説明

動物用リター、動物用リターの調製方法、および動物排泄物の除去方法

【課題】吸収性粘土に基づき、臭気制御剤、接着剤等の他の材料などの添加剤を含む従来のリターとは異なる動物用リターを提供する。
【解決手段】全粉砕穀粒、未使用胚、種子粗粉、使用済み胚または粘土などの別の吸収材料との併用が可能なパーム油残渣と、凝集剤を含み、湿ったときに凝集して凝集塊を形成する複数の別々の圧縮された粒子の形態である動物用リターである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年6月6日に出願された「動物用リター、動物用リターの調製方法、および動物排泄物の除去方法」という表題の米国仮特許出願第60/804,062号明細書(代理人整理番号第006401.00558号)、および2007年5月31日に出願された「動物用リター、動物用リターの調製方法、および動物排泄物の除去方法」という表題の米国特許出願第11/756,209号明細書(代理人整理番号第006401.00592号)の利益を主張するものであり、これらの全体の開示は参照によって本明細書に援用される。
【0002】
本発明は動物用リター(animal litter)に関し、より詳しくは、パーム核油粕(palm kernel cake)、パーム油スラッジ(palm oil sludge)、またはパーム圧搾繊維(palm pressed fiber)などのパーム油残渣を含むリターに関する。本発明はさらに、動物用リターの調製方法、動物排泄物の除去方法、ならびに関連の製品、工程、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術では多数の動物用リターが知られている。一般に、動物用リターは吸収性粘土に基づいている。最も簡単な動物用リターは吸収性粘土だけを含み、他の場合には、臭気制御剤、接着剤、および他の材料などの添加剤が含まれる。動物の尿は強いアンモニア臭を有するので、特に飼い猫による使用のためにリターが用いられる場合、アンモニアを吸収してアンモニア臭の漏出を防止する動物用リターを提供するために多大な努力が成されている。
【0004】
米国特許第6,868,802号明細書、米国特許第6,622,658号明細書、米国特許第6,405,677号明細書、米国特許第6,216,634号明細書、および米国特許第6,098,569号明細書(全て、アイオワ州マスカティーンのGrain Processing Corporationに譲渡)において、多数のリターが開示されている。これらの特許は有機生分解性リターに関して優れた教示を提供しており、好ましい実施形態では天然材料だけに基づく。これらの特許で開示されるリターは、優れたアンモニア吸収特性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、これまでに記載されたリターとは異なる動物用リターを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで、パーム油残渣は、単独あるいは他の成分と併用して、動物用リターとして有用であることが分かった。パーム油の製造に関連して、多くのパーム油残渣が商業的に産生される。これらの成分は通常、牛肉産業および酪農産業において飼料製品として使用される。ここで、特定のパーム油残渣は優れたアンモニア制御特性を有し、動物用リターとして、あるいは動物用リターの成分として使用可能であることが認められた。
【0007】
1つの実施形態では、本発明は動物排泄物の除去方法を含み、この方法は、パーム油残渣を含むリターを提供することと、多量のリター内に動物が排泄物を排泄できるようにすることと、汚れたリターの少なくとも一部を除去することとを含む。汚れたリターの除去は、汚れたリターの少なくとも一部を汚れていないリターから分離すること、あるいは汚れていないリターの一部または全てを除去および処分することを含むことができる。
【0008】
別の実施形態では、本発明は動物用リターを提供する。本発明による動物用リターは、パーム油残渣と、粘土、全粉砕穀粒(whole ground grain)、種子粗粉(seed meal)、未使用穀粒胚(virgin grain germ)、使用済み穀粒胚(spent grain germ)、または他の吸収材料などの1つまたは複数の他の成分との併用とを含む。リターは、凝集性配合物または非凝集性配合物のいずれの形態をとってもよい。本発明の教示に従って調製されるリターは、優れた臭気制御特性を有することが観察されている。さらに、パーム油残渣が他の生分解性材料だけと関連して使用される場合には、本発明に従って調製されるリターは生分解性であり、従って下水道または浄化槽システムに水で流すことができる。
【0009】
また、動物用リターの調製方法も本発明によって包含される。この方法は、パーム油残渣と、上述した少なくとも1つの他の吸収材料とを含むリターの成分を混ぜ合わせることを含む。
【0010】
本発明の好ましい実施形態に関するさらなる詳細は、以下および特許請求の範囲において説明される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好ましい実施形態の動物用リターは、凝集性リターまたは非凝集性リターとして配合することができる。非凝集性リターとして配合される場合、特にリターが猫用リターを意図される際には、好ましくは、リターはペレット、または立方体、または錠剤、またはペレットの形態、あるいは他の圧縮形態をとるように配合される。リターは、好ましくは、湿ったときに圧縮形態が壊れてより小さい粒子または粉末になるように配合される。このように配合される場合、汚れたリターおよび汚れていないリターを含むリターボックスを手で振り動かすことができ、汚れた粉末状リターは箱の底に落下し、リターボックスの上部には汚れていないリターが残るであろう。従って、猫によるリターの箱からの持ち出しが最小限にされる。
【0012】
汚れたリターがリターボックスの底に落下したら、例えば、汚れたリターを残りの汚れていないリターから分離して汚れたリターを処分することによって、汚れたリターの一部または全てを箱から除去することができる。あるいは、箱内のリターの全てまたは実質的に全てを処分することによって、汚れたリターは、箱内の汚れていないリターから分離することなく除去されてもよい。いずれの場合も、これによって動物排泄物は除去されるであろう。任意で、リターの供給物には新たなリターが補給され得る。リターが容器内で使用されない(例えば、リターが野原にまき散らされる)場合、汚れたリターは初めにリターが適用された領域から除去され得る。
【0013】
リターが凝集性リターとして配合される場合、汚れたリターは、汚れたリターの凝集塊を除去することによって除去することができる。リターが凝集性リターであろうと凝集性リターでなかろうと、いずれの場合にも汚れたリターの除去は好ましくは固体排泄物の除去も意図する。
【0014】
