説明

半導体放射線センサおよび半導体放射線検出装置

【課題】半導体放射線センサの放熱性を改善する。
【解決手段】半導体放射線センサ(10)は、p面電極側底面(10p)とn面電極側底面(10n)と周面(10s)とを有する円錐台状であり、周面(10s)がテーパ面になっている。半導体放射線検出装置(100)は、BNホルダ(11)のテーパ面(11s)と金属リング(13)とで半導体放射線センサ(10)を保持する。
【効果】半導体放射線センサ(10)からの放熱は、金属リング(12)が密着しているp面電極側底面(10p)の一部から良好に行われる上に、BNホルダ(11)のテーパ面(11s)に密着している半導体放射線センサ(10)の周面(10s)からも良好に行われ、半導体放射線センサ(10)からの放熱性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体放射線センサおよび半導体放射線検出装置に関する。さらに詳しくは、放熱性を向上させることが出来る半導体放射線センサおよび冷却時間を短縮できる半導体放射線検出装置に関する。さらに、検出した放射線スペクトルに不純線が出ることがない半導体放射線検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、p面電極側底面とn面電極側底面と周面とを有する平板形の半導体放射線センサや、n面電極側底面に段差を設けたトップハット形の半導体放射線センサなどが知られている(非特許文献1参照。)。
また、回路基板の先端に設けた接続金具を半導体放射線センサのn面電極に当接し、金属リングでp面電極側底面の一部を押して、半導体放射線センサを挟むように保持した半導体放射線検出装置が知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−304372号公報(図2)
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】合志陽一・佐藤公隆編「エネルギー分散型X線分析 −半導体検出器の使い方」(第8頁)、学芸出版センター、2001年1月20日3刷
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の半導体放射線検出装置では、回路基板の先端に設けた接続金具を半導体放射線センサのn面電極に当接し、金属リングでp面電極側底面の一部を押圧して、挟むように半導体放射線センサを保持していた。
しかし、この構造では、半導体放射線センサからの放熱は、金属リングが密着しているp面電極側底面の一部からは良好に行われるが、他と密着していない半導体放射線センサの周面からは良好に行われず、放熱性が悪い問題点があった。また、この半導体放射線センサの放熱性の悪さのため、半導体放射線検出装置で半導体放射線センサを常温から動作温度(例えば−196℃付近)まで冷却するのに長時間(例えば30分以上)かかる問題点があった。さらに、半導体放射線センサを透過したX線が接続金具に入射し、その部分で発生した接続金具を構成する元素の特性X線が逆に半導体放射線センサに入射することにより、検出したX線スペクトルに不純線が出てしまう問題点があった。
そこで、本発明の目的は、放熱性を向上させることが出来る半導体放射線センサおよび冷却時間を短縮できる半導体放射線検出装置および検出した放射線スペクトルに不純線が出ることがない半導体放射線検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の観点では、本発明は、p面電極側底面と、n面電極側底面と、周面とを有する半導体放射線センサであって、前記周面の全部または一部をテーパ面としたことを特徴とする半導体放射線センサを提供する。
上記第1の観点による半導体放射線センサでは、半導体放射線センサの周面の全体または一部のテーパ面に当接しうるテーパ面を有するホルダを半導体放射線検出装置に設ければ、半導体放射線センサの周面の全体または一部のテーパ面がホルダのテーパ面に密着するように半導体放射線センサを保持することが出来る。このため、半導体放射線センサからの放熱は、ホルダに密着している半導体放射線センサの周面からも良好に行われるようになり、放熱性を向上することが出来る。
なお、半導体放射線センサは、平板形やトップハット型などのいずれでもよい。また、Si−PINや、SDD(シリコンドリフトデテクタ)や、Si(Li)素子のいずれでもよい。ただし、Si−PINやSDDよりも体積が大きく且つ動作温度が低いSi(Li)素子で本発明は特に有用である。
