説明

化粧材料洗浄具

【課題】人の目の周囲に塗布ないし付着された化粧材料を簡便に洗い落とすことができる化粧材料洗浄具を提供する。
【解決手段】先端に洗浄用ブラシ3を取り付けた中継ぎ部材2と、中継ぎ部材の後端取り付けられた洗浄液タンク5とを具え、中継ぎ部材にの洗浄液連通孔を通じて洗浄液タンクから洗浄用ブラシに洗浄液連通孔2Dを設け、洗浄液タンクから洗浄液が押し出されたとき、洗浄液連通孔を経由して、先端の洗浄用ブラシに供給された洗浄液を含んだ手材3Bにより目の周囲の洗浄対象を洗い落とす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧材料洗浄具に関し、特に人の目の周囲に塗布ないし付着された化粧材料を簡便に洗浄できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
化粧のために目の周囲に塗布ないし付着される化粧材料として、従来から、まつ毛についてマスカラ液を塗布したり、まぶたにアイラインを書いたり、つけまつ毛に接着剤を付着させたりすることが行われている。
【0003】
これらの化粧用材料を落す手法としては、当該化粧材料専用に用意された除去液を綿棒やティッシュペーパーに含ませてまつ毛やまぶたを擦ったり、挟んだりすることにより、当該化粧材料を拭い取る方法を用いたり、クレンジングクリームを塗ってコットンで拭き取ったり、洗顔をする際に目の周囲に石鹸を塗って指で擦りながら湯又は水で洗い流すような手法を用いている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−167781公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の手法は、化粧材料を除去するごとにまつ毛を擦ったり挟んだりすることになるので、結局まつ毛が抜けたり、折れたり、曲ったりすることによりまつ毛を傷めるような結果になっている。
【0006】
実際上、まつ毛は髪の毛のように毛量が多くなく、極めて少ないのであるから、抜けたり折れたりさせるようなことはできるだけ回避することが望ましい。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、目の周囲に塗布された化粧用材料を簡便かつ安全に洗浄できるようにした塗布液洗浄具を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明においては、中継ぎ部材2と、中継ぎ部材2の先端に取り付けられた洗浄用ブラシ3と、中継ぎ部材2の後端に取り付けられた洗浄液タンク5とを具え、中継ぎ部材2は、洗浄液タンク5から洗浄液が押し出されたとき、当該洗浄液を洗浄液タンク5から洗浄ブラシ3に供給する洗浄液連通孔2Dを設けるようにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、中継ぎ部材の洗浄液連通孔を通じて洗浄液タンクから洗浄用ブラシに供給した洗浄液を用いて洗浄用ブラシによって目の周囲の洗浄対象部位を洗浄することにより、当該洗浄対象を簡便かつ安全に洗浄し得る化粧材料洗浄具を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施の形態の化粧材料洗浄具を示す側面図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】図1の分解図である。
【図4】図1の化粧材料洗浄具の使用態様の変形例を示す側面図である。
【図5】図1の変形例を示す斜視図である。
【図6】第2の実施の形態の化粧材料洗浄具を示す斜視図である。
【図7】第3の実施の形態の化粧材料洗浄具を示す斜視図である。
【図8】第4の実施の形態の化粧材料洗浄具を示す斜視図である。
【図9】(A)及び(B)は、第5の実施の形態の化粧材料洗浄具を示す斜視図及び一部断面図である。
【図10】図9の第1の変形例を示す一部断面図である。
【図11】図9の第2の変形例を示す斜視図である。
【図12】図9の第3の変形例を示す斜視図である。
【図13】(A)は第6の実施の形態の化粧材料洗浄具を示す斜視図であり、(B)はB1−B1線上に取った断面図であり、(C)はC1−C1線上に取った断面図である。
【図14】第7の実施の形態における洗浄用ブラシの付け換えの説明に供する略線的斜視図である。
【図15】図14の化粧材料洗浄具を示す側面図である。
【図16】図14及び図15の化粧材料洗浄具の変形例を示す斜視図である。
【図17】第8の実施の形態を示す側面図である。
【図18】図17のD1−D1断面構造を示す断面図である。
【図19】第9の実施の形態を示す側面図である。
【図20】図19のE1−E1断面構造を示す断面図である。
【図21】第10の実施の形態を示す斜視図である。
【図22】第11の実施の形態を示す斜視図である。
【図23】第12の実施の形態を示す斜視図である。
【図24】第13の実施の形態を示す側面図である。
【図25】図25のF1−F1断面構造を示す断面図である。
【図26】第14の実施の形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0012】
(1)第1の実施の形態
図1において、1は全体として化粧材料洗浄具を示し、化粧材料洗浄具1は合成樹脂材料で構成された円柱状中継ぎ部材2を有し、図2に示すように、中継ぎ部材2の先端部に洗浄用ブラシ3及びブラシカバー4が取り付けられていると共に、後端部に洗浄用タンク5が取り付けされている。
【0013】
