設定したとしても、ユーザが複数の加盟店でクレジットカードを使用して当面必要性の低い必要性不急品を購入した場合には、1加盟店当りの購入金額が少額であったとしても全体として多額の必要性不急品を購入してしまうこととなり、食料品、日用品等の日常生活に必要不可避な物を購入する資金が足りなくなってしまう恐れがあった。つまり、加盟店毎にクレジットカードの利用限度額を設定したとしても、必要性不急の利用を抑え、必要不可避なものに利用する資金を確保することが難しかった。さらに近年では、必要性不急の高額商品に対してユーザがクレジットカードを利用し過ぎないようにする方策が望まれている。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、クレジットカードの必要不可避の利用と必要性不急の利用とを管理することを可能とする限度額管理装置及びICチップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、クレジットカードの利用のカテゴリとして必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類し、該カテゴリ毎に利用限度額を記憶する利用限度額記憶手段と、クレジットカードの利用が必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定するための利用カテゴリ判定情報を記憶する利用カテゴリ判定情報記憶手段と、ユーザによるクレジットカード利用時に、前記利用カテゴリ判定情報に基づいて、前記利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定する利用カテゴリ判定手段と、前記利用カテゴリ判定手段により判定された利用のカテゴリに対する利用限度額を前記利用限度額記憶手段から取得し、該判定された利用のカテゴリに対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が前記利用限度額を超えているか否かのチェックを行う利用限度額チェック手段と、前記利用限度額チェック手段によるチェック結果に基づいて前記利用の可否を判定する利用可否判定手段と、前記利用可否判定手段による判定結果を提示する提示手段とを備えることを特徴とする利用限度額管理装置を提供する。
【0007】
本発明によれば、利用限度額管理装置は、必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類されたクレジットカードの利用のカテゴリ毎に利用限度額を記憶し、該利用のカテゴリ毎に利用限度額のチェックを行い、クレジットカード利用可否の判定結果を提示するため、クレジットカードの必要性不急の利用と必要不可避の利用とを区別して管理することができる。
【0008】
請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の利用限度額管理装置において、クレジットカードの利用がユーザの意思確認を必要とする利用か否かを判定するための意思確認判定情報を記憶する意思確認判定情報記憶手段と、前記利用可否判定手段により前記利用が可であると判定された場合に、前記意思確認判定情報に基づいて前記利用が前記ユーザの意思確認を必要とする利用であるか否かを判定する意思確認要否判定手段と、前記意思確認要否判定手段により前記利用が前記ユーザの意思確認を必要とする利用であると判定された場合に、前記提示手段はその旨を提示することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、利用可否判定手段によりクレジットカードの利用が可であると判定された場合でも、さらに意思確認要否判定手段によりユーザの意思確認を行うため、ユーザはクレジットカード利用直前に慎重にクレジットカードを利用してもよいか否かを判断することができ、計画的にクレジットカードを利用することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の利用限度額管理装置において、ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、該クレジットカード利用の対象となる商品に関する商品情報を前記加盟店に設置された端末から取得する商品情報取得手段をさらに備え、前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されている利用カテゴリ判定情報は、複数の商品分類を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、前記利用カテゴリ判定手段は、前記商品情報取得手段により取得された商品情報から前記商品の商品分類を判定し、該判定された商品分類と前記利用カテゴリ判定情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、利用カテゴリ判定情報は複数の商品分類を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、利用カテゴリ判定手段は、利用カテゴリ判定情報と商品分類とに基づいて利用のカテゴリを判定するため、商品分類という細かい分類のレベルで正確にクレジットカードの利用のカテゴリを判定することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の利用限度額管理装置において、ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、該加盟店の識別情報を該加盟店に設置された端末から取得する加盟店情報取得手段をさらに備え、前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されている利用カテゴリ判定情報は、複数の加盟店を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、前記利用カテゴリ判定手段は、前記利用カテゴリ判定情報と前記加盟店の識別情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、利用カテゴリ判定情報は複数の加盟店を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、利用カテゴリ判定手段は、加盟店毎に利用のカテゴリを判定することができるため、商品分類よりも大まかなレベルで利用のカテゴリ分けをすることができ、ユーザによるクレジットカードの利用を大まかに必要性不急の利用と必要不可避の利用とに分類して容易に管理することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか1項に記載の利用限度額管理装置において、ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、該加盟店の業種を判定するための情報を該加盟店に設置された端末から取得する業種情報取得手段をさらに備え、前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されている利用カテゴリ判定情報は、複数の業種を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、前記利用カテゴリ判定手段は、前記業種情報取得手段により取得された情報から前記加盟店の業種を判定し、該判定された業種と前記利用カテゴリ判定情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、利用カテゴリ判定情報は複数の業種を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、利用カテゴリ判定手段は、加盟店の業種毎に利用のカテゴリを判定することができるため、加盟店よりもさらに大まかなレベルで利用のカテゴリ分けをすることができ、ユーザによるクレジットカードの利用を大まかに必要性不急の利用と必要不可避の利用とに分類して容易に管理することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3に記載の利用限度額管理装置において、ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合に、該利用カテゴリ判定情報と前記加盟店の識別情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、商品分類から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、加盟店から利用のカテゴリを判定することができるため、商品分類よりも大まかな加盟店のレベルで利用のカテゴリを判定することができ、商品分類から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の利用限度額管理装置において、ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合に、該利用カテゴリ判定情報と前記業種とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