【0007】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による半導体放射線センサにおいて、前記周面を切断する断面の面積が、前記n面電極側底面の直近で最小になることを特徴とする半導体放射線センサを提供する。
上記第2の観点による半導体放射線センサでは、半導体放射線センサの周面の全体または一部のテーパ面に当接しうるテーパ面を有するホルダと、半導体放射線センサのp面電極側底面の一部を押圧しうる金属リングとを半導体放射線検出装置に設ければ、半導体放射線センサの周面の全体または一部のテーパ面がホルダのテーパ面に密着するように半導体放射線センサを保持することが出来る。このため、半導体放射線センサからの放熱は、金属リングが押圧されているp面電極側底面の一部から良好に行われる上に、ホルダに密着している半導体放射線センサの周面からも良好に行われるようになり、放熱性を向上することが出来る。
【0008】
第3の観点では、本発明は、前記第2の観点による半導体放射線センサにおいて、前記周面を切断する断面の面積が、前記p面電極側底面の近傍で一定になることを特徴とする半導体放射線センサを提供する。
上記第3の観点による半導体放射線センサでは、周面の一部がテーパ面になるが、周面の全部をテーパ面にするよりも半導体放射線センサの最大外径を小さくし易い。
【0009】
第4の観点では、本発明は、前記第1から第3のいずれかの観点による半導体放射線センサにおいて、前記半導体放射線センサが平板形であることを特徴とする半導体放射センサを提供する。
上記第4の観点による半導体放射線センサでは、トップハット形よりも半導体放射線センサの周面の放熱面積を広くし易い。
【0010】
第5の観点では、本発明は、前記第2から第4のいずれかの観点による半導体放射線センサの前記周面の全体または一部のテーパ面に当接しうるテーパ面を有するホルダと、前記半導体放射線センサの前記p面電極側底面の一部を押圧しうる金属リングとを具備し、前記ホルダと前記金属リングとで前記半導体放射線センサを保持したことを特徴とする半導体放射線検出装置を提供する。
上記第5の観点による半導体放射線検出装置では、半導体放射線センサからの放熱は、金属リングが密着しているp面電極側底面の一部から良好に行われる上に、ホルダに密着している半導体放射線センサの周面からも良好に行われ、半導体放射線センサからの放熱性が向上するため、半導体放射線センサを常温から動作温度(例えば−196℃付近)まで冷却するのにかかる冷却時間を短縮することが出来る。これは、液体窒素冷却方式に比べて冷却能力が劣る電気冷却方式を用いる半導体放射線検出装置において特に有用である。
【0011】
第6の観点では、本発明は、前記第5の観点による半導体放射線検出装置において、前記半導体放射線センサの前記n面電極に金属ワイヤを接続したことを特徴とする半導体放射線検出装置を提供する。
上記第6の観点による半導体放射線検出装置では、接続金具を用いないため、半導体放射線センサを透過した放射線が接続金具に入射し、その部分で発生した接続金具を構成する元素の特性X線が逆に半導体放射線センサに入射することにより、検出した放射線スペクトルに不純線が出てしまう問題点を生じなくなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の半導体放射線センサによれば、放熱性を向上することが出来る。
本発明の半導体放射線検出装置によれば、半導体放射線センサの冷却時間を短縮することが出来る。また、検出した放射線スペクトルに不純線が出てしまう問題点を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1に係る半導体放射線センサを示す断面図である。
【図2】実施例1に係る半導体放射線検出装置の要部断面図である。
【図3】実施例2に係る半導体放射線センサを示す断面図である。
【図4】実施例2に係る半導体放射線検出装置の要部断面図である。
【図5】実施例3に係る半導体放射線センサを示す断面図である。
【図6】実施例3に係る半導体放射線検出装置の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図に示す実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0015】