洗浄用ブラシ3は、図3に示すように、2本のステンレス線材を捩り合わせてなる心材3Aに対して、その捩りあわせ面に太さ0.08〔mm〕の合成樹脂材料の糸でなる毛材3Bを挟み付け保持することにより全体として毛材3Bが放射状に外方に突出すると共に、毛先が円柱状に切り揃えられた円柱状ブラシ形状を有し、その心材3Aが中継ぎ部材2の先端部に穿設された取付け孔2Aに嵌着保持されている。
【0014】
かくして洗浄用ブラシ3は中継ぎ部材2から前方に突出すると共に、中継ぎ部材2の外周面に設けられたローレット2Bをユーザが指で持って回動操作したとき、洗浄用ブラシ3が中継ぎ部材2と一体になって心材3Aを中心として回動動作するようになれている。
【0015】
洗浄タンク5は、図3に示すように、後端面を閉塞してなる可撓性を有する円筒状合成樹脂材料でなるタンク本体5Aの先端に円筒状の取付け孔5Bを有し、この取付け孔5Bの周囲に形成された雄ねじ構成の取付けねじ5Bを中継ぎ部材2の後端部に形成された雌ねじ構成の取付けねじ2Cにねじ込むことにより、取り付け孔5Bに蓋をするように一体に取り付けられる。
【0016】
かくして、洗浄タンク5に洗浄液を入れた状態で、取付けねじ5Cを中継ぎ部材2の取付けねじ2Cにねじ込むことにより、内部に洗浄液を保持した洗浄液タンク5を中継ぎ部材2に取り付けることにより、中継ぎ部材2がローレット2Bによって回動操作されたとき、洗浄液タンク5が内部に洗浄液を保持しながら中継ぎ部材2と一体に回動動作するようになされている。
【0017】
中継ぎ部材2の取付けねじ2Cに洗浄液タンク5の取付けねじ5Cがねじ込まれるとき、取付け孔5Bと中継ぎ部材2との間にOリング6を介挿することにより液漏れを防ぐ。
【0018】
中継ぎ部材2には、後端面から前端面に貫通するように洗浄用連通孔2Dが形成され、これにより洗浄液タンク5内から押し出された洗浄液を洗浄液連通孔2Dを通って中継ぎ部材2の先端面側に供給し得るようになされている。
【0019】
中継ぎ部材2の先端部には、円柱状取付け突起2Eが形成され、当該取付け突起2Eにブラシカバー4の後端部に形成された円筒状取付け孔4Aを嵌め込むことにより、洗浄用ブラシ3と対向するようにブラシカバー4の断面円弧状のカバー部4Bが設けられる。
【0020】
以上の構成において、ユーザが目の周囲に塗布ないし付着している化粧材料を洗浄するときには、ユーザは、洗浄液タンク5に洗浄液として例えば石鹸水を入れた状態で、顔を前方下向きに傾けると共に、中継ぎ部材2のローレット2Bを指で把持して、ブラシカバー4を下側にしかつ洗浄用ブラシ3を上側に向けた状態で、洗浄用ブラシ3を目の周囲のまつ毛ないしまぶたに対向させた状態に構える。
【0021】
この状態においてユーザは、洗浄液タンク5を手のひらで押圧することにより洗浄液を押し出しながら、中継ぎ部材2のローレット2Dを回動方向ないし前後方向に動かす。
【0022】
このとき洗浄液タンク5はユーザの手のひらによる押圧操作によってタンク内の圧力が上昇することにより、洗浄液を中継ぎ部材2の洗浄液連通孔2Bを通って中継ぎ部材2の先端面側に押し出す。
【0023】
かくして押し出された洗浄液はブラシカバー4の内面上を流れて当該ブラシカバー4上にある洗浄用ブラシ3に含ませる。
【0024】
かくして洗浄用ブラシ3は洗浄液を含んだ状態で、ユーザのローレット2Bの動きに応じて回動方向又は前後方向に動くことにより、洗浄用ブラシ3の毛材3Bの先端がまつ毛ないしまぶたに触れながら洗浄液を供給できる状態になる。
【0025】
かくしてまつ毛ないしまぶたに塗布されている化粧用塗布液に対して石鹸水が流されると共に、洗浄用ブラシ3の毛材3Bが糸径が0.08〔mm〕程度の細い糸材で構成されていることにより先端が回動方向ないし前後方向に往復動作しながら当該まつ毛ないしまぶたに柔らかく接触し、これによりまつ毛ないしまぶたに塗布ないし付着された化粧材料が毛材3Bの先端によってかき落されながら石鹸水によって洗い落される。
【0026】
かくするにつき、洗浄用ブラシ3の毛材3Bが糸径が細い糸材で構成されているので、まつ毛ないしまぶたに触れる毛材3Bの当たりが柔らかいことにより、目の周りの化粧材料が塗布ないし付着することによって汚されたその周囲の部分を簡便かつ安全に洗浄することができる。
【0027】
このとき目の周りの部分に同時に冷水又は湯水を流せば洗浄効果を高めることができる。
【0028】
この実施の形態の場合、中継ぎ部材2の後端部には、棒状の取付け突起2Fが設けられ、この取付け突起2Fに対して板状の把持子6の切れ目6Aが嵌め込まれている。
【0029】
この把持子6は、中継ぎ部材2から洗浄液タンク5を取り外すことにより、図4に示すように、外部に露出した状態になる。
【0030】
このときユーザは洗浄液として石鹸水を入れた洗浄液槽を別途用意し、把持子6を手に持って先端の洗浄用ブラシ5を当該用意された洗浄液槽に浸した後洗浄用ブラシ2を洗浄すべき目の周囲に持って来て把持子6を回動操作ないし前後移動操作することにより石鹸水が浸された洗浄用ブラシ3によって洗浄対象部位、すなわち目の周囲を洗浄させる。
【0031】
ここで洗浄液が足りなければ、ユーザは把持子6を持ったままその先端の洗浄用ブラシ3を用意された洗浄液槽に浸した後、繰り返し洗浄操作をすることができる。
【0032】
かくして図1の構成によれば、洗浄タンク5を取り外した状態でも、繰り返し手動操作をすることにより別途用意した洗浄液槽を用いて化粧用塗布液の洗浄を簡便かつ安全に行うことができる。
【0033】
図5は、第1の実施の形態の変形例を示すもので、この場合図1の化粧材料洗浄具1において中継ぎ部材2からローレット2Bを削除した構成を有する。
【0034】
図5の構成によっても、ユーザがローレット2Bに代えて洗浄液タンク5を把持した状態でこれを回動ないし前後に移動操作することにより洗浄用ブラシ4を動かすことができることによって、図1の場合と同様の化粧材料洗浄効果を得ることができる。
