説明

印刷制御装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリンター、デジタル複写機等の印刷制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ページプリンタやデジタル複写機が普及し、プリンタとしてでなく、ネットワークプリンタとして使用される様になってきた。その中で予約印字という機能が提案されている。例えば、ホスト側の予約印字方法を提案した先行資料として特開平3ー157716号公報がある。特開平3ー157716号公報では端末装置(ホスト)から受信した文書(データ)は、予め設定された範囲内にあるデータメモリーに転送される。このとき、転送されている部数(データ量)が一定数より少ないときは、待ち行列の先頭に転送し、一定数より多いときは、待ち行列の最後に転送することによって、既に転送されている他の文書(データ)の待ち行列への割り込みを行い、ユーザーの希望する印刷時刻に可能な限り対応させることを特徴としている。
【0003】又、他の先行資料として特開平4ー3220号公報がある。特開平4ー3220号公報では計時手段を持ったプリンタで、印刷データを転送するとき印刷時刻を設定し、設定された時刻になると、印刷を開始する。又、印刷時刻を設定するとき、印刷情報名を設定することを特徴としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平3ー157716号公報では複数のデータの印刷時刻が重なった場合、希望した印刷時刻の近辺に印刷されない場合が多々あり、特開平4ー3220号公報では複数のデータの印刷時刻が重なった場合の対処方法が明確でないという問題があった。
【0005】従来、予約印字にて印字時刻、印刷枚数が非常に多く設定した場合や、複合機においては、複写モードとして使用する事が比較的多い時など、予約印字設定を行った者が優先的に使用し、第三者が印刷出力出来ずにいた。
【0006】又、予約印字にて印字時刻を設定したとき、印字時刻が重複すると、具体的な優先度が無く、先に予約した者が優先となり希望する時刻に印字されていないことがあった。
【0007】更に、予約印字を設定するとき、印字の終了時刻は設定出来ず、印字ジョブ量が大きい時には希望する印字終了時刻に印字されていなかったりした。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の印刷制御装置は、印刷情報を記憶する第1記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、印刷の時間帯を設定する設定手段と、前記印刷情報と印刷指定時刻より、印刷時間帯を演算する演算手段と、前記計時手段の計時した時刻が前記演算手段による印刷時間帯に入っているか否かを判別する第1判別手段と、入力された複数の印刷時間帯を記憶する第2記憶手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っているか否かを判別する第2判別手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っていなかった場合に予約入力を禁止する入力禁止手段と、第1及び第2の判別手段により演算された印刷時間帯が所定の時間帯に入り且つ前記計時手段の時刻と一致したことが判別されると、第1及び第2の記憶手段に記憶されている印字情報を記録する記録手段とを有することを特徴とする印刷制御手段である。
【0009】請求項2記載の印刷制御装置は、印刷枚数に応じて予約印字時間帯を自動的に設定する設定手段を有することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置である。
【0010】請求項3記載の印刷制御装置は、予約印字の禁止時間帯を設定する設定手段を有することを特徴とする請求項1記載の印刷制御手段である。
【0011】請求項4記載の印刷制御装置は、印刷情報を記憶する第1記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、印刷の時間帯を設定する設定手段と、前記印刷情報と印刷指定時刻より印刷時間帯を演算する演算手段と、前記計時手段の計時した時刻が前記演算手段による印刷時間帯に入っているか否かを判別する第1判別手段と、入力された複数の印刷時間帯を記憶する第2記憶手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っているか否かを判別する第2判別手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っていなかった場合に予約入力を禁止する入力禁止手段と、第1及び第2の判別手段により演算された印刷時間帯が所定の時間帯に入り且つ前記計時手段の時刻と一致したことが判別されると、第1及び第2の記憶手段に記憶されている印刷情報を記録する記録手段と、データ印字の時間設定を除く優先度により、予約印字を実施することを特徴とする印刷制御装置である。