−実施例1−
図1は、実施例1に係る半導体放射線センサ10を示す断面図である。
この半導体放射線センサ10は、p面電極側底面10pとn面電極側底面10nと周面10sとを有する円錐台状であり、周面10sの全部がテーパ面になっていることが特徴である。
【0016】
すなわち、周面10sは、周面10sを切断する断面の面積がn面電極側底面10nの直近で最小になるようなテーパ面になっている。
【0017】
周面10sがテーパ面になっている以外の半導体放射線センサ10の構造は、再表2007/138745号公報に開示された半導体X線検出素子と同様のプレーナー形(平板形)構造であり、Si(Li)素子であって、1はi層、2はn+層、3はn面電極、4はp面リング電極、5はp層、6は入射窓、7はp面電極、8は保護膜である。
【0018】
周面10sは、超音波加工によりテーパ面に成形加工された後、超音波加工による表面付近のマイクロクラック等の欠陥除去のため弗硝酢酸によりエッチングされる。
【0019】
数値例を示すと、p面電極側底面10pの直径は約10mmであり、n面電極側底面10nの直径は約8mmであり、i層1の厚さは約4mmであり、n+層2およびn面電極3の直径は約1mmであり、X線入射窓6の直径は約7mmであり、X線入射窓6の深さは約0.1mmである。
【0020】
図2は、半導体放射線センサ10を用いた半導体放射線検出装置100の要部断面図である。
この半導体放射線検出装置100は、半導体放射線センサ10と、半導体放射線センサ10の周面10sのテーパ面に当接しうるテーパ面11sを有するBNホルダ11と、BNホルダ11に螺合しうるBN固定具12と、BN固定具12に押されて半導体放射線センサ10のp面電極側底面10pの一部を押圧しうる金属リング13と、半導体放射線センサ10のn面電極3に一端が接続されたAuワイヤ21と、Auワイヤ21の他端が接続されたFETチップ22と、FETチップ22を搭載する回路基板23とを具備している。
【0021】
半導体放射線センサ10は、BNホルダ11のテーパ面11sと金属リング13とで保持されている。
【0022】
図2に示す部分は、真空容器に収容され、液体窒素や電子冷却方式で冷却される。例えば、特開2008−128635号公報に開示されているように多段ペルチェ素子で冷却される。
【0023】
実施例1に係る半導体放射線センサ10および半導体放射線検出装置100によれば次の効果が得られる。
(1)半導体放射線センサ10からの放熱は、金属リング12が密着しているp面電極側底面10pの一部から良好に行われる上に、BNホルダ11のテーパ面11sに密着している半導体放射線センサ10の周面10sからも良好に行われ、半導体放射線センサ10からの放熱性が向上する。
(2)半導体放射線センサ10を常温から動作温度まで冷却するのにかかる冷却時間を短縮することが出来る。
(3)Auワイヤ21をn面電極3に接続し、接続金具を用いないので、放射線が接続金具に入射し、その部分で発生した接続金具を構成する元素の特性X線が逆に半導体放射線センサ10に入射することにより、検出した放射線スペクトルに不純線が出てしまう問題点を生じなくなる。
(4)Auワイヤ21を接続しうる最小の面積にまでn面電極3の面積を小さくできるため、半導体センサの容量を減らすことが可能となり、その結果、分解能の向上が可能になる。
【0024】
−実施例2−
図3は、実施例2に係る半導体放射線センサ20を示す断面図である。
この半導体放射線センサ20は、p面電極側底面20pとn面電極側底面20nと周面20sとを有する半円柱・円錐台状であり、周面20sのp面電極側のおよそ半分が円柱状・周面20sのn面電極側のおよそ半分が円錐台状で、周面20sのn面電極側のおよそ半分がテーパ面になっていることが特徴である。
【0025】
すなわち、周面20sのp面電極側の半分では、周面20sを切断する断面の面積が一定になっている。一方、周面20sのn面電極側の半分では、周面20sを切断する断面の面積がn面電極側底面20nの直近で最小になるようなテーパ面になっている。
【0026】
周面20sの一部がテーパ面になっている以外の半導体放射線センサ20の構造は、再表2007/138745号公報に開示された半導体X線検出素子と同様のプレーナー形(平板形)構造であり、Si(Li)素子であって、1はi層、2はn+層、3はn面電極、4はp面リング電極、5はp層、6は入射窓、7はp面電極、8は保護膜である。
