半導体ウエハの保護テープ切断方法および保護テープ切断装置
【課題】 ノッチ付きの半導体ウエハに貼り付けた保護テープをウエハ外周に沿って切断処理するに、ノッチの内部に保護テープが大きく露出して残存することをなくして、粉塵の付着などを抑制できるようにする。
【解決手段】 半導体ウエハWの外周に沿ってカッタ刃12を相対走行させて半導体ウエハWの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断方法において、位置決め用のノッチnを外周に備えた半導体ウエハWの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるとともに、ウエハ外周に凹入形成されたノッチnの前半においては、カッタ刃12をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチnの後半においてはカッタ刃12をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させる。
【解決手段】 半導体ウエハWの外周に沿ってカッタ刃12を相対走行させて半導体ウエハWの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断方法において、位置決め用のノッチnを外周に備えた半導体ウエハWの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるとともに、ウエハ外周に凹入形成されたノッチnの前半においては、カッタ刃12をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチnの後半においてはカッタ刃12をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜くための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記保護テープの切断手段としては、例えば特許文献1に開示されているように、テーブルに載置保持されたウエハの表面に保護テープを供給して貼付けた後、保護テープにカッタ刃を突き刺した状態で、テーブルを回転させることでウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させ、保護テープをウエハ外周に沿って切断するよう構成したものが知られている。
【特許文献1】特開2004−25402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、ウエハの外周には位置決め用のオリエンテーションフラットやノッチが形成されており、オリエンテーションフラットを備えたウエハの場合、カッタ刃をウエハ中心側にスライド変位させる等することで直線的なオリエンテーションフラットに沿って相対走行させることが可能となる。しかし、ウエハの外周に形成されるノッチは、周方向での幅および半径方向の深さが数mm程度の小さいものであるために、このノッチ形成部位においてはカッタ刃がウエハ周方向に沿って通過してしまい、ノッチの内部に保護テープの一部が臨む状態でテープ切断処理が行われるものとなっていた。
【0004】
しかし、ノッチの内部に臨む保護テープ部分は、その粘着面が露出した状態であるために、バックグラインド処理工程において発生した粉塵がノッチの内部で露出している粘着面に付着し、付着した粉塵がその後の処理工程において脱落して周囲を汚損するおそれがあった。また、ノッチ内部の保護テープ部分が粉塵で覆われると、ノッチを光学的に検出してウエハの位置合わせをする際の障害にもなる。
【0005】
本発明はこのような実情に着目してなされたものであって、ノッチ付きの半導体ウエハの保護テープ切断処理において、ノッチの内部に保護テープが大きく露出して残存することをなくして、粉塵の付着などを抑制できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断方法において、位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を走行させるとともに、ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させることを特徴とする。
【0007】
これによると、カッタ刃がノッチ形成部位に至ると自転して刃先がノッチの内部にまで入り込むことになり、ノッチの内部に残る保護テープ部分は少量となり、露出する粘着面も僅かなものとなる。
【0008】
従って、第1の発明方法によると、保護テープ切断処理の済んだウエハのノッチの内部に残存する保護テープ部分の粘着面に、研磨粉塵などが付着することが抑制され、以後の工程で粉塵が脱落して周囲を汚損することを効果的に抑制することができる。
【0009】
