説明

半透過型液晶表示パネル及び電子機器

【課題】特に層数を増加させず、簡単な構成のFFS型の半透過型液晶表示パネル及びこ
の半透過型液晶表示パネルを使用した電子機器を提供すること。
【解決手段】この発明のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aは、それぞれマトリク
ス状に形成された複数の走査線12及び信号線17と、前記走査線12及び信号線17で
囲まれた領域毎に絶縁膜15及び18を介して対向配置された透明導電性材料からなる下
電極14と複数のスリット20を有する上電極21とを備える半透過型液晶表示パネルに
おいて、前記上電極21の少なくとも一部分が反射性金属材料からなることを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半透過型液晶表示パネル及びこの半透過型液晶表示パネルを使用した電子機
器に関する。更に詳しくは、本発明は、構成が簡単なFFS(フリンジフィールドスィッ
チング)型の半透過型液晶表示パネル及びこの半透過型液晶表示パネルを使用した電子機
器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルとして、透過型と反射型の性質を併せ持つ半透過型液晶表示パネルの開
発が多く進められてきている。この半透過型液晶表示パネルは、一つの画素領域内に画素
電極を備えた透過部と画素電極及び反射板の両方を備えた反射部を有している。そして、
暗い場所においてはバックライトを点灯して透過部を利用して画像を表示し、明るい場所
においてはバックライトを点灯することなく反射部において外光を利用して画像を表示す
るものである。そのため、半透過型液晶表示パネルは、常時バックライトを点灯する必要
がなくなるので、消費電力を大幅に低減させることができるという利点を有している。
【0003】
ところで、液晶表示パネルとして、従来のTN(Twisted Nematic)型やVA(Vertica
l Nematic)型等の縦方向電界モードの液晶表示パネルとは異なる、横方向電界モードの
FFS型の液晶表示パネルも知られている(下記特許文献1及び2参照)。このFFS型
の液晶表示パネルは、広視野角かつ高コントラストであり、更に高透過率であるため明る
い表示が可能となるという特徴を備えている。従来のFFS型の液晶表示パネルは透過型
のものが大部分であったが、近年に至り半透過型のものも開発されるようになってきてい
る(下記特許文献3及び4参照)。このような従来のFFS型の半透過型液晶表示パネル
を図14及び図15を用いて説明する。なお、この明細書における説明のために用いられ
た各図面においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層
や各部材毎に縮尺を異ならせて表示しており、必ずしも実際の寸法に比例して表示されて
いるものではない。
【0004】
なお、図14は従来のFFS型の半透過型液晶表示パネルの1画素分の平面図である。
図15は図15のXV−XV線に沿った模式断面図である。
【0005】
このFFS型の半透過型液晶表示パネル50は、アレイ基板ARとカラーフィルタ基板
CFとを備えている。アレイ基板ARは、第1の透明基板51の表面にそれぞれ平行に複
数の走査線52及びコモン配線53が設けられ、これら走査線52及びコモン配線53に
交差する方向に複数の信号線54が設けられている。このうち、走査線52及びコモン配
線53の表面はゲート絶縁膜55が被覆されており、信号線54はゲート絶縁膜55の表
面に形成されている。そして、ゲート絶縁膜55の表面には、走査線52のゲート電極G
に対応する部分の表面に半導体層56が形成され、この半導体層56に部分的に積層され
るように、信号線54から延在されたソース電極Sとドレイン電極Dが形成されている。
このゲート電極G、ソース電極S及びドレイン電極DがTFT(薄膜トランジスタ)を形
成する。更に、これらの基板の表面全体を被覆するように保護絶縁膜57が形成されてい
る。
【0006】
この保護絶縁膜57の表面は層間膜58で被覆され、この層間膜58は画素毎の反射部
59においては表面に凹凸(図示省略)が形成され、その他の領域は表面が平らになされ
ている。そして、反射部59の層間膜58の表面にはそれぞれの画素毎にアルミニウム又
はアルミニウム合金からなる反射板60が形成され、この反射板60の表面及び層間膜5
8の表面は画素毎にITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)等から
なる透明材料で形成された下電極61が形成されている。この下電極61は、コモン配線
53上の保護絶縁膜57及びゲート絶縁膜55に形成されたコンタクトホール62を介し
て、コモン配線53と電気的に接続されている。なお、ドレイン電極Dに対応する位置の
層間膜58及び保護絶縁膜57にはドレイン電極Dが露出するようにコンタクトホール6
3が形成されている。
【0007】
更に、それぞれの下電極61の表面及び層間膜58の表面全体に亘って窒化ケイ素層な
いし酸化ケイ素層からなる容量絶縁膜64が形成されており、この容量絶縁膜64はドレ
イン電極Dが露出するようにコンタクトホール63の表面壁を被覆している。そして、そ
