説明

化粧品容器のハウジング及び動作制御システム

【課題】製品の1つ以上の個別の容器を有し且つこれらの容器をアクセス可能にする化粧品用装置を提供し、消費者に良好な実用性を提供する。
【解決手段】本発明の1つ以上の例は、ハウジング及び該ハウジング内に受容されるように構成されている1つ以上の容器を備えている。各容器は、前記ハウジングの内部に形成されている溝に係合するように構成された、外面上に形成されている突出部を備えており、これにより、前記容器が前記ハウジング内に取り付けられる際、前記容器の前記突出部が前記ハウジングの前記溝に挿入され、これにより、前記ハウジング内での前記少なくとも1つの容器の運動のガイドが促進される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品を中に格納する容器のハウジング及び運動制御システムに関する。一例によれば、このハウジングは、1つ以上の溝を有しており、この溝は、運動制御システムの一部を形成し、ハウジングに対する容器の相対運動を確保し誘導するのを助ける。
【背景技術】
【0002】
化粧品又はそれに類するもののための格納容器であって、多数の化粧品を保持する容器を有するものが知られている。例えば、特許文献1は、化粧品ケースであって、ペンシルを受容するための複数の開口部を片側に有している中空の容器内に、1つ以上の化粧用ペンシルを保持するものを開示している。ペンシルは、化粧品容器の収容空間に摺動可能に受容されている保持体によって保持されている。使用者が、使用のためにペンシルを取り出そうとする時には、弾性の突出部を凹部から開放するようにロックノブを操作し、すると、化粧用ペンシルの手で把持された部分が開口部から突出するよう、ばねが保持体を前方に向かって負荷する。
【0003】
しかし、上述の装置には、ペンシルの個々の運動を制御するための構成はない。この装置は、複数の化粧品の全てを保持及び開放するための摺動可能な容器を提供するにすぎない。したがって、従来技術の化粧品用装置は、個々の化粧品容器のハウジング内での運動を制御するガイドシステムのための特徴的構成を提供しない。
【0004】
特許文献2に記載のケースに類似の化粧品ケースは、口紅ケースホルダ及びこのケースホルダを受容する口紅包装ケースを備えている。包装ケースは、その中に収容されている口紅ケースの端部を見せるようにするための開口を備えている。しかし、この包装ケースの開口の直径は、口紅ケースの直径よりも小さい。したがって、口紅ケースを、開口を通して摺動させることはできない。したがって、このような装置は、包装ケース内外への口紅ケースの摺動運動を提供しない。さらに、包装ケースは、口紅ケースを単に保持するための実質的な広さの空間しか必要としない。
【特許文献1】米国特許第4562923号明細書
【特許文献2】米国特許第4858765号明細書
【発明の開示】
【0005】
本発明の1つの観点によれば、従来の化粧品用装置は、個々の化粧品容器のための十分とはいえない格納装置であること及び/又は扱いにくい若しくは外観が良くない化粧品容器のための格納装置であることを含む、1つ以上の欠点を有していることが認識されている。
【0006】
本発明は、化粧品容器のハウジング及び運動制御装置を備えている化粧品用装置に関する。一例によれば、この装置は、ハウジングと摺動可能に係合する複数の化粧品用装置を保持するのに適したハウジングを備えている。本発明は、製品の1つ以上の個別の容器を有し且つこれらの容器をアクセス可能にする化粧品用装置を提供し、消費者に良好な実用性を提供するものである。
【0007】
1つ以上の例によれば、本発明の装置は、使用者が容器を確実な方式でハウジングに対して相対的に摺動でき、且つ容器のハウジング内での運動に対する制御を提供できるようにするものである。
【0008】
本発明の一例によれば、これらの容器がハウジング内に配置されている時、消費者は、使用のために容器を押したり引いたりして露出させることができる。
【0009】
一例によれば、運動制御システムは、容器をハウジング内で摺動させる時に、望ましい抵抗を使用者に提供し、摺動の際並びに開いた又は閉じた位置で固定されている際にも、摺動させている容器が固定されているという確信を使用者に提供する。
【0010】
一例では、容器は突出部を備えていて、この突出部は、ハウジングに形成されている溝内に受容され、これにより、容器の、ハウジングに対して相対的な、確実で且つ制御された摺動が提供される。つまり、突出部及びこれに対応する溝は、突出部が溝の第1及び第2の端部から移動する際に、溝内で突出部によって発生する機械的な抵抗が実質的に一定であるように構成されている。このような構成により、溝内を摺動する突出部によって、容器がハウジング内で上下に摺動する際、使用者に確実で緩みのない感覚を提供することができる。
【0011】
別の例では、容器の完全に延ばされた位置で、溝が停止のための特徴的構造を備えており、これにより、突出部が固定され、容器がハウジングに対して相対的にさらに摺動運動してしまうことが防止される。
【0012】
本発明の実施形態は、例えば、使用者には少なくとも実質的に見えない溝を有する運動制御システムを備えていてよい。一例としては、突出部と溝との間の接触の領域が、ハウジングの内部分に形成されていてよい。したがって、運動制御システムの大部分は使用者から見え難くなっており、これにより、見た目に美しい化粧品容器が提供される。
【0013】
例えば、取外し可能な固定装置が、ハウジング内での容器の固定のために設けられており、これにより、使用者が望まない時に容器がハウジングから外れることが防止される。
【0014】
