剥離紙片付き台紙
【課題】台紙上に剥離可能な状態で設けられている媒体である剥離紙片を台紙から剥離させて使用する場合でも、その剥離紙片の裏面に情報を記入できるようにして、剥離紙片の裏面を有効利用できるようにして、剥離紙片の利便性を高めた剥離紙片付き台紙を提供する。
【解決手段】台紙上の所定部分に剥離紙片が設けられた剥離紙片付き台紙であって、前記剥離紙片は、該剥離紙片の周縁部から所定の間隔を空けて周縁に沿って切り取りミシンが形成され、前記切り取りミシンが形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙の表面と、が剥離可能に擬似接着され、前記剥離紙片の裏面領域において、前記切り取りミシンが形成された内側部分の一部が、前記台紙の表面と剥離可能に擬似接着されている。
【解決手段】台紙上の所定部分に剥離紙片が設けられた剥離紙片付き台紙であって、前記剥離紙片は、該剥離紙片の周縁部から所定の間隔を空けて周縁に沿って切り取りミシンが形成され、前記切り取りミシンが形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙の表面と、が剥離可能に擬似接着され、前記剥離紙片の裏面領域において、前記切り取りミシンが形成された内側部分の一部が、前記台紙の表面と剥離可能に擬似接着されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、クーポン券、カード、チケット、などに使用する剥離紙片が、台紙上の一部に剥離可能な状態で設けられている剥離紙片付き台紙に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、クーポン券、カード、チケット、などの媒体を封筒に入れて顧客などに送る場合には、必要事項がプリント印字された台紙にそれらの媒体を様々な方法で設けた構成のものを使用している。
例えば、台紙の一部をカード部にして、そのカード部に保護フィルムを接着させた構成のものや、基材面の所定部にカード保持部を設けて、そのカード保持部にカードを剥離可能に接着させる際において、カードの裏面に施された放射線硬化型樹脂の硬化層と、カード保持部の表面に施された放射線硬化型樹脂の硬化層と、を擬似接着させる構成のものなどが知られている。（例えば、特許文献１〜３、参照）
【０００３】
しかしながら、それらの台紙に設けた媒体の使用目的において、その裏面に手書きで様々な事項を記入する場合もあり、その場合には剥離紙片を筆記性の良い状態に保つ必要がある。
例えば、媒体がクーポン券である場合に、クーポン券情報を管理する目的などで、そのクーポン券の裏面にクーポン券が使用された際の日時や使用者名などを記入したり、また媒体がカードである場合に、そのカード使用者の名前をカード裏面に記入するなど、様々な理由で台紙に設けた剥離紙片の裏面を記入部として用いる場合がある。
【０００４】
上記のような台紙に設けた剥離紙片の裏面を記入部として用いる場合には、従来のようにカード部に保護フィルムを接着させた構成のものや、カードの裏面に放射線硬化型樹脂の硬化層を設けた構成のものでは、筆記性が悪いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００３−２６０８８７号公報
【特許文献２】特開平１１−２１６９７０号公報
【特許文献３】特開２００５−２２５２１２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
そこで、本発明は、台紙上に剥離可能な状態で設けられている剥離紙片を台紙から剥離させて使用する場合でも、その剥離紙片の裏面を記入部として用いることができるようにして、剥離紙片の裏面を有効利用できるようにして、剥離紙片の利便性を高めた剥離紙片付き台紙を提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の剥離紙片付き台紙は、台紙上の所定部分に剥離紙片が設けられた剥離紙片付き台紙であって、前記剥離紙片は、該剥離紙片の周縁部から所定の間隔を空けて周縁に沿って切り取りミシンが形成され、前記切り取りミシンが形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙の表面と、が剥離可能に擬似接着され、前記剥離紙片の裏面領域において、前記切り取りミシンが形成された内側部分の一部が、前記台紙の表面と剥離可能に擬似接着されていることを特徴とする。
【０００８】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片が、矩形形状を有し、前記切り取りミシンが四角形で形成され、前記切り取りミシンが形成された部分の内側部分の一部が、前記四角形で形成された切り取りミシンの角部の周辺部であることを特徴とする。
【０００９】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片の角部分に、コーナーカットが形成されていることを特徴とする。
【００１０】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記切り取りミシンが、カット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンであることを特徴とする。