れぞれの画素毎に容量絶縁膜64の表面にはITOやIZO等の透明導電性材料からなり
、複数の平行なスリット65が設けられた上電極66が形成されており、この上電極66
はコンタクトホール63を介してドレイン電極Dと電気的に接続されている。そして、こ
の上電極66及び複数のスリット65の表面は配向膜(図示せず)により被覆されている

【0008】
また、カラーフィルタ基板CFは、第2の透明基板67の表面には、ブラックマトリク
ス68、カラーフィルタ層69及びオーバーコート層70が形成されている。このオーバ
ーコート層70はブラックマトリクス68及びカラーフィルタ層69の表面を被覆してお
り、更にオーバーコート層70の表面には配向膜(図示せず)が設けられている。そして
、アレイ基板ARの上電極66とカラーフィルタ基板CFのカラーフィルタ層69とが互
いに対向するようにアレイ基板AR及びカラーフィルタ基板CFを対向させ、その間に液
晶71を封入することにより、FFS型の半透過型液晶表示パネル50が形成される。
【特許文献1】特開2002− 14363号公報
【特許文献2】特開2002−244158号公報
【特許文献3】特開2003−344837号公報
【特許文献4】特開2006−337625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のFFS型の半透過型液晶表示パネル50においては、上電極66及び下電極61
は共に透明導電性材料で形成されている。そのため、バックライトからの光は、透過部で
は下電極61、上電極66及び上電極66のスリット65を透過し、カラーフィルタ基板
CFを透過して外部へ出てくるが、反射部では反射板60によってバックライト側へ反射
されてしまう。また、外部からの入射光は、反射部ではカラーフィルタ基板CFを経て反
射板60によって反射され、再度カラーフィルタ基板CFを透過して外部へ出てくるが、
透過部ではバックライト側へ透過してしまう。従って、上述のFFS型の半透過型液晶表
示パネル50は、暗い場所においてはバックライトを点灯して透過部を利用して画像を表
示し、明るい場所においてはバックライトを点灯することなく反射部において外光を利用
して画像を表示することができる。
【0010】
しかしながら、図15の記載から明らかなように、従来のFFS型の半透過型液晶表示
パネル50は、層間膜58、反射板60及び容量絶縁膜64を設ける必要があり、従来の
FFS型の透過型液晶表示パネルと比すると3層分の工数を余計に必要とする。また、反
射部と透過部とのリタデーションを揃えるための液晶層厚調整層(マルチギャップ層)や
反射部に内面位相差層を設ける必要がある場合もあり、更に工程数が増加する。
【0011】
このように、従来のFFS型の特性を持ったまま半透過型液晶表示パネルとするには、
反射用層の増加、液晶表示パネル内部の反射部のみリタデーションを揃えるための層を形
成する必要があるなど、コスト上及び技術的な課題が多かった。本発明は、上述のような
従来技術の問題点を解決すべく開発されたものであって、特に層数を増加させず、簡単な
構成のFFS型の半透過型液晶表示パネル及びこの半透過型液晶表示パネルを使用した電
子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の半透過型液晶表示パネルは、それぞれマトリクス状
に形成された複数の走査線及び信号線と、前記走査線及び信号線で囲まれた領域毎に絶縁
膜を介して対向配置された透明導電性材料からなる下電極と複数のスリットを有する上電
極とを備える半透過型液晶表示パネルにおいて、
前記上電極の少なくとも一部分が反射性金属材料からなることを特徴とする。
【0013】
従来のFFS型の透過型液晶表示パネルは、絶縁膜を介して対向配置されている下電極
及び複数のスリットを有する上電極ともに透明導電性材料から形成されていた。これに対
し、本発明の半透過型液晶表示パネルは、下電極は透明導電製材料からなっているが、下
電極に対して絶縁膜を介して対向配置されている複数のスリットを有する上電極の少なく
とも一部分が反射性金属材料からなっており、上電極自体が反射部を形成している。その
ため、本発明の半透過型液晶表示パネルによれば、従来のFFS型の透過型液晶表示パネ
ルと実質的に同様の構成でありながら、特に層数を増加させることなく、しかも経済的に
、FFS型の半透過型液晶表示パネルが得られる。
【0014】
なお、本発明の半透過型液晶表示パネルにおいては、上電極のうち反射性金属材料から
なる部分をどの程度となすかは、反射部と透過部の比率をどのようにするかによって当業
者が任意に決定し得る事項である。また、反射性金属材料としては、従来の半透過型液晶
表示パネルにおける反射板として汎用的に使用されているアルミニウム、アルミニウム合
金ないし銀等を用いることができる。
【0015】
また、本発明の半透過型液晶表示パネルにおいては、前記複数のスリットは、それぞれ
の上電極毎に、前記走査線と平行な軸又は前記信号線と平行な軸に対して対称となる方向
に、前記軸の両側で異なる方向に傾いて形成されていることが好ましい。
【0016】
係る態様の半透過型液晶表示パネルによれば、それぞれの画素毎に液晶分子の配向方向
