説明

加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物の製造方法

【課題】加熱時に起こる着色および加熱臭を長期にわたって抑制し、かつ風味の優れた揚げ物用油脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明の油脂組成物は、食用油脂および0.1〜10.0ppmのリン分を含有する。所定のリン分は、圧搾油および/または抽出油、脱ガム油、レシチン、リン酸および/またはリン酸塩のようなリン由来成分の添加により達成される。本発明の油脂組成物の製造方法は、精製された食用油脂にリン由来成分を添加することからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な揚げ物用油脂組成物に関し、さらに詳しくは、加熱調理時における油脂の劣化、特に着色および加熱臭を抑制し、揚げ物などの食感を改良する揚げ物用油脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
フライ、天ぷらなどの揚げ物を調理するための油として、大豆油、菜種油などの液体油が使用されている。これらの液体油は、安価で取り扱い(ハンドリング)が良好であるものの、加熱調理時に、着色、粘度上昇、加熱臭などを生じる。液体油の劣化が進行すると、揚げ物の品質が悪化するため、液体油を長期間使用することができない。
【0003】
液体油で揚げ物を調理する際の加熱着色を抑制する先行技術として、加熱時の油脂の劣化を促進する物質として知られているリン脂質、Fe分などをできる限り除去するために精製条件を強化する手法が取られている。しかし、現状の液体油の精製条件はかなり強化されており、これ以上の精製強化は、逆に油脂を痛める可能性がある。
【0004】
油脂の加熱安定性を向上させるために、乳化剤などを配合する技術、エステル交換技術、油糧種子を交配、突然変異、遺伝子組み換え技術などにより任意の脂肪酸組成にすることが提案されている。しかし、このような技術は、高コストであり、添加物などの表示義務が新たに生じる可能性がある。
【0005】
油脂中にリン由来成分を一定量残存させる方法として、特開2006−121990号公報(特許文献1)では、原油に脱ガム処理を施さずに、減圧下で脱気・脱水処理により精製する方法が提案されている。一方で、特開昭58−194994号公報(特許文献2)では、原油を従来の脱ガム処理ではなく、限外濾過膜を使用して、薬剤などを使用せずにリン脂質などの不純物を除去する方法、さらに、特開平9−157687号公報(特許文献3)では、大豆、菜種またはコーン油の脱ガムあるいは脱酸油をそのまま脱臭してラジカル捕捉能を有する精製度の低い油脂組成物を得る方法が提案されている。これらは全く別の目的で試みられた方法である。
【0006】
特許文献1の方法は、リン由来成分であるリン脂質を多く残存させることが可能とあるが、用途が油脂加工食品である。リン脂質が数%と非常に高いと加熱調理時に油脂の着色(褐変)が激しく起こることが一般的に明らかであるから、この方法は、揚げ物などの用途には使用できない。なお、リン分とリン脂質含量との関係について説明すると、油糧種子は、一般的に分子量750〜800程度のリン脂質を含有している。リンの原子量は31であるので、リン含量の約25倍がリン脂質に相当する。
【0007】
特許文献2の方法では、リン由来成分であるリン脂質が一定量残存しているが、コストが高く、低コスト大量生産には不向きである。また、加熱調理における機能性においては、実施例に示されているように従来品に対して特に品質の改善は認められていない。特許文献3の方法は、油脂の精製として脱色工程を省略したためリン由来成分が多く残存するが、光酸化を促進する因子として知られているクロロフィルといった成分も多く残存されやすく、油脂および油脂食品の保存性に悪影響を与えるおそれがある。このように、従来技術の方法は、揚げ物用油脂組成物の加熱着色を抑えることはできない。
【特許文献1】特開2006−121990号公報
【特許文献2】特開昭58−194994号公報
【特許文献3】特開平9−157687号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、揚げ物用油脂における従来の問題点である加熱着色を抑制することにより、油で加熱調理した食品に良好な食感を与え、かつ長期間の使用にも耐え得る油脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、食用油の加熱時の着色を抑制する物質の一つはリン分であること、そして、この成分を食用油に微量残存させることにより加熱安定性が向上することを見出した。すなわち、本発明は、食用油脂および0.1〜10.0ppmのリン分を含有する加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物を提供する。リン分の由来成分となるリン脂質が加熱時の油脂を劣化させる要因となると従来考えられていたことから、本発明で極微量のリン分を添加することによって加熱着色が抑えられることは全く意外なことである。