【0035】
(2)第2の実施の形態
図6は第2の実施の形態を示すもので、図1〜図4との対応部分に同一符号を付して示すように、図1の構成からブラシカバー4を削除した構成の化粧材料洗浄具1と、排液受け具6とを有する。
【0036】
図6の構成によれば、目の周囲の洗浄対象に対する洗浄操作をする際、オペレータは、手のひらによって洗浄液タンク5を押すことによって洗浄液タンク5内の洗浄液を洗浄液連通孔2Dを介して洗浄用ブラシ3の方向に押し出す。
【0037】
ここで排液受け具6は、箱型の受け皿部6Aと、回動型の受け板部6Bとを有し、ユーザは受け皿部6Aの縁部分を顔に当てると共に、受け板部6Bを軸支部6Cを中心として回動させることにより、洗浄に使った洗浄水を主として受け皿部6Aに流すようにすると共に、洗浄水の発散範囲を拡大させないように、受け皿部6Aの開口をせばめるようにする。
【0038】
このとき送り出された洗浄液はカバー部4Bがないことにより規制されずに広い範囲に飛散する可能性はあるが、当該発散した洗浄液を排液受け具6に受けるようにする。
【0039】
かくして洗浄用ブラシ3に洗浄に必要な量の洗浄液が浸されたことを確認した後、ユーザが洗浄用ブラシ3を洗浄対象に当ててローレット2Bないし洗浄液タンク5を使って回動操作すれば、洗浄用ブラシ3に浸された洗浄液が確実に目の周囲の洗浄対象部位に供給される。
【0040】
従って図6の構成によっても、図1について上述したと同様に、まつ毛やまぶたに余分な刺激を与えることなく、当該まつ毛やまぶたに塗布された塗布液を簡便かつ安全に洗浄することができる。
【0041】
(3)第3の実施の形態
図7は第3の実施の形態を示すもので、図1との対応部分に同一符号を付して示すように、この場合図1の洗浄液タンク5及びブラシカバー4をもたない構成を有すると共に、把持子6Xとして断面円形の棒状合成樹脂材料を中継ぎ部材2の後端面から後方に突出させた構成を有する。
【0042】
図7の構成において、ユーザは把持子6Xを把持して先端の洗浄用ブラシ3を、別途用意した洗浄液槽に繰り返し浸しながら、洗浄液を含ませた洗浄用ブラシ3を洗浄対象の目の周囲の部位に接触させ、この状態においてローレット2Bを用いて洗浄用ブラシ3を往復回動ないし前後に移動動作させる。
【0043】
かくして図7の構成の塗布液洗浄具によっても、洗浄用ブラシ3に浸透保持された洗浄液を洗浄部位に供給しながら洗浄用ブラシ3の毛材3Bを洗浄対象に接触させることにより化粧用塗布液を簡便かつ安全に洗浄することができる。
【0044】
(4)第4の実施の形態
図8は第4の実施の形態を示すもので、図6との対応部分に同一符号を付して示すように、中継ぎ部材2内に洗浄液ポンプ11を内蔵する。
【0045】
洗浄液ポンプ11は洗浄液タンク5の洗浄液を洗浄用ブラシ3に供給する洗浄液連通孔2Dの途中に設けられ、中継ぎ部材2の開口2Gから外方に突出する洗浄液レバー11Aを先端側の洗浄用ブラシ3の方向から後端側洗浄液タンク5側に引くごとに、1回分の洗浄液を洗浄液タンク5から洗浄液連通孔2Dを介して洗浄用ブラシ3に供給できるようになされている。
【0046】
図8の構成において、目の周囲の洗浄対象部位に対して洗浄用ブラシ3が当たるように構えた状態で、洗浄用レバー11Aを1回又は複数回引けば洗浄液が1回分づつ洗浄液タンク5から洗浄液連通孔2Dを介して洗浄用ブラシ3に供給される。
【0047】
このときユーザはローレット2Bを回動操作することにより洗浄用ブラシ3に供給された必要に応じて適量の洗浄液によって洗浄対象を洗浄することができる。
【0048】
かくしてユーザは洗浄液タンク5から必要な分の洗浄液を洗浄液レバー11Aの操作をすることにより洗浄用ブラシ3に供給することにより、簡便かつ安全に洗浄対象部位を洗浄することができる。
【0049】
(5)第5の実施の形態
図9(A)は第5の実施の形態を示すもので、図6との対応部分に同一符号を付して示す。
【0050】
この場合の塗布液洗浄具1は、中継ぎ部材2に洗浄液連通孔2Dを設けると共に、この中継ぎ部材2の後端に洗浄液タンク12を設け、この洗浄液タンク12内の洗浄液を洗浄液連通孔2Dを介して洗浄用ブラシ3に供給する。
【0051】
この場合、洗浄液タンク12には、吸入及び吐出型の洗浄液ポンプを内臓し、開口12Aから外方に突出する洗浄液レバー12B(内蔵の復帰スプリングによって指を離せば引き動作状態から元の状態に復帰する)によって洗浄液ポンプを交互に吐出及び吸引動作させることにより、洗浄用ブラシ3に対して洗浄液を中継ぎ部材2の洗浄液連通孔2Dを介して交互に吐出及び吸引動作させる。
【0052】
この実施の形態の場合、洗浄液連通孔2Dは、図9(B)に示すように、吐出孔部2D1及び吸入孔部2D2を有し、吐出孔部2D1及び吸入孔部2D2に、それぞれ閉止スプリング21A及び22Aによって開閉子21B及び22Bを弁座21C及び22Cに押し付けることにより、洗浄液の流れを止めるようになされている。
【0053】
かかる構成において、洗浄液タンク内の洗浄液ポンプは、洗浄液レバー12Bが引き動作(又は復帰動作)することにより洗浄液が矢印a(又はb)方向に流れるとき、水圧により開閉子21B(又は(22B)が閉止スプリング21A(又は22A)を圧縮させることにより弁座21C(又は22C)から離れ、このとき吐出孔部2D1(又は吸入孔部2D2)を通じて洗浄液が、洗浄液タンク12側から洗浄用ブラシ3側へ(又は洗浄用ブラシ3側から洗浄液タンク12側へ)吐出(又は吸入)するようになされている。
【0054】