、加盟店から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合にも、加盟店の業種から利用のカテゴリを判定することができるため、加盟店よりも大まかな業種のレベルで利用のカテゴリを判定することができ、加盟店から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の利用限度額管理装置において、商品に類似する類似商品を判定するための類似判定情報を記憶する類似判定情報記憶手段をさらに備え、ユーザによるクレジットカード利用時に、前記クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて前記商品に類似する類似商品を判定し、該類似商品に基づいて判定したカテゴリを前記利用のカテゴリとすることを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、商品分類から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合にも、類似商品分類に基づいて利用のカテゴリを判定することができるため、商品分類の類似の範囲で利用のカテゴリを判定することができ、商品分類から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項4に記載の利用限度額管理装置において、加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報を記憶する類似判定情報記憶手段をさらに備え、ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて前記加盟店に類似する類似加盟店を判定し、該類似加盟店に基づいて判定したカテゴリを前記利用のカテゴリとすることを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、加盟店から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合にも、類似加盟店に基づいて利用のカテゴリを判定することができるため、加盟店の類似の範囲で利用のカテゴリを判定することができ、加盟店から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項5に記載の利用限度額管理装置において、業種に類似する類似業種を判定するための類似判定情報を記憶する加盟店類似判定情報記憶手段をさらに備え、ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカードが利用される加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて前記業種に類似する類似業種を判定し、該類似業種に基づいて判定したカテゴリを前記利用のカテゴリとすることを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、加盟店の業種から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合にも、類似業種に基づいて利用のカテゴリを判定することができるため、業種の類似の範囲で利用のカテゴリを判定することができ、加盟店の業種から利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の利用限度額管理装置において、商品の商品分類に類似する類似商品分類の判定と、加盟店に類似する類似加盟店の判定と、加盟店の業種に類似する類似加盟店の判定と、の少なくとも1に用いられる類似判定情報を記憶する類似判定情報記憶手段をさらに備え、ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報と、前記クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報と、前記加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報と、の何れもが前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて判定したカテゴリを、前記利用のカテゴリとすることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、類似商品分類、類似加盟店又は類似業種に基づく利用のカテゴリ判定を、商品分類、加盟店又は業種に基づく利用のカテゴリの判定可否の判定の後に行うため、優先的に商品分類、加盟店、又は業種に基づいて利用のカテゴリの判定を行うことができるため、正確に利用のカテゴリを判定することができる。
【0028】
請求項12に記載の発明は、請求項8に記載の利用限度額管理装置において、前記クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類に類似する類似商品分類を判定するための類似判定情報が前記類似判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合、該利用カテゴリ判定情報に基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0029】
本発明によれば、類似商品分類から利用のカテゴリを判定することができない場合、加盟店から利用のカテゴリを判定するため、類似商品分類よりも大まかな加盟店のレベルで利用のカテゴリを判定することができ、類似商品分類を判定するための類似判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0030】
請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の利用限度額管理装置において、前記クレジットカードが利用される加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報が前記類似判定情報記憶手段に記憶されていない場合、前記利用カテゴリ判定手段は、前記加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合、該利用カテゴリ判定情報に基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする。
【0031】
本発明によれば、類似加盟店から利用のカテゴリを判定することができない場合、業種から利用のカテゴリを判定することができるため、類似加盟店よりも大まかな業種のレベルで利用のカテゴリを判定することができ、加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報が登録されていないために利用のカテゴリを判定することができないケースを減らすことができる。
【0032】
請求項14に記載の発明は、請求項1から13の何れか1項に記載の利用限度額管理装置において、前記利用限度額記憶手段は、商品分類毎の利用限度額をさらに記憶し、前記利用限度額チェック手段は、利用のカテゴリ毎の利用限度額チェックに加えて商品分類毎の利用限度額チェックを行い、前記利用可否判定手段は、利用のカテゴリ毎の利用合計額と前記商品分類毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、前記利用が可であると判定することを特徴とする。
【0033】
本発明によれば、利用のカテゴリ毎の利用合計額と商品分類毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合にクレジットカードの利用が可であると判定するため、よりきめ細かに利用限度額を管理することができる。
【0034】
請求項15に記載の発明は、請求項1から14の何れか1項に記載のクレジット利用限度額管理装置において、前記利用限度額記憶手段は、加盟店毎の利用限度額をさらに記憶し、前記利用限度額チェック手段は、利用のカテゴリ毎の利用限度額チェックに加えて、加盟店毎の利用限度額チェックを行い、前記利用可否判定手段は、利用のカテゴリ毎の利用合計額と加盟店毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、前記利用が可であると判定することを特徴とする。
【0035】
本発明によれば、利用のカテゴリ毎の利用合計額と加盟店毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、クレジットカードの利用が可であると判定するため、よりきめ細かに利用限度額を管理することができる。
【0036】
請求項16に記載の発明は、請求項1から15の何れか1項に記載の利用限度額管理装置において、前記利用限度額記憶手段は、業種毎の利用限度額をさらに記憶し、前記利用限度額チェック手段は、利用のカテゴリ毎の利用限度額チェックに加えて、加盟店の業種毎の利用限度額チェックを行い、前記利用可否判定手段は、利用のカテゴリ毎の利用合計額と加盟店の業種毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、前記利用が可であると判定することを特徴とする。