別の発展態様によれば、溝の幅を変えて、突出部と溝との接触の程度を増減させることができる。このように、突出部と溝との間で発生する抵抗によって、容器の摺動時に使用者に与える感覚が変化及び変更される。本発明の一例は、一組のバンプを備えており、このバンプは、それらの間に突出部が保持されるようごく近くに配置されており、完全に引き込まれた位置又は完全に延ばされた位置での容器の固定を助ける。このようにして、本発明の1つ以上の例では、容器がハウジング内で摺動するのに必要な力が制御される。
【0015】
本発明の別の例は、突出部が一組のバンプの間に固定されていることを知らせるための可聴のクリックを提供する。
【0016】
本発明の一例は、消費者が容器を開く又は閉じるためのトルクを加えた場合に、容器がハウジング内でねじれることを防止するための特徴的構造を提供する。
【0017】
本発明の1つ以上の実施形態によって、化粧品の容器の再充填又は交換、例えば口紅からマスカラへの交換が容易になることで、化粧品用装置の消費者カスタマイズが可能となる。このように、本発明による装置は、液体、軟質、半軟質又は硬質の製品の形態での化粧品又は皮膚科用製品の包装のために有利に使用することができる。
【0018】
明らかなように、本発明は、多数の有利な特徴的構造及び利益を提供することができる。本発明を実施する上では当然ながら、1つの実施形態が、ここに開示の実施形態の1つ以上の特徴的構造又は利点を含むように、しかしそれ以外は含まないように構成されていてよい。したがって、ここで論じている好ましい実施形態は、例として記載されているにすぎず、制限を意味するものとして構成されてはいない。この理由は、詳細には、開示されている例の各特徴的構造を含まない本発明を実施するように、実施形態を形成することができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、以下の説明を読み、添付の図面を参照することによってよりよく理解できるであろう。以下の説明及び図面は、本発明の非限定的な例としてのみ示される。
【0020】
以下においては、本発明の目下の好ましい実施形態の詳細について説明する。その例は、添付の図面に示されている。全図面を通じて可能な限り同じ参照番号を使用し、これにより、同一又は同様の部材が参照される。
【0021】
前述のように、コンパクトを使用する際、制御されていない摺動運動は、使用者に緩みがあり且つ不確実な(不安定な)感覚を与える。さらに、大きな空間を占有する運動制御装置は、望ましくない。
【0022】
したがって、コンパクト装置は、好ましくは、ハウジングによって保持された化粧品容器が確実に摺動運動し、完全に延ばされた位置で又は完全に引き込まれた位置で固定されるようにする運動制御装置を含む。さらに、運動制御装置は、通常の使用時には使用者には実質的に見えず、使用者に対して見た目に美しい装置を提供する。
【0023】
図1及び2は、本発明の一例による化粧品用装置を示す概略図である。この化粧品用装置のハウジング1は、複数の化粧品容器20を受容することができるほぼ長方形の装置であってよい。図面では、ハウジング1を、容器20が見える領域を形成するように内方にテーパーが付けられている(内方に行く程細くなっている)テーパー領域2を備えている外壁を有しているものとして示す。一例によれば、テーパー領域2は、ハウジング1の前面の両端部(エッジ)の最も幅狭の領域を形成しており、ハウジング1のほぼ中央領域に位置している。反対に、図3で最もよく示されているように、ハウジング1の前面及び背面によって形成されているハウジングの中央領域は、前面と背面との間が、ハウジング1の上部及び底部に近い比較的幅狭の領域と比較して、最も幅広となっている領域を形成している。
【0024】
したがって、設計、審美及び/又はその他を考慮に入れると、ハウジング1は、容器20が任意の程度使用者に見えるように設計されていてよい。容器20に目に見える面を設けることによって、使用者が容器20内の製品を特定し易くなり、また容器の摺動運動時に使用者が触れる容器20の領域が得られる。別の例では、ハウジング1は、容器20がハウジング1内に格納されている間は、容器20を少なくとも実質的に隠すように形成することができる。
【0025】
ハウジング1内を摺動可能な、任意の数の容器20を有することは、本発明の思想及び範囲内にある。例えば、ハウジング1には、3つの容器20が設けられていてよい。各容器20は、ガイドスロット36の助けによってハウジング1内で摺動し、ハウジング1内に形成されている運動制御装置10に係合することができるようになっていてよい。つまり、容器20は、以下に示す本発明の1つ以上の例において説明するように、運動制御装置10に沿ってハウジング1に対して相対的に摺動させることができる。
【0026】
さらに、図面に、容器20を、ほぼ円形の容器として示す。しかし、本発明の例は、三角形、楕円形、正方形、長方形等といった任意の所望の形状を有する容器を備えていてよい。さらに、本発明のハウジング及び/又は化粧品容器は、任意の公知の材料又は今後開発される材料、例えばプラスチック、金属又は金属化された表面からなっていてよく、容器を保持し且つ/又は使用者のための化粧品を収容することができる構造内に形成されていてよい。さらに、ハウジング1は、使用者が自分自身を見ることができ、それにより、化粧品を塗布する際に助けとなるような反射面を有するように形成されていてよい。さらには、容器20は、中に収容されている製品を特定するための特定マーカーを外面に有していてよく、例えば、容器20は、それぞれが互いに及び/又はハウジング1と異なる色を有していてよい。
【0027】
化粧品用装置が水平面上に置かれている場合、容器は、ハウジング1内を実質的に鉛直方向に上下方向に摺動する。言い換えれば、摺動中、ハウジング1に対する容器20の相対運動は鉛直方向となっている。