かくして図9の構成によれば、ユーザは洗浄液レバー12Bを引き動作させたとき洗浄液タンク12から洗浄液を吐出させ、これに対して洗浄液レバー12Bを放して内蔵のばねによって復帰動作させたとき洗浄用ブラシ3を別途用意した洗浄液槽に突き込むことにより洗浄液を洗浄液タンク12内に吸入させる。
【0055】
この実施の形態の場合、洗浄液タンク12には洗浄液レバー12Bを囲うように受け台12Cが設けられ、この受け台12Cを手のひらに当てて洗浄液レバー12Bを引くことができるようになされていると共に、ワンショット洗浄液タンク12の先端部外周にローレット12Dが形成され、これにより洗浄用ブラシ3と共に化粧材料洗浄具1を全体として回動動作させることができるようになされている。
【0056】
図9の塗布液洗浄具1において、これを用いて洗浄操作する際に、ユーザは先ず洗浄液レバー12Bを引き動作位置に引き付けた状態で、中継ぎ部材2の洗浄液連通孔2Dを洗浄液槽に突っ込んで洗浄液レバー12Bを放すことにより洗浄液ポンプの吸引動作を利用して洗浄液タンク12に洗浄液を溜め込む。
【0057】
この状態においてユーザは洗浄用ブラシ3を洗浄対象となる部位に当てた状態で洗浄液レバー12Bを引くことにより必要に応じて適度な洗浄液を洗浄液タンク12から押し出して洗浄用ブラシ3を介して洗浄用部位に供給する。
【0058】
この状態においてユーザはローレット12Dを用いて洗浄用ブラシ3を回動させることにより、洗浄用ブラシ3を用いて供給されたワンショット分の洗浄液を利用して塗布液の洗浄を行うことができる。
【0059】
図9の構成によれば、洗浄液タンク12に対して洗浄液レバー12Bの操作をするだけで、中継ぎ部材2から取りはずすことなく洗浄液を溜め込むことができるので、ユーザの操作を一段と簡易化できる。
【0060】
図10は図9(B)の変形例を示すもので、閉止スプリング21A及び22Aと開閉子21B及び22Bの構成に代え、ゴム又はポリエチレン製の板状弁21E及び22Eを用いたものである。
【0061】
図11は図9(A)の第1の変形例を示すもので、図9(A)との対応部分に同一符号を付して示すように、受け台12CXとして、ユーザが洗浄液レバー12Bを引き付け操作するときに手のひらに当てる受け台12CXとして、洗浄液レバー12Bを囲む部分を省略して後端部分だけを残すようにしたものである。
【0062】
図11の構成によれば、受け台12CXを簡易化したことにより、さらに一段と小型化をすることができる化粧材料洗浄具1を実現できる。
【0063】
図12は図9(A)のさらに他の変形例を示すもので、図9(A)との対応部分に同一符号を付して示すように、中継ぎ部材2を直角に折り曲げた構成を有すると共に、洗浄液レバー12BXとして指で下方に押し込むような構成をものを用いる。
【0064】
これに加えて図12の場合は、図9(A)のローレット12Dを省略して中継ぎ部材2が直角方向に折り曲がっていることを利用して洗浄用ブラシ3を回動ないし移動操作できるようになされている。
【0065】
図12の構成によっても、図9(A)について上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0066】
(6)第6の実施の形態
図13は第6の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具21は、環状円錐台形状の中継ぎ部材22の先端部22Aから先端方向に洗浄用ブラシ23が突出するように設けられていると共に、後端部22Bの内側面に形成されている雌ねじ部22Cに洗浄液タンク25の先端部に形成された雄ねじ部25Aがねじ込み保持されている。
【0067】
洗浄用ブラシ23は、直線的な多数の糸材でなる毛材23Aの後端部を集束保持部材23Bによって断面形状がほぼ半円形状になるように束ねられた構成を有し、当該集束保持部材23Bが中継ぎ部材22の筒状円錐台部分に嵌め込まれることにより、毛材23Aが中継ぎ部材22の先端開口から先端外方向へ突出するように保持されている。
【0068】
かくして中継ぎ部材22の環状円錐台形状の内部空間は、その断面半円形状部分に集束保持部材23B及び毛材23Aが嵌め込まれているのに対して、残る空間部分が洗浄液タンク25の内部空間を中継ぎ部材22の内部を通って洗浄用ブラシ23の毛材23Aの側面に連通させる洗浄液連通孔22Dを形成している。
【0069】
以上の構成において、ユーザが化粧材料洗浄具21を用いて塗布液の洗浄をする場合、先ず洗浄液タンク25の雄ねじ部25Aを中継ぎ部材22の雌ねじ部22Cからねじり外して洗浄液を内部に入れた後、中継ぎ部材22に取り付ける。
【0070】
この状態においてユーザが洗浄液タンク25に圧力をかけると、内部の洗浄液は中継ぎ部材22の洗浄液連通孔22Dを通って洗浄用ブラシ23の毛材23A上に供給される。
【0071】
かくして洗浄液タンク25内の洗浄液が洗浄用ブラシ23を浸す状態になるので、ユーザは洗浄液タンク25を把持子として手に握って洗浄用ブラシ23の毛材23Aをはけブラシとして使うことにより、洗浄すべき塗布液が塗布されている洗浄対象の塗布液を洗浄用ブラシ23によって洗浄することができる。
【0072】
この実施の形態の場合、中継ぎ部材22の先端部22Aのうち、洗浄液連通孔22Dに対向する部分に四角形状の窓22Eが切り欠かれており、これによりユーザが洗浄液タンク25に圧力を加えることにより洗浄液を洗浄液連通孔22Dに押し出したとき、その先端が窓22Eの位置に来たとき、これを目視確認することができるようになされている。
【0073】
かくしてユーザが当該窓22Eの液面の位置を確認することにより、洗浄用ブラシ23の毛材23Aに供給された洗浄液の量を確認することにより、補給すべき洗浄液が適量になるような圧力を洗浄液タンク25に与え得るようになされている。
