説明

動的な位置ベース表記

【課題】小売店又は他のセールス環境において動的な表記を与えるシステム及び方法を提供する。
【解決手段】動的な表記装置(例えば、タブレットコンピュータ)は、例えば、その装置及び/又は製品の位置に基づいて製品に関連付けられ、製品に関する情報を対話式に顧客に提示することができる。この装置は、更新された製品情報を自動的にチェックし、そしてその更新された製品情報に基づいてその表示を変更することができる。複数の動的な表記装置の管理を店内で及び多数の店にわたって整合させることができ、そして動的な表記装置を組み込んだ双方向フロアマップ生成システムは、製品と動的な表記装置との間の関連付けを容易に変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、表記(signage)に係り、より詳細には、動的な位置ベース表記システム及び方法に係る。
【0002】
関連出願の相互参照:本願は、全ての目的で参考としてここに全開示が援用される米国仮特許出願第61/488,696号に対する35USC§119(e)のもとでの優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
小売店の顧客は、時々、購入を考えている製品について彼等が希望する情報を得ることが困難であると分かる。多くの場合に、店のディスプレイ内の表記は、幾つかの製品特徴しか示さず、それらは、特定の顧客にとって最も関心のある特徴ではない。これを回避するために、ある小売店は、限定されたサイズの看板に情報を詰め込むことを試み、読み難いものにしている。他の小売店は、顧客が読んだり手に取ったりすることを誘導するパンフレット又は他の印刷物を準備する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
更に、小売店は、常に、表記を最新の状態に保持しているのではない。例えば、セールが開始するときに、引き下げた価格が即座に全ての看板に掲示されるのではなく、又、セールが終了するときに、セール価格の看板が即座に取り去られるのではなく、又は「セール」看板の幾つかが偶然そのまま忘れられることもある。その結果、顧客は、製品の実際の価格に関して混乱を生じる。更に、製品が頻繁に更新される時期には、看板及び/又は印刷物に含まれた情報がすぐに時代遅れのものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、例えば、小売店又は他のセールス環境において動的な表記を与えるシステム及び方法に係る。動的な表記装置(例えば、タブレットコンピュータ)は、製品に関連付けられ、例えば、ユーザが種々の情報スクリーンを選択的に見ることができるようにするインターフェイスを設けることで、製品に関する情報を双方向で顧客へ提示できる。この装置は、更新された製品情報を自動的にチェックし、そしてその更新された製品情報に基づいてその表示を変更することができる。ある実施形態では、顧客は、この動的な表記装置を使用して、従業員からの支援を要求することもできるし、又は関連製品の購入の希望を示すこともできる。
【0006】
更に、ある実施形態は、複数の動的な表記装置の整合管理を与える。例えば、動的な表記装置は、その位置、例えば、企業体により所有又は管理されるチェーン店の中の特定の店舗内の特定の固定物の位置を参照することにより識別することができる。企業体により運営されるサーバーは、その位置を、その位置に展示される製品に関連付け、サーバーはその関連付けに基づき動的な表記装置に現在情報を配送することができる。例えば、関連製品の価格情報を更新することができる。製品情報の更新は、店内の又は複数の店舗にわたる複数の動的な表記装置にわたって整合することができる。更に、動的な表記装置に関連した位置に展示される製品が(例えば、製品のグレードアップ又は店内の製品展示の再配置のために)変更される場合には、新たな製品についての情報で装置を自動的に更新することができる。
【0007】
本発明の特徴及び効果を良く理解するために、添付図面を参照して以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】本発明の一実施形態による小売店内の動的な表記システムを示す。
【図1B】本発明の一実施形態による小売店内の動的な表記システムを示す。
【図2】本発明の一実施形態による動的な表記装置の簡単なブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による小売店ネットワークの簡単なブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による店内ネットワークを示す。
【図5】本発明の一実施形態による動的な表記装置を初期化するプロセスのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態による動的な表記装置の小売モードに入るプロセスのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態による動的な表記装置の位置に基づいて動的な表記装置を製品に関連付けるプロセスのフローチャートである。
【図8A】本発明の一実施形態による双方向フロアマップを示す。
【図8B】本発明の一実施形態による双方向フロアマップを示す。
【図9】本発明の一実施形態により動的な表記装置へ更新をプッシュアウトするプロセスのフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態による動的な表記装置に更新情報をプルするプロセスのフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態により製品情報の双方向提示に使用できるプロセスのフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態による製品ホームスクリーンを示す。
【図13】本発明の一実施形態による特徴情報スクリーンを示す。
【図14】本発明の一実施形態による製品比較ページを示す。
【図15】本発明の一実施形態によるキャリア情報スクリーンを示す。
【図16】本発明の一実施形態によるサポート情報ページを示す。
【図17】本発明の一実施形態による支援要求スクリーンを示す。
【図18】本発明の一実施形態により製品データを管理するためのハイアラーキー構造体を示す。
【図19】本発明の一実施形態により双方向フロアマップを構築するのに使用できるプロセスのフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態によりディスプレイ表面を定義するためのグラフィックユーザインターフェイス(GUI)を示す。
【図21】本発明の一実施形態によりフィクスチャを生成するためのGUIを示す。
【図22】本発明の一実施形態によりフィクスチャを使用してフロアマップを構成するためのGUIを示す。
【図23】本発明の一実施形態により店内フロアマップアプリケーションを使用して店舗レイアウトを更新するためのプロセスのフローチャートである。
【図24】本発明の一実施形態により実施されるフロアマップを見るためのユーザインターフェイスを示す。
【図25】本発明の一実施形態によりフロアマップのためのフィクスチャ細部を示すユーザインターフェイスの図である。
【図26】本発明の一実施形態によりフィクスチャ細部を示す別のユーザインターフェイスの図である。
【図27】本発明の一実施形態によりフィクスチャ細部を正面図で示すユーザインターフェイスの図である。
【図28】本発明の一実施形態により図27のユーザインターインターフェイスに示された製品グループをユーザがタップするときに現れるポップアップウインドウを示す。
【図29】本発明の一実施形態によりフロアマップの要素に関連付けられる注釈を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態は、例えば、小売店又は他のセールス環境において動的な表記を与えるシステム及び方法に係る。動的な表記装置(例えば、タブレットコンピュータ)は、製品に関連付けられ、例えば、ユーザが種々の情報スクリーンを選択的に見ることができるようにするインターフェイスを設けることで、製品に関する情報を双方向で顧客へ提示できる。この装置は、更新された製品情報を自動的にチェックし、そしてその更新された製品情報に基づいてその表示を変更することができる。ある実施形態では、顧客は、この動的な表記装置を使用して、従業員からの支援を要求することもできるし、又は関連製品の購入の希望を示すこともできる。
【0010】
ある実施形態は、更に、複数の動的な表記装置の整合管理を与える。例えば、動的な表記装置は、その位置、例えば、企業体により所有又は管理されるチェーン店の中の特定の店舗内の特定の固定物の位置を参照することにより識別することができる。企業体により運営されるサーバーは、その位置を、そこに展示される製品に関連付け、サーバーはその関連付けに基づき動的な表記装置に現在情報を配送することができる。例えば、関連製品の価格情報を更新することができる。製品情報の更新は、店内の又は複数の店舗にわたる複数の動的な表記装置にわたって整合することができる。更に、動的な表記装置に関連した位置に展示される製品が(例えば、製品のグレードアップ又は店内の製品展示の再配置のために)変更される場合には、新たな製品についての情報で装置を自動的に更新することができる。
【0011】
以下、動的な表記システム、動的な表記装置の使用例、及び動的な表記装置により提示される情報コンテンツを複数の店舗にわたって整合できるようにする集中型管理システムについて説明する。ここに述べる実施形態は、特定の製品(例えば、移動電話の特定のモデル)又は製品のカテゴリ(例えば、移動電話又は電子装置)を参照するが、ここに述べる動的な表記システムは、電子装置に限定されず、いかなる形式の製品に関連して使用することもできる。それに加えて、ここでの説明は、「顧客」、「従業員」等の語を使用して種々の人々を参照する。これらの語は、それに限定するものではなく、例えば、顧客は、情報を得るために動的な表記装置と対話する誰でもよく、又、従業員は、動的な表記装置が配備された店舗又は他の環境で働く誰でもよい(従業員、契約者、パートナー、所有者、ボタンティア等の実際の職名又は地位に関わらず)。更に、システムは、小売店を参照して説明するが、本発明はそれらに限定されず、動的な表記は、乗物の販売代理店、産業見本市、キオスク、フェア、巡回展示会、教育機関、食料品店、レストラン、博物館等を含めて、製品、品目、商品及び/又はサービスに関する情報が表示されるいかなる環境に使用することもできる。
【0012】
動的な表記システム
図1A−1Bは、本発明の一実施形態による小売店における動的な表記システムを示す。図1Aに示されているのは、製品102、104(この例では移動電話)が配置された展示面100である。この例の製品102及び104は、デモ機又はフロアサンプルであり、顧客は、製品102又は104と対話することができる。しかしながら、デモ機製品の存在は、要求されず、例えば、動的な表記システムは、インボックス製品のディスプレイ、展示品に触らないことを訪問者が告げられる博物館の展示会等に配備することができる。製品102及び104は、同じ製品でも異なる製品でもよい。図1Bは、製品102及びそれに関連した動的な表記装置の別の図である。
【0013】
各製品102、104に隣接して、動的な表記装置106、108が存在する。この例では、動的な表記装置106及び108は、以下に一例を述べる動的な表記アプリケーションプログラムを実行するタブレットコンピュータを使用して実施される。(ある例では、販売される製品がタブレットコンピュータであり、そしてそのタブレットコンピュータ製品に関する情報を提供する動的な表記装置として第2のタブレットコンピュータを設けることができる。)動的な表記装置106、108は、例えば、それら動的な表記装置106、108への電源及び/又はデータ接続も果たす傾斜したアクリルブロック110、112により、展示面100に一時的又は永久的に固定される。この実施形態では、動的な表記装置106、108は、使用中展示面100に位置保持され、顧客がそれらを持ち上げることはしない。
【0014】
ここに示す実施形態では、動的な表記装置106、108は、タッチスクリーンインターフェイスをなす。種々の情報項目がスクリーンに表示され、顧客は、スクリーンの種々のエリアにタッチして、付加的な情報を得ることができ、その例について以下に述べる。従って、動的な表記装置106、108は、双方向の顧客経験を与え、顧客は、希望の情報に素早く容易にアクセスすることができる。更に、動的な表記装置106、108は、(ワイヤード及び/又はワイヤレス接続を使用して)ネットワークに接続され、ネットワークを経て更新された製品情報を得ることができる。従って、顧客に与えられる情報は、現在状態を保持できる。更に、以下に述べるように、ある実施形態では、異なる装置により提示される情報が常に一貫したものとなるように多数の動的な表記装置にわたって実質的に同時に更新が生じるように整合することができる。
【0015】