【0010】
前記リン分として、圧搾油および/または抽出油が添加されていることが好ましい。
【0011】
また、前記リン分として、脱ガム油が添加されていることが好ましい。
【0012】
また、前記リン分として、レシチンが添加されていることが好ましい。
【0013】
また、前記リン分として、リン酸および/またはリン酸塩が添加されていることが好ましい。
【0014】
本発明は、また、精製された食用油脂にリン由来成分をリン分が0.1〜10.0ppmとなるように添加することを含む、加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物の製造方法を提供する。「リン由来成分」という用語は、本明細書ではリンを含み、本発明の揚げ物用油脂組成物の原料となる成分の意義で使用される。
【0015】
前記リン由来成分は、圧搾油および/または抽出油、脱ガム油、レシチン、もしくはリン酸および/またはリン酸塩であることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の油脂組成物によれば、食用油脂に0.1〜10.0ppmのリン分を含有させたので、従来問題とされていた、加熱調理時の油脂の安定性、特に加熱着色および加熱臭を抑制する。この効果は、従来の油脂組成物よりも格段に長続きする。よって、本発明の油脂組成物は、長期間の加熱耐性が要求される揚げ物用油脂組成物にとって最適である。
【0017】
本発明の揚げ物用油脂組成物は、それを使って調理された揚げ物の外観を向上させ、さくさくとした食感も付与するという効果も奏する。
【0018】
本発明の製造方法は、精製された食用油脂にリン由来成分を添加することで、上記効果を奏する揚げ物用油脂組成物を安価かつ簡便に製造する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の油脂組成物に使用される食用油脂は、ベース油となるものである。その種類には特に限定がなく、食用油として用いられるものであればよい。具体例として、菜種油、大豆油、コーン油、オリーブ油、ゴマ油、紅花油、ひまわり油、綿実油、米油、ヤシ油、パーム油などの植物油が挙げられる。食用油脂は一種単独でも、二種以上の併用でもよい。中でも、菜種油および大豆油が好ましい。
【0020】
上記の食用油は、その油糧原料から、圧搾抽出および/または溶剤抽出により原油を得た後、原油をさらに抽出・精製することにより製造することができる。
【0021】
圧搾抽出は、原料に高圧を加えて細胞中の油分を搾り取ることにより行うものである。圧搾抽出は、ゴマのような比較的油分の高い植物原料に向いている。
【0022】
溶剤抽出は、原料となる油糧種子を圧扁もしくは圧搾抽出後の残渣に溶剤を接触させ、油分を溶剤溶液として抽出し、得られる溶液から溶剤を留去して油分を得ることにより行う。溶剤抽出は、大豆のような含油量の少ない原料に向いている。溶剤にはヘキサンなどを使用する。
【0023】
精製手段としては、植物油の一般的な精製工程を適用することができる。すなわち、一般に、(抽出油)原油→脱ガム油→脱酸油→脱色油→脱臭油(精製油)の順に不純物が除かれ、それぞれの間の操作である「脱ガム処理」、「脱酸処理」、「脱色処理」、「脱臭処理」の工程は、それ自体としては一般的な、脱ガム処理、脱酸処理、脱臭処理などが採用される。
【0024】
脱ガム処理は、油分中に含まれるリン脂質を主成分とするガム質を水和除去する工程である。脱酸処理は、アルカリ水で処理することにより、油分中に含まれる遊離脂肪酸をセッケン分として除去する工程である。
【0025】
脱色処理は、油分中に含まれる色素を活性白土に吸着させて除去する工程である。
【0026】
脱臭処理は、減圧下で水蒸気蒸留することによって油分中に含まれる揮発性有臭成分を除去する工程である。なお、オリ−ブ、ゴマ、紅花およびひまわりについては、圧搾抽出および/または溶剤抽出された原油をそのまま、あるいは該原油が簡単な水洗処理を施されたものを食用に供される場合がある。
【0027】
本発明の油脂組成物に含まれるリン分の由来成分は、後述するように、原油、脱ガム油などの各種リン分を多く含有する油脂、レシチン、リン酸、リン酸塩などである。原油や脱ガム油の油脂の種類に特に制限なく、ベースとなる食用油脂以外のものであっても使用可能である。
【0028】