が走査線と平行な軸又は信号線と平行な軸に対して対称となり、いわゆるデュアルドメイ
ン化されるので、視角によって色変化が認められなくなり、表示画質が向上したFFS型
の半透過型液晶表示パネルが得られる。なお、係る態様の半透過型液晶表示パネルにおい
ては、上電極に形成されるスリットは必ずしも走査線と平行な軸に対して完全に線対称と
なるようにする必要はなく、また、スリットの数も走査線と平行な軸の両側で異なってい
てもよい。
【0017】
また、本発明の半透過型液晶表示パネルにおいては、前記下電極は、所定高さの第1の
層間膜上に形成されていることが好ましく、更には前記第1の層間膜の表面は凹凸形状が
形成されていることが好ましい。
【0018】
係る態様の半透過型液晶表示パネルによれば、それぞれの画素毎の下電極及び上電極の
形成領域を第1の層間膜がない場合に比すると広くできるため、開口率が向上し、明るい
表示のFFS型の半透過型液晶表示パネルが得られる。更に、第1の層間膜の表面に凹凸
を形成すると、上電極にも凹凸が形成されるので、外光の反射光が拡散反射光となり、反
射部の視認性が良好となる。
【0019】
また、本発明の半透過型液晶表示パネルにおいては、前記上電極は前記絶縁膜の表面に
形成された表面に凹凸が形成されている第2の層間膜上に形成されていることが好ましい

【0020】
第1の層間膜の表面に凹凸を形成した場合、この凹凸は絶縁膜を介して上電極に伝達さ
れることになるので、上電極の凹凸はなだらかになってしまうために反射特性の向上効果
が低下してしまう。それに対し、前記態様の半透過型液晶表示パネルによれば、上電極は
表面に凹凸が形成されている第2の層間膜の表面に直接形成されているため、上電極には
第2の層間膜の凹凸に倣った凹凸が形成される。そのため、反射部の反射率が向上し、反
射部の視認性が良好な半透過型液晶表示パネルが得られる。加えて、第1の層間膜にも凹
凸が形成されている場合には、上電極には第1及び第2の層間膜の凹凸に対応した凹凸が
形成されるため、より反射率の向上効果が達成され、より反射部の視認性が良好な半透過
型液晶表示パネルが得られる。
【0021】
また、本発明の半透過型液晶表示パネルにおいては、前記上電極は前記絶縁膜の表面に
形成された表面に凹凸が形成されている第2の層間膜上に形成されており、前記第1の層
間膜及び第2の層間膜に形成された凹凸はそれぞれ異なるパターンを有していることが好
ましい。
【0022】
係る態様の半透過型液晶表示パネルによれば、散乱形状のバリエーションが増えるため
、更なる反射率の向上効果が達成され、極めて反射部の視認性が良好な半透過型液晶表示
パネルが得られる。
【0023】
また、本発明の半透過型液晶表示パネルにおいては、前記上電極の全てが反射性金属材
料からなることが好ましい。
【0024】
係る態様の半透過型液晶表示パネルによれば、上電極に部分的に透明導電性材料からな
る部分を形成する必要がなくなるため、上電極の形成工程を少なくすることができ、しか
も構成が簡単になる。
【0025】
また、本発明の電子機器は、上記本発明の半透過型液晶表示パネルを備えていることを
特徴とする。
【0026】
本発明の電子機器によれば、明るく、広視野角であり、しかも表示画質が良好なFFS
型の半透過型液晶表示パネルを備えた電子機器が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例及び図面を参照しながら詳
細に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのFF
S型の半透過型液晶表示パネルを例にとって説明するものであって、本発明をこの実施例
に記載された半透過型液晶表示パネルに特定することを意図するものではなく、本発明は
特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
【0028】
なお、図1は実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透
視して表した1画素分の平面図である。図2は図1のII−II線に沿った断面図である。図
3は実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネルの動作原理図である。図4は比較例の
FFS型の透過型液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面
図である。図5は図4のV−V線に沿った断面図である。図6は比較例のFFS型の透過
型液晶表示パネルの動作原理図である。図7は実施例2のFFS型の半透過型液晶表示パ
ネルのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図である。図8は図7のVIII
−VIII線に沿った断面図である。図9は実施例3のFFS型の半透過型液晶表示パネルの
カラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図である。図10は図9のX−X線
に沿った断面図である。図11は実施例4のFFS型の半透過型液晶表示パネルの図2に
対応する断面図である。図12は実施例5のFFS型の半透過型液晶表示パネルの図2に
対応する断面図である。図13Aは本発明の液晶表示パネルを搭載したパーソナルコンピ