【0027】
周面20sは、一部が超音波加工によりテーパ面に成形加工された後、超音波加工による表面付近のマイクロクラック等の欠陥除去のため弗硝酢酸によりエッチングされる。
【0028】
数値例を示すと、p面電極側底面20pの直径は約9mmであり、n面電極側底面10nの直径は約8mmであり、i層1の厚さは約4mmであり、n+層2およびn面電極3の直径は約1mmであり、X線入射窓6の直径は約7mmであり、X線入射窓6の深さは約0.1mmである。
【0029】
図4は、半導体放射線センサ20を用いた半導体放射線検出装置200の要部断面図である。
この半導体放射線検出装置200は、半導体放射線センサ20と、半導体放射線センサ20の周面20sのテーパ面に当接しうるテーパ面11sを有するBNホルダ11と、BNホルダ11に螺合しうるBN固定具12と、BN固定具12に押されて半導体放射線センサ20のp面電極側底面20pの一部を押圧しうる金属リング13と、半導体放射線センサ20のn面電極3に一端が接続されたAuワイヤ21と、Auワイヤ21の他端が接続されたFETチップ22と、FETチップ22を搭載する回路基板23とを具備している。
【0030】
半導体放射線センサ20は、BNホルダ11のテーパ面11sと金属リング13とで保持されている。
【0031】
図4に示す部分は、真空容器に収容され、液体窒素や電子冷却方式で冷却される。例えば、特開2008−128635号公報に開示されているように多段ペルチェ素子で冷却される。
【0032】
実施例2に係る半導体放射線センサ20および半導体放射線検出装置200によれば次の効果が得られる。
(1)半導体放射線センサ20からの放熱は、金属リング12が密着しているp面電極側底面20pの一部から良好に行われる上に、BNホルダ11のテーパ面11sに密着している半導体放射線センサ20の周面20sからも良好に行われ、半導体放射線センサ20からの放熱性が向上する。
(2)半導体放射線センサ20を常温から動作温度まで冷却するのにかかる冷却時間を短縮することが出来る。
(3)Auワイヤ21をn面電極3に接続し、接続金具を用いないので、放射線が接続金具に入射し、その部分で発生した接続金具を構成する元素の特性X線が逆に半導体放射線センサ20に入射することにより、検出した放射線スペクトルに不純線が出てしまう問題点を生じなくなる。
(4)Auワイヤ21を接続しうる最小の面積にまでn面電極3の面積を小さくできるため、半導体センサの容量を減らすことが可能となり、その結果、分解能の向上が可能になる。
(5)半導体放射線センサ20の最大外径を小さくし易くなる。
【0033】
−実施例3−
図5は、実施例3に係る半導体放射線センサ30を示す断面図である。
この半導体放射線センサ30は、p面電極側底面30pと段差になったn面電極側底面30nと周面30sとを有するトップハット形であり、周面30sの全部がテーパ面になっていることが特徴である。
【0034】
すなわち、周面30sは、周面30sを切断する断面の面積がn面電極側底面30nの直近で最小になるようなテーパ面になっている。
【0035】
周面30sの一部がテーパ面になっている以外の半導体放射線センサ30の構造は、特開2005−183603号公報に開示された半導体X線検出素子と同様のトップハット形構造であり、Si(Li)素子であって、1はi層、2はn+層、3はn面電極、4はp面リング電極、5はp層、6は入射窓、7はp面電極、8は保護膜である。
【0036】
周面30sは、超音波加工によりテーパ面に成形加工された後、超音波加工による表面付近のマイクロクラック等の欠陥除去のため弗硝酢酸によりエッチングされる。
【0037】
数値例を示すと、p面電極側底面30pの直径は約10mmであり、n面電極側底面30nの直径は約9mmであり、n面電極3の直近におけるn面電極側底面30nの直径は約5mmであり、n面電極側底面30nの段差は約2mmであり、i層1の厚さは約4mmであり、n+層2およびn面電極3の直径は約4mmであり、X線入射窓6の直径は約7mmであり、X線入射窓6の深さは約0.1mmである。
【0038】
図6は、半導体放射線センサ30を用いた半導体放射線検出装置300の要部断面図である。
