説明

包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法

【課題】包接水和物のゲスト分子を水溶液を準備、保守・管理等の作業を行うもの者がそのゲスト分子となる化合物の存在を簡便に検出又は推定する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき或いはその粘性の増加又は流動性の低下があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する技術に関する。
【0002】
なお、本発明において、次に掲げる用語は、別段の説明がなされる場合を除き、以下のとおり定義又は解釈されるものとする。
【0003】
(1)「包接水和物」には、準包接水和物が含まれる。「包接水和物」を「水和物」と略称する場合がある。
【0004】
(2)「水和物生成温度」とは、包接水和物のゲスト分子の水溶液を冷却したとき、当該包接水和物が生成するべき平衡温度をいう。当該平衡温度がゲスト分子の濃度などにより変動する場合であっても、これを「水和物生成温度」という。なお、簡便のため、「水和物生成温度」を「凝固点」という場合がある。
【背景技術】
【0005】
包接化合物、例えば包接化合物生成温度が0℃以上の包接化合物については、これを蓄熱材(熱輸送媒体を含む)、気体捕集材等に適用すべく研究開発が行われている(特許文献1乃至4)。
【0006】
包接化合物の用途に拘らず、これを準備するためには、まず原料溶液が必要になる。原料溶液を準備は、例えば、包接化合物のホスト分子とゲスト分子のそれぞれに対応する薬剤や原料物質を調達し、調合することにより行われる。予め用意しておいた高濃度の原料溶液を、使用現場に搬送し、その場で希釈することにより、目的とする濃度の原料溶液が準備される場合もある(特許文献5)。そして、かくして準備された原料溶液は、所定の場所(例えば、容器や槽)に少なくとも一時的に貯蔵され、保管又は管理される場合がある。そしてそのゲスト分子は、水溶液の形で容器に収容され、保管又は管理されることがある。
【特許文献1】特許3641362号公報
【特許文献2】特許3826176号公報
【特許文献3】特開2006−117485号公報
【特許文献4】特許3671214号公報
【特許文献5】特開2003−126676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、包接水和物を所定目的に使用するために、そのゲスト分子の水溶液を準備する作業者やそのゲスト分子の水溶液を保守・管理する作業者は、その水溶液が無色又は透明であるが故に、容器に収容する作業中に誤って溢出させてしまった事実や容器から水溶液の一部を漏洩させてしまった事実を容易に確認できないことがある。特定の場所に溢出又は漏洩した水溶液の後始末をしてもなお、液体でない状態でゲスト分子が残存している可能性がある場合も同様であり、作業者は、その残存量が少量であるが故に、水溶液が無色又は透明であることも手伝って肉眼では残存の事実を確認できないこともある。
【0008】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、包接水和物のゲスト分子を水溶液を準備、保守・管理等の作業を行うもの者がそのゲスト分子となる化合物の存在を簡便に検出又は推定する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための、本発明の第1の形態に係る方法は、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第2の形態に係る方法は、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体中に低温物質を配置させ、これにより少なくとも上記低温物質の周囲にある上記液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第3の形態に係る方法は、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき場所に水を供給することにより溜まる液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記場所に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第4の形態に係る方法は、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して粘性の増加又は流動性の低下があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
包接水和物のゲスト分子を溶質とする水溶液を冷却すると、水和物生成温度以下になった段階でその水溶液中に包接水和物が生成される。包接水和物は、透明の水溶液中において白色を呈し、故にその生成により水溶液は白濁又は不透明化する。水溶液が透明である場合には、包接水和物の生成により水溶液は変色又は不透明化する。また、生成した包接水和物が水溶液中に分散又は懸濁することにより水溶液の粘性が増加又は流動性が低下する。従って、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却することにより当該液体が冷却する前の液体と比較して白濁、変色又は不透明化していれば或いは、粘性が増加又は流動性が低下していれば、そこには当該化合物が存在すると検出又は推定することができる。
【0014】
白濁、変色又は不透明化或いは粘性の増加又は流動性の低下は、作業者、特に現場で作業を行う者が肉眼で認識できる現象である。それ故、本発明によれば、熟練者でなくても、簡便に、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を推定又は検出することができる。
【0015】
なお、包接水和物のゲスト分子を溶質とする水溶液の冷却の仕方としては、冷風を吹き付ける、氷のような低温物質と接触させる、(量にもよるが)冷水と混合する、ペルチエ素子の低温側と熱的に接触させる等々、種々の方法を選択することができる。
【0016】
また、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき場所は認められるものの、その場所が水溜りのような液体状態でないとき(例えば乾燥状態にあるとき)は、敢えて水を供給して水溜りを作ればよい。当該場所に当該化合物が現に存在する場合であっても、水を過剰に供給すると希釈化され、冷却しても冷却前の液体と比較して変色又は不透明化を少なくとも肉眼では確認し難くなる又は確認できなくなる。それ故、肉眼観察をもってより簡便に当該化合物の存在を検出又は推定しようと作業者が考える場合には、言うまでもなく、供給する水の量は極力少なくすべきである。
