説明

剃刀

【解決手段】ホルダの頭部2に設けた支持機構9における可動部材11は、刃体を有するヘッドを押圧する押圧部材を規制してヘッドの首振りを可能にする規制解除状態と、その首振りを制限する規制状態との間で往復移動し得る。この可動部材11を規制状態にする規制操作部24とこの可動部材11を規制解除状態にする規制解除操作部26とに分けてそれぞれの操作部24,26をホルダの頭部2の外側に露出させている。
【効果】この可動部材11の規制操作部24または規制解除操作部26に対する操作ごとに可動部材11を規制状態または規制解除状態に移動させることができるので、可動部材11を規制状態または規制解除状態に移動させる各操作部24,26の設定が行い易くなるとともに、規制操作部24と規制解除操作部26との設定状態が判別し易くなる。従って、剃刀の使い勝手を良くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刃体を有するヘッドをホルダの頭部に備えた剃刀において、そのヘッドに対し作用する各種支持部材を複数の状態にする支持機構をホルダの頭部に備えた剃刀に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1では、刃体の刃先を表面側で露出させたヘッドの刃先延設方向をホルダの長手方向に対し交差させた所謂T型剃刀が開示されている。このT型剃刀においては、ホルダの頭部に対しヘッドがくわえ部材により着脱可能に支持され、押圧部材がヘッドにより押されてヘッドがホルダの頭部に対し首振りし得るとともに、その首振り動作を規制することができる。
【特許文献1】特公昭58−8861号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1では、ホルダの頭部に設けた一つの操作部により、押圧部材に対する規制と規制解除とを行っているので、一つの操作部が規制状態に設定されているか規制解除状態に設定されているかが判別しにくくなり、剃刀の使い勝手が悪くなる。
【0004】
この発明は、操作部がどの状態に設定されているかを判別し易くして剃刀の使い勝手を良くすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
後記実施形態の図面(図1〜6)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる剃刀においては、刃体45を有するヘッド44に対し作用する支持部材32を複数の状態P,Qにする支持機構9をホルダ1の頭部2に備え、この支持機構9には各状態P,Q間で移動してそれぞれの状態P,Qで支持部材32に作用する可動部材11を備え、この可動部材11を各状態P,Qにする複数の操作部24,26に分けてそれぞれの操作部24,26をホルダ1の頭部2の外側に露出させている。
【0006】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記可動部材11は支持部材32に作用する第一状態Pと第二状態Qとの間で往復移動し、その往復移動方向の両側のうち一方の側でこの可動部材11に第一の操作部24が設けられているとともに他方の側でこの可動部材11に第二の操作部26が設けられている。
【0007】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記可動部材11で第一の操作部24と第二の操作部26とが互いに連動してその第一の操作部24と第二の操作部26とのうち一方をホルダ1の頭部2の内側へ向けて往復移動方向へ移動させると他方がホルダ1の頭部2の外側へ向けて移動する。
【0008】
請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記可動部材11の第一の操作部24と第二の操作部26とのうち少なくとも一方がホルダ1の頭部2の外側に突出している。
【0009】
請求項2または請求項3または請求項4の発明を前提とする請求項5の発明において、前記第一状態は支持部材32の動きを規制する規制状態Pであり、前記第二状態はその支持部材32の動きを許容する規制解除状態Qであり、前記第一の操作部は前記可動部材11を規制状態Pにする規制操作部24であり、前記第二の操作部は前記可動部材11を規制解除状態Qにする規制解除操作部26である。
【0010】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項5の発明を前提とする第6の発明において、前記支持機構9でヘッド44は回動可能に支持され、支持部材32の規制状態Pにおけるヘッド44の回動角度範囲を支持部材32の規制解除状態Qにおけるヘッド44の回動角度範囲よりも制限した。
