説明

印刷物無料提供システム

【課題】従来、無料名刺で広告主企業名が名刺の裏面に記載されており、名刺を受取った人が名刺に記載の企業名とスポンサー企業名が別の企業である場合にでも、両企業が何らかの関係を持っているのではないかと誤解を生む可能性があった。
【解決手段】本発明は広告主企業からの商品購買額に基づく手数料による利益の範囲で名刺、葉書等の印刷物の印刷枚数を決定するので、広告を印刷物に印刷する必要がなく、一般の名刺と同等のものを提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身元情報データベースを作成し、その身元情報データベースの利用による印刷物無料提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、名刺に広告を載せて、広告代で名刺製作費を負担し、無料で製作する例は知られている(特許文献1)。
【0003】
上記特許文献1では名刺の裏側にスポンサーの広告を印刷して、無料で配布している例を示している。
【0004】
また、企業が広告付き葉書等を利用し通信費を削減している場合もある。
【0005】
【特許文献1】特開2004−106406
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上に述べた特許文献1では、名刺の表面には所属企業と、役職と名前、電話番号等が印刷され、裏面に広告主企業の広告が印刷されている。名刺の表面の所属企業と、広告主企業は無関係であることがほとんどであり、広告が表示されることは、所属企業の信用が疑われる場合もある。また、所属企業とスポンサー企業が何らかの関係を持っていると誤解を与えてしまう可能性もある。さらに、葉書についても広告付き葉書にし、葉書代を軽減している例もあるが、葉書に送付する企業と広告企業とを混同してしまう場合があった。
【0007】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、名刺、葉書等の印刷物の販売費用を印刷物の裏面に広告を印刷し無料にする方法ではなく、別の形でカバーすることで印刷物販売費用を負担するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1は、名刺、葉書等の身元情報データを送信し名刺、葉書等の印刷物の注文を行う注文端末と、前記身元情報データを受信し前記印刷物の注文を受ける受注端末と、前記受注端末から前記身元情報データを受信し前記印刷物を印刷する印刷端末と、前記印刷物に記載される情報から個人情報のデータベースを作成し利用する身元情報データベースサイトと、前記身元情報データベースサイトに広告を掲載し商品等を販売する広告主サイトと、前記広告主サイトでの商品購入情報ないしは手数料情報に基づき前記印刷物の印刷枚数を決定する印刷枚数計算端末とがネットワークで接続され、前記注文端末は、会社名、会社住所、電話番号、ファックス番号、部署名、役職名、個人氏名、E−mail、デザイン等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる前記身元情報データを前記受注端末に送信する手段を備え、前記受注端末は、前記身元情報データを受信し記憶する記憶手段と、前記身元情報データを前記印刷端末に送信する手段と、前記身元情報データから団体情報ないしは個人情報を取得する手段と、取得した前記団体情報ないしは前記個人情報を前記身元情報データベースサイトに送信する手段とを備え、前記印刷端末は、前記身元情報データを受信し記憶する記憶手段と、前記身元情報データを出力する手段とを備えることを特徴とする身元情報データベースシステムを提供するものである。
【0009】
本発明の請求項2は、請求項1に従属し、前記身元情報データベースサイトは、前記受注端末から前記団体情報ないしは前記個人情報を受信し記憶する記憶手段を備え、前記広告主サイトは、前記購買情報を送信する手段を備え、前記印刷枚数計算端末は前記身元情報データベースサイト経由で前記広告主サイトの商品等を購入したときの購入額等の要素からなる購買情報を受信し記憶する記憶手段と、前記購買情報に基づき手数料を決定する手段と、前記手数料に基づき前記印刷物の印刷枚数情報を決定する手段と、前記印刷枚数情報を前記受注端末に送信する手段とを備え、前記受注端末は、前記印刷枚数情報を受信し記憶する記憶手段と、前記印刷枚数情報を前記印刷端末に送信する手段とを備えることを特徴とする身元情報データベースシステムを提供するものである。
【0010】
本発明の請求項3は、請求項1に従属し、前記受注端末は、複数の前記注文端末から前記身元情報データを受信し記憶する記憶手段と、複数の前記身元情報データから前記団体情報ないしは前記個人情報を取得する手段と、複数の前記団体情報ないしは前記個人情報を前記身元情報データベースサイトに送信する手段とを備え、前記身元情報データベースサイトは、複数の前記団体情報ないしは前記個人情報を受信し記憶する記憶手段と、複数の前記団体情報ないしは前記個人情報に前記広告主サイトの広告を表示する手段とを備えることを特徴とする身元情報データベースシステムを提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
上述のように、従来の名刺の裏面に広告主企業の広告を印刷し無料提供する名刺では、所属企業と広告主企業との関係性が不明瞭で名刺を受け取った相手が混乱してしまうことがある。また、近年、名刺の裏面に英字表示や所属企業の商品紹介等の利用が増えている為、裏面に広告を印刷する方法は利用が避けられている。本発明のように、商品等の販売の手数料により補填することで名刺の裏面に広告を印刷することなく無料で提供でき、一般の名刺と同等のものを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図1、図2に基づいて説明する。
【0013】
図1において、1は名刺を示し、2は注文端末、3は受注端末、4は身元情報データベースサイト、5は広告主サイト、6は印刷枚数計算端末、7は印刷端末を示す。
図1のブロック図を、図2のフローチャートをもとに説明すると、S1で示すように、注文端末2は受注端末3に名刺1に関する身元情報データを送信する。S2で示すように、前記身元情報データから会社名、会社住所、電話番号、ファックス番号、部署名、役職名、個人氏名、E−mail等の団体情報ないしは個人情報を取得する。S3で示すように、前記団体情報ないしは前記個人情報を身元情報データベースサイト4に送信し、前記身元情報データベースサイト4に登録する。S4で示すように、前記注文端末2から前記身元情報データベースサイト4にアクセスする。S5で示すように、前記身元情報データベースサイト4に表示されている広告主サイト5の広告から前記広告主サイト5にアクセスする。S6で示すように、前記広告主サイト5で商品等を購入した場合、その購入額等を含む購買データを印刷枚数計算端末6に送信する。S7で示すように、前記印刷枚数計算端末6は前記購買データに基づき手数料を決定する。S8で示すように、前記印刷枚数計算端末6は前記手数料に基づき印刷枚数を決定する。S9で示すように、前記印刷枚数計算端末6から前記受注端末3に前記印刷枚数の情報を送信する。S10で示すように、前記受注端末3は前記印刷端末7に前記身元情報データ及び前記印刷枚数の情報を送信し出力する。
【0014】
上述の実施例は、前記名刺注文端末が1つの状況で記述しているが、前記名刺注文端末は複数であってもよい。
【0015】
上述のように、本発明は身元情報データベースサイトに広告を掲載する広告主のサイトで商品を購入した場合に広告主から手数料の支払いを受けることで、その利益の範囲内で名刺を無料で提供するものであり、名刺には広告が掲載されず一般の名刺と同等のものを提供できる。
【0016】
本発明の実施例では名刺について説明したが、名刺ばかりでなく名刺に相当するようなグリーティングカードや挨拶状等の印刷物でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図
【図2】本発明の実施形態を示すフローチャート
【符号の説明】
【0018】
1 名刺
2 注文端末
3 受注端末
4 身元情報データベースサイト
5 広告主サイト
6 枚数計算端末
7 印刷端末