【００１１】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片の裏面に記入欄が表示されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
したがって、本発明の剥離紙片付き台紙は、剥離紙片の裏面領域において、切り取りミシンが形成された内側部分の一部が台紙の表面と剥離可能に擬似接着されているので、擬似接着されていない剥離紙片の裏面領域の筆記性が良く、その剥離紙片の裏面に所望の情報を記入できるので、剥離紙片の裏面を有効利用でき、剥離紙片の利便性が高まるという効果がある。
【００１３】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、剥離紙片を矩形形状とし、前記切り取りミシンの角部の周辺部だけが擬似接着されていることで、剥離紙片の裏面領域を有効に記入部として活用することができるという効果がある。
【００１４】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、剥離紙片の角部分に、コーナーカットが形成されているので、剥離紙片の切り取りミシンが形成された外側部分を剥離しやすいという効果がある。
【００１５】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、切り取りミシンがマイクロミシンであるので、
剥離紙片の周縁部を切り取りミシンから切り取った際に、剥離紙片の切り取り部分の周縁が大きな凹凸となることなく綺麗な切り口となり、周縁部を切り取った後の剥離紙片をクーポンやチケットとして使用する際にも凹凸による怪我を防止することができるという効果がある。
【００１６】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片の裏面に記入欄が表示されているので、使用用途に応じて剥離紙片に様々な情報を記入して顧客サービスに活用することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙の平面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ線断面図である。
【図４】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙において、剥離紙片と台紙とを分離させた状態を示す平面図である。
【図５】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙において、切り取りミシンから剥離紙片の周縁部分を切り取る状態を示す平面図である。
【図６】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙において、切り取りミシンから剥離紙片の周縁部分を全部切り取った後に、剥離紙片の中央部分片の一部をめくり上げた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１８】
以下、本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙を図面に基づいて詳細に説明する。
図１乃至図３に示すように、本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙１は、台紙２の表面の所定部分に剥離紙片３が剥離可能な状態で設けられている。
台紙２は、横方向に長い矩形形状で形成され、窓開き封筒に台紙２を入れた際に、窓開き封筒に設けられた窓部から見える位置に宛先情報記載部４が設けられている。
剥離紙片３は、矩形形状を有しており、その剥離紙片３の周縁部から所定の間隔を空けて４周縁に沿って切り取りミシン５が形成されている。
切り取りミシン５は、剥離紙片３の周縁部に沿って四角形で形成されている。
【００１９】
切り取りミシン５は、カット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンであることが好ましい。
それは、切り取りミシン５にマイクロミシンを使用することで、剥離紙片３の周縁部を切り取りミシン５から切り取った際に、剥離紙片３の切り取り部分である周縁が大きな凹凸となることを防止することで、剥離紙片３を媒体として使用する際に取り扱いやすく見た目にも綺麗な切り口となり、周縁部を切り取った後の剥離紙片３をクーポンやチケットとして使用する際にも凹凸による怪我を防止することができるという利点があるからである。
【００２０】
また、剥離紙片３は、切り取りミシン５が形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙２の表面と、において剥離可能に擬似接着されている。
また、剥離紙片３の裏面領域において、前記切り取りミシン５が形成された内側部分の一部が、前記台紙２の表面と剥離可能に擬似接着されている。
上記した剥離可能に擬似接着する方法としては、公知の擬似接着の構成を用いればどのような構成であってもよい。
尚、剥離可能に擬似接着する方法としては種々あるが、この実施形態の説明においては、剥離可能に擬似接着する構成として、接着剤層と剥離層とを対接することで剥離可能な状態で接着する場合について説明する。
【００２１】
剥離紙片３には、切り取りミシン５が形成された部分から外側部分の裏面領域に剥離剤層６が設けられている。
また、剥離紙片３には、切り取りミシン５が形成された内側部分の一部であって、四角形で形成された切り取りミシン５の角部の周辺部にも剥離剤層７が設けられている。