【0011】
第6の発明を前提とする第7の発明において、前記支持機構9で支持部材はヘッド44を圧接する押圧部材32である。
第6の発明または第7の発明を前提とする第8の発明において、前記可動部材11の往復移動方向はヘッド44の回動中心線37aに沿う。
【0012】
請求項2から請求項5のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6の発明または第7の発明または第8の発明を前提とする第9の発明において、前記可動部材11の往復移動方向はヘッド44の刃体45の刃先45aの延設方向に沿う。
【0013】
請求項1から請求項5のうちいずれか一つの請求項の発明、または第6の発明または第7の発明または第8の発明または第9の発明を前提とする第10の発明において、前記ホルダ1の頭部2の先端部は最大の幅方向Yの寸法を有し、その頭部2の先端部で幅方向Yの両側に前記各操作部24,26を露出させた。例えば、この操作部24,26は、頭部2の先端部の幅方向Yの両側のうち、頭部2の先端部の両側面(固定部材13の外側端面)に設けられている。この両側面は幅方向Yに対し垂直である。この操作部24,26は幅方向Yに沿うように移動する。この操作部24,26は操作端面24a,26aを有している。この操作端面24a,26aは幅方向Yに対し垂直である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1〜5の発明は、可動部材11の各操作部24,26(例えば規制操作部24または規制解除操作部26)に対する操作ごとに可動部材11を各状態P,Q(例えば規制状態Pまたは規制解除状態Q)に移動させることができるので、可動部材11を各状態P,Qに移動させる各操作部24,26の設定が行い易くなる。また、請求項2または請求項3または請求項4または請求項5の発明では、可動部材11が第一状態P(例えば規制状態P)と第二状態Q(例えば規制解除状態Q)との間で往復移動するので、第一の操作部24(例えば規制操作部24)と第二の操作部26(例えば規制解除操作部26)との設定状態が判別し易くなる。従って、剃刀の使い勝手を良くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態にかかるT型剃刀について図面を参照して説明する。
図1及び図2(a)に示すホルダ1の頭部2においては、ホルダ1の長手方向Xに対し直交する幅方向Yの両側で支持腕部3が互いに間隔をあけて延設され、両支持腕部3はその先端部に向うほど幅方向Yの間隔を広げるように傾斜してその先端部で最大の幅方向Yの間隔を有している。その両支持腕部3の先端部には取付部としての嵌着部4が互いに間隔をあけて並設されている。この両嵌着部4においては、係止孔6を有する係止部としての円形状の環部5と、その環部5の後側で相対向して幅方向Yへ突設された半円弧状の壁部7とを有し、その両壁部7の前方が開放されているとともに、その環部5の後側に円弧状の切欠き8が形成されている。
【0016】
図1及び図2(a)に示すように、ホルダ1の頭部2に取り付けられる支持機構9は、装着体10と可動部材11と組付体12と固定部材13と摘み14とを備えている。
図2(a)に示す前記装着体10においては、上壁部16と下壁部17と後壁部18とによりコ字形状をなす箱体15が幅方向Yへ延設され、この箱体15の幅方向Yの両端部に端壁部19が形成されている。この箱体15の前側には上壁部16と下壁部17との間で口部20が後壁部18に面して形成されている。この箱体15の両端壁部19には係止孔21が形成されている。この係止孔21の上下両側には切欠き21aが形成されている。この箱体15の後壁部18には取付孔22が形成されている。
【0017】
図2(a)に示す前記可動部材11において、スライド板部23の幅方向Yの両端部のうち一方には幅方向Yに対し垂直な操作端面24aを有する円柱状の規制操作部24が連結されているとともに他方には幅方向Yに対し垂直な操作端面26aを有する円柱状の規制解除操作部26が連結され、このスライド板部23の下側には規制操作部24の付近で受け部25が形成されているとともに規制解除操作部26の付近で受け部27が形成されている。また、図3(b)及び図5(b)に示すようにこのスライド板部23にはスリット28aにより形成された両持ち梁状の板ばね部28により弾性を有する係止突起29が形成されている。
【0018】
前記摘み14は互いに連結可能な指当部14aとばね支持部14bとからなり、そのばね支持部14bが前記組付体12の一部として組付けられる。