【0074】
以上の構成によれば、ユーザは洗浄液タンク25を手のひらで把持して洗浄液タンク25に対する圧力を加減しながら洗浄すべき塗布液の洗浄を毛材23Aのはけ効果を利用しながら行うことができる。
【0075】
(7)第7の実施の形態
図14は、第7の実施の形態を示すもので、この場合は、図1〜図3との対応部分に同一符号を付して示すように、中継ぎ部材2の前端面において、洗浄用ブラシ3の心材3Aを取り付けるための取付け孔2Aと、洗浄液タンク5から洗浄液を供給するための洗浄液連通孔2Dに加えて、取付け孔2Aの下側に洗浄用ブラシ取付孔31を穿設する。
【0076】
これに加えて、図1の心材3Aに毛材3Bを放射方向に外方に延長させたいわゆるブラシ型の洗浄用ブラシ3に代えて、基板32上に直線的に延長する多数の毛材33を植立してなるいわゆる歯ブラシ型の洗浄用ブラシ34を用意する。
【0077】
この歯ブラシ型の洗浄用ブラシ34の基板32には、後方に突出するように連結子35が突出するように設けられ、この連結子35を中継ぎ部材2の洗浄用ブラシ取付孔31に挿入することにより、図15に示すように、中継ぎ部材2の先端面から歯ブラシ型の洗浄用ブラシ34を突出させてなる化粧材料洗浄具1Xを得る。
【0078】
かかる構成の化粧材料洗浄具1Xにおいて、洗浄動作時、洗浄液タンク5から洗浄液連通孔2Dを介して供給される洗浄液が、基板32から上方に延長する多数の毛材33上に供給され、かくして洗浄液を含んだ毛材33を塗布液を洗浄対象の部位に当てることにより、毛材33がブラシとしての洗浄機能を果たすことにより塗布液の洗浄をすることができる。
【0079】
以上の構成によれば、図1〜図3の円柱ブラシ型の洗浄用ブラシ3を使用できる中継ぎ部材2及び洗浄液タンク5を利用してその洗浄用ブラシ部分を歯ブラシ型の洗浄用ブラシ34に置き換えて歯ブラシ型のブラシとしての洗浄効果を得ることができる。
【0080】
このとき柱状型のブラシの回転動作による洗浄を取るか、又は歯ブラシ型のブラシの洗浄を取るかは、ユーザが好みに応じて選択することができ、かくして一段と便利な化粧材料洗浄具1Xを得ることができる。
【0081】
図16は当該第7の実施の形態の変形例を示すもので、この場合歯ブラシ型洗浄用ブラシ34の外側にカバー部材36を被せている。
【0082】
このようにすれば、洗浄用ブラシ34の毛材33に供給された洗浄液が基板32から不規則にこぼれ落ちするのを有効に防止すると共に、当該こぼれ落ちを防止された洗浄液を逃すことなく毛材33に戻すことができることにより洗浄液を有効に利用することができる。
【0083】
(8)第8の実施の形態
図17及び図18は第8の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具1Xは、図1との対応部分に同一符号を付して示すように、中継ぎ部材2が洗浄液タンク5及びブラシカバー4に対して回転自在に設けられている。
【0084】
中継ぎ部材2は、図1の場合と同様に、先端側の取付け孔2Aに洗浄用ブラシ3の心材3Aが一体に嵌め込まれているのに対して、洗浄液タンク5の取付け孔5Bに対して円筒状の中継ぎ補助部材36が当該洗浄液タンク5と一体にねじ込み保持されている。
【0085】
この中継ぎ補助部材36には、ブラシカバー4のカバー本体部4Bから後方に延長する板状のカバー保持部材4Cが係合保持されている。
【0086】
この実施の形態の場合、カバー保持部材4Cの後端には断面半環状の狭着保持子4Dが生成され、この半環状の狭着保持子4Dが中継ぎ補助部材36に対して外側から抱え込むように、取り外し自在に狭着保持されている。
【0087】
カバー保持部材4Cは、カバー本体部4Bから一旦外方に折り曲がった後中継ぎ部材2の外側に沿って狭着保持子4Dに至るような形状をもっており、これによりカバー保持部材4Cは狭着保持子4Dからローレット2Bの外側を通ってカバー本体部4Bに連接され、これによりカバー本体部4B及び洗浄液タンク5に対して、ローレット2Bを有する中継ぎ部材2が、ローレット2Bに対する回動操作に応じて、洗浄液タンク5及び中継ぎ補助部材36の中心線を中心として、回動できるように軸受け37によって軸支されている。
【0088】
この実施の形態の場合、軸受32は、表面滑性が大きくかつ洗浄液に対する封止特性を有する円環状の合成樹脂材料で構成され、洗浄液タンク5の先端と中継ぎ補強部材36の段部36Aに狭着されることにより中継ぎ部材2を軸支するようになされている。
【0089】
以上の構成において、ユーザは化粧材料洗浄具1Xを使用する際には、カバー本体部4Bを下側位置において洗浄用ブラシ3を上方に向けた状態において、カバー本体部4Bの上面に沿って配置されている洗浄用ブラシ3に洗浄対象部位であるまつ毛ないしまぶたに触れさせる。
【0090】
この状態において、ユーザは洗浄液タンク5を手のひらで加圧変形させて洗浄液タンク5内の洗浄液を中継ぎ部材2の洗浄液連通孔2Dを通ってカバー本体部4Bに押し出し供給することにより、洗浄用ブラシ3の毛材に洗浄液を含ませる。
【0091】
この状態においてユーザは、ローレット2Bを操作することにより、中継ぎ部材2を往復回動動作をさせることにより、洗浄用ブラシ3に含ませた洗浄液によって洗浄対象部位を洗浄する。
【0092】
このときカバー本体部4Bは洗浄用ブラシ3の下側位置において、洗浄用ブラシ3の回動動作とは連動せずに同じ位置に保持されていることにより、カバー本体部2B内の洗浄液をこぼさないようにできる。
【0093】
以上の構成によれば、洗浄液を周囲にこぼすことなく安全かつ簡便に目の周囲に塗布ないし付着された化粧材料を洗浄液によって洗い流す化粧材料洗浄具1Xを実現できる。