製品及びそれに関連した動的な表記装置は、望ましい方法で配置できると共に、各表記装置を製品に明確に関連付けることを含む多数の事柄に関与することが理解されよう。特定の配置は、販売される製品、表記装置のサイズ及び形状、店舗設計者の美的判断を含む種々の事柄に依存する。ある例では、複数の同様のデモ機製品のための単一の動的な表記装置を設けることができる。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態による動的な表記装置200(例えば、図1A−1Bの動的な表記装置106を実施する)の簡単なブロック図である。この動的な表記装置200は、プロセッサ202、タッチスクリーン204、記憶装置206、ネットワークインターフェイス208、及びグローバルポジショニングシステム(GPS)モジュール214を備えている。
【0017】
1つ以上の集積回路として実施できるプロセッサ202(例えば、1つ以上のシングルコア又はマルチコアマイクロプロセッサ又はマルチコントローラであって、その例は良く知られている)は、動的な表記装置200の動作を制御することができる。種々の実施形態において、プロセッサ202は、プログラムコードに応答して種々のプログラムを実行することができ、そして複数の同時実行プログラム又はプロセスを維持することができる。所与の時間に、実行されるべきプログラムコードの幾つか又は全部がプロセッサ202及び/又は記憶媒体、例えば、記憶装置206に常駐される。適当なプログラミングにより、プロセッサ202は、動的な表記装置200のための種々の機能を果たすことができ、それらの例は、以下で述べる。
【0018】
タッチスクリーン204は、物理的な接触を検出し、そしてそのような接触に応答して電気信号を発生する透明なオーバーレイを伴うディスプレイ装置(例えば、LCDベースのディスプレイスクリーン)を含む。このオーバーレイは、接触されたスクリーンの特定エリアを決定できるようにセグメント化できる。従来の容量性又は抵抗性タッチスクリーン技術を使用することができる。ある実施形態では、タッチスクリーン204に加えて、又はそれに代わって、ユーザからの入力を受け取りそしてユーザへ出力を提示することのできる他のユーザインターフェイスを設けることができる。
【0019】
記憶装置206は、例えば、ディスク、フラッシュメモリ、或いは他の不揮発性記憶媒体又は媒体の組み合わせを使用して実施することができる。ある実施形態では、記憶装置206は、プロセッサ202により実行できるオペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを含むプログラム、並びにプログラムに関連したデータ、及び/又は他のデータを記憶することができる。ここに示す実施形態では、記憶装置206は、動的な表記装置(DSD)アプリケーションプログラム210、及びそれに関連した製品情報212を記憶する。DSDアプリケーションプログラム210は、プロセッサ202により実行されたときに、動的な表記装置200が製品情報212を更新しそして製品情報212の項目を提示するようにさせるコードを含み、そのような動作の例を以下に説明する。
【0020】
ネットワークインターフェイス208は、動的な表記装置200のためのデータ通信能力を与えることができる。ある実施形態では、ネットワークインターフェイス208は、ワイヤレスボイス及び/又はデータネットワーク、例えば、Wi−Fiネットワーク(IEEE802.11ファミリー規格)、ブルーツースネットワーク、セルラーデータネットワーク(例えば、EDGE、3G、4G等)、又はその組み合わせにアクセスするための高周波(RF)トランシーバコンポーネントを含むことができる。ある実施形態では、ネットワークインターフェイス218は、ワイヤレスインターフェイスに加えて又はそれに代わってワイヤードネットワーク接続性(例えば、イーサネット(登録商標))を与えることができる。ネットワークインターフェイス208は、ハードウェア(例えば、アンテナ、変調器/復調器、エンコーダ/デコーダ、並びに他のアナログ及び/又はデジタル信号処理回路)及びソフトウェアコンポーネントの組み合わせを使用して実施することができる。以下に述べるように、ある実施形態では、ネットワークインターフェイス218は、動的な表記装置200が、ローカル(例えば、店内)ネットワーク、及び/又はインターネット等を経て接続された複数の店舗を取り巻く大きなネットワークと通信できるようにする。ある実施形態では、例えば、インターネットを経てセキュアな通信をサポートするバーチャルプライベートネットワーク(VPN)又は他の技術を使用して、大きな店舗間ネットワークを実施することができる。
【0021】
GPSモジュール214は、地球軌道を回るグローバルポジショニングシステム衛星からの信号を受信し、そして衛星から受信した信号に基づき位置(例えば、緯度及び経度)を決定するように構成される。従来の技術を使用することができる。ある実施形態では、GPSモジュール214は、動的な表記装置200のための位置及び/又は関連製品を決定するのに使用される。
【0022】
動的な表記装置200は、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかであろう。ある実施形態では、動的な表記装置200は、タブレットコンピュータのような消費者向け電子装置に適当なソフトウェアをインストールすることにより実施できる。他の実施形態では、動的な表記装置200は、専用装置である。
【0023】
ここに述べるシステム構成及びコンポーネントは、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかであろう。例えば、ある実施形態では、GPSモジュール214を含む必要がない。更に、動的な表記装置200は、特定のブロックを参照して説明するが、これらのブロックは、説明の便宜上定義されたもので、コンポーネントパーツの特定の物理的配置を意味するものではないことを理解されたい。更に、これらのブロックは、物理的に個別のコンポーネントに対応する必要はない。又、これらブロックは、例えば、プロセッサをプログラミングするか又は適当な制御回路を設けることにより種々の動作を遂行するように構成され、そして種々のブロックは、初期構成がどのように得られたかに基づいて再構成できてもよいし、できなくてもよい。本発明の実施形態は、回路及びソフトウェアの任意の組み合わせを使用して実施される電子装置を含む種々の装置において実現することができる。
【0024】
動的な表記装置200は、製品情報を得そして更新するためにネットワークを経て他の装置と通信することができる。図3は、本発明の一実施形態による小売店ネットワーク300の簡単なブロック図である。小売店ネットワーク300は、店内の種々の動的な表記装置及び種々の店内の動的な表記装置に送られる情報を整合するのに使用できるものである。
【0025】
小売店ネットワーク300は、フロアマップデータ記憶装置(DB)304及びマスター製品データ記憶装置306を管理する中央小売店サーバー302を備えている。フロアマップデータ記憶装置304は、小売店ネットワーク300内の各店舗の現在及び計画された将来のレイアウトに関する情報を、例えば、以下に述べる双方向フロアマップの形態で与えることができる。マスター製品データ記憶装置306は、小売店ネットワーク300内の店舗で販売される各製品に関する情報を与えることができる。この情報は、製品に関する任意の形式の情報を含む。例えば、物理的な情報(例えば、製品の寸法、カラー、及び一般的な見掛け)、特徴データ(例えば、記憶容量、プロセッサ速度、ネットワーク接続)、マーケット情報(例えば、製品ブランド名、時価、セール価格)、関連製品(例えば、アクセサリ、同じ製造ラインの他の製品)に関する情報等が含まれる。又、この情報は、製品の画像、使用中の製品からのスクリーンショット、使用される製品のビデオクリップ、製品の特徴を説明するオーディオクリップ等も含む。ある実施形態では、マスター製品データ記憶装置306は、ハイアラーキー的に編成することができ、それらの例を以下に述べる。
【0026】
中央小売店サーバー302は、ネットワーク308(例えば、インターネット)を経て、小売店ネットワーク300内の異なる店舗に配置されたサーバー310a、310bを含む多数の店内サーバーと通信することができる。(2つの店内サーバーが示されているが、いかなる数でもよく、ある実施形態では、店舗当たり1つの店内サーバーがある。)サーバー310bについて示したように、店内サーバーは、その店舗内に配置された1つ以上の動的な表記装置312a、312bと通信することができる。(この場合も、2つの装置が示されているが、店舗には、そのような装置が幾つあってもよい。)又、サーバー310bについて示すように、店内サーバーは、店舗特有(ローカル)情報を含むローカル情報記憶装置314を維持することもできる。店舗特有情報は、例えば、種々の製品の現在在庫レベル、従業員の誰が現在勤務中であるかの情報、その店で売り出される次のクラス又は他のイベントのスケジュール等を含むことができる。ある実施形態では、店舗特有の情報がローカルで管理されるか、中央小売店サーバー302を経て管理されるか、或いはその両方である。例えば、店内サーバー310bは、ローカル情報記憶装置314からの現在在庫レベルに関する情報を中央小売店サーバー302に通信し、該サーバーは、この情報を使用して、サーバー310bに関連した店舗に追加製品を輸送すべきかどうか、及び/又は追加製品を注文すべきかどうか決定することができる。
【0027】
小売店ネットワーク300は、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることは明らかである。小売店ネットワーク300は、必要に応じて、地域的ネットワークでもよいし、国内ネットワークでもよいし、世界的ネットワークでもよく、そして多数の店を含むことができる。ある実施形態では、ネットワークは、ハイアラーキー的であり、店舗のグループは、地域に編成され、地域は、管区に編成され、管区は、国家的エリアに編成され等々となり、小売店ネットワーク300に関連した動作は、ハイアラーキーの種々のレベルに委任される。更に、動的な表記装置が店内サーバー又は中央小売店サーバーと通信するものとして説明されるとき、そのような通信は、直接的又は間接的である。例えば、中央小売店サーバー300は、動的な表記装置312bに意図された情報を店内サーバー310bに通信することができ、そして店内サーバー310bは、動的な表記装置312bと通信して、情報を配送することができる。必要に応じて付加的な仲介者を導入することができ、そして「通信」は、送信者から受信者への通路を包含する。以下に述べるように、小売店ネットワーク300は、店舗にわたる及びある場合には店舗内の動的な表記装置の整合を容易にすることができる。しかしながら、ある実施形態では、動的な表記装置は、個々の店舗のレベルで制御及び整合することができ、そして小売店ネットワーク300又は実際には多店舗ネットワークは、要求されない。
【0028】
図4は、本発明の一実施形態による店内ネットワーク400を示す。この店内ネットワーク400は、小売店ネットワーク300の一部分又はスタンドアローンネットワークである。このネットワーク400は、ワイドエリアネットワーク(WAN)に接続できる店内サーバー402によって管理され、このサーバー402は、必要に応じて、より大きな小売店ネットワーク(例えば、図3の小売店ネットワーク300)と通信することができる。店内サーバー402は、ローカル情報記憶装置404を管理する。上述したように、ローカル情報記憶装置404は、店舗特有情報を含むことができる。ある実施形態では、ローカル情報記憶装置404は、製品情報を含むこともでき、店内ネットワーク404が大きな小売店ネットワークの一部分である場合には、そのネットワークから製品情報をダウンロードすることができる。他の実施形態では、製品情報は、製品製造者、卸売業者、販売代理店等から得ることができ、そしてローカル情報記憶装置404に記憶される。
【0029】
店内サーバー404は、ローカルエリアネットワーク(LAN)アクセスポイント406に接続され、これは、店内ネットワーク400における他の装置との通信を容易にする。これら他の装置は、動的な表記装置408a−c及び/又は従業員装置410a−cを含む。(この場合も、各形式の装置が幾つあってもよい。)動的な表記装置408a−cは、ここに述べる製品情報及び付加的な機能を与えることができ、そして所与の動的な表記装置408a−cからLANアクセスポイント406への接続は、必要に応じて、ワイヤードでもワイヤレスでもよい。
【0030】
従業員装置410a−cは、店の従業員が勤務中に持ち歩くか又は着用するハンドヘルド装置であり、そして装置410a−cは、例えば、在庫をチェックし、製品情報を得、顧客サービスの予約をスケジュールし、支払を処理し等を含む従業員の勤務に関連したソフトウェアで構成することができる。ある実施形態では、従業員装置410a−cは、動的な表記装置408a−cから顧客支援要求を受け取り、そしてその要求について従業員に警告することができ、その例を以下に述べる。従業員装置410a−cは、アクセスポイント406とワイヤレス通信するように構成され、従業員がネットワーク400と通信状態のまま店を自由に移動できるようにする。ある実施形態では、ワイヤード型の従業員装置も使用できる。