この切り取りミシン５の角部の周辺部に設けられた剥離剤層７は、剥離紙片３を剥離する際に、剥離紙片３の角部を摘んで剥離させる側の角部に設けることが好ましい。
そして、図１に示すように剥離紙片３の左下部分には、指で摘むためのコーナーカット１０が形成されており、このコーナーカット１０に最も近い四角形で形成された切り取りミシン５の角部の周辺部に剥離剤層７が設けられている。
【００２２】
また、剥離紙片３が台紙２の表面上に重ね合わされた際に、剥離紙片３の裏面に設けられた剥離剤層６と対接する台紙２の表面領域には、接着剤層８が設けられており、更に、剥離紙片３の裏面に設けられた剥離剤層７と対接する台紙２の表面領域にも、接着剤層９が設けられている。
したがって、剥離紙片３は、台紙２の表面に設けられた接着剤層８，９により接着されているが、それらの接着剤層８，９が剥離剤層６，７と対接されているので、剥離紙片３を引き上げることで剥離させることができるように擬似接着状態になっている。
【００２３】
尚、上記のように、接着剤層８，９と剥離剤層６，７とを対接させて擬似接着する方法の他に、接着剤層８，９と剥離剤層６，７とが設けられた部分に放射線硬化型樹脂の硬化層をそれぞれ設けることで、放射線硬化型樹脂の硬化層同士を対接させて、剥離可能に擬似接着させる構成としてもよい。
【００２４】
図４には、剥離紙片３と台紙２とを分離させた状態を示す平面図が示されているが、剥離紙片３の裏面には、記入欄１１が表示されている。
この記入欄１１は、剥離紙片３の使用用途に応じて様々な内容のものを表示させておけばよいが、図４では、クーポン券を有する剥離紙片３を使用者が使用した際に使用者情報管理を行えるように、「使用日」と「使用者」とを記入するための記入欄が設けられている。
【００２５】
次に、本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙１の使用方法を説明する。
例えば、図１に示すような、クーポン券を有する剥離紙片３を台紙２に添付させて顧客などに送る場合について説明する。
まず、台紙２の宛先情報記載部４に住所や氏名などの宛先情報を表示させて、窓開き封筒に剥離紙片付き台紙１を封入させて送付させる。
そして、その封筒の受取人は、開封して剥離紙片付き台紙１を取り出した後に、図５に示すように、剥離紙片３の左下部分に形成されているコーナーカット１０の部分を指で摘んでめくり上げる。
この際に、剥離紙片３の切り取りミシン５から切り取られて、切り取りミシン５の外側の部分だけが剥離され、剥離紙片３に形成された切り取りミシン５の内側部分であるクーポン券１２だけが、接着剤層９によりそのままの状態で台紙２に添付されている。
【００２６】
この場合、クーポン券１２の裏面で接着剤層９により添付されている部分が、クーポン券１２の左下であるので、剥離紙片３の左下部分に形成されているコーナーカット１０の部分から指で剥離紙片３をめくり上げた際に、切り取りミシン５が形成された角部の裏面に接着剤層９が設けられているので、切り取りミシン５から切れやすい構成となっており、特に、切り取りミシン５をカット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンで設けることで、より確実な切り取りを行えるように構成されている。
【００２７】
次に、図６に示すように、台紙２からクーポン券１２を剥離させることで、クーポン券１２を得ることができる。
また、クーポン券１２の裏面には、「使用日」と「使用者」とを記入するための記入欄が設けられているので、クーポン券１２を顧客などが使用した際に記入して管理する。
上記のように、クーポン券１２の裏面に表示されている記入欄１１の領域には、剥離剤層や接着剤層などが設けられていないので、記入欄１１に記入を行う際でも、筆記に支障がなく文字を鮮明に記載することができる。
【符号の説明】
【００２８】
１ 剥離紙片付き台紙
２ 台紙
３ 剥離紙片
４ 宛先情報記載部
５ 切り取りミシン
６，７ 剥離剤層
８，９ 接着剤層
１０ コーナーカット
１１ 記入欄
１２ クーポン券
【技術分野】
【０００１】
本発明は、クーポン券、カード、チケット、などに使用する剥離紙片が、台紙上の一部に剥離可能な状態で設けられている剥離紙片付き台紙に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、クーポン券、カード、チケット、などの媒体を封筒に入れて顧客などに送る場合には、必要事項がプリント印字された台紙にそれらの媒体を様々な方法で設けた構成のものを使用している。
例えば、台紙の一部をカード部にして、そのカード部に保護フィルムを接着させた構成のものや、基材面の所定部にカード保持部を設けて、そのカード保持部にカードを剥離可能に接着させる際において、カードの裏面に施された放射線硬化型樹脂の硬化層と、カード保持部の表面に施された放射線硬化型樹脂の硬化層と、を擬似接着させる構成のものなどが知られている。（例えば、特許文献１〜３、参照）
【０００３】
しかしながら、それらの台紙に設けた媒体の使用目的において、その裏面に手書きで様々な事項を記入する場合もあり、その場合には剥離紙片を筆記性の良い状態に保つ必要がある。
例えば、媒体がクーポン券である場合に、クーポン券情報を管理する目的などで、そのクーポン券の裏面にクーポン券が使用された際の日時や使用者名などを記入したり、また媒体がカードである場合に、そのカード使用者の名前をカード裏面に記入するなど、様々な理由で台紙に設けた剥離紙片の裏面を記入部として用いる場合がある。
