説明

動力を効果的に伝達するシステム

本発明は、動力を伝達するシステムであって、このシステムが、カップリング(Cl)を介して一連の二つの増速ギアボックスに接続された減速ギアボックスに接続されたモータを備え、前記二つの増速ギアボックスが、別のカップリング(C2)により分離され、これによって、C1に対するC1の半径の比が1.4〜1.9の範囲内にあるシステムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力を効果的に伝達するシステムに関する。特に、本発明は、連続運転のために外部エネルギー源を用いない動力伝達に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において既知である伝達システムは、出力を生成するため、増速又は減速ギアボックスを用いるモータを備える。従って、1HP(約745.7W)の動力が入力としてエンジンに供給される場合、現在の伝達システムは、0.75HP(約559.3W)の出力を生成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、連続運転のために外部エネルギー源を用いず、動力を自ら生成する、従来エネルギーの代わりになる代替手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、動力を伝達するシステムであって、このシステムが、カップリング(Cl)を介して一連の二つの増速ギアボックスに接続された減速ギアボックスに接続されたモータを備え、前記二つの増速ギアボックスが、別のカップリング(C2)により分離され、これによって、C1に対するC2の半径の比が1.4〜1.9の範囲内にあるシステムに関する。
【0005】
次に、本発明を、仮明細書に添付する図面を参照して説明する。図中、同一の符号は、同じ部分に関連する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
前述の図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
【0008】
図1を参照して、本発明は、動力を伝達するシステムに関する。このシステムは、出力を得るため、減速ギアボックス(2)に接続されたモータ又はギアボックス(1)を備え、減速ギアボックス(2)が二つの増速ギアボックス(3,4)に更に接続されている。システムは、一対の平衡カップリングを組み込み、この結果、出力が制御される。
【0009】
動力を伝達するシステムは、カップリング(Cl)を介して一連の二つの増速ギアボックスに接続された減速ギアボックスに接続されたモータを備え、前記二つの増速ギアボックスは、別のカップリング(C2)により分離され、これによって、C1に対するC2の半径の比が1.4〜1.9の範囲内にある。好ましくは、C1に対するC2の半径の比が1.8である。
【0010】
上記に開示されたシステムを、同じ種類の別のシステムと直列に接続して、最大出力を達成することができる。
【0011】
本発明を、例を用いて説明する。
【0012】
例1
1.5HP(約1118.6W)の動力が初期入力としてモータに与えられ、モータは、3.5Nmの出力を発生する。100:1の(減速)ギアボックスはモータに接続され、この結果、315Nmの出力を生じさせる。1:5の更なる二つの増速ギアボックスは、直列に接続され、一対の平衡カップリングを組み込む。第1の増速ギアボックスの出力は70Nmであり、一方、第2の増速ギアボックスの出力は21.8Nmである。システムの最終出力は、約2.29HP(約1711.3W)である。
【0013】
モータ: 1.5HP(約1118.6W),3000rpm,1200ワット. 入力Nm=3.5Nm
ギア: 100:1の減速ギアボックス
入力: 3.5Nm,3000rpm 出力=350Nm,30rpm
100:1ギアEF%=90%,(出力:315Nm,30rpm)
350Nm÷90%=315Nm
I) 1:5増速ギアE.F%=90%,1:4.5
(1:5÷90%)=1:4.5 (315Nm÷1:4.5)=70Nm
(315Nm,30rpm 入力),出力:(70Nm,150rpm)
III 1:5増速ギアEF%=90% 1:5÷90%=1:4.5
1:4.5÷1.4Fr=1:3.2 (70Nm÷1:3.2)=21.8
(70Nm 入力 150rpm).(750rpm 出力 28Nm)
T2πN/60 ワット‐kW
T=21.8Nm
2π=6.28 (21.8×6.28×750)/60=102678/60
N=750
=1711.3W出力 2.29HP
【0014】
例2
1.5HP(約1118.6W)の動力が初期入力としてモータに与えられ、モータは、3.5Nmの出力を発生する。100:1の(減速)ギアボックスはモータに接続され、この結果、315Nmの出力を生じさせる。1:5の更なる二つの増速ギアボックスは、直列に接続され、一対の平衡カップリングを組み込む。第1の増速ギアボックスの出力は70Nmであり、一方、第2の増速ギアボックスの出力は23.3Nmである。システムの最終出力は、約2.45HP(約1829.05W)である。