【0031】
ここに述べる種々のシステム及び装置は、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。動的な表記装置は、必要に応じて単一の店舗に又は複数の店舗にわたって配備され、そしてその配備内の異なる装置は、サイズ及び/又は能力が同じであるが、そうである必要はない。装置は、希望する規模のネットワークに接続することができ、そして装置の動作は、ネットワークにわたって整合することができる。動的な表記装置を動作し整合する実施例を以下に説明する。
【0032】
動的な表記装置の初期化及び更新
図5は、本発明の一実施形態により動的な表記装置(例えば、図1A−1Bの装置106)を初期化するためのプロセス500のフローチャートである。このプロセス500は、動的な表記装置と製品との間に関連性を確立し、そして製品情報を動的な表記装置に与えるのに使用できる。
【0033】
ブロック502において、動的な表記装置は、「小売」モードに入ることができる。ある実施形態では、小売モードに入ることは、装置のスタート時に自動的に行われる。小売モードに入ることは、店の従業員がDSDアプリケーションプログラムを起動することを含む。図6を参照して以下に述べるように、望まれないときに装置が小売モードに入るのを防止するために、アクセス制御手順を使用することができる。
【0034】
ブロック504において、動的な表記装置は、関連する製品を識別することができる。ある実施形態では、店の従業員は、製品識別子、例えば、SKU番号(在庫保持ユニット)、又は特定製品モデルに独特に関連した他の識別子を入力することができる。他の実施形態では、製品識別は、動的な表記装置の位置に基づくものであり、その一例を、図7を参照して以下に述べる。製品識別が位置に基づくものである実施形態では、動的な表記装置は、製品識別を常に受け取ったり又は記憶したりせずに動作することができ、以下に述べるように、サーバー(例えば、図4の店内サーバー402及び/又は図3の中央小売店サーバー302)は、動的な記憶装置の位置を製品識別子に関連付け(例えば、双方向フロアマップに基づいて)、そしてその関連付けを使用して、製品特有の情報を、位置に基づいて動的な表記装置に与えることができる。
【0035】
ブロック506において、動的な表記装置は、関連する製品に対する製品情報をダウンロードしそして記憶することができる。この情報は、例えば、マスター製品データ記憶装置306(図3)及び/又はローカル情報記憶装置314からダウンロードすることができる。ある実施形態では、この情報は、表示準備のできた画像(例えば、フルスクリーン画像)と、各画像をいつ表示すべきかに関するインストラクション(例えば、ユーザ入力を解釈しそしてユーザ入力に基づいて次の画像を選択するインストラクション)とを含む。それに加えて又はそれとは別に、この情報は、動的な表記装置により既に記憶された画像テンプレートに動的な表記装置が合体できる情報エレメント(例えば、価格、メモリサイズ等)を含む。
【0036】
ブロック508において、動的な表記装置は、製品に関連していてもいなくてもよいローカル(即ち、店特有)情報をダウンロードしそして記憶することができる。ローカル情報は、例えば、ローカル情報記憶装置314からダウンロードすることができる。これは、特定の店で売り出されるクラス又は製品デモンストレーションのスケジュール、セールス又はサービスコンサルタントと話をする約束が取れること、位置に基づく特殊な申し出等の情報を含む。
【0037】
ブロック510において、動的な表記装置は、製品関連情報の双方向表示を与えることができる。この双方向表示は、ブロック506及び/又は508で得た情報を含む。この点において、顧客は、動的な表記装置と対話して、製品情報等を得ることができる。双方向表示の例を、図11を参照して以下に述べる。
【0038】
ブロック512において、動的な表記装置は、製品情報を動的に更新することができる。ある実施形態では、更新は、例えば、図3の中央小売店サーバー302又は店内サーバー310bにより動的な表記装置へプッシュアウトされる。他の実施形態では、動的な表記装置は、中央小売店サーバー302及び/又は店内サーバー310bを周期的に(例えば、15分ごと、30分ごと、1時間ごと又は1日ごとに)ポーリングして、更新が得られるかどうか決定し、もしそうであれば、動的な表記装置に、更新された情報をダウンロードすることができる。更新の例を、図9及び10を参照して以下に述べる。
【0039】
プロセス500は、動的な表記装置がユーザに情報を与えそしてその情報を動的に更新するようにして不定に続けることができる。ある実施形態では、動的な表記装置がパワーダウンされるか又は従業員が動的な表記アプリケーションプログラムを終了するときに、プロセス500が終了となる。
【0040】
ある実施形態では、店の従業員に対する動的な表記装置のある機能へのアクセスを制約することが望まれる。例えば、顧客は、動的な表記アプリケーションを起動したり終了したり、或いは動的な表記装置と製品との間で関連性を変更したりできないことが望まれる。従って、ある実施形態では、顧客による無断動作を防止するためのセキュリティ手段が組み込まれる。
【0041】
図6は、セキュリティ手段を組み込んだ本発明の一実施形態により小売モードに入るためのプロセス600のフローチャートである。このプロセス600は、例えば、図5のプロセス500のブロック502において遂行される。
【0042】
ブロック602において、動的な表記装置は、そのタッチスクリーンインターフェイスを経て、小売モードに入ることに関連した特定のジェスチャー又はジェスチャーのシーケンスを検出する。例えば、このシーケンスは、1本の指でタップした後に、2本の指でタップし、次いで、3本の指でタップすることであり、他のジェスチャー又はジェスチャーのシーケンスを使用することもできる。ある実施形態では、ジェスチャーは、動的な表記装置が物理的なボタンを有する場合にはボタンを押すこと、及び/又は動的な表記装置の他のユーザ入力コントロールを動作することを含む。ある実施形態では、動的な表記装置の通常の顧客動作中にあまり使用されないジェスチャーが選択される。
【0043】
ある実施形態では、ジェスチャーそれ自体は、小売モードに入るだけで充分である。他の実施形態では、更なる検証が要求される。従って、ブロック604において、動的な表記装置は、小売モードに入らねばならないという確認を要求するメッセージを制御コンソールに送信する。制御コンソールは、動的な表記装置から離れたところに配置することができる。例えば、制御コンソールは、図4の店内サーバー402に接続されたユーザインターフェイス、又は1つ以上の従業員装置410a−cに設けることができる。ブロック606において、従業員は、制御コンソールと通信して、小売モードに入らねばならないことを確認し、ある実施形態では、制御コンソールは、従業員がパスコードを入力するよう促し、そして従業員は、そのように促されるのに応答して、パスコードをコンソールに入力することができる。ある実施形態では、従業員と制御コンソールとの相互作用は、顧客がパスコードを得るおそれが少ない位置で行うことができる。
【0044】
ブロック608において、動的な表記装置は、コンソールからパスコードの確認を受信することができる。(従業員が確認を怠ることを含む)エラーの場合には、コンソールが動的な表記装置にエラーを通知し、そしてプロセス600は、ブロック610の前に、退出する。ブロック610において、要求が確認されたと仮定すれば、動的な表記装置は、小売モードに入ることができる。
【0045】
プロセス600は、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。順次に述べるステップは、並列に実行されてもよく、ステップの順序は、変更されてもよく、そしてステップは、変更、結合、追加又は省略されてもよい。ある実施形態では、個別の制御コンソールと通信するのではなく、動的な表記装置は、確認スクリーンを表示することができ、そして従業員は、パスコード又は他の確認を確認スクリーンに入力することができる。
【0046】
ある実施形態では、動的な表記装置が小売モードにある間に、プロセス600と同様のプロセスを使用することができる。例えば、従業員が動的な表記装置を小売モードから切り換えることを望む(例えば、顧客のための情報をルックアップし、注文を入れ、等のために)場合に、従業員は、適当なジェスチャーを行い、そして動的な表記装置に、又は自分の従業員装置に表示されたコンソールにパスコードを入力することにより、アクションを確認することができる。別の例として、従業員は、動的な表記装置に対する設定の更新を希望することがあり(例えば、その位置又は製品関連性を変更し、表記装置ソフトウェアに対する更新をダウンロードし、等)、この場合も、それらの特徴への無断アクセスを防止するためにジェスチャー及び確認シーケンスを使用することができる。
【0047】
図5を参照して上述したように、動的な表記装置は、特定の製品に関連付けられ、その製品に関する情報を表示することができる。図7は、本発明の一実施形態による動的な表記装置の位置に基づいて動的な表記装置を製品に関連付けるプロセス700のフローチャートである。プロセス700は、動的な表記装置が図3の小売店ネットワーク300のような小売店ネットワークの一部分である実施形態においてプロセス500(図5)のブロック504及び506を実施するのに使用することができる。
【0048】
ブロック702において、動的な表記装置は、例えば、図6を参照して上述したジェスチャー及びパスコードシーケンスに応答して、DSDアプリケーション制御モードに入る。この制御モードは、従業員が、製品関連性及び/又は位置情報を含めて、動的な表記装置の種々の設定を変更できるようにする。
【0049】
ブロック704において、動的な表記装置は、その店舗(即ち、どの店舗にそれが置かれているか)識別する。例えば、上述したように(図2)、動的な表記装置は、GPS受信器が装備され、そしてその位置座標(緯度及び経度)を決定することができる。動的な表記装置が小売店ネットワーク300内の店舗の位置座標のリストにアクセスする実施形態では、装置は、その座標を店舗の1つに一致させる。GPSを使用して座標を確実に区別できるに充分なほど離れて店舗が位置していると仮定すれば、装置は、座標が装置の座標に最も近く一致するところの店舗に位置していると決定することができる。或いは又、動的な表記装置は、そのGPS座標をサーバーへ送信し、サーバーは、店舗を識別することができる。更に別の実施形態では、動的な表記装置は、特定店舗に特有の店内サーバーと通信することができ、そして店舗は、それ自身の位置に関する情報を有する店内サーバーにより識別される。
【0050】
次いで、動的な表記装置は、店内のその位置を決定することができる。ある実施形態では、ブロック706において、装置は、ブロック704において識別された店舗の双方向フロアマップを、例えば、小売店ネットワーク300を経て検索することができる。他の実施形態では、店内サーバーがそれに関連した店舗のフロアマップを有し、そのマップを動的な表記装置に単純に与えることができる。ブロック708では、動的な表記装置は、例えば、タッチスクリーンディスプレイを使用して、双方向フロアマップを従業員に提示することができる。双方向フロアマップは、ある実施形態では、店内のどこに各製品ディスプレイが置かれているか指示し、そしてそのような各位置に展示される製品を識別する。
【0051】
双方向フロアマップ(「プラノグラム」とも称される)の例が図8A−8Bに示されている。図8Aは、特定の店舗に対するマップ800を示す。このマップは、種々の製品が配置される表面であるディスプレイフィクスチャ801−806の位置を示す。又、このマップは、技術的なサポートエリア808のような店の他の部分も示す。
【0052】
図8Bは、マップ800からのフィクスチャ801を詳細に示す。図8Bに最も良く見られるように、マップ800は、ディスプレイフィクスチャに配置された特定の製品811−816と、動的な表記装置820−823の位置とを示す。
【0053】
再び、図7を参照すれば、ブロック710において、従業員は、双方向フロアマップ800における動的な表記装置の位置を指示することができる。例えば、ある実施形態では、図8Aのマップ800が最初に提示される。従業員は、適当なフィクスチャをズームインするか又はそれをタップして、図8Bに示す拡大図を得ることができる。次いで、従業員は、動的な表記装置の位置(例えば、位置820)をタップすることができる。
【0054】
ブロック712において、動的な表記装置は、ブロック710において受信された入力に基づく位置情報をサーバー(例えば、店内サーバー402又は中央小売店サーバー404)へ送信することができる。サーバーは、この情報を使用して、どの製品が動的な表記装置に現在関連付けされるか決定することができる。例えば、ある実施形態では、双方向フロアマップ800は、所与のフィクスチャに関連した各製品811−816を識別し且つ動的な表記位置820−823の各々を製品811−816の1つに関連付けるデータ(例えば、SKU番号)を含み、例えば、表記位置820を製品811に関連付けることができる。これに基づき、動的な表記装置が位置820にあることを従業員が指示する場合に、サーバーは、関連製品が製品811であることを決定することができる。別の実施形態では、動的な表記装置は、双方向フロアマップを解釈し、その関連製品のためのSKU番号又は他の識別子を決定して、その識別子をサーバーへ送信することができる。