【０００４】
上記のような台紙に設けた剥離紙片の裏面を記入部として用いる場合には、従来のようにカード部に保護フィルムを接着させた構成のものや、カードの裏面に放射線硬化型樹脂の硬化層を設けた構成のものでは、筆記性が悪いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００３−２６０８８７号公報
【特許文献２】特開平１１−２１６９７０号公報
【特許文献３】特開２００５−２２５２１２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
そこで、本発明は、台紙上に剥離可能な状態で設けられている剥離紙片を台紙から剥離させて使用する場合でも、その剥離紙片の裏面を記入部として用いることができるようにして、剥離紙片の裏面を有効利用できるようにして、剥離紙片の利便性を高めた剥離紙片付き台紙を提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の剥離紙片付き台紙は、台紙上の所定部分に剥離紙片が設けられた剥離紙片付き台紙であって、前記剥離紙片は、該剥離紙片の周縁部から所定の間隔を空けて周縁に沿って切り取りミシンが形成され、前記切り取りミシンが形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙の表面と、が剥離可能に擬似接着され、前記剥離紙片の裏面領域において、前記切り取りミシンが形成された内側部分の一部が、前記台紙の表面と剥離可能に擬似接着されていることを特徴とする。
【０００８】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片が、矩形形状を有し、前記切り取りミシンが四角形で形成され、前記切り取りミシンが形成された部分の内側部分の一部が、前記四角形で形成された切り取りミシンの角部の周辺部であることを特徴とする。
【０００９】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片の角部分に、コーナーカットが形成されていることを特徴とする。
【００１０】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記切り取りミシンが、カット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンであることを特徴とする。
【００１１】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片の裏面に記入欄が表示されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１２】
したがって、本発明の剥離紙片付き台紙は、剥離紙片の裏面領域において、切り取りミシンが形成された内側部分の一部が台紙の表面と剥離可能に擬似接着されているので、擬似接着されていない剥離紙片の裏面領域の筆記性が良く、その剥離紙片の裏面に所望の情報を記入できるので、剥離紙片の裏面を有効利用でき、剥離紙片の利便性が高まるという効果がある。
【００１３】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、剥離紙片を矩形形状とし、前記切り取りミシンの角部の周辺部だけが擬似接着されていることで、剥離紙片の裏面領域を有効に記入部として活用することができるという効果がある。
【００１４】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、剥離紙片の角部分に、コーナーカットが形成されているので、剥離紙片の切り取りミシンが形成された外側部分を剥離しやすいという効果がある。
【００１５】
また、本発明の剥離紙片付き台紙は、切り取りミシンがマイクロミシンであるので、
剥離紙片の周縁部を切り取りミシンから切り取った際に、剥離紙片の切り取り部分の周縁が大きな凹凸となることなく綺麗な切り口となり、周縁部を切り取った後の剥離紙片をクーポンやチケットとして使用する際にも凹凸による怪我を防止することができるという効果がある。
【００１６】
更に、本発明の剥離紙片付き台紙は、前記剥離紙片の裏面に記入欄が表示されているので、使用用途に応じて剥離紙片に様々な情報を記入して顧客サービスに活用することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙の平面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ線断面図である。
【図４】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙において、剥離紙片と台紙とを分離させた状態を示す平面図である。
【図５】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙において、切り取りミシンから剥離紙片の周縁部分を切り取る状態を示す平面図である。
【図６】本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙において、切り取りミシンから剥離紙片の周縁部分を全部切り取った後に、剥離紙片の中央部分片の一部をめくり上げた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１８】