図2(a)に示す前記組付体12においては、図4(a)(b)及び図6(a)(b)に示すように、前記摘み14のばね支持部14bが台部30上で箱体15の後壁部18の取付孔22に挿入され、このばね支持部14bに支えられた圧縮コイルばね31により弾性を有する支持部材としての押圧部材32が前後方向Zへ移動可能に載置されているとともに、その押圧部材32の幅方向Yの両端部で突設された押圧腕部33が台部30の前壁部34から透孔34aを通して前方へ突出している。この押圧部材32の幅方向Yの両側のうち、一方の側には係入凹部47a内で規制部47が形成され、他方の側には回避凹部48aと規制部48とが互いに隣接して形成されている。また、この組付体12においては、図4(b)及び図6(b)に示すようにこの台部30上の幅方向Yの両側でくわえ部材35が支軸36により回動可能に支持されているとともに、その両くわえ部材35のくわえ腕部37がこの押圧腕部33の下側で台部30の前壁部34から透孔34aを通して前方へ突出してその前壁部34に形成された突板部38上に支えられている。
【0019】
図2(a)に示す前記固定部材13においては、環部39内に操作孔40が形成され、その環部39の内端面に両係止爪部41が突設されているとともに、その環部39の外周に円弧状の係止突部42が形成されている。
【0020】
図2(b)に示すように、前記装着体10の箱体15の両端部は前記ホルダ1の頭部2で両嵌着部4の壁部7内に嵌め込まれ、その箱体15の両端壁部19が両嵌着部4の環部5の内側に重なるとともに、箱体15の口部20が両嵌着部4間で前方を向く。従って、装着体10は両嵌着部4に位置決めされ、前方への装着体10の動き以外は規制される。
【0021】
前記可動部材11については、その規制操作部24と規制解除操作部26とのうち、一方を前記装着体10の箱体15の両端壁部19のうち一方の端壁部19に前記嵌着部4の環部5の係止孔6を介して外側から対向させて一方の端壁部19の係止孔21に対し両切欠き21aを利用して内側へ挿入した後、その一方を他方の端壁部19の係止孔21に対し両切欠き21aを利用して前記嵌着部4の環部5の係止孔6を介して外側へ突出させるとともに、他方も前記嵌着部4の環部5の係止孔6を介して外側から一方の端壁部19の係止孔21に対し両切欠き21aを利用して内側へ挿入し、次に90度回動させると、図2(c)に示すように、この可動部材11は装着体10の箱体15内に幅方向Yへ嵌め込まれ、一方の係止孔21に規制操作部24が挿嵌されるとともに他方の係止孔21に規制解除操作部26が挿嵌され、図3(b)及び図5(b)に示すようにこの箱体15の後壁部18に形成された両係止溝43a,43bのうちいずれかにこの可動部材11の係止突起29が弾性的に係入されて位置決めされる。
【0022】
図2(c)に示すように、前記組付体12は、前記装着体10の箱体15内にその口部20から挿嵌され、係止凹凸部または溶着や接着により固定されて前記可動部材11のスライド板部23及び両受け部25,27の下側で箱体15内に位置決めされる。この組付体12の台部30の前壁部34がこの口部20を閉塞するとともに、この組付体12の両押圧腕部33及び両くわえ腕部37が箱体15の前方へ両透孔34aから突出する。また、図4(b)及び図6(b)に示すように、前記摘み14を圧縮コイルばね31の弾性に抗して前方へ押すと、前記両くわえ部材35が回動して両くわえ腕部37が互いに開き、その摘み14を離すと、圧縮コイルばね31の弾性により両くわえ腕部37が互いに閉じる。
【0023】
図2(d)に示すように、前記固定部材13の環部39が前記嵌着部4の環部5の係止孔6に嵌め込まれてその環部5の切欠き8にその環部39の係止突部42が係合され、この固定部材13がこの嵌着部4に位置決めされる。また、この固定部材13の環部39の両係止爪部41が前記箱体15の両端壁部19の係止孔21で両切欠き21aに係入され、前記装着体10がこの固定部材13に位置決めされて前方へ抜け落ちない。従って、嵌着部4と箱体15と固定部材13とが一体的に固定される。前記可動部材11の規制操作部24は一方の固定部材13の環部39で幅方向Yに対し垂直な外側側面に形成された操作孔40に挿入されて外側へ露出し、前記可動部材11の規制解除操作部26は他方の固定部材13の環部39で幅方向Yに対し垂直な外側側面に形成された操作孔40に挿入されて外側へ露出する。この組付け状態では、可動部材11の規制操作部24と規制解除操作部26とのうちいずれかが操作孔40から突出し、前記ホルダ1の頭部2における両支持腕部3と突出状態の規制操作部24の外周面または突出状態の規制解除操作部26の外周面との間に段差部が生じる。
【0024】