【0028】
本発明の好ましい実施形態によれば、装置は、有利には、液体、軟質、半軟質又は硬質製品の状態のリップ用製品、肌用製品又は別の種類のメークアップ、化粧若しくは皮膚科用製品を包装するために使用することができ、(これらの製品は、)容器20の中空の内側部分内に格納することができる。製品は、例えば液体、ゲル、クリーム、粉体であってよく、例えば固体若しくはケーキ状の、ペースト状の、半軟質の又は流動可能な製品であってよい。例えば、容器20は、アイライナー、アイシャドウ、まつげ用製品、マスカラ、ほお紅、口紅、リップグロス、リップペンシル及びこれらに類するものを収容することができる。このように、本発明の1つ以上の例によれば、使用者は、所望の製品を格納する容器20を選択することによって、どの化粧製品をハウジング1内で担持させるかに合わせてカスタマイズすることができる。本発明によって、化粧製品の容器を再充填する又は交換する、例えば口紅からマスカラへと交換することが容易となり、これにより、消費者は、ハウジング1によって保持されている製品をカスタマイズすることができるようになる。
【0029】
図3は、本発明の1つ以上の例による、容器20とハウジング1との間の確実な制御された摺動運動を可能にする運動制御装置10を含むハウジング1の側面図である。例えば、制御装置10は、ハウジング1の実質的な長手方向に形成されている溝12を備えていてよい。溝12は、容器20に形成されている突出部22を受容することができ、これは、図4に最もよく示されている。制御装置10の溝12は、同様のサイズ及び形状の突出部22を受容できるのであれば、任意の形状及びサイズを有していてよい。
【0030】
図3に示すように、運動制御装置10の様々な特徴的構造は、ハウジング1の境界内に収容されるよう十分に小さくなっている。このように、化粧品用装置は、小さく且つ使用し易くすることができ、それと同時に、設計上、審美上及び/又は使用者にとって望ましい別の検討すべき点も考慮がなされている。さらに、制御装置10は、ハウジング1内に挿入されるように構成することができ、もしくは製造時にハウジング1と一体的に形成することもできる。制御装置10は、ハウジング1によって保持される容器の数に応じて、個別の部材として形成することもできるし、又は1つの部材として形成することもできる。さらに、容器20と接触する制御装置10の部材は、容器20の形状及びサイズを相補する任意の形状又はサイズであってよい。
【0031】
例えば、ハウジング1は、ハウジング1の内部分に形成されている1つ以上の溝12を備えていてよい。ハウジング1によって保持されている各容器20は、溝12内で受容される突出部22を備えていてよい。つまり、容器20がハウジング1内に装填される時、容器20は、ハウジング1の底部領域を通ってハウジング1内へと装填され、ハウジング1の内部分へと摺動される。突出部22及びこれに対応する溝12は、係合するように構成されており、その場合、容器20がハウジング1内を運動する際、突出部22によって溝12内で発生する機械的な抵抗が発生するようになっている。例えば、容器20が、ハウジング1内で、延ばされた位置(図1で、ハウジング1の外側にある容器20)から引き込まれた位置(図1で、ハウジング1内にある容器20)へと摺動する時又はその反対の時、突出部22と溝12との間で発生する抵抗によって、使用者に対して、制御され且つ確実で緩みのない感覚を提供することができる。
【0032】
容器20をハウジング1内に挿入する際に突出部22を溝12内に挿入し易くするよう、溝12の基部として形成されたより幅広の部分18が設けられていてよい。例えば、図4に示す容器は、容器20の底部近くの外面上に形成された突出部22を備えている。したがって、容器20が、ハウジング1内にある時並びに完全に延ばされた位置、完全に引き込まれた位置、又はその間の任意の位置にある時、突出部22は溝12に係合可能である。つまり、容器20がハウジング1内に引き込まれた位置にある時、突出部22は、溝12の底部に又はその近くに位置することになる。容器20が延ばされた位置へと移動する時、突出部22は、溝12内を摺動し、溝12のもう一方の若しくは上方の端部又はその近くに行き着いて停止する。このように、容器20は、突出部22と溝12との間の係合によって提供される適切な抵抗の感覚を伴って、ハウジング1内を鉛直(垂直)方向に摺動する。突出部22は、容器20の外面上の任意の位置に形成可能である。
【0033】
例えば、溝12は、バンプ4間の領域内に、実質的に一定の幅を有するように形成されていてよい。溝12の幅は、突出部22の幅より少なくともわずかに小さな幅となるように形成されていてよい。したがって、使用者が容器20を溝12内で摺動させる際、突出部22と溝12との間に形成される機械的抵抗によって発生する抵抗が、使用者によって感じられる。溝の幅が実質的に一定であることによって、使用者によって感じられる抵抗は、実質的に同じに保たれる。さらに、溝12の幅が突出部22より小さいので、使用者がハウジング1内での容器20の摺動を停止させると、容器20が、重力等の力によってハウジング1に対して相対的に摺動し続けることはなく、容器20は、その現位置に留まることができる。この例によれば、溝12の幅が一定であることによって、容器20をハウジング1内で延ばしたり引き戻したりする際に、容器20の確実で且つ制御された摺動が得られ、確実で且つ緩みのない感覚が使用者に提供される。
【0034】