第2の発明は、半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断装置において、前記カッタ刃を、ウエハ中心を通る軸心と平行でカッタ刃の背縁近くに位置する軸心を中心に自転可能支持する支持手段と、位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるカッタ刃走行手段と、ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させるカッタ刃自転回動手段とを備えてあることを特徴とする。
【0010】
上記構成によると、カッタ刃は、ノッチの前半においては、その刃先がウエハ中心にむかうように自転してノッチの内部にまで入り込むとともに、ノッチの後半においては、その刃先がウエハ外周に向かうように逆方向に自転しながら進行するので、ノッチの内部に残る保護テープ部分は少量となり、露出する粘着面も僅かなものとなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、カッタ刃が正逆方向に自転しながらノッチ内を進行してノッチ内部の保護テープを切断するので、ノッチ内部に残る保護テープ部分は少量となり、露出する粘着面も僅かなものとなる。その結果、ノッチの内部に残存する保護テープ部分の粘着面に、研磨粉塵などが付着することが抑制され、以後の工程で粉塵が脱落して周囲を汚損したり、ノッチ部分の光学的検出を阻害したりすることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0013】
図1は、保護テープ貼付け装置の全体構成を示す斜視図である。この保護テープ貼付け装置は、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と略称する)Wを収納したカセットCが装填されるウエハ供給/回収部1、ロボットアーム2を備えたウエハ搬送機構3、アライメントステージ4、ウエハWを載置して吸着保持するチャックテーブル5、ウエハWに向けて表面保護用の保護テープTを供給するテープ供給部6、テープ供給部6から供給されたセパレータ付きの保護テープTからセパレータsを剥離回収するセパレータ回収部7、チャックテーブル5に載置されて吸着保持されたウエハWに保護テープTを貼付ける貼付けユニット8、ウエハWに貼付けられた保護テープTをウエハWの外形に沿って切り抜き切断するテープ切断機構9、ウエハWに貼付けて切断処理した後の不要テープT’を剥離する剥離ユニット10、剥離ユニット10で剥離された不要テープT’を巻き取り回収するテープ回収部11、等が備えられており、上記各構造部および機構についての具体的な構成を以下に説明する。
【0014】
ウエハ供給/回収部1には2台のカセットCを並列して装填可能であり、各カセットCには、配線パターン面を上向きにした多数枚のウエハWが多段に水平姿勢で差込み収納されている。
【0015】
ウエハ搬送機構3に備えられたロボットアーム2は、水平に進退移動可能に構成されるとともに、全体が駆動旋回および昇降可能となっている。そして、ロボットアーム2の先端には、馬蹄形をした真空吸着式のウエハ保持部2aが備えられており、カセットCに多段に収納されたウエハW同士の間隙にウエハ保持部2aを差し入れてウエハWを裏面から吸着保持し、吸着保持したウエハWをカセットCから引き出して、アライメントステージ4、チャックテーブル5、および、ウエハ供給/回収部1の順に搬送するようになっている。
【0016】
アライメントステージ4は、ウエハ搬送機構3によって搬入載置されたウエハWを、その外周に形成されたノッチnに基づいて位置合わせを行うようになっている。
【0017】
チャックテーブル5は、ウエハ搬送機構3から移載されて所定の位置合わせ姿勢で載置されたウエハWを真空吸着するようになっている。また、このチャックテーブル5の上面には、後述するテープ切断機構9に備えたカッタ刃12をウエハWの外形に沿って旋回移動させて保護テープTを切断するためにカッタ走行溝13が形成されている。
【0018】
テープ供給部6は、供給ボビン14から繰り出されたセパレータ付きの保護テープTをガイドローラ15群に巻回案内し、セパレータsを剥離した保護テープTを貼付けユニット8に導くよう構成されており、供給ボビン14に適度の回転抵抗を与えて過剰なテープ繰り出しが行われないように構成されている。
【0019】
セパレータ回収部7は、保護テープTから剥離されたセパレータsを巻き取る回収ボビン16が巻き取り方向に回転駆動されるようになっている。
【0020】
貼付けユニット8には貼付けローラ17が前向き水平に備えられており、スライド案内機構18および図示されないネジ送り式の駆動機構によって左右水平に往復駆動されるようになっている。
【0021】