以下、本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙を図面に基づいて詳細に説明する。
図１乃至図３に示すように、本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙１は、台紙２の表面の所定部分に剥離紙片３が剥離可能な状態で設けられている。
台紙２は、横方向に長い矩形形状で形成され、窓開き封筒に台紙２を入れた際に、窓開き封筒に設けられた窓部から見える位置に宛先情報記載部４が設けられている。
剥離紙片３は、矩形形状を有しており、その剥離紙片３の周縁部から所定の間隔を空けて４周縁に沿って切り取りミシン５が形成されている。
切り取りミシン５は、剥離紙片３の周縁部に沿って四角形で形成されている。
【００１９】
切り取りミシン５は、カット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンであることが好ましい。
それは、切り取りミシン５にマイクロミシンを使用することで、剥離紙片３の周縁部を切り取りミシン５から切り取った際に、剥離紙片３の切り取り部分である周縁が大きな凹凸となることを防止することで、剥離紙片３を媒体として使用する際に取り扱いやすく見た目にも綺麗な切り口となり、周縁部を切り取った後の剥離紙片３をクーポンやチケットとして使用する際にも凹凸による怪我を防止することができるという利点があるからである。
【００２０】
また、剥離紙片３は、切り取りミシン５が形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙２の表面と、において剥離可能に擬似接着されている。
また、剥離紙片３の裏面領域において、前記切り取りミシン５が形成された内側部分の一部が、前記台紙２の表面と剥離可能に擬似接着されている。
上記した剥離可能に擬似接着する方法としては、公知の擬似接着の構成を用いればどのような構成であってもよい。
尚、剥離可能に擬似接着する方法としては種々あるが、この実施形態の説明においては、剥離可能に擬似接着する構成として、接着剤層と剥離層とを対接することで剥離可能な状態で接着する場合について説明する。
【００２１】
剥離紙片３には、切り取りミシン５が形成された部分から外側部分の裏面領域に剥離剤層６が設けられている。
また、剥離紙片３には、切り取りミシン５が形成された内側部分の一部であって、四角形で形成された切り取りミシン５の角部の周辺部にも剥離剤層７が設けられている。
この切り取りミシン５の角部の周辺部に設けられた剥離剤層７は、剥離紙片３を剥離する際に、剥離紙片３の角部を摘んで剥離させる側の角部に設けることが好ましい。
そして、図１に示すように剥離紙片３の左下部分には、指で摘むためのコーナーカット１０が形成されており、このコーナーカット１０に最も近い四角形で形成された切り取りミシン５の角部の周辺部に剥離剤層７が設けられている。
【００２２】
また、剥離紙片３が台紙２の表面上に重ね合わされた際に、剥離紙片３の裏面に設けられた剥離剤層６と対接する台紙２の表面領域には、接着剤層８が設けられており、更に、剥離紙片３の裏面に設けられた剥離剤層７と対接する台紙２の表面領域にも、接着剤層９が設けられている。
したがって、剥離紙片３は、台紙２の表面に設けられた接着剤層８，９により接着されているが、それらの接着剤層８，９が剥離剤層６，７と対接されているので、剥離紙片３を引き上げることで剥離させることができるように擬似接着状態になっている。
【００２３】
尚、上記のように、接着剤層８，９と剥離剤層６，７とを対接させて擬似接着する方法の他に、接着剤層８，９と剥離剤層６，７とが設けられた部分に放射線硬化型樹脂の硬化層をそれぞれ設けることで、放射線硬化型樹脂の硬化層同士を対接させて、剥離可能に擬似接着させる構成としてもよい。
【００２４】
図４には、剥離紙片３と台紙２とを分離させた状態を示す平面図が示されているが、剥離紙片３の裏面には、記入欄１１が表示されている。
この記入欄１１は、剥離紙片３の使用用途に応じて様々な内容のものを表示させておけばよいが、図４では、クーポン券を有する剥離紙片３を使用者が使用した際に使用者情報管理を行えるように、「使用日」と「使用者」とを記入するための記入欄が設けられている。
【００２５】
次に、本発明の実施形態に係る剥離紙片付き台紙１の使用方法を説明する。
例えば、図１に示すような、クーポン券を有する剥離紙片３を台紙２に添付させて顧客などに送る場合について説明する。
まず、台紙２の宛先情報記載部４に住所や氏名などの宛先情報を表示させて、窓開き封筒に剥離紙片付き台紙１を封入させて送付させる。
そして、その封筒の受取人は、開封して剥離紙片付き台紙１を取り出した後に、図５に示すように、剥離紙片３の左下部分に形成されているコーナーカット１０の部分を指で摘んでめくり上げる。
この際に、剥離紙片３の切り取りミシン５から切り取られて、切り取りミシン５の外側の部分だけが剥離され、剥離紙片３に形成された切り取りミシン５の内側部分であるクーポン券１２だけが、接着剤層９によりそのままの状態で台紙２に添付されている。
【００２６】
この場合、クーポン券１２の裏面で接着剤層９により添付されている部分が、クーポン券１２の左下であるので、剥離紙片３の左下部分に形成されているコーナーカット１０の部分から指で剥離紙片３をめくり上げた際に、切り取りミシン５が形成された角部の裏面に接着剤層９が設けられているので、切り取りミシン５から切れやすい構成となっており、特に、切り取りミシン５をカット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンで設けることで、より確実な切り取りを行えるように構成されている。