ュータを示す図であり、図13Bは本発明の液晶表示パネルを搭載した携帯電話機を示す
図である。
【実施例1】
【0029】
実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aの構成を図1及び図2を用いて説
明する。この実施例1のFFS型の液晶表示パネル10Aのアレイ基板ARは、ガラス基
板等の透明基板11の表面に例えばMo/Alの2層配線からなる複数の走査線12及び
複数のコモン配線13が互いに平行になるように形成されている。なお、ここではコモン
配線13は自画素の走査線12に沿うように形成した例を示したが、隣接する画素の走査
線12側に沿うように形成しても、あるいは両走査線12の間に形成してもよい。また、
走査線12及びコモン配線13で囲まれたそれぞれの領域に例えばITOやIZO等の透
明導電性材料からなる下電極14が形成されている。この下電極14は、コモン配線13
とは電気的に接続されているが、走査線12ないしゲート電極Gとは接続されておらず、
共通電極として作用する。
【0030】
また、この走査線12、コモン配線13及び下電極14が形成された透明基板11の表
面全体に亘って窒化ケイ素層ないしは酸化ケイ素層からなるゲート絶縁膜15が被覆され
ている。更に、このゲート絶縁膜15の表面のTFT形成領域には例えばアモルファス・
シリコン(以下「a−Si」という。)層からなる半導体層16が形成されている。この
半導体層16が形成されている位置の走査線12の領域がTFTのゲート電極Gを形成す
る。
【0031】
また、ゲート絶縁膜15の表面には、例えばMo/Al/Moの3層構造の導電性層か
らなるソース電極Sを含む信号線17及びドレイン電極Dが形成されている。この信号線
17のソース電極S部分及びドレイン電極D部分は、いずれも半導体層16の表面に部分
的に重なっている。更に、この基板の表面全体に窒化ケイ素層又は酸化ケイ素層からなる
保護絶縁膜18が被覆されており、ドレイン電極Dに対応する位置の保護絶縁膜18にコ
ンタクトホール19が形成されている。
【0032】
そして、図1に示したパターンとなるように、走査線12及び信号線17で囲まれた領
域の保護絶縁膜18上にスリット20を有する例えばアルミニウムからなる上電極21が
形成されている。この上電極21はコンタクトホール19を介してドレイン電極Dと電気
的に接続されており、反射板を兼ねる画素電極として作用する。更に、この表面全体に亘
り所定の配向膜(図示せず)が形成されている。なお、上電極21は、アルミニウムだけ
でなく、アルミニウム合金や銀等、反射性が良好な金属であれば、適宜選択して使用し得
る。
【0033】
また、カラーフィルタ基板CFは、第2の透明基板25の表面には、アレイ基板ARの
走査線12、信号線17及びTFTに対応する位置を被覆するようにブラックマトリクス
26が形成されている。更に、ブラックマトリクス26で囲まれた第2の透明基板25の
表面には、所定の色のカラーフィルタ層27が形成され、更にブラックマトリクス26及
びカラーフィルタ層27の表面を被覆するようにオーバーコート層28が形成されている
。そして、アレイ基板ARの上電極21とカラーフィルタ基板CFのカラーフィルタ層2
7が互いに対向するようにアレイ基板AR及びカラーフィルタ基板CFを対向させ、その
間に液晶29を封入することにより実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10A
が得られる。
【0034】
この実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aは、上電極21及び下電極1
4の間に電界を形成すると、図3に示したように、この電界は上電極21の両側でスリッ
ト20を経て下電極14に向かうため、スリット20に存在する液晶だけでなく上電極2
1上に存在する液晶も動くことができる。そして、上電極21自体が反射板として作用す
るので、上電極21の存在している部分が反射部を形成し、上電極21のスリット20の
部分が透過部を形成する。そのため、図3に示したように、バックライトからの光は、下
電極14、上電極21のスリット20を透過し、カラーフィルタ基板CFを透過して外部
へ出てくるが、上電極21に入射した光は上電極21によってバックライト側へ反射され
る。また、外部からの入射光は、カラーフィルタ基板CFを経て上電極21によって反射
され、再度カラーフィルタ基板CFを透過して外部へ出てくるが、上電極21のスリット
20に入射した光はバックライト側へ透過してしまう。従って、実施例1のFFS型の半
透過型液晶表示パネル10Aは、暗い場所においてはバックライトを点灯して上電極21
のスリット20を利用して画像を表示し、明るい場所においてはバックライトを点灯する
ことなく外光及び上電極21を利用して画像を表示することができる。
【0035】
上述したように、実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aは、従来のFF
S型の透過型液晶表示パネルの性質を備えながらも半透過型としての機能を有する。その
ため、実施例1のFFS型の液晶表示パネル10Aは、広視野角かつ高コントラストな半