剥離ユニット10には剥離ローラ19が前向き水平に備えられており、前記スライド案内機構18および図示されないネジ送り式の駆動機構によって左右水平に往復駆動されるようになっている。
【0022】
テープ回収部11は、不要テープT’を巻き取る回収ボビン20が巻き取り方向に回転駆動されるようになっている。
【0023】
テープ切断機構9は、基本的には、駆動昇降可能な可動台21の下部に、チャックテーブル5の中心上に位置する縦軸心X周りに駆動旋回可能に一対の支持アーム22が並列装備されるとともに、この支持アーム22の遊端側に備えたカッタユニット23に、刃先を下向きにした前記カッタ刃12が装着され、支持アーム22が縦軸心X周りに旋回することでカッタ刃12がウエハWの外周に沿って走行して保護テープTを切り抜くよう構成されており、その詳細な構造が図2〜図6に示されている。
【0024】
図2に示すように、可動台21は、モータ24を正逆回転駆動することで縦レール25に沿ってねじ送り昇降されるようになっており、この可動台21の遊端部に前記縦軸心X周りに回動可能に装備された回動軸26が、可動台21の上に配備されたモータ27に2本のベルト28を介して減速連動され、モータ27の作動によって回動軸26が所定の方向に低速で回動されるようになっている。そして、この回動軸26から下方に延出された支持部材29の下端部に、支持アーム22が水平方向スライド調節可能に貫通支持されており、支持アーム22のスライド調節によってカッタ刃12の縦軸心Xからの距離、つまり、カッタ刃12の旋回半径をウエハ径に対応して変更調節することが可能となっている。
【0025】
図3に示すように、支持アーム22の遊端部にはブラケット30が固着され、このブラケット30にカッタユニット23が装着支持されている。カッタユニット23は、ブラケット30に縦軸心Y周りに一定小範囲内で回動可能に支持された回動部材31、回動部材31の端部下面に連結された縦壁状の支持ブラケット32、支持ブラケット32の側面に連結されたカッタ支持部材33、カッタ支持部材33に支持されたブラケット34、このブラケット34に取り付けられたカッタホルダ35、等から構成され、カッタ刃12はカッタホルダ35の側面にネジ連結されている。
【0026】
ここで、回動部材31の上方には、図4に示すように、長孔36と突起37との係合によって回動部材31と一体に回動する操作フランジ38が配備されており、この操作フランジ38をエアーシリンダ39によって回動することで、支持アーム22に対するカッタユニット23全体の縦軸心Y周りでの姿勢を変更して、走行方向に対するカッタ刃12の角度を所定の小範囲内で調整することが可能となっている。
【0027】
また、カッタ支持部材33に対してブラケット34は支持アーム22の長手方向(図5においては紙面表裏方向)にスライド移動可能に支持されるとともに、図示されていないバネによって前記縦軸心Xに近づく方向にスライド付勢されている。
【0028】
また、カッタホルダ35は、カッタ刃12の背縁を通る縦軸心Z周りに自転可能にブラケット34に支持されるとともに、カッタ刃12の刃先が前記縦軸心Xに近づく方向にバネ41によって回動付勢されている。
【0029】
なお、カッタユニット23を回動可能に支持するブラケット30は、本発明における支持手段に、モータ27は本発明におけるカッタ刃走行手段に、エアーシリンダ39およびバネ41は本発明におけるカッタ刃自転回動手段に、それぞれ相当する。
【0030】
次に、上記実施例装置を用いて保護テープTをウエハWの表面に貼付けるための一連の基本動作を図6〜図9に基づいて説明する。
【0031】
貼付け指令が出されると、先ず、ウエハ搬送機構3におけるロボットアーム2がウエハ供給/回収部1に載置装填されたカセットCに向けて移動され、ウエハ保持部2aがカセットCに収容されているウエハ同士の隙間に挿入され、ウエハ保持部2aでウエハWを裏面(下面)から吸着保持して搬出し、取り出したウエハWをアライメントステージ4に移載する。
【0032】
アライメントステージ4に載置されたウエハWは、ウエハWの外周に形成されているノッチnを利用して位置合わせされ、位置合わせのすんだウエハWは再びロボットアーム2によって搬出されてチャックテーブル5に載置される。
【0033】
チャックテーブル5に載置されたウエハWは、その中心がチャックテーブル5の中心上にあるように位置合わせされた状態で吸着保持される。この時、図6に示すように、貼付けユニット8と剥離ユニット10は左側の初期位置に、また、テープ切断機構9のカッタ刃12は上方の初期位置でそれぞれ待機している。
【0034】
次に、図6中の仮想線で示すように、貼付けユニット8の貼付けローラ17が下降されるとともに、この貼付けローラ17で保護テープTを下方に押圧しながらウエハW上を前方(図6では右方向)に転動し、これによって保護テープTがウエハWの表面全体に貼付けられる。
【0035】