【0055】
ブロック714において、動的な表記装置は、関連製品のための製品情報を受信することができる。例えば、関連製品が製品811である場合には、店内サーバー及び/又は中央小売店サーバーは、製品811のSKUを使用して、製品データ記憶装置から製品情報を検索し、そしてその情報を動的な表記装置に与えることができる。
【0056】
プロセス700は、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。順次に述べるステップは、並列に実行されてもよく、ステップの順序は、変更されてもよく、そしてステップは、変更、結合、追加又は省略されてもよい。GPS座標及び/又はマップ上の識別された位置のような位置情報は、動的な表記装置により解釈されるか、又は情報を解釈できるサーバーへ通信される。ある実施形態では、サーバー(1つ又は複数)は、位置情報に基づく動的な表記装置と対話し、そして動的な表記装置は、いつでも製品識別子を得る必要がなく、サーバーは、動的な表記装置の位置に基づく適当な製品情報と、位置を製品に関連付けるサーバーに得られる情報(例えば、フロアマップ)とを与えることができる。別の実施形態では、従業員は、位置情報に依存するのではなく、SKU番号又は他の製品識別子を動的な表記装置に直接入力することができる。
【0057】
別の実施形態では、店内の装置位置の決定は、自動化することができる。例えば、店には、既知の位置に置かれた低電力ワイヤレスセンサ(例えば、ブルーツースLEセンサ)のネットワークが配備され、ある実施形態では、センサは、動的な表記装置が配置される各位置にもとに置くことができる。動的な表記装置がセンサ信号を検出できる場合に、装置は、例えば、異なるセンサから受信した信号の強度を比較することにより、センサに対する店内の位置を決定することができる。装置は、そのセンサに対する位置を店内サーバー(又はオフサイトサーバー)へ通信することができ、該サーバーは、その情報を既知のセンサ位置と組み合わせて使用してマップ800上の装置位置を決定することができる。その位置に関連した製品情報は、マップ800から決定することができる。
【0058】
動的な表記装置は、製品情報を受信すると、顧客に対してその情報を表示し始めることができる。しかしながら、上述したように、製品情報を時々更新することが望まれる。種々の実施形態において、これは、サーバー(例えば、中央小売店サーバー302又は店内サーバー310b)に更新をプッシュし又はそこから更新をプルすることで行うことができる。更に、更新は、例えば、更新ごとに有効時間を与えることで、複数の動的な表記装置にわたって整合することができる。装置は、有効時間に先立って更新をダウンロードし、そして有効時間に到達したときに、更新された情報の表示を開始することができる。
【0059】
別のシナリオでは、ある実施形態において、製品は、動的な表記装置を必ずしも移動せずに店内に再配置される。上述したように、サーバーは、動的な表記装置に対する位置情報を維持し、そして装置の位置と、製品の位置を指示するマップとに基づき装置を製品に関連付けることができる。製品の再配置に関して、サーバーは、新たな配置を反映する更新されたマップが与えられ、そして異なる製品(又は同じ製品の更新されたモデル)に対する情報を、更新されたマップに基づき動的な表記装置に与えることができる。或いは又、製品が再配置されるときに、動的な表記装置は、新たな製品識別子を(サーバー又は従業員から)得ると共に、新たな識別子に関連した情報を得ることができる。
【0060】
従って、製品情報の更新は、動的な表記装置に関連した製品に関する情報を更新し、及び/又はどの製品が装置に関連するかを変更し、その結果、新たな製品に関する情報を与えるように動的な表記装置を更新することを含む。
【0061】
図9は、本発明の一実施形態による動的な表記装置へ更新をプッシュアウトするプロセス900のフローチャートである。プロセス900は、例えば、図3の小売店ネットワーク300において実施される。ブロック902において、更新された情報が中央小売店サーバー302へロードされる。ある実施形態では、更新された情報が特定の製品(又は製品のグループ)に関連付けられる。又、更新された情報は、「有効時間」、即ちその製品に関連した全ての動的な表記装置が更新された情報の表示を開始すべき日時の指示も含むことができる。更新された情報は、中央小売店サーバー302の許可されたユーザによりロードすることができる。
【0062】
ブロック903において、中央小売店サーバー302は、更新の性質を決定することができる。上述したように、更新は、既存の製品のための新たな情報(例えば、価格変更)及び/又は製品と位置との間の関連性の変化を含むことができる。
【0063】
ブロック904において、中央小売店サーバー302は、店内サーバー310a−bに更新を通知することができる。ある実施形態では、この通知は、更新された情報を含む。他の実施形態では、この通知は、更新が得られることを指示し、影響のある製品(又は製品のグループ)を識別し、そして有効時間を指示する。更新がある店舗にしか影響しない場合には、中央小売店サーバー302は、影響を受ける店舗の店内サーバーに選択的に通知することができる。
【0064】
ブロック906において、店内サーバー310bは、動的な表記装置312a及び/又は312bに更新を通知することができる。ある実施形態では、この通知は、更新された情報を含む。他の実施形態では、この通知は、更新が得られることを指示し、影響のある製品(又は製品のグループ)を識別し、そして有効時間を指示する。ある実施形態では、店内サーバー310は、情報を更新する必要がある動的な表記装置のみを選択的に識別する。影響のある動的な表記装置を識別するために、サーバー310bは、双方向フロアマップを使用することができ、そしてある実施形態では、更新は、特定製品に関する情報の変更に加えて又はそれとは別にフロアマップの変更を含み、動的な表記装置は、その関連する製品が変更されるか又は関連する製品に関する情報が変更される場合に更新が通知される。ある実施形態では、通知は、更新された情報を含む。
【0065】
ブロック908において、通知を受信する動的な表記装置312aは、更新された情報を検索することができる(ブロック906において情報が通知にまだ含まれていない場合)。ある実施形態において、新たな情報は、装置312aに既に記憶された情報にオーバーライトするものではなく、異なるエリアに記憶される。
【0066】
ブロック910において、動的な表記装置は、更新の有効時間に到達したときに更新された情報の表示を開始するように更新の実施をスケジュールすることができる。このスケジューリングは、更新の受信を、更新の表示からデカップルして、同じ店内で又は複数の店にわたり、複数の表記装置にわたる更新の同期を容易にする。
【0067】
図10は、本発明の一実施形態に基づき動的な表記装置によって更新情報をプルするプロセス1000のフローチャートである。このプロセス1000は、例えば、図3の小売店ネットワーク300に含まれる動的な表記装置312a(又は312b)において実施することができる。ブロック1002において、動的な表記装置312aは、サーバー(例えば、店内サーバー310b及び/又は中央小売店サーバー302)に問合せして、更新が得られるかどうか決定することができる。ある実施形態では、その問合せは、動的な表記装置312aが現在関連している製品のSKU番号又は他の識別子を含む。他の実施形態では、サーバーは、各動的な表記装置を製品に関連付ける情報を維持し、そして問合せは、動的な表記装置の識別子及び/又は動的な表記装置の現在位置(図7のプロセス700を使用して確立された)だけを含む。
【0068】
ブロック1004では、動的な表記装置は、更新された情報が得られるかどうか指示する応答を受信する。ある実施形態では、問合せを受信するサーバーは、表記装置に関連する製品に対して更新された情報が得られるかどうか決定する。というのは、製品情報が更新されるか、又は動的な表記装置に関連する製品が変更されるからである。プロセス900の場合と同様に、更新された情報は、例えば、サーバーの許可されたユーザにより、又はチェーンを登る別のサーバーにより、いつでもサーバーに与えることができる。ある実施形態では、その決定は、動的な表記装置の位置、及び双方向フロアマップから決定される現在又は新規な製品関連性に基づいて行うか、或いは動的な表記装置を製品に関連付ける他の情報に基づいて行うことができる。
【0069】
ブロック1006において、更新された情報が得られる場合に、動的な表記装置は、その更新された情報をダウンロードする。プロセス900と同様に、更新された情報は、更新に対する有効時間を含む。ブロック1008において、動的な表記装置は、更新の有効時間に到達したときに更新された情報の表示を開始するように更新の実施をスケジュールすることができる。プロセス900の場合と同様に、このスケジューリングは、更新の受信を、更新の表示からデカップルして、同じ店内で又は複数の店にわたり、複数の表記装置にわたる更新の同期を容易にする。
【0070】
ブロック1010において、更新がダウンロードされたかどうかに関わらず、動的な表記装置は、プロセス1000が終了する前に更新に対する次のチェックをスケジュールすることができる。装置は、規則的なインターバル、例えば、15分ごと、30分ごと、1時間ごと、毎日、又は他の望ましいインターバルで、更新をチェックすることができる。
【0071】
ここに述べる更新プロセスは、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかであろう。順次に述べるステップは、並列に実行されてもよく、ステップの順序は、変更されてもよく、そしてステップは、変更、結合、追加又は省略されてもよい。ある実施形態では、更新は、中央サーバーから店内サーバーへプッシュされ、次いで、店内サーバーからその影響を受ける動的な表記装置によりプルされ、プロセス900及び1000の特徴が合成される。他の実施形態では、店内サーバーは、中央サーバーから更新をプルし、次いで、それらの更新をその影響を受ける動的な表記装置へプッシュする。ネットワークが他のハイアラーキーレベル(地域、管区、国家等)を含む場合には、「プッシュ」及び「プル」オペレーションの組み合わせにより更新を任意のレベルで配布することができる。
【0072】
上述したように、更新は、直ちに効果を発揮する必要はない(が、発揮できる)。むしろ、更新は、後で効果を発揮するようにスケジュールすることができる。更新の配布は、影響を受ける全ての動的な表記装置が、有効時間に到達する前に更新された情報を得るための時間をもつに充分なほど有効時間の前に開始することができる。有効時間は、例えば、ローカル時間で6月1日の午前10時に効果を発揮するようにローカルで定義することもできるし、或いは、例えば、GMTで6月2日の正午に効果を発揮するようにグローバルに定義することができる。前者のケースでは、異なる時間ゾーンにある店舗は、有効時間に到達したかどうかに基づいて一貫性のない情報を表示し、後者のケースでは、世界中の店舗が更新された情報に実際上同時に切り換わる。
【0073】
ある実施形態では、有効時間は、店舗が閉じている間に生じるように選択される。これは、更新が効果を発揮する間に同じ店内の異なる装置が一貫性のない情報を短時間提示するおそれを減少するが、これは要求されない。例えば、小売店は、短い期間中に激安にすることを希望する(例えば、所定日の午後2時から4時まで、品目の価格を50%引きとする)。このケースでは、店内の全ての動的な表記装置が午後2時にセール価格の表示を開始しそして午後4時にセール前の価格に戻すように更新をスケジュールすることができる。
【0074】
顧客の経験
上述したように、動的な表記装置は、特定の製品に関連付けることができる(直接的に、例えば、製品識別子を経て、或いは間接的に、例えば、装置と位置との関連性、及びフロアマップに基づくサーバーの位置と製品との関連性を経て)。この関連性が確立されそして装置が製品情報(プッシュ又はプルされる)を得ると、顧客との対話を開始して、製品情報、及びある実施形態では付加的なサービス、を与えることができる。
【0075】
図11は、本発明の一実施形態により製品情報の双方向提示に使用できるプロセス1100のフローチャートである。このプロセス1100は、動的な表記装置、例えば、図1A−1Bの装置106において実施することができる。
【0076】