一般に、本発明は、動物用リターにおけるパーム油残渣の使用を意図する。パーム油残渣はヤシ科からのどの油残渣でもよい。ヤシ科のアレカセアエ(Arecaceae)(パルマエ(Palmae)としても知られる)は顕花植物の一種であり、単子葉植物ヤシ目に分類されることもある。ヤシ科には、現在200を超える属が知られており、合計でおよそ2,600種が含まれる。経済的に重要な属には、アレカ(Areca)、アレンガ(Arenga)、アッタレア(Attalea)、バクトリス(Bactris)、ボラッサス(Borassus)(パルミラヤシ)、カラムス(Calamus)(ラタンヤシ)、ココス(Cocos)(ココナッツ)、コペルニシア(Copernicia)(カルナバワックスヤシ)、エラエイス(Elaeis)(アブラヤシ)、エウテルペ(Euterpe)(キャベツハートヤシ)、イェッセニア(Jessenia)、フバエア(Jubaea)(チリアンワインヤシおよびコキートヤシ)、オルビグニア(Orbignya)、フェニックス(Phoenix)(デーツヤシ)、ラフィア(Raphia)(ラフィアヤシ)、ラピス(Rhapis)、ロイストネア(Roystonea)(ロイヤルヤシ)、サバル−パルメットス(Sabal−Palmettos)、サラッカ(Salacca)、サラク・トラキカルプス(Salak Trachycarpus)、ヴィーチア(Veitchia)、ウォリッキア(Wallichia)、およびワシントニア(Washingtonia)が含まれる。エラエイス属のアブラヤシは最も経済的に重要なメンバーの1つであり、特に、デュラヤシ(dura palm)、ピシフェラヤシ(pisifera palm)、およびテネラヤシ(tenera palm)が含まれる。好ましくは、本発明はこれらの種うちの1つの油残渣の使用を考える。
【0015】
油残渣は、ヤシの使用済み含油部分のどの残渣でもよい。「使用済み」とは、化学的または機械的な抽出もしくは他の形の分離による油の完全な除去または実質的な除去を意図する。既知の工業的な油分離方法に内在する限界を意図して、使用済み油残渣中にはいくらかの油が残存し得ることが考えられる。好ましい含油残渣には、パーム圧搾繊維(PPF)、パーム油スラッジ(POS)、およびパーム核油粕(PKC)が含まれる。パーム油およびパーム核油の製造において、アブラヤシの果実は房で収穫され、水蒸気に導入されて房内の液果が果柄から緩められた後、回転ドラムに導入されて、そこで液果は果柄から解放される。次に液果はダイジェスター内で調理および圧壊される。その後、液果はスクリュープレスに導入されて「圧搾液(press liquor)」が搾られる。圧搾液は、油、水、およびスラッジを含む。油はデカンタ槽で分離および浄化される。固形分および水を含む残渣は、パーム油スラッジとして知られる。この材料は、好ましくは、動物用リターで使用する前に従来の乾燥などによって脱水される。
【0016】
次に、圧搾粕は2つのサイクロン分離器を通過する。第1の分離では、硬いパーム核が、液果の果肉から分離される。第2のサイクロンにおいて、果肉は脱水され、パーム圧搾繊維として知られる残渣が得られる。第1のサイクロンで分離された核は次に機械で割られ、砕かれ、続いて調理される。次に、パーム核油が絞られるか、あるいは溶媒(通常は、ヘキサン)によって抽出される。残りの副産物は、パーム核油粕として知られている。
【0017】
POS、PPF、またはPKCは単独で、あるいは他の材料と併用して、動物用リターとして使用することができる。本明細書において記載される3つのパーム油残渣はどれも、他のパーム油残渣に関して任意の量で、および組成物全体の任意の割合でリターにおいて使用することができる。例えば、パーム圧搾繊維は、動物用リターの全乾燥重量の0%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%の量で使用することができる。同様に、パーム油スラッジは、動物用リターの全乾燥重量の0%、5%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%の量で使用することができる。同様にパーム核油粕は、動物用リターの全乾燥重量の0%、5%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%の量で使用することができる。
【0018】
あるいは、パーム油残渣は、粘土または他の鉱物などの1つまたは複数の付加的な吸収材料と共に使用されてもよい。使用される場合、任意の適切な粘土または鉱物を本発明と共に使用することができる。適切な粘土および鉱物としては、セピオライト、ベントナイト、ヘクトライト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイトおよびゼオライト、モンモリロナイト、ケイ藻土、オパール様シリカ(opaline silica)、結晶性シリカ、シリカゲル、ジョージアホワイトクレイ(Georgia White clay)、セピオライト、カルサイト、ドロマイト、スレート、軽石、トベルマイト(tobermite)、泥灰土、アタパルジャイト、カオリナイト、ハロイサイト、スメクタイト、バーミキュライト、ヘクトライト、フラー土、植物の化石、膨張パーライト、および石膏などの、当業者に知られている他の材料を含む。これらの混合物は、互いに対して所望の任意の比率で使用され得る。粘土が使用される場合、好ましい粘土は、主に、ナトリウムベントナイト、カルシウムベントナイト、およびナトリウム/カルシウムベントナイト混合物などのアルカリ金属またはアルカリ土類ベントナイトを含むものである。粘土粒子は、0.05〜10,000ミクロンの範囲のサイズなどの、任意の適切な粒径を有し得る。
【0019】
粘土はリターにおいて所望される任意の量で使用することができ、2種類以上の粘土が使用される場合には、粘土は、互いに対して任意の比率で使用することができる。例えば、粘土は、リターの全乾燥重量の0%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%の総量で存在することができる。生分解性であるように設計された配合物(例えば、水で流すことができるリターが所望される場合)では、粘土は通常使用されない。
【0020】
特に凝集性リターが調製される場合、必要に応じてバインダーが使用されてもよい。バインダーは任意の適切なバインダーを含むことができる。例えば、リグニンスルホン酸塩、高分子バインダー、フィブリル化ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロースならびにその誘導体およびその金属塩、グァーガム、セルロース、キサンタンガム、デンプン、リグニン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、スチレンブタジエン樹脂、ポリスチレンアクリル酸樹脂、または架橋ポリエステル網は、上記材料の混合物と同様に使用され得る。バインダーは他の材料に関して任意の量、およびリターの粒子の結合において使用するために適切な総量で使用することができる。使用される場合、バインダーは、好ましくは、リターの全重量の0.05%〜15%の範囲、好ましくは0.1%〜10%の範囲の量で使用される。これらの量は、以下に記載されるような凝集剤として使用される材料の量を除いたものである。