透過型液晶表示パネルとなる。しかも、この実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネ
ル10Aは、上述した従来例のFFS型の半透過型液晶表示パネル50と比すると、層間
膜58、反射板60及び容量絶縁膜64を設ける必要がなくなるため、構成が非常に簡単
となり、しかも製造に要する工数をその分だけ減らすことができるようになる。なお、実
施例1の半透過型液晶表示パネル10Aでは、上電極21に形成された複数のスリット2
0は、走査線12に対して傾いた方向に形成した例を示したが、走査線12ないし信号線
17と平行であっても、或いは信号線17に対して傾いた方向に形成したものであっても
よい。
【0036】
[比較例]
ここで、実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aの効果を確認するため、
比較例として従来のFFS型の透過型液晶表示パネル80を図4〜6を用いて説明する。
ただし、FFS型の透過型液晶表示パネル80においては、実施例1のFFS型の半透過
型液晶表示パネル10Aと同一の構成部分については同一の参照符号を付与してその詳細
な説明は省略する。
【0037】
比較例のFFS型の透過型液晶表示パネル80が実施例1のFFS型の半透過型液晶表
示パネル10Aと構成が相違する点は、上電極81が、アルミニウムのような反射性金属
ではなく、下電極14と同様なITOやIZO等の導電性透明材料から形成されている点
であり、その他の構成は同一である。このFFS型の透過型液晶表示パネル80は、上電
極81及び下電極14の間に電界を形成すると、図6に示したように、この電界は上電極
81の両側でスリット20を経て下電極14に向かうため、スリット20に存在する液晶
だけでなく上電極81上に存在する液晶も動くことができる。そのため、比較例のFFS
型の透過型液晶表示パネル80は、上電極71の表面及び上電極81に形成されたスリッ
ト20の両方を画像表示に利用することができるため、非常に広視野角かつ高コントラス
トであり、更に高透過率であるため明るい表示が可能となるという特徴を備えているもの
である。
【0038】
このように、比較例のFFS型の透過型液晶表示パネル80の動作原理と実施例1の液
晶表示パネル10Aの動作原理を対比すると、実施例1の液晶表示パネル10Aが明確に
半透過型液晶表示パネルとして作動することが分かる。
【実施例2】
【0039】
実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aとしては、上電極21全体がアル
ミニウム等の反射性金属からなるものを示したが、これに限らず部分的に反射性金属から
なるものとすることもできる。この上電極21を部分的に反射性金属からなるものとした
実施例2の半透過型液晶表示パネル10Bを図7及び図8を用いて説明する。ただし、実
施例2のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Bにおいては、実施例1のFFS型の半
透過型液晶表示パネル10Aと同一の構成部分については同一の参照符号を付与してその
詳細な説明は省略する。
【0040】
この実施例2のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Bが実施例1のFFS型の半透
過型液晶表示パネル10Aと構成が相違する点は、上電極がアルミニウム等の反射性金属
からなる部分21aとITOやIZO等の透明導電性材料からなる部分21bとから形成
されている点であり、その他の構成は実質的に同一である。この上電極が反射性金属から
なる部分21aとITOやIZO等の透明導電性材料からなる部分21bとは、図7に示
したように、境界部で電気的に接続されていれば良く、部分的に重なっていてもよい。
【0041】
この実施例2のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Bは、上電極の反射性金属から
なる部分21aが反射部として機能し、上電極の反射性金属からなる部分21aに形成さ
れたスリット20a、ITOやIZO等の透明導電性材料からなる部分21b及びこの部
分のスリット20bの部分が透過部として機能する。この実施例2のFFS型の半透過型
液晶表示パネル10Bは、反射部の部分よりも透過部の部分が多くなるが、反射部と透過
部の割合を適宜変化させることができる。
【実施例3】
【0042】
実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aとしては、上電極21に形成され
た複数のスリット20が同一方向へ傾いているものを示した。しかしながら、本発明のF
FS型の半透過型液晶表示パネルにおいては、それぞれの画素毎に上電極21に形成され
た複数のスリットを、走査線12と平行な軸又は信号線17と平行な軸に対して対称とな
る方向に、この軸の両側で異なる方向に傾いて形成されているものとすることもできる。
【0043】
上電極21に形成された複数のスリットを、走査線12と平行な軸Yに対して対称とな
る方向に、この軸の両側で異なる方向に傾いて形成した実施例3の半透過型液晶表示パネ