【0015】
モータ: 1.5HP(約1118.6W),3000rpm,1200ワット. 入力Nm=3.5Nm
ギア: 100:1の減速ギアボックス
入力: 3.5Nm,3000rpm 出力=350Nm,30rpm
100:1ギアEF%=90%,(出力:315Nm,30rpm)
350Nm÷90%=315Nm
II) 1:5増速ギアE.F%=90%,1:4.5
(1:5÷90%)=1:4.5 (315Nm÷1:4.5)=70Nm
(315Nm,30rpm 入力),出力:(70Nm,150rpm)
III 1:5増速ギアEF%=90% 1:5÷90%=1:4.5
1:4.5÷1.5Fr=1:3 (70Nm÷1:3)=23.3
(70Nm 入力 150rpm).(750rpm 出力 23.3Nm)
T2πN/60 ワット‐kW
T=23.3Nm
2π=6.28 (23.3×6.28×750)/60=109743/60
N=750
=1829.05W出力 2.45HP
【0016】
例3
1.5HP(約1118.6W)の動力が初期入力としてモータに与えられ、モータは、3.5Nmの出力を発生する。100:1の(減速)ギアボックスはモータに接続され、この結果、315Nmの出力を生じさせる。1:5の更なる二つの増速ギアボックスは、直列に接続され、一対の平衡カップリングを組み込む。第1の増速ギアボックスの出力は70Nmであり、一方、第2の増速ギアボックスの出力は24.88Nmである。システムの最終出力は、約2.6HP(約1953.08W)である。
【0017】
モータ: 1.5HP(約1118.6W),3000rpm,1200ワット. 入力Nm=3.5Nm
ギア: 100:1の減速ギアボックス
入力: 3.5Nm,3000rpm 出力=350Nm,30rpm
100:1ギアEF%=90%,(出力:315Nm,30rpm)
350Nm÷90%=315Nm
III) 1:5増速ギアE.F%=90%,1:4.5
(1:5÷90%)=1:4.5 (315Nm÷1:4.5)=70Nm
(315Nm,30rpm 入力),出力:(70Nm,150rpm)
III 1:5増速ギアEF%=90% 1:5÷90%=1:4.5
1:4.5÷1.6Fr=1:2.81 (70Nm÷1:2.81)=24.88
(70Nm 入力 150rpm).(750rpm 出力 24.88Nm)
T2πN/60 ワット‐kW
T=24.88Nm
2π=6.28 (24.88×6.28×750)/60=117184.8/60
N=750
=1953.08W出力 2.6HP
【0018】
例4
1.5HP(約1118.6W)の動力が初期入力としてモータに与えられ、モータは、3.5Nmの出力を発生する。100:1の(減速)ギアボックスはモータに接続され、この結果、315Nmの出力を生じさせる。1:5の更なる二つの増速ギアボックスは、直列に接続され、一対の平衡カップリングを組み込む。第1の増速ギアボックスの出力は70Nmであり、一方、第2の増速ギアボックスの出力は26.5Nmである。システムの最終出力は、約2.78HP(約2080.25W)である。
【0019】
モータ: 1.5HP(約1118.6W),3000rpm,1200ワット. 入力Nm=3.5Nm
ギア: 100:1の減速ギアボックス
入力: 3.5Nm,3000rpm 出力=350Nm,30rpm
100:1ギアEF%=90%,(出力:315Nm,30rpm)
350Nm÷90%=315Nm
IV) 1:5増速ギアE.F%=90%,1:4.5
(1:5÷90%)=1:4.5 (315Nm÷1:4.5)=70Nm
(315Nm,30rpm 入力),出力:(70Nm,150rpm)
III 1:5増速ギアEF%=90% 1:5÷90%=1:4.5
1:4.5÷1.7Fr=1:2.64 (70Nm÷1:2.64)=26.5
(70Nm 入力 150rpm).(750rpm 出力 26.5Nm)
T2πN/60 ワット‐kW
T=26.5Nm
2π=6.28 (26.5×6.28×750)/60=124815/60
N=750
=2080.25W出力 2.78HP
【0020】
例5
1.5HP(約1118.6W)の動力が初期入力としてモータに与えられ、モータは、3.5Nmの出力を発生する。100:1の(減速)ギアボックスはモータに接続され、この結果、315Nmの出力を生じさせる。1:5の更なる二つの増速ギアボックスは、直列に接続され、一対の平衡カップリングを組み込む。第1の増速ギアボックスの出力は70Nmであり、一方、第2の増速ギアボックスの出力は28Nmである。システムの最終出力は、約2.9HP(約2198W)である。
【0021】