図3,4及び図5,6に示すヘッド44においては、刃体45の刃先45aが露出する表側に対し反対側になる裏側の幅方向Yの両側に設けられた連結部46で、圧縮コイルばね31の弾性により付勢された押圧部材32の両押圧腕部33が圧接されるとともに、両くわえ部材35のくわえ腕部37が着脱される。前記摘み14を押すと、両くわえ腕部37が開閉するため、ヘッド44をホルダ1の頭部2に対し着脱することができる。ヘッド44は、この両くわえ腕部37の先端部を互いに結ぶ回動中心線37aを中心に回動して首振りを行うことができる。前記可動部材11は、この回動中心線37aに沿って幅方向Y(装着体10の箱体15の両端部を結ぶ方向、ヘッド44の刃体45の刃先45aの延設方向)へ直線的に往復移動し得る。
【0025】
図3,4に示すように、この可動部材11で操作孔40から突出する規制解除操作部26の操作端面26aを押すと、その規制解除操作部26が所定寸法(約2mm、好ましくは1〜5mm)だけ固定部材13の環部39の操作孔40に没入するとともに、その規制解除操作部26に連動する規制操作部24が同一寸法(約2mm、好ましくは1〜5mm)だけ固定部材13の環部39の操作孔40から突出し、可動部材11の係止突起29が箱体15の係止溝43aに対し弾性的に係入されて位置決めされる。その際、前記組付体12で押圧部材32の幅方向Yの両側のうち、一方の側で可動部材11の受け部25が係入凹部47a及び規制部47から外れるとともに、他方の側で可動部材11の受け部27が規制部48から外れて回避凹部48aに面する。この可動部材11の規制解除状態Qでは、ヘッド44の首振り時に押圧部材32がヘッド44により押されて圧縮コイルばね31の弾性に抗して移動し得るため、ヘッド44を所定回動角度範囲で首振りさせることができる。
【0026】
図5,6に示すように、この可動部材11で操作孔40から突出する規制操作部24の操作端面24aを押すと、その規制操作部24が所定寸法(約2mm、好ましくは1〜5mm)だけ固定部材13の環部39の操作孔40に没入するとともに、その規制操作部24に連動する規制解除操作部26が同一寸法(約2mm、好ましくは1〜5mm)だけ固定部材13の環部39の操作孔40から突出し、可動部材11の係止突起29が箱体15の係止溝43bに対し弾性的に係入されて位置決めされる。その際、前記組付体12で押圧部材32の幅方向Yの両側のうち、一方の側で可動部材11の受け部25が係入凹部47aに係入されて規制部47に係止可能となり、他方の側で可動部材11の受け部27が回避凹部48aから外れて規制部48に係止可能となる。この可動部材11の規制状態Pでは、ヘッド44の首振り時に押圧部材32がヘッド44により押されても後方への押圧部材32の移動が制限され、ヘッド44が首振り不能にロックされるか、または、首振り時におけるヘッド44の回動角度範囲が可動部材11の規制解除状態Q時の所定回動角度範囲よりも小さくなる。
【0027】
このようにして可動部材11の規制解除操作部26の操作端面26aや可動部材11の規制操作部24の操作端面24aを押す際には、例えば、両支持腕部3に当てがった指を両支持腕部3の傾斜に沿って移動させながら、両支持腕部3と突出状態の規制操作部24の外周面または突出状態の規制解除操作部26の外周面との間の前記段差部にその指を当て、その後に指をこれらの操作端面24a,26aに当てがう。従って、両支持腕部3の傾斜を利用して指を移動させ易いとともに、指がこの段差部に一旦当るので、不用意に操作端面24a,26aを押すことを防止することができる。
【0028】
本実施形態は下記の効果を有する。
* 規制操作部24と規制解除操作部26とを設ける位置を互いに分けたので、可動部材11の規制操作部24または規制解除操作部26に対する操作ごとに可動部材11を規制状態Pまたは規制解除状態Qに移動させることができる。そのため、可動部材11を移動させる規制操作部24及び規制解除操作部26の設定が行い易くなる。従って、剃刀の使い勝手を良くすることができる。
【0029】
* 可動部材11の規制操作部24と規制解除操作部26とが互いに連動して可動部材11が規制状態Pと規制解除状態Qとの間で往復移動し、その規制操作部24と規制解除操作部26とのうち一方が突出する。そのため、規制操作部24と規制解除操作部26との設定状態が判別し易くなる。また、その規制操作部24及び規制解除操作部26に対する操作は単に押すだけであるため、操作し易い。従って、剃刀の使い勝手を良くすることができる。
【0030】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 前記摘み14またはくわえ部材35を可動部材11により規制状態にして支持部材としてのくわえ部材35を開閉不能に規制したり、前記摘み14またはくわえ部材35を可動部材11により規制解除状態にして支持部材としてのくわえ部材35を開閉可能に規制解除したりしてもよい。