ル10Cを図9及び図10を用いて説明する。ただし、実施例3のFFS型の半透過型液
晶表示パネル10Cにおいては、実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aと
同一の構成部分については同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
【0044】
この実施例3のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Cが実施例1のFFS型の半透
過型液晶表示パネル10Aと構成が相違する点は、
(1)上電極21に形成された複数のスリット20a及び20bを、走査線12と平行な
軸Yに対して対称となる方向に、軸Yの両側で異なる方向に傾いたものとした点、及び、
(2)コモン配線13を走査線12と平行な軸Yに対応する位置に設けた点、
(3)軸Yの両側に位置する2つのスリットの端部Zを結合させて、「く」字状となるよ
うにした点である。
【0045】
このような構成のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Cによれば、それぞれの画素
毎に液晶分子の配向方向が走査線12と平行な軸Yに対して対称となり、いわゆるデュア
ルドメイン化されるので、視角によって色変化が認められなくなり、表示画質が向上する
。なお、実施例3の係る態様の半透過型液晶表示パネル10Cにおいては、上電極に形成
されるスリット20a、20bは必ずしも走査線と平行な軸Yに対して完全に線対称とな
るようにする必要はなく、また、スリット20a、20bの数も走査線12と平行な軸Y
の両側で異なっていてもよい。
【0046】
なお、実施例3のFFS型の液晶表示パネル10Cにおいてコモン配線13を走査線1
2と平行な軸Yに対応する位置に設けた理由は以下のとおりである。上記(3)のとおり
、軸Yの両側に位置する2つのスリットの端部Zを結合させて「く」の字状となるように
しているので、この軸Yに沿って液晶の配向方向が変化するためにディスクリネーション
が生じる。よって、このY軸に対応する部分をコモン配線13によって遮光する。従って
、このような構成を採用すると表示画質がより良好となる。なお、カラーフィルタ基板C
Fには前記軸Yに対応する位置にブラックマトリクスを設けてもよい。
【0047】
また、ここでは、上電極21に形成された複数のスリット20a、20bを、走査線1
2と平行な軸に対して対称となる方向に、この軸の両側で異なる方向に傾いて形成されて
いるものとした例を示したが、信号線17と平行な軸に対して対称となる方向に、この軸
の両側で異なる方向に傾いて形成されているものとしてもよい。ただし、この場合、コモ
ン配線13の配置は、画素の略中央に配置すると開口率が低下するため、実施例1のFF
S型の半透過型液晶表示パネル10Aの場合と同様になるようにした方がよい。更に、実
施例3のFFS型の液晶表示パネル10Cにおいては、上電極21全体を反射性金属から
なるものとした例を示したが、実施例2のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Bの場
合と同様に、部分的に反射性金属からなるものとしてもよい。この場合、前記軸Yの一方
側を全て反射性金属からなるものとする方がよい。
【実施例4】
【0048】
実施例4として、平坦化膜を有するFFS型の半透過型液晶表示パネル10Dの例を図
11を用いて説明する。なお、実施例4のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Dのカ
ラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図は実施例1のFFS型の半透過型液
晶表示パネル10Aの場合と実質的に同様であるので、必要に応じて図1を援用して説明
する。
【0049】
この液晶表示パネル10Dにおけるアレイ基板ARは、ガラス基板等の透明基板11の
表面に例えばMo/Alの2層配線からなる複数の走査線12及び複数のコモン配線13
が互いに平行になるように形成されている。なお、ここでもコモン配線13は自画素の走
査線12に沿うように形成した例を示したが、隣接する画素の走査線12側に沿うように
形成しても、あるいは両走査線12の間に形成してもよい。
【0050】
また、この走査線12及びコモン配線13が形成された透明基板11の表面全体に亘っ
て窒化ケイ素層ないしは酸化ケイ素層からなるゲート絶縁膜15が被覆されている。更に
、このゲート絶縁膜15の表面のTFT形成領域には例えばa−Si層からなる半導体層
16が形成されている。この半導体層16が形成されている位置の走査線12の領域がT
FTのゲート電極Gを形成する。
【0051】
また、ゲート絶縁膜15の表面には、例えばMo/Al/Moの3層構造の導電性層か
らなるソース電極Sを含む信号線17及びドレイン電極Dが形成されている。この信号線
17のソース電極S部分及びドレイン電極D部分は、いずれも半導体層16の表面に部分
的に重なっている。更に、この基板の表面全体に窒化ケイ素層又は酸化ケイ素層からなる
保護絶縁膜18が被覆されている。そして、それぞれの画素のドレイン電極Dに対応する
位置の保護絶縁膜18にコンタクトホール19が、また、コモン配線13上の保護絶縁膜