【0037】
本発明によれば、利用のカテゴリ毎の利用合計額と加盟店の業種毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、クレジットカードの利用が可であると判定するため、よりきめ細かに利用限度額を管理することができる。
【0038】
請求項17に記載の発明は、請求項1から16の何れか1項に記載の利用限度額管理装置の機能を備えたICチップであることを特徴とする。
【0039】
本発明によれば、ユーザが携帯しているICチップ内においてクレジットカードの必要性不急の利用と必要不可避の利用との利用限度額を管理することができるため、ネットワークを介して利用限度額管理装置と通信する必要がなくなり、通信負荷や利用限度額管理装置でデータを一元管理することによる負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、利用限度額管理装置は、必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類されたクレジットカードの利用のカテゴリ毎に利用限度額を記憶し、当該利用のカテゴリ毎に利用限度額のチェックを行い、クレジットカード利用可否の判定結果を提示するため、クレジットカードの必要性不急の利用と必要不可避の利用とを区別して管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図面において同一の機能を有する箇所には同一の符号が付されている。
【0042】
図1は、本発明の実施形態に係るクレジットカード利用限度額管理システム1の全体構成を示すブロック図である。同図に示すように、クレジットカード利用限度額管理システム1は、クレジットカード会社内に設置された利用限度額管理装置10、クレジットカードの加盟店に設置されたPOS(Point Of Sales)端末20、及び利用限度額管理装置10とPOS端末20とを通信可能に接続する通信ネットワーク40を含んで構成される。
【0043】
(利用限度額管理装置の構成)
次に、利用限度額管理装置10の構成について説明する。利用限度額管理装置10は、CPUと、ROM、RAM、ハードディスク装置等を含む記憶装置と、通信インターフェースとを備えている。ハードディスク装置には、データ及びプログラムを含む各種ソフトウェアが記憶される。以下、図2から図8を参照して、ハードディスク装置に記憶されるデータベースについて説明する。
【0044】
図2には、利用限度額データベース(「利用限度額記憶手段」に対応)11のデータ構成の一例を示す。利用限度額データベース11には、「必要不可避の利用」及び「必要性不急の利用」に分類されたクレジットカードの利用カテゴリ毎に、クレジットカードの利用限度額と既利用合計額とが記憶される。同図に示すように、利用限度額データベース11のデータ項目は、クレジットカードを利用するユーザを識別するための「会員番号」と、ユーザがクレジットカードを利用できる月当りの金額の上限である「利用限度額」と、「うち必要不可避利用限度額」と、「うち必要性不急利用限度額」と、ユーザが所定期間内に既に利用したクレジットカードの利用合計額である「既利用合計額」と、「うち必要不可避利用合計額」と、「うち必要性不急利用合計額」と、で構成される。このうち、「利用限度額」、「うち必要不可避利用限度額」及び「うち必要性不急利用限度額」は、ユーザの入力により値を設定することができる。なお、特定の利用カテゴリに対する利用限度額を「0」に設定した場合は、当該利用カテゴリに対するクレジットカードの利用が不可であることを表す。ここで、「必要不可避の利用」とは、食料品、日用品、クリーニング等の、日常生活に必要不可欠な物品の購入及びサービスの提供を受けるためのクレジットカードの利用をいう。また、「必要性不急の利用」とは、余裕資金を考慮しながら慎重に行うべきクレジットカードの利用をいう。ただし、個別具体的な利用が何れの利用に該当するかはユーザ毎に異なる。
【0045】
図3には、加盟店データベース(「利用カテゴリ判定情報記憶手段」及び「意思確認判定情報記憶手段」に対応)12のデータ構成の一例を示す。同図に示すように、加盟店データベース12のデータ項目は、ユーザを識別するための「会員番号」と、クレジットカードの加盟店を識別するための「加盟店番号」と、加盟店の名称を示す「加盟店」と、当該加盟店でのクレジットカードの利用が必要不可避の利用か必要性不急の利用かを示す「利用カテゴリ」(「利用カテゴリ判定情報」に対応)と、当該加盟店でユーザがクレジットカードを利用する際にユーザの意思確認が必要か否かを示す「意思確認」(「意思確認判定情報」に対応)と、で構成される。データ項目「利用カテゴリ」及び「意思確認」には、ユーザが入力して値を設定することができる。
【0046】
この加盟店データベース12は、ユーザがある加盟店でクレジットカードを利用する時に、当該利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定するために使用される。また、ユーザの意思確認(ユーザがクレジットカードの利用を承認するか否かの確認)を行う必要があるか否かを判定するために使用される。
【0047】
図4には、業種データベース(「利用カテゴリ判定情報記憶手段」及び「意思確認判定情報記憶手段」に対応)13のデータ構成の一例を示す。同図に示すように、業種データベース13のデータ項目は、ユーザを識別するための「会員番号」と、加盟店の業種を識別するための「業種コード」と、業種名を示す「業種」と、当該業種の加盟店でのクレジットカードの利用が必要不可避の利用か必要性不急の利用かを示す「利用カテゴリ」と、当該業種の加盟店でユーザがクレジットカードを利用する際にユーザの意思確認が必要か否かを示す「意思確認」と、で構成される。データ項目「利用カテゴリ」及び「意思確認」には、ユーザが入力して値を設定することができる。
【0048】
この業種データベース13は、ユーザがある業種の加盟店でクレジットカードを利用する時に、当該利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定するために使用される。また、ユーザの意思確認を行う必要があるか否かを判定するために使用される。
【0049】
図5には、加盟店一覧データベースのデータ構成の一例を示す。当該加盟店一覧データベースは、クレジットカードの加盟店の一覧と各加盟店の業種とが記憶されたデータベースである。当該加盟店一覧データベースに記憶されるデータは、クレジットカード会社で作成される。当該加盟店一覧データベースは、加盟店の業種を判別するために使用される。
【0050】
図6には、商品分類データベース(「利用カテゴリ判定情報記憶手段」及び「意思確認判定情報記憶手段」に対応)15のデータ構成の一例を示す。同図に示すように、商品分類データベース15のデータ項目は、ユーザを識別するための「会員番号」と、商品分類を識別するための「商品分類コード」と、商品分類の名称を示す「商品分類」と、当該商品分類に対するクレジットカードの利用が必要不可避の利用か必要性不急の利用かを示す「利用カテゴリ」と、当該商品を対象にユーザがクレジットカードを利用する際にユーザの意思確認が必要か否かを示す「意思確認」と、で構成される。データ項目「利用カテゴリ」及び「意思確認」には、ユーザが入力して値を設定することができる。
【0051】
この商品分類データベース15は、ユーザがある商品分類を対象にしてクレジットカードを利用する時に、当該利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定するために使用される。また、ユーザの意思確認を行うべきか否かを判定するために使用される。なお、本実施形態では、「商品」には、住宅リフォーム等のサービスも含まれるものとする。
【0052】
図7(a)には、類似商品分類データベース(「類似判定情報記憶手段」に対応)16のデータ構成の一例を示す。類似商品分類データベース16には、ある商品に類似する類似商品を判定するための類似判定情報が記憶される。同図に示すように、類似判定情報は、類似する商品分類同士を示す「類似商品分類1」と「類似商品分類2」とで構成される。
【0053】
図7(b)には、類似加盟店データベース(「類似判定情報記憶手段」に対応)17のデータ構成の一例を示す。類似加盟店データベース17には、ある加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報が記憶される。同図に示すように、類似判定情報は、類似する加盟店同士を示す「類似加盟店1」と「類似加盟店2」とで構成される。
【0054】
図7(c)には、類似業種データベース(「類似判定情報記憶手段」に対応)18のデータ構成の一例を示す。類似業種データベース18には、ある業種に類似する類似業種を判定するための類似判定情報が記憶される。同図に示すように、類似判定情報は、類似する加盟店同士を示す「類似業種1」と「類似業種2」とで構成される。
【0055】
図8には、利用履歴データベース19のデータ構成の一例を示す。当該利用履歴データベース19には、ユーザがクレジットカードを過去に利用した履歴が記憶される。
【0056】
(利用限度額管理装置の機能構成)