【0094】
(9)第9の実施の形態
図19及び図20は第9の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具1Yは、図17及び図18との対応部分に同一符号を付して示すように、洗浄液タンク5の後端部にブラシ駆動用モータ41を有すると共に、当該ブラシ駆動用モータ41の出力軸が回転伝達リンク42を介して中継ぎ部材2に連結されている。
【0095】
この場合、図17及び図18のローレット2Bは中継ぎ部材2から取り外されており、これにより中継ぎ部材2及び洗浄用ブラシ3が回転伝達リンク42を介してブラシ駆動用モータ41によって回転駆動される。
【0096】
以上の構成において、ユーザはカバー本体部4Bを下側位置に配置し、かつ洗浄用ブラシ3を上側位置に配置した状態で、洗浄用ブラシ3を目の周囲の洗浄対象部位に向けた状態でブラシ駆動用モータ41を回転駆動させる。
【0097】
この状態においてユーザは、洗浄液タンク5を手のひらで押せば洗浄液がブラシカバー4Bに押し出されることにより、洗浄用ブラシ3はブラシカバー4B内の洗浄液を含ませた洗浄用ブラシ3によって目の周囲の洗浄対象部位を洗浄できる。
【0098】
かくするにつき、洗浄用ブラシ3がブラシ駆動用モータ41によって連続的に回転できることにより、ユーザが簡便に洗浄対象部位の洗浄操作をすることができる。
【0099】
(10)第10の実施の形態
図21は第10の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具51は、洗浄具本体52を洗浄液槽部53と一体に組み合せた構成を有する。
【0100】
洗浄具本体52は、図6との対応部分に同一符号を付して示すように、洗浄液タンク5の先端側に設けられた中継ぎ部材2から突出する洗浄用ブラシ3を、洗浄液槽部53の側壁53Aに設けられた取付け具53Bを通して、対向する側壁53Cに設けられた取付け具53Dとの間に回転自在に装架させた構成を有する。
【0101】
洗浄液槽部53は、図6との対応部分に同一符号を付して示すように、受け皿部7Aを有し、受け皿部7Aの前壁7Cに頬を付けるようにして洗浄対象である目の周囲の部位を洗浄用ブラシ3と対向させるように構える。
【0102】
この状態において、ユーザは洗浄液タンク5を手のひらで押しながら、ローレット2Bを使って洗浄用ブラシ3を回動操作する。
【0103】
これにより洗浄液タンク5から中継ぎ部材2を通って供給された洗浄液が洗浄液ブラシ3を浸しながら洗浄用ブラシ3の回動動作に応じて毛材の先端が洗浄対象部位に触れることにより洗浄をする。
【0104】
この状態において、洗浄液タンク5から洗浄用ブラシ3に供給された洗浄液は周囲に飛散するが、受け皿部7Aに回収される。
【0105】
また、飛散の程度に応じて受け板部7Aを引き出せば、受け皿部7Aの外への洗浄液の飛散を抑えることができる。
【0106】
以上の構成によれば、洗浄液タンク5から洗浄用ブラシ3への供給量を増大させても洗浄液を外部に飛散させることなく洗浄処理を行い得ると共に、洗浄用ブラシ3の回動量や強さを、ユーザがローレット2Bに対する操作を加減することにより、適度に調整することができる。
【0107】
以上の構成によれば、目の周囲の洗浄対象部位の洗浄を簡便に行い得る塗布液洗浄具51を実現できる。
【0108】
(11)第11の実施の形態
図22は第11の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具51Xは、図21との対応部分に同一符号を付して示すように、洗浄具本体52の後端部にブラシ駆動用モータ41を有することを除いて、図21の場合と同様の構成を有する。
【0109】
図22の構成によれば、ユーザは中継ぎ部材2のローレット2Bの操作をしないでも洗浄用ブラシ3を連続的に回転させることができることにより、さらに簡便な塗布液洗浄具51Xを実現できる。
【0110】
(12)第12の実施の形態
図23は第12の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具55は四角箱型の洗浄液槽部56を有する。
【0111】
洗浄液槽部56の相対向する側壁56A及び56Bには取付け具56C及び56Dが設けられ、当該取付け具56C及び56D間に洗浄用ブラシ57の心材57Aが回転自在に装架されている。
【0112】
洗浄用ブラシ57は、図1ないし図3について上述したと同様に、2本のステンレス線材の握合せ面に0.08〔mm〕程度の細い合成樹脂系材料でなる毛材を狭着保持した構成を有する。
【0113】
洗浄用ブラシ57の心材57Aの一端は、取付け具56Cによって側壁56Aから外方に引き出されて回転操作部58の出力ギア58Aに結合される。
【0114】
回転操作部58は押下げレバー58Bを有し、押下げレバー58Bを下方に押し下げたとき、これと一体に、出力ギア58Aと歯合する平板ギア58Cを下方に移動させることにより、出力ギア58A、従って洗浄用ブラシ57の心材57Aを回転させる。
【0115】
この実施の形態の場合、押下げレバー58Bの下側にはこれを上方に押し上げ偏寄する強制スプリング(図示せず)が設けられており、ユーザが押下げレバー58Bの押下げ操作を止めたとき、当該押下げレバー58Bを上方の偏寄位置に押し戻す。
【0116】
この押下げレバー58Bの押上げ動作時、平板ギア58Cが出力ギア58Aを逆方向に回転させることにより、洗浄用ブラシ57を逆方向に回転させる。
【0117】
以上の構成において、洗浄液槽部56内には、予め洗浄液が洗浄用ブラシ57の下部を浸す程度の水位レベルまで入れられてあり、ユーザが顔の頬を洗浄液槽部56の前壁56Eに当てて洗浄対象である目の周囲部位を洗浄用ブラシ57と対向させるように構える。