ブロック1100において、動的な表記装置は、そのディスプレイに製品ホームスクリーンを提示する。製品ホームスクリーンの一例が図12に示されている。製品ホームスクリーンは、製品名1200、及び製品の1つ以上の画像1202を含む。又、製品ホームスクリーンは、おそらくユーザに関心のある特徴を識別することもできる(例えば、1204−1210において)。ある実施形態では、顧客は、これらの特徴をタップして、更に多くを学習することができ、その例は、以下で説明する。又、製品ホームスクリーンは、価格情報1212も含み、ある実施形態では、顧客は、価格エリアをタップして、入手可能なモデル及び価格についてより多くの詳細を見ることができる。他のエリア1214は、ユーザが製品に関する法的な情報(放棄、保証等)を見ることができるようにする。この実施形態では、ホームスクリーンの下部には、ボタン1222−1230の行が設けられ、これらは、製品に関する他のスクリーンに現れてもよい。これらボタンの使用は、以下で説明する。
【0077】
再び、図11を参照すれば、ブロック1104において、プロセス1100は、ユーザ入力が受信されたかどうか決定する。もしそうでなければ、ブロック1106において、プロセス1100は、最後のユーザ入力以来の時間切れ期間が経過したかどうか決定することができる。ある実施形態では、ユーザ入力なしに、ある期間(例えば、5分)が経過した場合には、顧客が移動したと仮定し、そしてプロセス1100は、ブロック1102において製品ホームスクリーンを表示することに戻り、製品ディスプレイに到着する新たな顧客がおそらく製品ホームスクリーンで操作を開始するようにする。
【0078】
ユーザ入力を受信した場合には、ブロック1108において入力が処理される。タッチスクリーン装置の場合に、ユーザ入力は、スクリーンの特定エリアをタップすることを含み、ブロック1108は、タップされたエリアを識別し、そしてそのエリアに関連した望ましいアクションを決定することを含む。ある実施形態では、考えられるアクションは、情報(“info”)アクション、支援(“assist”)アクション、及び購入(“buy”)アクションを含む。
【0079】
情報アクションは、例えば、図12のホームスクリーンの特徴1204−1210又はボタン1222−1228の1つをユーザがタップすることで指示される。情報アクションが指示されたときには、プロセス1100は、例えば、タップされた特定のエリアを識別することにより、どんな情報が要求されたか決定し(ブロック1110)、要求された情報を表示し(ブロック1112)、次いで、ブロック1104へ戻り(ノードA)、更なるユーザ入力を待機する。
【0080】
例えば、図12のホームスクリーンを見る間に、顧客は、エリア1208をタップして、任意のカバーについてより多くを学習することができる。それに応答して、動的な表記装置は、図13のスクリーン1300を表示する。この例では、特徴情報がオーバーレイウインドウ1302に表示され、一方、ホームスクリーンが背景に現れる(暗くされる)。顧客は、1304において“x”アイコンをタップしてオーバーレイ1302を閉じ、ホームスクリーンに戻るか、又はボタン1306をタップして、カバーに関する付加的な情報を見ることができる。
【0081】
別の例として、情報アクションは、顧客をホームスクリーンから他の情報スクリーンへ切り換えることができる。図12を参照すれば、顧客は、「比較(Compare)」ボタン1224をタップして製品比較ページをプルアップすることができる。製品比較を示すことで、図14は、ラップトップコンピュータの製品比較ページ1400を示している。(このスクリーンは、典型的に、タブレットに関連した図12のホームスクリーンではなく、ラップトップコンピュータに関連したホームスクリーンから要求があったときに提示されることが理解される。)ページ1400は、種々のラップトップラインと、各々の能力及び価格に関するある基本的な情報とを示す。顧客は、スクリーン上の適当なエリアをタップして、特定のラインについてより多くを学習できるようにする。
【0082】
更に別の例として、図12のホームスクリーンから、顧客は、「キャリア(Carrier)」ボタン1226をタップして、関連製品に対して利用できるデータキャリア及びプランに関して学習できるようにする。図15は、各キャリアオプションを識別し且つ各々により提案されるプランに関する情報を与えるキャリア情報スクリーンを示している。(図示された例は、移動電話に対するものであり、ボイス及びデータを含む。)ある実施形態では、顧客は、このスクリーンをタップして、カバレージエリア及び他のオプションのようなキャリア特有情報を見ることができる。
【0083】
図12を再び参照すれば、顧客は、「サポート(Support)」ボタン1228をタップして、小売店又は製造者によって提供される製品サポートに関して学習することができる。図16は、サポート情報ページを示している。顧客は、このページと対話して、例えば、延長保証、店内サポート及びワークショップ等の更なる詳細を得ることができる。ある実施形態では、得られる情報は、顧客がいる特定の店舗に対する店舗特有情報、例えば、ワークショップのスケジュール、又は専門サポート要員との約束のスケジュールを決めるオプションを含む。
【0084】
以上の例は、動的な表記装置により与えることのできる情報を単に例示するものであり、情報は、これらの例に限定されず、ここに述べる技術を使用していかなる形式の製品関連情報も提示できることを理解されたい。情報は、テキスト、画像、ビデオ又はオーディオクリップ、合成スピーチ、又は他の技術、或いは情報を個人に伝達できる技術の組み合わせを使用して、提供することができる。更に、幾つかの例で示すように、動的な表記装置は、(SKU番号レベルで)1つの特定の製品に関する情報を与えることに限定されず、関連製品、例えば、同じ製品ファミリーの他の製品、或いは動的な表記装置に関連する製品に使用できるアクセサリ製品についての情報も提示することができる。
【0085】
再び、図11を参照すれば、ブロック1108において、ユーザ入力は、支援要求である。例えば、顧客は、図12のホームスクリーン又は別のスクリーンにおいて「スペシャリスト(Specialist)」ボタン1230をタップする。一実施形態では、ブロック1120において、プロセス1100は、顧客が支援を要求していることを確認する。例えば、図17に示すスクリーン1700が表示される。ここで、以前のスクリーンが現れ(暗くされ)、そしてオーバーレイ1702がポップアップして、顧客が支援を求めているかどうか尋ねる。顧客は、「イエス(Yes)」(ボタン1704)をタップして支援を得るか、又は「ノー(No Thanks)」(ボタン1706)をタップして以前のスクリーンに戻すことができる。
【0086】
再び、図11を参照すれば、顧客がブロック1120において要求を確認した場合には、ブロック1122において、動的な表記装置は、従業員に要求を通知することができる。例えば、図4の店内サーバー402は、顧客支援要求の中央キューを維持する。動的な表記装置408a(例えば)は、顧客支援要求が受け取られたサーバー402と通信する。このサーバー402は、例えば、その要求を発生した表記装置を識別する通知により、従業員装置410a−cへその情報を中継する。ある実施形態では、通知が全ての従業員装置へ送信され、又、他の実施形態では、サーバー402は、表記装置408aに現在関連する製品について知識があるとして識別された従業員に属する従業員装置へ通知を選択的に送信する。ある実施形態では、従業員は、例えば、顧客を支援するサーバー402と通信することにより、その要求に応答することができる。
【0087】
ある実施形態では、従業員装置410a−cは、支援を要求する顧客のリストを表示し、各要求は、顧客(又は動的な表記装置)の位置及び受け取った時間によって識別され、要求は、受け取られた順に提示されるか、或いは製品又は製品カテゴリによりグループ分けされる。従業員は、要求を選択し、そして応答することを指示し、応答した要求は、リストから除去される。これは、従業員が彼等の応答を整合させ、顧客が順番に支援を受ける保証を与えることができるようにする。
【0088】
サーバー402は、要求が受け取られたことを要求側の動的な表記装置408aに確認することができる。ある実施形態では、サーバー402は、応答する従業員の識別及び/又はおおよその待機時間のような付加的な情報を与えることができる。
【0089】
ブロック1124(図11)において、従業員に通知がなされると、動的な表記装置は、例えば、援助が途中である顧客を保証するために、その表示を更新することができる。ある実施形態では、装置は、援助を行う従業員を識別し(例えば、名前及び/又は写真で)、及び/又はおおよその待機時間を指示する。その後、プロセス1100は、ブロック1104に戻って(ノードA)、更なるユーザ入力を待機し、顧客は、従業員が到着するのを待ちながら、表記装置との対話を続けることができる。
【0090】
ある実施形態では、ユーザは、ブロック1108において、製品購入の希望を指示することができる。例えば、入手可能なモデル及び価格を示す価格スクリーンから、ユーザは、「今購入する(Buy it now)」ボタンをタップすることができる。この場合に、ブロック1130において、プロセス1100は、顧客が、カラー、ディスプレイサイズ、記憶容量等の種々の製品オプションを選択できるようにする「オプション」スクリーンを提示する。(選択オプションは、製品によって変化する。)ブロック1132において、顧客は、選択を行い、そしてオンスクリーンボタン(例えば、「確認(confirm)」ボタン)をタップして、準備ができたときを指示する。ブロック1134において、プロセス1100は、要求された製品の価格及び入手性を確認する。顧客の選択に基づいて計算された価格を表示することができ、店の在庫データを維持できるサーバー402と通信することにより入手性を確認することができる。顧客は、製品の在庫があることを確認でき、そして最終的確認のために価格が示される。
【0091】
ブロック1136において、動的な表記装置は、顧客が製品の購入を望んでいることを、例えば、サーバー402を経て従業員に通知することができ、この通知は、希望する製品を識別する特定のSKU番号又は他の情報を含み、そして顧客の現在位置(即ち、通知を行う動的な表記装置の付近)を指示することもできる。これは、従業員が顧客の位置へ行く前に(店の背後の保管エリアから)製品を取り出すことができるようにする。ブロック1138において、プロセス1100は、従業員が製品を持って来ることを指示するために動的な表記ディスプレイを更新し、顧客は、従業員との購入取引を完了することができる。
【0092】
或いは又、従業員が、店内のどこかにあるキャッシュレジスタへ製品を持って行き、そしてブロック1138において、ディスプレイが、顧客に、購入を完了するためにどこへ行けばよいか指示してもよい。
【0093】
プロセス1100は、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。順次に述べるステップは、並列に実行されてもよく、ステップの順序は、変更されてもよく、そしてステップは、変更、結合、追加又は省略されてもよい。サポートできる対話の形式は、図示してここに述べるものに限定されず、又、ここに述べる全ての対話がサポートされる必要はない。ある実施形態では、付加的な対話をサポートすることもでき、例えば、ユーザが製品の購入を選択する場合に、動的な表記装置は、セキュアなトランザクションモードに入って支払情報(例えば、クレジットカード情報)を受け容れ、顧客が製品の配送を待機しながら支払を行えるように構成される。ここに示す種々のスクリーンは、例示に過ぎず、提示できる情報の形式、量、フォーマット又は編成を制限するものではない。例えば、情報は、静止画像に限定されず、オーディオクリップ、ビデオクリップ、アニメーション、及び顧客に情報を通信するのに適した他のメディア又はフォーマットを含むこともできる。
【0094】
動的な表記装置によって顧客に提示される情報のいずれか又は全部を、上述した技術又は他の技術を使用して更新できることを理解されたい。ある実施形態では、更新は、顧客対話中に効果を発揮し、そして動的な表記装置は、顧客にそのような更新を警告するように構成される。
【0095】
製品情報の管理
上述したように、動的な表記装置は、それに関連した種々の製品に関する情報を得て表示することができる。ある実施形態では、製品情報は、マスター製品データ記憶装置(図3)に記憶され、そして特定の製品を販売する店舗にわたって配布される。
【0096】
任意の形式の製品情報を含ませることができる。例えば、製品又は製品コンポーネントの物理的寸法(例えば、スクリーンサイズ)、個人化オプション(例えば、カラー、彫刻)、製品重量、製品画像、技術的仕様、電力消費データ、サポートされるインターフェイス、製品と一緒に販売されるソフトウェア又はハードウェアコンポーネント、製品を使用するのに要求される付加的なソフトウェア又はハードウェアコンポーネント、関心のあるアクセサリ製品(例えば、ケース、カバー等)の識別子、価格情報等が含まれる。
【0097】
ある場合には、SKU番号又は他の独特の識別子で識別される各製品の情報を単に記憶するだけで充分である。しかしながら、販売される製品が関連製品のグループを含む場合には、製品情報をハイアラーキー構造で維持するのが、より効率的である。
【0098】