また、利用限度額管理装置10のハードディスク装置には、クレジットカードの利用限度額を管理するための各種プログラムが記憶されている。利用限度額管理装置10のCPUが当該プログラムをハードディスク装置から読み出して実行することにより、図9に示す機能手段が利用限度額管理装置10に実現される。
【0057】
利用情報取得手段106は、ユーザがクレジットカードを利用する時に利用情報を取得する。本実施形態では、利用情報取得手段106は、ユーザが加盟店でクレジットカードを利用して商品を購入しようとする時に、POS端末20で読み取られた利用情報をPOS端末20から受信する。利用情報には、クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類コード、クレジットカードが利用される加盟店の加盟店コード、及び利用額が含まれる。
【0058】
利用カテゴリ判定手段101は、ユーザがクレジットカードを利用する時に、利用カテゴリ判定情報(加盟店データベース12、業種データベース13、又は商品分類データベース15の「利用カテゴリ」)に基づいて、当該クレジットカード利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定する。
【0059】
利用限度額チェック手段102は、クレジットカードの利用限度額チェックを行う。具体的には、本実施形態では、利用限度額チェック手段102は、利用カテゴリ判定手段101により判定された利用カテゴリに対する利用限度額及び既利用合計額を利用限度額データベース11から取得し、既利用合計額と今回の利用額との和が利用限度額を超えているか否かのチェックを行う。
【0060】
利用可否判定手段103は、利用限度額チェック手段102によるチェック結果に基づいてユーザによる今回のクレジットカードの利用可否を判定する。本実施形態では、利用可否判定手段103は、判定された利用カテゴリに対する既利用合計額と今回の利用額との和が利用限度額を超えている場合に、ユーザによる今回のクレジットカードの利用は不可と判定し、超えていない場合に利用可と判定する。
【0061】
意思確認要否判定手段104は、利用可否判定手段103によりユーザによる今回のクレジットカードの利用が可であると判定された場合に、意思確認判定情報(加盟店データベース12、業種データベース13、又は商品分類データベース15の「意志確認」)に基づいて、今回のクレジットカードの利用がユーザの意思確認を必要とする利用であるか否かを判定する。本実施形態では、利用カテゴリを判定するのに用いたデータベースのレコードに含まれる「意思確認」に「要」が設定されている場合に、意思確認が必要であると判定する。
【0062】
提示手段105は、利用可否判定手段103による判定結果を提示する。本実施形態では、提示手段105は、判定結果をPOS端末20に送信することにより、当該判定結果をPOS端末20のディスプレイに表示する。
【0063】
また、提示手段105は、意思確認要否判定手段104によりユーザによるクレジットカード利用がユーザの意思確認を必要とする利用であると判定された場合に、その旨の情報をPOS端末20に送信して、ユーザの意思確認を求める。
【0064】
(POS端末の構成)
次に、POS端末20の構成について説明する。POS端末20は、CPU、記憶装置、ディスプレイ、バーコードリーダ、カード読取装置、及び通信インターフェースを備えている。バーコードリーダは、商品に付された商品タグのバーコードを読み取る。バーコードで読み取られる情報には、商品コード、商品分類コード、商品の金額、加盟店コードが含まれる。カード読取装置は、クレジットカードからクレジットカード番号、会員番号等を読み取る。POS端末20は、商品タグ及びクレジットカードから読み取った情報をクレジットカードの利用情報として、利用限度額管理装置10に送信する。
【0065】
(利用限度額管理装置が行う処理)
次に、図10に示すフローチャートを参照して、上記構成における利用限度額管理装置10が行う処理について説明する。
【0066】
まず、利用限度額管理装置10の利用情報取得手段106は、POS端末20から送信されてきた利用情報を受信する(ステップS201)。
【0067】
次に、利用カテゴリ判定手段101は、利用カテゴリ判定処理を行い、クレジットカード利用のカテゴリを判定する(ステップ202)。利用カテゴリ判定処理の詳細については、図11を参照して後述する。
【0068】
次に、利用限度額チェック手段102は、ステップS202で判定された利用カテゴリに対する利用限度額及び前回までの利用合計額を利用限度額データベース11から取得し、前回までの利用合計額と今回の利用額との和が利用限度額を超えているか否かのチェックを行う(ステップS203)。
【0069】
利用可否判定手段103は、利用限度額チェック手段102によるチェック結果に基づいてクレジットカードの利用可否を判定する(ステップS204)。具体的には、判定された利用カテゴリに対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が取得した利用限度額を超えている場合に利用不可と判定し、判定された利用カテゴリに対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が取得した利用限度額以下の場合に利用可と判定する。なお、ステップS203の利用カテゴリ判定処理で利用カテゴリを判定することができなかった場合は、利用可と判定する。
【0070】
利用可と判定された場合(ステップS204;Yes)、意思確認要否判定手段104は、加盟店データベース12、業種データベース13又は商品分類データベース15に記憶されている「意思確認」に基づいて、クレジットカードの利用がユーザの意思確認を必要とする利用であるか否かを判定する(ステップS205)。意思確認が必要であると判定された場合(ステップS205;Yes)、提示手段105は、クレジットカードの利用を承認するが、ユーザの意思確認が必要である旨の情報をPOS端末20に送信する(ステップS206)。
【0071】
利用限度額管理装置10は、ユーザがクレジットカードの利用を承認した旨の情報をPOS端末20から受信した場合、今回のクレジットカード利用の利用履歴を利用履歴データベース19に追加し、さらに、前回までの利用合計額と今回の利用額とを合計した金額で利用限度額データベース11の既利用合計額を更新する。
【0072】
ステップS205で意思確認が不要であると判定された場合(ステップS205;No)、提示手段105は、クレジットカードの利用を承認する旨の情報をPOS端末20に送信する(ステップS206)。
【0073】
ステップS204において、ユーザによる今回のクレジットカード利用は不可と判定された場合(ステップS204;No)、利用限度額管理装置10は、提示手段105によりクレジットカードの利用は不承認である旨の情報をPOS端末20に送信する(ステップS207)。
【0074】
(利用カテゴリ判定処理)
次に、図11に示すフローチャートを参照して、図10のステップS202における利用カテゴリ判定処理について説明する。まず、利用限度額管理装置10の利用カテゴリ判定手段101は、商品分類から利用カテゴリを判定することが可能か否かを判定する(ステップS301)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、今回のクレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から利用カテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が商品分類データベース15に記憶されているか否かを判定する。
【0075】
当該利用カテゴリ判定情報が商品分類データベース15に記憶されていないために、商品分類から利用カテゴリを判定することができない場合(ステップS301;No)、利用カテゴリ判定手段101は、加盟店から利用カテゴリを判定可能か否かを判定する(ステップS302)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、今回クレジットカードが利用される加盟店から利用カテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が、加盟店データベース12に記憶されているか否かを判定する。
【0076】
当該利用カテゴリ判定情報が加盟店データベース12に記憶されていないために、加盟店から利用カテゴリを判定することができない場合(ステップS302;No)、利用カテゴリ判定手段101は、業種から利用カテゴリを判定可能か否かを判定する(ステップS303)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、クレジットカードが利用される加盟店の業種から利用カテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が、業種データベース13に記憶されているか否かを判定する。
【0077】