【0021】
必要に応じて、本発明と関連して有機または無機吸収剤が使用されてもよい。場合によっては、吸着剤は、大豆粗粉、大豆皮、綿実粗粉、綿実皮、キャノーラ粗粉、ヒマワリ種子粗粉、アマニ粗粉、紅花粗粉、ロールドオーツ、クリンプオーツ(crimped oat)、微粉化オート麦(pulverized oat)、オート麦皮、再粉砕オート麦飼料、米ぬか、米粗粉フィード、およびもみ殻、ビートパルプペレット、ビートパルプ片、シトラスパルプペレット、大麦飼料、飼料用小麦、ミロ、および粉砕穀粒のふるいかす、小麦ショート、ふすま(what brand)、小麦ミドリング、小麦ミルラン、アルファルファ粗粉、ひき割りトウモロコシ飼料、トウモロコシ穂軸、蒸留用乾燥穀粒、麦芽(malt sprout)、または醸造用乾燥穀粒などの農業残渣である。他の適切な吸収剤としては、例えば、全粉砕穀粒、種子粗粉、木材チップ、穀粒胚、使用済み穀粒胚などを含む。適切な量の、上記のものの組み合わせが使用されてもよい。
【0022】
本発明と関連して全粉砕穀粒が使用される場合、任意の適切な穀粒を使用することができる。例示的な全粉砕穀粒には、トウモロコシ、小麦、米、ライ麦、ソルガム、および他の全粉砕穀粒が含まれる。全粉砕穀粒は、本発明に対して所望される任意の量で使用することができる。使用される場合、全粉砕穀粒は、例えば、リターの全乾燥重量の5%、10%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%などの所望の量で使用され得る。
【0023】
本発明と関連して木材チップまたは粉塵が使用されてもよい。最も適切な木材には、ポプラ、マツ、カバノキ、アスペン、およびヒマヤラスギなどの吸収性木材が含まれる。使用される場合、木材は、リターの全乾燥重量の5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%などの任意の適切な量で使用され得る。
【0024】
本発明のリターは種子粗粉を含んでもよい。このような粗粉の例としては、アマニ粗粉、大豆粗粉、ヒマワリ粗粉、綿実粗粉、菜種粗粉、ピーナツ粗粉、紅花種子粗粉、およびこれらの組み合わせを含む。「種子」とは、例えば小麦の全粒(種子を収容する果実または果実様構造を含む)などの、発芽して新しい植物を産生することができる植物の一部を含むことを意味する。種子粕は、溶媒抽出または圧搾抽出などによって油が除かれた種子残渣である、使用済み粉砕種子を含む。次に、抽出残渣は粉砕され、これにより、残渣をより小さい粒子、好ましくはやや粗い(semi−course)〜微細な粉末に縮小することが意図される。いくつかの種子は、搾油および粉砕の前に除去され得る(しかし、必要ではない)皮を含み得ることが意図される。従って、粗粉は、皮を除いた粗粉または皮を含んだ粗粉を含むことができる。
【0025】
あるいは、またはそれに加えて、リターは、適切な穀粒に由来する穀粒胚を含んでもよい。小麦、トウモロコシ、大豆、ソルガム、アルファルファ、および大麦などの穀粒は本発明と関連して使用するのに適しているが、穀粒ベースの基材が使用される場合、好ましくはトウモロコシベースの基材である。最も好ましくは、使用される際、穀粒ベースの基材は穀粒胚であり、さらにより好ましくは、基材は湿式または乾式製粉法で得られるトウモロコシ胚である。穀粒胚は、粗粉(粉)として提供され得る。穀粒胚は、好ましくは、圧搾もしくはヘキサンまたは他の溶媒抽出などによって油が除かれた穀粒胚である使用済み胚を含む。最も好ましくは、穀粒胚はヘキサンで抽出されている。
【0026】
これらの成分を動物用リターに取り込む前に穀粒胚および種子粗粉を洗浄すると、基材から臭気成分が実質的に除去されることが分かった。このようにして臭気成分を除去することによって、洗浄は猫の飼い主にとってリターがより許容可能であるようにし、犬などの動物にとって食用として実質的に魅力的でないようにする。さらに、洗浄は、穀粒ベースの基材における香味成分のレベルを低減し得ると考えられる。これらの理由で、種子粗粉または穀粒胚が使用される場合、これらの材料はリターに取り込む前に洗浄されるのが好ましい。本発明と関連して、任意の適切な洗浄ステップを用いることができる。例えば、洗浄は逆流洗浄でよい。本発明と関連して、水性溶媒などの任意の適切な洗浄溶媒を使用することができる。洗浄溶媒は、メタノール、エタノール、過酸化水素、水、およびこれらの混合物の中から選択することができ、最も好ましくは、洗浄溶媒は水である。
【0027】
本発明の好ましい実施形態によると、粒子は、圧搾または圧縮粒子の形態、すなわち顆粒形態である。「顆粒」とは、ペレット化、押出または同様の圧縮ステップなどによって圧搾または圧縮された粒子を意味する。このような圧縮または圧搾ステップによって粒子の粒子内結合が高められるので、粒子のこのような圧搾または圧縮は好ましい。顆粒は、基材を市販のペレットミルでペレット化することによって調製することができる。必要に応じて、ペレットミルにより調製されたペレットは、動物用リターとして使用するのに適切な顆粒サイズまで粉砕または破砕され得る。いくつかの実施形態では、動物用リターは、約4〜約400メッシュ(USS)の範囲の顆粒サイズを有する顆粒の形態であり、他の実施形態では、約8〜約80メッシュの範囲、そして他の実施形態では約14〜約20メッシュの範囲である。本発明の他の実施形態では、リターは、例えば基材を押し抜き機から押出し、押出物を適切な顆粒サイズに粉砕するなどの他の圧縮または圧搾法によって調製される。
【0028】
任意で、ペレットミルにおいてトウモロコシ油やパーム油などの潤滑剤が使用されてもよい。潤滑剤は、凝集性リターが設計される場合にリターの凝集特性を高めると考えられる。本発明を特定の動作理論に限定することは意図されないが、潤滑剤によって提供される潤滑は、潤滑剤がない場合に得られるものよりも密度の低い粒子を提供する働きをすると考えられる。従って、リター粒子の比較的より多くの内部表面積が湿潤および凝集に使用可能である。いくつかの実施形態では、潤滑剤に加えて、あるいは潤滑剤の代わりに界面活性剤が使用され得る。
【0029】
凝集性リター配合物において使用される場合、動物用リター顆粒の凝集特性を可能にするかまたは高めるために、顆粒は凝集剤を含むのが好ましい。本発明によると、凝集剤は好ましくは多糖であり、最も好ましくはコーンスターチなどのデンプンである。いくつかの実施形態では、凝集剤は、小麦粉またはタピオカ粉などの粉である。凝集剤は、動物尿で湿ったときにリターの凝集性を高めるかまたは可能にするために適切な量で存在し得る。好ましくは、使用される際、凝集剤は、全乾燥重量の1〜50%の量で存在する。
【0030】
本発明の動物用リターが凝集性リターとして配合される場合、リターの粒子は湿ったときに固体の凝集塊を形成する。固体凝集塊は、残りのリターから別物として除去および廃棄することができ、それによって汚れていないかまたは実質的に汚れていないリターが残される。一般に、本発明の凝集性リターは実質的に乾燥微粒子形態のパーム油残渣と共に調製され、粒子は動物尿の吸収を可能にするのに十分な表面積を提供するのに十分な粒径を有する。いくつかの実施形態では、凝集性リターとして配合される場合、リター内のパーム油残渣の粒径は、非凝集性リターにおいて使用される残渣の粒径よりも小さい。