18及びゲート絶縁膜15にはコンタクトホール30が形成されている。
【0052】
更に、表示領域の保護絶縁膜18の表面に、コンタクトホール19及び30部分を除い
て、例えばアクリル樹脂ないしポリイミド樹脂から成る層間膜(平坦化膜とも言われる)
31が積層されている。この層間膜31が形成された透明基板11の表面には、走査線1
2及びコモン配線13で囲まれたそれぞれの領域に例えばITOやIZO等の透明導電性
材料からなる下電極14が形成されている。この下電極14はコンタクトホール30を介
してコモン配線13と電気的に接続されているが、ドレイン電極Dとは接続されておらず
、共通電極として作用する。
【0053】
そして、下電極14の表面を含み、少なくとも表示領域の全体が例えば窒化ケイ素ない
し酸化ケイ素からなる容量絶縁膜32によって被覆されており、更に、図1に示したパタ
ーンとなるように、走査線12及び信号線17で囲まれた領域の絶縁膜32上にスリット
20を有する例えばアルミニウムからなる上電極21が形成されている。この上電極21
はコンタクトホール19を介してドレイン電極Dと電気的に接続されており、反射板を兼
ねる画素電極として作用する。更に、この表面全体に亘り所定の配向膜(図示せず)が形
成されている。
【0054】
このようにして形成された実施例4のアレイ基板ARを使用した半透過型液晶表示パネ
ル10Dは、実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aと実質的に同様の作用
・効果を奏する。加えて、実施例4の半透過型液晶表示パネル10Dは、下電極14が層
間膜31上に形成されているため、実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10A
に比して下電極14及び上電極21の形成部分を広くできるので、開口率が向上する。
【0055】
なお、実施例4の半透過型液晶表示パネル10Dにおいては、下電極14が形成されて
いる層間膜31の表面に微小な凹凸を形成してもよい。このように層間膜31の表面に凹
凸を形成すると、この凹凸は絶縁膜32を介して上電極21にも凹凸が形成されることと
なる。そのため、上電極21による外光の反射は拡散反射となり、反射モードにおける視
認性が非常に良好となる。
【実施例5】
【0056】
実施例4の半透過型液晶表示パネル10Dにおいては、上電極21は絶縁膜32の表面
に形成されているため、上電極21に微細な凹凸を形成する場合には層間膜31の表面に
微細な凹凸を形成する必要がある。この場合、層間膜31の表面に形成された凹凸は絶縁
膜32を介して上電極21に伝達されることになるので、上電極21の凹凸はなだらかに
なってしまう。そこで、実施例5の半透過型液晶表示パネル10Eとしては、上電極21
の下部にも層間膜33を形成し、この層間膜33の表面に微細な凹凸を形成することによ
って上電極21に良好に微細な凹凸が形成されるようにした。この実施例5の半透過型液
晶表示パネル10Eを図12を用いて説明する。ただし、実施例5のFFS型の半透過型
液晶表示パネル10Eのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図は実施例
1のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Aの場合と実質的に同様であるので、必要に
応じて図1を援用して説明する。また、実施例4のFS型の半透過型液晶表示パネル10
Dと同一の構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。
【0057】
この実施例5のFFS型の半透過型液晶表示パネル10Eが実施例4のFFS型の半透
過型液晶表示パネル10Dと構成が相違する点は、絶縁膜32を形成せず、代わりに、上
電極33の下部に、層間膜31と同様の材料からなり、表面に微細な凹凸が形成された別
の層間膜33を形成した点である。この層間膜33は表面を平らにすることもできるが、
この場合は下電極14の下部の層間膜31の表面に微細な凹凸を形成することが好ましい
。この層間膜33の表面に微細な凹凸を形成すると、層間膜33の表面に形成される上電
極21には層間膜33の表面の凹凸に倣って微細な凹凸が形成される。そのため、反射部
に入射した外光は拡散反射光となると共に、反射部の反射率が向上し、反射部の視認性が
良好な半透過型液晶表示パネルが得られるようになる。
【0058】
また、層間膜33の表面に微細な凹凸を形成した場合においても、下電極14の下部の
層間膜31の表面に微細な凹凸を形成することが好ましい。このような構成とすると、上
電極21にはより多くの微細な凹凸が形成されることとなるため、より反射部の反射率を
高めることができるようになる。更に、層間膜31の表面に形成する微細な凹凸と層間膜
33の表面に形成される微細な凹凸は、それぞれ異なるパターンとすることもできる。こ
のように層間膜31の表面に形成する微細な凹凸と層間膜33の表面に形成される微細な
凹凸のパターンを変えると、散乱形状のバリエーションが増えるため、更なる反射率の向
上効果が達成され、極めて反射部の視認性が良好な半透過型液晶表示パネルが得られるよ
うになる。