【0012】請求項5記載の印刷制御装置は、ホスト側に優先度の設定機能を設けて予約印字を実施させる手段を有することを特徴とする請求項4記載の印刷制御装置である。
【0013】請求項6記載の印刷制御装置は、印刷情報を記憶する第1記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、印刷の時間帯を設定する設定手段と、前記印刷情報と印刷指定時刻より印刷時間帯を演算する演算手段と、前記計時手段の計時した時刻と前記演算手段による印刷時間帯に入っているか否かを判別する第1判別手段と、入力された複数の印刷時間帯を記憶する第2記憶手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っているか否かを判別する第2判別手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入って いなかった場合に予約入力を禁止する入力禁止手段と、印刷終了時刻に応じて予約印字出力を開始する出力手段とを有する事を特徴とする印刷制御装置である。
【0014】請求項7記載の印刷制御装置は、印刷終了時刻とジョブ量により算出される印刷開始時刻が計時手段により計時される現在時刻を過ぎている場合は、予約印字を禁止又は警告する手段を有することを特徴とする請求項6記載の印刷制御装置である。
【0015】
【作用】請求項1〜3記載の構成によれば、前記解決手段において、印刷の時間帯を設定すると印刷情報と印刷開始時刻から印刷時間帯の演算を行う。又、この演算内容が所定時間に入っており、所定の時間帯に入り且つ計時手段の時刻と一致した時、印刷情報を出力することで所望する時間に予約印字が行える。更に、印刷枚数の多い場合などは、比較的空いている時間帯に予約印字の印字時間帯を自動的に設定でき、プリンターとして使用しない場合が比較的多い時間帯では(コピーとして使用する時)予約印字を禁止できる。
【0016】請求項4,5記載の構成によれば、予約設定を行うホストやデータ、プリンターのメモリ状態、予約状況に応じて優先順位を決定し優先順位に応じて印字情報を出力することで所望する時間に最適な順で予約印字が行える。
【0017】請求項6、7記載の構成によれば、印字ジョブ量より算出した印刷開始時刻と計時手段の現在時刻と一致しない時で、印刷開始時刻が現在時刻を過ぎていたと判別したとき、予約印字設定を禁止、警告することで、予約印字開始時刻ミスを防止できる。
【0018】
【実施例】(実施例1)
本発明の実施例として図1〜図5に基づいて説明を行う。尚、図1〜図4の説明は後述する実施例2〜全てに適用されるものである。図1は本発明に係る用紙搬送装置を備えた両面画像形成装置の一実施例であるデジタル複写機の全体構成を示す断面図である。
【0019】同図に示すように、この実施例のデジタル複写機30には、スキャナ部31、レーザプリンタ部32、多段給紙ユニット33及びソータ34が備えられている。スキャナ部31は透明ガラスから成る原稿載置台35、両面対応自動原稿送り装置(RDF)36及びスキャナユニット40から構成されている。多段給紙ユニット33は、第1カセット51、第2カセット52、第3カセット53、及び選択により追加可能な第4カセット55を有している。多段給紙ユニット33では、各段のカセットに収容された用紙の上から用紙が1枚ずつ送り出され、レーザプリンタ部32へ向けて搬送される。
【0020】RDF36は、複数枚の原稿を一度にセットしておき、自動的に原稿を1枚ずつスキャナユニット40へ送給して、オペレータの選択に応じて原稿の片面又は両面をスキャナユニット40に読み取らせるように構成されている。
【0021】スキャナユニット40は原稿を露光するランプリフレクタアセンブリ41、原稿からの反射光像を光電変換素子(CCD)42に導くための複数の反射ミラー43、及び原稿からの反射光像をCCD42に結像させるためのレンズ44を含んでいる。スキャナ部31は、原稿載置台35に載置された原稿を走査する場合には、原稿載置台35の下面に沿ってスキャナユニット40が移動しながら原稿画像を読み取るように構成されており、RDF36を使用する場合には、RDF36の下方の所定位置にスキャナユニット40を停止させた状態で原稿を搬送しながら原稿画像を読み取るように構成されている。
【0022】原稿画像をスキャナユニット40で読み取ることにより得られた画像データは、図示していない後述する画像処理部へ送られ各種処理が施された後、画像処理部のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の画像データをレーザプリンタ部32に与えて用紙上に画像を形成する。レーザプリンタ部32は手差し原稿トレイ45、レーザ書き込みユニット46及び画像を形成するための電子写真プロセス部47を備えている。