【0017】
しかして、本発明の第1の形態によれば、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定するので、熟練者でなくても、簡便にその作業を行うことができる。
【0018】
本発明の第2の形態によれば、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体中に低温物質を配置させ、これにより少なくとも当該低温物質の周囲にある当該液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定するので、熟練者でなくても、簡便にその作業を行うことができる。
【0019】
本発明の第3の形態によれば、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき場所に水を供給することにより溜まる液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記場所に上記化合物が存在していると検出又は推定するので、熟練者でなくても、簡便にその作業を行うことができる。
【0020】
本発明の題4の形態によれば、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して粘性の増加又は流動性の低下があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定するので、熟練者でなくても、簡便にその作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
<実施形態1>
包接水和物のゲスト分子となる化合物の水溶液の一例として、臭化テトラnブチルアンモニウム(TBAB)の約35重量%の水溶液(以下「「TBAB水溶液」という」を準備する。この水溶液を冷却することで包接水和物が生成する温度(水和物生成温度)は、概ね11〜12℃の間である。臭化テトラnブチルアンモニウムは、特に液体包接水和物のゲスト分子の典型例である。
【0023】
次に、上記のTBAB水溶液を、下地が黒色の合成樹脂板(黒色の紙の上に透明の合成樹脂板又はガラス板を載せたものでもよい)の上に故意に溢し、水溜りを作る。そして、その水溜りの中に氷塊を、滑らないようにして置く。氷塊と水溶液との境界付近を注意深く肉眼観察する。観察し易いように、氷塊と水溶液との境界付近に適当な方向から光を照らしてもよい。すると、時間の経過に伴い、当該境界付近のTBAB水溶液が水和物生成温度以下に冷却されることによりその中に包接水和物が生成され、冷却前の水溶液と比較すると、白色に変色又はその透明度が低下する現象や、生成した包接水和物がTBAB水溶液に分散又は懸濁して粘性が増加又は流動性が低下する現象を確認することができる。
【0024】
上記の現象に着目すれば、本発明に係る包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法を実現することができる。即ち、図1に示したフローチャートに従って、TBAB水溶液を例として説明すると、まず、TBABが存在する可能性がある水溶液を特定し、これを冷却し(P1)、その水溶液が冷却前の水溶液と比較して変色又は不透明化するか、或いは、その粘性が増加又は流動性が低下するかを観察する(P2)。当該水溶液中にTBABが存在していれば、水和物生成温度(11〜12℃程度)以下に冷却されることにより当該水溶液は変色又は不透明化する或いは、その粘性が増加又は流動性が低下するので、その現象をもって当該水溶液中のTBABの存在又はその可能性を検出する又は、当該水溶液中のTBABの存在又はその可能性を推定する(P3)。
【0025】
TBAB水溶液を冷却する方法は、作業者が任意に選定できる。先述のように、氷のような低温物質を水溶液中に配置させることにより水溶液を冷却するという手法は、簡便であり好ましい。ただし、氷は融解して水となり、水溶液の濃度、延いては水和物生成温度を変動させるおそれがある。それ故、簡便さを重視しないで済む状況においては、当該低温物質として、氷より保冷材の方が好適といえる。携帯性を重視するのならば、市販されている冷却液スプレー缶(冷却液を収容した缶であって、冷却液を缶外の対象物に向けて噴射させ、断熱膨張させることにより生じる低温のガスにより当該対象物を冷却することができるもの)を使用して冷却するのが好適である。
【0026】
しかして、実施形態1に係る方法によれば、熟練を要することなく簡便に、液体中における包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在又はその可能性を検出又は推定することができる。
【0027】
なお、本発明に係る上記の方法を適用する場合、包接水和物のゲスト分子となる化合物及びその濃度がある程度分かっているときは、水和物生成温度も概ね推定できるので、水溶液を冷却すべき温度を、その推定される水和物生成温度と同じ又はやや低めに設定すればよい。しかし、存在する可能性がある化合物やその濃度に関する情報が分かっていない場合には、水溶液を冷却すべき温度(Tx)の開始温度を、そのときの室温と同じ又はやや低めに設定したうえで、上記の方法を適用し、変色又は不透明化或いは粘性の増加又は流動性の低下が観察されるまで繰り返せばよく、それが観測できた段階で当該水溶液中の当該化合物の存在又はその可能性を検出又は推定することになる(当該水溶液この冷却温度を変更させながら上記の方法を適用する手法については、次に説明する実施形態2にも関係するので、実施形態2にて改めて後述する)。
【0028】
また、本発明に係る上記の方法を適用する対象となる液体が水溶液かどうか又は、包接水和物のホスト分子となる水分子が含まれているかどうかが不明な場合には、その方法を適用する前に、水分子の存在を確認する工程が必要になる。
【0029】
<実施形態2>
本発明に係る包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する別の方法を、図2に示したフローチャートに従って、TBABを溶質とする水溶液を、当該別の方法が適用される(即ち検査対象となる)液体の例として説明する。
【0030】
まず、TBABが存在する可能性がある液体を特定する(この液体が水溶液かどうか又は、包接水和物のホスト分子となる水分子が含まれているかどうかが不明な場合には、水分子の存在を確認する作業を済ませておく必要がある)。また、当該液体の冷却温度(Tx)を設定し制御することができる冷却手段及びその制御装置を用意しておく。