【0031】
特に凝集性リターとして配合される場合、リターはさらに分散剤を含んでもよい。分散剤は、一般に、水溶性のイオン種であり、十分な水に導入された場合(例えばトイレに流されたとき)に凝集塊を分解するのを助ける。任意の適切なイオン塩を本発明と共に使用することができる。例えば、本発明の好ましい実施形態によると、分散剤は、使用される場合、ハロゲン化物、硝酸塩、亜硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩、および重炭酸塩などの一般的なアニオンのアルカリおよびアルカリ土類塩の中から選択される。より好ましくは、分散剤は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択される。さらにより好ましくは、分散剤は、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、およびこれらの混合物の中から選択される。最も好ましくは、分散剤は塩化ナトリウムである。分散剤は、十分な水への分散に役立つのに十分な量、好ましくはリターの全乾燥重量の1〜5%の量で存在し得る。場合によっては、塩は、分散機能を提供することに加えて、防腐剤の役割を果たすことができる。分散剤は非凝集性リターに存在してもよく、同様の量で使用され得る。
【0032】
上記で記載したように、本発明は、例えば、液体の動物排泄物もしくは固体または半固体の動物排泄物中に存在する液体などの液体によって湿った場合に凝集する凝集性の動物用リターを提供することができる。本発明によると、リターは、複数の別々のリター粒子の形態で提供され、その粒子の少なくとも一部は、湿った場合に少なくとも1つの凝集塊に凝集するであろう。「凝集する」とは、少なくとも2つの粒子の比較的密接した粒子間の圧密化の形成を意味する。「凝集塊」とは、比較的密接した2つ以上の粒子が圧密化された塊または集塊を意味する。本発明に従って形成される動物用リターの凝集塊は、少なくとも2つの粒子、好ましくはより多数の粒子の集塊を含むと考えられ、正確な数は加えられた液体の体積および粒子のサイズに依存する。
【0033】
非常に好ましい実施形態では、粘土ベースのリターに関連してパーム油残渣が使用される場合、パーム油残渣は、好ましくは、リターの全乾燥重量の20%〜95%の範囲、より好ましくはリターの全乾燥重量の40%〜80%の範囲の量で存在し、残りは粘土およびバインダーを含む。粘土を含まないリターに関連してパーム油残渣が使用される場合、必要に応じて、パーム油残渣は同じ量で存在し得る。しかしながら、通常、このようなリターにおけるパーム油残渣は、リターの全乾燥重量の5%〜95%の範囲、好ましくは50%〜85%の範囲、そしてより好ましくは20%〜80%の範囲の量で存在し得る。リターの残りの成分は、好ましくは、本明細書に記載される材料の1つまたは複数を含み、これらの材料は、全重量の任意の量で、および互いに比例した重量で存在することができる。
【0034】
凝集性リターとして配合される場合、リター粒子において使用されるパーム核残渣粒子の粒径は、商業的に実施可能な程度に小さいことが望ましい。本発明を特定の動作理論に限定することは意図されないが、小さい粒径は比較的増大した表面積をもたらし、それによって動物用リターの粒子内での粒子の湿潤が高められると考えられる。いくつかの実施形態では、パーム油残渣粒子のサイズは、少なくとも30%が40メッシュスクリーンを通過するようなサイズである。このパラメータは、リター粒子自体のサイズに関係ない。
【0035】
リターはさらに、カビ抑制剤などの防腐剤を含んでもよい。適切な防腐剤には、例えば、ソルビン酸カリウムおよびプロピオン酸塩、最も好ましくはプロピオン酸ナトリウムおよびプロピオン酸カルシウムが含まれる。使用される場合、防腐剤は、動物用リターに防腐効果を提供するのに十分な量、好ましくは、全乾燥重量の約0.02%〜約3.5%の範囲の量で存在し得る。
【0036】
リターは好ましくはさらに酸を含む。酸は、リターの分散液pHをpH4〜5の値まで低下させるのに十分な量で存在すべきであり、分散液pHは以下の手順に従って決定される。
5.0g±0.1gのリターサンプルを100mlの蒸留水に溶解する。
撹拌して懸濁液を形成する。
連続的に撹拌しながら、pHメーター電極を入れる。
最も近い0.01pH単位へpHを読み取る。
【0037】
このような量の酸の含有は、尿素のアンモニアへの腐敗を遅延させるように動物尿のpHを十分に低く維持すると考えられる。HCl、HSO、他の鉱酸、およびクエン酸およびアスコルビン酸などの有機酸などの、任意の適切な酸を使用することができる。酸は防腐機能も提供し、または防腐機能にも寄与する。
【0038】
リターが凝集可能な製品形態である場合、リターは、好ましくは、動物用リターの顆粒が砕けやすくなるのを防止するように十分高く、および付加的な水分の吸収を可能にするように十分に低い含水量を有する。好ましくは、含水量は約30%未満である。より好ましくは、含水量は約3%〜約25%の範囲であり、さらにより好ましくは、含水量は約6%〜約12%の範囲である。動物用リター中の水分の一部は、穀粒ベースの基材および/または凝集剤中にもともと存在すると考えられる。セルロースの角質化を防止するためにいくらかの水分は必要とされる。
【0039】
本発明の教示に従って調製される動物用リターは、動物排泄物の臭気の抑制において有効であろう。動物尿は、動物用リターボックス内で分解してアンモニアを形成する化合物である尿素を含む。動物用リターボックスのアンモニア臭気は不快であると考えられることが多い。本発明の好ましい実施形態に従って作製される動物用リターは、アンモニア臭気のマスキングにおいて有効であろう。このようなリターを含むリターボックスは、動物がリターに排泄物を排泄してから長時間経った後でもアンモニア臭気のないままであろう。
【0040】
本発明の好ましい実施形態のリターは、優れたアンモニア臭気制御特性を示すことができる。意外にも、本発明の特定の実施形態のリターはアンモニア臭気を単にマスキングするのではなく、アンモニアの放出を抑制するのに有効であることが分かった。本発明を特定の動作理論に限定することは意図されないが、4つの現象の1つまたは複数が原因であると考えられる。第1に、動物尿で湿った後のリターのpHは十分に低いので、アンモニアが不揮発性のアンモニウムイオンの形態で存在し得る。第2に、パーム油残渣の存在が、動物尿中の尿素の分解を引き起こす傾向がある細菌または酵素活性の阻害に有効である可能性がある。第3に、尿はアンモニアの放出を阻害または実質的に防止するような形で結合され得る。第4に、尿のpHに応じて、アンモニウムイオンはリター中に存在する油と鹸化反応で反応し得る。
【0041】
本発明のリターは、好ましくは、約15〜約45ポンド/立方フィートの範囲の密度を有する。より好ましくは、本発明のリターの密度は約25〜約40ポンド/立方フィートの範囲であり、さらにより好ましくは、密度は約30〜約38ポンド/立方フィートの範囲である。密度は、好ましくは、容器を緩く充填してリターの特定の体積の重量を測定した後に評価される。