本発明の一例では、スリット14が溝12の両側に位置していてよい。図3に示すように、スリット14は、溝12に対して実質的に平行に配向されていて、トラック8を形成しており、このトラック8は、突出部22が溝12内を摺動する際に突出部22が接触する制御装置10の一部となっている。スリット14が設けられている位置によって、トラック8をフレキシブル(可撓性)にすることができる。つまり、スリット14を溝12の隣に設けることによって、突出部22を溝12内で摺動させる際に、トラック8を、溝12の長手方向に対して直交する方向に運動させ、曲げることができる。トラック8がフレキシブルであるので、様々な若しくは異なるサイズの突出部22を、溝12内に収容することができる。さらに、フレキシブルなトラック8は、運動制御装置10の様々な特徴的構造の製造上の交差を生み出し、これにより、サイズ及び形状をより大きな範囲で利用することができ、また一方で、容器20のハウジング1内での運動が一定の感覚をもたらすことを保証する。
【0035】
本発明の一例によれば、1つ以上の強化リブ7がスリット14内に形成され、構造上の補強を提供するようになっていてよい。例えば、ハウジング1内に取り付けられている、リップグロス又はマスカラのような、ねじ山が付けられた閉鎖部材を備えているいくつかの容器20は、通常、キャップ27を開く又は閉じる時には、キャップ27にトルクをかける必要がある。スリット14に強化リブ7を加えることによって、キャップ27を回転させて開く又は閉じる際に発生するトルクによって突出部22が溝12から逸脱することを防止できる。したがって、リブ7によって、突出部22が溝12から外れて摺動することを防ぐのに十分な構造上の補強を得ることができ、一方で、トラック8は、様々な容器20の設計上の考慮及び製造上の交差によって、異なるサイズの突出部22を収容するのに十分なフレキシビリティを有することもできる。
【0036】
本発明の別の例によれば、柔軟なトラック8は、容器20をハウジング1内に配置させた時に容器20と接触することができる1つ以上の隆起部分5を備えていてよい。この隆起部分5は、柔軟なトラック8上に配置されており、容器20がハウジング1を摺動する際に容器20に実質的に一定の圧力をかけることができる。一例では、容器20をハウジング1内で運動させる際、トラック8上に形成された隆起部分5は、例えばテーパー領域2の一領域で容器を保持するハウジング1の外端部の方向に、容器20を押す。本発明の別の例では、隆起部分5がガイドスロット36に設けられている場合には、容器ガイド突起26に一定の圧力をかけることもできる。このように、使用者が容器20をハウジング1内で摺動する際、容器20の外端部の、隆起部分5との一定の接触が維持される必要はなく、滑らかな制御された感覚が使用者に提供される。
【0037】
トラック8が可撓性であるので、トラック8は、容器20と隆起部分5との接触によって容器20から離れる方向に移動することが可能となるが、容器20との常なる接触が維持される。隆起部分5は、制御装置10の任意の接触面に沿って設けられ且つ/又は容器20の外面上に設けられていてよい。この特徴的構造に関連して、隆起部分5は、容器20の部分、例えば側面と接触することができ、これにより、これらの部材間での所望の程度の接触及び押圧が維持される。さらに、隆起部分5を設けることによって、製造時の成形及び様々な別の要因によって生じ得る公差の変動を補償することができ、制御装置10と容器20との間の接触の維持を促進することができる。このように、容器20をハウジング1内で上昇又は下降させる際、制御された一定の感覚が使用者に提供される。
【0038】
図3に示す一例では、溝12の上方の端部で、突出部22が溝12内でそれ以上さらに上方に摺動してしまうことを防止するための、より幅狭の部分3が形成されていてよい。したがって、容器20が、ハウジング1から上方に外れて摺動し続けることはない。別の例として、溝12は、容器20のさらなる運動を停止するように作用する、より幅狭の部分3の一領域で停止することができる。したがって、その場合、容器20及びハウジング1は、互いに相対的にロックされた位置にあり、容器20は、確実に、完全に延ばされた位置に固定されることになる。
【0039】
別の例としては、溝12の領域内に突出する複数のバンプ4が、トラック8の1つ以上の側壁に設けられていてよい。バンプ4は、溝12の端部分の手前の位置、例えばより幅狭の部分3の直前の位置に設けられていてよい。さらに、バンプ4は、溝12の底部又はその近くに、例えばより幅広の部分18近くに設けることができる。少なくともそれらの位置にバンプ4を設けることによって、容器20を、図1に示すような完全に延ばされた位置又は引き込まれた位置で固定することができる。
【0040】
例えば、使用者がハウジング1に保持されている容器20の内容物を使用する時、容器20を、突出部22がバンプ4を通過して摺動し、バンプ4とより幅狭の部分3との間に押し当てられるまで上方向に摺動させることができる。上述のように、より幅狭の部分3があるために、容器20をそれ以上さらに上方に摺動させることはできない。バンプ4と、より幅狭の部分3及び突出部22の間の相互作用というこの特徴的構造によって、ハウジング1に対する相対的な確実な停止位置が、容器20に提供される。この位置では、ハウジング1と容器20のキャップ27との間には、最低限の重なりしかない若しくは重なりがない。したがって、容器20内に格納された化粧用及び/又は他の材料を、化粧品用装置の他の部分との相互作用なしに簡単に取り出すことができる。好ましい実施形態では、容器20が完全に延ばされた位置にある時、容器20のキャップ27はハウジング1の上面を越えて位置しており、使用者は容器20を開けて、そこに収容されている製品を使用することができる。
【0041】