図7に示すように、貼付けユニット8が終端位置に達すると、上方に待機していたカッタ刃12が下降されて、チャックテーブル5のカッタ走行溝13において保護テープTに突き刺される。
【0036】
カッタ刃12が所定の切断高さ位置まで下降されて停止すると、図8に示すように、支持アーム22が所定の方向に回転され、これに伴ってカッタ刃12が縦軸心X周りに旋回移動して保護テープTがウエハ外形に沿って切断される。
【0037】
ウエハWの外周に沿ったテープ切断が終了すると、図9に示すように、カッタ刃12は元の待機位置まで上昇され、次いで、剥離ユニット10が前方へ移動しながらウエハW上で切り抜き切断されて残った不要テープT’を巻き上げ剥離する。
【0038】
剥離ユニット10が剥離作業の終了位置に達すると、剥離ユニット10と貼付けユニット8とが逆方向に移動して初期位置に復帰する。この時、不要テープT’が回収ボビン20に巻き取られるとともに、一定量の保護テープTがテープ供給部6から繰り出される。
【0039】
テープ貼付け作動が終了すると、チャックテーブル5における吸着が解除された後、貼付け処理のすんだウエハWはロボットアーム2のウエハ保持部2aに移載されてウエハ供給/回収部1のカセットCに差込み回収される。
【0040】
以上で1回のテープ貼付け処理が完了し、以後、上記作動を順次繰返してゆく。
【0041】
そして、上記保護テープ貼付け工程のうちのテープ切断工程においては、ウエハWの外周に形成されたノッチnでのテープ切断が以下のようにして行われる。なお、前記ノッチnは、周方向の開放幅が4〜5mm、深さが3mm程度に凹入湾曲されている。
【0042】
ウエハWのノッチn以外の周縁部をカッタ刃12が進行する間は、エアーシリンダ39のロッドが伸びることにより、図10中の(a)に示すように、カッタ刃12は、ウエハWの外周縁に対して適度の切り込み傾斜角度をもって周方向に摺接移動してゆく。カッタ刃12がノッチnの上手側の端部に至ると、エアーシリンダ39のロッドが収縮することにより、カッタ刃12が内側方向へ自転自在の状態になる。これにより、図10中の(b)に示すように、ウエハWの外周縁から外れたカッタ刃12は、その刃先がカッタ刃旋回中心方向にバネ付勢力によって自転しながら前進することで、刃先がノッチn内に食い込みながら進行する。刃先がノッチnの底部付近に達すると、カッタ刃12を進行させながら、再びエアーシリンダ39のロッドを伸ばすことにより、カッタ刃12を逆向きに自転させてウエハ外周に向けて移行させる(図10の(c)参照)。カッタ刃12がノッチnの下手側の端部に至ると、以後、図10中の(d)に示すように、カッタ刃12は再びウエハWの外周縁に沿って進行してゆく。
【0043】
このようにカッタ刃12が自転してノッチnに食い込み移動するとともに、ノッチnの後半部では逆方向に自転することで、ノッチn内の保護テープTはえぐり取られて、ノッチn内に切り残された残存テープtは少ないものとなる。
【0044】
なお、本発明は以下のような形態で実施することも可能である。
【0045】
(1)カッタホルダ35をパルスモータなどのアクチュエータで自転駆動可能に構成し、予め入力されたプログラムに基づいてカッタ刃12をノッチnの内縁に沿って自転しながら移動するように制御することでノッチn内の残存テープtを更に少なくすることができる。
【0046】
(2)本発明方法は、カッタ刃12に対してウエハWを回転させてテープ切断を行う形態で実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施例に係る保護テープ貼付け装置の全体を示す斜視図である。
【図2】テープ切断機構の正面図である。
【図3】テープ切断機構の要部の斜視図である。
【図4】テープ切断機構の要部の平面図である。
【図5】テープ切断機構の要部の側面図である。
【図6】実施例装置の動作説明図である。
【図7】実施例装置の動作説明図である。
【図8】実施例装置の動作説明図である。
【図9】実施例装置の動作説明図である。
【図10】ノッチでのテープ切断作動を示す平面図である
【符号の説明】
【0048】
12 カッタ刃
30 ブラケット
39 エアーシリンダ
41 バネ
n ノッチ
W 半導体ウエハ
T 保護テープ
X 軸心
Z 軸心
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜くための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記保護テープの切断手段としては、例えば特許文献1に開示されているように、テーブルに載置保持されたウエハの表面に保護テープを供給して貼付けた後、保護テープにカッタ刃を突き刺した状態で、テーブルを回転させることでウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させ、保護テープをウエハ外周に沿って切断するよう構成したものが知られている。