図18は、本発明の一実施形態により製品データを管理するためのハイアラーキー構造体1800を示す。ルートノード1802は、この構造体に表された全ての製品に関する情報を含む。次のレベル1804は、製品形式、例えば、アクセサリ、コンピュータ、電話、メディアプレーヤである。多数の製品形式を識別することができる。第3レベル1806は、所与の製品形式内の製品ファミリーを識別することができ、例えば、「コンピュータ」製品形式は、「ラップトップ」及び「デスクトップ」ファミリーを含むことができる。次のレベル1808は、サブファミリーであり、例えば、「ラップトップ」ファミリーは、「プロ(Pro)」、「標準」及び「超軽量」を含む。最も低い(リーフ)レベル1810は、SKU番号で識別される特定の製品であり、図示されたように、所与のサブファミリー内には多数の異なる製品がある。
【0099】
ハイアラーキー構造体1800において、属性及び値は、任意のレベルにおける製品に関連付けられ、そして低いレベルは、より高い(即ち、ルートに接近した)レベルからの値を継承する。例えば、全ての製品が同じ製造者である場合は、製造者名及び連絡先情報をルートノード1802に関連付けることができる。別の例として、全てのラップトップに同じ保証が適用され、従って、保証情報は、レベル1806においてラップトップノードに関連付けることができる。ある実施形態では、継承される属性は、低いレベルにおいてオーバーライドされる。例えば、標準及び超軽量サブファミリーにおける全てのラップトップモデルが同じ保証を有するが、プロのサブファミリーにおけるラップトップが異なる保証を有する場合には、ある保証をレベル1806においてラップトップノードに関連付け、そして異なる保証をレベル1808においてプロのノードに関連付けることができ、プロのラップトップ保証は、レベル1810において各プロのラップトップモデルに対するラップトップレベル保証をオーバーライドする。
【0100】
上述したように、動的な表記装置は、ハイアラーキー構造体1800のリーフノードに対応する特定の製品、例えば、特定のSKU番号に関連付けされる。製品情報がハイアラーキーを通して継承される場合には、レベル1802、1804、1806及び1808への更新が複数の製品に影響を及ぼす。従って、特定の動的な表記装置に対する更新が得られるかどうか決定するときには、より高いレベルにおける更新を考慮することができる。従って、例えば、特定の動的な表記装置が13インチのプロのラップトップモデル(SKU#1368)に関連付けされる場合には、「プロ(pro)」ノード、「ラップトップ」ノード、「コンピュータ」ノード、及びルートノードへの更新が全てそのモデルに適用され(より低いレベルにおいてオーバーライドされない限り)、そしてこれらレベルのいずれかにおける更新は、動的な表記装置への更新をトリガーする。1つの特定の例において、全てのラップトップが、ある期間中、10%オフのセールである場合には、全てのラップトップモデルに関連した全ての動的な表記装置がこれを反映するように更新され、店内及び複数の店舗にわたる表記装置にわたって更新を整合することができる。ラップトップレベルにおいて更新を適用することは、オペレータのエラーで特定のモデルが更新を得ないおそれを低減する。更に、上述したように表記装置の更新は自動的に行われるので、店の従業員は、表記の変更に時間を当てる必要はない。
【0101】
双方向フロアマップの管理
上述したように、ある実施形態では、動的な表記装置のための製品関連性は、例えば、図8A−8Bの双方向フロアマップを参照することにより、店内のその位置に基づいて決定される。双方向フロアマップの生成及び管理の例について以下に説明する。そのようなマップは、上述したように製品を動的な表記装置に関連付けるだけでなく、例えば、新規製品を陳列し、特殊な提案をプロモートし等のために店のレイアウト変更を設計及び実施するプロセスを簡単化し且つ整合するためにも使用される。
【0102】
図19は、本発明の一実施形態により双方向フロアマップを構築するのに使用できるプロセス1900のフローチャートである。このプロセス1900は、例えば、グラフィックユーザインターフェイスを与えるコンピュータシステムにおいて実施される。ある実施形態では、法人レベルの従業員は、このプロセス1900を使用して、国又は世界を横切る全ての法人小売店販路にわたって一貫した見掛け及び感覚を与える双方向フロアマップを生成することができる。他の実施形態では、プロセス1900は、例えば、単一の店舗又は小さな店舗グループに対して小さな規模で使用することができる。
【0103】
プロセス1900において、図8A−8Bのマップ800のような双方向フロアマップが小さなモジュラーユニットから構築される。マップ800は、例えば、種々のデモ製品811−816が各々配置された多数のフィクスチャ801−806を示す。フィクスチャ801−806には動的な表記装置820−823のような付加的な製品も配置されている。プロセス1900は、ユーザが展示面を定義し、そしてそこに製品及び他の要素を配置してフィクスチャを定義できるようにする。フィクスチャは、次いで、店のフロアプランに配置され、双方向フロアマップを生成する。
【0104】
より詳細には、ブロック1902において、ユーザは、展示面を定義する。ある実施形態では、展示面を定義することは、表面の寸法(例えば、高さ、巾、長さ)、カラー及び他の特性(例えば、電源コンセント、ケーブルパススルー等の数及び位置)を指定することを含む。ある実施形態では、展示面のライブラリを、会社の店舗全体を通して広範に使用されている種々の「標準」面と共にポピュレートすることができ、ブロック1902は、新たな表面を定義するのに加えて又はそれに代わってライブラリから表面をピックアップすることも含む。(ブロック1902で定義された新たな表面をライブラリに追加することもできる。)
【0105】
図20は、展示面を定義するためのグラフィックユーザインターフェイス(GUI)2000を示す。ウインドウ202は、ユーザが表面に名前を与え、そしてその寸法及び望ましい他の属性を指定できるようにする。ウインドウ2002の下には、前面図2004及び上面図2008が示されている。
【0106】
再び、図19を参照すれば、ブロック1904において、デモ製品、動的な表記装置及び他の要素が展示面に配置されて、「フィクスチャ(fixture)」を生成することができる。図21は、フィクスチャを生成するためのGUI 2100を示す。ブロック1902で選択された表面が前面図2102及び上面図2104で示されている。右側には、既存の製品のリスト2106があり、これは、SKU番号のレベルにある。各製品は、展示面上の希望の位置に「ドロップ」することのできるドラグ可能なアイコンである。ある実施形態では、種々の図における製品の現実的表現が図21に示すようにレンダリングされるように、アイコンが製品の寸法及び画像に関連付けられる。更に、フィクスチャに含まれる各製品インスタンスを製品のSKU番号に関連付け、そしてその関連性を、双方向フロアマップの生成及び配布全体にわたって維持して、動的な表記装置に関連した製品を(上述したように)マップ上のその位置に基づいてサーバーが決定できるようにする。更に、SKU番号は、以下に述べるように、双方向フロアマップに基づき店を設定するときに店の者にとって便利な基準をなすことができる。
【0107】
又、フィクスチャの生成は、動的な表記装置、例えば、装置2108を表面上に置いて、各動的な表記装置を表面上の製品の1つに関連付けることも含む。この関連付けは、例えば、表面上のどの製品に表記装置を関連付けねばならないかユーザが選択できるようにするクリック及びドラグオペレーション又は表記装置アイコンのためのプルダウンメニューにより確立することができる。ある実施形態では、バナー、スタティック看板、ポスター等の他の要素をフィクスチャに追加することもできる。
【0108】
ブロック1904においていかなる数のフィクスチャを生成することもでき、各フィクスチャは、名前が与えられ、そしてその名前のもとで記憶される。
【0109】
ブロック1906において、フィクスチャをフロアプラン上に配置して双方向フロアマップを生成することができる。一実施形態では、フロアプランのライブラリが維持され、各フロアプランが少なくとも1つの店に関連付けられる。ブロック1906において、フロアプランがライブラリから検索され、そしてブロック1904で定義されたフィクスチャをフロアプラン上に位置させて、フロアマップを生成することができる。図22は、フィクスチャライブラリが右側のリスト2200にありそして構築中のフロアマップがメインウインドウ2202にある一例を示す。ある実施形態では、フィクスチャがライブラリからフロアプランにドラグされ、そして必要に応じて、配置、回転、鏡像化、複写等がなされる。
【0110】
ブロック1908において、完成した双方向フロアマップが1つ以上の店舗に指定される。ある実施形態では、各店に、フロアプランのライブラリにある1つのフロアプランが関連付けられ、そしてブロック1908は、双方向フロアマップが構築されたところのフロアプランを識別し、それに関連する店舗を識別し、そして各店舗をフロアプランに関連付けることを含む。これは、同様のフロアプランをもつ店舗にわたってフロアマップを容易に再使用できるようにし、店舗にわたる顧客の経験の均一さを改善できるようにする。店が複数のレベルを有する状況では、各レベルが、それ自身のフロアプラン及びそれに関連したフロアプランを有する。
【0111】
ブロック1902−1908は、多数の店舗に対し多数のフロアプランを構成するように必要に応じて繰り返すことができる。ある実施形態では、ワークフローが必ずしも直線的でなく、例えば、フロアマップの構成中、ライブラリに存在しないフィクスチャが必要になることが現実にあり、ユーザは、フロアマッピングインターフェイスからフィクスチャ生成インターフェイスへ切り換えて新たなフィクスチャを生成し、次いで、フロアマッピングへ戻すことができる。同様に、ワークフロー中に新たな表面を定義することもできる。
【0112】
更に、双方向フロアマップは、デモ製品に関連したフィクスチャ以外の要素を含むことができる。そのような要素は、自立式看板、或いは店の窓又は壁、子供の遊び場、技術的サポートエリア、ワークショップスペース等に対するポスターや他の表示品目を含む。
【0113】
ある実施形態において、新たなフロアマップの発表を店舗にわたって整合することができる。例えば、ブロック1910において、新たなフロアマップの有効期日を確立することができ、そしてブロック1912において、その有効期日の前に、新たな双方向フロアマップを、その有効期日で新たなフロアマップを実施するインストラクションと共に各店に発表(配布)することができる。新たなフロアマップの配布は、そのフロアマップを実施するのに必要な新たなフィクスチャ及び/又は製品を注文して取得できるに充分なほど有効期日の前に行わねばならない。有効期日に到達すると、店の者が新たなフロアマップに適合するように店内の展示フィクスチャを再配置することができる。(これは、例えば、よる店が閉まった後であって有効期日の前に行うことができる。)この再配置は、動的な表記装置の幾つか又は全部をリロケートし、そして例えば、図7のプロセス700を使用して、そのリロケートされた各装置の位置情報を更新することを含む。特定の動的な表記装置が移動されない場合には、その位置情報を更新する必要がない。ある実施形態では、ブロック1914において、その実施が完了したときに店が中央管理システムに確認を返送することができる。
【0114】
ここに述べるフロアマップ生成プロセスは、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。順次に述べるステップは、並列に実行されてもよく、ステップの順序は、変更されてもよく、そしてステップは、変更、結合、追加又は省略されてもよい。ある実施形態では、フロアマップを使用して、レポート、例えば、製品、動的な表記装置、及びフロアマップを実施するのに必要な他の品目(ポスター、フィクスチャ等)の形式及び数を示すマニフェスト、を作成することができる。更に、新たなフロアマップを、特定の店の現在実施されているフロアマップと比較することにより、新たなフロアマップへと移行するコストを、例えば、移動すべきフィクスチャ及び/又は製品の数に一部分基づいて、推定することができる。
【0115】
ある実施形態では、店の従業員がフロアマップを見て相互作用できるようにするための店内フロアマップアプリケーションが設けられる。このアプリケーションは、例えば、店内の動的な表記装置及び/又は他のタブレット又はハンドヘルドコンピュータにおいて実行することができる。一実施形態では、従業員は、実施されるべき現在フロアマップ及び次のフロアマップを見ることができる。このアプリケーションは、2つを比較し、そしてどのフィクスチャが変更を必要とするかハイライト表示する。更に、このアプリケーションは、各フィクスチャへの変更がいつ完了するか従業員が確認できるようにし、これらの確認は、オフサイト管理部へ送信される。
【0116】