当該利用カテゴリ判定情報が業種データベース13に記憶されていないために、業種から利用カテゴリを判定することができない場合(ステップS303;No)、類似商品分類から利用カテゴリを判定可能か否かを判定する(ステップS304)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類に類似する類似商品分類を判定するための類似判定情報が類似商品分類データベース16に記憶されているか否かを判定する。
【0078】
当該類似判定情報が類似商品分類データベース16に記憶されていないために、類似商品分類から利用カテゴリを判定することができないと判定された場合(ステップS304;No)、利用カテゴリ判定手段101は、類似加盟店から利用カテゴリを判定可能か否かを判定する(ステップS305)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、今回クレジットカードが利用される加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報が類似加盟店データベース17に記憶されているか否かを判定する。
【0079】
当該類似判定情報が類似加盟店データベース17に記憶されていないために、類似加盟店から利用カテゴリを判定できない場合には(ステップS305;No)、類似業種から利用カテゴリを判定することが可能か否かを判定する(ステップS306)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、クレジットカードが利用される加盟店の業種に類似する類似業種を判定するための類似判定情報が類似加盟店データベース17に記憶されているか否かを判定する。
【0080】
当該類似業種を判定するための類似判定情報が類似加盟店データベース17に記憶されていない場合には(ステップS306;No)、利用カテゴリを判定せずに処理を終了する。
【0081】
ステップS307においては、ステップS301で利用カテゴリ判定可能と判定された場合、利用カテゴリ判定手段101は、今回クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類に対応する利用カテゴリを商品分類データベース15から取得する。ステップS302で利用カテゴリ判定可能と判定された場合は、利用カテゴリ判定手段101は、今回クレジットカードが利用される加盟店に対応する利用カテゴリを加盟店データベース12から取得する。ステップS303で利用カテゴリ判定可能と判定された場合は、利用カテゴリ判定手段101は、今回クレジットカードが利用される加盟店の業種に対応する利用カテゴリを業種データベース13から取得する。ステップS304で利用カテゴリ判定可能と判定された場合は、利用カテゴリ判定手段101は、類似商品分類に対応する利用カテゴリを商品分類データベース15から取得する。ステップS305で利用カテゴリ判定可能と判定された場合は、利用カテゴリ判定手段101は、類似加盟店に対応する利用カテゴリを加盟店データベース12から取得する。ステップS306で利用カテゴリ判定可能と判定された場合は、利用カテゴリ判定手段101は、類似業種に対応する利用カテゴリを業種データベース13から取得する。
【0082】
以上のように、様々な情報及び条件に基づいて利用カテゴリを判定できるようにしておくことで、ユーザがデータベースにデータ登録を行っていなかったために利用カテゴリを判定することができないというケースを少なくすることができる。また、細かい分類(商品分類)から大まかな分類(業種)の順、及び、同一から類似の順に判定を行うことで、正確に利用カテゴリを判定することが可能となる。
【0083】
(動作例)
次に、図12を参照して、また、適宜図10及び11を参照して、本実施形態の動作例について説明する。なお、前提として、図2から図8に示す各データベースには各図に示すデータが予め記憶されているものとする。
【0084】
(動作例1)
まず、1つの動作例として、会員番号「A001」のユーザが、クレジットカードの加盟店である肉屋Fでクレジットカードを利用する場合について説明する。
【0085】
まず、ユーザは、肉屋Fの店頭で1万円の牛肉を買うために、店員にクレジットカードを手渡す。店員は、牛肉の商品バーコードをPOS端末20のバーコードリーダで読み取る操作を行う。
【0086】
これにより、バーコードリーダはバーコード情報を読み取り、POS端末20はバーコード情報を解析して、商品コード「01」、牛肉の商品分類コード「C01」(食肉)、利用額「1万円」、及び肉屋Fの加盟店コード「0006」を含む情報をRAMに一時記憶する(図12のステップS1)。
【0087】
次に、店員は、クレジットカードをPOS端末20のカード読取装置で読み取る操作を行う。これにより、カード読取装置はクレジットカードから会員番号、有効期限等の情報を読み取り、POS端末20はカード読取装置により読み取られた情報をRAMに一時記憶する(図12のステップS2)。
【0088】
次いで、店員は、読み取られた情報を送信する操作を行う。これにより、POS端末20は、加盟店コード、商品分類コード、利用額、及び会員番号を含む利用情報を利用限度額管理装置10に送信する(図12のステップS3)。
【0089】
利用限度額管理装置10は、商品分類、加盟店、及び業種のうちの何れか1の情報に基づいて利用カテゴリを判定する(図12のステップS4)。利用カテゴリを判定することができた場合は、利用限度額管理装置10は、当該利用カテゴリに対する利用限度額チェック等の処理を行い、処理結果をPOS端末20に送信する(図12のステップS5)。一方、利用カテゴリを判定することができなかった場合は、利用限度額管理装置10は、類似商品分類、類似加盟店、及び類似業種のうちの何れか1の情報に基づいて利用カテゴリを判定し、当該利用カテゴリに対する利用限度額チェック等の処理を行う(ステップS6)。利用限度額管理装置10は、処理結果をPOS端末20に送信する(ステップS7)。
【0090】
ここで、図12に示すステップS4からステップS7で利用限度額管理装置10が行う具体的な処理内容について、図10及び11を参照しながら詳細に説明する。
【0091】
利用限度額管理装置10の利用情報取得手段106は、POS端末20から送信されてきた利用情報を受信する(図10のステップS201)。利用限度額管理装置10の利用カテゴリ判定手段101は、利用カテゴリ判定処理を行う(図10のステップS202)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、商品分類コード「C01」に対応する利用カテゴリを商品分類データベース15から検索する。ここでは、図6に示すように、商品分類コード「C01」に対応する利用カテゴリ「1」(必要不可避)が商品分類データベース15に記憶されていることから、利用カテゴリ判定手段101は、当該クレジットカードの利用カテゴリが必要不可避の利用であると判定する(図11のステップS301;Yes、ステップS307)。
【0092】
次に、利用限度額チェック手段102は、利用限度額データベース11を参照して、判定した利用カテゴリ「必要不可避の利用」に対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が利用限度額を超えているか否かのチェックを行う(図10のステップS203)。ここでは、図2に示すように、会員番号「A0001」の必要不可避の利用に対する利用限度額は10万円であり、必要不可避の利用に対する既利用合計額(前回までの利用合計額)は5万円であり、今回の利用額は1万円であるため、必要不可避の利用に対する前回までの利用合計額と今回の利用額合計との和は6万円となり、これは必要不可避の利用に対する利用限度額10万円を超えていない。
【0093】
必要不可避の利用に対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が利用限度額を超えていないため、利用可否判定手段103は、ユーザによる今回のクレジットカードの利用は可であると判定する(図10のステップS204;Yes)。
【0094】
次に、意思確認要否判定手段104は、ユーザの意思確認が必要か否かを判定する(図10のステップS205)。ここでは、図6に示す商品分類データベース15においては、商品分類「食肉」に対応する意思確認に「要」が設定されているため、意思確認要否判定手段104はユーザの意思確認が必要と判定する。
【0095】
提示手段105は、クレジットカードの利用を承認する旨の判定結果と、ユーザの意思確認が必要である旨を通知するメッセージとを含む情報をPOS端末20に送信する(図10のステップS206、図12のステップS5)。
【0096】
POS端末20は、利用限度額管理装置10から受信した情報をディスプレイに表示する。ユーザは、ディスプレイに表示された情報を見て、クレジットカードの利用を承認する旨の情報をPOS端末20に入力する。これにより、POS端末20は売上等の処理を行う(図12のステップS9)。
【0097】
(動作例2)
次に、別の動作例として、会員番号「A001」のユーザが、加盟店データベース12に登録されていない加盟店であるコンビニHでクレジットカードを利用する場合について説明する。
【0098】