【特許文献1】特開2004−25402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、ウエハの外周には位置決め用のオリエンテーションフラットやノッチが形成されており、オリエンテーションフラットを備えたウエハの場合、カッタ刃をウエハ中心側にスライド変位させる等することで直線的なオリエンテーションフラットに沿って相対走行させることが可能となる。しかし、ウエハの外周に形成されるノッチは、周方向での幅および半径方向の深さが数mm程度の小さいものであるために、このノッチ形成部位においてはカッタ刃がウエハ周方向に沿って通過してしまい、ノッチの内部に保護テープの一部が臨む状態でテープ切断処理が行われるものとなっていた。
【0004】
しかし、ノッチの内部に臨む保護テープ部分は、その粘着面が露出した状態であるために、バックグラインド処理工程において発生した粉塵がノッチの内部で露出している粘着面に付着し、付着した粉塵がその後の処理工程において脱落して周囲を汚損するおそれがあった。また、ノッチ内部の保護テープ部分が粉塵で覆われると、ノッチを光学的に検出してウエハの位置合わせをする際の障害にもなる。
【0005】
本発明はこのような実情に着目してなされたものであって、ノッチ付きの半導体ウエハの保護テープ切断処理において、ノッチの内部に保護テープが大きく露出して残存することをなくして、粉塵の付着などを抑制できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断方法において、位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を走行させるとともに、ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させることを特徴とする。
【0007】
これによると、カッタ刃がノッチ形成部位に至ると自転して刃先がノッチの内部にまで入り込むことになり、ノッチの内部に残る保護テープ部分は少量となり、露出する粘着面も僅かなものとなる。
【0008】
従って、第1の発明方法によると、保護テープ切断処理の済んだウエハのノッチの内部に残存する保護テープ部分の粘着面に、研磨粉塵などが付着することが抑制され、以後の工程で粉塵が脱落して周囲を汚損することを効果的に抑制することができる。
【0009】
第2の発明は、半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断装置において、前記カッタ刃を、ウエハ中心を通る軸心と平行でカッタ刃の背縁近くに位置する軸心を中心に自転可能支持する支持手段と、位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるカッタ刃走行手段と、ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させるカッタ刃自転回動手段とを備えてあることを特徴とする。
【0010】
上記構成によると、カッタ刃は、ノッチの前半においては、その刃先がウエハ中心にむかうように自転してノッチの内部にまで入り込むとともに、ノッチの後半においては、その刃先がウエハ外周に向かうように逆方向に自転しながら進行するので、ノッチの内部に残る保護テープ部分は少量となり、露出する粘着面も僅かなものとなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、カッタ刃が正逆方向に自転しながらノッチ内を進行してノッチ内部の保護テープを切断するので、ノッチ内部に残る保護テープ部分は少量となり、露出する粘着面も僅かなものとなる。その結果、ノッチの内部に残存する保護テープ部分の粘着面に、研磨粉塵などが付着することが抑制され、以後の工程で粉塵が脱落して周囲を汚損したり、ノッチ部分の光学的検出を阻害したりすることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0013】
図1は、保護テープ貼付け装置の全体構成を示す斜視図である。この保護テープ貼付け装置は、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と略称する)Wを収納したカセットCが装填されるウエハ供給/回収部1、ロボットアーム2を備えたウエハ搬送機構3、アライメントステージ4、ウエハWを載置して吸着保持するチャックテーブル5、ウエハWに向けて表面保護用の保護テープTを供給するテープ供給部6、テープ供給部6から供給されたセパレータ付きの保護テープTからセパレータsを剥離回収するセパレータ回収部7、チャックテーブル5に載置されて吸着保持されたウエハWに保護テープTを貼付ける貼付けユニット8、ウエハWに貼付けられた保護テープTをウエハWの外形に沿って切り抜き切断するテープ切断機構9、ウエハWに貼付けて切断処理した後の不要テープT’を剥離する剥離ユニット10、剥離ユニット10で剥離された不要テープT’を巻き取り回収するテープ回収部11、等が備えられており、上記各構造部および機構についての具体的な構成を以下に説明する。