この半導体放射線検出装置300は、半導体放射線センサ30と、半導体放射線センサ30の周面30sのテーパ面に当接しうるテーパ面11sを有するBNホルダ11と、BNホルダ11に螺合しうるBN固定具12と、BN固定具12に押されて半導体放射線センサ30のp面電極側底面30pの一部を押圧しうる金属リング13と、半導体放射線センサ30のn面電極3に一端が接続されたAuワイヤ21と、Auワイヤ21の他端が接続されたFETチップ22と、FETチップ22を搭載する回路基板23とを具備している。
【0039】
半導体放射線センサ30は、BNホルダ11のテーパ面11sと金属リング13とで保持されている。
【0040】
図6に示す部分は、真空容器に収容され、液体窒素や電子冷却方式で冷却される。例えば、特開2008−128635号公報に開示されているように多段ペルチェ素子で冷却される。
【0041】
実施例3に係る半導体放射線センサ30および半導体放射線検出装置300によれば次の効果が得られる。
(1)半導体放射線センサ30からの放熱は、金属リング12が密着しているp面電極側底面30pの一部から良好に行われる上に、BNホルダ11のテーパ面11sに密着している半導体放射線センサ30の周面30sからも良好に行われ、半導体放射線センサ30からの放熱性が向上する。
(2)半導体放射線センサ30を常温から動作温度まで冷却するのにかかる冷却時間を短縮することが出来る。
(3)Auワイヤ21をn面電極3に接続し、接続金具を用いないので、放射線が接続金具に入射し、その部分で発生した接続金具を構成する元素の特性X線が逆に半導体放射線センサ30に入射することにより、検出した放射線スペクトルに不純線が出てしまう問題点を生じなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の半導体放射線センサおよび半導体放射線検出装置は、X線やγ線などの検出に利用することが出来る。
【符号の説明】
【0043】
1 i層
2 n+層
3 n面電極
4 p面リング電極
5 p層
6 放射線入射窓
7 p面電極
8 保護膜
10,20,30 半導体放射線センサ
11 BNホルダ
12 BN固定具
13 金属リング
21 Auワイヤ
22 FETチップ
23 回路基板
100,200,300 半導体放射線検出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
p面電極側底面と、n面電極側底面と、周面とを有する半導体放射線センサであって、前記周面の全部または一部をテーパ面としたことを特徴とする半導体放射線センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体放射線センサにおいて、前記周面を切断する断面の面積が、前記n面電極側底面の直近で最小になることを特徴とする半導体放射線センサ。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体放射線センサにおいて、前記周面を切断する断面の面積が、前記p面電極側底面の近傍で一定になることを特徴とする半導体放射線センサ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体放射線センサにおいて、前記半導体放射線センサが平板形であることを特徴とする半導体放射線センサ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の半導体放射線センサの前記周面の全体または一部のテーパ面に当接しうるテーパ面を有するホルダと、前記半導体放射線センサの前記p面電極側底面の一部を押圧しうる金属リングとを具備し、前記ホルダと前記金属リングとで前記半導体放射線センサを保持したことを特徴とする半導体放射線検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体放射線検出装置において、前記半導体放射線センサの前記n面電極(3)にワイヤ(21)を接続したことを特徴とする半導体放射線検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−88252(P2012−88252A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236953(P2010−236953)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】