【0042】
本発明の動物用リターは動物排泄物を吸収するために使用されるものであるので、リターは、動物用リターがそのように機能できるようにするために十分な吸着能力を有さなければならない。本発明の好ましいリターの吸着能力は一般にリター1グラムにつき少なくとも約0.04mlの水であり、より一般的には約0.04〜約2.4ml/gの範囲であり、より一般的には、吸着能力は約0.8〜約1.4ml/gである。米国特許第6,098,569号明細書においてより詳細に記載されるように、吸着能力は動物用リターのグラムあたりで決定され、脱イオン水の吸着を基準とする。水の好ましい吸着能力範囲は動物尿のものと近似すると考えられる。
【0043】
動物用リターの他の特性が所望されることもある。例えば、リターの梱包、運搬、および使用に関連する不便および混乱を最小限にするために、リターは最小量の粉塵しか生じないことが好ましい。本発明の好ましいリターは実質的に粉塵を生じない。リターが凝集性配合物で提供される場合、リターの別の好ましい特性は凝集効率である。凝集効率は、所与の体積の液体で凝集塊を形成するために必要とされるリターの量であり、必要とされるリターの量がより少ないことは、凝集効率がより高いことに相当する。好ましくは、150mlの動物尿を吸収するために、約120g未満のリターが必要とされ、より好ましくは約110g未満が必要とされる。
【0044】
所望される他の特性としては、生分解性と、リターが凝集性リターの形をとる場合に凝集されたままでいる傾向と、が含まれる。生分解性は、動物の飼い主がトイレに流すことによるリターの凝集塊の処分を望む場合に特に所望される。本発明のリターは少なくとも外皮ベースの材料と同程度に生分解性であると考えられ、従って、本発明のリターは水に流すことによって、浄化槽システム内にも処分することができる。粘土で作製されたリターは、通常浄化槽システム内に流してはならないが、都市の下水路システムには流すことができる。凝集されたままでいる傾向は、凝集された猫用リターの凝集塊の安定性を指す。凝集性リターは、凝集塊が形成されてから少なくとも48時間は凝集されたままでなければならない。本発明のリターは、凝集されたままでいる、優れた傾向を有する。
【0045】
本発明は動物用リターの調製方法にも関する。本発明によると、この方法は、既に記載したような成分を提供するステップと、これらを混ぜ合わせてリターを形成するステップとを含む。好ましくは、この方法は、通常熱および/または圧力をかけて動物用リターの粒子を顆粒、または小塊、または立方体、または錠剤、またはペレットに圧縮または圧搾するステップを含む。好ましくは、圧縮はペレット化ステップで達成される。防腐剤、酸、分散剤、および凝集剤(使用される場合)、ならびに一般的に、リターにおいて使用される任意の他の成分は、適切なときにいつでも添加することができ、好ましくは、ペレット化の前に所望の割合でリターの他の成分と混合される。
【0046】
ペレット化操作で使用されるペレットミルにおいて、任意の適切な条件が使用され得る。ペレットミル供給物の含水量は、好ましくは、最終生成物の含水量に関して上記した範囲内であり、好ましくは約6〜12%である。好ましくは、原料をこの含水量にするために、水分は液体の水の形態で原料に添加される。ペレットミル内の温度は、好ましくは適切な温度にされ、好ましくは約38℃〜約148℃の範囲であり、場合によっては水蒸気存在下で約82℃の温度である。ペレットミルは、ペレットを提供するために原料に十分な作用を与える条件下で操作され得る。1つの実施形態では、ペレットミルは、82℃、100ポンド/分の圧力で1/8インチ×1/2インチの押し抜き機と共に操作されてペレットを提供し、これは次にペレットミルクランブラー(crumbler)で破砕されて、8メッシュスクリーンを通過することができるが、20メッシュスクリーン上に保持される粒径を有する複数の別々の粒子が提供される。押し抜き機サイズは異なっていてもよく、3/32インチ〜5/8インチの範囲のサイズおよび任意の適切な厚さが使用され得ると考えられる。ペレット化に関するさらなる詳細は、米国特許第6,868,802号明細書、米国特許第6,622,658号明細書、米国特許第6,405,677号明細書、米国特許第6,216,634号明細書、および米国特許第6,098,569号明細書に記載されるように説明することができる。
【0047】
動物排泄物の除去方法も本発明に包含される。本発明によると、この方法は、多量の動物用リターを提供するステップと、動物がリター内に排泄物を排泄できるようにするステップとを含む。必要に応じて、汚れたリターは残りの量の汚れていないリターから分離され得る。いずれの場合も、次に汚れたリターの一部または全てが除去され、それによって動物排泄物が除去される。リターは、1インチ、2インチ、3インチ、または4インチ、好ましくは3〜4インチのような適切な深さまでリターで充填され得る容器内に提供することができる。「容器」とは、リターボックス、ケージ、ストール、囲い(家禽ケージなど)などの包囲されたまたは部分的に包囲された領域を意味する。この方法は、猫、犬、マウス、鳥(特に、シチメンチョウおよびニワトリなどの家禽)、牛、馬、スナネズミ、および他の動物などの任意の動物にとって有用であり、飼い猫からの排泄物および家禽の排泄物の除去に関連する特定の適用性を見出すと考えられる。
【0048】
以下の実施例は本発明の種々の実施形態を示すが、本発明の範囲を限定すると解釈されてはならない。
【実施例】
【0049】
実施例1
パーム核油粕は商業的に得られ、リターボックス内に導入される。パーム核油粕はリターボックスに3インチの深さまで入れられ、飼い猫による使用のために提供される。
【0050】
実施例2
パーム油スラッジは商業的に得られ、実施例1と同じようにしてリターボックスで使用される。
【0051】
実施例3
パーム圧搾繊維は商業的に得られ、実施例1と同じようにしてリターボックスで使用される。
【0052】
実施例4
パーム核油粕は商業的に得られ、ペレットミルに導入される。種々のサイズのペレットを生じるために種々の押し抜き機および種々の動作条件が使用される。ペレットミル内の温度は100°〜300°Fの間で、および押し抜き機サイズは3/32インチ〜5/8インチの間で変える。このようにして得られたペレットは破砕されてリターボックスに導入される。
【0053】
実施例5
パーム核油粕をペレットミルでペレット化し、リターを約3〜4インチの深さまで箱に導入して飼い猫で試験した。猫がリターを使用した後、猫の尿を吸収してペレットは小片に分解した。汚れた粉末状排泄物材料が箱の底に落下して、汚れていないリターが箱の上部に残るように、定期的にリターボックスを手で振り動かした。リターボックスはアンモニア臭気が少なく、粉末化排泄物材料は箱の底に落下し、猫による箱からのリターの持ち出しが最小限にされることが観察された。
【0054】
実施例6
以下の配合物を有するリターを調製した。
【0055】
【表1】