【0014】
ウエハ供給/回収部1には2台のカセットCを並列して装填可能であり、各カセットCには、配線パターン面を上向きにした多数枚のウエハWが多段に水平姿勢で差込み収納されている。
【0015】
ウエハ搬送機構3に備えられたロボットアーム2は、水平に進退移動可能に構成されるとともに、全体が駆動旋回および昇降可能となっている。そして、ロボットアーム2の先端には、馬蹄形をした真空吸着式のウエハ保持部2aが備えられており、カセットCに多段に収納されたウエハW同士の間隙にウエハ保持部2aを差し入れてウエハWを裏面から吸着保持し、吸着保持したウエハWをカセットCから引き出して、アライメントステージ4、チャックテーブル5、および、ウエハ供給/回収部1の順に搬送するようになっている。
【0016】
アライメントステージ4は、ウエハ搬送機構3によって搬入載置されたウエハWを、その外周に形成されたノッチnに基づいて位置合わせを行うようになっている。
【0017】
チャックテーブル5は、ウエハ搬送機構3から移載されて所定の位置合わせ姿勢で載置されたウエハWを真空吸着するようになっている。また、このチャックテーブル5の上面には、後述するテープ切断機構9に備えたカッタ刃12をウエハWの外形に沿って旋回移動させて保護テープTを切断するためにカッタ走行溝13が形成されている。
【0018】
テープ供給部6は、供給ボビン14から繰り出されたセパレータ付きの保護テープTをガイドローラ15群に巻回案内し、セパレータsを剥離した保護テープTを貼付けユニット8に導くよう構成されており、供給ボビン14に適度の回転抵抗を与えて過剰なテープ繰り出しが行われないように構成されている。
【0019】
セパレータ回収部7は、保護テープTから剥離されたセパレータsを巻き取る回収ボビン16が巻き取り方向に回転駆動されるようになっている。
【0020】
貼付けユニット8には貼付けローラ17が前向き水平に備えられており、スライド案内機構18および図示されないネジ送り式の駆動機構によって左右水平に往復駆動されるようになっている。
【0021】
剥離ユニット10には剥離ローラ19が前向き水平に備えられており、前記スライド案内機構18および図示されないネジ送り式の駆動機構によって左右水平に往復駆動されるようになっている。
【0022】
テープ回収部11は、不要テープT’を巻き取る回収ボビン20が巻き取り方向に回転駆動されるようになっている。
【0023】
テープ切断機構9は、基本的には、駆動昇降可能な可動台21の下部に、チャックテーブル5の中心上に位置する縦軸心X周りに駆動旋回可能に一対の支持アーム22が並列装備されるとともに、この支持アーム22の遊端側に備えたカッタユニット23に、刃先を下向きにした前記カッタ刃12が装着され、支持アーム22が縦軸心X周りに旋回することでカッタ刃12がウエハWの外周に沿って走行して保護テープTを切り抜くよう構成されており、その詳細な構造が図2〜図6に示されている。
【0024】
図2に示すように、可動台21は、モータ24を正逆回転駆動することで縦レール25に沿ってねじ送り昇降されるようになっており、この可動台21の遊端部に前記縦軸心X周りに回動可能に装備された回動軸26が、可動台21の上に配備されたモータ27に2本のベルト28を介して減速連動され、モータ27の作動によって回動軸26が所定の方向に低速で回動されるようになっている。そして、この回動軸26から下方に延出された支持部材29の下端部に、支持アーム22が水平方向スライド調節可能に貫通支持されており、支持アーム22のスライド調節によってカッタ刃12の縦軸心Xからの距離、つまり、カッタ刃12の旋回半径をウエハ径に対応して変更調節することが可能となっている。
【0025】
図3に示すように、支持アーム22の遊端部にはブラケット30が固着され、このブラケット30にカッタユニット23が装着支持されている。カッタユニット23は、ブラケット30に縦軸心Y周りに一定小範囲内で回動可能に支持された回動部材31、回動部材31の端部下面に連結された縦壁状の支持ブラケット32、支持ブラケット32の側面に連結されたカッタ支持部材33、カッタ支持部材33に支持されたブラケット34、このブラケット34に取り付けられたカッタホルダ35、等から構成され、カッタ刃12はカッタホルダ35の側面にネジ連結されている。
【0026】