【0023】レーザ書き込みユニット46は、上述のメモリからの画像データに応じたレーザ光を出射する半導体レーザ、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度偏向されたレーザ光が静電写真プロセス部47の感光体ドラム48上で等速度偏向されるように補正するf−θレンズ等を有している。
【0024】電子写真プロセス部47は周知の態様に従い、感光体ドラム48の周囲に帯電器、現像器、転写器、剥離器、クリーニング器、除電器及び定着器49を配置して成っている。定着器49より画像が形成されるべき用紙の搬送方向下流側には搬送路50が設けられており、搬送路50はソータ34へ通じている搬送路57と多段給紙ユニット33へ通じている搬送路58とに分岐している。搬送路58は多段給紙ユニット33において分岐しており、分岐後の搬送路として反転搬送路50a及び両面/合成搬送路50bが設けられている。反転搬送路50aは原稿の両面を複写する両面複写モードにおいて、用紙の表裏を反転するための搬送路である。両面/合成搬送路50bは、両面複写モードにおいて反転搬送路50aから感光体ドラム48の画像形成位置まで用紙を搬送したり、用紙の片面に異なる原稿の画像や異なる色のトナーで画像を形成する合成複写を行う片面合成複写モードにおいて用紙を反転することなく感光体ドラム48の画像形成位置まで搬送するための搬送路である。
【0025】多段給紙ユニット33は共通搬送路56を含んでおり、共通搬送路56は第1カセット51、第2カセット52、第3カセット53からの用紙を電子写真プロセス部47に向かって搬出するように構成されている。共通搬送路56は電子写真プロセス部47へ向かう途中で第5カセット55からの搬送路59と合流して搬送路60に通じている。
【0026】搬送路60は両面/合成搬送路50b及び手差し原稿トレイ45からの搬送路61と合流点62で合流して静電写真プロセス部47の感光体ドラム48と転写器との間の画像形成装置へ通じるように構成されており、これら3つの搬送路の合流点62は画像形成装置に近い位置に設けられている。
【0027】従って、レーザ書き込みユニット46及び電子写真プロセス部47において、上述のメモリから読み出された画像データは、レーザ書き込みユニット46によってレーザ光線を走査させることにより感光体ドラム48の表面上に静電潜像として形成され、トナーにより可視像化されたトナー像は多段給紙ユニット33から搬送された用紙の面上に静電転写され定着される。このようにして画像が形成された用紙は定着器49から搬送路50及び57を介してソータ34へ送られたり、搬送路50及び58を介して反転搬送路50aへ搬送される。
【0028】次に、この実施例のデジタル複写機30に含まれている画像処理部の構成及び機能を説明する。
【0029】図2は図1のデジタル複写機30に含まれている画像処理部のブロック構成図である。デジタル複写機30に含まれている画像処理部は、画像データ入力部70、画像処理部71、画像データ出力部72、RAM(ランダムアクセスメモリ)等から構成されるメモリ73及び中央処理演算装置(CPU)74を備えている。
【0030】画像データ入力部70はCCD部70a、ヒストグラム処理部70b及び誤差拡散処理部70cを含んでいる。画像データ入力部70は図3のCCD42から読み込まれた原稿の画像データを2値化変換して、2値のデジタル量としてヒストグラムをとりながら、誤差拡散法により画像データを処理して、メモリ73に一旦記憶するように構成されている。
【0031】即ち、CCD部70aでは、画像データの各画素濃度に応じたアナログ電気信号がA/D変換された後、MTF補正、白黒補正又はガンマ補正が行われ、256階調(8ビット)のデジタル信号としてヒストグラム処理部70bへ出力される。ヒストグラム処理部70bでは、CCD部70aから出力されたデジタル信号が256階調の画素濃度別に加算され濃度情報(ヒストグラムデータ)が得られると共に、必要に応じて、得られたヒストグラムデータはCPU74へ送られ、又は画像データとして誤差拡散処理部70cへ送られる。
【0032】誤差拡散処理部70cでは、疑似中間処理の一種である誤差拡散法、即ち2値化の誤差を隣接画素の2値化判定に反映させる方法により、CCD部70aから出力された8ビット/画素のデジタル信号が1ビット(2値)に変換され、原稿における局所領域濃度を忠実に再現するための再配分演算が行われる。画像処理部71は多値化処理部71a及び71b、合成処理部71c、濃度変換処理部71d、変倍処理部71e、画像プロセス部71f、誤差拡散処理部71g並びに圧縮処理部71hを含んでいる。
【0033】画像処理部71は、入力された画像データをオペレータが希望する画像データに最終的に変換する処理部であり、メモリ73に最終的に変換された出力画像データとして記憶されるまでこの処理部にて処理するように構成されている。但し、画像処理部71に含まれている上述の各処理部は必要に応じて機能するものであり、機能しない場合もある。