【0056】
上記成分を、直径1/8インチおよび厚さ1/2インチのダイサイズを有するペレットミルに導入した。このようにして生じたペレットは破砕されて動物用リターとして使用され得る。
【0057】
実施例7
粘土ベースの動物用リターは、以下の成分を混ぜ合わせることによって製造される。
【0058】
【表2】

【0059】
実施例8
以下の動物用リターを調製した。実施例8A〜Cでは、3/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルを用いて脱脂パーム核ペレットを粉砕し、比較的粗く粉砕されたパーム核ペレット粉末を得た。実施例8D〜Fでは、Alpineミル、そして次にFitzミルによって脱脂パーム核ペレットを粉砕し、比較的細かく粉砕したパーム核ペレット粉末を得た。それぞれの場合において、5/32インチ×1/2インチ深さの押し抜き機を有するCaliforniaペレットミルを用いて混合物をペレット化した。水蒸気をペレットミルのプレコンディショナーに注入して、混合物を140°F〜165°Fに加熱し、含水量を増大させた。形成したペレットミルにより製造されたペレットを破砕して複数の別々の粒子を形成した。
【0060】
以下の配合物を調製した。以下に示されるようにこれらを凝集塊の形成について評価し、表示される結果を得た。
【0061】
【表3】

【0062】
2つの異なる粉砕方法から得られる典型的な粒径プロファイルは以下のとおりであった。各スクリーンサイズのデータは累積によるものではない。
【0063】
【表4】