【0118】
この状態において、ユーザは押下げレバー58Bを押下げ動作又は開放動作を繰り返せば、これにおいて洗浄用ブラシ57が往復回転し、洗浄液ブラシ57の洗浄液が浸された毛材の先端が洗浄対象部位に触れたとき、当該洗浄液によって洗浄対象部位を洗浄する。
【0119】
このとき洗浄に使われた洗浄液は洗浄液槽部56に戻るので、外部に飛散させるおそれを有効に回避できる。
【0120】
以上の構成によれば、洗浄液槽部56に入れられた多量の洗浄液を使って、目の周囲の洗浄を簡便に行うことができる化粧材料洗浄具55を実現できる。
【0121】
(13)第13の実施の形態
図24及び図25は第13の実施の形態を示すもので、この場合の化粧材料洗浄具61はパイプ構造の中継ぎ部材62を有する。
【0122】
中継ぎ部材62は、内部空間を洗浄液連通孔62Aとして用いて、先端の取付け孔62Bに心材63Aを差込み保持された洗浄用ブラシ63に対して、後端部に差し込まれた洗浄液タンク64からの洗浄液を供給するようになされている。
【0123】
洗浄液タンク64の取付け孔64Aに設けられた雄ねじ64Bには、中継ぎ補助部材66の後端部に設けられた雌ねじ66Aがねじ込まれ、これにより取付け孔64Aの先端と雌ねじ66Aの先端側に設けられた段部66B間に介挿された円環状の軸付け部材67を締付け保持するようになされている。
【0124】
軸受け部材67は、中継ぎ部材62に対する表面滑性力が大きくかつ洗浄液に対する封止効果が大きい合成樹脂材料で構成され、取付け孔64Aと段部66Bとの間に狭着保持されたとき、中継ぎ部材62の外表面に形成された係止溝62Cに回転自在に係合するようになされている。
【0125】
かくして中継ぎ部材62は中継ぎ補助部材66の先端側位置に形成されたローレット62Dをユーザが回動操作したとき、軸受け部材67によって軸支された状態で回動動作できるようになされている。
【0126】
この実施の形態の場合、洗浄用ブラシ63にはこれと対向するように断面半円環状のブラシカバー68が設けられており、ブラシカバー68の後端部に形成された連結板部68Bが中継ぎ部材62に沿って後方に延長すると共に、ローレット62Dの外側を通って中継ぎ補助部材66の前端部にまで延長している。
【0127】
連結板部68Aの後端には断面半円環状の板状の狭着部材68Bが形成され、当該狭着部材68Bの内側に突出する環状突出部68Cが中継ぎ補助部材66の先端部の外周面に形成された係止環部66Cに嵌め込み係止されている。
【0128】
以上の構成において、ユーザはブラシカバー68を下側位置になるように化粧材料洗浄具61を手に持った状態において、ブラシカバー68の上面にある洗浄用ブラシ63を洗浄対象である目の周囲の部位と対向させた状態で洗浄液タンク64を手のひらで押すことにより洗浄液を洗浄液連通孔62Aを通ってブラシカバー68に押し出し、これによりブラシカバー68内の洗浄液を洗浄用ブラシ63に含ませる。
【0129】
この状態においてユーザがローレット62Dを回転操作すれば、洗浄用ブラシ63の先端が洗浄対象に触れることにより当該洗浄用ブラシ63に含まれた洗浄液によって洗浄対象が洗浄される。
【0130】
以上の構成によれば、洗浄液タンク64内の洗浄液をユーザの操作に応じて洗浄用ブラシ63に供給することにより洗浄対象部位を洗浄することができるが、かくするにつきブラシカバー68を安定に洗浄用ブラシ63の下側位置に確保することができることにより、洗浄液をこぼすことなく簡便に洗浄対象部位を洗浄することができる化粧材料洗浄具61を実現できる。
【0131】
(14)第14の実施の形態
図26は第14の実施の形態を示すもので、図25との対応部分に同一符号を付して示すように、この場合の化粧材料洗浄具61Xはパイプ状の中継ぎ部材62を洗浄液タンク64及び中継ぎ補助部材66とは別体に回転させるための回転操作部71を、中継ぎ補助部材66に設ける。
【0132】
回転操作部71は洗浄液タンク64及び洗浄用ブラシ63間の位置に設けられ、中継ぎ部材62に固着された傘型歯車71Aと歯合する傘型歯車71Bを有する中間歯車71Cが設けられている。
【0133】
中間歯車71Cは、筐体71Dの支軸71Eによって中継ぎ部材62の矢印dで示す延長方向と直交する方向の軸線上を回転するように軸支され、中継ぎ部材62の延長方向dの方向に延長する平板歯車71Fが筐体71Dから外方に突出する操作レバー71Gによって移動操作されたとき、中間歯車71Cが回転するようになされている。
【0134】
この実施の形態の場合、筐体71Dには操作レバー71Gを先端側の操作開放位置に偏寄する偏寄ばね71Hが設けられ、操作レバー71Gを偏寄ばね71Hを圧縮する方向に後方に引っ張り操作したとき、中間歯車71Cの傘歯車71Bを介して中継ぎ部材62に固着された傘歯車71Aを回転させ、これにより中継ぎ部材62、従って洗浄用ブラシ63を操作レバー71Gの操作に応じて回動させるようになされている。
【0135】
以上の構成において、ユーザは操作用ブラシ63を洗浄対象に接触させた状態において洗浄液タンク64を手のひらで押圧することにより洗浄液を洗浄用ブラシ63に供給する。
【0136】
このとき操作レバー71Gを矢印dの方向に操作し又は操作を解除する操作を繰り返すと、当該操作レバー71Gの向きに応じて洗浄用ブラシ63が回転方向を切り換えながら回転する。
【0137】
かくして洗浄液タンク64の洗浄液を供給しながら操作レバー71Gを操作することにより、回転する洗浄ブラシ63による洗浄対象部位の洗浄を簡便に行い得る塗布液洗浄具61Xを実現できる。
【0138】