【0034】即ち、多値化処理部71a及び71bでは、誤差拡散処理部70cで2値化されたデータが再度256階調に変換される。合成処理部71cでは、画素毎の論理演算、即ち論理和、論理積又は排他的論理和の演算が選択的に行われる。この演算の対象となるデータは、メモリ73に記憶されている画素データ及びパターンジェネレータ(PG)からのビットデータである。
【0035】濃度変換処理部71dでは、256階調のデジタル信号に対して、所定の階調変換テーブルに基づいて入力濃度に対する出力濃度の関係が任意に設定される。変倍処理部71eでは、指示された変倍率に応じて、入力される既知データにより補間処理を行うことによって、変倍後の対象画素に対する画素データ(濃度値)が求められ、副走査が変倍された後に主走査が変倍処理される。
【0036】画像プロセス部71fでは、入力された画素データに対して様々な画像処理が行われ、又、特徴抽出等データ列に対する情報処理が行われ得る。誤差拡散処理部71gでは、画素データ入力部70の誤差拡散処理部70cと同様な処理が行われる。
【0037】圧縮処理部71hでは、ランレングスという符号化により2値データが圧縮される。又、画像データの圧縮に関しては、最終的な出力画素データが完成した時点で最後の処理ループにおいて圧縮が機能する。
【0038】画像データ出力部72は復元部72a、多値化処理部72b、誤差拡散処理部72c及びレーザ出力部72dを含んでいる。画像データ出力部72は、圧縮状態でメモリ73に記憶されている画像データを復元し、もとの256階調に再度変換し、2値データより滑らかな中間調表現となる4値データの誤差拡散を行い、レーザ出力部72dへデータを転送するように構成されている。
【0039】即ち、復元部72aでは、圧縮処理部71hによって圧縮された画像データが復元される。多値化処理部72bでは、画像処理部71の多値化処理部71a及び71bと同様な処理が行われる。誤差拡散処理部72cでは、画像データ入力部70の誤差拡散処理部70cと同様な処理が行われる。レーザ出力部72dでは、図に示していないシーケンスコントローラからの制御信号に基づき、デジタル画素データがレーザのオン/オフ信号に変換され、レーザがオン/オフ状態となる。
【0040】尚、画像データ入力部70及び画像データ出力部72において扱われるデータは、メモリ73の容量の削減のため、基本的には2値データの形でメモリ73に記憶されているが、画像データの劣化を考慮して4値のデータの形で処理することも可能である。次に、インターフェイス部について説明すると、ホストから送られてきたデータをI/F部75で取り込み、画像データ入力部70の誤差拡散処理部70cへ送られ、上記処理同様メモリ73に一旦記憶され画像データ出力部72で印字される。又、メモリ73の画像データを画像データ出力部72の復元部を通した後、I/F部75へ送り画像データをホストへ送り、画像データ入力部70からの画像データをホストに取り込む事が出来る。図3は、一般的なホストコンピュータ、プリンターのネツトワークを図示しており、複数のホストコンピュータと複数のプリンターが接続され、ホストコンピュータ間でデータのやり取り、ホストコンピュータからプリンターへの印字を行っている。システム構成の規模によりホストコンピュータ1台、プリンター1台のシステムからホストコンピュータn台、プリンターn台さらにホストコンピュータに別の複数のホストコンピュータが接続されるサーバ方式のシステムも有る。又、プリンターについては単機能の物からデジタル複写機の様に、ホストコンピュータから画像データを記憶し加工する多機能の物も有る。図4は本発明に係るデジタル複写機の各制御ブロック図であり、201はホスト(各端末)であり、202はI/F部、203はメモリである。CPU204内には演算処理部205と比較部206が有り、優先設定部207とデータのやりとりを行う。計時部208はCPUに計時内容を送り込む。
【0041】図5は実施例1の動作を示すフローチャートであり、予約印字機能の設定は、まず、ホストコンピュータから印字データを複写機(プリンター)へ送る。送られた印字データは、I/F部75を介して画像データ入力部70の誤差拡散処理部70cへ送られ、メモリ7へ記憶される。次に複写機(プリンター)側にて予約印字機能を選択し、AM8:30からAM9:30の間に開始という形で印刷の開始時間帯を入力する。この時、プリンター側には複写機としてひんぱんに使用する事のない(日曜、昼休み等)時間帯(予約可能時間帯)を予め入力しておく。上記入力内容にて印字データのジョブ量より印刷所要時間を算出し、開始時間帯と所要時間より印刷時間帯を出し、予約可能時間帯と照合させ、予約可能時間帯内に入っていない場合は、時間内に入る 様に開始時間を前にずらして予約印字の設定を終了し、計時手段の時刻が印刷開始時間と一致した時、メモリ70へ記憶されていた印字データを出力し、予約印字処理を終了する(S501〜S503)。
【0042】(実施例2)本発明の他の実施例を図6に基づいて説明する。