使用者が、容器20を格納位置に摺動して戻そうとする時には、使用者は、突出部22が、溝12の底部若しくはその近くで溝12の両側に形成されている1組のバンプ4の間に摺動して挿入されるまで、容器20を下方に摺動させるように力を加えることができる。つまり、突出部22は、溝12の両側に形成された2つのバンプ4間に挿入される。この位置では、容器20は、ハウジング1内での格納のための完全に引き込まれた位置にある。交換のために容器20を下方にさらに摺動させ、ハウジング1から取り出すことについては、図5に関連させて説明する。
【0042】
したがって、容器20が延ばされた又は引き込まれた位置にあり、突出部22がバンプ4と係合している時、使用者は、容器20の任意の部分に、例えば側面又は底面に1つ以上の指を置いて、突出部22とバンプ4及び/又はより幅狭の部分3との間にある接触を押し越え、所望の方向に容器20を摺動させるように、容器20のほぼ長手方向に力を加えることができる。したがって、容器20は、容器20に単に触れるだけではハウジング1内で摺動することはなく、容器20は、安全に且つ確実にハウジング1内に格納することができる。さらに、使用者は、延ばされた限界及び引き込まれた限界を感じることができ、その場合、安定した好ましい使用感を得ることができる。
【0043】
本発明の1つ以上の例によれば、突出部22がバンプ4及び/又はより幅狭の部分3と係合する時、可聴のノイズが発生し、容器20が、延ばされた又は引き込まれた位置に固定されたことを使用者に注意喚起できるようになっていてよい。バンプ4は、任意の所望の形状又はサイズを有していてよく、完全に延ばされた位置及び完全に引き込まれた位置の間の任意の中間位置にあってよく、これにより、容器20が、延ばされた位置と引き込まれた位置との間の中間位置で固定されること、また、任意の位置で可聴のノイズを使用者に発して、使用者に容器20の所望の位置を示すことが可能となる。
【0044】
図5に示す例によれば、固定装置40を、運動制御装置10の底部領域に固定することができる。この固定装置40は、ハウジング1の外側底面に固定されていてよい。1つ以上の突起45が固定装置40に形成されていてよく、この突起45は、運動制御装置10に形成されている1つ以上の突起受容要素46と係合するように構成されており、これにより、固定装置40は、ハウジング1の底部領域に取外し可能に固定される。
【0045】
固定装置40は、ハウジング1からの容器20の取外しが容易であるように取外し可能である。容器が再充填、置換え、交換され又はこれらに類する作業が行われ、容器がハウジング1内で摺動されて戻されると、固定装置40が再び装着され、これにより、容器20はハウジング1内に固定的に保持される。突起45及び突起受容要素46が任意の所望の形状又はサイズを有していてよい。また、固定装置40と運動制御装置10又はハウジング1との間の結合は、それらの結合を簡単にするように、クラスプ(留め金)又はスナップ又は同様の構造の形態であってよい。固定装置40を結合させる又は取り外す時、使用者は、突起受容要素46と突起45との係合又は係合解除を十分に行って、固定装置40を十分に結合又は結合解除するための十分な力を提供しなくてはならない。
【0046】
本発明の一例によって、容器20をハウジング1から取り外し置き換える別の方法が得られる。例えば、ハウジング1は、第1の容器取付け側及び第2の容器取付け側を備えていてよい。第1の容器20は、第1の容器取付け側に取付け可能であってよく、第2の容器20は、第2の容器取付け側に取付け可能であってよい。この例に関して、化粧品用装置は、容器20が延ばされた位置と引き込まれた位置との間でハウジング1に対して相対的に可動である、並びに容器20が前記ハウジングから移動若しくは分離しないようにハウジング1にロックされている第1の操作状態と、容器20がハウジング1から取外し可能となっている第2の操作状態との間でシフトすることができる。
【0047】
本発明の一例では、固定装置40は、上述し以下にさらに説明する、容器20の一部を受容するための半円領域43を有するように形成されていてよい。固定装置40は、ハウジング1の底部の長さに沿って延びていてよい。当然ながら、固定装置40は、ハウジング1の底部の任意の長さに沿って延びていてよい。固定装置40は、ハウジング1に固定されている時には、ハウジング1の底面と実質的に同一平面をなしている。
【0048】
図4に示すように、容器20の底部分は、高さの異なる部分、例えばより下部分24及び上部分25を有していてよい。したがって、容器20をハウジング1に収容し、固定装置40をハウジング1に固定する際、上部分25は、固定装置40とハウジング1の内部との間に配置されていてよい。このように、上部分がこの位置にあると、容器が引き込まれた位置にある時に、上部分は使用者から見ることができない。この例では、下部分24及び上部分25によって形成されている畝部28が、固定装置40の半円形領域43のカーブに適合するように形成されていてよい。したがって、下部分24は、ハウジング1の底部と及び固定装置40の底面とも実質的に同一平面をなして形成されていてよい。したがって、化粧品用装置を、面上に、例えばテーブル上に置いた場合、ハウジング1の底部によって形成される化粧品用装置の底部、固定装置40及び容器20の下部分24は実質的に同一平面をなし、これにより、化粧品用装置が立てられた位置に支持される。容器20が完全に引き込まれた位置になくても、固定装置40が設けられていても設けられていなくても、ハウジング1は、化粧品用装置を直立位置に支持することができる。
【0049】