ここで、回動部材31の上方には、図4に示すように、長孔36と突起37との係合によって回動部材31と一体に回動する操作フランジ38が配備されており、この操作フランジ38をエアーシリンダ39によって回動することで、支持アーム22に対するカッタユニット23全体の縦軸心Y周りでの姿勢を変更して、走行方向に対するカッタ刃12の角度を所定の小範囲内で調整することが可能となっている。
【0027】
また、カッタ支持部材33に対してブラケット34は支持アーム22の長手方向(図5においては紙面表裏方向)にスライド移動可能に支持されるとともに、図示されていないバネによって前記縦軸心Xに近づく方向にスライド付勢されている。
【0028】
また、カッタホルダ35は、カッタ刃12の背縁を通る縦軸心Z周りに自転可能にブラケット34に支持されるとともに、カッタ刃12の刃先が前記縦軸心Xに近づく方向にバネ41によって回動付勢されている。
【0029】
なお、カッタユニット23を回動可能に支持するブラケット30は、本発明における支持手段に、モータ27は本発明におけるカッタ刃走行手段に、エアーシリンダ39およびバネ41は本発明におけるカッタ刃自転回動手段に、それぞれ相当する。
【0030】
次に、上記実施例装置を用いて保護テープTをウエハWの表面に貼付けるための一連の基本動作を図6〜図9に基づいて説明する。
【0031】
貼付け指令が出されると、先ず、ウエハ搬送機構3におけるロボットアーム2がウエハ供給/回収部1に載置装填されたカセットCに向けて移動され、ウエハ保持部2aがカセットCに収容されているウエハ同士の隙間に挿入され、ウエハ保持部2aでウエハWを裏面(下面)から吸着保持して搬出し、取り出したウエハWをアライメントステージ4に移載する。
【0032】
アライメントステージ4に載置されたウエハWは、ウエハWの外周に形成されているノッチnを利用して位置合わせされ、位置合わせのすんだウエハWは再びロボットアーム2によって搬出されてチャックテーブル5に載置される。
【0033】
チャックテーブル5に載置されたウエハWは、その中心がチャックテーブル5の中心上にあるように位置合わせされた状態で吸着保持される。この時、図6に示すように、貼付けユニット8と剥離ユニット10は左側の初期位置に、また、テープ切断機構9のカッタ刃12は上方の初期位置でそれぞれ待機している。
【0034】
次に、図6中の仮想線で示すように、貼付けユニット8の貼付けローラ17が下降されるとともに、この貼付けローラ17で保護テープTを下方に押圧しながらウエハW上を前方(図6では右方向)に転動し、これによって保護テープTがウエハWの表面全体に貼付けられる。
【0035】
図7に示すように、貼付けユニット8が終端位置に達すると、上方に待機していたカッタ刃12が下降されて、チャックテーブル5のカッタ走行溝13において保護テープTに突き刺される。
【0036】
カッタ刃12が所定の切断高さ位置まで下降されて停止すると、図8に示すように、支持アーム22が所定の方向に回転され、これに伴ってカッタ刃12が縦軸心X周りに旋回移動して保護テープTがウエハ外形に沿って切断される。
【0037】
ウエハWの外周に沿ったテープ切断が終了すると、図9に示すように、カッタ刃12は元の待機位置まで上昇され、次いで、剥離ユニット10が前方へ移動しながらウエハW上で切り抜き切断されて残った不要テープT’を巻き上げ剥離する。
【0038】
剥離ユニット10が剥離作業の終了位置に達すると、剥離ユニット10と貼付けユニット8とが逆方向に移動して初期位置に復帰する。この時、不要テープT’が回収ボビン20に巻き取られるとともに、一定量の保護テープTがテープ供給部6から繰り出される。
【0039】
テープ貼付け作動が終了すると、チャックテーブル5における吸着が解除された後、貼付け処理のすんだウエハWはロボットアーム2のウエハ保持部2aに移載されてウエハ供給/回収部1のカセットCに差込み回収される。
【0040】
以上で1回のテープ貼付け処理が完了し、以後、上記作動を順次繰返してゆく。
【0041】
そして、上記保護テープ貼付け工程のうちのテープ切断工程においては、ウエハWの外周に形成されたノッチnでのテープ切断が以下のようにして行われる。なお、前記ノッチnは、周方向の開放幅が4〜5mm、深さが3mm程度に凹入湾曲されている。
【0042】
ウエハWのノッチn以外の周縁部をカッタ刃12が進行する間は、エアーシリンダ39のロッドが伸びることにより、図10中の(a)に示すように、カッタ刃12は、ウエハWの外周縁に対して適度の切り込み傾斜角度をもって周方向に摺接移動してゆく。カッタ刃12がノッチnの上手側の端部に至ると、エアーシリンダ39のロッドが収縮することにより、カッタ刃12が内側方向へ自転自在の状態になる。これにより、図10中の(b)に示すように、ウエハWの外周縁から外れたカッタ刃12は、その刃先がカッタ刃旋回中心方向にバネ付勢力によって自転しながら前進することで、刃先がノッチn内に食い込みながら進行する。刃先がノッチnの底部付近に達すると、カッタ刃12を進行させながら、再びエアーシリンダ39のロッドを伸ばすことにより、カッタ刃12を逆向きに自転させてウエハ外周に向けて移行させる(図10の(c)参照)。カッタ刃12がノッチnの下手側の端部に至ると、以後、図10中の(d)に示すように、カッタ刃12は再びウエハWの外周縁に沿って進行してゆく。