図23は、本発明の一実施形態により店内フロアマップアプリケーションを使用して店舗レイアウトを更新するためのプロセス2300のフローチャートである。ブロック2302において、アプリケーションは、実施されるべき新たなフロアマップを表示する。その一例が図24に示されている。フロアマップ2402に加えて、表示は、変更する必要のあるフィクスチャのリスト2404、及び変更されないフィクスチャのリスト2406を含むことができる。
【0117】
ブロック2304において、ユーザ(店の従業員)は、例えば、マップ又はリスト内のフィクスチャ識別子をタップすることにより、フィクスチャの1つを選択することができる。ブロック2306において、フィクスチャの細部が表示される。例えば、図25は、フィクスチャ2504に視覚的に関連したポップアップウインドウ2502の形態のフィクスチャ細部の1つの表示である。ウインドウ2502は、フィクスチャ2504に配置される製品をリストする。このリストは、例えば、左上で時計方向にスタートする位置により順序付けされる。
【0118】
図26は、フィクスチャ細部を示す別の表示である。ここでは、選択されたフィクスチャ2602の詳細図を示すためにマップがズームインされる。ある実施形態では、ユーザは、図27に示すように上面図から正面図(例えば、前面図)へ切り換えることができ、図を選択するために制御ボタン2702及びドロップダウンメニュー2704を設けることができる。ある実施形態では、ボタン2702及びメニュー2704により後面図及び側面図のような付加的な図も選択することができる。
【0119】
図26及び27の詳細図において、ユーザは、図示された製品又は製品グループをタップして付加的な情報を得る。一例として、図28は、ユーザが製品グループ2802をタップしたときに現れるポップアップウインドウ2804を示す。このウインドウ2804は、図示された製品に関する情報、例えば、グループの各製品のSKU番号を与える。
【0120】
再び図23を参照すれば、ブロック2308において、ユーザは、フロアマップに合致するようにフィクスチャを配置することができる。ブロック2310において、ユーザは、店内フロアマップアプリケーションに対して変更がなされたことを確認する。例えば、図25を再び参照すれば、ポップアップウインドウ2502は、確認ボタン2506を含む。ユーザは、このボタン2506にタッチして、変更を確認する。ある実施形態では、フィクスチャへの変更が確認されると、これがフィクスチャリストにおいて目に見えるように指示される。例えば、図26において、2604の“Fixture 4”の隣にチェックマークが現れ、フィクスチャ4への変更が完了したことを指示する。
【0121】
再び図23を参照すれば、ブロック2312において、ユーザは、アプリケーションと相互作用し続けて、他のフィクスチャへの変更を行い、フィクスチャごとに変更を確認する。全てのフィクスチャが変更されると、アプリケーションは、ブロック2314において、フロアマップが実施されたという確認を報告する。
【0122】
ある実施形態では、店内フロアマップアプリケーションの複数のインスタンスを、異なる装置において同時に実行することができる。装置は、互いに通信することができ(直接的に又は店内サーバーを経て)、そして1つの装置から受け取られた情報を、アプリケーションを実行している他の装置へプッシュアウトすることができる。従って、例えば、1人の従業員がフィクスチャの更新を完了とマークする場合に、他の従業員も、彼等の装置で指示を見ることができる。
【0123】
又、ここに述べる双方向フロアマップを動的な表記装置に与えて、それらの位置を識別し、それにより、サーバー(又は動的な表記装置それ自体)がそれに関連する製品を決定できるようにすることも理解されたい。従って、各店舗に配布される双方向フロアマップが、製品のSKU番号、動的な表記装置の位置、及びフロアマップの生成中に(例えば、前記プロセス1900中に)確立された表記装置と展示製品との間の関連性を含むのが有用である。
【0124】
又、双方向フロアマップアプリケーションは、他の情報及び機能を店の従業員に与えることもできる。例えば、図29に示すように、フロアマップに注釈を追加することもできる。ある実施形態では、注釈は、特定の製品又はフィクスチャに関連付けられる。注釈は、フロアマップの制作者が店の従業員に与えるために選択する情報又は特殊なインストラクションを含む。これは、例えば、インストールされる特定のソフトウェアの指示、デモ製品に与えられる設定等を含む。更に、ある実施形態では、従業員も注釈を付加することができ、これは、他店の従業員及び/又は会社の管理部も見ることができる。例えば、従業員は、特定のフィクスチャが多くの人々を引き付けるかどうか、顧客が所与のフィクスチャの周りにどれほど長く留まるか、通行の流れの問題、顧客により頻繁に訪ねられる特定の質問等について注釈を付ける。ある実施形態では、フロアマップ及び/又は製品情報は、種々の店の従業員からのフィードバックに基づいて変更することができる。
【0125】
ここに述べるフロアマップの制作及び配布プロセス、並びに図示された特定のフロアマップは、例示に過ぎず、変更や修正が考えられることが明らかである。順次に述べるステップは、並列に実行されてもよく、ステップの順序は、変更されてもよく、そしてステップは、変更、結合、追加又は省略されてもよい。マップは、ここに示す例より多くの情報又は少ない情報を与えてもよく、そしてマップ又はその要素は、店舗にわたって共有される必要はない。更に、マップは、表面に配置される製品からフィクスチャが構築されるハイアラーキー構造を有するものとして述べたが、更に複雑なハイアラーキーも考えられ、例えば、製品グループ(例えば、コンピュータ+スピーカ)を定義しそしてその製品グループをフィクスチャ制作の単位として使用することもできる。別の例として、限定空間関係(例えば、1行のテーブル)を有する多数のフィクスチャとしてフィクスチャグループを定義し、そしてフロアマップを構成する際の単位としてフィクスチャグループを使用することもできる。
【0126】
ある実施形態では、新たなフロアマップが実施されるときに展示面が移動されず、展示面に異なる製品が配置される間に動的な表記装置を展示面に取り付けたままにすることができる。動的な表記装置が位置に関連付けられる場合には、フロアマップによるその位置に関連した製品の変更をサーバーにより検出することができる。例えば、上述したように、従業員は、いつ製品が移動されたか確認し、そしてサーバーは、その確認を受信することができる。従って、サーバーは、動的な表記装置において製品情報の更新を開始することができる。他の実施形態では、フィクスチャが、ある位置から別の位置へ移動され、新たなフロアマップを実施することは、置かれた製品を変更せずにフィクスチャ全体を再配置することを含む。ある実施形態では、サーバーは、製品に変更がないことを決定する。他の実施形態では、従業員は、動的な表記装置の位置を、その装置が再配置されるときにいつでも更新することができる(例えば、図7のプロセス700を使用して)。製品の関連付けに変更がない場合には、サーバーは、同じ情報を再び与えるだけである。
【0127】
更に別の実施形態
上述したように、本発明のある実施形態は、動的な表記装置を製品に関連付けると共に、その関連製品に関する情報の双方向提示をユーザに与えるのに使用できる動的な表記装置及び方法を提供する。動的な表記装置は、関連製品についての更新情報を反映するように動的に更新され、そして製品と動的な表記装置との間の関連付けも動的に変更することができる。動的な表記装置は、サーバー(大きな小売店ネットワークの一部分である店内サーバー)と通信して、更新された製品情報を得ると共に、スケジュールされた有効時間にその更新された情報を表示するように切り換えることができる。このように、複数の動的な表記装置への更新を店内及び/又は複数の店にわたって整合させることができる。
【0128】
ある実施形態では、動的な表記装置と製品との間の関連付けは、動的な表記装置の位置に基づいて行われる。従って、動的な表記装置が最初に店内に配備されるか又は移動されたとき、従業員は、現在店舗レイアウトのマップと相互作用して装置の位置を指示し、そして装置は、この位置をサーバー(例えば、店内サーバー)へ送信する。サーバーは、特定の製品に関連した位置のマップを維持し、そしてそのマップを使用して、動的な表記装置がどんな製品情報を表示すべきか決定する。サーバーは、製品情報を与えそして適当に更新する。製品が再配置されたとき、新たなマップがサーバーに与えられ、そしてサーバーは、このマップを使用して、動的な表記装置と製品との関連付けを更新し、その結果、所与の装置に与えられる情報を変更することができる。従って、サーバーは、所与の動的な表記装置にどんな情報を提示すべきか、店内のその位置に基づいて決定することができる。
【0129】
本発明は、特定の実施形態について説明したが、当業者であれば、多数の変更が考えられることが明らかであろう。動的な表記装置の態様は、双方向フロアマップと共に又はそれがなくても実施することができ、そして双方向フロアマップは、特定の店に動的な表記が存在してもしなくても実施することができる。
【0130】
上述した実施形態では、動的な表記装置は、(マスター製品データ記憶装置及び/又はローカル情報記憶装置からの)製品情報を記憶し、そして情報に対する更新を時々受け取り又は検索する。そのような情報のローカル記憶は、ネットワークを経て情報を検索することに関連した遅延を回避するが、ある別の実施形態では、動的な表記装置は、ユーザと対話しながらネットワークを経て製品情報をリアルタイムで検索することができる。従って、動的な表記装置内の製品情報の記憶は、要求されない。
【0131】
上述した種々の実施形態において、動的な記憶装置は、更新についてチェックし、顧客支援要求を通知し等のときに、その位置情報又は製品識別子をサーバーに与える。他の実施形態では、サーバーは、動的な記憶装置のための装置識別子(例えば、MACアドレス)と、位置識別子又は製品識別子との間の関連性を維持する。従って、動的な記憶装置は、単にその装置識別子を送信し、そしてサーバーは、位置及び/又はその関連製品を特定のコンテクストにおいて適当に決定することができる。動的な記憶装置は、他の情報(例えば、位置又は製品識別子)を、その情報が変更される場合だけ送信すればよい。
【0132】
前記の説明は、販売される製品が電子装置である特定の実施形態を参照した。これは、一例に過ぎず、本発明の実施形態は、いかなる形式のセールス環境にも使用できることを理解されたい。例えば、動的な表記装置は、食料品店、デパート、給油所、レストラン(例えば、特定料理、スペシャル等の利用可能性を反映するように動的に更新するメニューとして)、トレードショー展示、及び関心のある製品や品目が顧客に提示される他の環境において使用することができる。「製品」とは、動的な表記装置に関連付けることのできる品目、商品又はサービスを含む。
【0133】
本発明の実施形態は、専用コンポーネント及び/又はプログラマブルプロセッサ及び/又は他のプログラマブル装置を組み合わせて使用して実現することができる。ここに述べる種々のプロセスは、同じプロセッサにおいて又は異なるプロセッサの任意の組み合わせにおいて実施することができる。従って、コンポーネントは、あるオペレーションを遂行するように構成されると説明されたが、そのような構成は、例えば、オペレーションを遂行するように電子回路を設計し、オペレーションを遂行するようにプログラマブル電子回路(マイクロプロセッサのような)をプログラミングし、或いはその組み合わせにより、達成することができる。プロセスは、これに限定されないがプロセス間通信のための従来の技術を含む種々の技術を使用して通信することができ、プロセスの異なる対は、異なる技術を使用することができ、或いはプロセスの同じ対は、異なる時間に異なる技術を使用することができる。更に、上述した実施形態は、特定のハードウェア及びソフトウェアコンポーネントを参照したが、当業者であれば、ハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントの異なる組み合わせを使用することもでき、且つハードウェアで実施されると説明された特定のオペレーションがソフトウェアで実施されてもよく、又、その逆のことも言えることが明らかであろう。
【0134】
本発明の種々の特徴を組み込んだコンピュータプログラムは、種々のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体においてエンコードされてもよく、適当な媒体は、磁気ディスク又はテープ、光学記憶媒体、例えば、コンパクトディスク(CD)又はDVD(デジタル多様性ディスク)、フラッシュメモリ等を含む。プログラムコードでエンコードされたコンピュータ読み取り可能な媒体が適合可能な電子装置と共にパッケージされてもよく、又はプログラムコードが(例えば、インターネットダウンロードにより)電子装置とは個別に与えられてもよい。
【0135】
従って、本発明は、特定の実施形態について説明されたが、特許請求の範囲内に包含される全ての変更や等価物を網羅することが明らかである。
【符号の説明】
【0136】
100:展示面
102、104:製品
106、108:動的な表記装置
110、112:アクリルブロック
200:動的な表記装置
202:プロセッサ
204:タッチスクリーン
206:記憶装置
208:ネットワークインターフェイス