まず、ユーザは、コンビニHで6万円のカニの缶詰を買うために、コンビニHの店頭で店員に自己のクレジットカードと商品を手渡す。店員は、商品に付けられた商品タグのバーコードをPOS端末20のバーコードリーダで読み取る操作を行う。
【0099】
これにより、バーコードリーダはバーコード情報を読み取り、POS端末20はバーコード情報を解析して、カニの缶詰の商品コード「XYZ」、商品分類コード「X01」(缶詰)、金額「6万円」、コンビニHの加盟店コード「ZYX」を含む情報を取得し、当該情報をRAMに一時記憶する(図12のステップS1)。
【0100】
次に、店員は、クレジットカードをPOS端末20のカード読取装置で読み取る操作を行う。これにより、カード読取装置はクレジットカードから会員番号、有効期限等の情報を読み取り、POS端末20はカード読取装置により読み取られた情報をRAMに一時記憶する(図12のステップS2)。
【0101】
次いで、店員は、読み取られた情報を送信する操作を行う。これにより、POS端末20は、加盟店コード、商品分類コード、利用額、及び会員番号を含む利用情報を利用限度額管理装置10に送信する(図12のステップS3)。
【0102】
利用限度額管理装置10の利用情報取得手段106は、POS端末20から送信されてきた利用情報を受信する(図10のステップS201)。
【0103】
次いで、利用カテゴリ判定手段101は、利用カテゴリ判定処理を行う(図10のステップS202)。具体的には、利用カテゴリ判定手段101は、まず、商品分類コード「X01」に対応する利用カテゴリを商品分類データベース15から検索する。ここでは、図6に示すように、商品分類コード「X01」とそれに対応する利用カテゴリが商品分類データベース15に記憶されていないため、利用カテゴリ判定手段101は、商品分類から利用カテゴリを判定することができないと判定する(図11のステップS301;No)。次に、利用カテゴリ判定手段101は、加盟店コード「ZYX」に対応する利用カテゴリを加盟店データベース12から検索する。ここでは、図3に示すように、加盟店コード「ZYX」とそれに対応する利用カテゴリが加盟店データベース12に記憶されていないため、利用カテゴリ判定手段101は、加盟店から利用カテゴリを判定することができないと判定する(図11のステップS302;No)。次に、利用カテゴリ判定手段101は、図5に示す加盟店一覧データベースからコンビニHの業種コード「5555」を取得し、当該業種コード「5555」に対応する利用カテゴリを業種データベース13から検索する。ここでは、図4に示すように、業種コード「5555」とそれに対応する利用カテゴリは業種データベース13に記憶されていないため、利用カテゴリ判定手段101は、業種から利用カテゴリを判定することができないと判定する(図11のステップS303;No)。
【0104】
次に、利用カテゴリ判定手段101は、商品分類「缶詰」に類似する商品を判定するための類似判定情報が類似商品分類データベース16に記憶されているか否かを判定する(図11のステップS304)。ここでは、図7(a)に示すように、商品分類「缶詰」に類似する商品を判定するための情報が類似商品分類データベース16に記憶されていないため(図11のステップS304;No)、利用カテゴリ判定手段101は、加盟店「コンビニH」に類似する加盟店を判定するための情報が類似加盟店データベース17に記憶されているか否かを判定する(図11のステップS305)。ここでは、図7(b)に示すように、加盟店「コンビニH」に類似する加盟店を判定するための情報が類似加盟店データベース17に記憶されていないため(図11のステップS305;No)、利用カテゴリ判定手段101は、業種「コンビニエンスストア」に類似する業種を判定するための類似判定情報が類似業種データベース18に記憶されているか否かを判定する(図11のステップS306)。ここでは、図7(c)に示すように、類似業種2「コンビニエンスストア」に対応付けられて類似業種1「スーパー」が類似業種データベース18に記憶されているため、利用カテゴリ判定手段101は、「コンビニエンスストア」の類似業種が「スーパー」であると判定する。そして、図4に示すように、業種データベース13に記憶されている業種「スーパー」に対応する利用カテゴリが「1(必要不可避)」であるため、利用カテゴリ判定手段101は、「コンビニエンスストア」の類似業種「スーパー」の利用カテゴリである必要不可避の利用を「コンビニエンスストア」の利用カテゴリと判定する(図11のステップS306;Yes、ステップS307)。
【0105】
次に、利用限度額チェック手段102は、判定した利用カテゴリ「必要不可避の利用」に対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が前記利用限度額を超えているか否かのチェックを行う(図10のステップS203)。ここでは、図2に示すように、必要不可避の利用に対する既利用合計額は5万円であり、今回の利用額は6万円であるため、必要不可避の利用に対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が合計11万円となり、必要不可避の利用に対する利用限度額10万円を超えていることとなる。
【0106】
必要不可避の利用に対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が利用限度額を超えているため、利用可否判定手段103は、ユーザによる今回のクレジットカードの利用は不可と判定する(図10のステップS204;No)。提示手段105は、クレジットカードの利用を承認しない旨の情報をPOS端末20に送信する(図10のステップS207、図12のステップS7)。POS端末20は、利用限度額管理装置10から受信した承認しない旨の情報をディスプレイに表示する(図12のステップS9)。
【0107】
以上説明したように、利用限度額管理装置10は、必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類されたクレジットカードの利用カテゴリ毎に利用限度額を記憶し、当該利用カテゴリ毎に利用限度額のチェックを行い、クレジットカード利用可否の判定結果を提示するため、クレジットカードの必要不可避の利用と必要性不急の利用とを区別して管理することができる。これにより、ユーザは、計画的にクレジットカードを利用することが可能となり、必要性不急のものを買い過ぎたために必要不可避なものを買うお金が不足してしまうことがなくなり、また、多重債務に陥ることもなくなる。
【0108】
また、利用可否判定手段103によりクレジットカードの利用が可であると判定されても、さらに意思確認要否判定手段104によりユーザの意思確認を行うため、ユーザはクレジットカード利用直前に慎重にクレジットカードを利用すべきか否かを判断することができ、計画的にクレジットカードを利用することができる。また、商品分類、加盟店、加盟店の業種、類似商品分類、類似加盟店、類似業種の何れかに基づいてクレジットカードの利用カテゴリを判定することができるため、ユーザのデータ登録が不十分であるために利用カテゴリを判定できないケースを減らすことができる。また、細かい分類(商品分類)から大まかな分類(業種)の順、及び同一から類似の順に判定を行うため、可能な限り正確に利用カテゴリを判定することが可能となる。
【0109】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は上述したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術思想の範囲で各種の変形が可能である。変形例としては、例えば以下のものが考えられる。
【0110】
(1)上述した実施形態では、図10のステップS204において、利用可否判定手段103は、判定された利用カテゴリについての利用限度額チェックを行うことにより利用可否を判定したが、利用可否の判定方法はこれに限定されるものではなく、他の条件を加えてもよい。例えば、商品分類毎の利用限度額、加盟店毎の利用限度額、業種毎の利用限度額のうち、少なくとも1を記憶したデータベースを設け、利用カテゴリについての利用限度額チェックに加えて、商品分類毎、加盟店毎、及び加盟店の業種毎の少なくとも1についての利用限度額チェックを行うことによりクレジットカードの利用可否を判定してもよい。例えば、利用カテゴリについての利用限度額チェックに加えて商品分類毎の利用限度額チェックを行う場合には、利用可否判定手段103は、利用カテゴリ毎の利用合計額と商品分類毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、ユーザによるクレジットカードの利用が可であると判定する。
【0111】
また、加盟店毎の利用限度額チェックを行う場合には、利用可否判定手段103は、利用カテゴリ毎の利用合計額と加盟店毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、ユーザによるクレジットカードの利用が可であると判定する。
【0112】
また、加盟店の業種毎の利用限度額チェックを行う場合には、利用可否判定手段103は、利用カテゴリ毎の利用合計額と業種毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、ユーザによるクレジットカードの利用が可であると判定する。