【0043】実施例1に対して、印刷時刻を希望しない場合、ホスト側から印字データを転送するだけで、その印字データのジョブ量より印刷所要時間を算出し、予約可能な時間帯内での効率の良い時間帯をプリンター側で自動的に設定し予約印字処理を行う。
【0044】詳細には、印字データをプリンターに転送し(S601)、データ量より印刷時間を算出し(S602)、印字可能時間帯を検索する(S603)。印字可能時間帯に入れるエリアがあれば、予約印字データをプリンターに設定し(S604,S605,S606,S610)、なければ、印字可能時間帯を外れて設定することを表示し(S607)、確認がとれれば予約印字データをプリンターに設定し(S610)、とれなければ予約設定を禁止する(S609)。
【0045】(実施例3)本発明の他の実施例を図7に基づいて説明する。
【0046】これは、実施例1に対し、プリンター側の複写機としての使用頻度の高い時間帯(例、1日のうちのAM9:30〜10.00やPM1:00〜3:00の間や一週間のうちの土・日を除く曜日など)を予約禁止時間帯とし、予めプリンター側に設定しておき、設定した予約印字の時間が禁止の時間帯内に入っている場合は操作部にて予約不可の表示(警告)を行なう(S701〜S705)というものである。
【0047】(実施例4)本発明の他の実施例を図8に基づいて説明する。
【0048】上記予約印字処理より、複数の予約印字時間が重なった場合、先に設定した順に印字を行なわず、予約印字設定時に優先度を設定し、該優先度に基づいて希望する印字時刻に印字する様に処理を行なう、例えば複数のホストコンピュータ1・2・3が接続されている場合、ホスト1はホスト2・3より、ホスト2はホスト3より優先という様にホスト側のIDNo.を予め優先設定部207に設定しておく。
【0049】また、予約印字を設定する際、ホストからオペレータのNo.(例、役職順に上からS1→S2→S3→S4や部門別に技術部を頭にB1→B2→B3→B4等)を入力する。入力されたNo.はあらかじめ優先設定部207に入力されている優先データと比較部206にて比較して予約印字モードの設定順を決定し、印字時刻が来たら予約印字処理を行う(S801〜S804)。
【0050】(実施例5)本発明の他の実施例を図9〜12に基づいて説明する。
【0051】本実施例は実施例4のバリエーションであり、同様に、“至急”や“緊急”といった文字データを優先データとして入力しておいて、送られた予約印字データ内に優先データがあるか検索し、ある場合は他に設定されている予約印字データの先頭に割り込ませて設定する(S901,S902,S904,S905)。なければ予約の禁止(警告)を行う(S903)。(図9参照)。これにより予約印字データより優先度を決定し、優先度に応じた印字が可能となる。
【0052】また、ホストから予約印字を設定する前に予約状況の確認を選択すると、プリンターのメモリ73に現在記憶されている他の予約印字データの予約時間を読み出してホストのディスプレイ上に表示し、予約の有無を表示させ、予約印字の設定をスムーズに行わせる(S1001〜S1005)方法も考えられる。(図10R>0参照)。これにより、ホストの指示より現在の予約状況が把握し易すく、よって予約印字設定の操作性が向上する。
【0053】更に、予約印字を設定する際にプリンターのメモリ73の状況(メモリの残量)を参照し、転送した予約印字データのデータ量と比較して予約の可・不可を判定、表示し、不可(メモリの残量が所定値以下)の場合はホストのディスプレイ上にて予約印字設定の禁止(警告)を表示し、設定を中止し、残量があれば予約印字データをプリンターに設定する(S1101〜S1106)方法もある。(図11参照)。これにより、プリンター側のメモリ状態に応じて予約印字の可否が行え、操作性が向上する。
【0054】あるいは、予約印字データのデータID(例、D101、AM9:00〜9:30やD102・PM2:30〜PM2:45等)とホストのIDNo.(例、実施例4参照)のみをメモリ73に記憶させて印字データはホスト側のメモリに記憶させておき、プリンターの計時時刻とデータIDの印字開始時刻とが一致したらホストのIDNo.からホストを設定し、ホスト側のメモリから印字データを受け取って予約印字処理を行なう(S1201〜S1205)。(図12参照)。これにより、プリンター側のメモリ使用率に応じて予約印字設定が行え操作性が向上する。
【0055】(実施例6)本発明の他の実施例を図13R>3、図14に基づいて説明する。
【0056】予約印字設定時に“PM3:00迄に終了”という様に印字の終了時刻を設定すると、転送された予約印字データのジョブ量から印刷の所要時間を算出し、印字終了時刻から印字所要時間を差し引いて印字開始時刻を割り出し、予約印字設定を終了し、プリンターの計時時刻と一致したら予約印字処理を行なう。また、算出された印刷開始時刻とプリンターの計時時刻(現在の時刻)とが一致しない(過ぎてしまっている)場合はホストのディスプレイ上にて予約印字の禁止(警告)を表示し設定を中止(中断)する(S1301〜S1306)。(図13参照)。