上記レシチンには、大豆レシチン、菜種レシチン、コーンレシチン、サフラワーレシチンなどの植物レシチンや、卵黄レシチンなどの動物レシチンが使用される。上記レシチンは、天然由来の未精製レシチン(クルードレシチン)、クルードレシチンから中性脂質、脂肪酸、炭水化物、タンパク質、無機塩、ステロール、色素などの不純物を常法により除去して得られる高純度に精製されたレシチン(精製レシチン)のいずれでもよい。さらには、レシチン中のフォスファチジルコリンを分画して得られる分画レシチン、レシチンをリゾ化処理することにより得られるリゾレシチン、酵素分解処理した酵素レシチンのような改質レシチンでもよい。
【0029】
上記リン酸塩には、リン酸三カリウム、リン酸三カルシウム、リン酸三マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素カルシウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸カリウム,ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、これらの水和物などが挙げられる。
【0030】
本発明の油脂組成物のリン分は、0.1〜10.0ppmであり、好ましくは0.1〜5.0ppmである。リン分が0.1ppmより少ないと、加熱着色抑制効果が不十分となり、逆に10ppmより多いと、逆に加熱着色が促進される。
【0031】
本発明の油脂組成物は、リン分が0.1〜10ppm含まれていることが必須であるところ、該組成物中にリン分を含有させる方法には特に制限はない。本発明の油脂組成物を工業的に得るには、例えば、従来の食用油脂の精製度合いをマイルドにしてリン分を0.1〜10ppm残存させる方法や、精製された食用油脂(すなわち、脱臭処理までされリン分が無いもの)にリン由来成分を添加することによりリン分を調整する方法が挙げられる。精製された食用油脂にリン由来成分を添加する方法が、微量のリン分の調整が容易な点で好ましい。
【0032】
上記リン由来成分としては、圧搾法、抽出法、圧抽法などにより得られる原油;脱ガム油、脱酸工程のみを省いた粗精製油などの中間的油脂;ならびにレシチン、リン酸、リン酸塩のようなリン化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種を使用することができる。前記リン由来成分は、好ましくは圧搾油および/または抽出油、脱ガム油、レシチン、もしくはリン酸および/またはリン酸塩である。
【実施例】
【0033】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。しかし、以下の実施例は、本発明を限定するものではない。また、「部」は、重量部を意味する。
【0034】
〔実施例1〜3〕
通常の精製工程を経て製造した精製菜種油(製品名:菜種白絞油、(株)J−オイルミルズ製、リン分0.0ppm、クロロフィル0.0ppm)に、リン由来成分である菜種原油(圧搾抽出及び溶剤抽出を施して得られた原油)または菜種脱ガム油(圧搾抽出油に水を添加し、リン脂質を主成分とするガム質を水和除去した油)を表1に示す割合で添加することにより、揚げ物用油脂組成物を調製した。表1中のリン分は、上記リン由来成分の添加により得られた油脂組成物を分析した結果である。リン分の分析には、高周波プラズマ発光分光法を使用し、クロロフィルの分析には吸光光度法(基準油脂分析試験法)を使用した。
【0035】
上記油脂組成物について、以下の加熱試験を行った。磁性皿に600gの油脂を張り込み、180℃で80時間加熱した。加熱開始から20、40、60、および80時間後に、油をサンプリングし、油の色調を測定した。このとき、油の色調は、ロビボンド比色計により、1インチセルを用いて測定し、10R+Y値で示した。
【0036】
実施例3では、加熱臭の測定を、180℃、80時間加熱した油脂の臭いをパネラー12名が官能的に評価することにより行った。評価は、全体の臭いの強さ、刺激臭の強さ、および劣化した臭いの強さの三種類を以下の基準で行った。
評点 5.0 : 非常に強い臭い
4.0 : 強い臭い
3.0 : 並みの臭い
2.0 : かすかな臭い
1.0 : わずかな臭い
0.0 : 無臭
【0037】
〔比較例1〕
実施例1において精製菜種油のみを用いた以外は、実施例1と同様の手順で加熱試験を行った。その結果を表1に示す。また、加熱臭の測定を実施例3と同様の手順で行った。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
表1において、比較例1および実施例3の官能評価を対比すると、加熱後の全体の臭い、刺激臭、劣化した臭いの強さのいずれも、本発明の油脂組成物の方が優れていることがわかる。
【0040】
〔実施例4および5,比較例2〜4〕
実施例2において、菜種脱ガム油の添加量を変更した以外は、同様の手順により揚げ物用脂組成物を調製した。加熱試験は、ステンレス容器(直径5cm)に10gの組成物を張り込み、180℃で7.5時間加熱した後の油の色調を測定した。色調は、ロビボンド比色計により、1インチセルを用いて測定し、10R+Y値で示した。
【0041】
【表2】