【0113】
このように、商品分類毎、加盟店毎、又は業種毎の利用限度額チェックを追加することで、利用カテゴリ毎の利用額の管理に加えて、商品分類毎、加盟店毎、又は加盟店の業種毎の利用額の管理を行うことができる。このため、利用カテゴリ毎の利用額が利用限度額内であっても、特定の商品分類、特定の加盟店、又は特定の業種に対するクレジットカードの利用を制限することができ、きめ細かなクレジットカード利用の管理を行うことが可能となる。
【0114】
(2)上述した実施形態における利用カテゴリ判定処理では、図11に示すように、商品分類→加盟店→業種→類似商品分類→類似加盟店→類似業種の順で利用カテゴリの判定可否を判定した。すなわち、細かい分類(商品分類)から大きい分類(業種)の順、及び同一から類似の順に判定を行ったが、判定の順序はこれに限定されるものではない。例えば、類似も含めて細かい分類から大きい分類の順で判定を行う場合には、図13に示すように、商品分類→類似商品分類→加盟店→類似加盟店→業種→類似業種の順で判定を行うことができる。この場合には、類似も含めて細かい分類から判定を行うことができるため、ユーザが商品分類データベース15及び類似商品分類データベース16にデータを数多く登録しておけば、より正確に利用カテゴリを判定することが可能となる。
【0115】
(3)上述した実施形態における、類似商品分類からの利用カテゴリの判定処理(図11に示すステップS304、S307)では、類似商品分類データベース16からクレジットカード利用の対象となる商品の商品分類に類似する商品分類を取得し、当該取得した商品分類に対応する利用カテゴリを商品分類データベース15から取得するとして説明したが、これに限定されることはなく、例えば利用履歴データベース19を利用することも考えられる。具体的には、クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類に類似する商品分類を利用履歴データベース19から検索し、該当する類似の商品分類に対応付けられて利用履歴データベース19に記憶されている利用カテゴリを、クレジットカード利用の利用カテゴリとしてもよい。このような処理方式を採る場合には、ユーザが過去に利用したことのある商品分類、加盟店、及び業種について類似と判定されることになるため、ユーザが利用する傾向の高い商品分類、加盟店、又は業種に対して、ユーザがクレジットカードを利用し過ぎるのを防止することができる。
【0116】
類似加盟店からの利用カテゴリの判定処理(ステップS305、ステップS307)、類似業種からの利用カテゴリの判定処理(ステップS306、ステップS307)についても同様に、利用履歴データベース19を用いて利用カテゴリを判定することが可能である。
【0117】
(4)上述した実施形態においては、意思確認要否判定手段104は、利用カテゴリを判定するのに用いたデータベースのレコードに含まれる「意思確認」に「要」が設定されている場合に意思確認が必要であると判定するとして説明したが、意思確認要否の判定方法はこれに限定されることはなく、例えば、ユーザが今回利用する加盟店に対する加盟店データベース12の「意思確認」、当該加盟店の業種に対する業種データベース13の「意思確認」、及びユーザが今回購入しようとしている商品の商品分類に対する商品分類データベース15の「意思確認」のうち、少なくとも1つのデータ項目に「要」が設定されている場合に、意思確認が必要であると判定してもよい。
【0118】
(5)上述した実施形態においては、利用限度額管理装置10がクレジットカード会社に設置されているとして説明したが、これに限定されることはなく、利用限度額管理装置10の機能を備えたIC(Integrated Circuit)チップをクレジットカードや携帯電話機に搭載してもよい。これにより、通信ネットワーク40を介して通信を行わずにICチップ内で利用限度額の管理を行うことができ、通信ネットワーク40の負荷や利用限度額管理装置10で一元管理することによる負荷を軽減することができる。
【0119】
(6)上述した実施形態におけるデータベースや送受信データのデータ構成は一例に過ぎない。例えば、上述した実施形態において、利用情報には、商品分類コード、加盟店コード、及び利用額が含まれるとして説明したが、商品分類コードの代わりに商品コードが含まれていてもよい。この場合には、利用限度額管理装置10が商品コードから商品分類コードを判定することとなる。また、利用情報に業種コードが含まれていてもよい。この場合には、利用限度額管理装置10は、加盟店コードから業種コードを判定する必要がなくなる。
【0120】
また、利用カテゴリ、類似商品、類似加盟店、又は類似業種を判定するための情報をデータベースに記憶する代わりに、プログラムに記述するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の実施形態に係るクレジットカード利用限度額管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る利用限度額データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図3】同実施形態に係る加盟店データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図4】同実施形態に係る業種データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図5】同実施形態に係る加盟店一覧データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図6】同実施形態に係る商品分類データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図7】図7(a)は、同実施形態に係る類似商品分類データベースのデータ構成の一例を示す図であり、図7(b)は、同実施形態に係る類似加盟店データベースのデータ構成の一例を示す図であり、図7(c)は、同実施形態に係る類似業種データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図8】同実施形態に係る利用履歴データベースのデータ構成の一例を示す図である。
【図9】同実施形態に係る利用限度額管理装置の機能構成を示す図である。
【図10】同実施形態に係る利用限度額管理装置が行う処理を示すフローチャートである。
【図11】同実施形態に係る利用カテゴリ判定処理を示すフローチャートである。
【図12】同実施形態に係るクレジットカード利用限度額管理システムにおける全体処理の流れを示す図である。
【図13】変形例に係る利用カテゴリ判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0122】
1 クレジットカード利用限度額管理システム
10 利用限度額管理装置
20 POS端末
40 通信ネットワーク
101 カテゴリ判定手段
102 利用限度額チェック手段
103 利用可否判定手段
104 意思確認要否判定手段
105 提示手段
106 利用情報取得手段
11 利用限度額データベース
12 加盟店データベース
13 業種データベース
15 商品分類データベース
16 類似商品分類データベース
17 類似加盟店データベース
18 類似業種データベース
19 利用履歴データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードの利用のカテゴリとして必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類し、該カテゴリ毎に利用限度額を記憶する利用限度額記憶手段と、
クレジットカードの利用が必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定するための利用カテゴリ判定情報を記憶する利用カテゴリ判定情報記憶手段と、
ユーザによるクレジットカード利用時に、前記利用カテゴリ判定情報に基づいて、前記利用のカテゴリが必要不可避の利用と必要性不急の利用との何れであるかを判定する利用カテゴリ判定手段と、
前記利用カテゴリ判定手段により判定された利用のカテゴリに対する利用限度額を前記利用限度額記憶手段から取得し、該判定された利用のカテゴリに対する前回までの利用合計額と今回の利用額との和が前記利用限度額を超えているか否かのチェックを行う利用限度額チェック手段と、
前記利用限度額チェック手段によるチェック結果に基づいて前記利用の可否を判定する利用可否判定手段と、
前記利用可否判定手段による判定結果を提示する提示手段と
を備えることを特徴とする利用限度額管理装置。
【請求項2】
クレジットカードの利用がユーザの意思確認を必要とする利用か否かを判定するための意思確認判定情報を記憶する意思確認判定情報記憶手段と、
前記利用可否判定手段により前記利用が可であると判定された場合に、前記意思確認判定情報に基づいて前記利用が前記ユーザの意思確認を必要とする利用であるか否かを判定する意思確認要否判定手段と、
前記意思確認要否判定手段により前記利用が前記ユーザの意思確認を必要とする利用であると判定された場合に、前記提示手段はその旨を提示することを特徴とする請求項1に記載の利用限度額管理装置。