210:動的な表記装置(DSD)アプリケーションプログラム
212:関連製品情報
214:グローバルポジショニングシステム(GPS)モジュール
300:小売店ネットワーク
302:中央小売店サーバー
304:フロアマップデータ記憶装置
306:マスター製品データ記憶装置
310a、310b:サーバー
400:店内ネットワーク
402:店内サーバー
404:ローカル情報記憶装置
406:ローカルエリアネットワーク(LAN)アクセスポイント
408a−c:動的な表記装置
410a−c:従業員装置
800:マップ
801−806:フィクスチャ
811−816:製品
820−823:動的な表記装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品に関する情報を与える方法であって、
関連製品についての製品情報を動的な表記(signage)装置によりサーバーから得る処理と、
顧客のために前記製品情報の第1スクリーンを前記動的な表記装置により表示する処理と、
前記第1スクリーンに応答して顧客からの入力を前記動的な表記装置により受信する処理と、
前記受信した入力に基づいて前記表示されたスクリーンを前記動的な表記装置により変更する処理と、
前記更新された製品情報を前記動的な表記装置により前記サーバーから動的に得る処理と、
を含む方法。
【請求項2】
前記動的な表記装置の位置を識別する位置情報を前記動的な表記装置により前記サーバーへ通信する処理を更に含み、前記サーバーは、前記位置情報に少なくとも一部分基づいて関連製品を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動的な表記装置が配置された環境の双方向フロアマップを前記動的な表記装置により従業員に提示する処理であって、双方向フロアマップは、その上の位置に関連した製品識別子を含む当該処理と、
前記環境内の前記動的な表記装置の位置に対応する前記双方向フロアマップ上の位置を指示する従業員からの入力を前記動的な表記装置により受信する処理と、
前記双方向フロアマップ及び前記受信した入力に基づいて関連製品の識別子を決定する処理と、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
製品情報を得る前記処理は、
前記動的な表記装置が配置された環境の双方向フロアマップを前記動的な表記装置により従業員に提示する処理であって、双方向フロアマップは、その上の位置に関連した製品識別子を含む当該処理と、
前記環境内の前記動的な表記装置の位置に対応する前記双方向フロアマップ上の位置を指示する従業員からの入力を前記動的な表記装置により受信する処理と、
前記動的な表記装置により前記指示された位置を前記サーバーへ通信する処理であって、前記サーバーが前記指示された位置に関連する製品を識別し、
前記動的な表記装置により前記サーバーから前記製品情報を受信する処理と、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
製品情報を動的に更新する前記処理は、
更新された製品情報が得られるという通知を前記サーバーから受信すること、
前記サーバーから前記更新された製品情報を受信すること、
前記更新された製品情報に関連した有効時間を決定すること、
前記有効時間に達したときに前記更新された製品情報の表示を開始すること、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記更新された製品情報は、関連製品に関する変更された情報を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記動的な表記装置に関連した製品がその関連製品とは異なる新たな製品に置き換えられた場合には、前記更新された製品情報は、その新たな製品に関する情報を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
製品情報を動的に更新する前記処理は、
前記更新された製品情報が得られるかどうか決定するためにサーバーに問合せすること、
前記更新された製品情報が得られることを指示する前記サーバーからの応答を受信すること、
前記サーバーからの応答に基づいて、
前記更新された製品情報を前記サーバーから検索し、
前記更新された製品情報に関連した有効時間を決定し、
前記有効時間に達したときに前記更新された製品情報の表示を開始する、
ことを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記顧客からの入力は、関連製品の特徴に関連した付加的な情報の要求を指示し、そして表示されたスクリーンを変更する前記処理は、前記付加的な情報をオーバーレイにおいて提示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記顧客からの入力は、支援の要求を指示し、そして表示されたスクリーンを変更する前記処理は、従業員を呼び出すべきかどうか確認するための確認スクリーンを提示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
従業員を呼び出すべきであることを顧客が確認した場合には、前記動的な表記装置の位置を含むメッセージを1人以上の従業員に送信することを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
サーバーと通信するように構成されたネットワークインターフェイスと、
ユーザインターフェイスと、
記憶装置と、
前記ネットワークインターフェイス、ユーザインターフェイス、及び記憶装置に結合されたプロセッサであって、
前記サーバーから関連製品の製品情報を取得し、
前記製品情報を前記記憶装置に記憶し、
前記ユーザインターフェイスを経て受信された顧客からの入力に少なくとも一部分基づいて、前記ユーザインターフェイスを経て情報を顧客へ提示し、
前記サーバーから更新された製品情報を動的に得て、前記記憶された製品情報を更新するように構成された前記プロセッサと、
を備えた動的な表記装置。
【請求項13】
前記ユーザインターフェイスは、タッチスクリーンを含む、請求項12に記載の動的な表記装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、更に、前記製品情報を得ることが、前記動的な表記装置の位置を指示する位置情報を前記サーバーへ送信することを含むように構成され、前記サーバーはその位置情報を使用して関連製品を識別する、請求項12に記載の動的な表記装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、更に、
前記ユーザインターフェイスを経て従業員へ環境に対する双方向フロアマップを提示し、この双方向フロアマップは複数の動的な表記装置に対する位置情報を含み、
前記ユーザインターフェイスを介して、前記双方向フロアマップにおける前記動的な表記装置の位置を指示する入力を従業員から受信する、
ことにより前記位置情報を決定するように構成された、請求項14に記載の動的な表記装置。
【請求項16】
グローバルポジショニングシステム(GPS)受信器を更に備え、前記プロセッサは、更に、前記位置情報が、前記GPS受信器により受信された信号に少なくとも一部分基づいて決定された座標を含むよう構成される、請求項14に記載の動的な表記装置。
【請求項17】
複数の動的な表記装置を管理する方法であって、
中央サーバーにより複数の製品の製品情報を製品データ記憶装置に記憶する処理と、
前記中央サーバーによりフロアマップをフロアマップデータ記憶装置に記憶する処理であって、そのフロアマップは、複数の製品の1つに各々関連した複数の位置を指示する当該処理と、
前記中央サーバーにより動的な表記装置から、その動的な表記装置の位置を指示する位置情報を受信する処理と、
前記中央サーバーにより前記動的な表記装置に対する関連製品を前記フロアマップに少なくとも一部分基づいて識別する処理と、
前記中央サーバーにより前記動的な表記装置へ、前記製品情報から前記関連製品の製品情報の少なくとも一部分を送信する処理と、
を含む方法。
【請求項18】
前記関連製品の製品情報に対する更新を受信する処理と、
更新された情報が得られるという通知を前記動的な表記装置へ送信する処理とを更に備えた請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記通知は前記動的な表記装置からの問合せに応答して送信される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記通知は更新された情報を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記フロアマップに対する更新を受信する処理であって、その更新は、複数の動的な表記装置の少なくとも1つと製品との間の関連付けを変更するものである当該処理と、
更新された情報が得られるという通知を前記動的な表記装置へ送信する処理とを更に含む請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記通知は前記動的な表記装置からの問合せに応答して送信される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記通知は更新された情報を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
複数の小売店を管理するための方法であって、
複数の店の各々に対する双方向フロアマップを中央サーバーにおいて発生する処理であって、その双方向フロアマップは、店に展示されるべき製品の配置を指定する当該処理と、
前記複数の店の各々に配置された店内サーバーへ前記中央サーバーにより前記双方向フロアマップを有効期日の前に通信する処理と、
前記中央サーバーにより前記店内サーバーへ前記双方向フロアマップに関連した有効期日を通信する処理と、
前記中央サーバーにより複数の店の各々における前記店内サーバーから前記有効期日の前に、前記双方向フロアマップがその店においてその有効期日に実施されるという確認を受信する処理と、
を含む方法。
【請求項25】
双方向フロアマップを発生する前記処理は、
展示面及びその展示面上での製品の配置を各々含む複数のフィクスチャを定義すること、
少なくとも1つの店に関連したフロアプランを選択すること、
前記フロアプラン上に複数のフィクスチャを配置して、店の双方向フロアマップを作成すること、
前記双方向フロアマップを店に自動的に関連付けること、
を含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記双方向フロアマップは、そこに指定された各製品に関連したメタデータを含み、当該メタデータは製品のSKU番号を含み、更に当該メタデータはユーザ要求に応答して表示可能である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
小売店に配置されたポータブルコンピューティング装置により中央サーバーから小売店のための双方向フロアマップを受信する処理であって、前記双方向フロアマップは、1つ以上の製品が配置された各フィクスチャの配置を指定し、
前記ポータブルコンピューティング装置により、前記受け取られた双方向フロアマップを表示する処理と、
ユーザ入力に応答して、前記ポータブルコンピューティング装置により、前記フィクスチャのうちの第1のフィクスチャに関する詳細情報を与える処理であって、その詳細情報は、その第1のフィクスチャに配置された1つ以上の製品のうちの少なくとも1つに対する製品識別子を含む当該処理と、
を含む方法。
【請求項28】
前記受信した双方向フロアマップを現在の双方向フロアマップと比較する処理と、
前記表示された双方向フロアマップにおいて前記現在の双方向フロアマップと前記受信した双方向フロアマップとの間で相違するフィクスチャをハイライト状態にする処理とを更に含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ハイライト状態にされたフィクスチャが前記受信した双方向フロアマップに合致するよう変更されたことを指示するユーザ入力を受信する処理と、
前記ハイライト状態にされたフィクスチャに対する更新が完了したことを指示するように前記ハイライト状態を変更する処理と、
を更に含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
全てのフィクスチャに対する更新が完了して、小売店がこれで前記受信した双方向フロアマップに合致するという通知を前記中央サーバーに送信する処理を更に含む、請求項29に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−252707(P2012−252707A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−128369(P2012−128369)
【出願日】平成24年5月18日(2012.5.18)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)