図4及び図5に最もよく示されているように、例えばその底部部分に沿った容器20の側壁領域は、少なくとも1つのガイド突起26を備えていてよい。この少なくとも1つのガイド突起26は、それに対応する数の、制御装置10内に形成されているガイドスロット36と係合するように構成されている。突出部22をより幅広の部分18内に嵌るように配向させると同時に、ガイド突起26をガイドスロット36内に嵌るように配向させることによって、容器20は、制御装置10と適切に結合されるようガイドされ、これにより、使用者が、ハウジング1内に格納すべき所望の容器20に再充填又は交換した後に容器20を置き換える際、容器20はハウジング1内に正確に配向される。さらに、ガイド突起26とガイドスロット36との間の相互作用によって、ハウジングの幾何学形状が容器20を十分に取り囲んでいない場合に、容器20が、ハウジング1内で側方に移動することが防止される。
【0050】
ガイド突起26及びガイドスロット36は、容器20とハウジング1との間の適切な配向及び結合が容易となるように、任意の所望の形状、例えば正方形、長方形、三角形、及び容器20の長手方向に沿った任意の所望の長さを有していてよい。少なくとも1つのガイド突起26及びガイドスロット36は、容器20をガイド可能及び/又はガイド20を制御装置10に、つまりハウジング1に固定的に結合可能な任意の種類の構造であってよい。
【0051】
ハウジング1に対して容器20を適切に配向するために使用されるガイド要素は、使用者が容器20をハウジング1内に固定することを助けるような、マーク又は他の目に見える表示の形態であってよい。このようにして、容器20を、適切な所望の位置でハウジング1に結合させることができ、これにより、容器20のハウジング1内への再装填を容易にする。
【0052】
上述の教示に基づいて本発明の多数の変更及び変形が可能であるのは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内で、ここに具体的に記載されているものとは別の形式で実施することができる。
【0053】
備えている、有している、有する(includes、having、has)等の語は、ここで使用する限り、「少なくとも1つの…を備えている(includes at least one)」を意味する。同様に、より大きな数字表示、例えば「2つの…を備えている(includes two)」等は、別途規定がなければ、「少なくとも2つの…を備えている(includes at least two)」を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一例による化粧品容器を保持するためのハウジングを概略的に示す図である。
【図2】本発明の一例による化粧品用ハウジングを概略的に示す図である。
【図3】本発明の一例による運動制御装置を有する化粧品容器である。
【図4】本発明の一例による化粧品容器を概略的に示す図である。
【図5】本発明の一例による化粧品用装置の下部分のための固定装置を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1 ハウジング
2 テーパー領域
3 (溝12の)より幅狭の部分
4 バンプ
5 隆起部分
7 リブ
8 トラック
10 運動制御装置
12 溝
14 スリット
18 (溝12の)より幅広の部分
20 容器
22 突出部
24 (容器20の)下部分
25 (容器20の)上部分
26 ガイド突起
27 キャップ
28 畝部
36 ガイドスロット
40 固定装置
43 (固定装置40の)半円領域
45 突起
46 突起受容要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を収容するための装置であって、
ハウジングであって、該ハウジング内に形成されている少なくとも1つの溝を有するハウジングと、
前記ハウジング内に取付け可能な少なくとも1つの容器と、
少なくとも1つの容器の外面に形成されている少なくとも1つの突出部
を備えており、
前記少なくとも1つの容器を前記ハウジングに取り付ける際に、前記少なくとも1つの突出部が、前記ハウジングのそれぞれの溝内で受容され、
前記突出部及び溝により、前記容器が前記ハウジングに対して位置調整され、これにより、前記容器が前記ハウジングに取り付けられる際に、前記少なくとも1つの容器の前記突出部が前記ハウジングの前記溝内に進入し、前記少なくとも1つの容器の前記ハウジングに対する相対的な運動を誘導する助けとなり、
前記ハウジングが、前記少なくとも1つの容器を受容する少なくとも1つの開口を有する底部分と、前記少なくとも1つの容器の少なくとも一部が通って延びることを可能にする少なくとも1つの開口を有する上部分とを備えている、装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの溝が、前記ハウジング内での前記容器の運動の方向に実質的に平行に形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの容器が、第1の直径を有する突出部を備え、突出部を受容するための溝が、該第1の直径よりも小さい第2の直径を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記溝の幅が、該溝の長さに沿って、前記ハウジングの底部の端部に近い始まり位置から前記ハウジングの上部分に近い終端位置へと、実質的に一定に維持され、これにより、前記容器を前記ハウジング内で摺動させる際に、前記突出部と前記溝との間で発生する一定の抵抗が維持される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングに形成されている前記少なくとも1つの開口が、実質的に円筒形状であり、対応する容器が、前記開口内に嵌め込まれる相