【請求項3】
ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、該クレジットカード利用の対象となる商品に関する商品情報を前記加盟店に設置された端末から取得する商品情報取得手段をさらに備え、
前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されている利用カテゴリ判定情報は、複数の商品分類を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記商品情報取得手段により取得された商品情報から前記商品の商品分類を判定し、該判定された商品分類と前記利用カテゴリ判定情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の利用限度額管理装置。
【請求項4】
ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、該加盟店の識別情報を該加盟店に設置された端末から取得する加盟店情報取得手段をさらに備え、
前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されている利用カテゴリ判定情報は、複数の加盟店を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記利用カテゴリ判定情報と前記加盟店の識別情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の利用限度額管理装置。
【請求項5】
ユーザによる加盟店でのクレジットカード利用時に、該加盟店の業種を判定するための情報を該加盟店に設置された端末から取得する業種情報取得手段をさらに備え、
前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されている利用カテゴリ判定情報は、複数の業種を必要不可避の利用と必要性不急の利用とに分類する情報を含み、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記業種情報取得手段により取得された情報から前記加盟店の業種を判定し、該判定された業種と前記利用カテゴリ判定情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の利用限度額管理装置。
【請求項6】
ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合に、該利用カテゴリ判定情報と前記加盟店の識別情報とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項3に記載の利用限度額管理装置。
【請求項7】
ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合に、該利用カテゴリ判定情報と前記業種とに基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項4に記載の利用限度額管理装置。
【請求項8】
商品に類似する類似商品を判定するための類似判定情報を記憶する類似判定情報記憶手段をさらに備え、
ユーザによるクレジットカード利用時に、前記クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて前記商品に類似する類似商品を判定し、該類似商品に基づいて判定したカテゴリを前記利用のカテゴリとすることを特徴とする請求項3に記載の利用限度額管理装置。
【請求項9】
加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報を記憶する類似判定情報記憶手段をさらに備え、
ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて前記加盟店に類似する類似加盟店を判定し、該類似加盟店に基づいて判定したカテゴリを前記利用のカテゴリとすることを特徴とする請求項4に記載の利用限度額管理装置。
【請求項10】
業種に類似する類似業種を判定するための類似判定情報を記憶する加盟店類似判定情報記憶手段をさらに備え、
ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカードが利用される加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて前記業種に類似する類似業種を判定し、該類似業種に基づいて判定したカテゴリを前記利用のカテゴリとすることを特徴とする請求項5に記載の利用限度額管理装置。
【請求項11】
商品の商品分類に類似する類似商品分類の判定と、加盟店に類似する類似加盟店の判定と、加盟店の業種に類似する類似加盟店の判定と、の少なくとも1に用いられる類似判定情報を記憶する類似判定情報記憶手段をさらに備え、
ユーザによるクレジットカード利用時に、該クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報と、前記クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報と、前記加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報と、の何れもが前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記類似判定情報記憶手段に記憶されている類似判定情報に基づいて判定したカテゴリを、前記利用のカテゴリとすることを特徴とする請求項1に記載の利用限度額管理装置。
【請求項12】
前記クレジットカード利用の対象となる商品の商品分類に類似する類似商品分類を判定するための類似判定情報が前記類似判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記クレジットカードが利用される加盟店から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合、該利用カテゴリ判定情報に基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項8に記載の利用限度額管理装置。
【請求項13】
前記クレジットカードが利用される加盟店に類似する類似加盟店を判定するための類似判定情報が前記類似判定情報記憶手段に記憶されていない場合、
前記利用カテゴリ判定手段は、前記加盟店の業種から前記利用のカテゴリを判定するための利用カテゴリ判定情報が前記利用カテゴリ判定情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、該利用カテゴリ判定情報が記憶されていると判定された場合、該利用カテゴリ判定情報に基づいて前記利用のカテゴリを判定することを特徴とする請求項9に記載の利用限度額管理装置。
【請求項14】
前記利用限度額記憶手段は、商品分類毎の利用限度額をさらに記憶し、
前記利用限度額チェック手段は、利用のカテゴリ毎の利用限度額チェックに加えて商品分類毎の利用限度額チェックを行い、
前記利用可否判定手段は、利用のカテゴリ毎の利用合計額と前記商品分類毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、前記利用が可であると判定することを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の利用限度額管理装置。
【請求項15】
前記利用限度額記憶手段は、加盟店毎の利用限度額をさらに記憶し、
前記利用限度額チェック手段は、利用のカテゴリ毎の利用限度額チェックに加えて、加盟店毎の利用限度額チェックを行い、
前記利用可否判定手段は、利用のカテゴリ毎の利用合計額と加盟店毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、前記利用が可であると判定することを特徴とする請求項1から14の何れか1項に記載のクレジット利用限度額管理装置。
【請求項16】
前記利用限度額記憶手段は、業種毎の利用限度額をさらに記憶し、
前記利用限度額チェック手段は、利用のカテゴリ毎の利用限度額チェックに加えて、加盟店の業種毎の利用限度額チェックを行い、
前記利用可否判定手段は、利用のカテゴリ毎の利用合計額と加盟店の業種毎の利用合計額との両方が利用限度額を超えていない場合に、前記利用が可であると判定することを特徴とする請求項1から15の何れか1項に記載の利用限度額管理装置。
【請求項17】
請求項1から16の何れか1項に記載の利用限度額管理装置の機能を備えたICチップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−176466(P2008−176466A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−8051(P2007−8051)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【出願人】(594103301)三井住友カード株式会社 (39)