【0064】
このプロファイルよりも細かい粒径プロファイルを有する粉砕パーム核粉末は、凝集塊の重量をさらにより少なくするのに役立つであろう。経済的な理由から、粉砕脱脂パーム核は、2つのプロファイルの間の粒径プロファイルを有し得る。以下のプロファイルを有する粉砕パーム核粉末は、満足できると考えられる。
【0065】
【表5】

【0066】
この粒径プロファイルを有する粉砕脱脂パーム核は、それ自体の重量の2.20倍もの水を吸収可能であることが決定された。
【0067】
実施例9
3つのリターを調製した。3つの試験の全てにおいて、1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルを用いて脱脂パーム核ペレットを粉砕した。5/32インチ×1/2インチ深さの押し抜き機を有するCaliforniaペレットミルを用いて混合物をペレット化した。水蒸気をペレットミルのプレコンディショナーに注入して、混合物を140°F〜165°Fに加熱した。このようにして形成されたペレットを破砕して複数の別々の粒子を形成した。
【0068】
【表6】

【0069】
従って、潤滑剤の使用はリターの凝集特性に影響を与え得ることがわかる。
【0070】
実施例10
以下のリターを調製および評価した。全ての試験において、1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルを用いて脱脂パーム核ペレットを粉砕した。5/32インチ×1/2インチ深さの押し抜き機を有するCaliforniaペレットミルを用いて全ての材料の混合物をペレット化した。水蒸気をペレットミルのプレコンディショナーに注入して、混合物(end)を140°F〜165°Fに加熱した。形成されたペレットを破砕して複数の別々の粒子を形成した。
【0071】
【表7】

【0072】
従って、リターの種々の成分の割合は変更され得ることがわかる。
【0073】
実施例11
1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルによってパーム核ペレットを微粉末に粉砕し、次にタピオカ粉および他の材料と混合した。
【0074】
【表8】

【0075】
直径3/16インチ×深さ2インチ(4.7625mm×50.8mm)の押し抜き機を有する100hpのCaliforniaペレットミルを用いて混合物をペレット化した。水蒸気をペレットミルのプレコンディショナーに注入して、混合物を140°F〜165°Fに加熱した。このように形成されたペレットを破砕した。湿ったときに、粒子は60グラムの重量の固体凝集塊を形成した。リターは、ふわふわでない砂状の組織を有した。リターは優れたアンモニア制御能力を有した。
【0076】
実施例12
1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルによってパーム核ペレットを微粉末に粉砕し、次にタピオカ粉および他の材料と混合した。
【0077】
【表9】

【0078】
直径3/16インチ×深さ2インチ(4.7625mm×50.8mm)の押し抜き機を有する100hpのCaliforniaペレットミルを用いて混合物をペレット化した。水蒸気をペレットミルのプレコンディショナーに注入して、混合物を140°F〜165°Fに加熱した。このように形成されたペレットを破砕した。湿ったときに、粒子は58.5グラムの重量の固体凝集塊を形成した。リターは、ふわふわでない砂状の組織を有した。
【0079】
リターは、長期間にわたって優れたアンモニア制御および制御能力を示した。動物用リターから収集された猫の尿の凝集塊を1/2ガロンの容器に密封した。Draggerチューブアンモニア検出器を用いて容器の上部空間のアンモニア含量を測定した。以下の結果が得られた。
【0080】
【表10】

【0081】
2週間後に、上部空間内のアンモニア含量はほとんど検出されなかった。比較すると、1週間後に市販の猫用リターから放出されるアンモニア含量はかなりの量であった。
【0082】
実施例13
1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルによってパーム核ペレットを微粉末に粉砕し、次にタピオカ粉および他の材料と混合した。
【0083】
【表11】

【0084】
前述のように混合物をペレット化した。
【0085】
実施例14
1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルによってパーム核ペレットを微粉末に粉砕し、次にコーンスターチおよび他の材料と混合した。
【0086】
【表12】

【0087】
前述のように混合物をペレット化した。
【0088】
実施例15
1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルによってパーム核ペレットを微粉末に粉砕し、次にコーンスターチおよび他の材料と混合した。
【0089】
【表13】

【0090】
前述のように混合物をペレット化した。
【0091】
実施例16
1/16インチ開口スクリーンを有するハンマーミルによってパーム核ペレットを微粉末に粉砕し、次に他の材料と混合した。
【0092】
【表14】