【0031】
その上で、まず、水和物生成温度を予想して、当該液体を冷却する温度(Tx)を設定する(Q1)。温度Txで当該液体を冷却し(Q2)、当該液体が冷却前の液体と比較して変色又は不透明化するか、或いは、その粘性が増加又は流動性が低下するかを観察する(Q3)。この段階(Q4)において、当該液体がTBABの水溶液であり、冷却温度Txが、その水溶液におけるTBABの濃度に対応した水和物生成温度(TBAB水溶液(例えばTBABが35重量%の水溶液)であれば、11〜12℃程度)以下であれば、当該液体は変色又は不透明化する或いは、その粘性が増加又は流動性が低下するので、その現象をもって当該水溶液中のTBABの存在又はその可能性を検出又は推定する(Q5)。しかし、冷却温度Txが水和物生成温度より高いのならば、当該液体の変色や不透明化或いは粘性の増加又は流動性の低下は起こらない。そこで、必要な場合には、制御装置により、Txを小刻みに低下させて、上記Q1〜Q4の工程を、Q5の工程に至るまで繰り返す。
【0032】
このような操作を行ってもQ5の段階に至らない場合には、大雑把ではあるが、当該液体中にはTBABは存在しないと推定することができ、広義にいえば、当該液体はTBABをゲスト分子とする包接水和物を生成する条件下にはないと推定することができる(Q6)。例えば、予想される水和物生成温度よりもTxが低いにも拘らず、当該液体の変色や不透明化或いは粘性の増加又は流動性の低下が起こらない場合には、かかる推定は可能である(なお、この場合、液体の粘性の増加又は流動性の低下は肉眼観察では難しい場合があるので、液体の変色や不透明化をもって推定する方が好ましい)。
【0033】
一方、Q5の工程に至った場合、そのときの冷却温度Txは、その液体の水和物生成温度に近いと考えられるので、水和物生成温度をTxと設定することにより、その液体におけるTBABの濃度を推定することができる。
【0034】
したがって、実施形態2に係る方法によれば、熟練を要することなく簡便に、液体中における包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在又はその可能性を検出又は推定することができるだけでなく、当該液体中の当該化合物の濃度を推定することができる。
【0035】
<実施形態3>
実施形態1及び2では、検出又は推定を行う対象物が、包接水和物のゲスト分子となる化合物が存在する可能性のある液体であることを条件としている。液体の状態では存在しない対象物に対し、実施形態1及び2に係る方法を適用するためには更に工夫が必要になる。即ち、液体以外の状態で包接水和物のゲスト分子となる化合物が存在する可能性のある場合には、それが存在する場所に水を供給し、溜まった液体を採取し、この採取した液体を、前出の包接水和物のゲスト分子となる化合物が存在する可能性のある液体として取り扱えば、実施形態1及び2のそれぞれに係る方法を適用して、熟練を要することなく簡便に、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在又はその可能性を検出又は推定することができ、また、当該液体中の当該化合物の濃度を推定することができる。
【0036】
なお、上記の場所に水を供給して液体を採取するということは、仮にその場所に包接水和物のゲスト分子となる化合物が存在していたとしても、水を過剰に供給すると希釈化され、その液体中における当該化合物の濃度は低いものとならざるを得ない。それ故、その濃度次第では、十分な精度又は確度をもって当該化合物の存在又はその可能性が検出又は推定すること、また、その濃度を推定することが難しくなる場合があるため、供給する水の量は極力少なくすべきである。
【0037】
以上の実施形態によれば、例えば、包接水和物のゲスト分子の水溶液を準備する場合やそのゲスト分子の水溶液を保守・管理する場合に、ゲスト分子となる化合物を容器から漏洩させた又は漏洩させた可能性のある場所のみならず、ゲスト分子の水溶液を漏洩させた後に水分が蒸発してゲスト分子となる化合物が残存した可能性のある場所において、熟練を要さず簡便に、包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在又はその可能性を検出又は推定することができる。本発明は、このように包接水和物のゲスト分子を水溶液を準備、保守・管理等の作業を行うもの者にとって有益であり、例えば、包接水和物のゲスト分子となる化合物の残存を作業現場で簡便に検出又は推定できるという点で特に有益である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態1に係る包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法の工程フローの説明図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法の工程フローの説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とする方法。
【請求項2】
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体中に低温物質を配置させ、これにより少なくとも上記低温物質の周囲にある上記液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とする方法。
【請求項3】
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき場所に水を供給することにより溜まる液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して変色又は不透明化があったとき、上記場所に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とする方法。
【請求項4】
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存在を検出又は推定する方法であって、
包接水和物のゲスト分子となる化合物の存否を確認すべき液体を冷却し、冷却する前の当該液体と比較して粘性の増加又は流動性の低下があったとき、上記液体中に上記化合物が存在していると検出又は推定することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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