補的な形状を有している、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの溝が、前記ハウジングと一体的に形成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの溝が、前記ハウジング内に形成された運動制御装置の一部である、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記運動制御装置の一部内に形成されたスリットをさらに備えており、該スリットが、前記溝に対して実質的に平行に延びている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記溝及び前記スリットによって形成されている領域間に、トラックが形成されており、前記突出部が前記溝内を摺動する際、前記トラックが、前記突出部と接触する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記トラックが、前記溝の長手方向に対して実質的に垂直方向に曲がる、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記運動制御装置が、該運動制御装置の表面上に形成された突起を更に備えており、該突起が、前記容器の外面と接触する、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記運動制御装置が少なくとも1つのスロットを備えており、該スロットが、前記容器を前記ハウジングに取り付ける際に、前記容器の外面上に形成されている少なくとも1つのそれぞれのガイド突起を受容し、これにより、前記容器を前記ハウジングに取り付ける際に、前記ガイド突起が前記スロットと係合するように前記容器が前記ハウジングに対して位置調整される、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
前記突出部と係合する前記溝の内部に、装置と係合する多数の突出部が形成されている、請求項4に記載の装置。
【請求項14】
前記装置と係合する突出部が多数のバンプであり、該バンプが、前記溝の各側に形成されており、前記バンプ間で前記突出部が摺動可能である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記溝の上部分に停止部分が形成されており、これにより、前記突出部が、前記ハウジングの上部分の方向にさらに運動することが防止され、前記少なくとも1つの容器が、前記上端部に形成されている開口を通って前記ハウジングから外れることが防止される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記停止部分がバンプから形成されており、該バンプが、前記突出部が前記バンプを超えて運動することを防止するに十分なサイズを有している、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記停止部分が、前記溝の、前記突出部が前記溝内をさらにそれ以上摺動してしまうことを防止するのに十分な幅狭部から形成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記溝の各側の前記幅狭部の直前にバンプが形成されており、これにより、前記突出部が、前記バンプと幅狭部との間の領域内で固定され、前記容器が完全に延ばされた位置で固定される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記容器が前記完全に延ばされた位置に固定された時、前記容器の内容物へのアクセスを得るための、前記容器に形成されているキャップが、前記ハウジングの外側に位置している、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記溝の、前記ハウジングの底部分に近い部分が、前記溝の残りの部分よりも広い幅を有しており、該より幅の広い部分の上方にある溝に多数のバンプが形成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記ハウジングの前記底部の近くに形成されている前記バンプが、前記容器を引き込まれた位置で固定し、これにより、前記容器が前記ハウジング内に固定される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記ハウジングの前記底部分に取外し可能に装着されている固定装置をさらに備えており、これにより、前記容器が、不注意から前記ハウジングから摺動して抜けてしまうことが防止される、請求項7に記載の装置。
【請求項23】
前記固定装置が、前記運動制御装置の底部分に装着される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記容器が前記ハウジング内に引き込まれた位置で格納されている時、前記固定装置の底面が、前記ハウジングの底面及び前記容器の底面と実質的に同一平面をなす、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記容器が前記引き込まれた位置にある時、少なくとも1つの容器の側面の少なくとも一部が露出している、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記ハウジングの側面にテーパーが設けられており、該テーパーが設けられた側の前記ハウジングの最も幅の狭いところは、前記ハウジングの実質的に中央部分に位置している、請求項1に記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つの容器の少なくとも1つが、化粧品を収容している、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