【0059】
以上、本発明の実施例1〜5として半透過型のFFS型の液晶表示パネルの例を説明し
た。このような本発明のFFS型の液晶表示パネルは、パーソナルコンピュータ、携帯電
話機、携帯情報端末などの電子機器に使用することができる。このうち、半透過型のFF
S型の液晶表示パネル41をパーソナルコンピュータ40に使用した例を図13Aに、同
じく半透過型のFFS型の液晶表示パネル46を携帯電話機45に使用した例を図13B
に示す。ただし、これらのパーソナルコンピュータ40及び携帯電話機45の基本的構成
は当業者に周知であるので、詳細な説明は省略する
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】実施例1のFFS型の半透過型液晶表示パネルの動作原理図である。
【図4】比較例のFFS型の透過型液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿った断面図である。
【図6】比較例のFFS型の透過型液晶表示パネルの動作原理図である。
【図7】実施例2のFFS型の半透過型液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】実施例3のFFS型の半透過型液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表した1画素分の平面図である。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図である。
【図11】実施例4のFFS型の半透過型液晶表示パネルの図2に対応する断面図である。
【図12】実施例5のFFS型の半透過型液晶表示パネルの図2に対応する断面図である。
【図13】図13Aは本発明のFFS型の液晶表示パネルを搭載したパーソナルコンピュータを示す図であり、図13Bは本発明のFFS型の液晶表示パネルを搭載した携帯電話機を示す図である。
【図14】従来のFFS型の半透過型液晶表示パネルの1画素分の平面図である。
【図15】図13のXV−XV線に沿った模式断面図である。
【符号の説明】
【0061】
10A〜10E、50:FFS型の半透過型液晶表示パネル 11:透明基板 12:走
査線 13:コモン配線 14:下電極 15:ゲート絶縁膜 16:半導体層 17:
信号線 18:保護絶縁膜 19:コンタクトホール 20:スリット 21:上電極
25:透明基板 26:ブラックマトリクス 27:カラーフィルタ層 28:オーバー
コート層 29:液晶 30:コンタクトホール 31:層間膜 32:絶縁膜 33:
層間膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれマトリクス状に形成された複数の走査線及び信号線と、前記走査線及び信号線
で囲まれた領域毎に絶縁膜を介して対向配置された透明導電性材料からなる下電極と複数
のスリットを有する上電極とを備える半透過型液晶表示パネルにおいて、
前記上電極の少なくとも一部分が反射性金属材料からなることを特徴とする半透過型液
晶表示パネル。
【請求項2】
前記複数のスリットは、それぞれの上電極毎に、前記走査線と平行な軸又は前記信号線
と平行な軸に対して対称となる方向に、前記軸の両側で異なる方向に傾いて形成されてい
ることを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示パネル。
【請求項3】
前記下電極は、所定高さの第1の層間膜上に形成されていることを特徴とする請求項1
又は2に記載の半透過型液晶表示パネル。
【請求項4】
前記第1の層間膜の表面は凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項3に記載
の半透過型液晶表示パネル
【請求項5】
前記上電極は前記絶縁膜の表面に形成された表面に凹凸が形成されている第2の層間膜
上に形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の半透過型液晶表示パネル。
【請求項6】
前記上電極は前記絶縁膜の表面に形成された表面に凹凸が形成されている第2の層間膜
上に形成されており、前記第1の層間膜及び第2の層間膜に形成された凹凸はそれぞれ異
なるパターンを有していることを特徴とする請求項4に記載の半透過型液晶表示パネル。
【請求項7】
前記上電極の全てが反射性金属材料からなることを特徴する請求項1〜6のいずれかに
記載の半透過型液晶表示パネル。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の半透過型液晶表示パネルを備えたことを特徴とする電
子機器。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図3】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−36800(P2009−36800A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198517(P2007−198517)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】