(15)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、洗浄用ブラシの毛材として直径0.08〔mm〕以下の細い合成樹脂材料の糸を先端に角をもつように直角方向に切り揃えたものを用いるようにした場合について述べたが、糸としてはこれに限らず、糸の先が細くなるような形状のものを用いても良い。
【0139】
また図7の第3の実施の形態においては、棒状の把持子6Xを中継ぎ部材2を介して洗浄用ブラシ3を直線上に配列するように構成した場合について述べたが、これに代え、中継ぎ部材2から洗浄用ブラシ3との間の心材3Aを直角方向又は直角より鈍角方向に曲げたり、中継ぎ部材2に回転用モータを装着すると共に、把持子6Xに対して直角方向に心材3Aを延長させて当該回転用モータによって回転させたりするようにても良い。
【0140】
なお、図14及び図15の実施の形態においては、柱状回転型の洗浄用ブラシ3に代えて歯ブラシ型洗浄用ブラシ34を付け換えた場合について述べたが、これに代え、図13の第6の実施の形態として述べたような刷毛型の洗浄用ブラシ23を洗浄用ブラシ取付け溝31に連結できる連結子を設けることにより当該刷毛型の洗浄用ブラシを付け換えるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は化粧用塗布液を洗い落とす目的の化粧材料洗浄具に利用できる。
【符号の説明】
【0142】
1、1X、1Y、51、51X、61……化粧材料洗浄具。2……中継ぎ部材、2A……取り付け穴、2B……ローレット、2C……取り付けねじ、2D……洗浄液連通溝、2E……取り付け突起、2F……取り付け突起、3……洗浄用ブラシ、3A……心材、3B……毛材、4……ブラシカバー、4A……取り付け溝、4B……カバー本体部、4C……カバー保持部材、4D……接着保持子、5……洗浄液タンク、5A……タンク本体、5B……取り付け穴、5C……取り付けねじ、6、6X……把持子、7……排液受け部、7A……受け皿部、7B……受け板部、7C……軸支部、11……洗浄液ポンプ、11A……洗浄液レバー、12……洗浄液タンク、12A……開口、12B、12BX……洗浄液レバー、12C、12CX……受け台、21……化粧材料洗浄部、22……中継ぎ部材、22A……先端部、22B……後端部、22C……雌ねじ部、22D……洗浄液連通溝、22E……窓、23……洗浄用ブラシ、23A……毛材、23B……集束保持部材、31……洗浄用ブラシ取り付け孔、32……基板、33……毛材、34……洗浄用ブラシ、35……連結子、36……中継ぎ補強部材、36A……段部、37……軸受け、41……ブラシ駆動用モータ、42……回転伝達リンク、52……洗浄具本体、53……洗浄液槽部、53A、53C……側壁、53B……取付け部、53D……取付け具、56……洗浄液槽部、56A、56B……側壁、56C、56D……取付け部、57……洗浄用ブラシ、57A……心材、58……回転操作部、58A……出力ギア、58B……押下げレバー、58C……平板ギア、62……中継ぎ部材、62B……ローレット、63……洗浄用ブラシ、64……洗浄液タンク、66……中継ぎ補強部材、66A……雌ねじ、66B……段部、67……軸受け部材、68……ブラシカバー、68A……連結板部、68B……狭着部材、71……回転操作部、71A、71B……傘歯車、71C……中間歯車、71D……筐体、71F……平板ギア、71G……操作レバー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継ぎ部材と、
上記中継ぎ部材の先端に取り付けられた洗浄用ブラシと、
上記中継ぎ部材の後端に取り付けられた洗浄液タンクと
を具え、上記中継ぎ部材は、上記洗浄液タンクが洗浄液を押し出したとき、当該洗浄液を上記洗浄液タンクから上記洗浄用ブラシに供給する洗浄液連通孔を有する
ことを特徴とする化粧材料洗浄具。
【請求項2】
上記洗浄用ブラシは、上記中継ぎ部材の先端から突出するように取り付けられた円柱状ブラシ型ブラシで構成された
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧材料洗浄具。
【請求項3】
上記洗浄用ブラシは、上記中継ぎ部材の先端から突出するように取り付けられたはけ型ブラシで構成された
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧材料洗浄具。
【請求項4】
上記洗浄用ブラシは、上記中継ぎ部材の先端から突出するように取り付けられた歯ブラシ型ブラシで構成された
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧材料洗浄具。
【請求項5】
上記中継ぎ部材は、上記円柱状ブラシを取り付けるための第1の取り付け孔と、上記はけ型ブラシ又は上記歯ブラシ型ブラシを取り付けるための第2の取り付け孔とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧材料洗浄具。
【請求項6】
上記洗浄液タンク内において、上記中継ぎ部材の後端に、後方に延長する把持子を設け、上記洗浄液タンクを上記中継ぎ部材から取りはずして、ユーザが上記把持子を把持して上記中継ぎ部材の先端に取り付けられた洗浄用ブラシを用いて洗浄操作できるようにする
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧材料洗浄具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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