【００２７】
次に、図６に示すように、台紙２からクーポン券１２を剥離させることで、クーポン券１２を得ることができる。
また、クーポン券１２の裏面には、「使用日」と「使用者」とを記入するための記入欄が設けられているので、クーポン券１２を顧客などが使用した際に記入して管理する。
上記のように、クーポン券１２の裏面に表示されている記入欄１１の領域には、剥離剤層や接着剤層などが設けられていないので、記入欄１１に記入を行う際でも、筆記に支障がなく文字を鮮明に記載することができる。
【符号の説明】
【００２８】
１ 剥離紙片付き台紙
２ 台紙
３ 剥離紙片
４ 宛先情報記載部
５ 切り取りミシン
６，７ 剥離剤層
８，９ 接着剤層
１０ コーナーカット
１１ 記入欄
１２ クーポン券
【特許請求の範囲】
【請求項１】
台紙上の所定部分に剥離紙片が設けられた剥離紙片付き台紙であって、
前記剥離紙片は、該剥離紙片の周縁部から所定の間隔を空けて周縁に沿って切り取りミシンが形成され、前記切り取りミシンが形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙の表面と、が剥離可能に擬似接着され、
前記剥離紙片の裏面領域において、前記切り取りミシンが形成された内側部分の一部が、前記台紙の表面と剥離可能に擬似接着されていることを特徴とする剥離紙片付き台紙。
【請求項２】
前記剥離紙片が、矩形形状を有し、
前記切り取りミシンが四角形で形成され、
前記切り取りミシンが形成された部分の内側部分の一部が、前記四角形で形成された切り取りミシンの角部の周辺部であることを特徴とする請求項１記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項３】
前記剥離紙片の角部分に、コーナーカットが形成されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項４】
前記切り取りミシンが、カット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンであることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれかに記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項５】
前記剥離紙片の裏面に記入欄が表示されていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれかに記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項１】
台紙上の所定部分に剥離紙片が設けられた剥離紙片付き台紙であって、
前記剥離紙片は、該剥離紙片の周縁部から所定の間隔を空けて周縁に沿って切り取りミシンが形成され、前記切り取りミシンが形成された部分から外側部分の裏面領域と、前記台紙の表面と、が剥離可能に擬似接着され、
前記剥離紙片の裏面領域において、前記切り取りミシンが形成された内側部分の一部が、前記台紙の表面と剥離可能に擬似接着されていることを特徴とする剥離紙片付き台紙。
【請求項２】
前記剥離紙片が、矩形形状を有し、
前記切り取りミシンが四角形で形成され、
前記切り取りミシンが形成された部分の内側部分の一部が、前記四角形で形成された切り取りミシンの角部の周辺部であることを特徴とする請求項１記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項３】
前記剥離紙片の角部分に、コーナーカットが形成されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項４】
前記切り取りミシンが、カット部とアンカット部の長さがそれぞれ１．０ｍｍ以下に設定されたマイクロミシンであることを特徴とする請求項１から請求項３のいずれかに記載の剥離紙片付き台紙。
【請求項５】
前記剥離紙片の裏面に記入欄が表示されていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれかに記載の剥離紙片付き台紙。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１１−９３１６６（Ｐ２０１１−９３１６６Ａ）
【公開日】平成２３年５月１２日（２０１１．５．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−２４８３４９（Ｐ２００９−２４８３４９）
【出願日】平成２１年１０月２９日（２００９．１０．２９）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年５月１２日（２０１１．５．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年１０月２９日（２００９．１０．２９）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【Ｆターム（参考）】
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