【0042】
〔実施例6〜9〕
実施例1で用いた精製菜種油にリン由来成分である大豆レシチン(製品名:レシチンCL、(株)J−オイルミルズ製)、リン酸(85%溶液、和光純薬工業(株)製)、または、リン酸二水素ナトリウム二水和物(和光純薬工業(株)製)を添加することにより、表3に示すリン分の揚げ物用油脂組成物を調製した。
【0043】
加熱試験は、ステンレス容器(直径5cm)に10gの組成物を張り込み、180℃で7.5時間加熱した後の油の色調を測定した。色調は、ロビボンド比色計により、1インチセルを用いて測定し、10R+Y値で示した。
【0044】
【表3】

【0045】
表1〜3の結果から、本発明の油脂組成物は、リン由来成分が添加されることで、加熱時の着色を抑制されていることが分かる。
【0046】
〔実施例10〕(フライ試験)
本発明の揚げ物用油脂組成物を用いて揚げ物を実際に調理するフライ試験を行った。油脂組成物には、実施例2において、菜種脱ガム油の添加量を変更した以外は、同様の手順により作製した揚げ物用油脂組成物を用いた。また、比較例として、比較例1の油脂組成物を用いた。
【0047】
上記油脂組成物を用いて、冷凍鶏唐揚げ(商品名:和風唐揚げ、味の素冷凍食品(株)製)のフライ試験を行った。20Lフライヤーに油脂を16.5kg張り込み、180℃で、1日につき10時間加熱し、鶏唐揚げを10kg揚げた。同様の操作を6日間行った。フライ開始から10、20、30、40、50、60時間後に、油脂をサンプリングし、油の色調を測定した。このとき、油の色調は、ロビボン比色計により、1インチセルを用いて測定し、10R+Y値で示した。その結果を表4に示す。
【0048】
【表4】

【0049】
表4において、従来の油脂組成物で鶏唐揚げフライによる50時間後に呈する油脂色調が、本発明の油脂組成物の60時間後の色調と同等である。よって、本発明の油脂組成物は、油脂の加熱着色が従来よりも長期にわたって抑制されるといえる。このような長期にわたる加熱耐性の維持は、業務用、家庭用の揚げ物用油脂組成物のいずれにとっても極めて好都合である。
【0050】
〔実施例11〕(食感試験)
通常の精製工程を経て製造した精製大豆油(リン分0.0ppm、クロロフィル0.0ppm)と精製菜種油(製品名:さらさらキャノーラ油、(株)J−オイルミルズ製 リン分0.0ppm、クロロフィル0.0ppm)とを重量比60:40で配合し、この混合物97.5重量部に菜種脱ガム油(圧搾抽出油に水を添加し、リン脂質を主成分とするガム質を水和除去した油)を2.5重量部配合することにより、揚げ物用油脂組成物を調製した。この組成物のリン分は、2.0ppmであった。
【0051】
上記油脂組成物の天ぷら調理試験での官能評価を行った。天ぷらによる官能評価は、ステンレス鍋に油脂組成物600gを入れ、厚さ5mmに切ったさつま芋をバッター液(日清フーズ(株)製 製品名:日清フラワー100g、卵約60gおよび冷水150g)に漬け、180℃で3分揚げた。評価は、13人のパネラーにより官能的に評価した。結果を表5に示す。
【0052】
〔比較例5〕
実施例11において、菜種脱ガム油を添加しない以外は、同様の手順で油脂組成物を調製した。この組成物のリン分は0ppmであった。この油脂組成物の官能評価を実施例11と同じ手順で行った。その結果を表5に示す。
【0053】
【表5】

評価基準
◎: 良好、
○: 普通、
×: 不良
【0054】
表5の結果より、本発明の揚げ物用油脂組成物は、天ぷらの外観を向上させ、さくさくとした食感を付与することがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用油脂および0.1〜10.0ppmのリン分を含有する加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物。
【請求項2】
前記リン分として、圧搾油および/または抽出油が添加されていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物。
【請求項3】
前記リン分として、脱ガム油が添加されていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物。
【請求項4】
前記リン分として、レシチンが添加されていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物。
【請求項5】
前記リン分として、リン酸および/またはリン酸塩が添加されていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物。
【請求項6】
精製された食用油脂にリン由来成分をリン分が0.1〜10.0ppmとなるように添加することを含む、加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物の製造方法。
【請求項7】
前記リン由来成分は、圧搾油および/または抽出油、脱ガム油、レシチン、もしくはリン酸および/またはリン酸塩であることを特徴とする、請求項6に記載の加熱耐性に優れた揚げ物用油脂組成物の製造方法。

【公開番号】特開2009−50234(P2009−50234A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−222166(P2007−222166)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【特許番号】特許第4095111号(P4095111)
【特許公報発行日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【出願人】(302042678)株式会社J−オイルミルズ (75)
【Fターム(参考)】