前記容器が、リップ・メークアップ製品を収容している、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つの容器が、異なる色を有する、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
製品を収容する装置であって、
第1の容器取付け箇所を有するハウジング、及び
前記第1の容器取付け箇所に取付け可能な第1の容器
を備えており、
前記装置が、第1の操作状態と第2の操作状態との間でシフト可能であって、
前記第1の操作状態では、前記容器が、延ばされた位置と引き込まれた位置との間で前記ハウジングに対して相対的に可動であり、前記容器が前記ハウジングから移動又は分離しないように前記ハウジングにロックされており、前記第2の操作状態では、前記容器が、前記ハウジングから取り外し可能になっている、装置。
【請求項31】
前記ハウジングが長さを有し、前記容器が蓋部を有しており、前記蓋部が、前記容器が引き込まれた位置にある時には前記ハウジングの前記長さ内にあり、前記容器が延ばされた位置にある時には前記長さの外側に延長されている、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記容器を前記ハウジングから取り外す方向が、前記引き込まれた位置から前記延ばされた位置への前記容器の移動方向とは反対方向である、請求項30に記載の装置。
【請求項33】
第2の容器取付け箇所、及び
前記第2の容器取付け箇所上に取付け可能になっている第2の容器
をさらに備えている、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
前記容器が引き込まれた位置にある時、少なくとも1つの前記容器の側面の少なくとも一部が露出している、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記ハウジングの少なくとも一方の側が、前記ハウジングの長手方向でテーパーが設けられており、前記テーパーが設けられた領域の最も狭い部分が、前記ハウジングの実質的に中央部分に位置している、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記第1の及び第2の容器が、異なる色を有する、請求項31に記載の装置。
【請求項37】
前記容器が、前記ハウジングと異なる色を有する、請求項31に記載の装置。
【請求項38】
溝が、前記ハウジング内に、前記ハウジング内での前記容器の運動方向に対して実質的に平行な方向で形成されており、各容器が、前記溝に係合する突出部を備えている、請求項33に記載の装置。
【請求項39】
前記溝の幅が、当該溝の長さに沿って実質的に一定に維持されている、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記ハウジング内に形成されている運動制御装置をさらに備えており、前記溝と該溝に対して実質的に平行に延びるスリットによって形成されているフレキシブルなトラックを備えており、前記突出部が前記溝内を摺動し、前記溝の長手方向を実質的に直交する方向で運動する時、前記フレキシブルなトラックが前記突出部と接触する、請求項38に記載の装置。
【請求項41】
複数のバンプが、前記フレキシブルなトラックの各側に形成されており、これにより、前記突出部が前記バンプ間で摺動することができ、前記突出部が前記バンプ間で摺動する際、可聴のノイズが発生する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記溝の上部分に停止部分が形成されており、これにより、前記ハウジングの上部分へ向かう前記突出部のさらなる運動が防止され、前記停止部分が、前記溝の、前記突出部が前記溝内でさらにそれ以上摺動することを防止するのに十分な幅狭部から形成されている、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記容器が、延ばされた位置で固定されており、前記容器上に、前記容器の内容物へのアクセスを得るために形成されているキャップが、前記ハウジングの上面を越えて延びている、請求項30に記載の装置。
【請求項44】
前記ハウジングの底部の近くに形成されているバンプにより、前記容器が、前記ハウジング内に引き込まれた位置で固定される、請求項41に記載の装置。
【請求項45】
前記ハウジングの底部分に取り外し可能に装着されている固定装置をさらに備えており、これにより、不注意から前記容器が前記ハウジングから摺動して抜けることが防止される、請求項33に記載の装置。
【請求項46】
前記第1及び第2の容器が前記第1の操作状態にある時に、前記第1及び第2の容器を、前記延ばされた位置、前記引き込まれた位置及びそれらの位置の間の任意の位置の少なくとも1つにロックすることができる、請求項33に記載の装置。
【請求項47】
前記製品が化粧品である、請求項30に記載の装置。
【請求項48】
前記製品が、リップ用製品である、請求項46に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−296029(P2008−296029A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−144024(P2008−144024)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)