【0057】又、算出した印字開始時刻に対しプリンターの計時時刻(現在の時刻)がn分経過しているとすると、印字終了時刻をn分自動的にずらし、ホストのディスプレイ上に印字終了時刻の変更(後ずらし)の了解の為の表示を出し、設定を終了する(S1401〜S1407)。(図14参照)。これにより、印字ジョブ量に応じて、印刷時刻を自動的に補正することにより所望する設定時間に限りなく近い時間に予約印字が行える。
【0058】
【発明の効果】請求項1〜3記載の発明によれば、前記解決手段において、印刷の時間帯を設定すると印刷情報と印刷開始時刻から印刷時間帯の演算を行う。又、この演算内容が所定時間に入っており、計時手段の時刻と演算結果が一致した時、印字情報を出力することで所望する時間に予約印字が行える。更に、印刷枚数の多い場合などは、比較的空いている時間帯に予約印字の印字時間帯を自動的に設定でき、プリンターとして使用しない場合が比較的多い時間帯(コピーとして使用する時)では予約印字を禁止できる。
【0059】請求項4,5記載の発明によれば、予約設定を行うホストやデータ、プリンターのメモリ状態、予約状況に応じて優先順位を決定し優先順位に応じて印字情報を出力することで所望する時間に最適な順で予約印字が行える。詳細にはホスト自身のIDより優先度を決定し、オペレータの優先度に応じた印字が可能となる。
【0060】請求項6,7記載の発明によれば、印字ジョブ量より算出した印刷開始時刻と計時手段の現在時刻と一致しない時で、印刷開始時刻が現在時刻を過ぎていたと判別したとき、予約印字設定を禁止、警告することで、予約印字開始時刻ミスを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタル複写機の全体構成図である。
【図2】デジタル複写機の画像処理部及び各制御系の構成図である。
【図3】デジタル複写機と各端末(ホスト)との接続例を示す構成図である。
【図4】本発明に係るデジタル複写機の各制御ブロック図である。
【図5】本発明の動作(実施例1)を示すフローチャートである。
【図6】本発明の動作(実施例2)を示すフローチャートである。
【図7】本発明の動作(実施例3)を示すフローチャートである。
【図8】本発明の動作(実施例)を示すフローチャートである。
【図9】本発明の動作(実施例)を示すフローチャー トである。
【図10】本発明の動作(実施例)を示すフローチャートである。
【図11】本発明の動作(実施例)を示すフローチャートである。
【図12】本発明の動作(実施例)を示すフローチャートである。
【図13】本発明の動作(実施例)を示すフローチャートである。
【図14】本発明の動作(実施例)を示すフローチャートである。
【符号の説明】
30 デジタル複写機
31 スキャナ部
32 レーザプリンタ部
33 多段給紙ユニット
34 ソータ
35 原稿載置台
36 両面対応自動原稿送り装置(RDH)
40 スキャナユニット
41 ランプリフレクタアセンブリ
42 光電変換素子(CCD)
43 反射ミラー
44 レンズ
45 手差し原稿トレイ
46 レーザ書き込みユニット
47 電子写真プロセス部
48 感光体ドラム
49 定着器
50 搬送路
50a 反転搬送路
50b 両面/合成搬送路
51 第1カセット
52 第2カセット
53 第3カセット
55 第5カセット
56 共通搬送路
57 搬送路
58 搬送路
59 搬送路
60 搬送路
61 搬送路
62 合流点
70 画像データ入力部
70a CCD部
70b ヒストグラム処理部
70c 誤差拡散処理部
71 画像処理部
71a 多値化処理部
71b 多値化処理部
71c 合成処理部
71d 濃度変換処理部
71e 変倍処理部
71f 画像プロセス部
71g 誤差拡散処理部
71h 圧縮処理部
72 画像データ処理部
72a 復元部
72b 多値化処理部
72c 誤差拡散処理部
72d レーザ出力部
73 メモリ
74 CPU
75 I/F部
201 ホスト
202 I/F部
203 メモリ
204 CPU
205 演算処理部
206 比較部
207 優先設定部