【0031】
・ 前記ホルダ1の頭部2において両支持腕部3を閉塞部で互いに連結してもよい。
・ 前記可動部材11で規制操作部24及び規制解除操作部26の形状や色を互いに異なるものにしてもよい。
【0032】
・ 前記可動部材11で規制操作部24及び規制解除操作部26やその周辺に規制状態Pまたは規制解除状態Qの表示をしてもよい。
・ 前記可動部材11の規制操作部24及び規制解除操作部26を頭部2以外でホルダ1に設けてもよい。
【0033】
・ 前記可動部材11を直線的でなく円弧移動など曲線的に往復移動させてもよい。
・ 前記可動部材の規制操作部及び規制解除操作部については、ホルダの頭部で互いに異なる面上、例えば頭部で幅方向の両側に互いに分けて露出させたり頭部の腹面と背面とで互いに分けて設けたり、ホルダの頭部で同一面上に互いに分けて並べたりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(a)は本実施形態にかかるT型剃刀全体をホルダの背側から見た斜視図であり、(b)は同じくホルダの腹側から見た斜視図である。
【図2】(a)はこのT型剃刀においてヘッドを取り外したホルダの頭部側を分解して示す部分斜視図であり、(b)はこのホルダの頭部の嵌着部に装着体を取り付けた状態を示す部分斜視図であり、(c)はこの装着体に可動部材と組付体及び摘みとを取り付けた状態を示す部分斜視図であり、(d)はこの嵌着部に対し装着体を固定部材により位置決めした状態を示す部分斜視図である。
【図3】(a)はこのT型剃刀においてヘッドを取り付けたホルダの頭部側の規制解除状態を示す部分平面図であり、(b)は同じくこの規制解除状態でホルダの頭部側を破断して示す部分平面図である。
【図4】(a)(b)はそれぞれこの規制解除状態でヘッドを取り付けたホルダの頭部側を破断して示す部分平面図である。
【図5】(a)はこのT型剃刀においてヘッドを取り付けたホルダの頭部側の規制状態を示す部分平面図であり、(b)は同じくこの規制状態でホルダの頭部側を破断して示す部分平面図である。
【図6】(a)(b)はそれぞれこの規制状態でヘッドを取り付けたホルダの頭部側を破断して示す部分平面図である。
【符号の説明】
【0035】
1…ホルダ、2…ホルダの頭部、9…支持機構、11…可動部材、24…第一の操作部である規制操作部、26…第二の操作部である規制解除操作部、32…支持部材である押圧部材、44…ヘッド、45…刃体、P…第一状態である規制状態、Q…第二状態である規制解除状態。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刃体を有するヘッドに対し作用する支持部材を複数の状態にする支持機構をホルダの頭部に備えた剃刀において、この支持機構には各状態間で移動してそれぞれの状態で支持部材に作用する可動部材を備え、この可動部材を各状態にする複数の操作部に分けてそれぞれの操作部をホルダの頭部の外側に露出させたことを特徴とする剃刀。
【請求項2】
前記可動部材は支持部材に作用する第一状態と第二状態との間で往復移動し、その往復移動方向の両側のうち一方の側でこの可動部材に第一の操作部が設けられているとともに他方の側でこの可動部材に第二の操作部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の剃刀。
【請求項3】
前記可動部材において第一の操作部と第二の操作部とが互いに連動してその第一の操作部と第二の操作部とのうち一方をホルダの頭部の内側へ向けて往復移動方向へ移動させると他方がホルダの頭部の外側へ向けて移動することを特徴とする請求項2に記載の剃刀。
【請求項4】
前記可動部材の第一の操作部と第二の操作部とのうち少なくとも一方がホルダの頭部の外側に突出していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の剃刀。
【請求項5】
前記第一状態は支持部材の動きを規制する規制状態であり、前記第二状態はその支持部材の動きを許容する規制解除状態であり、前記第一の操作部は前記可動部材を規制状態にする規制操作部であり、前記第二の操作部は前記可動部材を規制解除状態にする規制解除操作部であることを特徴とする請求項2または請求項3または請求項4に記載の剃刀。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−178400(P2009−178400A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−21074(P2008−21074)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)