【特許請求の範囲】
【請求項1】
名刺、葉書等の身元情報データを送信し名刺、葉書等の印刷物の注文を行う注文端末と、前記身元情報データを受信し前記印刷物の注文を受ける受注端末と、前記受注端末から前記身元情報データを受信し前記印刷物を印刷する印刷端末と、前記印刷物に記載される情報から個人情報のデータベースを作成し利用する身元情報データベースサイトと、前記身元情報データベースサイトに広告を掲載し商品等を販売する広告主サイトと、前記広告主サイトでの商品購入情報ないしは手数料情報に基づき前記印刷物の印刷枚数を決定する印刷枚数計算端末とがネットワークで接続され、前記注文端末は、会社名、会社住所、電話番号、ファックス番号、部署名、役職名、個人氏名、E−mail、デザイン等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる前記身元情報データを前記受注端末に送信する手段を備え、前記受注端末は、前記身元情報データを受信し記憶する記憶手段と、前記身元情報データを前記印刷端末に送信する手段と、前記身元情報データから団体情報ないしは個人情報を取得する手段と、取得した前記団体情報ないしは前記個人情報を前記身元情報データベースサイトに送信する手段とを備え、前記印刷端末は、前記身元情報データを受信し記憶する記憶手段と、前記身元情報データを出力する手段とを備えることを特徴とする身元情報データベースシステム。
【請求項2】
請求項1に従属し、前記身元情報データベースサイトは、前記受注端末から前記団体情報ないしは前記個人情報を受信し記憶する記憶手段を備え、前記広告主サイトは、前記購買情報を送信する手段を備え、前記印刷枚数計算端末は前記身元情報データベースサイト経由で前記広告主サイトの商品等を購入したときの購入額等の要素からなる購買情報を受信し記憶する記憶手段と、前記購買情報に基づき手数料を決定する手段と、前記手数料に基づき前記印刷物の印刷枚数情報を決定する手段と、前記印刷枚数情報を前記受注端末に送信する手段とを備え、前記受注端末は、前記印刷枚数情報を受信し記憶する記憶手段と、前記印刷枚数情報を前記印刷端末に送信する手段とを備えることを特徴とする身元情報データベースシステム。
【請求項3】
請求項1に従属し、前記受注端末は、複数の前記注文端末から前記身元情報データを受信し記憶する記憶手段と、複数の前記身元情報データから前記団体情報ないしは前記個人情報を取得する手段と、複数の前記団体情報ないしは前記個人情報を前記身元情報データベースサイトに送信する手段とを備え、前記身元情報データベースサイトは、複数の前記団体情報ないしは前記個人情報を受信し記憶する記憶手段と、複数の前記団体情報ないしは前記個人情報に前記広告主サイトの広告を表示する手段とを備えることを特徴とする身元情報データベースシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−257304(P2008−257304A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−95870(P2007−95870)
【出願日】平成19年3月31日(2007.3.31)
【出願人】(707000336)アジアビジネスカード株式会社 (11)