モータ: 1.5HP(約1118.6W),3000rpm,1200ワット. 入力Nm=3.5Nm
ギア: 100:1の減速ギアボックス
入力: 3.5Nm,3000rpm 出力=350Nm,30rpm
100:1ギアEF%=90%,(出力:315Nm,30rpm)
350Nm÷90%=315Nm
V) 1:5増速ギアE.F%=90%,1:4.5
(1:5÷90%)=1:4.5 (315Nm÷1:4.5)=70Nm
(315Nm,30rpm 入力),出力:(70Nm,150rpm)
III 1:5増速ギアEF%=90% 1:5÷90%=1:4.5
1:4.5÷1.8Fr=1:2.5 (70Nm÷1:2.5)=28
(70Nm 入力 150rpm).(750rpm 出力 28Nm)
T2πN/60 ワット‐kW
T=28Nm
2π=6.28 (28×6.28×750)/60=131880/60
N=750
=2198W出力
【0022】
例6
1.5HP(約1118.6W)の動力が初期入力としてモータに与えられ、モータは、3.5Nmの出力を発生する。100:1の(減速)ギアボックスはモータに接続され、この結果、315Nmの出力を生じさせる。1:5の更なる二つの増速ギアボックスは、直列に接続され、一対の平衡カップリングを組み込む。第1の増速ギアボックスの出力は70Nmであり、一方、第2の増速ギアボックスの出力は30.4Nmである。システムの最終出力は、約3.1HP(約2386.4W)である。
【0023】
モータ: 1.5HP(約1118.6W),3000rpm,1200ワット. 入力Nm=3.5Nm
ギア: 100:1の減速ギアボックス
入力: 3.5Nm,3000rpm 出力=350Nm,30rpm
100:1ギアEF%=90%,(出力:315Nm,30rpm)
350Nm÷90%=315Nm
VI) 1:5増速ギアE.F%=90%,1:4.5
(1:5÷90%)=1:4.5 (315Nm÷1:4.5)=70Nm
(315Nm,30rpm 入力),出力:(70Nm,150rpm)
III 1:5増速ギアEF%=90% 1:5÷90%=1:4.5
1:4.5÷1.9Fr=1:2.3 (70Nm÷1:2.3)=30.4
(70Nm 入力 150rpm).(750rpm 出力 30.4Nm)
T2πN/60 ワット‐kW
T=30.4Nm
2π=6.28 (30.4×6.28×750)/60=143184/60
N=750
=2386.4W出力 3.1
【0024】
本発明の記述は、例示及び説明のために示されたものであって、本発明を網羅するものではなく、又は、開示された形態の発明に限定されるものではない。多くの変更及び変形は当業者に明らかである。実施形態及び例は、本発明の原理及び実際の適用を最も良く説明するため、並びに、考えられる特定の使用に適するように様々な変更を伴う様々な実施形態に対して本発明を当業者に理解させるために選択され、記述されている。適切な支配パラメータを変更することにより、前述の例及び変形を行うことができる。
【0025】
利点
1. 本発明には、自動推進のため、初期起動時のみにバッテリに対する外部源が必要である。
2. システムは、従来のエネルギーに代わるものである。
3. 公害を発生しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力を伝達するシステムであって、前記システムは、カップリング(Cl)を介して一連の二つの増速ギアボックスに接続された減速ギアボックスに接続されたモータを備え、前記二つの増速ギアボックスが、別のカップリング(C2)により分離され、これによって、C1に対するC2の半径の比が1.4〜1.9の範囲内にあるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の、動力を伝達するシステムにおいて、C1に対するC2の前記半径の前記比が1.8であるシステム。
【請求項3】
最大出力を達成するように直列に、請求項1及び2に記載のシステムを用いるシステム。
【請求項4】
本明細書中の例と図面とを参照して、そこに説明された、動力を伝達するシステム。

【図1】
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【公表番号】特表2011−524507(P2011−524507A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514202(P2011−514202)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【国際出願番号】PCT/IN2009/000223
【国際公開番号】WO2009/153805
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(510331663)
【出願人】(510331674)