【0043】
このようにカッタ刃12が自転してノッチnに食い込み移動するとともに、ノッチnの後半部では逆方向に自転することで、ノッチn内の保護テープTはえぐり取られて、ノッチn内に切り残された残存テープtは少ないものとなる。
【0044】
なお、本発明は以下のような形態で実施することも可能である。
【0045】
(1)カッタホルダ35をパルスモータなどのアクチュエータで自転駆動可能に構成し、予め入力されたプログラムに基づいてカッタ刃12をノッチnの内縁に沿って自転しながら移動するように制御することでノッチn内の残存テープtを更に少なくすることができる。
【0046】
(2)本発明方法は、カッタ刃12に対してウエハWを回転させてテープ切断を行う形態で実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施例に係る保護テープ貼付け装置の全体を示す斜視図である。
【図2】テープ切断機構の正面図である。
【図3】テープ切断機構の要部の斜視図である。
【図4】テープ切断機構の要部の平面図である。
【図5】テープ切断機構の要部の側面図である。
【図6】実施例装置の動作説明図である。
【図7】実施例装置の動作説明図である。
【図8】実施例装置の動作説明図である。
【図9】実施例装置の動作説明図である。
【図10】ノッチでのテープ切断作動を示す平面図である
【符号の説明】
【0048】
12 カッタ刃
30 ブラケット
39 エアーシリンダ
41 バネ
n ノッチ
W 半導体ウエハ
T 保護テープ
X 軸心
Z 軸心
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断方法において、
位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるとともに、ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させることを特徴とする半導体ウエハの保護テープの切断方法。
【請求項2】
半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断装置において、
前記カッタ刃を、ウエハ中心を通る軸心と平行でカッタ刃の背縁近くに位置する軸心を中心に自転可能支持する支持手段と、
位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるカッタ刃走行手段と、
ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させるカッタ刃自転回動手段と
を備えてあることを特徴とする半導体ウエハの保護テープ切断装置。
【請求項1】
半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断方法において、
位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるとともに、ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させることを特徴とする半導体ウエハの保護テープの切断方法。
【請求項2】
半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させて半導体ウエハの表面に貼り付けられた保護テープをウエハ外形に沿って切り抜く半導体ウエハの保護テープ切断装置において、
前記カッタ刃を、ウエハ中心を通る軸心と平行でカッタ刃の背縁近くに位置する軸心を中心に自転可能支持する支持手段と、
位置決め用のノッチを外周に備えた半導体ウエハの外周に沿ってカッタ刃を相対走行させるカッタ刃走行手段と、
ウエハ外周に凹入形成されたノッチの前半においては、カッタ刃をその刃先がウエハ中心に向かうように自転回動させるとともに、ノッチの後半においてはカッタ刃をその刃先がウエハ外周に向かうように自転回動させるカッタ刃自転回動手段と
を備えてあることを特徴とする半導体ウエハの保護テープ切断装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−15453(P2006−15453A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−195679(P2004−195679)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
[ Back to top ]