208 計時部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 印刷情報を記憶する第1記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、印刷の時間帯を設定する設定手段と、前記印刷情報と印刷指定時刻より、印刷時間帯を演算する演算手段と、前記計時手段の計時した時刻が前記演算手段による印刷時間帯に入っているか否かを判別する第1判別手段と、入力された複数の印刷時間帯を記憶する第2記憶手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っているか否かを判別する第2判別手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っていなかった場合に予約入力を禁止する入力禁止手段と、第1及び第2の判別手段により演算された印刷時間帯が所定の時間帯に入り且つ前記計時手段の時刻と一致したことが判別されると、第1及び第2の記憶手段に記憶されている印字情報を記録する記録手段とを有することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】 印刷枚数に応じて予約印字時間帯を自動的に設定する設定手段を有することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項3】 予約印字の禁止時間帯を設定する設定手段を有することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
【請求項4】 印刷情報を記憶する第1記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、印刷の時間帯を設定する設定手段と、前記印刷情報と印刷指定時刻より印刷時間帯を演算する演算手段と、前記計時手段の計時した時刻が前記演算手段による印刷時間帯に入っているか否かを判別する第1判別手段と、入力された複数の印刷時間帯を記憶する第2記憶手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っているか否かを判別する第2判別手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っていなかった場合に予約入力を禁止する入力禁止手段と、第1及び第2の判別手段により演算された印刷時間帯が所定の時間帯に入り且つ前記計時手段の時刻と一致したことが判別されると、第1及び第2の記憶手段に記憶されている印字情報を記録する記録手段と、データ印字の時間設定を除く優先度により、予約印字を実施することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項5】 ホスト側に優先度の設定機能を設けて予約印字を実施させる手段を有することを特徴とする請求項4記載の印刷制御装置。
【請求項6】 印刷情報を記憶する第1記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、印刷の時間帯を設定する設定手段と、前記印刷情報と印刷指定時刻より印刷時間帯を演算する演算手段と、前記計時手段の計時した時刻と前記演算手段による印刷時間帯に入っているか否かを判別する第1判別手段と、入力された複数の印刷時間帯を記憶する第2記憶手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っているか否かを判別する第2判別手段と、演算手段による印刷時間帯が所定の時間帯に入っていなかった場合に予約入力を禁止する入力禁止手段と、印刷終了時刻に応じて予約印字出力を開始する出力手段とを有する事を特徴とする印刷制御装置。
【請求項7】 印刷終了時刻とジョブ量により算出される印刷開始時刻が計時手段により計時される現在時刻を過ぎている場合は、予約印字を禁止又は警告する手段を有することを特徴とする請求項6記載の印刷制御装置。

【図1】
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【図3】
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【図8】
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【図4】
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【図2】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【図12】
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【図6】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【特許番号】特許第3203144号(P3203144)
【登録日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【発行日】平成13年8月27日(2001.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−62556
【出願日】平成7年3月22日(1995.3.22)
【公開番号】特開平8−263236
【公開日】平成8年10月11日(1996.10.11)
【審査請求日】平成10年12月18日(1998.12.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)