【0093】
前述のように混合物をペレット化した。
【0094】
従って、パーム油残渣を用いて満足できる動物用リターが調製されることが分かる。
【0095】
本明細書において引用される公報、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、参照によって本明細書に援用される。可能な成分または構成要素の列挙において、他で明確に示されない限り、可能な成分または構成要素の混合物も考えられる。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書において他に記載されない限り、あるいは文脈によって明確に矛盾しない限り任意の適切な順序で実施することができる。任意および全ての例の使用、あるいは本明細書において提供される例となる文言(例えば、「など」)は本発明を説明することが意図されており、他で主張されない限りは、本発明の範囲を限定することはない。明細書中のいかなる文言も、特許請求されていない要素を示す場合に、本発明の実施に必須であると解釈されてはならない。本発明は、適用法によって許可されるように、特許請求の範囲に列挙される主題の全ての変更物および等価物を含む。さらに、本明細書において他で示されない限り、あるいは文脈によって明確に矛盾しない限り、その全ての可能な変形における上記の要素の組み合わせはどれも本発明に包含される。凝集性リター配合物において有用であると示された材料が非凝集性リターにおいて使用されてもよく、非凝集性リター配合物において有用であると示された材料が凝集性リターにおいて使用されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーム油残渣を含む所定量の動物用リターを提供することと、
前記リター上に動物が排泄物を排泄できるようにし、それにより前記排泄物からの液体の少なくとも一部が前記リター内に吸収されることと、
汚れた前記リターの少なくとも一部を除去することと、
を含む、動物排泄物の除去方法。
【請求項2】
前記パーム油残渣がパーム核油粕を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パーム油残渣がパーム油スラッジを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記パーム油残渣がパーム圧搾繊維を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記リターが、複数の別々の圧縮粒子の形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記リターが、複数の別々の圧縮粒子の形態である、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記リターが、複数の別々の圧縮粒子の形態である、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記リターが、複数の別々の圧縮粒子の形態である、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記リターが、全粉砕穀粒、使用済み胚、未使用胚、種子粗粉、および粘土からなる群から選択される付加的な液体吸着剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記リターが複数の別々の圧縮粒子の形態であり、前記粒子が湿った場合に凝集して凝集塊を形成する傾向にあり、前記方法が、凝集し、汚れた前記リターを前記容器から除去することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記リターがパーム核油粕を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記リターがパーム油スラッジを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記リターがパーム圧搾繊維を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記リターが使用済みトウモロコシ胚粗粉を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記リターがパーム核油粕を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記リターがパーム油スラッジを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記リターがパーム圧搾繊維を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記リターが、容器内で提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記汚れたリターが、前記汚れたリターを汚れていない前記リターから分離および除去することによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記汚れたリターが、前記汚れたリターに加えて汚れていない前記リターを処分することによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
パーム油残渣と、全粉砕穀粒、使用済み胚、未使用胚、種子粗粉、および粘土からなる群から選択される少なくとも1つの吸収剤とを含む動物用リター。
【請求項22】
使用済み胚を含む、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項23】
前記リターが、湿った場合に凝集して凝集塊を形成する傾向にある複数の別々の粒子の形態である、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項24】
凝集剤をさらに含む、請求項22に記載の動物用リター。
【請求項25】
前記凝集剤が多糖を含む、請求項23に記載の動物用リター。
【請求項26】
パーム核油粕を含む、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項27】
パーム油スラッジを含む、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項28】
パーム圧搾繊維を含む、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項29】
使用済みトウモロコシ胚を含み、前記リターが、湿った場合に凝集して凝集塊になる傾向にある複数の別々の粒子の形態である、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項30】
凝集剤をさらに含む、請求項29に記載の動物用リター。
【請求項31】
粘土を含む、請求項21に記載の動物用リター。
【請求項32】
バインダーをさらに含む、請求項31に記載の動物用リター。
【請求項33】
パーム油残渣と、未使用胚、使用済み胚、全粉砕穀粒、種子粗粉、および粘土からなる群から選択される少なくとも1つの他の吸収材料とを混ぜ合わせることを含む動物用リターの調製方法。
【請求項34】
前記吸収材料が粘土を含み、前記方法がバインダーを添加することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記吸収材料が使用済みトウモロコシ胚である、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記方法が、前記パーム油残渣および前記吸収材料を圧縮して複数の別々の粒子を形成することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記圧縮が、ペレットミルにおいて達成される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記方法が、破砕ステップによって前記ペレットミルからのペレットのサイズを縮小することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
凝集性動物用リターへの配合に適切な粒径プロファイルを有するパーム油残渣を提供することと、
凝集剤を提供することと、
前記パーム油残渣および前記凝集剤から複数の別々の圧縮粒子を形成することと、
を含む、動物用リターの調製方法。
【請求項40】
前記パーム油残渣が、前記粒子の少なくとも30%が40メッシュスクリーンを通過するような粒径プロファイルを有する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記パーム油残渣がパーム核油粕を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記パーム油残渣がパーム油スラッジを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記パーム油残渣がパーム圧搾繊維を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
全粉砕穀粒、使用済み胚、未使用胚、種子粗粉、および粘土からなる群から選択される付加的な液体吸着剤を前記リター内に提供することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
前記凝集剤がタピオカ粉を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項46】
前記圧縮が、ペレットミルでのペレット化を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項47】
前記方法が、破砕ステップによって前記ペレットミルからのペレットのサイズを縮小することを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
パーム油残渣を含む動物用リターであって、前記パーム油残渣が凝集性リターへの配合に適切な粒径および凝集剤を含み、前記動物用リターは複数の別々の圧縮粒子の形態であって、前記粒子は湿った場合に凝集して凝集塊を形成する傾向にある、動物用リター。
【請求項49】
前記パーム油残渣がパーム核油粕を含む、請求項48に記載の動物用リター。
【請求項50】
前記パーム油残渣がパーム油スラッジを含む、請求項49に記載の動物用リター。
【請求項51】
前記パーム油残渣がパーム圧搾繊維を含む、請求項49に記載の動物用リター。
【請求項52】
前記パーム油残渣が、前記粒子の少なくとも30%が40メッシュスクリーンを通過するような粒径プロファイルを有する、請求項49に記載の動物用リター。
【請求項53】
前記凝集剤がタピオカ粉を含む、請求項48に記載の動物用リター。
【請求項54】
前記凝集剤がコーンスターチを含む、請求項48に記載の動物用リター。
【請求項55】
前記リターが、破砕されたペレットの形態である、請求項48に記載の動物用リター。

【公開番号】特開2013−66472(P2013−66472A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−248106(P2012−248106)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2009−514481(P2009−514481)の分割
【原出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(504195037)グレイン プロセシング コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】